JP3271930B2 - インゴットと取付ステーの接着方法及び接着装置 - Google Patents

インゴットと取付ステーの接着方法及び接着装置

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JP3271930B2
JP3271930B2 JP14436597A JP14436597A JP3271930B2 JP 3271930 B2 JP3271930 B2 JP 3271930B2 JP 14436597 A JP14436597 A JP 14436597A JP 14436597 A JP14436597 A JP 14436597A JP 3271930 B2 JP3271930 B2 JP 3271930B2
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嘉明 ▲ばん▼沢
信明 林
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インゴットと取
付ステーの接着方法及び接着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン(Si)ウエハを製造するため
のSi単結晶インゴットは、規則正しい格子面を有す
る。しかしながら、坩堝から取り上げられた未加工のイ
ンゴットは円柱状に加工されるが、インゴットごとにそ
の中心軸線に対する結晶方位がばらつく。このインゴッ
トにカーボン製の中間ステーを接着し、その中間ステー
の上面にガラス製の絶縁プレートを介して取付ステーを
接着する。従って、このインゴットをワイヤソーに装着
してインゴツトをワイヤにより切断してウエハを形成し
たのでは、ウエハの切断面と格子面との位置関係が一定
にならないので、切断されたウエハの特性がばらつく。
【0003】上記の問題を解消するため、従来、ワイヤ
ソーにインゴットのゴニオ角設定器を装着している。そ
して、このゴニオ角設定器にインゴットの取付ステーを
ボルトにより取り付けた状態で、方位測定装置によりイ
ンゴットの中心軸線からの結晶方位の水平方向及び垂直
方向の変位量を測定した後、ゴニオ角設定器によりワイ
ヤの走行方向に対しインゴットの結晶方位が適正位置と
なるように調整している。この調整はゴニオ角設定器に
よりインゴット及び取付ステーを水平面内で回動するこ
とにより、結晶方位をワイヤと直交する垂直面内で変位
させるとともに、インゴット及び取付ステーを前記垂直
面内で回動して、結晶方位を水平面内で変位させて行わ
れる。即ち、従来のインゴット切断加工は、図31の手
順で行われ、取付ステーを接着したインゴットはワイヤ
ソーに取り付けられた後、加工前において必ずゴニオ調
整が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、各ワイヤソー
にゴニオ角設定器を装着する必要があるため、加工装置
の設備費を低減することができないという問題がある。
又、ゴニオ角設定器にインゴットを取り付ける必要があ
るため、インゴットの取付作業を手動によりボルト締め
する必要があり、取付作業が面倒でインゴツトの方位調
整に時間を要し、この結果、ワイヤソーへのインゴット
の取付作業を自動化して、ワイヤソーの稼働率を向上す
ることができないという問題がある。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものであって、その目的
は、接着の段階において予めインゴットの結晶方位に基
づいてインゴットと取付ステーを互いに位置調整した状
態で接着し、加工機へ搬入することにより加工機にゴニ
オ角設定器を装着する必要を無くして、加工装置全体の
設備費を低減することができるとともに、加工機へのイ
ンゴットの取付作業を自動化して、加工機の稼働率を向
上することができるインゴットと取付ステーの接着方法
及び接着装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的を達成するために、円柱状をなすインゴットを
測定基準位置に位置決めした状態でX線の回を利用し
てインゴットの結晶方位を測定し、この結晶方位の測定
データは、インゴットの結晶方位がインゴットの中心軸
線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位置するま
でのインゴットの回転角データ及びインゴットの中心軸
線に対する結晶方位の同一平面内での傾角データであ
り、前記測定データの回転角データにより、インゴット
を測定位置から離した位置でインゴットの中心軸線を水
平に保ったままインゴットの結晶方位が水平面内に位置
するようにインゴットをその中心軸線を中心に回転調整
し、この調整されたインゴットの上面又は下面に可切断
材よりなる中間ステーをその取付軸線を前記インゴット
の中心軸線に合わせて接着し、インゴットと中間ステー
間の接着剤が乾燥した後、インゴット又は前記中間ステ
ーに対し水平面内で相対変位可能に支持した取付ステー
のいずれか一方を、前記測定データの傾角データにより
インゴットの結晶方位が前記取付ステーの取付軸線と平
行になるように水平面内で回転調整した状態で、中間ス
テーに取付ステーを接着するという手段をとっている。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】請求項記載の発明においては、円柱状を
なすインゴットを測定基準位置に位置決めした状態でX
線の回折を利用してインゴットの結晶方位を測定し、こ
の結晶方位の測定データは、インゴットの結晶方位がイ
ンゴットの中心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平
面内に位置するまでのインゴットの回転角データ及びイ
ンゴットの中心軸線に対する結晶方位の同一平面内での
傾角データであり、前記測定データの回転角データによ
り、インゴットを測定位置から離した位置でインゴット
の中心軸線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が
水平面内に位置するようにインゴットをその中心軸線を
中心に回転調整した後、この調整されたインゴット又は
予め可切断材よりなる中間ステーを接着してインゴット
の上面又は下面に対し水平面内で相対変位可能に支持し
た取付ステーのいずれか一方を、前記測定データの傾角
データによりインゴットの結晶方位が前記取付ステーの
取付軸線と平行になるように水平面内で回転調整した状
態で、インゴットの上面又は下面に中間ステーを介して
取付ステーを接着するという手段をとっている。
【0012】請求項記載の発明においては、請求項
において、中間ステーの上面にはその取付軸線に沿って
円柱状インゴットにはまり合う円弧凹溝を有し、この中
間ステーと取付ステー間の接着剤が未乾燥の状態で、イ
ンゴットに対し調整後の取付ステーを中間ステーを介し
て接着し、この接着の際に中間ステーが円弧凹溝とイン
ゴットとのはまり合いによって中間ステーの取付軸線が
インゴットの中心軸線と平行になるように接着されると
いう手段をとっている。請求項4記載の発明において
は、請求項1〜3のいずれかにおいて、インゴットをそ
の中心軸線を水平にしてインゴットの一端面を測定基準
面として測定基準位置に固定した状態で、インゴットの
結晶方位を測定する測定ヘッドをインゴットの中心軸線
と平行な中心軸で回転させ、インゴットの測定基準面に
対して複数方向からX線を照射して反射されたX線の出
力によりインゴットの結晶方位を測定するという手段を
とっている。
【0013】請求項記載の発明においては、請求項
〜4のいずれかにおいて、中間ステー接着時又は取付ス
テー接着時にステー側又はインゴット側にインゴット中
心軸線方向のオシレート動作を与えるという手段をとっ
ている。
【0014】請求項記載の発明においては、請求項
〜5のいずれかにおいて、単一の取付ステーに複数のイ
ンゴット又は中間ステーを順次接着するという手段をと
っている。
【0015】請求項記載の発明においては、円柱状を
なすインゴットの結晶方位を測定するための測定基準位
置にインゴットを位置決めする位置決め手段と、測定基
準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位をX線の
を利用して測定する結晶方位測定手段と、結晶方位
測定後にインゴットを測定基準位置から退避させる移動
手段と、測定基準位置から退避した位置において、前記
結晶方位測定手段の測定データに基づいて、インゴット
の中心軸線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が
水平面内に位置するようにインゴットをその中心軸線を
中心に回転調整する第1調整手段と、この第1調整手段
により調整されたインゴットの上面又は下面に、可切断
材よりなる中間ステーをその取付軸線をインゴットの中
心軸線に合わせて水平に接着する中間ステー接着機構
と、この中間ステー接着機構により前記中間ステーが接
着されたインゴット又はこのインゴットに取り付けられ
る取付ステーのいずれか一方を、前記結晶方位測定手段
の測定データに基づいて、取付ステーの取付軸線がイン
ゴットの結晶方位と平行になるように水平面内で回転調
整する第2調整手段と、この第2調整手段により調整さ
れた状態で、インゴットに接着した中間ステーに対し
付ステーを接着する取付ステー接着機構とを備え、前記
測定データは、インゴットの結晶方位がインゴットの中
心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位置す
るまでのインゴットの回転角データ及びインゴットの中
心軸線に対する結晶方位の同一平面内での傾角データで
あり、前記第1調整手段は回転角データにより、前記第
2調整手段は傾角データによりそれぞれ調整動作を行
い、前記中間ステー接着機構及び取付ステー接着機構
は、中間ステーとインゴットとの間及び中間ステーと取
付ステーとの間に接着剤を介在させた状態で該中間ステ
ー及び取付ステー又はインゴットを、該インゴットの中
心軸線方向に往復動するオシレート機構を備えている
いう手段をとっている。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】請求項の発明においては、請求項にお
いて、前記中間ステーの一面にはその取付軸線に沿って
インゴットの円柱面にはまり合う円弧凹溝が形成されて
いるという手段をとっている。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】請求項記載の発明においては、円柱状を
なすインゴットの結晶方位を測定するための測定基準位
置にインゴットを位置決めする位置決め手段と、測定基
準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位をX線の
回折を利用して測定する結晶方位測定手段と、結晶方位
測定後にインゴットを測定基準位置から退避させる移動
手段と、測定基準位置から退避した位置において、前記
結晶方位測定手段の測定データに基づいて、インゴット
の中心軸線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が
水平面内に位置するようにインゴットをその中心軸線を
