JP2006105442A - 有圧ドレン回収システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ドレン回収システムにおいて、簡素な設備で従来よりも省エネルギー化を図る。
【解決手段】
蒸気を発生するボイラ1、蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器3、ドレンを回収するドレンタンク4を持ち、ドレンタンク4には有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンク4にためたドレンは給水ポンプ6を通じて前記ボイラ1へ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、ドレンタンク4に接続した補給水タンク10、ドレンタンク4内の水位を検出する水位検出装置11、補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給と、ドレンタンク4から補給水タンク10へ余剰ドレンの回収を行うドレンタンク内水位調節装置12をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の水位が低い場合には補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給を行い、ドレンタンク内水位が高い場合にはドレンタンク4から補給水タンク10へ余剰のドレン回収を行う。
【選択図】図1
【解決手段】
蒸気を発生するボイラ1、蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器3、ドレンを回収するドレンタンク4を持ち、ドレンタンク4には有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンク4にためたドレンは給水ポンプ6を通じて前記ボイラ1へ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、ドレンタンク4に接続した補給水タンク10、ドレンタンク4内の水位を検出する水位検出装置11、補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給と、ドレンタンク4から補給水タンク10へ余剰ドレンの回収を行うドレンタンク内水位調節装置12をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の水位が低い場合には補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給を行い、ドレンタンク内水位が高い場合にはドレンタンク4から補給水タンク10へ余剰のドレン回収を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は有圧ドレン回収システムに関するものである。
特公昭58−56043号公報にも記載があるように、ドレンタンクとボイラを接続しておき、回収したドレンをボイラへ供給するドレン回収が以前から行われている。ドレン回収を行っている場合、ドレンタンクとボイラの間を給水配管で接続しておき、高温のドレンをボイラに供給することでボイラの燃料消費量を削減することができる。ドレンタンクに開放タンクを使用する場合は、熱交換器から送られてきたドレン温度が100℃を越えていてもドレンタンク内のドレン温度は100℃未満となるが、ドレンタンクに有圧タンクを使用する場合はドレンタンク内のドレン温度を100℃より高く保つことができる。ボイラ内の圧力があまり高くない場合は、ドレンタンクをボイラより高所に設置するなどにより給水ポンプを設けなくてもドレンのボイラへの供給が行える。ボイラ内の圧力が高くなる場合は、ボイラへの給水を行う給水配管途中に給水ポンプを設けておき、給水ポンプの作動によって供給するようにしている。
特公昭58−56043号に記載している発明では、給水ポンプは軟水タンクとボイラをつなぐ配管途中に設け、給水ポンプとボイラの間にドレンタンクを設ける構造としている。この場合は、給水ポンプの吐出圧を用いてボイラへの給水を行うため、ドレンタンクを高所に設置する必要はなくなる。しかし、軟水タンクからドレンタンクへ送った低温の軟水量と同量分だけボイラへ給水するものであるため、ドレンタンク内の温度は低くなる。また、軟水タンクに戻される余剰温水量が多くなり、軟水タンクで放出される熱量も多くなる。そのため、ドレン回収による省エネルギー効果は限定的なものとなっていた。
ところで給水ポンプは、羽根の回転によって水を押し出すのであるが、給水ポンプ内では流速の増加に伴って圧力が低下する部分が発生する。そのため、ドレン水が高温であり圧力が余り高くなかった場合には、給水ポンプ内の圧力低下によってキャビテーションを発生することがあった。キャビテーションが発生すると、給水ポンプは十分な能力を発揮できなくなり、また給水ポンプの損傷につながるという問題もある。
特公昭58−56043号公報
本発明が解決しようとする課題は、ドレン回収を行っているシステムにおいて、簡素な設備で従来よりも省エネルギー化を図ることにある。
