JP3268887B2 - 眼科用観察装置 - Google Patents

眼科用観察装置

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JP3268887B2
JP3268887B2 JP12361693A JP12361693A JP3268887B2 JP 3268887 B2 JP3268887 B2 JP 3268887B2 JP 12361693 A JP12361693 A JP 12361693A JP 12361693 A JP12361693 A JP 12361693A JP 3268887 B2 JP3268887 B2 JP 3268887B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼科医院等で使用する
眼科用観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(1) 従来、被検眼の眼底に被検者が眩し
いと感じない光を用いて照明し、観察する装置として、
近赤外光を用いて観察を行う無散瞳型眼底カメラが知ら
れている。この種の装置は図10に示すように、タング
ステンランプ等から成る観察光源1から出射した光は、
コンデンサレンズ2、ダイクロイックミラー3を経て、
リングスリット4のリング状開口部4aを照明するよう
になっている。ここで、ダイクロイックミラー3は図1
1の特性図に示すように可視光を透過し赤外線を反射す
る特性のものが用いられている。リング状開口部4aを
発した光は、リレーレンズ5で穴開きミラー6の近傍に
一端結像し、穴開きミラー6により反射され、穴開きミ
ラー6と被検眼Eの間に配置された対物レンズ7によ
り、被検眼Eの角膜付近に再結像し眼底Efを照明する。
【0003】一方、眼底Efで反射された光は、対物レン
ズ7により一旦結像した後に穴開きミラー6の穴部を通
過し、撮影レンズ8及びダイクロイックミラー9を経て
フィールドレンズ10付近に結像し、更に反射ミラー1
1、リレーレンズ12を経て、テレビカメラ13の受像
面に結像されるようになっている。また、ダイクロイッ
クミラー9も図11に示すような特性のものが用いられ
ている。
【0004】テレビカメラ13に導かれた眼底像は、テ
レビモニタ14に眼底像Eaとして表示される。なお、ダ
イクロイックミラー9の背後には、図示しないシャッタ
を介してフィルム15が配置され、更にダイクロイック
ミラー3の背後には、ストロボ管から成る撮影光源16
とコンデンサレンズ17が配置されている。
【0005】写真撮影の場合には撮影光源16が発光さ
れ、この撮影光源16からの可視光は、ダイクロイック
ミラー3を通過してリングスリット4のリング状開口部
4aを照明し、更にリレーレンズ5、穴開きミラー6、
対物レンズ7を経て被検眼Eの眼底Efを照明する。眼底
Efで反射された反射光は対物レンズ7、穴開きミラー6
の穴部を通り、撮影レンズ8、ダイクロイックミラー9
を通過してフィルム15に結像し記録される。
【0006】(2) 一方、手術用顕微鏡として用いられる
実体顕微鏡は、手術・検査等の医療用や研究用及び工業
用等に広く使用されており、手術時においてはその精密
度と安全性の向上に役立っている。通常では、実体顕微
鏡は双眼実体顕微鏡と照明装置とを組合わせた顕微鏡本
体、及びこれを支持し自在に位置調節を行うための架台
とから構成されており、図12は一般的な床設置型の主
として手術用顕微鏡として用いられる実体顕微鏡の従来
例を示している。ここで、スタンド20には固定支柱2
1が設けられ、この固定支柱21には可動アーム22が
回転自在にかつ矢印Aで示す上下方向に摺動自在に取り
付けられている。
【0007】そして、矢印B、Cで示すX−Y方向の移
動用の駆動機構を内蔵するX−Y移動装置23が、可動
アーム22から回転自在に吊り下げられており、このX
