JP5169743B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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この発明は、エンジン(内燃機関)の動弁装置の改良に関する。
シリンダヘッドの上方に、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸及び排気弁駆動軸が配設されたエンジンの動弁装置において、前記吸気弁駆動軸に揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カムと、この揺動カムと前記吸気弁駆動軸とを機械的に連係するリンク機構と、前記排気弁駆動軸と一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カムとを有し、前記吸気弁駆動軸の中心軸線を、前記吸気弁のバルブ軸線に対し、前記揺動カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットするものがある(特許文献1参照)。
特許第3807274号公報
ところで、吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を拡大したいという要求がある。これは、吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を拡大すると、トラベル範囲をバルブリフタの半径よりも大きく設定することが可能となり、吸気弁の最大バルブリフト量(作動角)を拡大し、出力向上を図ることができるためである。
この場合に、排気弁側を、揺動カムでなく、排気弁駆動軸と一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カムとする場合に、固定カムの形状が非対称形状とされ、当該固定カムによればリフト量が減少するカム下り区間でのリフト最大速度がリフト量が増加するカム上がり区間でのリフト最大速度より相対的に大きくなることがある。このとき、排気弁とピストンとの間の最小距離が短くなるため、これに対処するにはピストン冠面に穿設する排気弁用のバルブリセスをさらに深くすることである。
しかしながら、バルブリセスを深くしたのでは燃焼室形状の凹凸が大きくなることによる表面積の増大を招き、熱損失が増大し、燃費が悪化してしまう。
そこで本発明は、排気弁用のバルブリセスを深くすることなく吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を拡大し得る装置を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものでない。
本発明は、シリンダヘッドの上方に、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸(2A)及び排気弁駆動軸(21A)が配設されたエンジンの動弁装置において、前記吸気弁駆動軸(2A)に揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カム(13A)と、この揺動カム(13A)と前記吸気弁駆動軸(2A)とを機械的に連係するリンク機構と、前記排気弁駆動軸(21A)と一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カム(23A)とを有し、前記吸気弁駆動軸の中心軸線(31A)を、前記吸気弁のバルブ軸線(32A)に対し、前記揺動カム(13A)のカムノーズ(13Aa)の指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記排気弁駆動軸の中心軸線(33A)を、前記排気弁のバルブ軸線(34A)に対し、前記排気弁開弁時の固定カム(23A)のカムノーズ(23Aa)の指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させる。
本発明によれば、シリンダヘッドの上方に、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸及び排気弁駆動軸が配設されたエンジンの動弁装置において、前記吸気弁駆動軸に揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カムと、この揺動カムと前記吸気弁駆動軸とを機械的に連係するリンク機構と、前記排気弁駆動軸と一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カムとを有し、前記吸気弁駆動軸の中心軸線を、前記吸気弁のバルブ軸線に対し、前記揺動カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記排気弁駆動軸の中心軸線を、前記排気弁のバルブ軸線に対し、前記排気弁開弁時の固定カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させるので、吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を従来装置(第2の参考例の場合)より拡大することとしても、排気弁用のバルブリセスを浅く保つことが可能となり、吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を拡大したいという要求に応えつつ、燃焼室の表面積を縮小し、熱損失低減による燃費向上を図ることができる。
