JP3271289B2 - 4サイクルエンジンのバルブ駆動装置 - Google Patents
4サイクルエンジンのバルブ駆動装置Info
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Description
のバルブ駆動装置に係り、特に直打方式のDOHC型バ
ルブ駆動装置に関する。
駆動装置を採用したものがあるが、このうち、直打方式
のDOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)型バ
ルブ駆動装置を採用した4サイクルエンジンを図6に示
す。
シリンダヘッド1にバルブスプリング2によって、吸気
バルブ3および排気バルブ4がそれぞれ保持される。こ
れらの吸気バルブ3および排気バルブ4は、タペット5
を介して吸気用カム6および排気用カム7にそれぞれ当
接し、これらの吸気用カム6および排気用カム7により
それぞれ駆動される。吸気用カム6および排気用カム7
は吸気用カムシャフト11および排気用カムシャフト1
2にそれぞれ一体に形成される。これらの吸気用カムシ
ャフト11および排気用カムシャフト12は、シリンダ
ヘッド1およびシリンダヘッドカバー8間に軸支され
る。
ような直打方式のDOHC型バルブ駆動装置では、ロッ
カアーム方式の場合に比べ、部品点数が少ないばかりか
剛性が高く、しかも高性能なエンジンを実現できる点で
優れている。しかし、タペット5と吸気用カム6および
排気用カム7との間に摺動による摩擦抵抗が生ずること
から、燃費やエンジン加速性等の点で改善の余地があ
る。
ルブ駆動装置では、吸気用カム6および排気用カム7が
タペット5の頂部上面に当接することから、シリンダヘ
ッド1には、これらの吸気用カム6および排気用カム7
との干渉を回避するために、切欠部9が設けられる。こ
の切欠部9は、吸気用カム6および排気用カム7の回転
軌跡10を避けるように形成される。この結果、タペッ
ト5の外周とシリンダヘッド1との接触長L1が短かく
なり、タペット5の外周部とシリンダヘッド1との間に
保持される潤滑油膜量が不充分となるおそれがある。
用カムシャフト11および排気用カムシャフト12のカ
ムシャフト軸心O1が吸気バルブ3および排気バルブ4
のバルブ軸線M1上に設置されているため、吸気用カム
シャフト11および排気用カムシャフト12の軸間距離
A1が大きくなってしまう。したがって、これらの吸気
用カムシャフト11および排気用カムシャフト12、並
びに吸気用カムスプロケット13および排気用カムスプ
ロケット14等を収容するシリンダヘッド1およびシリ
ンダヘッドカバー8の幅B1も大きくなってしまう。
たものであり、タペットおよび吸・排気用カム間と、タ
ペット外周部およびシリンダヘッド間とにそれぞれ生ず
る摩擦抵抗を低減し、タペットの廻り止めを自動的に行
ない、かつシリンダヘッドひいてはエンジンをコンパク
ト化できる4サイクルエンジンのバルブ駆動装置を提供
することを目的とする。
ルエンジンのバルブ駆動装置は、上述した課題を解決す
るために、請求項1に記載したように、シリンダヘッド
にバルブスプリングによって保持された吸気バルブおよ
び排気バルブが、タペットを介して吸気用カムおよび排
気用カムによりそれぞれ駆動され、上記タペットの頂部
にベアリング装置が設置され、このベアリング装置に上
記吸気用カムまたは排気用カムがそれぞれ常時当接して
構成された4サイクルエンジンのバルブ駆動装置におい
て、上記吸気用カムの吸気用カムシャフトおよび排気用
カムの排気用カムシャフトは、それぞれのカムシャフト
軸心が吸気バルブおよび排気バルブの軸線上からエンジ
ンの中心線方向へ偏心して設定されており、このカムシ
ャフト軸心とバルブ軸線との間に前記ベアリング装置の
ベアリング軸心を配置したものである。
の発明に係る4サイクルエンジンのバルブ駆動装置は、
請求項2に記載したように、前記ベアリング装置のベア
リング軸心は、前記吸気バルブおよび排気バルブの軸線
上からカム当接部が吸気用カムおよび排気用カムの回転
方向であって互いに接近する方向にそれぞれオフセット
して配置ものである。
動装置によれば、吸気用カムおよび排気用カムがタペッ
ト頂部に形成されたベアリング装置に常時当接して構成
されたので、吸気用カムおよび排気用カムとベアリング
装置との間に生ずる転がり摩擦抵抗の方が、従来のよう
に吸気用カムおよび排気用カムがタペット頂面に直接当
