JP2019178838A - ドレン回収システム - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第1実施形態に係るドレン回収システム1について、図1〜図4を参照しつつ説明する。本実施形態のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを、高温高圧の状態で回収して、このドレンを複数のボイラ10(図1では6台のボイラ10)に給水するクローズド方式のドレン回収システムである。
まず、図1を参照して、本実施形態のドレン回収システム1の全体構成について説明する。本実施形態のドレン回収システム1は、複数のボイラ10と、蒸気ヘッダ12と、負荷機器20と、ドレンタンク30と、第1送水ユニットとしてのメイン送水ユニットMUと、第2送水ユニットとしてのサブ送水ユニットSUと、オープンタンク50と、制御手段9とを備える。また、ドレン回収システム1は、ラインとして、連結管L1と、負荷機器ラインL2と、回収ラインL3と、補給水供給ラインL4と、フラッシュ蒸気排出ラインL5とを備える。以下の説明において「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称とする。なお、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSU内のラインについては後述する。
本実施形態のメイン送水ユニットMUは、図2に示すように、メインアシストタンク40Mと、第1給水ポンプとしてのメイン給水ポンプ60Mとを備える。また、ラインとして、メインドレンラインLM1と、第1蒸気ラインとしてのメインアシストタンク用蒸気ラインLM2と、メイン連通ラインLM3と、メイン給水ラインLM4とを備える。
次に、本実施形態のサブ送水ユニットSUの構成を説明する。本実施形態のサブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUの構成と略同一である。したがって以下の説明では、構成要素を挙げるのみとし、重複する説明は省略する。
上記構成のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを回収ラインL3を介してドレンタンク30に収容し、このドレンをメイン送水ユニットMU又はサブ送水ユニットSUを介してボイラ10に供給する。以下に、ドレンタンク30に収容されたドレンがメイン送水ユニットMUを介してボイラ10に供給される場合の動作を説明する。ドレンがサブ送水ユニットSUを介してボイラ10に供給される場合の動作は、メイン送水ユニットMUを介してボイラ10に供給される場合の動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上のようなドレン回収システム1によれば、ドレンを複数のボイラ10に供給する手段としてメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを備えていることから、複数のボイラ10に対して、またボイラ10の容量が大きい場合であっても、適切にドレンを供給する(給水する)ことが可能となっている。加えて、送水ユニットMU,SU以外の構成、例えば蒸気ヘッダ12、ドレンタンク30、オープンタンク50等は複数設ける必要がないので、ドレン回収システム1の省スペース化が可能となっている。
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記第1実施形態では、メインアシストタンク40M及びサブアシストタンク40Sをそれぞれ2つのタンクを含んで構成したが、この構成に限定されるものではない。すなわち、メインアシストタンク40M及びサブアシストタンク40Sをそれぞれ1つのタンクのみにより構成してもよく、また3つ以上のタンクにより構成しても良い。加えて、各送水ユニットMU,SUでアシストタンクの数を異ならせること(例えば、メイン送水ユニットMUでは2つ、サブ送水ユニットSUでは1つとするなど)も可能である。
・上記第1実施形態では、ドレンタンク30に収容されたドレンをメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを介してボイラに給水する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、1つのドレンタンク30に対し、各々給水ポンプを有する3つ以上の送水ユニットを備え、当該3つ以上の送水ユニットを介してボイラ10に給水を行う構成とすることも可能である。なお、ボイラ10の数も、6台に限られず、大容量の1つのボイラ10に対して複数の送水ユニットを用いる構成や、2台〜5台、また、7台以上のボイラに対して複数の送水ユニットを用いる構成とすることも可能である。
・上記第1実施形態では、メイン送水ユニットMUが複数のボイラ10のうち略半分にドレンを供給し、サブ送水ユニットSUが残りの略半分にドレンを供給する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、メイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUが複数のボイラ10に対してドレンを供給する割合は、略半分である必要はなく、任意の割合とすることができる。また、両方のユニットから同じボイラ10にドレンを供給する構成とすることも可能である。