中心に回転調整する第1調整手段と、この第1調整手段
により調整されたインゴットの上面又は下面に、可切断
材よりなる中間ステーをその取付軸線をインゴットの中
心軸線に合わせて水平に接着する中間ステー接着機構
と、この中間ステー接着機構により前記中間ステーが接
着されたインゴット又はこのインゴットに取り付けられ
る取付ステーのいずれか一方を、前記結晶方位測定手段
の測定データに基づいて、取付ステーの取付軸線がイン
ゴットの結晶方位と平行になるように水平面内で回転調
整する第2調整手段と、この第2調整手段により調整さ
れた状態で、インゴットに接着した中間ステーに対し取
付ステーを接着する取付ステー接着機構とを備え、前記
測定データは、インゴットの結晶方位がインゴットの中
心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位置す
るまでのインゴットの回転角データ及びインゴットの中
心軸線に対する結晶方位の同一平面内での傾角データで
あり、前記第1調整手段は回転角データにより、前記第
2調整手段は傾角データによりそれぞれ調整動作を行
い、前記移動手段は、インゴットをその中心軸線を水平
に支持して前記結晶方位測定手段に対応する測定位置と
中間ステー接着機構との間を往復動する搬送台車であ
り、前記第1調整手段は、搬送台車上に設けられ、イン
ゴットを測定基準位置から中間ステー接着機構へ移動す
る間又は移動後にインゴットの回転調整を行うという手
段をとっている。
【0026】請求項10記載の発明においては、請求項
において、インゴットを搬送台車に対し搬入出するイ
ンゴット搬入出手段を備えるとともに、前記中間ステー
接着機構と取付ステー接着機構とは別の位置に配置さ
れ、前記インゴット搬入出手段によって両者間のインゴ
ットの移送を行うという手段をとっている。
【0027】請求項11記載の発明においては、円柱状
をなすインゴットの結晶方位を測定するための測定基準
位置にインゴットを位置決めする位置決め手段と、測定
基準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位をX線
の回折を利用して測定する結晶方位測定手段と、結晶方
位測定後にインゴットを測定基準位置から退避させる移
動手段と、測定基準位置から退避した位置において、前
記結晶方位測定手段の測定データに基づいて、インゴッ
トの中心軸線を水平に保ったままインゴットの結晶方位
が水平面内に位置するようにインゴットをその中心軸線
を中心に回転調整する第1調整手段と、この第1調整手
段により調整されたインゴット又は予め可切断材よりな
る中間ステーを接着した取付ステーのいずれか一方を、
前記結晶方位測定手段の測定データに基づいて、取付ス
テーの取付軸線がインゴットの結晶方位と平行になるよ
うに水平面内で回転調整する第2調整手段と、前記第1
調整手段及び第2調整手段により調整された状態で、イ
ンゴットに対し取付ステーを中間ステーを介して接着す
る取付ステー接着機構とを備え、前記測定データは、イ
ンゴットの結晶方位がインゴットの中心軸線を中心に回
転させて結晶方位が水平面内に位置するまでのインゴッ
トの回転角データ及びインゴットの中心軸線に対する結
晶方位の同一平面内での傾角データであり、前記第1調
整手段は回転角データにより、前記第2調整手段は傾角
データによりそれぞれ調整動作を行うという手段をとっ
ている。 請求項12記載の発明においては、請求項11
において、前記中間ステーの一面にはその取付軸線に沿
ってインゴットの円柱面にはまり合う円弧凹溝が形成さ
れていて、前記取付ステー接着機構は、中間ステーと取
付ステー間の接着剤が未乾燥の状態で、インゴットに中
間ステーを介して取付ステーを接着するものであり、こ
の接着の際に中間ステーが円弧凹溝とインゴットとのは
まり合いによって中間ステーの取付軸線がインゴットの
中心軸線と平行になるように接着されるという手段をと
っている。 請求項13記載の発明においては、請求項1
1または12において、取付ステー接着機構は、中間ス
テーとインゴットとの間及び中間ステーと取付ステーと
の間に接着剤を介在させた状態で該取付ステー又はイン
ゴットを、該インゴットの 中心軸線方向に往復動するオ
シレート機構を備えているインゴットと取付ステーの接
着装置。 請求項14記載の発明においては、請求項7〜
13のいずれかにおいて、前記結晶方位測定手段は、回
転自在な測定ヘッドを有し、インゴットをその中心軸線
を水平にしてインゴットの一端面を測定基準面として測
定基準位置に固定した状態で、前記測定ヘッドをインゴ
ットの中心軸線と平行な中心軸で回転させ、インゴット
の測定基準面に対し複数方向からX線を照射して反射さ
れたX線の出力によりインゴットの結晶方位を測定する
インゴットと取付ステーの接着装置。
【0028】請求項15記載の発明においては、請求項
7〜14のいずれかにおいて、前記第2調整手段は単一
の取付ステーに複数のインゴット又は中間ステーを接着
可能な取付ステー移動機構を備えているという手段をと
っている。
【0029】請求項16記載の発明においては、請求項
15において、前記第2調整手段は機台の所定位置にお
いて垂直軸線の周りで往復回動される回転支持軸と、該
回転支持軸の上端部に水平に支持された回転支持板と、
該回転支持板に水平方向の往復動可能に支持され、かつ
取付ステーをクランプするクランプ機構とにより構成さ
れているという手段をとっている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した第1
実施形態を図1〜図17に基づいて説明する。
【0031】最初に、図7及び図11により、この実施
形態で接着される円柱状をなすSi単結晶インゴット1
1、カーボン等の可切断材よりなる中間ステー12、絶
縁プレート13及び取付ステー14について説明する。
【0032】図11に示すように、中間ステー12の下
面にはその取付軸線に沿ってインゴット11の円柱面に
はまり合う円弧凹溝12aが形成され、横円柱状に置か
れたインゴット11の上部円柱面に中間ステー12が前
記円弧凹溝12a部分で接着剤により接着され、その上
面にはガラス製の絶縁プレート13が水平に接着され、
該絶縁プレート13の上面には取付ステー14が接着剤
により水平に接着されている。絶縁プレート13は予め
取付ステー14に接着されている。又、図7においてイ
ンゴット11の結晶格子面15の法線、つまり結晶方位
16はインゴット11の中心軸線17、水平面18及び
垂直面19に対しそれぞれ傾斜している。この結晶方位
16のインゴット11の両端面における中心軸線17か
らの水平方向の変位量は符号20で、垂直方向の変位量
は符号21で示されているが、この結晶方位16の傾斜
角は実際にはインゴット11の中心軸線17に対して最
大で±3°程度である。又、取付ステー14の取付軸線
とは、図7において該取付ステー14の長手方向の仮想
軸線23を言い、同図のステー14の左右両側面は仮想
軸線23と平行である。この実施形態の接着方法及び接
着装置はインゴット11の前記結晶方位16と取付ステ
ー14の取付軸線23とを平行に位置調整して、インゴ
ット11と取付ステー14とを適正に接着するものであ
る。
【0033】次に、ワイヤソーを使用したインゴット1
1の加工装置全体の概要を図14及び図17により説明
する。
【0034】自動倉庫25は、未加工のインゴット1
1、中間ステー12あるいは取付ステー14を接着した
インゴット11を収容し、図示しない搬入出装置により
インゴットをベルトコンベア式の搬送装置26に搬送す
るようになっている。搬送装置26の端部には、インゴ
ット11の結晶方位16と中間ステー12及び取付ステ
ー14の取付軸線23を調整するとともに、インゴット
11に中間ステー12及び取付ステー14を二工程で接
着するためのインゴットと取付ステーの接着装置27が
装設されている。この接着装置27の近傍にはインゴッ
ト11の結晶方位16を測定するための結晶方位測定手
段としての方位測定装置28が装設されている。
【0035】前記搬送装置26の途中には別の搬送装置
29が接続され、該搬送装置29の途中にはインゴット
11、中間ステー12及び絶縁プレート13の接着部を
乾燥硬化させる乾燥室30が設けられている。前記搬送
装置29から取り出された取付ステー14を備えたイン
ゴット11はワイヤソー31に向けて搬送台車32上に
載置されてワイヤソー31に供給される。なお、ワイヤ
ソー31により加工を終えたインゴット11は枚葉化洗
浄システム33に送られ、ここで多数のウエハに分離さ
れるとともに洗浄が行われる。
【0036】次に、図1〜図6により前記接着装置27
について説明する。
【0037】この接着装置27は概略的に見て、インゴ
ット11をその中心軸線17を水平に保持してクランプ
し回転させるための回転支持機構38と、該回転支持機
構38を搭載して中間ステー12の接着位置と方位測定
装置28に対応する測定位置との間を往復動可能に設け
られた移動手段としての搬送台車39と、後述する方位
測定後にその測定データに基づいてインゴット11を回
転させてその結晶方位16を水平面内に位置するように
調整し、かつ前記回転支持機構38を兼用する第1調整
手段としての結晶方位調整機構40とを備えている。さ
らに、接着装置27は前記結晶方位調整機構40により
位置調整されたインゴット11の上部に対し中間ステー
12を接着する中間ステー接着機構71と、前記測定デ
ータに基づいて、中間ステー12の上面に対し取付ステ
ー14を水平面内で回転し、インゴット11の水平面上
に位置された結晶方位16に対し取付ステー14の水平
面内における取付軸線23が平行になるように位置調整
する第2調整手段としての水平角度調整機構91とを備
えている。
【0038】そこで、回転支持機構38及び搬送台車3
9について説明すると、図2に示すように中間ステー接
着機構71に対応する接着位置と方位測定装置21に対
応する測定位置間において、地面に固定された平行な左
右一対の案内レール41に沿って水平可動盤42が水平
方向に往復動可能に支持されている。この可動盤42の
上面には図2において左右一対の軸受板43が立設固定
され、両軸受板43間には複数(この実施形態では図5
に示すように7個)の支持ローラ44が遊転可能に支持
されている。又、図1に示すように最右端の支持ローラ
44と搬送装置26の端部との間には案内ローラ45が
所定位置に支持され、搬送装置26側からインゴット1
1を前記支持ローラ44上に移送可能である。すなわ
ち、この案内ローラ45と支持ローラ44とによりイン
ゴット搬入出手段が構成されている。前記可動盤42の
測定装置21側の端部上面には図1に示すようにストッ
パ46が立設固定され、図1及び図3においてインゴッ
ト11の測定基準面となる左端面の位置決めを行うよう
になっている。
【0039】図2〜図5に示すように可動盤42の上面
には一対の支持盤47が立設固定され、該支持盤47間
には上下一対のインゴットクランプ用ローラ48が遊転
可能に支持されている。前記可動盤42の上面には一対
の支持体49が立設固定され、該支持体49には一対の
案内棒50が所定間隔をおいて平行に、かつ水平に支持
されており、両案内棒50には複数の支持体51を介し
て支持盤52が案内棒50に沿って水平方向に往復動可
能に支持されている。この支持盤52は、シリンダ53
