JP3272774B2 - 位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents
位相シフトマスクの製造方法Info
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Description
する露光光間に位相差を生成することにより、転写パタ
ーンの解像度を向上させた位相シフトマスクの製造方法
にかかり、特に、露光光の位相を変化させるための位相
シフト膜を遮光膜の下に設けるような構造の、いわゆる
下置きタイプの位相シフトマスクに関する。
細パターン転写のマスクたるフォトマスクの1つとして
位相シフトマスクが用いられる。この位相シフトマスク
は、パターンの微細化にともなって生ずる露光光の干渉
による露光限界を拡げて高解像度の転写を可能にしたも
のである。この位相シフトマスクの1つとして、透明基
板と遮光パターンとの間に露光光の位相を変化させるた
めの位相シフトパターンを形成させたいわゆる下置きタ
イプの位相シフトマスクが知られている(例えば、特開
平3−78747号公報参照)。この下置きタイプの位
相シフトマスクは、比較的容易に膜厚の均一な位相シフ
ト膜が得られるとともに、位相シフト膜の成膜後で遮光
膜を形成する前の段階において位相シフト膜の欠陥検査
を行うことができるので歩留りの向上を図ることができ
る等の利点があり、近年比較的多く用いられるようにな
った。
造する場合、位相シフト膜にエッチング処理を施して位
相シフトパターンを形成する必要がある。このエッチン
グの方法として、ウエットエッチングに比較してアンダ
ーカットやサイドエッチング等が少なく、正確なパター
ンを形成できるドライエッチングを採用することが注目
されている。従来から、位相シフト膜として酸化シリコ
ンを用い、そのエッチングをドライエッチングで行う場
合、その反応(雰囲気)ガス(以下、エッチングガスと
いう)としてCF4 ガスを用いる方法が提案されている
(例えば、特開平3−71133号公報参照)。
きタイプの位相シフトマスクを製造する際に、上述のC
F4 ガスを用いたドライエッチングによって位相シフト
膜のエッチングを行うと、遮光パターンのエッジ部が削
れてパターン欠陥が生ずるという問題のあることが判明
した。
のであり、良好な遮光パターンを有する下置きタイプの
位相シフトマスクを得ることができる位相シフトマスク
の製造方法を提供することを目的としたものである。
めの手段として、第1の手段は、透明基板上に、遮光パ
ターンを有し、この遮光パターンによって形成された光
透過部を透過する露光光間に位相差を生成させる位相シ
フトパターンを有する位相シフトマスクの製造方法であ
って、前記位相シフトパターンを形成する位相シフトパ
ターン形成工程において形成される位相シフトパターン
形成用レジストパターンは、前記遮光パターンの上に形
成されたレジスト膜が除去されないようにして形成され
たパターンであり、 前記位相シフトパターンを形成する
位相シフトパターン形成工程は、前記位相シフトパター
ン形成用レジストパターンをマスクにして、CHF 3 ガ
ス、C 2 F 6 ガス、CF 4 とCHF 3 との混合ガス、又
は、CF 4 とC 2 F 6 との混合ガス、のうちのいずれか
1又は2以上にO 2 ガスを添加したエッチングガスを用
いたドライエッチングにより行うことを特徴とする位相
シフトマスクの製造方法である。
成工程における位相シフト膜のエッチングを、CHF 3
ガス、C 2 F 6 ガス、CF 4 とCHF 3 との混合ガス、
又は、CF 4 とC 2 F 6 との混合ガス、のうちのいずれ
か1又は2以上にO 2 ガスを添加したエッチンクガスを
用いたドライエッチングにより行うようにしたことによ
り、このドライエッチングによって遮光パターンのエッ
ジ部が削れてパターン欠陥を生ずるようなことがほぼな
くなることが確認された。
る位相シフトマスクの製造方法の工程図説明図である。
例1を説明する。
らなる透明基板1上に、酸化スズ−アンチモン(Snx
Sby O2 )をスパッタリング法により膜厚150オン
グストロームに成膜した。次いで、この成膜した膜を所
定温度で所定時間ベークして透明導電膜2を形成した。
基板1上に、SiO2 系被覆形成用塗布液をスピンコー
ト法により塗布し、250℃で30分間ベークし、膜厚
が4070オングストロームの位相シフト膜3を形成し
た。この位相シフト膜3の膜厚は、位相シフト膜によっ
てλ/2(=180°)の位相ずれを生じさせるために
必要な厚さであり、次の(1)式によって求めたもので
ある。
は位相シフト膜の屈折率、λは露光光の波長である。
により膜厚1000オングストロームのクロム膜を成膜
し、遮光膜4を形成した。
製:PBS)をスピンコート法により、膜厚4000オ
ングストロームになるように塗布し、乾燥させて遮光パ
ターン形成用レジスト膜5を形成した(以上、図1参
照)。
5に選択的に電子線照射(電子線露光)を行い、現像し
て、レジスト膜残存部5a1 ,5a2 ,5a3 とレジス
ト膜除去部5b1 ,5b2 とからなる遮光パターン形成
用レジストパターン50を形成した(図2参照)。
ン50のレジスト膜残存部5a1 ,5a2 ,5a3 をマ
スクとして遮光膜4を、硝酸第2セリウムアンモニウム
165g過塩素酸(70%)42mlに純水を加えて1
000mlにしたエッチング液を用いてエッチングを行
い、遮光膜膜残存部4a1 ,4a2 ,4a3 と遮光膜膜
