JP3269010B2 - 放電灯点灯用インバータ電源ユニット - Google Patents

放電灯点灯用インバータ電源ユニット

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JP3269010B2
JP3269010B2 JP17986997A JP17986997A JP3269010B2 JP 3269010 B2 JP3269010 B2 JP 3269010B2 JP 17986997 A JP17986997 A JP 17986997A JP 17986997 A JP17986997 A JP 17986997A JP 3269010 B2 JP3269010 B2 JP 3269010B2
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誠 野田
岳朗 二見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば集魚灯のよ
うに多数の放電灯を点灯させる場合等に用いて好適な放
電灯点灯用インバータ電源ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、漁場では白熱ランプ式の集魚灯に
対して、高輝度で発光効率が高いメタルハライドランプ
(放電灯)が多く用いられている。この放電灯を点灯さ
せる電源ユニットUNは図10に示すように交流電力受
電端子TINACと、昇圧トランスTと、フィルタFと、起
動回路STと、負荷となる放電灯Lを接続する送電端子
OUT とによって構成され、昇圧トランスTに交流電力
受電端子TINACを通じて例えば発電機Gから商用周波数
の一つである60Hzの交流電力を供給し、昇圧された交
流電力を、送電端子TOUT に接続したメタルハライドラ
ンプから成る放電灯Lに印加して点灯させている。
【0003】この電源ユニットUNは昇圧トランスT及
びフィルタFが60Hz用として作られるため、磁気コア
が大形で重量が非常に重くなる欠点がある。例えばイカ
釣り船では100灯近いランプを設置しており、このよ
うな小型漁船では集魚灯に使用する電源ユニットUNの
小型化と軽量化が強く望まれている。この問題を解決す
るための一つの方法として図11に示すようにインバー
タINVを用いた電源ユニットUNVが考えられてい
る。この電源ユニットUNVは交流電力受電端子TINAC
と、この交流電力受電端子TINACから受電した商用周波
数を持つ交流電力を整流する整流回路RECと、この整
流回路RECで整流した整流電力を平滑する平滑回路W
と、この平滑回路Wの平滑出力電力を商用周波数より高
い周波数の交流電力に変換するインバータINVと、こ
のインバータINVが出力する交流電力の電圧を昇圧す
る昇圧トランスTと、この昇圧された電力の波形を正弦
波形に近づけるフィルタFと、負荷となる放電灯Lを起
動させるための起動回路STと、負荷となる放電灯Lに
インバータINVで発生した交流電力を供給するための
送電端子TOUT と、インバータINVに駆動信号を与え
る駆動信号発生手段OSとによって構成される。
【0004】インバータINVは周知のように、例えば
絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下IGBTと
称す)Q1,Q2,Q3,Q4を2本ずつ直列接続した
直列回路を並列接続し、その直列接続したIGBT Q
1とQ2及びQ3とQ4の各接続点間に昇圧トランスT
の一次コイルを接続し、IGBT Q1とQ4を導通さ
せる状態と、Q2とQ3を導通させる状態を交互に繰り
返して昇圧トランスTに交流電力を印加するように動作
する。IGBTは、例えば正極性のパルスをゲート電極
に印加している間だけオンの状態となる。従って、イン
バータINVを構成する各IGBT Q1〜Q4の各ゲ
ート電極G1〜G4に図12に示す駆動信号SG1〜SG4
を供給する。つまり、駆動信号SG1とSG4を同位相でI
GBT Q1とQ4のゲート電極G1とG4に与え、駆
動信号SG2とSG3をIGBT Q2とQ3のゲート電極
G2とG3に与える。駆動信号SG1,SG4とSG2,SG3