のロッド54によって水平方向に往復動される。前記支
持盤52の両側壁にはインゴット11の外周面に回転接
触してインゴット11を回転する上下一対の駆動ローラ
55が軸支されている。これらのクランプ用ローラ48
と駆動ローラ55のローラ高さは、インゴット11を把
持したとき、インゴット11の中心が支持ローラ44上
での搬送時のインゴット11中心より高い位置になるよ
うに設定されている。そして、この上下一対のクランプ
用ローラ48及び駆動ローラ55が支持ローラ44上の
インゴット11を把持したとき、インゴット11は上部
に若干持ち上げられ、ローラ44より上方に離れる。
【0040】前記支持盤52の一側壁には図1、図5に
示すようにサーボモータ56が固定され、該モータ56
の駆動プーリ57と、前記駆動ローラ55の軸端に取り
付けた被動プーリ58との間にはベルト59が掛装さ
れ、サーボモータ56によって前記駆動ローラ55が回
転される。なお、60はアイドラプーリである。前記サ
ーボモータ56にはロータリーエンコーダ61が取り付
けられ、回転数に比例したインゴット11の回転角が検
出される。
【0041】次に、中間ステー接着機構71について説
明する。
【0042】コラム72の上部には一対の案内レール7
3が縦方向に固定され、両案内レール73には水平の支
持アーム74がレール73に沿って昇降可能に支持され
ている。この支持アーム74の先端部にはブラケット7
5が固定され、その両端部には図1に示すように案内レ
ール76が水平に、かつインゴット11の中心軸線17
とほぼ平行に支持されている。この案内レール76には
被案内部材77が往復動可能に嵌合され、被案内部材7
7にはホルダー78が取付けられ、該ホルダー78の下
面に図示しない搬送手段によって搬入された中間ステー
12が水平に接触され、図2において左右一対のクラン
プ板79によって中間ステー12が挟着固定される。前
記両クランプ板79はシリンダ80により開閉され中間
ステー12をクランプしたりクランプ解除したりする。
【0043】前記支持アーム74の先端上部には図1、
図2に示すようにモータ82が下向きに固定され、その
偏心軸83の下端部に取り付けたピン84が前記ホルダ
ー78の上面に形成した水平方向に伸び、案内レール7
6と直交する溝781に係合されている。従って、モー
タ82により偏心軸83が回転されると、ピン84によ
ってホルダー78が案内レール76に沿って往復動可能
である。前記モータ82、偏心軸83、案内レール76
及びホルダー78等によりインゴット11への中間ステ
ー12の接着状態を確実にするためのオシレート機構8
9が構成されている。
【0044】前記コラム72の内部にはボールねじ85
が垂直方向に支持され、該ねじ85はコラム72の上部
に固定した昇降用サーボモータ86によって正逆回転さ
れる。このボールねじ85には昇降支持具87が昇降可
能に支持され、該支持具87は支持アーム74の基端に
取り付けた係合片88に係止されている。従って、前記
サーボモータ86が回転されて昇降支持具87が昇降動
作されると、支持アーム74及び中間ステー12を把持
したホルダー78等が案内レール73に沿って昇降動作
される。
【0045】次に、図2、図6により水平角度調整機構
91について説明すると、前記コラム72の中間部には
図2に示すように水平支持板92が取付けられ、該支持
板92の上面には水平角度調整板93が連結軸94によ
って水平面内での回動可能に支持されている。前記支持
板92には角度調整用サーボモータ95が水平に支持さ
れ、該モータ95の出力軸には自在継手96を介して第
1ねじ97と第2ねじ98を直列に連結したねじ棒が連
結されている。第1ねじ97には作動片99が螺合さ
れ、該作動片99の下端に固定した回転子100が水平
支持板92に形成した孔921に回動可能に係合されて
いる。又、第2ねじ98には作動片101が螺合され、
該作動片101の下端部には回転子102が固定され、
該回転子102は水平角度調整板93に形成した係合孔
931に嵌入されている。
【0046】従って、前記モータ95により第1ねじ9
7と第2ねじ98が回転されると、水平角度調整板93
は軸94を中心に水平方向に回転され、取付ステー14
の中間ステー12上における水平方向の傾角、つまり取
付軸線23をインゴット11の結晶方位16と平行に調
整することができる。
【0047】前記第1ねじ97と第2ねじ98は、その
ピッチが異なる差動ねじであって、水平角度調整板93
の水平面内での傾角を微調整することができる。なお、
取付ステー12は図4に示す取付ステー搬入接着機構1
03によってインゴット11の上方において水平角度調
整板93へ搬入される。この取付ステー搬入接着機構1
03は水平の案内レール104に沿って図示しない駆動
機構により水平移動される可動コラム105と、該コラ
ム105に装着された案内レール106に沿って図示し
ない昇降機構により昇降動作される昇降体107と、該
昇降体107の水平部下面に取付けた電磁石108とを
備えている。そして、前記電磁石108により取付ステ
ー12を吸着把持して所望する位置、つまり中間ステー
12の上面に移載する。
【0048】次に、X線の回を利用してインゴットの
結晶方位を測定する前記方位測定装置28について説明
する。
【0049】図1及び図5に示すように搬送台車40上
においてインゴット11の基準端面をストッパ46に当
接するとともに回転支持機構38のローラ48、48、
55、55によってインゴット11の中心軸線17を所
定高さ位置に位置決めしてクランプする。その状態で、
送りモータ120によって搬送台車40の水平可動板4
2を案内レール41に沿って移動させ、方位測定装置2
8に対応する所定の測定位置に搬送台車40を停止す
る。これにより、インゴット11は方位測定装置28に
対応する測定基準位置Koに位置決めされる。すなわ
ち、前記ストッパ46と送りモータ120の制御手段或
いはセンサ等による停止手段によりインゴット11の位
置決め手段が構成される。
【0050】方位測定装置28には、測定基準位置Ko
に位置決めされたインゴット11の中心軸線17と平行
な水平回転軸113が回転自在に支承され、この回転軸
113を中心に回転される測定ヘッド114が設けられ
ている。この測定ヘッド114にはX線をインゴット1
1の基準端面に向けて所定の傾斜角で照射するX線投光
器111と、照射されたX線を受光するX線受光器11
2とが配設され、X線投光器111と受光器112は所
定角度で取付られている。前記測定ヘッド114は回転
軸113端に連結されたモータ115によって回転され
る。前記X線受光器112には反射X線の出力を測定す
る測定器116と、演算装置117が接続されている。
該演算装置117は、インゴット11を固定した状態で
測定ヘッド114を90度ずつ回転させてインゴット1
1の端面に対し4方向から照射して反射されたX線の出
力データに基づいて、インゴット11の結晶方位16の
測定データを演算する。この測定データは、インゴット
11の結晶方位16がインゴット11の中心軸線17を
中心に回転させて結晶方位16が水平面内に位置するま
でのインゴット11の回転角データα及びインゴット1
1の中心軸線17に対する結晶方位16の同一平面内で
の傾角データすなわち前記回転角データαに基づいて結
晶方位16を水平面内に置き換えたときのインゴット1
1の中心軸線17に対する結晶方位16の水平面内での
傾角データβであり、この回転角データαと傾角データ
βの演算は、例えば特開平3−255948号公報、特
開平6ー258262号公報等に開示されている周知の
手法を用いて演算される。
【0051】図14に示すように、接着装置27は制御
装置118を有し、この制御装置118を介して前記各
モータ56、82、86、95、115、搬送装置26
の駆動モータ119、搬送台車39の送りモータ120
及び方位測定装置28が動作される。又、制御装置11
8には演算装置117が接続され、モータ115からの
測定角度、モータ56、95からのインゴット11及び
水平角度調整板93の回転角度が読み取られる。
【0052】次に、図12及び図13に基づいてワイヤ
ソー31に設けられたインゴット11の取付ステー14
を把持するワーク取付機構121について説明する。
【0053】図12に示すように支持ブロック122は
図示しないワイヤソーの昇降コラムに固定され、該ブロ
ック122には固定ホルダー123がボルト等により固
定されている。該ホルダー123の下面には可動ホルダ
ー124が水平面内で回動可能に図13に示す連結軸1
25によって連結されている。前記固定ホルダー123
と可動ホルダー124との間には可動ホルダー124の
水平角度を調整する機構126が設けられている。
【0054】上記機構126は固定ホルダー123側に
設けた第1ねじ127及び第2ねじ128を回動操作す
る操作つまみ129を備え、つまみ129は第1ねじ1
27に自在継手130によって連結されている。又、第
1ねじ127には作動片131が第2ねじ128には作
動片133が、作動片131、133にはそれぞれ回転
子132、134が設けられ、操作つまみ129を回動
することによって、可動ホルダー124を軸125を中
心に水平方向の回動調節可能である。
【0055】そして、前記可動ホルダー124の下面に
インゴット11を固定した取付ステー14が取り付けら
れる。
【0056】前記支持ブロック122には支持筒142
が下向きに固定され、該支持筒内には昇降ロッド143
が貫通されている。該ロッド143の下端部には取付ス
テー14が挿入可能な取付溝144aを形成した取付片
144が一体に形成されている。前記取付ステー14と
可動ホルダー124との間にはスペーサ145が介在さ
れている。そして、一方の取付溝144aにはシリンダ
141aにより進退されるプッシャ141bが設けら
れ、前記取付ステー14は、他方の取付溝144aの内
側面を基準として、そこへ押し当てられることにより、
水平方向の位置決めがなされる。
【0057】前記支持ブロック122の内部には図12
に示すように左右一対のカム部材146、147が横方
向に収容され、ブロック122の上面に固定した取付筒
148の上部にはエアシリンダ149が下向きに固定さ
れている。該シリンダのロッド150には作動ロッド1
51が連結され、該作動ロッド151の下端部にはカム
フォロア152及びカムピン153が連結されている。
又、前記一対のカム部材146、147にはカム溝15
4、156及びカム面155、157が形成され、カム
面155、157には前記カムフォロア152が接触さ
れ、カム溝154、156にはカムピン153が係合さ
れている。
【0058】従って、前記シリンダ149により作動ロ
ッド151が下降されると、カムフォロア152及びカ
ムピン153が下動され、カムフォロア152がカム面
155、157に押し付けられる。このためカム部材1
46、147の傾斜カム面158、159により昇降ロ
ッド143が持ち上げられ、取付片144によって取付
ステー14が挟着され垂直方向に位置決めされ、クラン
プされる。
【0059】反対に、シリンダ149によりカムフォロ
ア152及びカムピン153が持ち上げられると、カム
ピン153により、カム溝154、156が傾斜してい
るので、両カム部材146、147が接近する方向に移
動され、このため昇降ロッド143が下方に移動され、