除去部4b1 ,4b2 とからなる遮光パターン40を形
成した。その後、残存レジストは熱濃硫酸により剥離
し、洗浄を施した(図3参照)。
線レジスト(日本ゼオン社製:ZEP520)をスピン
コート法により膜厚6000オングストロームになるよ
うに塗布し、乾燥させて位相シフトパターン形成用レジ
スト膜を形成し、これに選択的に電子線照射を行い、現
像して、レジスト膜残存部6a1 ,6a2 と、レジスト
膜除去部6bとからなる位相シフトパターン形成用レジ
ストパターン60を形成した(図4参照)。
ーン形成用レジストパターン60のレジスト膜残存部6
a1 ,6a2 を、実線で示したように、位相シフトパタ
ーン形成用レジスト膜のうち、位相シフト膜をエッチン
グにより除去する領域6bのみが除去され、遮光膜残存
部4a1 ,4a2 ,4a3 の上に位置する領域を含む他
の領域が除去されないようにした。
ン形成用レジスト膜として、露光した部分が現像により
除去される性質を有するポジ型電子線レジストを用いた
場合には、通常、図4の点線61と該点線61の図中右
方側にある実線とで囲まれる部分並びに点線62と該点
線62の図中左方側にある実線とで囲まれる部分がレジ
スト残存部とされた。また、位相シフトパターン形成用
レジスト膜として、露光した部分が現像により残存する
性質を有するネガ型電子線レジストを用いた場合には、
通常、図4の点線61と該点線61の図中右方側にある
実線とで囲まれる部分並びに点線62及び63とこれら
点線の間にある実線とで囲まれる部分がレジスト残存部
とされた。これは、特に電子線による露光を行う場合、
露光する領域をできるだけ小さくする必要があること、
遮光膜自体が位相シフトパターンを形成するエッチング
の際にマスクとして機能させることができる等の理由に
よる。このように、いずれの場合にも、遮光膜残存部4
a1 ,4a2 ,4a3 の縁部(ポジ型レジストの場合)
もしくは多くの部分(ネガ型レジストの場合)が露出さ
れ、これらの部分が位相シフトパターンを形成するエッ
チングガスにさらされる。遮光膜はこのエッチングガス
に対して耐性を有することから、従来は問題視されず、
むしろ、遮光膜の一部を積極的にマスクとして利用して
いた。しかしながら、本発明者の知見によれば、遮光膜
がエッチングガスにされた場合には、遮光膜が僅かにエ
ッチングされ、それにより、遮光膜の成分あるいはその
成分とエッチングガスとの反応生成物等からなる粉塵が
生じ、その粉塵がエッチング中の位相シフト膜の表面に
付着してランダムなマスクとしての作用等をなすことに
よって(推定)エッチング後の表面に凹凸等の表面荒れ
を生ずるという問題があることがわかった。この実施例
では、遮光膜をレジスト膜で覆うことにより、エッチン
グガスにさらされないようにした。これにより、エッチ
ングにより位相シフトマスクが除去されて露出された部
分の表面の荒れを極めて小さく抑えることが可能になっ
た。
ストパターン60のレジスト残存部6a1 ,6a2 をマ
スクとして位相シフト膜3を下記の条件によりドライエ
ッチングを行い、位相シフト膜残存部3a1 ,3a2 と
位相シフト膜除去部3bとからなる位相シフトパターン
30を形成し、残存レジストは熱濃硫酸により剥離し、
洗浄を施して、下置きタイプの位相シフトマスクを得た
(図5参照)。
合ガス(CF4 :CHF3 :O2 =3:6:1) ガス圧力…0.06Torr 高周波出力…250W エッチング時間…10分 このように製造した位相シフトマスクは、位相シフトパ
ターンの凸部3a1 ,3a2 を透過する波長365nm
のi線である露光光L1 と、位相シフトパターンの凹部
3bを透過する露光光L2 との間に180°の位相差を
得ることができた。また、このようにして製造した位相
シフトマスクは、位相シフト膜のドライエッチングを上
記のような条件で行った結果、遮光パターン40のエッ
ジ部の削れ等がほとんどみられず、また、パターン欠陥
もほとんど生じないとともに、透明導電膜2の露出され
た部分の表面荒れも極めて少ない勝れたものであった。
示す実施例2〜4は、位相シフト膜のドライエッチング
におけるエッチング条件が異なる以外は実施例1と同様
である。
のドライエッチングを下記の条件により行った。
(CHF3 :O2 =8:2) ガス圧力…0.06Torr 高周波出力…250W エッチング時間…9分 本実施例も実施例1の場合と同様に、遮光パターンのエ
ッジ部の削れ、パターン欠陥等のほとんど生じないもの
であった。
のドライエッチングを下記の条件により行った。
(C2 F6 :O2 =7:3) ガス圧力…0.06Torr 高周波出力…250W エッチング時間…10分 本実施例も実施例1の場合と同様に、遮光パターンのエ
ッジ部の削れ、パターン欠陥等のほとんど生じないもの
であった。
のドライエッチングを下記の条件により行った。
合ガス(C2 F6 :CF4 :O2 =6:3:1) ガス圧力…0.06Torr 高周波出力…250W エッチング時間…10分 本実施例も実施例1の場合と同様に、遮光パターンのエ
ッジ部の削れ、パターン欠陥等のほとんど生じないもの
であった。
ライエッチングにおけるエッチング条件が異なる以外は
実施例1と同様である。すなわち、位相シフト膜のドラ
イエッチングを下記の条件により行った。
F4 :O2 =9:1) ガス圧力…0.06Torr 高周波出力…250W エッチング時間…10分 本比較例によれば、露出している遮光パターンの多くの