請求項1に記載の発明は、蒸気を発生するボイラ、ボイラで発生した蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器、熱交換器から排出したドレンを回収するドレンタンクを持ち、ドレンタンクに回収したドレンを前記ボイラへ供給するようにしているドレン回収システムであって、ドレンタンクには有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンクにためた有圧のドレンは給水ポンプを通じて前記ボイラへ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、ドレンタンクに接続した補給水タンク、ドレンタンク内の水位を検出する水位検出装置、補給水タンクからドレンタンクへの補給水供給と、ドレンタンクから補給水タンクへ余剰ドレンの回収を行うドレンタンク内水位調節装置をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の水位が低い場合には補給水タンクからドレンタンクへの補給水供給を行い、ドレンタンク内水位が高い場合にはドレンタンクから補給水タンクへ余剰のドレン回収を行うようにしたことを特徴とする有圧ドレン回収システムである。
請求項2に記載の発明は、蒸気を発生するボイラ、ボイラで発生した蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器、熱交換器から排出したドレンを回収するドレンタンクを持ち、ドレンタンクに回収したドレンを前記ボイラへ供給するようにしているドレン回収システムであって、ドレンタンクには有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンクにためた有圧のドレンは給水ポンプを通じて前記ボイラへ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、ボイラで発生した蒸気をドレンタンクへ直接送るドレンタンク用蒸気供給経路、ドレンタンク内の圧力を検出する圧力検出装置、ドレンタンク用蒸気供給経路を通す蒸気量を調節する圧力調節弁をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の圧力が低い場合には、ボイラからドレンタンクへ蒸気を直接送るようにしたことを特徴とする有圧ドレン回収システムである。
本発明を実施することによって、高温高圧のドレンをそのままボイラへ供給することができるので、省エネルギーの効果を高めることができる。また、ドレンタンクから給水ポンプへ送られるドレンの圧力が高くなり、給水ポンプ内での多少の圧力低下ではキャビテーションを発生しなくなるため、キャビテーションに伴う不具合をなくすことができる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明を実施している実施例のフロー図である。本実施例は、蒸気を発生するボイラ1、ボイラ1で発生した蒸気を使用する熱交換器3、熱交換器3から排出したドレンを回収するドレンタンク4などからなり、回収したドレンを再びボイラ1へ供給するようにしている。
水を加熱して蒸気を発生するボイラ1は、発生した蒸気をいったん蒸気ヘッダ2へため、蒸気ヘッダ2から蒸気使用機器である熱交換器3へ蒸気を供給する。熱交換器3では蒸気の熱を使用するため、蒸気は熱が奪われて凝縮し、ドレンとなって熱交換器3から取り出される。熱交換器3から取り出されたドレンは、ドレンタンク4内へと送られ、ドレンタンク4にためられる。ドレンタンク4は有圧タンクとしておき、ドレンタンク4内の圧力を高く保つことでドレンは高温高圧のままドレンタンク4にためておく。ドレンタンク4とボイラ1の間は給水配管5で接続しておき、給水配管5の途中に設けている給水ポンプ6を稼働することで、ドレンタンク4内にためておいたドレンをボイラ1へ給水する。ドレンタンク4には水位検出装置11を設けておき、水位検出装置11によって水位の検出を行う。
また、ドレンタンク4は補給水タンク10とも接続しておく。ドレンタンク4と補給水タンク10の間は、補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給を行う補給水供給配管13と、ドレンタンク4から補給水タンク10へ余剰ドレン回収を行う余剰ドレン回収配管14を設ける。補給水供給配管13の途中にポンプ、余剰ドレン回収配管14の途中には電動弁を設けておく。前記のポンプと電動弁がドレンタンク内水位調節装置12であり、水位検出装置11で検出するドレンタンク4内水位に基づいて前記のポンプ及び電動弁の作動を制御する。
ドレン使用量が多く、ドレンタンク4内の水位が下限水位より低くなった場合には、ポンプの作動によって補給水タンク10からドレンタンク4への補給水供給を行う。逆にドレン使用量が少なく、ドレンタンク4内水位が上限水位より高くなった場合には、電動弁を開くことでドレンタンク4内のドレンを補給水タンク10に回収する。ドレンタンク4内の水位が所定の範囲内にある場合には、補給水の供給も余剰ドレンの回収も行わず、熱交換器3から戻ってきた高温のドレンをそのままボイラ1へ供給する。
補給水タンク10は比較的低温の補給水を溜めておくものであるため、開放タンクであってよく、開放タンクであればドレンタンク4との圧力差を利用できるため、余剰ドレン回収配管14途中に設けている電動弁を開くのみで、余剰ドレンを補給水タンク10へ回収することができる。なお、補給水タンク10にも水位検出装置を設けておき、補給水タンク10内水位が低くなった場合には、補給水タンク10へ補給水(軟水)を供給するようにしている。
