JPH08152103A - 飽和ドレン装置 - Google Patents

飽和ドレン装置

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JPH08152103A
JPH08152103A JP29434794A JP29434794A JPH08152103A JP H08152103 A JPH08152103 A JP H08152103A JP 29434794 A JP29434794 A JP 29434794A JP 29434794 A JP29434794 A JP 29434794A JP H08152103 A JPH08152103 A JP H08152103A
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JP
Japan
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drain
drain tank
emergency
water level
control valve
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Application number
JP29434794A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Asada
幸宏 浅田
Junichi Akatsu
純一 赤津
Toyohiko Masuda
豊彦 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発電プラント等のドレン配管に滞留している
飽和ドレンが、プラント負荷急減時等に起因する圧力低
下時にフラッシュするのを防止する。 【構成】 給水加熱器ドレンタンク非常用ライン34の
給水加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁20上流に、
給水管40の給水加熱器ドレン回収点21より上流側か
ら冷水を注入する冷水注入配管36を設け、非常用ライ
ン34内のドレンを低温に保つ。 【効果】 プラント負荷急減時等の給水加熱器ドレンタ
ンク15内圧力急減時の非常用ライン内ドレンのフラッ
シュ現象を防止し、更にはドレンポンプ16への気泡巻
き込みを防止することによって、安定したドレンポンプ
16の運転を可能にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電プラント等の飽和
ドレンをドレンタンクに集め、下流の機器にドレンタン
ク常用水位調節弁を経て常時回収する常用ラインと、ド
レンタンク水位が高となった時に上記常用ラインから分
岐し通常閉のドレンタンク非常用水位調節弁を経て非常
用ドレン回収機器にドレンを回収する非常用ラインを持
つ飽和ドレン装置に係り、特にプラント負荷急減時等の
ドレンタンク内圧力急減時に、非常用ライン内の不完全
ドレン滞留部ドレンのフラッシュ防止に好適な、飽和ド
レン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来の沸騰水型原子力発電シス
テムの湿分分離器ドレン装置では、湿分分離器ドレンタ
ンクドレンは、常用ラインの逆止弁及び湿分分離器ドレ
ンタンク常用水位調節弁を介し、湿分分離器ドレンタン
クの水位が一定になるように湿分分離器ドレンタンク常
用水位調節弁により制御されながら下流の給水加熱器ド
レンタンク又は給水加熱器に常時回収され、湿分分離器
ドレンタンク水位が高となった時には上記常用ラインの
逆止弁上流から分岐した非常用ラインの通常閉の湿分分
離器ドレンタンク非常用水位調節弁を経て復水器にドレ
ンを回収する設計としており、プラント負荷急減時等の
湿分分離器ドレンタンク内圧力急減時に、非常用水位調
節弁上流の非常用ライン内の不完全ドレン滞留部ドレン
のフラッシュについては特に考慮していなかった。
【0003】又、従来の改良型沸騰水型原子力発電シス
テムの給水加熱器ドレン装置では、例えば、特開昭64
−84003号公報に記載されているように、給水加熱
器ドレンタンクドレンは常用ラインのドレンポンプ、給
水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁を介し、給水加熱