取付ステー14のクランプが解除される。
【0060】さらに、予め前記操作つまみ129を回動
して可動ホルダー124及び取付片144の水平方向の
取付方位を、ワイヤ34の走行方向に合うように組付上
の誤差を修正することができる。つまり、取付片144
の取付溝144aがワイヤソーのワイヤ34の走行方向
に対し直交する方向に延設されるように微調整してお
く。
【0061】次に、前記のように構成したインゴット1
1に対する中間ステー12及び取付ステー14の接着方
法について図15のフローに従って説明する。
【0062】最初に、自動倉庫25から取り出された単
体のインゴット11は搬送装置26によって運ばれ、図
1に示すように搬送台車39上の複数の支持ローラ44
の上面に受け渡され、基準単面がストッパ46に当接し
て所定位置に停止される。(ステップS1) 次に、図2に示すように、シリンダ53が作動されて駆
動ローラ55がインゴット11の外周面に押圧され、支
持ローラ44より離れ、インゴット11が4つのローラ
48、48、ローラ55、55によりクランプされる。
このインゴット11のクランプ動作が終了すると、搬送
台車39すなわち可動盤42がインゴット11をクラン
プした回転支持機構38とともに方位測定装置28に向
かって移送される。(ステップS2) 図1及び図5に鎖線で示すようにインゴット11の基準
端面がX線投光器11と受光器112とに対応する正規
の測定基準位置Koに移動されたら、可動盤42を図示
しない制動装置により固定する。(ステップS3) 次に、方位測定装置28を起動し、インゴット11の端
面に一方向よりX線を照射して反射させ、その反射X線
を受光器112により受光する。モータ115により測
定ヘッド114を90度ずつ回転させて、他の3方向か
らも、この測定動作を繰り返す。測定器116は、受光
器112からの反射X線の4方向での出力データを演算
装置117に送る。(ステップS4) この方位測定が終了すると、演算装置117は各照射方
向データと出力データに基づいて、結晶方位16の回転
角データα及び傾角データβ(図8参照)を演算する。
(ステップS5) また、方位測定終了後は、インゴット11は可動盤42
とともに案内レール41に沿って測定基準位置Koから
接着装置71へ向かって搬送される。(ステップS6) この搬送途中又は接着装置71に対応する接着位置にイ
ンゴット11が搬送された位置において、前記演算装置
117からの回転角データαにより、中心軸線17を中
心とする回転調整が行われる。すなわち、サーボモータ
56を起動して駆動プーリ57を回転させ、ベルト59
を介して両駆動ローラ55を回転し、インゴット11を
4つのローラ48、55に支持したまま角度α回転させ
る。これにより、インゴット11の結晶方位16が水平
面18に位置される。(ステップS7) 次に、図2においてモータ86を起動し、中間ステー1
2を装着したアーム74を案内レール73に沿って下方
に移動し、図3に示すように該中間ステー12をインゴ
ット11の上面に互いに軸線をほぼ一致させて載置し接
着剤によりインゴット11と中間ステー12を接着す
る。この時、オシレート機構89のモータ82を起動し
て偏心軸83を回動すると、案内レール76に沿ってホ
ルダー77がインゴット11の中心軸線17と平行方向
に往復動されて、接着剤に含まれる気泡が排除され、中
間ステー12の接着が迅速かつ確実に行われる。(ステ
ップS8) この中間ステー12の接着が完了すると、シリンダ80
によってクランプ板79による中間ステー12のクラン
プを解除した後、前記モータ86を逆転駆動して支持ア
ーム74を図4に示すように上昇させて、ホルダー77
を上方の待機位置に移動停止する。
【0063】インゴット11と中間ステー12との間の
接着剤が乾燥すると、次に、予め下面に絶縁プレート1
3を接着しかつ絶縁プレート13の下面に接着剤を塗布
した取付ステー14が搬入装置103によって軽く把持
された状態でインゴット11の中間ステー12上面位置
へ向かって搬入され、中間ステー12の上面に接着剤を
介して載置される。この場合も取付ステー14は図示し
ないオシレート機構を介してインゴット11の中心軸線
17方向に往復動されながら中間ステー12上面に軽く
接着される。(ステップS9) 次に、演算装置117からの傾角データβにより、水平
角度調整機構91のサーボモータ95が回動され、図6
の平面に示すように水平角度調整板93の水平面内での
中心軸線17に対する傾角θが角度βと同一となるよう
に微調整される。前記中間ステー12と取付ステー14
との間の接着剤が乾燥しないうちに、前記角度調整され
た水平角度調整板93の端面に取付ステー14の側面が
押し当てられて水平面内での方位調整が行われる。これ
により、インゴット11の結晶方位16と取付ステー1
4の水平面内での取付軸線23とは平行になる。(ステ
ップS10) この状態で搬入装置103が取付ステー14をアンクラ
ンプし、退避する。前記中間ステー12と取付ステー1
4との間の接着剤が乾燥すると、図4において、シリン
ダ53を作動して駆動ローラ55によるインゴット11
のクランプを解除した後、該インゴット11を取付ステ
ー14とともに支持ローラ44上を転動させて搬送装置
26上に移動し、搬出される。(ステップS11) そして、インゴット11は搬送装置29を通して乾燥室
30に導かれ接着部を完全に乾燥させた後、搬送装置2
9、搬送台車32を介してワイヤソー31へ送られる。
【0064】この接着完了状態では図11に示すよう
に、インゴット11の結晶方位16及び取付ステー14
の取付軸線23は紙面と直交し、かつ水平面18内にあ
って、インゴット11の中心軸線17は水平面内で結晶
方位16に対しβだけ傾斜している。インゴット11は
図示しない受け渡し装置によって搬送台車32からワイ
ヤソー31のワーク取付機構121へ受け渡される。こ
のとき、このインゴット11の取付ステー14は、図1
2に示すようにワーク取付機構121の取付片144内
に挿入され、クランプと同時に位置決めされる。そし
て、そのインゴット11は、ワイヤソーのワイヤ34に
より多数の薄いウエハに切断加工される。取付ステー1
4をワーク取付機構121の取付片144に取り付ける
のみで、取付ステー14の取付軸線23つまりインゴッ
ト11の結晶方位16がワイヤソー31のワイヤ34走
行(水平)方向と直交する方向に位置決めされるため、
加工後のウエハの切断面は、結晶格子面と平行になる。
【0065】このため図16のフローで示すようにイン
ゴット11をワイヤソー31に取り付けた後は、ゴニオ
調整することなく、直ちに加工を開始できる。
【0066】さて、前記のように構成したインゴット1
1と取付ステー14の接着方法の作用効果を以下に説明
する。
【0067】(1)前記第1実施形態では、インゴット
11の結晶方位16に対し取付ステー14の取付軸線2
3が平行となるように両部材が接着固定されているの
で、この取付ステー14を図12に示すワイヤソー31
のワーク取付機構121に取り付けるのみで、直ちにイ
ンゴット11の切断加工を精度良く行うことができる。
従って、ワイヤソー31にゴニオ角設定器を装備しなく
ても済み、設備費を大幅に低減することができる。
【0068】(2)前記第1実施形態では、インゴット
11の中心軸線17を水平に保ったまま、インゴット1
1の結晶方位16を一旦水平面内に移動し、この結晶方
位16に対し平行になるように取付ステー14の取付軸
線23を水平面内で移動して位置調整した状態で互いに
接着したため、インゴット11及び取付ステー14を共
に水平状態で搬出され、そのままの姿勢でワイヤソー3
1のワーク取付機構121に把持でき、取付作業を迅速
に行うことができる。
【0069】(3)前記第1実施形態では、インゴット
11を測定基準位置Koに位置決め固定した状態で方位
測定を行っているので、方位測定が正確に行える。測定
データα、βに基づいて後の工程で方位調整を行うこと
ができるため、方位調整や接着機構を作業性の良い場所
に設置することができ、種々のシステムに容易に対応で
きる。
【0070】(4)前記第1実施形態では、クランプ用
ローラ48及び駆動ローラ55によってインゴット11
は所定位置に位置決めされると同時に、支持ローラ44
上から離されるため、方位測定及び回転調整が正確かつ
円滑に行える。
【0071】次に、図18〜図24に基づいて本発明の
第2実施形態について説明する。
【0072】図18の平面に示すように第1調整手段と
しての回転支持機構38、移動手段としての搬送台車3
9の側方には、ベルトコンベア方式のインゴット搬入装
置161及びインゴット搬出装置162が設けられ、イ
ンゴット搬入装置161のベルトコンベア上には、図2
0(a)に示すようにインゴット11が支持されたパレ
ット163が載置され、所定の位置に搬送される。前記
インゴット搬出装置162上には図20(b) に示すよ
うに中間ステー12及び取付ステー14を接着したイン
ゴット11がパレット164に支持された状態で搬出さ
れる。
【0073】図19に示すように回転支持機構38、イ
ンゴット搬入装置161及びインゴット搬出装置162
の上方には、インゴット搬入出手段としての第1インゴ
ット搬入出機構165が装設されている。この第1イン
ゴット搬入出機構165は、門型のフレーム166と、
該フレーム166に装着された水平移動機構167と、
該水平移動機構167に装着されたシリンダ方式の昇降
機構168と、該昇降機構168に装着された把持機構
169とにより構成されている。そして、インゴット搬
入装置161のパレット163上のインゴット11を把
持して上方へ持ち上げた後、水平方向に移動し、後述す
る第2インゴット搬入出機構181の受け渡し位置P1
(図22参照)へインゴット11を供給可能である。ま
た、第2インゴット搬入出機構181上に移動され、か
つ中間ステー12及び取付ステー14が接着されたイン
ゴット11を把持して上方へ持ち上げ、次に水平方向に
移動して前記インゴット搬出装置162のパレット16
4上へインゴット11を搬出するようになっている。
【0074】前記回転支持機構38とインゴット搬入装
置161及びインゴット搬出装置162との間には、中
間ステー貯留供給機構171及び取付ステー貯留供給機
構172が装設されている。両貯留供給機構171、1
72は、各ステー12、14を1個づつ繰り出して中間
ステー搬送機構173及び取付ステー搬送機構174上
へ供給する機能を備えている。前記中間ステー12及び
取付ステー14の貯留供給機構171、172の側方に
は中間ステー搬送機構173により搬送された中間ステ
ー12の上面に接着剤を塗布する接着剤塗布機構175
が設けられている。同様に、取付ステー貯留供給機構1
72の側方には取付ステー搬送機構174により搬送さ
れた取付ステー14の上面に接着剤を塗布する接着剤塗
布機構176が設けられている。図18及び図19に示
すように前記中間ステー搬送機構173と対応して、接
着剤が塗布された中間ステー12を後述する中間ステー
12又は取付ステー14を把持するクランプ機構221
へ搬入する中間ステー搬入機構177が装設されてい
る。同様に取付ステー搬送機構174と対応して接着剤
が塗布された取付ステー14をクランプ機構221へ搬
入する取付ステー搬入機構178が装設されている。
【0075】次に、第2実施形態の回転支持機構38、
