JP3474959B2 - 給湯暖房機 - Google Patents

給湯暖房機

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JP3474959B2
JP3474959B2 JP07141295A JP7141295A JP3474959B2 JP 3474959 B2 JP3474959 B2 JP 3474959B2 JP 07141295 A JP07141295 A JP 07141295A JP 7141295 A JP7141295 A JP 7141295A JP 3474959 B2 JP3474959 B2 JP 3474959B2
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八郎 竹見
正志 笠原
道夫 池田
俊之 横塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅等の家屋に設置さ
れる給湯暖房機あるいは暖房専用機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、住宅等の家屋に設置さ
れる給湯暖房機として、図2ないし図4に示す構造のも
のが知られている。図2において符号1で示す給湯暖房
機は、台所や浴室等へ生活用の温水を供給する給湯機2
と、室内へ設置されている放熱器3へ暖房用の温水を供
給する暖房機4とが組み合わされたもので、これらの給
湯機2と暖房機4とが一つのケーシング5内に組み込ま
れている。
【0003】詳述すれば、前記給湯機2は、前記ケーシ
ング5内に設置され、水の供給源となる水道管6が接続
された熱交換器7と、この熱交換器7の下流側に接続さ
れ、この熱交換器7で加熱された温水を台所や浴室へ供
給する給湯管8とを備えている。
【0004】また、前記暖房機4は、暖房用水を加熱す
るための熱交換器9と、これらの熱交換器9と前記放熱
器3との間に暖房用水の循環経路を形成する暖房用水循
環管路10と、この暖房用水循環管路10の途中で、前
記熱交換器9の上流側に設けられて、前記暖房用水の循
環をなす循環ポンプ11と、この循環ポンプ11の上流
側に設けられて前記暖房用循環管路10の一部を構成す
るとともに、圧力調整弁12aにより暖房用水の圧力を
設定範囲内に保持して、暖房用水の低温沸騰を防止する
膨張タンク12と、この膨張タンク12の内圧が上昇し
た際に、この膨張タンク12から排出される暖房用水を
一旦貯留し、この貯留した暖房用水を、膨張タンク12
の内圧の下降により、膨張タンク12内へ送り込むリザ
ーブタンク13(この膨張タンク12とリザーブタンク
13とによって、前記暖房用水循環管路10内の圧力を
調整する調整タンクが構成されている)と、このリザー
ブタンク13の水位が所定値よりも低下した際に、前記
水道管6から、前記膨張タンク12を介してリザーブタ
ンク13へ暖房用水を補給する給水手段14とによって
構成されている。
【0005】そして、この給水手段14は、前記水道管
6と前記膨張タンク12とを連通する補給管15と、こ
の補給管15の前記水道管6との接続部近傍に設けられ
た電磁弁16と、この電磁弁16と前記膨張タンク12
との間に設けられた大気開放弁17とによって構成され
ている。
【0006】この大気開放弁17は、図3および図4に
示すように、前記膨張タンク12との接続部である送水
口17a、前記水道管6との接続部である給水口17
b、および、これらの間を大気へ開放する大気開放口1
7cとを備えており、前記給水口17bの近傍には、前
記電磁弁16と連動させられて、前記給水口17bの開
閉をなす電磁弁18が設けられ、この電磁弁18と前記
送水口17aおよび大気開放口17cとの間には、前記
電磁弁18側への逆流を防止する第1逆止弁19が設け
られ、また、前記送水口17aには、前記膨張タンク1
2との連通を遮断して膨張タンク12からの逆流を防止
する第2逆止弁20が設けられ、さらに、前記大気開放
口17cには、前記第1逆止弁19の開閉動作に連動し
て開閉される開閉弁21が設けられている。
【0007】前記第1逆止弁19および第2逆止弁20
は、それぞれ、リターンスプリング22・23の弾発力
により、常時閉方向へ付勢されている。
【0008】一方、前記大気開放弁17の大気開放口1
7cは、前記リザーブタンク13に接続されたオーバー
フロー管24の途中に連通させられている。
【0009】そして、暖房用水の補給時においては、そ
の補給開始時に大気開放弁17の電磁弁18が開放され
ると、補給水の圧力によって第1逆止弁19が開放さ
れ、この第1逆止弁19の開放動作に連動して開閉弁2