器ドレンタンクの水位が一定になるように給水加熱器ド
レンタンク常用水位調節弁により制御されながら、復水
器から給水加熱器を経て蒸気発生器へ給水を送水する復
水給水系統へ常時回収され、給水加熱器ドレンタンク水
位が高となった時には上記常用ラインのドレンポンプ上
流から分岐した非常用ラインの通常閉の給水加熱器ドレ
ンタンク非常用水位調節弁を経て復水器にドレンを回収
する設計としており、常用ラインにはプラント負荷急減
時等の給水加熱器ドレンタンク内圧力急減時に常用ライ
ン内ドレンのフラッシュ防止のため復水給水系統の給水
加熱器ドレン回収点より上流側から冷水を注入するライ
ンを設けていたが、非常用水位調節弁上流の非常用ライ
ン内の不完全ドレン滞留部ドレンのフラッシュついては
特に考慮していなかった。
【0004】また、特開平2−118303号公報に
は、常用ラインに設けられたドレンポンプの吐出側ミニ
マムフロー管とドレンポンプバイパス管(上記非常用ラ
インに相当)を連通する配管を設けた例が示されている
が、この例においても非常用ラインに注入される水の温
度は、常用ラインを流れるドレンの温度とあまり差がな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の湿分分
離器ドレン系統では、プラント負荷急減時等の湿分分離
器ドレンタンク内圧力急減時に、常用ラインにおいては
逆止弁を設置しているためフラッシュ蒸気の湿分分離器
ドレンタンクへの逆流は防げる。しかし、非常用水位調
節弁上流の非常用ライン内ドレンは、非常用水位調節弁
が通常閉であるためドレンが完全滞留状態となっていれ
ば放熱により過冷却水となっており圧力急減によっても
フラッシュ現象は起こらないと考えられるが、一般に弁
は閉であってもその両側で差圧があればリークすること
は知られており、即ち当該非常用ライン内には常に非常
用ライン分岐点上流のドレンが流れ込み非常用ライン内
ドレンは分岐点上流と同等の状態であると考えられる。
このため非常用ライン内ドレンは圧力急減によりフラッ
シュし、発生した気泡は湿分分離器ドレンタンクへ逆流
して水位変動を大きくする一要因となっていた。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に
鑑み、プラント負荷急減時等に非常用ライン内ドレンの
フラッシュを防止し、湿分分離器ドレンタンクの水位変
動を大きくする一要因を取り去ることにある。
【0007】一方、上記従来技術の給水加熱器ドレン装
置では、プラント負荷急減時等の給水加熱器ドレンタン
ク内圧力急減時に、常用ラインにおいては常用ライン内
ドレンのフラッシュを防止のため復水給水系統の給水加
熱器ドレン回収点より上流側から冷水を注入するライン
を設けておりドレンポンプへの気泡の流入は防げる。し
かし、非常用水位調節弁上流の非常用ライン内ドレン
は、非常用水位調節弁が通常閉であるためドレンが完全
滞留状態となっていれば放熱により過冷却水となってお
り圧力急減によってもフラッシュ現象は起こらないと考
えられるが、一般に弁は閉であってもその両側で差圧が
あればリークすることは知られており、即ち当該非常用
ライン内には常に非常用ライン分岐点上流のドレンが流
れ込み非常用ライン内ドレンは分岐点上流と同等の状態
であると考えられる。このため非常用ライン内ドレンは
圧力急減によりフラッシュし、発生した気泡は逆流して
分岐点からは常用ラインの流れに巻き込まれドレンポン
プに達し、ドレンポンプの不安定運転、更にはドレンポ
ンプの損傷につながる恐れがある。
【0008】本発明の他の目的は、上記従来技術の問題
点に鑑み、プラント負荷急減時等に非常用ライン内ドレ
ンのフラッシュを防止し、ドレンポンプの安定運転を可
能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記各目的は、発電プラ
ント等の飽和ドレンを貯溜するドレンタンクと、該ドレ
ンタンクをドレンタンク常用水位調節弁を介して下流の
機器に接続する常用ラインと、該ドレンタンク常用水位
調節弁より上流側の常用ラインを通常閉のドレンタンク
非常用水位調節弁を介して非常用ドレン回収機器に接続
する非常用ラインとを含んでなり、前記ドレンタンク非
常用水位調節弁はドレンタンク水位が設定位置より高く
なった時開くように構成されている飽和ドレン装置にお