また、固定カムについてリフト量が増加するカム上がり区間でのリフト最大速度をリフト量が減少するカム下り区間でのリフト最大速度より相対的に大きくすることが可能となることから、吸排気弁のバルブオーバーラップを維持し、掃気によるトルク効果、内部EGRによる燃費効果を維持することができる。
さらに、前記2つのオフセットの方向を一致させているので、ベースエンジンに用いている吸排気の各スプロケット(または各プーリ、各ギア)やタイミングチェーン(またはタイミングベルト、タイミングギア)を流用することが可能になる。
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した実施形態を図6〜図8により説明するが、これら図6〜図8においては、簡略化のため、吸気弁側について揺動カム13とバルブリフタ14のみを、排気弁側について固定カム23とバルブリフタ24のみを示している。従って、エンジンの動弁装置全体としての動きは図6〜図8を参照するだけでは必ずしも分かり易いものでない。そこで、本発明の実施形態を説明する前にまず、図1〜図4の参考例を参照してエンジンの動弁装置全体としての動きを先に概説することとする。
図1及び図2は、第1の参考例のエンジンの動弁装置を示している(特許公報第3807274号公報参照)。シリンダヘッドの上方には、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21が回転可能に支持されている。吸気弁駆動軸2の一端には吸気スプロケット1が設けられている。この吸気スプロケット1は、例えば吸気弁駆動軸2の一端に固定されており、あるいは図示せぬ位相可変機構を介して吸気弁駆動軸2の外周に同軸上に配置されている。また、排気弁駆動軸21の一端には、排気スプロケット22が固定的に配設されている。
これらの吸気スプロケット1及び排気スプロケット22は、互いに同径,同歯数で隣設配置されており、図示せぬタイミングチェーンが巻き掛けられている。このタイミングチェーンは、クランクシャフトのクランクスプロケットにも巻き掛けられている。従って、このタイミングチェーンを介してクランクシャフトから吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21へ回転動力が伝達される。なお、4サイクルエンジンでは、クランクスプロケットと吸・排気スプロケット1,22との減速比が1/2に設定され、典型的には吸・排気スプロケット1,22の直径がクランクスプロケットの直径の約2倍となっている。
なお、吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21の駆動方法はこれに限られるものでなく、吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21の一端にそれぞれプーリを設け、これらのプーリにタイミングベルトを巻き掛けることによって吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21を駆動するものでもかまわない。同様に、吸気弁駆動軸2及び排気弁駆動軸21の一端にギアを設け、タイミングギアにより駆動するものでもかまわない。
吸気弁駆動軸2には、吸気弁のバルブリフタ14に当接してこれを押し下げる揺動カム13が各気筒毎に相対回転可能に外嵌されており、各揺動カム13と吸気弁駆動軸2とが、リフト・作動角可変機構としてのリンク機構により機械的に連係されている。つまり、吸気弁駆動軸2には、各気筒毎に偏心カム3が偏心して固定されており、この偏心カム3の外周には、リング状のリンクアーム(第1リンク)4が相対回転可能に外嵌している。このリンクアーム4の先端部は、ピン5を介してロッカアーム6の一端部に連係されている。
また、吸気弁駆動軸2の斜め上方には、この吸気弁駆動軸2と平行に気筒列方向へ延びる制御軸7が、ブラケット9を介してシリンダヘッドに対して回転可能に支持されている。この制御軸7には各気筒毎に偏心カム部(制御カム)8が偏心して固定されており、各偏心カム部8の外周には、上記のロッカアーム6の中央部が揺動可能に外嵌している。つまり、ロッカアーム6は、偏心カム部8に揺動可能に支持されている。このロッカアーム6の他端は、ピン10を介してロッド状のリンク部材(第2リンク)11の一端と連係している。このリンク部材11の他端は、ピン12を介して揺動カム13の先端部と連係している。この揺動カム13は、吸気弁駆動軸2の外周に回転可能に外嵌している。
従って、クランクシャフトの回転に連動して吸気弁駆動軸2が回転すると、偏心カム3を介してリンクアーム4がほぼ並進方向(図のほぼ上下方向)に作動し、このリンクアーム4の並進運動がロッカアーム6の揺動運動に変換されて、リンク部材11を介して揺動カム13が吸気弁駆動軸2の中心軸線31を中心として揺動する。この揺動する揺動カム13が吸気弁のバルブリフタ14に当接してこれを押圧することにより、吸気弁15が図外のバルブスプリングの反力に抗して押し下げられ、この吸気弁15が開閉駆動される。