蒸気ヘッダ2とドレンタンク4の間は、ドレンタンク用蒸気供給経路8で接続しておく。ドレンタンク用蒸気供給経路8の途中には圧力調節弁9、ドレンタンク4には圧力検出装置7を設けておき、圧力検出装置7で検出するドレンタンク4内圧力に基づいて圧力調節弁9の開閉を制御する。圧力検出装置7で検出したドレンタンク内の圧力値が所定値より低い場合、圧力調節弁9を開くことで蒸気ヘッダ2に溜めている蒸気の一部をドレンタンク4へ供給する。ドレンタンク4への蒸気供給によってドレンタンク4内の圧力が所定の圧力まで上昇すれば圧力調節弁9を閉じる。
ドレンタンク4内にためておいたドレンをボイラ1へ供給する場合、給水ポンプ6の稼働を行うと、給水ポンプ6の吐出側では水圧が高まるが、給水ポンプ6の内部では水圧が低下する部分が発生する。水圧が低下すれば圧力から定まる飽和温度も低下する。ドレンは高温であるため、従来のシステムでは飽和温度の低下によって飽和温度がドレン温度より低くなることがあり、その場合にはドレン内に気泡が発生することになっていた。
しかし本発明では、ドレンタンク用蒸気供給経路8を通してドレンタンク4へ蒸気を供給することで、ドレンタンク4内の圧力を所定の圧力まで高めるようにしている。ドレンタンク4内の圧力を高めることで、給水配管5を通して給水ポンプ6に送られているドレンの圧力が高まる。給水ポンプ6の内部におけるドレンの水圧が高くなっていると、給水ポンプ6内部で多少の圧力低下が発生しても、ドレン内で気泡が発生することはなくなり、キャビテーションの発生を防止することができる。
また、ドレンタンク4内の圧力を高めておけば、熱交換器3から回収してきたドレンがドレンタンク4に入ったところでフラッシュすることはなく、高温高圧のドレンをドレンタンク4にためておくことができる。
本発明では、高温高圧であるドレンをボイラの給水とすることができるため、省エネルギー効果の高いものであり、キャビテーションの発生に伴って発生していた不具合も発生しなくなる。
1 ボイラ
2 蒸気ヘッダ
3 熱交換器
4 ドレンタンク
5 給水配管
6 給水ポンプ
7 圧力検出装置
8 ドレンタンク用蒸気供給経路
9 圧力調節弁
10 補給水タンク
11 水位検出装置
12 ドレンタンク内水位調節装置
13 補給水供給配管
14 余剰ドレン回収配管
2 蒸気ヘッダ
3 熱交換器
4 ドレンタンク
5 給水配管
6 給水ポンプ
7 圧力検出装置
8 ドレンタンク用蒸気供給経路
9 圧力調節弁
10 補給水タンク
11 水位検出装置
12 ドレンタンク内水位調節装置
13 補給水供給配管
14 余剰ドレン回収配管
Claims (2)
- 蒸気を発生するボイラ、ボイラで発生した蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器、熱交換器から排出したドレンを回収するドレンタンクを持ち、ドレンタンクに回収したドレンを前記ボイラへ供給するようにしているドレン回収システムであって、ドレンタンクには有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンクにためた有圧のドレンは給水ポンプを通じて前記ボイラへ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、
ドレンタンクに接続した補給水タンク、ドレンタンク内の水位を検出する水位検出装置、補給水タンクからドレンタンクへの補給水供給と、ドレンタンクから補給水タンクへ余剰ドレンの回収を行うドレンタンク内水位調節装置をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の水位が低い場合には補給水タンクからドレンタンクへの補給水供給を行い、ドレンタンク内水位が高い場合にはドレンタンクから補給水タンクへ余剰のドレン回収を行うようにしたことを特徴とする有圧ドレン回収システム。 - 蒸気を発生するボイラ、ボイラで発生した蒸気を使用してドレンを排出する熱交換器、熱交換器から排出したドレンを回収するドレンタンクを持ち、ドレンタンクに回収したドレンを前記ボイラへ供給するようにしているドレン回収システムであって、ドレンタンクには有圧タンクを使用して有圧のドレンを回収し、ドレンタンクにためた有圧のドレンは給水ポンプを通じて前記ボイラへ供給している有圧ドレン回収システムにおいて、
ボイラで発生した蒸気をドレンタンクへ直接送るドレンタンク用蒸気供給経路、ドレンタンク内の圧力を検出する圧力検出装置、ドレンタンク用蒸気供給経路を通す蒸気量を調節する圧力調節弁をそれぞれ設けておき、ドレンタンク内の圧力が低い場合には、ボイラからドレンタンクへ蒸気を直接送るようにしたことを特徴とする有圧ドレン回収システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004289994A JP2006105442A (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 有圧ドレン回収システム |
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