・上記第1実施形態のドレン回収システム1において、各送水ユニットMU,SUはそれぞれ、給水ポンプ60M,60Sの下流側とドレンタンク30の気相部とを接続する循環手段を備えていても良い。この循環手段は、給水ラインLM4,LS4を流通するドレンをドレンタンク30の気相部の蒸気と混合して凝縮させるものである。
次に、本発明の第2実施形態に係るドレン回収システム1について、図6及び図7を参照しつつ説明する。本実施形態のドレン回収システム1も、負荷機器20において発生したドレンを高温高圧の状態で回収して、複数のボイラ10に給水するクローズド方式のドレン回収システムである。本実施形態のドレン回収システム1は、主にメイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUの構成が、第1実施形態のドレン回収システム1のものと異なっている。以下、第1実施形態のものと同様な構成要素には同様の符号を付して適宜説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態のドレン回収システム1は、図6に示すように、第1実施形態と同様、複数のボイラ10と、蒸気ヘッダ12と、負荷機器20と、密閉型のドレンタンク30と、第1送水ユニットとしてのメイン送水ユニットMUと、第2送水ユニットとしてのサブ送水ユニットSUと、オープンタンク50と、制御手段9とを備える。また、ドレン回収システム1は、ラインとして、連結管L1と、負荷機器ラインL2と、回収ラインL3と、補給水供給ラインL4と、フラッシュ蒸気排出ラインL5と、ドレンタンク用蒸気ラインL6とを備える。なお、本実施形態においても、図示はしないが、オープンタンク50とボイラ10を直接接続してオープンタンク50の補給水をボイラ10に直接給水するライン(予備給水ライン)を備えている。そして、このラインにより、クローズド回収に不具合が生じた際には、予備給水ラインによりオープン給水を行うことが可能となっている。
本実施形態のメイン送水ユニットMUは、図6に示すように、第1給水ポンプとしてのメイン給水ポンプ60Mと、状態検出手段としての温度センサ90M及び圧力センサ91とを備える。また、ラインとして、メイン給水ラインLM4と、メイン循環ラインLM5とを備える。
次に、本実施形態のサブ送水ユニットSUの構成を説明する。本実施形態のサブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUの構成と類似する。具体的には、サブ送水ユニットSUは、図6に示すように、第2給水ポンプとしてのサブ給水ポンプ60Sと、温度センサ90Sと、圧力センサ91とを備える。なお、本実施形態において、圧力センサ91はメイン送水ユニットMUと共有している。また、ラインとして、サブ給水ラインLS4と、サブ循環ラインLS5とを備える。
上記構成のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを回収ラインL3を介してドレンタンク30に収容する。そしてこのドレンを、メイン送水ユニットMUを介して高圧ボイラ10Aに供給し、サブ送水ユニットSUを介して低圧ボイラ10Bに供給する。
以上のようなドレン回収システム1によれば、ドレンを高圧ボイラ10Aに供給する手段としてメイン送水ユニットMUを備え、ドレンを低圧ボイラ10Bに供給する手段としてサブ送水ユニットSUを備えていることから、複数のボイラ10(10A,10B)に対して、各ボイラが必要な量のドレンを適切に供給する(給水する)ことが可能となっている。加えて、送水ユニットMU,SU以外の構成、例えばドレンタンク30、オープンタンク50等は複数設ける必要がないので、ドレン回収システム1の省スペース化が可能となっている。
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記第2実施形態では、ドレンタンク30に収容されたドレンをメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを介してボイラに給水する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、1つのドレンタンク30に対し、各々給水ポンプを有する3つ以上の送水ユニットを備え、当該3つ以上の送水ユニットを介して複数のボイラ10に給水を行う構成とすることも可能である。なお、ボイラ10の種類も、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの2種類に限られず、3種類以上のボイラに対して複数の送水ユニットを用いる構成とすることも可能である。
・上記第2実施形態においては、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUはアシストタンクを備えていない構成であった。しかしながら、本実施形態においても、第1実施形態と同様メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUがアシストタンクを備えた構成とし、この構成において、制御手段9がメイン送水ユニットMUのみを介して給水を行うメイン運転モードM1、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUを介して給水を行う同時運転モードM2、及び、サブ送水ユニットSUのみを介して給水を行うサブ運転モードM3を備える構成とすることも可能である。