搬送台車39及び結晶方位調整機構40等の構成を順次
説明する。
【0076】図22に示すように機台37の上面にはス
テー接着前のインゴット11を受け渡し位置P1からス
テーを接着する接着位置P2へ搬送し、接着後のインゴ
ットを該接着位置P2から受け渡し位置P1へ搬送する
第2インゴット搬送機構181が装設されている。該第
2インゴット搬送機構181は機台37に立設された支
柱182と、該支柱182に軸404を支点にして傾動
可能に水平に支持された一対の水平支持アーム183
と、該アーム183と前記機台37との間に介在された
シリンダ400とを備えている。又、該第2インゴット
搬送機構181は、支持アーム183の前後両端部にそ
れぞれ一対ずつ支持された駆動プーリ184及び被動プ
ーリ185と、両プーリ184、185に巻掛けされた
一対の駆動ベルト186と、駆動ベルト186によって
駆動される複数のローラ401とを備えている。そし
て、前記第1インゴット搬入出機構165の把持機構1
69によって受け渡し位置P1に搬入されたインゴット
11を、駆動モータ187により駆動ベルト186を旋
回することによりローラ401が駆動され接着位置P2
へ移動することができる。このとき、搬送台車39上に
設けられたストッパ191aによりインゴット11の基
準端面が位置決めされる。
【0077】次に、前記第2インゴット搬送機構181
により接着位置P2へ搬入されたインゴット11を把持
して回転する回転支持機構38及びこの機構を搭載して
インゴット11を接着位置P2から方位測定位置P3へ
又その逆方向へ移動する搬送台車39について説明す
る。
【0078】図21、図22に示すように、機台37に
設けた水平可動盤42の上面には支持板191が両側に
立設固定され、この支持板191の上部左右両側には一
対の支持軸192が水平方向に、かつ互いに平行に支持
され、両支持軸192には駆動ローラ193がそれぞれ
嵌合固定されている。この一対の駆動ローラ193で形
成されるインゴット11の搬送高さ402は前記一対の
水平支持アーム183に装着されたローラ401に支持
されたインゴット11の搬送高さ403より下方に位置
している。前記両支持軸192の基端部にはプーリ19
4が嵌合され、支持板191の左側面にはアイドラプー
リ194が支持され、ベルト195が各プーリ194に
巻掛けされている。また、前記6つのプーリ194のう
ち1つのプーリ194はモータ196によって回転さ
れ、駆動ローラ193を積極的に正逆回転させ、インゴ
ット11を回転する。前記ストッパ191aは前端側の
支持板191に取付られている。
【0079】図21に示すように、前記水平可動盤42
の上面には、支持板197が立設され、該板にはブラケ
ット198が取り付けられ、該ブラケットにはレバー1
99が軸200を中心に上下方向の回動可能に支持され
ている。前記レバー199の先端には押えローラ201
が支持され、レバー199はシリンダ202によって上
下方向に往復傾動される。従って、インゴット11が駆
動ベルト186によって第2インゴット搬入出機構18
1の受け渡し位置P1から接着位置P2へ移動されて前
記駆動ローラ193上に移動される。この状態で水平支
持アーム183を支えているシリンダ400のピストン
が下がり水平支持アーム183は軸404を中心にして
下方へ回動する。これによりインゴット11は一対の駆
動ローラ193上に載置された状態となり、ここでシリ
ンダ202を作動させて押えローラ201をインゴット
11の上部外周面に押圧し、インゴット11を3つのロ
ーラ193、193、201により挟着把持する。同時
に支持板191に固設されたブラケット410、411
に取り付けられたシリンダ412、413が作動し、ク
ランパー414、415がインゴット11を両サイド方
向よりクランプしてステーの接着作業時の上方への押圧
力を受け止めるようになっている。
【0080】図22に示すように機台37の上面には軸
受203、204が所定間隔をおいて支持され、両軸受
203、204にはボールねじ205が水平に支持され
ている。このボールねじ205には前記水平可動盤42
の下面に取り付けたブラケットにボールねじのナット2
06が嵌合固定されている。前記軸受203の近傍には
駆動モータ207が設けられボールねじ205を回動可
能である。従って、このモータ207の回動によりボー
ルねじ205が回転され、ナット206を介して水平可
動盤42上の回転支持機構38が接着位置P2と方位測
定位置P3との間で往復動される。このため回転支持機
構38に支持されたインゴット11が方位測定装置28
に向かって所定位置まで前進し、センサSの確認により
インゴット11端面が測定基準位置Koに位置決めされ
た状態で、方位測定が行われる。
【0081】次に、インゴット11の下面に対し中間ス
テー12の接着と取付ステー14の接着とを同一のステ
ーションで行う方式の接着機構を図21〜23に基づい
て説明する。
【0082】前記機台37には固定軸筒211が上下方
向に立設固定され、該筒211の内部にはベアリング2
12を介して回転筒213が所定位置において回転可能
に支持されている。該回転筒213の内周面には上下1
対のスプライン筒214が嵌入され、ボルト215によ
り両筒213、214が固定されている。前記スプライ
ン筒214には昇降支持軸216が上下方向の往復動可
能に、かつ前記スプライン筒214にスプライン嵌合さ
れている。機台37の内部には昇降レバー217が軸2
18を支点にして揺動可能に支持され、昇降シリンダ2
19によって昇降レバー217が上下方向に往復動され
ると、前記昇降支持軸216を昇降動作する。
【0083】次に、図23により昇降支持軸216の上
端部に設けられた中間ステー12又は取付ステー14を
交互にクランプするクランプ機構221について説明す
る。このクランプ機構221は昇降支持軸216の上端
に固定されたクランプ台222と、該クランプ台222
に設けた固定クランプ爪223と、クランプ台22に取
り付けた可動クランプ爪224と、前記クランプ台22
2に取り付けられ、かつ可動クランプ爪224を水平方
向に往復動するシリンダ225とにより構成されてい
る。
【0084】次に、昇降支持軸216、クランプ機構2
21を垂直軸線のまわりで回動して該機構に把持された
取付ステー14の水平角度を調整する第2調整手段とし
ての水平角度調整機構91の構成について図22、図2
3により説明する。
【0085】図22に示すように前記回転筒213の下
端部外周にはリング226が嵌合され、該リングには回
動レバー227が取り付けられている。この回動レバー
227は機台37の所定位置に設置された回動機構22
8によって往復回動され、方位測定データに基づいて取
付ステー14の取付軸線23がインゴット11の水平面
内に位置する中心軸線17と平行になるように調整され
る。
【0086】次に、図19、図21に基づいて、中間ス
テー12及び取付ステー14をそれぞれ前記クランプ機
構221のクランプ台222上面に交互に供給する前記
中間ステー及び取付ステーの貯留供給機構171、17
2、搬送機構173、174、接着剤塗布機構175、
176、ステー搬入機構177、178について順次説
明する。
【0087】機台37に設けられたフレーム231には
中間ステー12が上下方向に多数積層状に収容されてい
る。前記フレーム231の下端部前後両側には係止レバ
ー233が図示しないシリンダ等により開閉自在に取付
けられている。中間ステー搬送機構173は機台37に
設けられた支持フレーム241と該支持フレーム241
に設けられたローラコンベア242と該ローラコンベア
242を駆動する図示しない駆動モータとにより構成さ
れる。そして、中間ステー貯留供給機構171から係止
レバー233の作動により1個づつ繰り出された中間ス
テー12をローラコンベア242上に移動し、接着剤塗
布機構175側に移動可能である。
【0088】次に、前記接着剤塗布機構175について
説明すると、機台37に設けられたフレーム251の上
面には案内レール252に沿って移動体253が前後方
向に往復動自在に支持され、モータ254によって移動
される。また、移動体253には昇降体255がシリン
ダ257により昇降可能に支持されている。該昇降体2
55の側面にはディスペンサーノズル258が下向きに
取り付けられ、該ディスペンサーノズル258にはフレ
ーム251側に設置した図示しない接着剤供給機構から
フレキシブルパイプ260を介して接着剤が所定の量だ
け供給されるようになっている。
【0089】次に、中間ステー搬入機構177の構成を
説明する。前記接着剤塗布機構175側に移動された中
間ステー12には、接着剤塗布機構175により接着剤
が塗布される。これを前記クランプ機構221側に搬入
する中間ステー搬入機構177は、図21に示すように
ローラコンベア242の間に配置され、中間ステー12
を上下方向から挟着可能な上下1対のクランプ爪261
と、該クランプ爪261を支持し上下方向に往復動する
昇降シリンダ262と、クランプ爪261を水平方向に
往復動する前後動シリンダ263とにより構成されてい
る。
【0090】以上のように構成した中間ステー貯留供給
機構171、中間ステー搬送機構173、接着剤塗布機
構175及び中間ステー搬入機構177の構成は、取付
ステー貯留供給機構172、取付ステー搬送機構17
4、接着剤塗布機構176及び取付ステー搬入機構17
8の各機構と全く同様に構成されているので、同一の符
号を付して説明を省略する。
【0091】次に、前記のように構成した装置につい
て、図24のフローチャートによりその作用を説明す
る。
【0092】図18、図19及び図22においてインゴ
ット搬入装置161によりインゴット11がパレット1
63に支持された状態で所定位置に移動されると、図示
しない停止機構が作動されて搬入装置161が停止され
る。
【0093】上記の停止動作に同期して第1インゴット
搬入出機構165が作動され、その把持機構169が図
19において、左側の矢印で示すように移動され、パレ
ット163上のインゴット11が第2インゴット搬入出
機構181のコンベアローラ401の受け渡し位置P1
へ搬入される。(ステップS12) このインゴット11の搬入が完了すると、駆動モータ1
87が作動されてコンベアローラ401によりインゴッ
ト11が受け渡し位置P1から接着位置P2に移動し、
その基準端面がストッパ191aに当接されて位置決め
される。その後、シリンダ400のピストンロッドが下
降し水平アーム183が軸404を中心に下方へ傾動さ
れることにより、インゴット11が回転支持機構38の
駆動ローラ193上へ移載される。(ステップS13) その後、シリンダ202が作動されて押さえローラ20
1がインゴット11の上面に押圧される。同時に、シリ
ンダ412、413が作動してクランパー414、41
5がインゴット11を両側からクランプする。このよう
にして、インゴット11が搬送台車39に移載される。
(ステップS14) この状態で駆動モータ207が作動されて搬送台車39
が案内レール41に沿って前記接着位置P2から方位測
定位置P3へ移動され、インゴット11が測定基準位置
Koに位置決めされる。(ステップS15) 方位測定位置P3においてインゴット11の結晶方位が
前述した第1実施形態と同様にして測定され(ステップ