の発生時間T1とT2によって負荷となる放電灯Lに印
加される交流電力の周波数f0 が決定される。この例で
は交流電力源(この例では発電機G)が発生する交流電
力の周波数を60Hzとし、その6倍の周波数360Hzを
負荷に供給される交流電力の周波数f0 とした場合を説
明する。各駆動信号SG1〜SG4は時間T1とT2の間に
パルス幅変調された複数のパルスを発生して構成され
る。パルス幅変調は出力電流が正弦波に近づくように時
間T1とT2の各中央部分で最大パルス幅となるように
正弦波形に従ってパルス幅変調する。
【0005】図14に駆動信号発生手段OSの一例を示
す。駆動信号発生手段OSは交流電力源となる発電機G
が発生する交流電力の周波数のN倍の周波数(この例で
は60×6=360Hz)を持つクロックパルスを発生さ
せるために設けた例えば発振器OSCと、この発振器O
SCが発生するクロックパルスの数を計数して波形記憶
器WFMをアクセスするアドレスカウンタADRCとに
よって構成される。波形記憶器WFMは、例えばリード
オンリーメモリ(ROM)によって構成することがで
き、この波形記憶器WFMに図12Aに示した駆動信号
G1〜SG4が1周期分(T1+T2)だけアドレス順に
記憶される。アドレスカウンタADRCは、例えばリン
グカウンタによって構成することができ、発振器OSC
から供給されるパルスの数に対応して波形記憶器WFM
の先頭アドレスから最終アドレスまでのアドレスを繰り
返し発生する。
【0006】ここで、波形記憶器WFMから読み出す駆
動信号SG1〜SG4の読出分解能をT1+T2の時間内
を、例えば10等分の分解能で読み出すものとすると、
電圧制御発振器VCOの発振周波数は360×10=3.
6KHz,分周器DVの分周数1/Jは3.6KHz/J=6
0HzによりJ=60となる。インバータINVに図12
Aに示した駆動信号SG1〜SG4が供給され、IGBTQ
1,Q4とQ2,Q3が交互にオン、オフ動作すること
により、昇圧トランスTの一次コイルに図12Bに示す
パルス電圧VPが印加される。このパルス電圧VPがフ
ィルタFと放電灯Lから成る直列回路に印加されること
により、放電灯Lには図12Cに示す正弦波状の出力電
流IO が流れる。この電流IO の周波数f0 は駆動信号
G1〜SG4の周期T1+T2で決まるf0 =360Hzと
なる。
【0007】インバータINVの出力電流としてIO
流れることにより、インバータINVの入力側には図
Dに示すように出力電流IO を両波整流した脈流電流
DCが流れ、整流回路RECの入力側、つまり発電機G
には発電機Gが発電する交流電力AC(図13A)の正
の半サイクルと負の半サイクルの双方で2f0 の周波数
を持つ電流IAC(図13B)が流れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】発電機Gに図13Bに
示すような高い周波数の電流IACが流れることにより、
発電機Gでは力率が低下し、実効出力容量が下がる不都
合が生じる。更にロータコイル等に局部的な発熱を招く
ため大幅に負荷率を低減させる必要がある。つまり、み
かけの負荷容量より電力容量の大きい発電機を用いなく
てはならなくなる欠点がある。また、電力源として電池
を用いる場合でも、電池から高い周波数の電流を取り出
すと発熱を伴い、電池の寿命を短くしてしまう不都合が
生じる。
【0009】この欠点を解消するには、図15に示すよ
うに能動素子を備えたアクティブフィルタAFを用いる
ことも考えられる。このアクティブフィルタAFによれ
ば、入力電流を正弦波とするような帰還回路を備え、高
調波を抑制する機能を発揮する。しかしながら、このア
クティブフィルタAFを装備するにはコストが掛り、ま
た装置の大型化、重量の増大が避けられない。この発明
の目的はコストを掛けることなく、簡単な方法により電
力源側に流れる高い周波数の電流を抑制することができ
る放電灯点灯用インバータ電源ユニットを提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】の発明では、ユニット
内にM基のインバータを設け、このM基のインバータを
互いに360°/M又は180°/Mの位相差を持たせ