また、エンジン運転状態に応じて制御軸7を図示せぬリフト・作動角制御用アクチュエータで回転駆動すると、ロッカアーム6の揺動中心となる偏心カム部8の中心位置がシリンダヘッドに対して変化して、このロッカアーム6及びリンクアーム4,リンク部材11の姿勢が変化し、揺動カム13の揺動特性が変化する。これにより、吸気弁15の作動角及びバルブリフト量が連続的に変更される。
このような構成のリフト・作動角可変機構は、吸気弁15のバルブリフタ14を押し下げる揺動カム13が吸気弁駆動軸2と同軸上に配置されているため、揺動カム13と吸気弁駆動軸2との軸ズレ等を生じるおそれがなく、制御精度に優れていると共に、ロッカアーム6やリンクアーム4,リンク部材11を吸気弁駆動軸2の周囲に集約させて、機構のコンパクト化を図ることができる。また、偏心カム3とリンクアーム4との軸受部や、偏心カム部8とロッカアーム6との軸受部のように、部材間の連結部の多くが面接触となっているため、潤滑が行いやすく、耐久性,信頼性にも優れている。
一方、排気弁側にはリフト・作動角可変機構が適用されておらず、カムシャフトとしての排気弁駆動軸21には、この排気弁駆動軸21と一体的に回転する固定カム23が各気筒毎に固定して又は一体に形成されており、各固定カム23が排気弁25のバルブリフタ24に当接してこれを押し下げることにより、排気弁25が開閉作動する。
これに対し、揺動カム13を備えた吸気弁側では、吸気弁駆動軸2の中心軸線31を、吸気弁15のバルブ軸線32に対してシリンダヘッドのヘッド外側(図1,2の右側、排気弁駆動軸21と反対側)へオフセットさせている。言い換えると、吸気弁15のバルブ軸線32を、吸気弁駆動軸2の中心軸線31に対してヘッド内側(図1,2の左側、排気弁駆動軸21側、シリンダ中央側)へオフセットさせている。また、吸気弁15の閉弁時に、揺動カム13のカムノーズ13aがヘッド内側を指向するように設定されている。言い換えると、吸気弁15の閉弁行程では、揺動カム13のカムノーズ13aがヘッド内側へ向けて(図1,2の時計回り方向へ)回転するように設定されている。
従って、排気弁25のバルブ軸線34と吸気弁15のバルブ軸線32とのなすバルブ挟み角αを、仮に吸気弁15のバルブ軸線32’が吸気弁駆動軸2の中心軸線31上を通る場合に比して、Δαだけ小さくすることができる。この結果、燃焼室のコンパクト化及びそれに伴う燃費の向上を図ることができる。つまり、隣設配置される吸気スプロケット1と排気スプロケット22とによって、吸気弁駆動軸2と排気弁駆動軸21との軸間距離ΔDが所定値以上に規定されるが、このような軸間距離ΔDにかかわらずバルブ挟み角αを十分に小さくすることができる。
また、上述したように、閉弁行程における揺動カム13のカムノーズ13aの回転方向をヘッド内側とし、かつ、吸気弁駆動軸2の中心軸線31を吸気弁15のバルブ軸線32に対してヘッド外側へオフセットさせている関係で、図2に示すように、揺動カム13とバルブリフタ14の上面とが接触するトラベル範囲(接触移動距離)は、吸気弁駆動軸2の中心軸線31を通って吸気弁15のバルブ軸線32と平行に延びる補助線L1よりもヘッド内側、つまり吸気弁15の閉弁時に吸気弁駆動軸2のカムノーズ13aが指向する側(図2の左側)に大きく延在することとなる。つまり、吸気弁15のバルブ軸線32’が吸気弁駆動軸2の中心軸線31上を通る場合に比して、吸気弁15のバルブ軸線32に対する吸気弁駆動軸2の中心軸線31のオフセット分、トラベル範囲を拡大することができる。
すなわち、仮に吸気弁15のバルブ軸線32’が吸気弁駆動軸2の中心軸線31を通る設定では、最大トラベル範囲がバルブリフタ14の半径以下に制約される。しかしながら、第1の参考例のように、吸気弁15のバルブ軸線32を、吸気弁駆動軸2の中心軸線31に対し、吸気弁15の閉弁時に吸気弁駆動軸2のカムノーズ13aが指向するヘッド内側にオフセットさせていると、トラベル範囲をバルブリフタ14の半径よりも大きく設定することが可能となる。この結果、動弁装置の大型化や動弁装置の搭載性の悪化を招くことなく、最大トラベル範囲を十分に大きく確保して、最大バルブリフト量(作動角)を拡大し、出力向上を図ることができる。
図3は、図1で示したエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した第2の参考例で、V型エンジンを正面からみた要部概略図である。なお、図3では簡略化のため、吸気弁側には揺動カム13と吸気弁のバルブリフタ14のみを、排気弁側には固定カム23と排気弁のバルブリフタ24のみを示しており、残りの部位は示していないが、基本的構成は図1と同じである。また、V型エンジンでは右バンクと左バンクとで同じ部材が出現するので、両者を区別するため右バンクの部材には番号の後に「A」を、左バンクの部材には番号の後に「B」を付加している。