S16)、測定データとして回転角データαと傾角デー
タβが演算される。(ステップS17) 方位測定後、搬送台車39が案内レール41に沿って前
記方位測定位置P3から接着位置P2へ戻される。(ス
テップS18)この位置で、前記回転角データαによ
り、インゴットの中心軸線17が水平面内に位置するよ
うにインゴット11が回転される。(ステップS19) 一方、中間ステー貯留供給機構171の中間ステー12
は、中間ステー搬送機構173によりローラコンベア2
42上に一個ずつ繰り出され、接着剤塗布機構175へ
供給されて該ステーの上面に接着剤が塗布される。(ス
テップS20、S21)この中間ステー12は中間ステ
ー搬入機構177のクランプ爪261によってクランプ
され、図21に鎖線で示すように待機位置にあるクラン
プ機構221のクランプ台222へ搬入される。その
後、シリンダ225により可動クランプ爪224が作動
されて、両クランプ爪223、224間に中間ステー1
2が挟着固定される。(ステップS22) 次に、昇降シリンダ219が作動されて昇降支持軸21
6が上方に移動され、クランプ機構221に把持された
中間ステー12の上面がインゴット11の下側外周面に
押圧接着される。このとき、駆動モータ207が正逆回
転されるので、搬送台車39が前後方向に所定のストロ
ークで往復動され、中間ステー12とインゴット11と
の接着がオシレート機能により確実に行われる。(ステ
ップS23) 中間ステー12の接着が終了すると、クランプ機構22
1による中間ステー12の把持が解除されるとともに、
昇降シリンダ219により昇降支持軸216及びクラン
プ機構221が下降される。
【0094】次に、ステップS24で取付ステー貯留供
給機構172から繰り出された取付ステー14は、ステ
ップS25で接着剤塗布機構176により上面に接着剤
を塗布される。この接着剤を塗布された取付ステー14
が、ステップS26で取付ステー搬入機構178により
前記クランプ機構221へ搬入され、ステップS27で
中間ステー12の接着動作と同様の動作により取付ステ
ー14が中間ステー12の下面に押圧接着される。この
とき、前記測定データの傾角データβにより、回動機構
228により昇降支持軸216及びクランプ機構221
が所定の角度水平面内で回動され、インゴット11の中
心軸線17に対し取付ステー14の取付軸線23が平行
状態に調整される。(ステップS28) なお、中間ステー12及び取付ステー14が接着された
インゴット11は、ステップS29で接着位置P2から
受け渡し位置P1へ移動され、その後、ステップS30
で第1インゴット搬入出機構165により受け渡し位置
P1からインゴット搬出装置162側へ搬出される。
【0095】次に、前記第2実施形態の構成に基づく作
用、効果を説明する。
【0096】(1)第2実施形態では、中間ステー12
の接着作業と、取付ステー14の接着作業を同一のステ
ーションで行うように中間ステー接着機構及び取付ステ
ー接着機構を構成したので、構造を簡素化することがで
きるとともに、作業能率を向上することができる。
【0097】(2)第2実施形態では、中間ステー及び
取付ステーの貯留供給機構171、172、中間ステー
及び取付ステーの搬送機構173、174、接着材塗布
機構175、176及び中間ステー及び取付ステーをク
ランプ機構221へ搬入する搬入機構177、178を
設けたので、中間ステー12及び取付ステー14に対す
る接着剤の塗布作業及びクランプ機構221への搬入作
業を自動化して作業能率を向上することができる。
【0098】(3)第2実施形態では、インゴット搬入
装置161、インゴット搬出装置162を設け、第1イ
ンゴット搬入出機構165によりインゴット11を第2
インゴット搬入出機構181の受け渡し位置P1へ搬入
出するようにしたので、インゴット11の搬入出作業を
自動的に迅速に行うことができる。
【0099】(4)第2実施形態では、機台37に回動
機構228により角度調整される昇降支持軸216を設
け、該支持軸216の上部に中間ステー又は取付ステー
を把持するクランプ機構221を設けたので、接着機構
の構成を簡素化することができる。
【0100】次に、本発明の第3実施形態を図25〜図
29に基づいて説明する。
【0101】この第3実施形態では前述した第2実施形
態における中間ステー12の接着機構K1と取付ステー
14の接着機構K2を分離して装設するとともに、取付
ステー14の接着機構K2側に対し、一つの取付ステー
14に複数のインゴット11を取り付ける取付ステー移
動機構270を設けている。
【0102】図26によりこの取付ステー移動機構27
0について説明すると、固定軸筒211に貫通支持さ
れ、かつ所定位置において回動機構228により回動さ
れる回転支持軸271の上端部に回転支持板272が水
平に支持されている。該回転支持板272には一対の案
内金具273が固定され、前記クランプ機構221のク
ランプ台222の下面に固定したガイドレール274が
案内金具273に案内され長手方向に往復動可能であ
る。前記クランプ台222の下面側部にはその長手方向
にラック275が固定されている。このラック275に
は前記回転支持板272のブラケット276に設けられ
たブレーキ406内蔵のモータ277の軸に固定された
ピニオン276が噛み合わされている。
【0103】次に、この実施形態におけるインゴット1
11と中間ステー12の接着及び取付ステー14への複
数インゴット11の接着方法について、図29のフロー
に従って、図27と平面を表した図28(a)〜(c)
に基づいて説明する。
【0104】ステップS31〜S38に示すインゴット
11の方位測定、データαによる方位調整及び中間ステ
ー12の接着については、図24で説明したステップS
13〜S19、S23と同様であるため、その説明を省
略する。
【0105】中間ステー12を接着した後、インゴット
11は上述した取付ステー移動機構270を装備した取
付ステー接着機構K2に対応する接着位置へ搬送され
る。(ステップ39) 取付ステー移動機構270において、クランプ機構22
1に把持された取付ステー14を、まず第1番目のイン
ゴット11を取り付けるための取付中心位置を回転支持
軸171の上方に位置させるように、モータ277によ
りピニオン278を回転してラック275を直線移動
し、モータ277のブレーキ406をONにする。(ス
テップS40) そして、図28(a)に示すようにマニプレータ等の図
示しないインゴット搬送機構の把持部材H、H間に把持
された第1番目のインゴット11をその長さ方向の中心
を回転支持軸171の上方に位置させるように搬送し、
その位置で取付ステー14上に載置する。(ステップ4
1)これにより、図28(a)に示すようにインゴット
11の長さ方向の中心が取付ステー14の前記取付中心
位置に一致される。この位置で、インゴット11の下面
に接着された中間ステー12の下面がそこに塗布された
接着剤を介して取付ステー14の上面に接合し、オシレ
ートを伴って、軽く接着される。(ステップS42) 前記接着剤が乾燥しないうちに、第1番目のインゴット
11を把持部材H、Hによりその中心軸線17を固定し
た状態で、前記方位測定装置28で測定された傾角デー
タβに基づいて回動機構228により回転支持軸271
を第28図(a)二点鎖線で示すように回動し、方位調
整する。これにより、第1番目のインゴット11の結晶
方位と取付ステー14の取付軸線23とが方向が一致し
た状態になり、この調整状態で、取付ステー14とイン
ゴット11の下面に接着された中間ステー12とが接着
される。(ステップS43)この後、インゴット搬送機
構の把持部材H、Hは第1番目のインゴット11を離し
て退避される。
【0106】第1番目のインゴット11の接着が終了す
ると、取付ステー14は回動機構228により前記角度
β分だけ逆回転され元の角度に戻される。(ステップS
44) 次に、ステップS45により同一取付ステー14に接着
する次のインゴット11が有る場合には、ステップS4
0に戻り、モータ277のブレーキ406を解除すると
ともに、モータ277によりピニオン278を回転して
ラック275を直線移動し、図28(b)に示すように
取付ステー14の第2番目のインゴット11を取り付け
るための取付中心位置を前記回転支持軸171の上方に
移動させるように、モータ277によりピニオン278
を回転してラック275を直線移動し、モータ277の
ブレーキ406をONにする。
【0107】そして、図28(b)に示すように、前記
第1番目のインゴット11を搬送し位置決めしたときの
動作と同様にして、第2番目のインゴット11が取付ス
テー14上に載置され、インゴット11の長さ方向の中
心が取付ステー14の前記取付中心位置に一致される。
(ステップS41、S42) この状態で、再び前記第1番目のインゴット11の接着
動作と同様に第2番目のインゴット11を把持したまま
方位測定装置28からのデータに基づいて回動機構22
8により回転支持軸271を図28(b)二点鎖線に示
すように回動し、方位調整する。これにより、第2番目
のインゴット11の結晶方位と取付ステー14の取付軸
線23とが方向が一致した状態になり、この調整状態
で、取付ステー14とインゴット11の下面に接着され
た中間ステー12とが接着される。(ステップS43)
この後、同様にして、インゴット搬送機構が退避され、
取付ステー14は元の角度に戻される。(ステップS4
4) さらに、第3番目のインゴット11の接着動作も図28
(c)に示すように第1番目、第2番目のインゴット1
1の接着動作と同様に行われる。
【0108】さて、前述した第3実施形態では、回転支
持軸271とクランプ機構221との間に取付ステー移
動機構270を設けたので、一つの取付ステー14に対
し長さの短い複数個のインゴット11を方位調整しなが
ら容易に接着することができる。
【0109】次に、本発明の第4実施形態を図30のフ
ローに基づいて説明する。
【0110】本実施形態は、図2と同様の結晶方位調整
機構40によって回転角データαによりインゴット11
を回転調整した後、予め可切断材よりなる中間ステー1
2を軽く接着しておいた取付ステー14を図2と同様の
水平角度調整機構91によって傾角データβにより水平
面内で回転調整した状態で、インゴット11に対し中間
ステー12を介して接着する方法である。
【0111】ステップS47〜S53に示すインゴット
11の方位測定及びデータαによる方位調整について
は、図15で説明したステップS1〜S7と同様である
ため、その説明を省略する。
【0112】インゴット11の回転調整の後、取付ステ
ー14にほぼ軸線を合わせて中間ステー12を接着し、
オシレートする。(ステップS54) この中間ステー12と取付ステー14間の接着剤が乾燥
しないうちに、インゴット11への接着及びデータβに
よる方位調整が行われる。取付ステー14を中間ステー
12の円弧凹溝12aの形成された面で接着剤を介して
インゴット11にオシレート動作を伴って接着する。
(ステップS55)その後、データβによる取付ステー
14の水平面内での回動調整を行う。(ステップS5
6)この状態で接着剤の乾燥後インゴット11を搬出す
る。(ステップS57) この実施形態では、中間ステー12にはその取付軸線に
沿ってインゴット11の円柱面にはまり合う円弧凹溝1
2aを有している。これにより、中間ステー12と取付