1が閉塞されることによって大気開放口17cが閉塞さ
れ、この大気開放口17cの閉塞に伴う圧力上昇によ
り、前記第2逆止弁20が開放されて、水道管6と膨張
タンク12との連通がなされ、これによって水道管6か
らの補給水が膨張タンク12へ供給される。
【0010】この結果、蒸発や漏洩等によって暖房用水
量が減少した場合でも、順次、暖房用水の供給が行なわ
れて、常に一定した暖房用水量が確保される。
【0011】また、補給の停止時においては、電磁弁1
8の閉止に伴って、第1逆止弁19を開方向に移動させ
ていた補給水の圧力が解除されることにより、この第1
逆止弁19が閉じられるとともに、この第1逆止弁19
の閉止に連動して開閉弁21が開放されることにより、
第1逆止弁19と開閉弁21との間に残存する補給水
が、前記大気開放口17cから排出されて、第2逆止弁
20を開放していた補給水の圧力が解除されて、この第
2逆止弁20が閉じられる。この結果、膨張タンク12
への暖房用水の供給が停止されるとともに、この膨張タ
ンク12からの暖房用水の逆流が防止される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の給湯暖房機1においては、つぎのような改善すべ
き問題点が残されている。すなわち、前述した補給水の
供給時おいて、電磁弁18および第1逆止弁19が開放
された後に、これに連動する開閉弁21によって大気開
放口17cが閉ざされるまでに、弁体の慣性や摺動抵抗
等によって動作遅れがあり、かつ、この応答遅れによっ
て、第1逆止弁19と開閉弁21との間に流れ込んだ補
給水が、前記開閉弁21を通過し、大気開放口17cか
ら大気開放弁17の外部へ排出される。
【0013】また、補給水の供給停止時においては、開
閉弁21による大気開放口17cの開放後の圧力低下に
時間を要することや、第2逆止弁20の慣性や摺動抵抗
に起因して第2逆止弁20の閉止動作に遅れが生じるこ
とにより、この第2逆止弁20から逆流が生じ、その逆
流した暖房用水が前記開放状態にある大気開放口17c
から外部へ排出される。
【0014】さらに、何等かの原因で、補給水の供給時
に水道水の圧力低下が生じた場合、第1逆止弁19およ
び第2逆止弁20の閉止のための設定圧力と、前記補給
水の圧力とが均衡してしまい、全ての弁が開放状態とな
されることが想定され、これによって、前記膨張タンク
12内の暖房用水に逆流が生じ、供給状態にある補給水
とともに、前記開放状態にある大気開放口17cから外
部へ排出される。
【0015】そして、大気開放弁17の外部へ排出され
た補給水や暖房用水は、前記オーバーフロー管24を介
して給湯暖房機外へ排出されることから、効率のよい補
給が得られず、したがって、補給水の供給回数が増えて
しまい水道水が無駄に使用されてしまうといった問題点
を生じる。
【0016】本発明は、前述した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、暖房用水の補給頻度を少なくして水道
水の使用量を極力少なくすることのできる給湯暖房機を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の給湯暖房機は、前述した目的を達成するために、暖房
用水を加熱する熱交換器と、この熱交換器と放熱器との
間に設けられた暖房用水循環管路と、この暖房用水循環
管路の途中に設けられ、前記暖房用水の温度変化に伴う
体積変化を吸収する調整タンクと、前記調整タンクへ補
給水を供給する給水手段とを備え、この給水手段には、
補給水の供給時に、前記調整タンクを給水源に連通さ
せ、かつ、補給水の供給停止時に、給水源と調整タンク
とを切り離すとともに、これらの間を大気へ開放する大
気開放弁が設けられ、この大気開放弁の大気開放口が、
前記調整タンク内の上方空間部へ連通させられているこ
とを特徴とする。
【0018】また、本発明の請求項2に記載の給湯暖房
機は、請求項1における前記暖房用水循環管路が閉回路
となされているとともに、前記調整タンクが、前記暖房
用水循環管路の一部を構成する密閉された膨張タンク
と、この膨張タンクに、この膨張タンク内の圧力を所定
範囲内に保持する圧力調整弁を介して連通させられたリ
ザーブタンクとによって構成され、かつ、前記大気開放
弁の大気開放口が、前記リザーブタンク内の上方空間部
へ連通させられていることを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明の請求項1に記載の給湯暖房機によれ
ば、調整タンク内の暖房用水が減少した場合、前記調整
タンク内に、給水手段から大気開放弁を介して補給水が