いて、前記ドレンタンク非常用水位調節弁より上流側の
非常用ラインに冷水を注入する冷水注入配管を設けるこ
とにより達成される。
【0010】上記湿分分離器ドレン装置に対する発明の
目的は、非常用ラインの湿分分離器ドレンタンク非常用
水位調節弁上流に復水給水系統の湿分分離器ドレンタン
ク内圧力よりも低圧の器内圧力である給水加熱器出口側
から冷水を注入するラインを設け、湿分分離器ドレンタ
ンク非常用水位調節弁のリーク量よりも若干冷水量を多
く供給することにより、非常用ライン内ドレン温度をプ
ラント負荷急減時等の湿分分離器ドレンタンク内圧力急
減時の急減後の圧力の飽和温度よりも充分低い温度に保
ち、非常用ライン内ドレンのフラッシュを防止すること
によって達成される。
【0011】一方、上記給水加熱器ドレン装置に対する
発明の目的は、給水加熱器ドレンタンク非常用水位調節
弁より上流側の非常用ラインに、復水給水系統の給水加
熱器ドレン回収点より上流側から冷水を注入するライン
を設け、給水加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁のリ
ーク量よりも若干冷水量を多く供給することにより、非
常用ライン内ドレン温度をプラント負荷急減時等の給水
加熱器ドレンタンク内圧力急減時の急減後の圧力の飽和
温度よりも充分低い温度に保ち、非常用ライン内ドレン
のフラッシュを防止することによって達成される。
【0012】また、冷水注入配管は、非常用ラインの非
常用水位調節弁上流側配管が常用ラインに接続されてい
る個所の近傍に上方向から接続することが望ましい。。
【0013】
【作用】非常用ラインのドレンタンク非常用水位調節弁
より上流に、冷水注入配管から冷水を注入することによ
り、非常用ライン内に滞留しているドレンの温度を、プ
ラント負荷急減時等のドレンタンク内圧低下時の低下後
の圧力の飽和温度よりも低下させておくことができ、非
常用ライン内のドレンのフラッシュを防止し、ドレンタ
ンクの水位変動を大きくする要因の一つを取り除くこと
ができる。
【0014】上記湿分分離器ドレン装置においては、非
常用ラインの湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁
上流のドレン温度をプラント負荷急減時等の湿分分離器
ドレンタンク内圧力急減時の急減後の圧力の飽和温度よ
りも充分低い温度に保つことによって、非常用ライン内
ドレンのフラッシュを防止し、湿分分離器ドレンタンク
の水位変動を大きくする一要因を取り除くことが出来
る。
【0015】一方、上記給水加熱器ドレン装置において
は、非常用ラインの給水加熱器非常用水位調節弁上流の
ドレン温度をプラント負荷急減時等の給水加熱器ドレン
タンク内圧力急減時の急減後の圧力の飽和温度よりも充
分低い温度に保つことによって、非常用ライン内ドレン
のフラッシュを防止し、ドレンポンプへの気泡巻き込み
を防止することによってドレンポンプの安定運転を可能
にすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。
【0017】まず全体構成と流体の流れについて説明す
る。蒸気発生器1で発生した蒸気は高圧タービン2に送
られ、更に湿分分離器3を介して低圧タービン4に導か
れる。低圧タービン4から排気された蒸気は復水器5に
流入する。復水器5には図示しない冷却水が供給されて
おり、低圧タービン4の排気蒸気を冷却し凝縮させて復
水にする。復水器5内で復水は一時的に貯溜され復水ポ
ンプ6によって抽出されて、復水浄化装置7で不純物を
除去された後、復水昇圧ポンプ8に送水される。
【0018】復水昇圧ポンプ8の吐出側には低圧給水加
熱器9が接続され、低圧給水加熱器9の給水出側には給
水管40を介して給水ポンプ10が接続されている。給
水ポンプ10の吐出側は高圧給水加熱器11を介して蒸
気発生器1に接続されている。復水は復水昇圧ポンプ8
で更に昇圧され、低圧給水加熱器9を通って昇温された
後、給水ポンプ10に送水される。復水は給水ポンプ1
0で更に昇圧され、高圧給水加熱器11を通って更に昇
温された後、蒸気発生器1に給水として供給される。
【0019】低圧タービン4からの抽気蒸気は低圧給水
加熱器9に送られ、復水と熱交換し、凝縮してドレンと
なり復水器5に回収され、低圧タービン4の排気蒸気の