て駆動する構成とした点を特徴とするものである。この
発明によるインバータ電源ユニットによれば、各インバ
ータ電源ユニットごとにM基のインバータが互いに36
0°/M又は180°/Mの位相差を持たせて動作する
ように組み込まれているから、各インバータ電源ユニッ
トを電力源に接続し、負荷を接続するだけの作業で、最
適な並列運転の状況を構築することができる。よって取
扱いが簡単なインバータ電源ユニットとして実用するこ
とができる利点が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】荷となる放電灯Lには図Aに
示すように、互いに90°位相が異なる電流I01とI02
が流れる。この電流I01とI02は図12Bで説明したの
と同じように、駆動信号発生手段OSで発生する駆動信
号SG1〜SG4の周期T1+T2で決まる例えば360Hz
とすることができる。負荷に90°位相が異なる交流電
流I01とI02が流れたことにより、整流回路RECの出
力側、つまり平滑回路Wには図Bに示す整流電流IB1
とIB2が流れる。この整流電流IB1とIB2は一方が最大
値のとき、他方は最小値となる逆位相の関係にある。従
って共通の発電機Gに流れる合成電流は相互に谷の部分
が埋められて平滑化され、リップル分が小さい電流とな
る。図に発電機Gから取り出される交流電流IACの波
形を示す。リップルRPは図Bに示した整流電流IB1
とIB2を合成したリップル分となり つまり3台のイン
バータを120°ずつ位相をずらして動作させた場合
、各放電灯Lには図Aに示す電流I01,I02,I03
が流れる。この電流I01〜I03はそれぞれ120°の位
相差を持つ3相交流電流となる。各電流I01,I02,I
03は各平滑回路Wの入力側では図Bに示す整流電流I
DC1 ,IDC2 ,IDC3 として流れる。この整流電流I
DC1 とIDC2 及びIDC3 が交流発電機Gに合成されて流
れるから、交流発電機Gからは図に示す電流IACが取
り出される。この電流IACは3相の整流電流IDC1 〜I
DC3 を合成した電流であるから、図に示した交流電流
ACよりリップルRPは小さくなる。よって基本波以外
に含まれる高調波成分は図の場合より更に少なくする
ことができ、発電機Gへの悪影響を軽減できる利点が得
られる
【0012】図1はこの出願の請求項で提案する放電
灯点灯用インバータ電源ユニットにおいてインバータの
並列運転数MをM=2とした場合の実施例を示す。この
請求項で提案するインバータ電源ユニット10は交
電力受電端子TINACと、全波整流回路RECとを具備す
る他にM=2としたから共通の筐体内(ユニット内)に
2基のインバータINVを装備し、この2基のインバー
タINVを互いに90°の位相差を持たせて動作させる
ように構成した場合を示す。このためには2基のインバ
ータINVを駆動する駆動信号発生手段OSの一方には
波形整形回路WFOから基準位相となる同期信号を与
え、他方の駆動信号発生手段OSには、波形整形回路W
FOから出力される同期信号を90°相当量の遅延時間
を持つ遅延回路DY1を通じて同期信号を与える構成と
される。
【0013】このように、各インバータ電源ユニット1
0の内部で2基のインバータINVを90°の位相差を
持って動作させることにより、負荷となる放電灯Lには
図2Aに示すように、互いに90°位相が異なる電流I
01 とI 02 が流れる。この電流I 01 とI 02 は図12Bで説
明したのと同じように、駆動信号発生手段OSで発生す
る駆動信号S G1 〜S G4 の周期T1+T2で決まる例えば
360Hzとすることができる。負荷に90°位相が異な
る交流電流I 01 とI 02 が流れたことにより、整流回路R
ECの出力側、つまり平滑回路Wには図2Bに示す整流
電流I B1 とI B2 が流れる。この整流電流I B1 とI B2 は一
方が最大値のとき、他方は最小値となる逆位相の関係に
ある。従って共通の発電機Gに流れる合成電流は相互に
谷の部分が埋められて平滑化され、リップル分が小さい
電流となる。図3に発電機Gから取り出される交流電流
AC の波形を示す。リップルRPは図2Bに示した整流