接し、これらのカムおよびタペット頂面間に生ずる摺動
摩擦抵抗よりも著しく小さい。このため、4サイクルエ
ンジンのバルブ駆動装置において、タペットと吸気用カ
ムおよび排気用カムとの間に生ずる摩擦抵抗を低減でき
る。
リング装置が設置された分だけタペット頂部よりも上方
に離れて設置されたので、シリンダヘッドに吸気用カム
および排気用カム干渉回避用の切欠を設ける必要がな
い。このため、タペット外周部の全長がシリンダヘッド
に摺接し、両者間に保持される潤滑油膜量が増大する。
この結果、タペット外周部とシリンダヘッド間に生ずる
摩擦抵抗も低減できる。
カムシャフトは、各カムシャフト軸心が吸気バルブおよ
び排気バルブの軸線上からエンジン中心線方向に偏心し
て設置され、ベアリング装置のベアリング軸心をカムシ
ャフト軸心とバルブ軸線との間に配置したから、ベアリ
ング装置を互いに近付けて吸気用カムおよび排気用カム
をエンジン中心線方向に近付けることができ、シリンダ
ヘッドおよびこのシリンダヘッドに載置されたシリンダ
ヘッドカバーのコンパクト化を達成できる。
バルブ駆動装置の一実施例について添付図面を参照して
説明する。
ンのバルブ駆動装置の一実施例を示す側断面図であり、
図2は図1のバルブ駆動装置が適用された4サイクルエ
ンジンを示す部分断面図である。
1のシリンダヘッド22の下部に、図示しないピストン
との間で燃焼室23が形成される。シリンダヘッド22
には、燃焼室23に連通して吸気ポート24および排気
ポート25が形成される。吸気バルブ26、排気バルブ
27は、燃焼室23における吸気ポート24、排気ポー
ト25のそれぞれの開口を開閉するよう配置される。
27は、バルブガイド28に案内され、スプリングシー
ト29およびスプリングリテーナ30間に介装されたバ
ルブスプリング31によって閉方向に付勢される。
リングリテーナ30は、図3および図5にも示す有蓋円
筒形状のタペット32内に収容される。吸気バルブ26
および排気バルブ27のバルブステムエンドが、シムパ
ッド33を介してタペット32の頂部32Aの内壁に当
接する。このタペット頂部32Aに、ベアリング装置と
しての後述のローラベアリング34が設置され、このロ
ーラベアリング34に吸気用カム35および排気用カム
36が常時当接する。
7に一体に形成され、また排気用カム36は排気用カム
シャフト38に一体に形成される。これらの吸気用カム
シャフト37および排気用カムシャフト38は、シリン
ダヘッド22の上部に載置されたシリンダヘッドカバー
39に回転自在に支持される。さらに、吸気用カムシャ
フト37および排気用カムシャフト38には吸気用カム
ギヤ40および排気用カムギヤ41がそれぞれ一体的に
取り付けられる。
ギヤ41は、互いに連結され、さらにカムチェーンを介
して、図示しないクランクシャフトに取り付けられたク
ランクシャフトスプロケットに連結され、回転駆動され
る。吸気用カムギヤ40および排気用カムギヤ41は、
クランクシャフトの2回転中に1回転するように、それ
らの直径がクランクシャフトスプロケットの直径の2倍
に設定される。このようにして、クランクシャフトの回
転により、吸気用カムシャフト37および排気用カムシ
ャフト38が回転し、吸気用カム35および排気用カム
36が回転駆動される。
転により、ローラベアリング34を介してタペット32
が押圧され、吸気バルブ26および排気バルブ27が吸
気ポート24および排気ポート25の燃焼室23側開口
をそれぞれ開操作する。あるいは、吸気バルブ26およ
び排気バルブ27は、バルブスプリング31の付勢力に
よって、吸気ポート24および排気ポート25の燃焼室
側開口をそれぞれ閉操作する。
1、図3および図4に示すように、ベアリング軸43の
周囲にローラ44を多数配設し、この多数のローラ44
の外側にベアリング外輪45を配設して構成される。ベ
アリング軸43は、タペット32のタペット頂部32A
に一体あるいは一体的に成形されたベアリング支持部4
6に嵌装して固定される。ベアリング軸43のベアリン
グ軸心Qは、タペット32のタペット軸線N(このタペ
ット軸線Nは、タペット32の組付状態では、吸気バル
ブ26および排気バルブ27のバルブ軸線M2と一致す
る。)からオフセット量eだけ偏心して設定される。ま
た、ベアリング外輪45の外周に吸気用カム35、排気
用カム36が常時当接して、吸気用カム35および排気
用カム36とローラベアリング34との接触が転がり接
触するように構成される。