図3において左側に位置する右バンクでは、右側に吸気弁、左側に排気弁が配置されている。揺動カム13Aを備えた吸気弁側では、吸気弁駆動軸2Aの中心軸線31Aを、吸気弁のバルブ軸線32Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド外側(図3の右側、排気弁駆動軸21Aと反対側)へオフセットさせている。また、吸気弁の閉弁時に、揺動カム13Aのカムノーズ13Aaがヘッド内側を指向するように設定されている。一方、図3において右側に位置する左バンクでは左側に吸気側が、右側に排気弁が配置されている。揺動カム13Bを備えた吸気弁側では、吸気弁駆動軸2Bの中心軸線31Bを、吸気弁のバルブ軸線32Bに対して左バンクシリンダヘッドのヘッド内側(図3の右側、排気弁駆動軸21Bのある側)へオフセットさせている。また、吸気弁の閉弁時に、揺動カム13Bのカムノーズ13Baがヘッド外側を指向するように設定されている。すなわち、吸気弁側について、左右バンクとも吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセットの向きは右方向(矢印参照)かつ吸気弁閉弁時の揺動カムのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きは左方向となっている。このように左右バンクで吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセットの向き及び吸気弁閉弁時の揺動カムのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きを同じにしているのは、吸気弁駆動軸2A、2Bと揺動カム13A、13Bとを連係するリフト・作動角可変機構が図1で前述したように非対称な構成であるためである。
次に、右バンクの排気弁側では、図1と相違して、固定カム23Aが設けられる排気弁駆動軸21Aの中心軸線33Aを排気弁のバルブ軸線34Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド内側へオフセットさせている。これは、次の理由による。すなわち、吸気弁駆動軸2Aと排気弁駆動軸21Aとの軸間距離ΔDがベースエンジンの仕様であるとすると、この軸間距離ΔDを変更することなく、図3に示したように、吸気弁駆動軸2Aの中心軸線31Aを、吸気弁のバルブ軸線32Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド外側(図3の右側、排気弁駆動軸21Aと反対側)へオフセットさせることができれば、ベースエンジンに用いている吸排気の各スプロケットやタイミングチェーンをそのまま流用することが可能になる。そこで、吸気弁駆動軸2Aの中心軸線31Aを吸気弁のバルブ軸線32Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド外側へオフセットさせる前の吸気弁駆動軸2Aと排気弁駆動軸21Aとの軸間距離(つまりベースエンジンについての吸気弁駆動軸2Aと排気弁駆動軸21Aとの軸間距離)ΔDを、吸気弁駆動軸2Aの中心軸線31Aを吸気弁のバルブ軸線32Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド外側へオフセットさせた後も同じにするため、排気弁駆動軸21Aの中心軸線33Aを排気弁のバルブ軸線34Aに対して右バンクシリンダヘッドのヘッド内側へオフセットさせたものである。ここで、ベースエンジンとは吸排気弁とも固定カムで駆動するものであり、吸排気弁各駆動軸の中心軸線を、吸排気弁のバルブ軸線に対してオフセットさせていないエンジンをいう。
一方、左バンクの排気弁側では、固定カム23Bが設けられる排気弁駆動軸21Bの中心軸線33Bを排気弁のバルブ軸線34Bに対して左バンクシリンダヘッドのヘッド外側へオフセットさせている。このように左バンクの排気弁側で排気弁駆動軸21Bの中心軸線33Bを排気弁のバルブ軸線34Bに対して左バンクシリンダヘッドのヘッド外側へオフセットさせる理由は、右バンクと左バンクとで吸気弁駆動軸2A、2Bと排気弁駆動軸21A、21Bとの軸間距離ΔDを同じにするためである。
また、第2の参考例のV型エンジンでは、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向は図3に示したように時計方向であり、これに対して吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向はこれとは逆の反時計方向である。
図4は、図3に示した排気弁駆動軸21A、21B及び固定カム21Aa、21Baのカム角度に対するバルブリフト量(下段)及びリフト変化速度(上段)を示している。なお、図4では最大バルブリフト時にカム角度が180°となるように設定されている。
第2の参考例では、固定カム21Aa、21Baの形状を非対称形状としている。より具体的には、図4に示したようにカム上がり区間で相対的にカムの最大リフト変化速度cを小さくするとともに、カム開弁角度aを相対的に大きくする。一方、カム下り区間で相対的にカムのリフト速度dを大きくするとともに、カム開弁角度bを相対的に小さくする。これにより、排気弁側の時間当たりの開口面積(時間面積)を大きくできる。