電流I B1 とI B2 を合成したリップル分となり、発電機G
に流れる電流は平均化され、高調波の含有量が少ない電
流とされる。従って、この請求項で提案するインバー
タ電源ユニット10によれば発電機Gに接続するインバ
ータ電源ユニットの数に関係なく、単にインバータ電源
ユニット10を発電機Gに接続するだけで最適な並列運
転状態を構築することができる。
【0014】図はこの出願の請求項で提案するイン
バータ電源ユニットにおいてM=3とした場合の実施例
を示す。この実施例ではインバータ電源ユニット10は
1に示した実施例と同様に交流電力受電端子T
INACと、全波整流回路RECとを具備する他にM=3と
したから共通の筐体内に3基のインバータINVを装備
し、この3基のインバータINVをそれぞれを120°
ずつ位相をずらして動作させるように構成した場合を示
す。このために1基目のインバータINVに駆動信号を
与える波形記憶器WFM(以下図14参照)のアドレス
カウンタADRCには発振器OSCから基準位相を持つ
同期信号を与え、2基目のインバータINVには発振器
OSCから出力される同期信号を120°相当量の遅延
時間を持つ遅延回路DY2を通じて供給し、3基目のイ
ンバータINVには240°相当量の遅延時間を持つ遅
延回路DY3を通じて同期信号を与えるように構成す
る。
【0015】このように構成することにより、発電機G
からこのインバータ電源ユニット10に流れる電流波形
は図及び図6に示すように、瞬時値が平均化され高調
波の少ない波形となり、単に発電機Gの容量の範囲内で
接続可能な台数のインバータ電源ユニット10を発電機
Gに接続するだけで最適並列運転状況を構築することが
できる。つまり3台のインバータを120°ずつ位相を
ずらして動作させた場合は、各放電灯Lには図5Aに示
す電流I 01 ,I 02 ,I 03 が流れる。この電流I 01 〜I 03
はそれぞれ120°の位相差を持つ3相交流電流とな
る。各電流I 01 ,I 02 ,I 03 は各平滑回路Wの入力側で
は図5Bに示す整流電流I DC1 ,I DC2 ,I DC3 として
流れる。この整流電流I DC1 とI DC2 及びI DC3 が交流
発電機Gに合成されて流れるから、交流発電機Gからは
図6に示す電流I AC が取り出される。この電流I AC は3
相の整流電流I DC1 〜I DC3 を合成した電流であるか
ら、図3に示した交流電流I AC よりリップルRPは小さ
くなる。よって基本波以外に含まれる高調波成分は図3
の場合より更に少なくすることができ、発電機Gへの悪
影響を軽減できる利点が得られる。
【0016】図以下は直流受電型のインバータ電源ユ
ニットの実施例を示す。図に示す実施例はこの出願の
請求項で提案する直流受電型のインバータ電源ユニッ
トの実施例を示す。直流受電型のインバータ電源ユニッ
トでは直流受電端子TINDCを具備し、この直流受電端子
INDCに直接平滑回路Wが接続され整流回路RECは省
略される 図7はこの出願の請求項で提案するインバ
ータ電源ユニットにおいてM=2とした場合の実施例を
示す。この請求項で提案するインバータ電源ユニット
10は直流電力受電端子TINDCを持つ直流受電型のイン
バータ電源ユニットである。この例ではM=2としたか
ら同一筐体内に2基のインバータINVを搭載し、この
2基のインバータINVを互いに90°位相差を持たせ
て動作させるように構成した場合を示す。
【0017】つまり、同一筐体内において、一方のイン
バータINVに駆動信号を与える駆動信号発生手段OS
に同期信号源PGから基準位相を持つ同期信号を与え、
また他方のインバータINV用駆動信号発生手段OSに
は90°遅延量を持つ遅延回路DY1を通じて同期信号
を与える。従って、この請求項で提案するインバータ
電源ユニットによれば、このユニットを直流電力源Eに
接続するだけで搭載した2基のインバータは互いに90
°位相差を持って動作するから、直流電力源Eにはリッ
プル分の少ない電流(高調波の含有量が少ない)が流れ
る。よって直流電力源Eとなる電池等を劣化させること
がなく、最適な並列運転状況を構築することができる。
【0018】図はこの出願の請求項で提案するイン
バータ電源ユニットにおいてM=3とした場合の実施例