によれば、吸気用カム35および排気用カム36がロー
ラベアリング34を介してタペット32に転がり接触す
るように構成されたことから、吸気用カム35および排
気用カム36の回転によって、ローラベアリング34と
の間に転がり摩擦抵抗が生ずる。しかし、この転がり摩
擦抵抗は、図6に示す従来の吸気用カム6および排気用
カム7とタペット5との間に生ずる摺動摩擦抵抗に比べ
著しく小さい。この結果、この吸気用カム35および排
気用カム36とタペット32との摩擦抵抗を極めて小さ
くでき、直打方式のDOHC型バルブ駆動装置が本来有
する高剛性、高性能および部品点数減の効果に加え、エ
ンジン燃費およびエンジン加速性能を向上させることが
できる。
よび排気用カム36は、タペット頂部32Aからローラ
ベアリング34だけ上方に設置されたので、これら吸気
用カム35および排気用カム36の回転軌跡47はシリ
ンダヘッド22の上面と交わることがない。このため、
シリンダヘッド22に従来のような切欠部9(図6)が
生ぜず、タペット32の外周部32Bは、その全軸長が
シリンダヘッド22に摺接して構成される。この結果、
タペット外周部32Bとシリンダヘッド22との接触長
L2が長くなり(L2>L1)、タペット外周部32B
とシリンダヘッド22との間の潤滑油膜量が増大する。
したがって、これらタペット外周部32Bとシリンダヘ
ッド22との間に生ずる摩擦抵抗を低減できる。
周部32Bとシリンダヘッド22とのクリアランスが増
大してしまうが、タペット外周部32Bとシリンダヘッ
ド22との接触長L2が長いので、タペット32は良好
にガイドされて拗れが発生せず、この拗れを起因とする
摩擦(フリクション)を回避できる。
36が、リング形状のベアリング外輪45を備えたロー
ラベアリング34に接触したので、吸気用カムシャフト
37および排気用カムシャフト38のカムシャフト軸心
O2を、吸気バルブ26および排気バルブ27のバルブ
軸線M2上からエンジン21の中心線X方向へ近付ける
ことができる。この結果、吸気用カムシャフト37およ
び排気用カムシャフト38の軸心間距離A2が小さくな
り(A2<A1)、シリンダヘッド22およびシリンダ
ヘッドカバー39の幅B2を小さく設定できる。これ
故、エンジン21をコンパクトに設計できる。
リング軸43のベアリング軸心Qが、吸気バルブ26お
よび排気バルブ27のバルブ軸線M2からオフセット量
eだけ、エンジン21の中心線X方向に偏心して設置さ
れたので、吸気用カム35および排気用カム36の矢印
R方向の回転時にタペット32にキャスタ効果が生じ、
このタペット32はタペット軸線N周りの回転が防止さ
れる。したがって、タペット32の廻り止めを設置する
必要がない。
び排気用カム36との摩擦抵抗、並びにタペット外周部
32Bとシリンダヘッド22との摩擦抵抗が共に低減で
きるので、タペット32を軽合金で製作することができ
る。したがって、バルブ駆動装置の慣性重量を低減でき
る。
装置によれば、シリンダヘッド22にバルブスプリング
31によって保持された吸気バルブ36および排気バル
ブ27がタペット32を介して吸気用カム35および排
気用カムによりそれぞれ駆動される。タペット32の頂
部にベアリング装置34が設置され、このベアリング装
置34に吸気用カム35または排気用カム36が常時当
接している。このため、タペット32と吸気用カム35
および排気用カム36との間と、タペット32の外周部
とシリンダヘッド22との間にそれぞれ生ずる摩擦抵抗
を低減できると共に、シリンダヘッド22をコンパクト
に設計できる。
ルエンジンのバルブ駆動装置によれば、吸気バルブおよ
び排気バルブがタペットを介して吸気用カムおよび排気
用カムによりそれぞれ駆動され、上記タペットの頂部に
設置のベアリング装置を介して吸気用カムおよび排気用
カムがそれぞれ駆動され、上記吸気用カムおよび排気用
カムの各カムシャフト軸心が吸気バルブおよび排気バル
ブの軸線上からエンジンの中心線方向へ偏心して設定さ
れ、前記ベアリング装置のベアリング軸心をカムシャフ
ト軸心とバルブ軸線との間に配置したので、ベアリング
装置同士およびカムシャフト同士を吸気バルブおよび排
気バルブのバルブ軸線上から、エンジンの中心線方向へ
互いに接近する方向に配置でき、シリンダヘッドおよび
シリンダヘッドカバーの幅を小さくしてエンジンのコン
パクト化が図れる一方、ベアリング装置のベアリング軸
心がバルブ軸線からエンジン中心線方向に偏心して設置