このように第2の参考例では、吸気弁に比して作動流体の温度が高く、弁作動時に比較的時間面積に影響を受けない排気弁のバルブ軸線34A、34Bと排気弁駆動軸21A、21Bの中心軸線33A、33Bとをオフセットさせるとともに、リフト量が増加するカム上がり区間でリフト最大速度を相対的に小さくし(c<d)、かつ、作動角を相対的に大きくすることにより(a>b)、所望の排気弁の時間面積を確保しつつ、バルブリフタとの接触移動距離を制限(低減)できる。リフト量が減少するカム下り区間では、長い接触可能距離を活かし、リフト最大速度を相対的に大きくし、作動角を相対的に小さくすることにより、所望の排気弁の時間面積を拡大する。このように、排気弁側の固定カム23A、23Bとバルブリフタ24A、24Bと接触範囲のうち、リフト量増大側つまりカム上がり区間の接触可能距離が短い場合であっても、排気弁の時間当たりの開口面積(時間面積)を十分に大きく設定できる。
この場合に、ピストンの動きを重ねて描いてみると、図5下段に示したようになり、第2の参考例ではピストンと排気弁との間の最小距離が小さなものとなっている。最小距離が小さいと困るのは、ピストンと排気弁とが干渉する可能性が高まることである。その対策としては、ピストン冠面に穿設する排気弁用のバルブリセスを深くすることである。
これでエンジンの動弁装置全体としての動きの概説を終了する。
さて、吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット量を図3に示した第2の参考例よりも拡大したいという要求がある。これは、吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット量を拡大することで、上記のようにトラベル範囲をバルブリフタ14A、14Bの半径よりも大きく設定することが可能となり、吸気弁の最大バルブリフト量(作動角)が拡大し、出力向上を図ることができるためである。吸気弁駆動軸2A、2Bと排気弁駆動軸21A、21Bとの軸間距離ΔDをベースエンジンと同じにしつつこの要求に応えるためには、排気弁駆動軸中心軸線33A、33Bの排気弁バルブ軸線34A、34Bからのオフセット量を、吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット量と同じだけ拡大しなければならず、そうなると、固定カム23A、23Bの非対称性をさらに顕著にする必要がある。すなわち、図5下段においてカム下り区間での曲線を上方へと上昇させる必要があり、このとき排気弁とピストンとの間の最小距離が一段と短くなる。これに対処するには、上記のようにピストン冠面に穿設する排気弁用のバルブリセスをさらに深くすることであるが、バルブリセスを深くしたのでは燃焼室形状の凹凸が大きくなることによる表面積の増大を招き、熱損失が増大し、燃費が悪化してしまう。第2の参考例による構成では、吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット量をさらに拡大したいという要求に応えることはできないのである。
そこで本発明は、図6、図7に示したように吸気弁駆動軸2A、2Bの中心軸線31A、31Bを、吸気弁のバルブ軸線32A、32Bに対し、揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、排気弁駆動軸21A、21Bの中心軸線33A、33Bを、排気弁のバルブ軸線34A、34Bに対し、排気弁開弁時の固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させる。
これに対して、第2の参考例は、吸気弁駆動軸2A、2Bの中心軸線31A、31Bを、吸気弁のバルブ軸線32A、32Bに対し、揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、排気弁駆動軸21A、21Bの中心軸線33A、33Bを、排気弁のバルブ軸線34A、34Bに対し、排気弁閉弁時の固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させているものであり、固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baの指向する向きを、第2の参考例では「排気弁閉弁時の」としているのに対して、本発明では「排気弁開弁時の」としている点で大きく相違する。
具体的に説明すると、まず図6は本発明の第1実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図である。図3と同一部分には同一の番号を付している。
第1実施形態は、第2の参考例との関係では、第2の参考例のV型エンジンの構成のまま、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向だけを第2の参考例のV型エンジンの排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向とは逆、つまり図6に示したように反時計方向とするものである。