ステー14間の接着剤が未乾燥の状態で、インゴット1
1に対し取付ステー14を中間ステー12を介して接着
した際に、中間ステー12が円弧凹溝12aとインゴッ
ト11とのはまり合いによって中間ステー12の取付軸
線がインゴット11の中心軸線17と合うように調整さ
れて接着される。このため、接着面積が大きく接着力が
高まる。この接着状態で取付ステー14が回動調整され
ても中間ステー12は、インゴット11に嵌合したまま
動かず取付ステー14のみ調整され、図11と同様な状
態に接着されることになる。このように、インゴット1
1に対しては、一回の接着工程で取付ステー14の接着
を完了することができる。
【0113】なお、本発明は次のように具体化すること
ができる。
【0114】(1)前記各実施形態において、制御装置
118に対し、インゴット11に対する中間ステー12
及び取付ステー14の接着時の押付圧、オシレート速
度、オシレート回数及びオシレート時間を制御できる機
能を付与すること。そして、接着データを操作パネルに
より設定したり予め記憶されたデータの中から適正なデ
ータを選択したりすること。
【0115】(2)前記絶縁プレート13を省略するこ
と。この代わりの絶縁機能を加工機でのワーク取付機構
側に設けること。
【0116】
【0117】()インゴット11の結晶方位16に対
し、取付ステー14の取付軸線23を平行にするように
位置調整する手段は、取付ステー14を所定の状態に静
止させておき、インゴット11を水平面内で回転させる
ことによって相対位置を調整するものである。
【0118】()前記第3実施形態においても、第4
実施形態で説明したように予め取付ステー14上に接着
剤を介してインゴット数に応じた中間ステー12を接着
しておき、好ましくは接着剤が乾燥しないうちに、複数
個のインゴット11を順次中間ステー12を介して取付
ステー14に調整状態で接着すること。
【0119】()予め、取付ステー14に中間ステー
12を略方位調整して接着しておき、一体化した状態で
本接着装置にて一工程で接着を行うこと。
【0120】上記実施形態から把握できる請求項以外の
技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
【0121】インゴット11に対し取付ステー14を結
晶方位16と取付軸線23とを平行にして接着した状態
の取付ステー14を所定の方向に把持するワーク取付機
構121を備えたワイヤソー。
【0122】このワイヤソーは、構造を簡素化し、取付
ステー14の取付作業を自動化することができ、稼働率
を向上することができる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、7、
8、9記載の発明は、インゴットの結晶方位の測定デー
タに基づいてインゴットの回転調整並びに取付ステーの
水平面内での回転調整を行い、インゴットの結晶方位が
取付ステーの取付軸線と平行になるように両部材が接着
固定されるので、この取付ステーを加工機のワーク取付
機構に容易に取り付けることができる。これにより、加
工機にゴニオ角設定器を装着する必要を無くして、イン
ゴット切断加工の装置全体の設備費を低減することがで
きるとともに、加工機へのインゴットの取付作業を自動
化して、加工機の稼動率を向上することができる。
た、中間ステーを介することにより、取付ステーとイン
ゴットとの安定した接着が可能となる。しかも、中間ス
テーは可切断材でなるので、例えば断面が円形状のイン
ゴットについても、加工機での切断が確実に行える。
【0124】さらに、方位測定によってインゴットの結
晶方位の測定データが確保されるので、カバー等で覆わ
れた測定装置から離れた作業し易い位置に方位調整機構
や接着機構を設置することができ、種々のシステムにも
容易に対応できる。しかも、各方位調整に対応するデー
タが得られ、そのまま調整用の指令データとして使用で
きる。
【0125】請求項4、14記載の発明においては、測
定装置に対しインゴットを正確に位置決めでき、かつイ
ンゴットを固定した状態で方位測定が行われるので、イ
ンゴットの大きさに拘らず常に正確な方位測定が行え
る。測定データが高精度なものとなる。
【0126】
【0127】
【0128】請求項2、3、11、12記載の発明にお
いては、請求項1、7、8、9の効果に加えて、インゴ
ットに対し取付ステーの接着を一接着工程でしかも確実
に行える。
【0129】請求項5、7、13記載の発明において
は、各ステーを確実に接着することができる。
【0130】請求項6、15記載の発明においては、単
一の取付ステーに複数のインゴットを接着することがで
きる。短いインゴットを複数個同時に切断でき、加工効
率が高められる。
【0131】請求項記載の発明においては、搬送台車
により測定位置と接着位置との間のインゴットの移動を
迅速に行うことができる。しかも、インゴット移動手段
が第1調整手段を兼用しているので、移動中に方位調整
が可能であり、作業時間が短縮される。
【0132】
【0133】
【0134】請求項10記載の発明においては、インゴ
ットの移送を自動化でき、各機構を種々のレイアウトで
配置することが可能となる。
【0135】請求項16記載の発明においては、複数の
インゴットをそれぞれ方位調整した状態で効率よく同一
取付ステーに接着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の接着方法を具体化した接着装置及
び方位測定装置を示す正断面図。
【図2】 接着装置及び方位測定装置の側断面図。
【図3】 接着装置及び方位測定装置の側断面図。
【図4】 接着装置及び方位測定装置の側断面図。
【図5】 回転支持機構及び方位測定装置の平断面図。
【図6】 水平角調整機構の平面図。
【図7】 インゴット及び取付ステーの斜視図。
【図8】 方位測定方法を説明する平面図。
【図9】 方位測定方法を説明する正面図。
【図10】 方位測定方法を説明する正面図。
【図11】 インゴットに取付ステーを接着した状態を
示す正面図。
【図12】 ワーク取付機構の縦断面図。
【図13】 ワーク取付機構の部分平面図。
【図14】 制御装置を示す略体説明図。
【図15】 インゴットと取付ステーの接着方法を示す
フローチャート。
【図16】 インゴットの加工方法を示すフローチャー
ト。
【図17】 加工装置全体の略体斜視図。
【図18】 本発明の第2実施形態を示す平面図。
【図19】 同じく第2実施形態の正面図。
【図20】 (a),(b)はパレット及びインゴット
の斜視図。
【図21】 接着機構を示す断面図。
【図22】 接着機構を示す断面図。
【図23】 昇降支持軸の軸受け構造及びクランプ機構
の拡大断面図。
【図24】 インゴットと取付ステーの接着方法を示す
フローチャート。
【図25】 本発明の第3実施形態を示す断面図。
【図26】 取付ステーの接着機構を示す断面図。
【図27】 取付ステーの接着機構を示す斜視図。
【図28】 (a),(b),(c)は取付ステーの接
着方法を説明する平面図。
【図29】 複数インゴットと取付ステーの接着方法を
示すフローチャート。
【図30】 本発明の第4実施形態のインゴットと取付
ステーの接着方法を示すフローチャート。
【図31】 従来のインゴットの加工方法のフローチャ
ート。
【符号の説明】
11…単結晶インゴット、12…中間ステー、12a…
円弧凹溝、14…取付ステー、16…結晶方位、17…
インゴットの中心軸線、23…取付ステーの取付軸線、
27…接着装置、28…方位測定装置(結晶方位測定手
段)、38…回転支持機構、39…搬送台車(移動手
段)、40…結晶方位調整機構(第1調整手段)、44
…インゴット搬入出手段を構成する支持ローラ、45…
インゴット搬入出手段を構成する案内ローラ、46…位
置決め手段を構成するストッパ、71…中間ステー接着
機構、89…オシレート機構、91…水平角度調整機構
(第2調整手段)、114…測定ヘッド、118…位置
決め手段を構成する制御装置、165…第1インゴット
搬入出機構(インゴット搬入出手段)、171…回転支
持軸、191a…位置決め手段を構成するストッパ、2
21…クランプ機構、270…取付ステー移動機構、2
72…回転支持板、α、β…結晶方位の測定データ、K
o…測定基準位置、S…位置決め手段を構成するセン
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28D 5/04 B28D 7/04 H01L 21/304 611

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状をなすインゴットを測定基準位置
    に位置決めした状態でX線の回を利用してインゴット
    の結晶方位を測定し、この結晶方位の測定データは、イ
    ンゴットの結晶方位がインゴットの中心軸線を中心に回
    転させて結晶方位が水平面内に位置するまでのインゴッ
    トの回転角データ及びインゴットの中心軸線に対する結
    晶方位の同一平面内での傾角データであり、前記測定デ
    ータの回転角データにより、インゴットを測定位置から
    離した位置でインゴットの中心軸線を水平に保ったまま
    インゴットの結晶方位が水平面内に位置するようにイン
    ゴットをその中心軸線を中心に回転調整し、この調整さ
    れたインゴットの上面又は下面に可切断材よりなる中間
    ステーをその取付軸線を前記インゴットの中心軸線に合
    わせて接着し、インゴットと中間ステー間の接着剤が乾
    燥した後、インゴット又は前記中間ステーに対し水平面
    内で相対変位可能に支持した取付ステーのいずれか一方
    を、前記測定データの傾角データによりインゴットの結
    晶方位が前記取付ステーの取付軸線と平行になるよう
    平面内で回転調整した状態で、中間ステーに取付ステ
    を接着するインゴットと取付ステーの接着方法。
  2. 【請求項2】 円柱状をなすインゴットを測定基準位置
    に位置決めした状態でX線の回折を利用してインゴット
    の結晶方位を測定し、この結晶方位の測定データは、イ
    ンゴットの結晶方位がインゴットの中心軸線を中心に回
    転させて結晶方位が水平面内に位置するまでのインゴッ
    トの回転角データ及びインゴットの中心軸線に対する結
    晶方位の同一平面内での傾角データであり、前記測定デ
    ータの回転角データにより、インゴットを測定位置から
    離した位置でインゴットの中心軸線を水平に保ったまま
    インゴットの結晶方位が水平面内に位置するようにイン
    ゴットをその中心軸線を中心に回転調整した後、この調
    整されたインゴット又は予め可切断材よりなる中間ステ
    ーを接着してインゴットの上面又は下面に対し水平面内
    で相対変位可能に支持した取付ステーのいずれか一方
    を、前記測定データの傾角データによりインゴットの結
    晶方位が前記取付ステーの取付軸線と平行になるように
    水平面内で回転調整した状態で、インゴットの上面又は
    下面に中間ステーを介して取付ステーを接着するインゴ
    ットと取付ステーの接着方法。
  3. 【請求項3】 請求項において、中間ステーの上面に
    はその取付軸線に沿って円柱状インゴットにはまり合う