凝縮水と共に蒸気発生器1に供給される。高圧タービン
2の抽気蒸気は高圧給水加熱器11に送られ、復水と熱
交換し、凝縮してドレンとなり給水加熱器ドレンタンク
15に回収される。一方、高圧タービン2から湿分分離
器3に送られた蒸気は湿分分離器3で湿分を分離され、
分離された湿分はドレンとなり湿分分離器ドレンタンク
12に回収される。
【0020】湿分分離器ドレン装置は、湿分分離器3の
底部に接続された配管37と、この配管37に接続され
た湿分分離器ドレンタンク12と、この湿分分離器ドレ
ンタンク12の底部を逆止弁13、湿分分離器ドレンタ
ンク常用水位調節弁14を介して給水加熱器ドレンタン
ク15に接続する常用ライン30と、常用ライン30の
逆止弁13上流から通常閉である湿分分離器ドレンタン
ク非常用水位調節弁17を介して復水器5へドレンを排
出する非常用ライン31と、湿分分離器ドレンタンク1
2の水位を検出する水位検出装置18と、低圧給水加熱
器9出口側の給水管40と湿分分離器ドレンタンク非常
用水位調節弁17の上流側の非常用ライン31とを連通
する冷水注入配管32と、を含んで構成され、湿分分離
器ドレンタンク常用水位調節弁14と湿分分離器ドレン
タンク非常用水位調節弁17の開度は水位検出装置18
の検出出力に基づいて制御されるようになっている。
【0021】湿分分離器ドレンタンク12の底部は逆止
弁13、湿分分離器ドレンタンク常用水位調節弁14を
介装した常用ライン30で給水加熱器ドレンタンク15
に接続されており、湿分分離器ドレンタンク12内のド
レンはその後逆止弁13、湿分分離器ドレンタンク常用
水位調節弁14を介して給水加熱器ドレンタンク15に
回収される。
【0022】給水加熱器ドレンタンク15底部は、ドレ
ンポンプ16及び給水加熱器ドレンタンク常用水位調節
弁19を介装した常用ライン33によって給水管40に
接続されている。給水加熱器ドレンタンク15内で一時
的に貯溜されたドレンはドレンポンプ16によって昇圧
され、給水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁19を介
して給水ポンプ10の入口側の給水管40に注入されて
蒸気発生器1に供給される。湿分分離器ドレンタンク1
2には、常用ライン30の逆止弁13上流から湿分分離
器ドレンタンク非常用水位調節弁17を介して復水器5
へドレンを排出する非常用ライン31が設けられてい
る。この湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁17
は、通常水位では閉になるようにしてある。又、低圧給
水加熱器9出口側の給水管40と、湿分分離器ドレンタ
ンク非常用水位調節弁17の上流側の非常用ライン31
とを連通する冷水注入配管32が設けられている。給水
管40と冷水注入配管32の接続点は、給水管40と前
記常用ライン33の接続点よりも上流側としてある。低
圧給水加熱器9の器内圧力(加熱側流体圧力)は湿分分
離器ドレンタンク12内圧力よりも低圧であり、したが
って低圧給水加熱器9出口側の給水温度は湿分分離器ド
レンタンク12内のドレン温度よりも低温で、湿分分離
器ドレンタンク非常用水位調節弁17の上流側の非常用
ライン内のドレン温度は、低圧給水加熱器9出口側の給
水管40から注入される給水により、湿分分離器ドレン
タンク12内のドレン温度よりも低温に維持される。
【0023】次に図1の湿分分離器ドレンタンク12の
水位制御について説明する。湿分分離器ドレンタンク1
2には、水位検出装置18が設けられており、前記湿分
分離器ドレンタンク常用水位調節弁14及び湿分分離器
ドレンタンク非常用水位調節弁17の開度は、該水位検
出装置18の出力により制御されるように構成されてい
る。湿分分離器ドレンタンク12の水位は水位検出装置
18により検出され、湿分分離器ドレンタンク常用水位
調節弁14の開度は、水位検出装置18の検出出力に基
づき、湿分分離器ドレンタンク12の水位が基準水位
(Normal WaterLevel)領域になるように制御され
る。但し、何らかの原因で水位が設定水位より高くなっ
た場合には、更に通常閉である湿分分離器ドレンタンク
非常用水位調節弁17の開度を調節することにより放出
水位(Dump Water Level)に水位は制御される。
【0024】本実施例の特徴は、非常用ライン31の湿