−Y移動装置23の下方にフォーカシングにより矢印D
で示す上下方向に摺動可能に顕微鏡本体24が連結され
ている。また、フットスイッチ台25がスタンド20に
電線により接続され、このフットスイッチ台25にはX
−Y方向移動用スイッチ26、上下方向粗動用スイッチ
27、ズーミング用スイッチ28、フォーカシング用ス
イッチ29が設けられている。
【0008】この図12において、それぞれ矢印A〜D
で示した上下方向粗動、X−Y方向移動、及び光学系の
ズーミング・フォーカシング等は電動機により駆動さ
れ、電動機の制御はフットスイッチ台25に配列された
各スイッチ26〜29を片足で踏み分けることにより行
われる。これらの各部の駆動は上述のように電気駆動が
一般的であるが、このうち例えばX−Y方向の移動は手
動により行う場合も多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】(イ) また、上述の(1)
の従来例では、近赤外光による観察を行っているため、
被検者は何らの苦痛もなく検査されるとはいうものの、
テレビモニタ14で得られる眼底像Eaはモノクロでしか
も眼底血管などのコントラストが非常に低く、診断には
利用不可能なものとなっている。
【0010】カラーの観察像を得るためには、被検眼E
を散瞳しテレビカメラ13をカラーテレビカメラに置換
し、近赤外の照明光として可視光を用いればよいのであ
るが、現在の最高感度のカラーテレビカメラを用いても
なお感度が不十分であって、良好なカラー観察像を得る
ためには照明光を過度に強くしなければならないという
欠点がある。しかし、これは被検者にとって眩しく苦痛
であるばかりか、時として照明光による網膜の光障害を
引き起こすことさえある。
【0011】また、他の問題として、検者がその診断の
ために被検眼の眼底を十分精密に観察を行おうと努力し
ても、被検眼の持つ微小な固視移動と呼ばれる高速度の
細かい眼球運動によりその観察像が常に振動しているた
め、細部に渡る観察が不可能という問題もある。
【0012】(ロ) 上述の(2) の手術用顕微鏡では、種々
の駆動を行うと固定支柱21や可動アーム22が振動
し、そのため術者が観察する被検部位の像にぶれが生ず
る。手術中において、この像ぶれが発生すると術者は手
術を中断せざるを得ない。何故ならば、顕微鏡下で行わ
れるマイクロサージュリは、その名が示すように顕微鏡
の観察下において、微細な部位を微妙な手段によって行
われるものであり、観察像が振動している状態において
は、このような微妙な手段を行うことが不可能であるか
らである。
【0013】本発明の目的は、特に上述の問題点(ロ) を
解消し、振動による像ぶれを防止する眼科用観察装置を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明にる眼科用観察装置は、被検部位を拡大観察
するための双眼実体顕微鏡光学系と、該光学系を保持す
る保持架台と、被検部位の光学像をその光軸に略垂直な
平面上で移動を行うための可変頂角プリズムと、前記光
学系の振動を検出する検出器と、該検出器の出力を基に
前記可変頂角プリズムを制御する制御手段とを有する眼
科用観察装置において、前記双眼実体顕微鏡光学系は観
察面を無限遠に写像する交換可能な単一の対物レンズと
その後方に設けた双眼の変倍光学系とから成り、前記対
物レンズに付した焦点距離情報を検知してその焦点距離
を検出する手段を有し、前記可変頂角プリズムは前記対
物レンズと前記変倍光学系の間に配置し、前記制御手段
は検出した前記対物レンズの焦点距離に応じて前記可変
頂角プリズムの制御量を調整することを特徴とする。
【0015】
【作用】上述の構成を有する眼科用観察装置は、手術用
顕微鏡光学系中にその観察像を移動する可変頂角プリズ
ムと、光学系の振動を検出する検出器と、この検出器の
出力により移動光学系を制御する制御手段とを設けるこ