されたので、吸気用カムおよび排気用カムのカム作用時
にタペットにキャスタ効果が生じ、タペットの廻り止め
作用が自動的に行なわれるので、タペットの廻り止め装
置の設置が不要となって構造を簡素化できる。
動装置の一実施例を示す側断面図。
エンジンを示す部分断面図。
側断面図。
用された4サイクルエンジンを示す部分断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリンダヘッドにバルブスプリングによ
って保持された吸気バルブおよび排気バルブが、タペッ
トを介して吸気用カムおよび排気用カムによりそれぞれ
駆動され、上記タペットの頂部にベアリング装置が設置
され、このベアリング装置に上記吸気用カムまたは排気
用カムがそれぞれ常時当接して構成された4サイクルエ
ンジンのバルブ駆動装置において、上記吸気用カムの吸
気用カムシャフトおよび排気用カムの排気用カムシャフ
トは、それぞれのカムシャフト軸心が吸気バルブおよび
排気バルブの軸線上からエンジンの中心線方向へ偏心し
て設定されており、このカムシャフト軸心とバルブ軸線
との間に前記ベアリング装置のベアリング軸心を配置し
たことを特徴とする4サイクルエンジンのバルブ駆動装
置。 - 【請求項2】 前記ベアリング装置のベアリング軸心
は、前記吸気バルブおよび排気バルブの軸線上からカム
当接部が吸気用カムおよび排気用カムの回転方向であっ
て互いに接近する方向にそれぞれオフセットして配置し
たことを特徴とする請求項1記載の4サイクルエンジン
のバルブ駆動装置。
Priority Applications (1)
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JP04381792A JP3271289B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 4サイクルエンジンのバルブ駆動装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04381792A JP3271289B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 4サイクルエンジンのバルブ駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05240007A JPH05240007A (ja) | 1993-09-17 |
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Family
ID=12674297
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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US10039753B2 (en) | 2015-09-14 | 2018-08-07 | Pfizer Inc. | Imidazo[4,5-c]quinoline and imidazo[4,5-c][1,5]naphthyridine derivatives as LRRK2 inhibitors |
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JPS6322306U (ja) * | 1986-07-28 | 1988-02-15 | ||
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-
1992
- 1992-02-28 JP JP04381792A patent/JP3271289B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9642855B2 (en) | 2012-06-29 | 2017-05-09 | Pfizer Inc. | Substituted pyrrolo[2,3-d]pyrimidines as LRRK2 inhibitors |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH05240007A (ja) | 1993-09-17 |
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