分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁17は通常水位
では閉状態であるが、出口側の復水器5との差圧により
リークが起こり、非常用ライン31内ドレンが常用ライ
ン30内のドレンと同等の温度となっているところに、
復水給水系統の湿分分離器ドレンタンク12内圧力より
も低圧の器内圧力である低圧給水加熱器9出口側から冷
水(非常用ライン31内ドレンよりも低温)を、湿分分
離器ドレンタンク非常用水位調節弁17の上流に湿分分
離器ドレンタンク非常用水位調節弁17のリーク量より
も若干冷水量を多く供給することにより、非常用ライン
内ドレン温度をプラント負荷急減時等の湿分分離器ドレ
ンタンク12内圧力急減時の急減後の圧力の飽和温度よ
りも充分低い温度に保つことによって、プラント負荷急
減時等の湿分分離器ドレンタンク12内圧力急減時の非
常用ライン内ドレンのフラッシュ現象を防止し、湿分分
離器ドレンタンク12の水位変動の一要因を取り去ると
ころにある。
【0025】図2により本発明の第2の実施例を説明す
る。
【0026】まず全体構成と流体の流れについて説明す
る。蒸気発生器1で発生した蒸気は高圧タービン2に送
られ、更に湿分分離器3を介して低圧タービン4に導か
れる。低圧タービン4から排気された蒸気は復水器5に
流入する。復水器5には図示しない冷却水が供給されて
おり、低圧タービン4の排気蒸気を冷却し凝縮させて復
水にする。復水器5内で復水は一時的に貯溜され復水ポ
ンプ6によって抽出されて、復水浄化装置7で不純物を
除去された後、復水昇圧ポンプ8に送水される。低圧給
水加熱器9の給水出側は給水管40を介して給水ポンプ
10の吸い込み側に接続されている。復水は復水昇圧ポ
ンプ8で更に昇圧され、低圧給水加熱器9を通って昇温
された後、給水管40を経て給水ポンプ10に送水され
る。復水は給水ポンプ10で更に昇圧され、高圧給水加
熱器11を通って更に昇温された後、蒸気発生器1に給
水として供給される。
【0027】低圧タービン4からの抽気蒸気は低圧給水
加熱器9に送られ、復水と熱交換し、凝縮してドレンと
なり復水器5に回収され、低圧タービン4の排気蒸気の
凝縮水と共に蒸気発生器1に供給される。高圧タービン
2の抽気蒸気は高圧給水加熱器11に送られ、復水と熱
交換し、凝縮してドレンとなり、給水加熱器ドレンタン
ク15に回収される。一方、高圧タービン2から湿分分
離器3に送られた蒸気は湿分分離器3で湿分を分離さ
れ、分離された湿分はドレンとなり湿分分離器ドレンタ
ンク12に回収される。
【0028】湿分分離器ドレンタンク12の底部は、逆
止弁13、湿分分離器ドレンタンク常用水位調節弁14
を介装した常用ライン30により前記給水加熱器ドレン
タンク15に接続されており、湿分分離器ドレンタンク
12のドレンは、その後逆止弁13、湿分分離器ドレン
タンク常用水位調節弁14を介して給水加熱器ドレンタ
ンク15に回収される。
【0029】給水加熱器ドレン装置は、高圧給水加熱器
11の底部に接続された配管38と、この配管38に接
続された高圧給水加熱器ドレンタンク15と、この高圧
給水加熱器ドレンタンク15の底部をドレンポンプ1
6、給水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁19を介し
て給水管40に接続する常用ライン33と、常用ライン
33のドレンポンプ16上流から給水加熱器ドレンタン
ク非常用水位調節弁20を介して復水器5へドレンを排
出する非常用ライン34と、給水加熱器ドレンタンク1
5の水位を検出する水位検出装置18と、低圧給水加熱
器9出口側の給水管40とドレンポンプ16の上流側の
常用ライン33とを連通する冷水注入配管35と、を含
んで構成され、給水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁
19と給水加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁20の
開度は、水位検出装置18の検出出力に基づいて制御さ
れるようになっている。給水加熱器ドレンタンク非常用
水位調節弁20は通常閉状態を維持する。
【0030】給水加熱器ドレンタンク15の底部は、ド
レンポンプ16及び給水加熱器ドレンタンク常用水位調