    円弧凹溝を有し、この中間ステーと取付ステー間の接着
    剤が未乾燥の状態で、インゴットに対し調整後の取付ス
    テーを中間ステーを介して接着し、この接着の際に中間
    ステーが円弧凹溝とインゴットとのはまり合いによって
    中間ステーの取付軸線がインゴットの中心軸線と平行に
    なるように接着されるインゴットと取付ステーの接着方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、イン
    ゴットをその中心軸線を水平にしてインゴットの一端面
    を測定基準面として測定基準位置に固定した状態で、イ
    ンゴットの結晶方位を測定する測定ヘッドをインゴット
    の中心軸線と平行な中心軸で回転させ、インゴットの測
    定基準面に対して複数方向からX線を照射して反射され
    たX線の出力によりインゴットの結晶方位を測定するイ
    ンゴットと取付ステーの接着方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、中間
    ステー接着時又は取付ステー接着時にステー側又はイン
    ゴット側にインゴット中心軸線方向のオシレート動作を
    与えるインゴットと取付ステーの接着方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、単一
    の取付ステーに複数のインゴット又は中間ステーを順次
    接着するインゴットと取付ステーの接着方法。
  7. 【請求項7】 円柱状をなすインゴットの結晶方位を測
    定するための測定基準位置にインゴットを位置決めする
    位置決め手段と、 測定基準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位を
    X線の回を利用して測定する結晶方位測定手段と、 結晶方位測定後にインゴットを測定基準位置から退避さ
    せる移動手段と、 測定基準位置から退避した位置において、前記結晶方位
    測定手段の測定データに基づいて、インゴットの中心軸
    線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が水平面内
    に位置するようにインゴットをその中心軸線を中心に回
    転調整する第1調整手段と、この第1調整手段により調整されたインゴットの上面又
    は下面に、可切断材よりなる中間ステーをその取付軸線
    をインゴットの中心軸線に合わせて水平に接着する中間
    ステー接着機構と、 この中間ステー接着機構により前記中間ステーが接着さ
    れた インゴット又はこのインゴットに取り付けられる取
    付ステーのいずれか一方を、前記結晶方位測定手段の測
    定データに基づいて、取付ステーの取付軸線がインゴッ
    トの結晶方位と平行になるように水平面内で回転調整す
    る第2調整手段と、この 第2調整手段により調整された状態で、インゴット
    に接着した中間ステーに対し取付ステーを接着する取付
    ステー接着機構とを備え、前記測定データは、インゴットの結晶方位がインゴット
    の中心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位
    置するまでのインゴットの回転角データ及びインゴット
    の中心軸線に対する結晶方位の同一平面内での傾角デー
    タであり、前記第1調整手段は回転角データにより、前
    記第2調整手段は傾角データによりそれぞれ調整動作を
    行い、 前記中間ステー接着機構及び取付ステー接着機構は、中
    間ステーとインゴットとの間及び中間ステーと取付ステ
    ーとの間に接着剤を介在させた状態で該中間ステー及び
    取付ステー又はインゴットを、該インゴットの中心軸線
    方向に往復動するオシレート機構を備えている インゴッ
    トと取付ステーの接着装置。
  8. 【請求項8】 請求項において、前記中間ステーの一
    面にはその取付軸線に沿ってインゴットの円柱面にはま
    り合う円弧凹溝が形成されているインゴットと取付ステ
    ーの接着装置。
  9. 【請求項9】 円柱状をなすインゴットの結晶方位を測
    定するための測定基準位置にインゴットを位置決めする
    位置決め手段と、 測定基準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位を
    X線の回折を利用して測定する結晶方位測定手段と、 結晶方位測定後にインゴットを測定基準位置から退避さ
    せる移動手段と、 測定基準位置から退避した位置において、前記結晶方位
    測定手段の測定データに基づいて、インゴットの中心軸
    線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が水平面内
    に位置するようにインゴットをその中心軸線を中心に回
    転調整する第1調整手段と、 この第1調整手段により調整されたインゴットの上面又
    は下面に、可切断材よりなる中間ステーをその取付軸線
    をインゴットの中心軸線に合わせて水平に接着す る中間
    ステー接着機構と、 この中間ステー接着機構により前記中間ステーが接着さ
    れたインゴット又はこのインゴットに取り付けられる取
    付ステーのいずれか一方を、前記結晶方位測定手段の測
    定データに基づいて、取付ステーの取付軸線がインゴッ
    トの結晶方位と平行になるように水平面内で回転調整す
    る第2調整手段と、 この第2調整手段により調整された状態で、インゴット
    に接着した中間ステーに対し取付ステーを接着する取付
    ステー接着機構とを備え、 前記測定データは、インゴットの結晶方位がインゴット
    の中心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位
    置するまでのインゴットの回転角データ及びインゴット
    の中心軸線に対する結晶方位の同一平面内での傾角デー
    タであり、前記第1調整手段は回転角データにより、前
    記第2調整手段は傾角データによりそれぞれ調整動作を
    行い、 前記移動手段は、インゴットをその中心軸線を水平に支
    持して前記結晶方位測定手段に対応する測定位置と中間
    ステー接着機構との間を往復動する搬送台車であり、
    記第1調整手段は、搬送台車上に設けられ、インゴット
    を測定基準位置から中間ステー接着機構へ移動する間又
    は移動後にインゴットの回転調整を行うインゴットと取
    付ステーの接着装置。
  10. 【請求項10】 請求項において、インゴットを搬送
    台車に対し搬入出するインゴット搬入出手段を備えると
    ともに、前記中間ステー接着機構と取付ステー接着機構
    とは別の位置に配置され、前記インゴット搬入出手段に
    よって両者間のインゴットの移送を行うインゴットと取
    付ステーの接着装置。
  11. 【請求項11】 円柱状をなすインゴットの結晶方位を
    測定するための測定基準位置にインゴットを位置決めす
    る位置決め手段と、 測定基準位置に位置決めされたインゴットの結晶方位を
    X線の回折を利用して測定する結晶方位測定手段と、 結晶方位測定後にインゴットを測定基準位置から退避さ
    せる移動手段と、 測定基準位置から退避した位置において、前記結晶方位
    測定手段の測定データに基づいて、インゴットの中心軸
    線を水平に保ったままインゴットの結晶方位が水平面内
    に位置するようにインゴットをその中心軸線を中心に回
    転調整する第1調 整手段と、 この第1調整手段により調整されたインゴット又は予め
    可切断材よりなる中間ステーを接着した取付ステーのい
    ずれか一方を、前記結晶方位測定手段の測定データに基
    づいて、取付ステーの取付軸線がインゴットの結晶方位
    と平行になるように水平面内で回転調整する第2調整手
    段と、 前記第1調整手段及び第2調整手段により調整された状
    態で、インゴットに対し取付ステーを中間ステーを介し
    て接着する取付ステー接着機構とを備え、 前記測定データは、インゴットの結晶方位がインゴット
    の中心軸線を中心に回転させて結晶方位が水平面内に位
    置するまでのインゴットの回転角データ及びインゴット
    の中心軸線に対する結晶方位の同一平面内での傾角デー
    タであり、前記第1調整手段は回転角データにより、前
    記第2調整手段は傾角データによりそれぞれ調整動作を
    行うインゴットと取付ステーの接着装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記中間ステー
    の一面にはその取付軸線に沿ってインゴットの円柱面に
    はまり合う円弧凹溝が形成されていて、前記取付ステー
    接着機構は、中間ステーと取付ステー間の接着剤が未乾
    燥の状態で、インゴットに中間ステーを介して取付ステ
    ーを接着するものであり、この接着の際に中間ステーが
    円弧凹溝とインゴットとのはまり合いによって中間ステ
    ーの取付軸線がインゴットの中心軸線と平行になるよう
    に接着されるインゴットと取付ステーの接着装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または12において、取付
    ステー接着機構は、中間ステーとインゴットとの間及び
    中間ステーと取付ステーとの間に接着剤を介在させた状
    態で該取付ステー又はインゴットを、該インゴットの中
    心軸線方向に往復動するオシレート機構を備えているイ
    ンゴットと取付ステーの接着装置。
  14. 【請求項14】 請求項7〜13のいずれかにおいて、
    前記結晶方位測定手段は、回転自在な測定ヘッドを有
    し、インゴットをその中心軸線を水平にしてインゴット
    の一端面を測定基準面として測定基準位置に固定した状
    態で、前記測定ヘッドをインゴットの中心軸線と平行な
    中心軸で回転させ、インゴットの測定基準面に対し複数
    方向からX線を照射して反射されたX線の出力によりイ
    ンゴットの結晶方位を測定するインゴットと取付ステー
    の接着装置。
  15. 【請求項15】 請求項7〜14のいずれかにおいて、
    前記第2調整手段は単一の取付ステーに複数のインゴッ
    ト又は中間ステーを接着可能な取付ステー移動機構を備
    えているインゴットと取付ステーの接着装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記第2調整手
    段は機台の所定位置において垂直軸線の周りで往復回動
    される回転支持軸と、該回転支持軸の上端部に水平に支
    持された回転支持板と、該回転支持板に水平方向の往復
    動可能に支持され、かつ取付ステーをクランプするクラ
    ンプ機構とにより構成されているインゴットと取付ステ
    ーの接着装置。
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