一方、吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向については、第2の参考例のV型エンジンと同じとする。もしも、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向を第2の参考例のV型エンジンの排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向と逆とすることによって、第1実施形態の吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向が、第2の参考例のV型エンジンの吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向と逆になってしまう場合には、ギア等を用いることで、第1実施形態の吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向を、第2の参考例のV型エンジンの吸気弁駆動軸2A、2Bの回転方向と同じにする。要は揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きと、前記排気弁開弁時の固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baの指向する向きとが一致するように吸気弁駆動軸2A、2Bと排気弁駆動軸21A、21Bの各回転方向を定めるのである。
このように、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向を第2の参考例のV型エンジンの排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向とは逆、つまり図6に示したように反時計方向とした場合に、排気弁駆動軸21A、21B及び固定カム23A、23Bのカム角度に対するバルブリフト量(下段)及びリフト変化速度(上段)がどうなるかを、図5に重ねて示すと、破線のようになる。すなわち、図5下段において破線の特性は180°のカム角度を通る縦線を対称軸として実線の曲線を反転させたものとなるのであり、この破線の特性によれば排気弁とピストンとの間の距離が第2の参考例の場合より拡大している。このことは、排気弁用のバルブリセスを深くする必要がないことを意味し、これによって燃焼室の表面積が拡大されず燃費が向上する。
第1実施形態は、本発明のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用したものであるが、本発明を適用するエンジンはV型エンジンに限られるものでない。例えば、本発明のエンジンの動弁装置は直列エンジンにも適用できる。
ここで、V型エンジンに限定されない本実施形態の作用効果を先に説明する。この場合には、図6において左バンクあるいは右バンク単独で考えればよいこととなる。ここでは右バンクで考えることとする。
本実施形態(請求項1に記載の発明)によれば、シリンダヘッドの上方に、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸2A及び排気弁駆動軸21Aが配設され、これら吸気弁駆動軸2A及び排気弁駆動軸21Aのそれぞれに、タイミングチェーンが巻き掛けられるスプロケット1、22が設けられたエンジンの動弁装置において、吸気弁駆動軸2Aに揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カム13Aと、この揺動カム13Aと吸気弁駆動軸2Aとを機械的に連係するリンク機構と、排気弁駆動軸21Aと一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カム23Aとを有し、吸気弁駆動軸の中心軸線31Aを、吸気弁のバルブ軸線32Aに対し、揺動カム13Aのカムノーズ13Aaの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、排気弁駆動軸の中心軸線33Aを、排気弁のバルブ軸線34Aに対し、排気弁開弁時の固定カム23Aのカムノーズ23Aaの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させるので、吸気弁駆動軸中心軸線31Aの吸気弁バルブ軸線32Aからのオフセット量を第2の参考例の場合より拡大することとしても、排気弁用のバルブリセスを浅く保つことが可能となり、吸気弁駆動軸中心軸線33Aの吸気弁バルブ軸線32Aからのオフセット量を拡大したいという要求に応えつつ、燃焼室の表面積を縮小し、熱損失低減による燃費向上を図ることができる。
また、固定カム23Aについてリフト量が増加するカム上がり区間でのリフト最大速度をリフト量が減少するカム下り区間でのリフト最大速度より相対的に大きくすることが可能となることから(図5上段の破線参照)、吸排気弁のバルブオーバーラップを維持し、掃気によるトルク効果、内部EGRによる燃費効果を維持することができる。
さらに、前記2つのオフセット(吸気弁駆動軸中心軸線31Aの吸気弁バルブ軸線32Aからのオフセット及び排気弁駆動軸中心軸線33Aの吸気弁バルブ軸線34Aからのオフセット)の方向を一致させているので、ベースエンジンに用いている吸排気の各スプロケット(1、22)やタイミングチェーンを流用することが可能になる。