部分のエッジ部に削れによる欠陥が多くみられた。
ではない。
件について、実施例1においては雰囲気ガスに用いたC
F4 +CHF3 +O2 の混合ガスの比率が3:6:1で
あったが、CHF3 が20〜70%、O2 が5〜30%
の比率であってもよい。また、実施例2においては雰囲
気ガスに用いたCHF3 +O2 の混合ガスの比率が8:
2であったが、これに限らず9:1〜6:4であっても
よい。また実施例4においては雰囲気ガスに用いたC2
F6 +CF4 +O2 の混合ガスの比率が6:3:1であ
ったが、これに限らずC2 F6 が20〜60%O2 が5
〜30%の比率であってもよい。
に、ソーダライムガラス、アルミノボロシリケートガラ
ス、ボロシリケートガラス等の他のガラスを用いてもよ
い。
アンチモン以外にInx Sny O2等でもよい。
明導電膜の代わりにエッチング停止膜としてAl2 O3
にSnO2 をドープしたもの、Al2 O3 、Si
3 N4 、MgO等を形成してもよい。ただしその場合、
位相シフトパターン形成時の電子線描画において帯電を
防止するためにレジスト膜上に帯電防止剤を塗布するこ
とが好ましい。
ム酸化物、クロム窒化物、あるいはそれらを混合したも
の、又はそれらを二層以上積層したものであってもよ
い。
ンを形成する際に、電子線露光による場合を例にかかげ
たが、これは他の露光方法であってもよい。その場合に
は、その露光方法に応じたレジストを用いることは勿論
である。
シフトパターン形成工程における位相シフト膜のエッチ
ングを、CHF3 ガス、C2 F6 ガス、CF4 とCHF
3 との混合ガス、又は、CF4 とC2 F6 との混合ガ
ス、のうちのいずれか1又は2以上にO2 ガスを添加し
たエッチングガスを用いたドライエッチングにより行う
ことにより、ドライエッチングによって遮光パターンの
エッジ部が削れてパターン欠陥を生ずるようなことがな
いようにしたものである。
製造方法の工程説明図である。
製造方法の工程説明図である。
製造方法の工程説明図である。
製造方法の工程説明図である。
製造方法の工程説明図である。
…遮光膜、5…遮光パターン形成用レジスト膜、30…
位相シフトパターン、40…遮光パターン、50…遮光
パターン形成用レジストパターン。
Claims (1)
- 【請求項1】 透明基板上に、遮光パターンを有し、こ
の遮光パターンによって形成された光透過部を透過する
露光光間に位相差を生成させる位相シフトパターンを有
する位相シフトマスクの製造方法であって、前記位相シフトパターンを形成する位相シフトパターン
形成工程において形成される位相シフトパターン形成用
レジストパターンは、前記遮光パターンの上に形成され
たレジスト膜が除去されないようにして形成されたパタ
ーンであり、 前記位相シフトパターンを形成する位相シフトパターン
形成工程は、前記位相シフトパターン形成用レジストパ
ターンをマスクにして、CHF 3 ガス、C 2 F 6 ガス、
CF 4 とCHF 3 との混合ガス、又は、CF 4 とC 2 F 6
との混合ガス、のうちのいずれか1又は2以上にO 2
ガスを添加したエッチングガスを用いたドライエッチン
グにより行うことを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18659892A JP3272774B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 位相シフトマスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18659892A JP3272774B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 位相シフトマスクの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0635169A JPH0635169A (ja) | 1994-02-10 |
JP3272774B2 true JP3272774B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=16191364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP18659892A Expired - Fee Related JP3272774B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 位相シフトマスクの製造方法 |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
DE19527626A1 (de) * | 1995-07-28 | 1997-01-30 | Bosch Gmbh Robert | Brennstoffeinspritzventil |
KR100189741B1 (ko) * | 1996-07-19 | 1999-06-01 | 구본준 | 위상반전마스크 및 그의 제조방법 |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP18659892A patent/JP3272774B2/ja not_active Expired - Fee Related
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