を示す。この実施例に示すインバータ電源ユニットはM
=3としたから共通の筐体内に3基のインバータを搭載
し、この各インバータを120°ずつ位相をずらして動
作させるインバータ電源ユニットを構成した場合を示
す。従って、例えば1番目のインバータINVの駆動信
号発生手段OSには同期信号発生器PGから出力される
同期信号をそのまま与え、他の一つの駆動信号発生手段
OSには120°遅相量を持つ遅延回路DY2を通じて
同期信号を与、他の一つの駆動信号発生手段OSには2
40°の遅相量を持つ遅延回路DY3を通じて同期信号
を与える。
【0019】従って、この実施例でも3基のインバータ
INVは同一筐体内で120°ずつ異なる位相で動作す
る。よって、この3基のインバータINVに流れる電流
を加算した直流電流は3相電流を平均したものとなるか
ら、図に示した実施例の場 よりリップル分の少ない
電流となり、直流電力源Eとなる例えば電池に高調波あ
るいは高い周波数の信号が流れることを軽減できるか
ら、直流電力源を劣化させるような不都合を回避するこ
とができる利点が得られる。尚、図に示した交流受電
型のインバータ電源ユニット及び図に示した直流受電
型のインバータ電源ユニットは内部にインバータINV
を3基搭載した例を説明したが、この発明では共通の筐
体内に3基に限らず更に多くのインバータを搭載し、こ
れらのインバータをそれぞれ位相をずらして動作させる
構成も請求範囲に含むものとする。
【0020】図に駆動信号発生手段OSと位相設定手
段11の変形実施例を示す。この実施例では波形記憶手
段WFMに基準位相を持つ波形の記憶領域Aと、90°
の遅相位相を持つ波形の記憶領域Bと、120°の遅相
位相を持つ波形の記憶領域Cと、240°の遅相位相を
持つ波形の記憶領域Dを設け、これら各記憶領域A〜D
を位相設定手段11となるバンク切替スイッチSW1〜
SW4によって切替え、どの記憶領域を読み出すかを設
定してインバータに供給する駆動信号の位相を設定する
ように構成した場合を示す。この構成を採る場合、各駆
動信号発生手段OSを構成するフェイズロックループP
LLには交流受電型インバータの場合は交流発電機の交
流電圧波形から波形整形した同一位相の同期信号を与え
ればよく、また直流受電型の場合は共通の同期信号発生
器から同一位相の同期信号を与えればよい。
【0021】また、駆動信号発生手段の他の構成として
はマイクロコンピュータを用いて各位相を持つ駆動信号
を発生させる構成も考えられる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
多数の放電灯点灯用インバータ電源ユニットを同時に動
作させる場合において、電力源にインバータで発生する
高い周波数の電流が流れることを簡単な構成(位相が異
なるインバータを組み合わせるだけ)により阻止するこ
とができるから、コストを掛けることなく放電灯点灯用
インバータ電源ユニットの欠点を解消することができ
る。また電力源が交流発電機の場合、発電機に流れる電
流の力率を従来のインバータ電源ユニットの場合と比較
して改善することができるから、発電機の実効容量を低
減させ、小容量の発電機でも充分に負荷を駆動できるよ
うになり、発電機を軽量化することができる。よって、
特に小型船舶用或いはその他の移動体に搭載する電源装
置に用いてその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1で提案するインバータ電源
ユニットの一実施例を説明するためのブロック図。
【図2】図1に示したインバータ電源ユニットの動作を
説明するための波形図。
【図3】図1に示したこの発明によるインバータ電源ユ
ニットに供給される電流の波形を説明するための波形
図。
【図4】この発明の請求項1で提案するインバータ電源
ユニットを並列運転数M=3とした場合の実施例を説明
するためのブロック図。
【図5】図4に示したインバータ電源ユニットの動作を
説明するための波形図。
【図6】図5と同様の波形図。
【図7】この出願の請求項2で提案したインバータ電源
ユニットを並列運転数M=2で動作させる場合の実施例
を説明するためのブロック図。
【図8】この出願の請求項2で提案したインバータ電源