節弁19を介装した常用ライン33によって前記給水管
40に接続されている。給水管40と常用ライン33の
接続点を給水加熱器ドレン回収点21と呼ぶ。給水加熱
器ドレンタンク15内で一時的に貯溜されたドレンはド
レンポンプ16によって昇圧され、給水加熱器ドレンタ
ンク常用水位調節弁19を介して給水ポンプ10の入口
側の給水管40に注入されて蒸気発生器1に供給され
る。
【0031】給水加熱器ドレンタンク15にはさらに、
常用ラインのドレンポンプ16より上流側から給水加熱
器ドレンタンク非常用水位調節弁20を介して復水器5
へドレンを排出する非常用ライン34が設けられてい
る。又、常用ライン33の給水加熱器ドレンタンク15
出口と前記給水管40の給水加熱器ドレン回収点21よ
り上流側とを連通する冷水注入配管35が設けられてい
る。更に非常用ライン34の給水加熱器ドレンタンク非
常用水位調節弁20上流側と前記冷水注入配管35を連
通する冷水注入配管36が設けられている。これら冷水
注入配管35,36により、給水管40の給水加熱器ド
レン回収点21より上流側から冷水が注入され、給水加
熱器ドレンタンク非常用水位調節弁20より上流側の非
常用ライン内が低温に保たれている。
【0032】次に図2を参照して給水加熱器ドレンタン
ク15の水位制御について説明する。給水加熱器ドレン
タンク15に設けられた水位検出装置18により水位が
検出され、検出された水位に基づいて給水加熱器ドレン
タンク常用水位調節弁19の開度が調整されて給水加熱
器ドレンタンク15の水位が基準水位領域(N.W.
L.)に収まるように制御される。但し、何らかの原因
で水位が設定値より高くなった場合には、更に給水加熱
器ドレンタンク非常用水位調節弁20の開度を調節する
ことにより放出水位(D.W.L.)に水位は制御され
る。
【0033】本実施例の特徴は、非常用ライン34の給
水加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁20は通常水位
では閉状態であるが、出口側の復水器5との差圧により
リークが起こり、非常用ライン内ドレンが常用ラインと
同等の温度となっているところに、復水給水系統の給水
加熱器ドレン回収点21より上流側から冷水を給水加熱
器ドレンタンク非常用水位調節弁20の上流に給水加熱
器ドレンタンク非常用水位調節弁20のリーク量よりも
若干冷水量を多く供給することにより、非常用ライン内
ドレン温度をプラント負荷急減時等の給水加熱器ドレン
タンク15内圧力急減時の急減後の圧力の飽和温度より
も充分低い温度に保つことによって、プラント負荷急減
時等の給水加熱器ドレンタンク15内圧力急減時の非常
用ライン内ドレンのフラッシュ現象を防止し、更にはド
レンポンプ16への気泡巻き込みを防止することによっ
て、ドレンポンプ16の安定運転を可能にするところに
ある。
【0034】本実施例におけるプラント負荷急減時の非
常用ライン34の圧力の変化について図3によって説明
する。本発明の実施例では従来技術と比較して通常運転
時において非常用ライン内ドレン温度は約40℃低く保
つことが出来る。更に、図3に示す様に、プラント負荷
急減時においては、負荷減少に準じて給水加熱器ドレン
タンク15内圧力が低下し、非常用ライン実圧力も低下
を開始するが、従来技術ではある時刻より非常用ライン
内ドレン飽和圧力が非常用ライン実圧力を上回り、フラ
ッシュ現象が発生するのに対し、本発明の実施例では非
常用ライン34内ドレン温度が、給水管40から注入さ
れる冷水によって十分低く維持されるので、非常用ライ
ン34内ドレンの飽和圧力が非常用ライン実圧力より十
分低く、フラッシュ現象発生を防止できる。
【0035】図4、図5により本発明の第3の実施例を
説明する。上記第2の実施例を例にとり説明する。給水
加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁20上流配管(非
常用ライン34)が常用ライン33から水平にあるいは
概ね水平に取り出されている場合には、冷水注入配管3
6を適当な位置、例えば図4に示す様な給水加熱器ドレ
ンタンク非常用水位調節弁20近傍に注入すると冷水量
が小さく流速が遅いため、水平部で温水冷水の層化現象
が起こり、プラント負荷急減時等の給水加熱器ドレンタ
ンク15内圧力急減時に高温水部がフラッシュする。