とにより、各部の駆動により発生する振動に伴う観察像
のぶれを補償すると共に、対物レンズを交換してもその
焦点距離に対応して可変頂角プリズムの制御量を調整す
る。
【0016】
【実施例】図1〜図6は本発明に先立つ眼科用観察装置
の例の構成図である。図1における第1の例では、タン
グステンランプ等から成り可視光、近赤外光双方の波長
域の光を発生する観察光源31から被検眼Eに至る光路
上には、コンデンサレンズ32、ミラー33、リング状
開口部34aを有するリングスリット34、リレーレン
ズ35、穴開きミラー36、対物レンズ37が配設され
ている。穴開きミラー36の後方には、頂角が可変であ
る可変頂角プリズム38、撮影レンズ39、ダイクロイ
ックミラー40、可視光に感度を有するカラー撮像管4
1が配列されている。また、ダイクロイックミラー40
の反射方向には、フィールドレンズ42、ミラー43、
リレーレンズ44、近赤外光に感度を有する4本の一次
元CCDを組合わせたセンサユニット45が設けられて
いる。更に、カラー撮像管41の出力はテレビモニタ4
6に接続され、センサユニット45の出力はコントロー
ラ46と駆動回路47とを介して可変頂角プリズム38
に接続されている。
【0017】観察光源31から出射した光束は、コンデ
ンサレンズ32、ミラー33、・・・・、穴開きミラー
36、対物レンズ37を経て被検眼Eの眼底Efを照明
し、その眼底反射光は穴開きミラー36、可変頂角プリ
ズム38、・・・・、を経てカラー撮像管41上に結像
する。
【0018】検者はカラー撮像管41により撮像された
眼底像Eaをテレビモニタ46上で観察することになる。
また、ダイクロイックミラー40により観察系と分離さ
れた近赤外光による眼底像は、リレーレンズ44によっ
て可視像Eaよりも高増倍率の上述のセンサユニット45
により撮像される。
【0019】図2はこのセンサユニット45で眼底像E
a' を撮像した様子を示している。一次元CCDが配置
された像面において、近赤外光による眼底像Ea' は水平
方向の2本のCCDH1、H2、垂直方向の2本のCCDV
1、V2の計4本により水平、垂直方向に分解され、一次
元の信号として例えばCCDV1、H2による出力v1、h2の
ように検出される。出力v1、h2においてa1〜a5で示され
た凹みは、眼底像Ea' の血管像を示している。センサユ
ニット45の出力はコントローラ46に送られ、コント
ローラ46はこれらの信号を基に眼底像Ea' の移動量を
算出し、駆動回路47へ出力信号を発しその移動を相殺
するように可変頂角プリズム38を駆動する。
【0020】図3は可変頂角プリズム38の構成を示し
ている。可変頂角プリズム38は屈折率nの透明な液体
を角度が可変の2枚のカバーガラス51、52で挟んだ
ものであり、カバーガラス51は紙面上水平な方向に配
置された支持体53に固定され、カバーガラス52は支
点Gによって支持され、カバーガラス52の端部には棒
状の磁性体54が上下方向に取り付けられ、この磁性体
54にはコイル55が巻回され、磁性体54は上下動し
得るようにされている。
【0021】このような構成において、駆動回路47は
コイル55に電流を流すことにより、磁性体54をその
電流の強度、方向に従って図示した矢印方向に距離Δだ
け移動させることが可能である。いま、支点Gから移動
端までの距離をdとすれば、このような駆動により、光
軸Oはθ=(n−1)Δ/dだけ傾むけられる。
【0022】実際には、この構成を更に直交して設け、
単一の可変頂角プリズム38により二次元方向の光軸の
傾斜を可能としている。また、コイル55、磁性体54
の取り付けは可動部側をコイル55としたほうが慣性を
軽減する上で望ましい。更に、当然のことではあるが、
この二次元の駆動方向は4本の一次元CCDで検出され
る像の移動方向に一致されている。
【0023】このような可変頂角プリズム38の作用に