・上記第2実施形態において、ボイラ10は、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの2種類のボイラに分類されるものであったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、複数のボイラとして同じ出力のボイラを用いることも可能である。
・上記第2実施形態において、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUはそれぞれ、状態検出手段として、温度センサ90M(90S)及び圧力センサ91を備えていたが、この構成に限定されるものではない。すなわち、状態検出手段として、温度センサ90M(90S)又は圧力センサ91の何れか一方のみを備える構成としても良い。この場合、制御手段9は、当該一方の状態検出手段の検出した状態に基づいて、各ユニットにおけるドレン循環制御を行うことになる。
9 :制御手段
10 :ボイラ
10A :高圧ボイラ
10B :低圧ボイラ
12 :蒸気ヘッダ
20 :負荷機器
21 :スチームトラップ
30 :ドレンタンク
31 :圧力調整弁
32 :補給水供給ポンプ
33 :圧力調整弁
40Ma :第1メインアシストタンク
40Mb :第2メインアシストタンク
40Sa :第1サブアシストタンク
40Sb :第2サブアシストタンク
41 :タンク本体
42 :蒸気導入口
43 :板状部材
50 :オープンタンク
60M :メイン給水ポンプ
60S :サブ給水ポンプ
71Ma :第1ドレン供給弁
71Mb :第2ドレン供給弁
72Ma :第1蒸気供給弁
72Mb :第2蒸気供給弁
73Ma :第1連通弁
73Mb :第2連通弁
81〜84 :逆止弁
85 :循環弁
90 :温度センサ
91 :圧力センサ
92 :切り替えスイッチ
L1 :連結管
L2 :負荷機器ライン
L3 :回収ライン
L4 :補給水供給ライン
L5 :フラッシュ蒸気排出ライン
L6 :ドレンタンク用蒸気ライン
LM1 :メインドレンライン
LM2 :メインアシストタンク用蒸気ライン
LM3 :メイン連通ライン
LM4 :メイン給水ライン
LM5 :メイン循環ライン
LS1 :サブドレンライン
LS2 :サブアシストタンク用蒸気ライン
LS3 :サブ連通ライン
LS4 :サブ給水ライン
LS5 :サブ循環ライン
M1 :メイン運転モード
M2 :同時運転モード
M3 :サブ運転モード
MU :メイン送水ユニット
S :水位センサ
SU :サブ送水ユニット
Claims (5)
- 複数のボイラにおいて発生し、負荷機器において用いられた蒸気が凝縮して生じたドレンを回収して前記ボイラに供給するドレン回収システムであって、
前記負荷機器で生じたドレンを回収する密閉型のドレンタンクと、
第1給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記ボイラに供給する第1送水ユニットと、
第2給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記ボイラに供給する第2送水ユニットと、を備えるドレン回収システム。 - 請求項1に記載のドレン回収システムであって、
前記第1送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第1給水ポンプの間に配置される第1アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第1アシストタンクに供給する第1蒸気ラインとを備え、
前記第2送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第2給水ポンプの間に配置される第2アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第2アシストタンクに供給する第2蒸気ラインとを備えている、ドレン回収システム。 - 請求項2に記載のドレン回収システムであって、
前記第1アシストタンク及び前記第2アシストタンクをそれぞれ複数備える、ドレン回収システム。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のドレン回収システムであって、
前記第1送水ユニットは、前記第1給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第1循環手段を備え、
前記第2送水ユニットは、前記第2給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第2循環手段を備えており、
前記ドレンタンク内の状態を検出する状態検出手段をさらに備える、ドレン回収システム。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のドレン回収システムであって、
前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを独立に制御可能とされ、
前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプのうち何れか一方が停止して前記ボイラにドレンを供給しない場合にも、他方のみを動作させて前記ボイラにドレンを供給可能に構成される、ドレン回収システム。
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