ユニットを並列運転数M=3で動作させる場合の実施例
を説明するためのブロック図。
【図9】この発明によるインバータ電源ユニットに用い
る駆動信号発生手段の変形実施例を説明するためのブロ
ック図。
【図10】従来の技術を説明するための接続図。
【図11】従来のインバータ電源ユニットの構成を説明
するためのブロック図。
【図12】図11に示したインバータ電源ユニットの動
作を説明するための波形図。
【図13】図11に示した従来のインバータ電源ユニッ
トの動作を説明するための各部の波形図。
【図14】図11に示した従来のインバータ電源ユニッ
トに用いる駆動信号発生手段の一例を説明するためのブ
ロック図。
【図15】従来のインバータ電源ユニットの不都合を解
消する一つの方法を説明するためのブロック図。
【符号の説明】
10 インバータ電源ユニット G 交流発電機 E 直流電力源 TINAC 交流受電端子 TOUT 送電端子 REC 整流回路 W 平滑回路 INV インバータ T 昇圧トランス F フィルタ ST 起動回路 OS 駆動信号発生手段 DY1 90°遅相量を持つ遅延回路 DY2 120°遅相量を持つ遅延回路 DY3 240°遅相量を持つ遅延回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02J 3/38 H02M 7/06 H05B 41/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.商用周波数を持つ交流電力を受電す
    る交流電力受電端子と、 B.この交流電力受電端子に受電した交流電力を整流す
    る全波整流回路と、 C.この全波整流回路で整流した整流電力を平滑する平
    滑回路と、 D.この平滑回路で平滑した直流電力を上記交流電力受
    電端子に受電した交流電力より高い周波数の交流電力に
    変換するM基(Mは2,3,4,…)のインバータと、 E.このM基のインバータの各変換出力を負荷に供給す
    るためのM組の送電端子と、 F.上記M基のインバータのそれぞれに、360°/M
    又は180°/Mの位相差を持つ駆動信号を供給するM
    組の駆動信号発生手段と、 G.上記各インバータと上記各送電端子との間にそれぞ
    れ挿入され、上記各インバータが出力する交流電圧を上
    記各送電端子に負荷として接続される放電灯を点灯させ
    る交流電圧に昇圧させる昇圧トランス及びこの昇圧トラ
    ンスが出力する電流を正弦波形にろ波するフィルタ及び
    上記放電灯を起動させる起動回路と、 によって構成したことを特徴とする放電灯点灯用インバ
    ータ電源ユニット。
  2. 【請求項2】 A.直流電力を受電する直流電力受電端
    子と、 B.この直流電力受電端子に受電される直流電力を商用
    周波数より高い周波数の交流電力に変換するM基(Mは
    2,3,4,…)のインバータと、 C.このM基のインバータで変換した交流電力を負荷に
    供給するためのM組の送電端子と、 D.上記M基のインバータと上記直流電力受電端子との
    間に挿入され、上記負荷のそれぞれに供給される負荷電
    流を平滑する平滑回路と、 E.上記M基のインバータのそれぞれに360°/M又
    は180°/Mの位相差を持つ駆動信号を供給するM組
    の駆動信号発生手段と、 F.上記各インバータと上記各送電端子との間にそれぞ
    れ挿入され、上記各インバータが出力する交流電圧を上
    記各送電端子に負荷として接続される放電灯を点灯させ
    る交流電圧に昇圧させる昇圧トランス及びこの昇圧トラ
    ンスが出力する電流を正弦波形にろ波するフィルタ及び
    上記放電灯を起動させる起動回路と、 によって構成したことを特徴とする放電灯点灯用インバ
    ータ電源ユニット。
JP17986997A 1997-02-14 1997-07-04 放電灯点灯用インバータ電源ユニット Expired - Fee Related JP3269010B2 (ja)

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