供給される。そして、補給水の供給やその停止時等にお
いて、大気開放弁の大気開放口から暖房用水や補給水が
流出した場合、前記大気開放口が調整タンクへ連通させ
られていることにより、これらの流出水が調整タンクへ
回収される。
【0020】したがって、大気開放弁を通過させられた
補給水や暖房用水の全てが調整タンクに供給ないしは回
収されることにより、補給水の供給がきわめて高効率に
行なわれるとともに、水道水の使用量が軽減される。
【0021】また、本発明の請求項2に記載の給湯暖房
機によれば、給湯暖房機における暖房用水循環管路を閉
回路として、暖房用水内への空気の混入や暖房用水の低
温沸騰を抑制した場合においても、大気開放弁から排出
される暖房用水や補給水がリザーブタンクによって回収
されるとともに、適宜、暖房用水循環管路へ戻される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1を参
照して説明する。なお、以下の説明中、機器の主要部の
構成は前述した従来例と同様のため、共通する構成部材
については同一符号を用いて説明を簡略化する。
【0023】図1中、符号30は、本実施例に係わる給
湯暖房機を示し、この給湯暖房機30は、暖房用水を加
熱する熱交換器9と、この熱交換器9と放熱器3との間
に設けられた暖房用水循環管路10と、この暖房用水循
環管路10の途中に設けられ、前記暖房用水の温度変化
に伴う体積変化を吸収する調整タンク31と、この調整
タンク31へ補給水を供給する給水手段14とを備え、
この給水手段14には、補給水の供給時に、前記調整タ
ンク31を給水源(水道管6)に連通させ、かつ、補給
水の供給停止時に、給水源と調整タンク31とを切り離
すとともに、これらの間を大気へ開放する大気開放弁1
7が設けられ、この大気開放弁17の大気開放口17c
が、前記調整タンク31内の上方空間部Sへ連通させら
れた概略構成となっている。
【0024】ついで、これらの詳細について説明すれ
ば、本実施例においては、前記暖房用水循環管路10
が、暖房用水が充満された閉回路となされ、前記調整タ
ンク31が、前記暖房用水循環管路10の一部を構成す
る密閉された膨張タンク12と、この膨張タンク12に
連通させられたリザーブタンク13とによって構成され
ている。
【0025】前記膨張タンク12には、この膨張タンク
12内の圧力を所定範囲内に保持する圧力調整弁12a
が設けられており、この圧力調整弁12aに取り付けら
れるとともに、前記リザーブタンク13の内底近傍まで
延設されて、内部の貯留水中に没入されている連通管3
2を介して、前記膨張タンク12とリザーブタンク13
との連通がなされている。
【0026】また、前記大気開放弁17は、前記リザー
ブタンク13よりも上方に設置されており、その大気開
放口17cが、この大気開放口17cに連設された回収
管33を介して前記リザーブタンク13内の上方空間部
Sへ連通させられている。
【0027】このように構成された本実施例の給湯暖房
機30においては、暖房用水の減少時に、補給管15に
設けられている電磁弁16が作動させられるとともに、
大気開放弁17に設けられている電磁弁18が作動させ
られることによって、補給水が水道管6から大気開放弁
17を介して膨張タンク12へ供給される。
【0028】そして、このような補給水の供給開始時や
停止時、あるいは、補給水の供給時における水圧の低下
や大気開放弁17の作動不良等に起因して、大気開放口
17cから補給水や暖房用水が排出されると、これらの
補給水や暖房用水が回収管33によってリザーブタンク
13へ回収される。
【0029】したがって、補給水の供給時や大気開放弁
17の作動不良時等において、この大気開放弁17から
排出される補給水や暖房用水が確実にリザーブタンク1
3へ回収され、また、給湯暖房機30の作動に伴って、
適宜、膨張タンク12内へ吸引されることにより暖房用
水循環管路10へ戻され、給湯暖房機30の機外への排
出が抑制される。この結果、補給水の供給効率が高めら
れるとともに、その供給頻度が減少させられて、水道水
の使用量が減少させられる。
【0030】一方、前述した補給水や暖房用水が回収さ
れるリザーブタンク13内の水位が十分に高い状態にお
いて、補給水や暖房用水の回収が行なわれた場合、リザ
ーブタンク13の貯留能力以上の補給水や暖房用水が供
給されることとなるから、貯留能力を越えた分の補給水
や暖房用水は、リザーブタンク13に設けられているオ
ーバーフロー管24を介して機外へ排出される。
【0031】このような場合においても、大気開放弁1
7から排出される補給水や暖房用水が、一旦、リザーブ
タンク13へ回収されて、このリザーブタンク13を満