次に、本発明のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合の作用効果を説明する。
図6に示したように、複数のバンク(気筒列)からなるV型エンジンにおいて、揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きが左右のバンクで同一方向の場合には、どちらのバンクにおいても吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット方向を同一方向とすることで最大バルブリフト量(作動角)を増大させることが可能である。固定カム23A、23Bも、カムの回転方向が左右のバンクで同一であれば、排気弁駆動軸中心軸線33A、33Bの排気弁バルブ軸線34A、34Bからのオフセット方向を左右のバンク共に同一方向とすることで、左右のバンクで共に固定カム23A、23Bについてリフト量が増加するカム上がり区間でのリフト最大速度をリフト量が減少するカム下り区間でのリフト最大速度より相対的に大きくすることが可能である(図5上段の破線参照)。
このように、本実施形態(請求項3に記載の発明)によれば、左右のバンクを備え(気筒列を複数備え)、各バンク毎に吸気弁駆動軸2A、2Bに揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カム13A、13Bと、揺動カム13A、13Bと吸気弁駆動軸2A、2Bとを機械的に連係するリンク機構と、排気弁駆動軸21A、21Bと一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カム23A、23Bとを有し、各バンクでは吸気弁駆動軸の中心軸線31A、31Bを、吸気弁のバルブ軸線32A、32Bに対し、揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、排気弁駆動軸の中心軸線33A、33Bを、排気弁のバルブ軸線34A、34Bに対し、排気弁開弁時の固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させると共に、さらに揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baの指向する向きを左右バンクで同一方向とするので、左右のバンクとも吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット量を第2の参考例の場合より拡大することとしても、排気弁用のバルブリセスを浅く保つことが可能となり、左右いずれのバンクにおいても、吸気弁駆動軸中心軸線の吸気弁バルブ軸線からのオフセット量を拡大したいという要求に応えつつ、燃焼室の表面積を縮小し、熱損失低減による燃費向上を図ることができる。
また、左右のバンクとも固定カム23A、23Bについてリフト量が増加するカム上がり区間でのリフト最大速度をリフト量が減少するカム下り区間でのリフト最大速度より相対的に大きくすることが可能となることから(図5上段の破線参照)、左右いずれのバンクにおいても、吸排気弁のバルブオーバーラップを維持し、掃気によるトルク効果、内部EGRによる燃費効果を維持することができる。
さらに、左右のバンクとも前記2つのオフセット(吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット及び排気弁駆動軸中心軸線33A、33Bの吸気弁バルブ軸線34A、34Bからのオフセット)の方向を一致させているので、左右いずれのバンクにおいても、ベースエンジンに用いている吸排気の各スプロケットやタイミングチェーンを流用することが可能になる。
次に、図7は本発明の第2実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図である。第2実施形態の図6と同一部分には同一の番号を付している。
第2実施形態は、図6に示した左バンクの構成とミラー対称となる構成を右バンクとして構成し、図6に示した右バンクの構成とミラー対称となる構成を左バンクとして構成するものである。言い替えると、第1実施形態との比較では、吸気弁駆動軸中心軸線31A、31Bの吸気弁バルブ軸線32A、32Bからのオフセット方向及び揺動カム13A、13Bのカムノーズ13Aa、13Baが指向する方向を第1実施形態とは逆向きとし、かつ排気弁駆動軸中心軸線33A、33Bの排気弁バルブ軸線34A、34Bからのオフセット方向及び排気弁閉弁時の固定カム23A、23Bのカムノーズ23Aa、23Baが指向する方向を第1実施形態とは逆向きとしたものである。
このように第2実施形態を構成したとき、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向は、図3に示した第2の参考例の排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向と同じ(時計方向)となる。すなわち、第2実施形態では、排気弁駆動軸21A、21Bの回転方向を第2の参考例と同じにしたまま、第1実施形態と同様の作用効果が得られることとなる。