より、その位置が移動された眼底像Ea' は再びカラー撮
影管41により撮像されると共に、その位置はセンサユ
ニット45により再びモニタされるフィードバック系が
構成されている。このフィードバックにより、カラー撮
影管41上には巨視的に見て位置の移動しない安定化さ
れた眼底像が存在することになる。この系の制御同期は
眼球の固視移動の速度とぶれの許容量から決定される
が、数100Hz程度が適当である。
【0024】これに対し、上述のように撮像される像は
安定化されているため、カラー撮影管41の撮像周期は
十分に遅い周期とすることが可能であり、通常のNTS
C信号の60Hzを越えた露光時間を設定できる。これ
により、より微弱な観察光であってもカラーテレビモニ
タ46による眼底観察を行うことができる。
【0025】図4はコントローラ46のブロック回路構
成図である。簡略化のために、水平方向の位置信号の検
出方法についてのみ説明する。2本の水平用CCDH1、
H2からの出力信号が並列に入力するバンドパスフィルタ
61及びバンドパスフィルタ62の出力は、それぞれ2
値化回路63、64に接続されている。2値化回路6
3、64の出力は共に入力切換スイッチ65に接続さ
れ、入力切換スイッチ65の出力はエンコーダ66を経
てメモリ67及び比較器68にそれぞれ接続されてい
る。メモリ67の出力は評価回路69を介して入力切換
スイッチ65及びタイミング回路70に接続されてい
る。タイミング回路70の出力は2値化回路63、64
にそれぞれ接続され、2値化回路63、64、入力切換
スイッチ65、エンコーダ66、メモリ67、評価回路
69、タイミング回路70によって一連のフィードバッ
ク系を構成されている。また、メモリ67の出力は比較
器68にも接続されている。
【0026】2本の水平用CCDH1、H2の出力信号は、
それぞれバンドパスフィルタ61、62を通り、照明む
ら等による低周波成分が除去される。次に、適当なスレ
ショールドレベルによる2価化回路63、64によって
それぞれ2価化が行われる。先ず、初めに1024画素
程度のCCDH1、H2の全画素に渡り出力を見る。エンコ
ーダ66はCCDH1、H2のドライブのタイミングからハ
イレベル(以下Hと云う)、ローレベル(以下Lと云
う)の順列を判断し、これを数値としてコーディングす
る。評価回路68はこの数値を解析することにより、C
CDH1、H2の何れの出力がより適切な信号であるかを先
ず判断し、更に全画素の内からより適切な信号を有する
有効部位を判断する。その判断基準は例えば適当なH、
Lの繰り返しが数回繰り返され、かつLの幅が十分に小
さいかどうかによる。即ち、これは出力輝度が小さくか
つ幅が十分に小さい血管が適度に存在することを示して
いる。
【0027】評価回路68はこの評価に基づいて次回の
CCDH1、H2の走査から入力切換スイッチ65を切換
え、CCDH1、H2の何れか一方の信号を選択すると共
に、CCDH1、H2からの出力のうち有効な部位を抽出す
るためのマスクを造るように、CCDH1、H2のドライブ
のタイミング信号から有効な部分だけを取り出す作用を
有するタイミング回路70に指令する。
【0028】図5は上述の前後処理の信号の様子を示し
ており、横軸は時間tで図2における空間軸と等価であ
る。原点はCCDのドライブ開始信号、縦軸は出力電圧
であり、hはCCDH1又はH2の出力、BPはバンドパスフ
ィルタ61、62の出力、Biはタイミング回路70が作
動しない時の2価化回路63、64の出力、Mはタイミ
ング回路70の出力、Bi’はタイミング回路作動中の2
価化回路63、64の出力をそれぞれ模式的に示したも
のである。
【0029】即ち、一次元画像信号hはバンドパスフィ
ルタ61、62でほぼ交流成分だけが抽出されBPとな
り、その後に2価化されて出力Biとなる。評価回路はC
CDH1、H2のそれぞれの出力信号h1、h2についてこの操
