JP3270718B2 - 剥離スケール除去装置 - Google Patents

剥離スケール除去装置

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JP3270718B2
JP3270718B2 JP20405897A JP20405897A JP3270718B2 JP 3270718 B2 JP3270718 B2 JP 3270718B2 JP 20405897 A JP20405897 A JP 20405897A JP 20405897 A JP20405897 A JP 20405897A JP 3270718 B2 JP3270718 B2 JP 3270718B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剥離スケール除去
装置に関し、詳しくは、熱延鋼帯の精整ライン(酸洗ラ
イン等)入側でコイルから巻き解かれたストリップが搬
送されつつレベラ等によって巻き癖を除去される間に、
スケールが剥離しロールバイトに噛み込んでストリップ
に表面疵を発生させるのを防止するのに好適な剥離スケ
ール除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる精整ラインには、ストリッ
プがドライ状態で通されていたが、コイル在庫削減やリ
ードタイム短縮が叫ばれるようになった近年では、ホッ
トコイルの水冷が広く行われるようになり、その結果、
ストリップがウェット状態で通されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ホットコイル水冷
が汎用されるようになって以後、精整後のストリップに
表面疵が多発するという問題が生じた。本発明は、上記
問題を解決すること、すなわち、ホットコイル水冷後精
整ラインを通過した熱延鋼帯に表面疵が発生するのを精
整ライン入側で効果的に阻止できる剥離スケール除去装
置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記表面
疵の発生原因を鋭意検討し、この表面疵は、ホットコイ
ル水冷時のコイル表面急冷により黒皮とよばれる薄くて
硬いスケール(酸化鉄の皮膜)が剥離しやすい状態にな
り、精整ライン入側でのコイル巻き解き及びストリップ
の巻き癖除去段階で熱延鋼帯(ストリップ)1がロール
2で曲げられた時にスケールが剥離し、図4に示すよう
に、ロール2やストリップ1に付着した剥離スケール3
がロール2とストリップ1との間に噛み込むことによっ
て発生するという重要な知見を得た。
【0005】この知見に基づいてなされた本発明は、熱
延鋼帯の精整ライン入側に配設され、ストリップに曲げ
を付与するロールのロール面に水を吹きつけるスプレー
手段と、上ロール当接前のストリップ上面にストリップ
幅を横切る向きに水を吹きつけるサイドスプレー手段と
からなることを特徴とする剥離スケール除去装置であ
る。前記サイドスプレー手段は、鉛直上方を上ロールで
遮られる通板域にあるストリップ上面に水を吹きつける
ように配設されるのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態の一例
を示す(a)は模式的側面図、(b)は(a)のAA矢
視図である。アンコイラ4によりコイル5から巻き解か
れたストリップ(熱延鋼帯)1は、プーリング装置11の
プーリングロール12(特に限定されないが、この例では
上下2対)によって引っ張り曲げられながら搬送され、
次いでレベラ13のレベリングロール14(特に限定されな
いが、この例では上2本、下3本)によって繰り返し曲
げられて巻き癖を除去された後、精整される。
【0007】これらロールのうちストリップ1に曲げを
付与するロール2に相当するのは、この例では、プーリ
ングロール12のうち前段の上下1対およびレベリングロ
ール14の全部である。これらロール2のロール面には、
本発明に従い、スプレー手段(スプレーヘッダ)6によ
って水10が吹きつけられる。それと共に、上ロール(ス
トリップ1の上面に当接するロール。曲げを付与しない
ロールも含む。)に当接する前のストリップ上面には、
本発明に従い、サイドスプレー手段(サイドスプレーノ
ズル)7によって水10が吹きつけられる。
【0008】このように構成された本発明によれば、図
2に示すように、ロール2のロール面に付着する剥離ス
ケール3がスプレーヘッダ6から吹きつけられる水によ
って洗い流され、且つ、ストリップ1の上面に乗った剥
離スケール3がサイドスプレーノズル7からストリップ
幅を横切る向きに吹きつけられる水によってストリップ
幅外に運び去られる。下ロールに付着する剥離スケール
3は、スプレーヘッダ6から吹きつけられる水によって
下ロールから離された後、下方に落下する。
【0009】なお、スケールを吹き飛ばす手段としては
水スプレーに代えてエアブローとすることも考えられる
が、ウェット状態の剥離スケールを吹き飛ばすだけの運
動量をエアに付与するには装置規模が過大となるので好
ましくない。よって、本発明によれば、精整ライン入側
で、複数のロールにより搬送あるいは矯正されるストリ
ップからの剥離スケールが、これらロールのロールバイ
ト入側で除去され、ロールバイトに噛み込むことがなく
なるので、精整処理後のストリップに表面疵が発生する
のを阻止することができる。
【0010】また、本発明においては、図3に示すよう
に、上ロール入側で鉛直上方が該上ロールで遮られる通
板域にある(すなわち、上ロールに噛み込む直前の)ス
トリップ上面に水を吹きつけるようにサイドスプレーノ
ズル7を配設するのが好適である。これにより、ストリ
ップ1上に乗った剥離スケール3をもれなくロールバイ
ト前で一掃できることになり、かつロール表面上に乗っ
ていた剥離スケール3も除去可能であり、ロールバイト
前でのサイドスプレーによるシール効果があることか
ら、表面疵発生をより確実に阻止できるようになる。
【0011】
【発明の効果】かくして本発明によれば、ホットコイル
水冷後の熱延鋼帯を精整する際に、精整ライン入側でロ
ールバイトに噛み込んで表面疵の原因となる剥離スケー
ルをロールバイト前で確実に除去できるという優れた効
果を奏する。また、精整ライン入側でストリップに曲げ
を付与するロールが水冷されることからストリップと該
ロールとの焼付きを防止する効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す模式図である。
【図2】本発明の作用の説明図である。
【図3】本発明のさらなる好適形態の説明図である。
【図4】ホットコイル水冷された熱延鋼帯の精整ライン
入側での表面疵発生原因説明図である。
【符号の説明】
1 ストリップ(熱延鋼帯) 2 ロール(ストリップに曲げを付与するロール) 3 剥離スケール 4 アンコイラ 5 コイル 6 スプレー手段(スプレーヘッダ) 7 サイドスプレー手段(サイドスプレーノズル) 10 水 11 プーリング装置 12 プーリングロール 13 レベラ 14 レベリングロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−164415(JP,A) 実開 昭60−161462(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/04 B21B 45/02 B21B 45/06 B21B 45/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱延鋼帯の精整ライン入側に配設され、
    ストリップに曲げを付与するロールのロール面に水を吹
    きつけるスプレー手段と、上ロール当接前のストリップ
    上面にストリップ幅を横切る向きに水を吹きつけるサイ
    ドスプレー手段とからなることを特徴とする剥離スケー
    ル除去装置。
  2. 【請求項2】 前記サイドスプレー手段が、鉛直上方を
    上ロールで遮られる通板域にあるストリップ上面に水を
    吹きつけるように配設されてなる請求項1記載の剥離ス
    ケール除去装置。
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