次に、図8は本発明の第3実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図である。第1実施形態の図6と同一部分には同一の番号を付している。
第3実施形態は、第1実施形態に対し、吸気弁のバルブリフタ14A、14Bの上面14Aa、14Ba及び排気弁のバルブリフタ24A、24Bの上面24Aa、24Baをさらに球面状としたものである。固定カム23A、23Bのプロフィルはベースサークル区間とリフト区間とに分けられ、リフト区間はさらにカム上がり区間とカム下がり区間とに分けられる。この場合に、ベースサークル区間とカム上がり区間との接続部に曲線からなるへこんだ部分が設けられることがある。このようなへこんだ部分を有する固定カム23A、23Bが、上面が球面状のバルブリフタ24A、24Bと当接するときにはこのへこんだ部分の曲率半径を大きくすることが可能となり、曲率半径を大きくできると固定カム23A、23Bを含んだ排気弁駆動軸21A、21Bの生産性を向上することができる。すなわち、第3実施形態(請求項4に記載の発明)によれば、排気弁のバルブリフタ24A、24Bの上面を球面状とすることで、固定カム23A、23Bを含んだ排気弁駆動軸21A、21Bの生産性を高めることができる。
第1の参考例のエンジンの動弁装置の概略断面図。 図1の要部概略断面図。 第1の参考例のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、第2の参考例のV型エンジンを正面からみた要部概略図。 第2の参考例の排気弁駆動軸及び固定カムのカム角度に対するバルブリフト量及びリフト変化速度の特性図。 第1実施形態の排気弁駆動軸及び固定カムのカム角度に対するバルブリフト量及びリフト変化速度の特性図。 第1実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図。 第2実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図。 第3実施形態のエンジンの動弁装置をV型エンジンに適用した場合における、V型エンジンを正面からみた要部概略図。
符号の説明
1 吸気スプロケット
2A、2B 吸気弁駆動軸
13A、13B 揺動カム
21A、21B 排気弁駆動軸
22 排気スプロケット
31A、31B 吸気弁駆動軸の中心軸線
32A、32B 吸気弁のバルブ軸線
33A、33B 排気弁駆動軸の中心軸線
34A、34B 排気弁のバルブ軸線

Claims (4)

  1. シリンダヘッドの上方に、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気弁駆動軸及び排気弁駆動軸が配設されたエンジンの動弁装置において、
    前記吸気弁駆動軸に揺動可能に配設され吸気弁を直接的に押し下げる揺動カムと、
    この揺動カムと前記吸気弁駆動軸とを機械的に連係するリンク機構と、
    前記排気弁駆動軸と一体的に回転し排気弁を押し下げる固定カムと
    を有し、
    前記吸気弁駆動軸の中心軸線を、前記吸気弁のバルブ軸線に対し、前記揺動カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、
    前記排気弁駆動軸の中心軸線を、前記排気弁のバルブ軸線に対し、前記排気弁開弁時の固定カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、
    前記2つのオフセットの方向を一致させることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 前記揺動カムのカムノーズの指向する向きと、前記排気弁開弁時の固定カムのカムノーズの指向する向きとが一致するように前記吸気弁駆動軸と前記排気弁駆動軸の各回転方向を定めることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの動弁装置。
  3. 前記気筒列を複数備え、
    各気筒列毎に前記揺動カムと、前記リンク機構と、前記固定カムとを有し、
    各気筒列では前記吸気弁駆動軸の中心軸線を、前記吸気弁のバルブ軸線に対し、前記揺動カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記排気弁駆動軸の中心軸線を、前記排気弁のバルブ軸線に対し、前記排気弁開弁時の固定カムのカムノーズの指向する向きと逆向きにオフセットし、かつ、前記2つのオフセットの方向を一致させると共に、
    さらに前記揺動カムのカムノーズの指向する向きを前記複数の気筒列で同一方向とすることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの動弁装置。
  4. 前記固定カムと前記排気弁の間にバルブリフタを有し、
    このバルブリフタの上面は球面状であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの動弁装置。
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