作を行いBi1 、Bi2 を得て、そのうちから、いま最も適
切な有効部位Bi* を抽出し、一定時間の長さを有するマ
スク信号Mを造る。従って、次回のCCDH1、H2の走査
後に2価化回路63、64からの出力としてBi’が得ら
れることになる。
【0030】また、エンコーダ66は出力Bi’の立ち上
りからH、Lを検出して、比較的小さな数値としてエン
コードを行うことが可能となる。この操作は血管の位置
により眼底像の移動を検出するために、適切な欠陥の存
在する部位を切り出すときに、その後の演算量を大幅に
減少させる効果を有する。
【0031】以上の前後処理が行われると、CCDH1、
H2の各走査ごとにコーディングされた数値を一旦メモリ
67に記憶し、次の走査で得られた数値とその値を比較
器68において比較することにより、眼底像の移動量が
検出される。その手段は例えば記憶されている数値を順
次にシフトし、次の数値とのエクスクルシイブオアをと
るといった相関演算により行われる。このときの最大の
値を有するシフト量が眼底像の移動量に相当する。コン
トローラ46は以上の処理により駆動回路47に指令し
て可変頂角プリズム38を駆動する。なお、カラー撮像
管41の出力を記録することにより、非常に微弱な光量
で眼底の記録が可能である。
【0032】図6は観察手段として肉眼観察を行うため
の接眼レンズを有する第2の例の構成図である。タング
スランランプ等から成る観察光源71から被検眼Eに至
る光路には、コンデンサレンズ72、ストロボ管から成
る撮影光源73、コンデンサレンズ74、ミラー75、
円環状開口76aを有するリングスリット76、レンズ
77、中心に開口を有する孔あきミラー78、対物レン
ズ79が順次に配設されている。孔あきミラー78の後
方には撮影レンズ80、クイックリターンミラー81が
設けられ、カラー撮像管の代りに設けられたフィルム8
2に至っている。
【0033】クイックリターンミラー81の反射方向に
は、レンズ83、近赤外光と可視光に光路を分離するダ
イクロイックミラー84、ミラー85、接眼レンズ8
6、第1の実施例の可変頂角プリズム38と同様の構成
の可変頂角プリズム87が設けられており、検者眼eに
よって観察されるようになっている。ダイクロイックミ
ラー84の反射方向には、レンズ88、第1の実施例と
同様に眼底像の移動検出に用いられる近赤外CCDから
成るセンサユニット89が設けられている。そして、セ
ンサユニット89の出力はコントローラ90、駆動回路
91を介して可変頂角プリズム87に順次に接続されて
いる。
【0034】この構成により、検者は観察光源71の可
視光成分によって得られる眼底像を静止した状態で観察
することになるが、駆動回路91はコントローラ90の
信号に応じて可変頂角プリズム87を制御し、検者はゆ
れのない静止した眼底像を観察でき、精密な診断を行う
ことができる。
【0035】更に、図示しないシャッタ釦を押すと、ク
イックリターンミラー81が撮影光路中から退去し、フ
ィルム82の直前の図示しないシャッタが開かれた後に
撮像光源73が発光することにより、通常の眼底写真の
撮影も可能である。
【0036】この第2の例において、可変頂角プリズム
87を接眼レンズ86の後方に配置し、撮影系にその効
果が及ぼさない構成としたのは、観察のみであっても多
大な医学的効果を有することを示すためである。先の実
施例のように、撮影系にこのプリズム87を配置すれ
ば、より弱い撮影光で撮影が行えることは云うまでもな
い。この場合には、光源73の発光時間を長くするか、
複数回の露光を行えばよい。
【0037】図7は最も多く使用されているドラム変倍
型の顕微鏡本体を装備した図12に示した実体顕微鏡
に、本発明を適用した実施例における主要部の断面構成
図である。
【0038】図12に示す従来例と同様の構成とされた
図示しないスタンドに、X−Y移動装置101を介して