たした後に機外へ排出されることから、給湯暖房機30
における暖房用水の貯留能力一杯の貯留量が確保され、
不必要な最小限度の補給水や暖房用水のみが排出され
る。
【0032】なお、前記実施例において示した各構成部
材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づ
き種々変更可能である。
【0033】たとえば、前記実施例においては、暖房用
水循環管路10を閉回路とし、調整タンク31を膨張タ
ンク12とリザーブタンク13とによって構成した例に
ついて示したが、暖房用水循環管路10を開回路とし、
前記調整タンク31を大気開放型のタンクとすることも
可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わる給湯暖房機によれば、暖房用水循環管路への補
給水の供給やその停止時等において、大気開放弁の大気
開放口から暖房用水や補給水が流出した場合、前記大気
開放口を調整タンクへ連通させたことにより、これらの
流出水を調整タンクへ回収することができる。
【0035】したがって、大気開放弁から暖房用水循環
管路へ供給されなかった補給水や、暖房用水循環管路か
ら逆流した暖房用水の全てを調整タンクに回収すること
により、補給水の供給を高効率に行なって、補給の頻度
を少なくすることができるとともに、水道水の使用量を
軽減することができる。
【0036】また、本発明の請求項2に係わる給湯暖房
機によれば、暖房用水循環管路を閉回路として、暖房用
水循環管路内への空気の混入や暖房用水の低温沸騰を抑
制した構成とした場合においても、大気開放弁から排出
される暖房用水や補給水をリザーブタンクを介して回収
するとともに、適宜、暖房用水循環管路へ戻すことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す給湯暖房機の概略図で
ある。
【図2】従来の給湯暖房機の一構造例を示す概略図であ
る。
【図3】大気開放弁を示す縦断面図である。
【図4】大気開放弁を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 給湯機 3 放熱器 4 暖房機 6 水道管 9 熱交換器 10 暖房用水循環管路 12 膨張タンク 13 リザーブタンク 14 給水手段 15 補給管 17 大気開放弁 17c 大気開放口 30 給湯暖房機 31 調整タンク 32 連通管 33 回収管 S 上方空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横塚 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目2番2号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−157256(JP,A) 特開 平1−134126(JP,A) 特開 平4−116321(JP,A) 特開 平7−110136(JP,A) 実開 平5−25251(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24D 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 暖房用水を加熱する熱交換器と、この熱
    交換器と放熱器との間に設けられた暖房用水循環管路
    と、この暖房用水循環管路の途中に設けられ、前記暖房
    用水の温度変化に伴う体積変化を吸収する調整タンク
    と、前記調整タンクへ補給水を供給する給水手段とを備
    え、この給水手段には、補給水の供給時に、前記調整タ
    ンクを給水源に連通させ、かつ、補給水の供給停止時
    に、給水源と調整タンクとを切り離すとともに、これら
    の間を大気へ開放する大気開放弁が設けられ、この大気
    開放弁の大気開放口が、前記調整タンク内の上方空間部
    へ連通させられていることを特徴とする給湯暖房機。
  2. 【請求項2】 前記暖房用水循環管路が閉回路となされ
    ているとともに、前記調整タンクが、前記暖房用水循環
    管路の一部を構成する密閉された膨張タンクと、この膨
    張タンクに、この膨張タンク内の圧力を所定範囲内に保
    持する圧力調整弁を介して連通させられたリザーブタン
    クとによって構成され、かつ、前記大気開放弁の大気開
    放口が、前記リザーブタンク内の上方空間部へ連通させ
    られていることを特徴とする請求項1に記載の給湯暖房
    機。
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