【0036】本実施例の特徴は、給水加熱器ドレンタン
ク非常用水位調節弁20上流配管が常用ライン分岐点か
ら水平にあるいは概ね水平に取り出されている場合に、
冷水注入ラインを図5に示す様に分岐点の近傍に上方向
から接続することにより水平部での温水冷水の層化現象
を防ぎ、プラント負荷急減時等の給水加熱器ドレンタン
ク15内圧力急減時に、給水加熱器ドレンタンク非常用
水位調節弁20上流の非常用ライン内ドレンのフラッシ
ュ防止を可能にするところにある。
【0037】なお、上記各実施例では、非常用ラインへ
の冷水供給源として、低圧給水加熱器9出側の給水管4
0を流れる給水を利用したが、別に適切な圧力の冷水源
があれば、必ずしも給水管40を流れる給水を利用しな
くてもよい。また、冷水注入配管を経て非常用ラインに
流れる冷水流量は、湿分分離器ドレンタンク非常用水位
調節弁17もしくは給水加熱器ドレンタンク非常用水位
調節弁20のリーク量よりも若干多ければよく、冷水流
量を調整するために、各冷水注入配管にオリフィス等の
流量調整手段を設けてもよい。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ドレン
タンクの非常用ラインの湿分分離器ドレンタンク非常用
水位調節弁上流に冷水を注入して該非常用ライン内のド
レン温度を低下させておくことが可能になり、ドレンタ
ンク内圧力急減時に、非常用ライン内ドレンのフラッシ
ュ現象を防止する効果、及びドレンタンクの水位変動の
一要因を取り去る効果がある。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、湿分分離
器ドレンタンクの非常用ラインの湿分分離器ドレンタン
ク非常用水位調節弁上流に冷水を注入して該非常用ライ
ン内のドレン温度を低下させておくことが可能となり、
プラント負荷急減時等の湿分分離器ドレンタンク内圧力
急減時に、非常用ライン内ドレンのフラッシュ現象を防
止する効果、及び湿分分離器ドレンタンクの水位変動の
一要因を取り去る効果がある。
【0040】請求項3に記載の発明によれば、給水加熱
器ドレンタンクの非常用ラインの給水加熱器ドレンタン
ク非常用水位調節弁上流に冷水を注入して該非常用ライ
ン内のドレン温度を低下させておくことが可能となり、
プラント負荷急減時等の給水加熱器ドレンタンク内圧力
急減時に、非常用ライン内ドレンのフラッシュ現象を防
止する効果、及び常用ラインに設けられたドレンポンプ
への気泡巻き込みを防止し、ドレンポンプの安定運転、
更にはドレンポンプの損傷を防止する効果がある。
【0041】請求項4,5,6に記載の発明によれば、
それぞれ請求項1,2,3に記載の発明の効果に加え、
常用ラインから分岐している部分の非常用ラインがほぼ
水平になっている場合でも、非常ライン内でのドレンの
温水冷水の層化現象を防ぎ、圧力低下時の温水部分のフ
ラッシュ現象を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す系統図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す系統図である。
【図3】本発明の第2の実施例のプラント負荷急減時に
おける非常用ラインの圧力の変動の例を示すグラフであ
る。
【図4】図2に示す実施例の配管接続状態の例を示す図
である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す配管接続図であ
る。
【符号の説明】
1 蒸気発生器 2 高圧タービ
ン 3 湿分分離器 4 低圧タービ
ン 5 復水器 6 復水ポンプ 7 復水浄化装置 8 復水昇圧ポ
ンプ 9 低圧給水加熱器 10 給水ポン
プ 11 高圧給水加熱器 12 湿分分離
器ドレンタンク 13 逆止弁 14 湿分分離器ドレンタンク常用水位調節弁 15 給水加熱器ドレンタンク 16 ドレンポ
ンプ 17 湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁 18 水位検出装置 19 給水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁 20 給水加熱器ドレンタンク非常用水位調節弁 21 給水加熱器ドレン回収点 30 常用ライ
ン 31 非常用ライン 32 冷水注入
配管 33 常用ライン 34 非常用ラ
イン 35,36 冷水注入配管 40 給水管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電プラント等の飽和ドレンを貯溜する
    ドレンタンクと、該ドレンタンクをドレンタンク常用水
    位調節弁を介して下流の機器に接続する常用ラインと、
    該ドレンタンク常用水位調節弁より上流側の前記常用ラ
    インを通常閉のドレンタンク非常用水位調節弁を介して
    非常用ドレン回収機器に接続する非常用ラインとを含ん
    でなり、前記ドレンタンク非常用水位調節弁はドレンタ
    ンク水位が設定位置より高くなった時開くように構成さ
    れている飽和ドレン装置において、前記ドレンタンク非
    常用水位調節弁より上流の前記非常用ラインに冷水を注
    入する冷水注入配管を設けたことを特徴とする飽和ドレ
    ン装置。
  2. 【請求項2】 発電プラントの湿分分離器から分離され
    た飽和ドレンを貯溜する湿分分離器ドレンタンクと、該
    湿分分離器ドレンタンクを湿分分離器ドレンタンク常用
    水位調節弁を介して下流の給水加熱器ドレンタンク又は
    給水加熱器に接続する常用ラインと、前記湿分分離器ド
    レンタンク常用水位調節弁より上流側の常用ラインを通
    常閉の湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁を介し
    て復水器に接続する非常用ラインとを含んでなり、前記
    湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁は湿分分離器
    ドレンタンク水位が設定位置より高くなった時に開くよ
    うに構成されている湿分分離器ドレン装置において、前
    記湿分分離器ドレンタンク非常用水位調節弁より上流側
    の非常用ラインと復水給水系統の湿分分離器ドレンタン
    ク内圧力よりも低圧の器内圧力である給水加熱器出口側
    の給水管とを連通する冷水注入配管を設けたことを特徴
    とする湿分分離器ドレン装置。
  3. 【請求項3】 蒸気発生器への給水を加熱する給水加熱
    器のドレンを貯溜する給水加熱器ドレンタンクと、復水
    器から前記給水加熱器を経て前記蒸気発生器へ給水を送
    水する給水管と前記給水加熱器ドレンタンクとをドレン
    ポンプ、給水加熱器ドレンタンク常用水位調節弁を介し
    て接続する常用ラインと、前記復水器に通常閉の給水加
    熱器ドレンタンク非常用水位調節弁を介して前記ドレン
    ポンプ上流側の常用ラインを接続する非常用ラインとを
    含んでなり、前記給水加熱器ドレンタンク非常用水位調
    節弁は給水加熱器ドレンタンク水位が設定位置より高く
    なった時に開くように構成されている給水加熱器ドレン
    装置において、前記給水加熱器ドレンタンク非常用水位
    調節弁より上流側の非常用ラインを前記給水管の前記常
    用ライン接続点より上流側に接続する冷水注入配管を設
    けたことを特徴とする給水加熱器ドレン装置。
  4. 【請求項4】 冷水注入配管が、非常用ラインの常用ラ
    インへの接続点の近傍に上方向から接続されていること
    を特徴とする請求項1に記載の飽和ドレン装置。
  5. 【請求項5】 冷水注入配管が、非常用ラインの常用ラ
    インへの接続点の近傍に上方向から接続されていること
    を特徴とする請求項2に記載の湿分分離器ドレン装置。
  6. 【請求項6】 冷水注入配管が、非常用ラインの常用ラ
    インへの接続点の近傍に上方向から接続されていること
    を特徴とする請求項3に記載の給水加熱器ドレン装置。
JP29434794A 1994-11-29 1994-11-29 飽和ドレン装置 Pending JPH08152103A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104110676A (zh) * 2013-04-19 2014-10-22 冯伟忠 一种给水回热及疏水系统

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