結合された顕微鏡本体102は、顕微鏡本体102の斜
め上方から顕微鏡本体102の下方に配置する観察部位
Tを観察するガリレオ式光学系の立体視観察顕微鏡であ
る。
【0039】顕微鏡本体102には立体視のため一対の
光学系が設けられているが、図7では簡単のため片眼の
みの光学系を図示し、同様の構成である他眼光学系は省
略している。観察部位Tから検者眼eに至る光路上に
は、交換可能な対物レンズ103、図3に示す構成と同
様の可変頂角プリズム104、変倍用レンズ105及び
106がマウントされた回転ドラム107、結像レンズ
108、正立プリズム109、接眼レンズ110が順次
に配設されている。
【0040】顕微鏡本体102には加速度検出器111
及び可変頂角プリズム104を駆動する駆動回路112
が設けられ、加速度検出器111、駆動回路112、及
びX−Y移動装置101は共にコントローラ113に接
続されている。そして、コントローラ113に結合した
フットスイッチ台114に設けられたX−Y移動スイッ
チ115を操作することによってX−Y移動装置101
を駆動し、顕微鏡本体102を顕微鏡光軸にほぼ垂直な
水平面で移動させ、任意の観察部位Tを走査観察できる
ようになっている。
【0041】回転ドラム107はその回転によって、観
察光路上に変倍用レンズ105及び変倍用レンズ106
の挿入、離脱を行い、観察光学系の倍率を決定する装置
である。接続状態を検知するために、回転ドラム107
の空き部分にはR1、R2、R3の3種類の抵抗が埋め込まれ
ている。これらの抵抗R1、R2、R3はコントローラ113
に接続された1組の接点116a、116bと所定の位
置で接するようになっている。
【0042】また、対物レンズ103は異なる焦点距離
のものを交換可能とし、図8に示すように抵抗R4を用い
てその焦点距離を検出することができる。或いは、対物
レンズマウント117内には図9に示すように抵抗R5が
組み込まれており、この抵抗R5は接点118a、118
bを介してコントローラ113に接続されている。コン
トローラ113はこの抵抗値を識別することにより対物
レンズ103の焦点距離を検出し、可変頂角プリズム1
04の制御量を調節する。加えて、先の可変頂角プリズ
ム104の制御の開始、終了時に、この焦点距離を変数
として利用することも可能である。
【0043】即ち、図7において、変倍レンズ系を対物
レンズ103、変倍用レンズ105、変倍用レンズ10
6の順に配列した場合には、抵抗R1と接点116a、1
16bが接続し、変倍レンズ系を対物レンズ103のみ
で素通しの状態の場合には抵抗R2が接続し、変倍レンズ
系を対物レンズ103、変倍用レンズ106、変倍用レ
ンズ105の順に配列した場合には抵抗R3が接続する。
【0044】これらの抵抗のうち現在接続されているも
の、つまり図7では抵抗R1の一端は、接点116bを介
してコントローラ113に接続されており、コントロー
ラ113はこの抵抗値を読み取ることにより、変倍レン
ズの接続状態、即ち現在の結像倍率βを検出できる。
【0045】光学系はガリレオ式光学系となっているた
め、観察部位Tは対物レンズ103により無限遠に写像
される。対物レンズ103を通過した平行光束は、光路
内に変倍用レンズ105、106が挿入されている場合
にはこれらの変倍用レンズ105、106を介して、結
像レンズ108により接眼レンズ110の前側焦点に結
像され、光路内から変倍用レンズ105、106が取り
除かれている場合にはそのまま結像され、正立プリズム
109により正立されることによって検者眼eによって
観察されることになる。
【0046】従って、必要に応じて回転ドラム107を
回転し、検者は変倍観察を行うことができるようになっ
ている。なお、図7において回転ドラム107には1組
のレンズ系105、106を設け、それぞれ逆向きでは
異なった変倍になるため、素通しの場合と合わせて3種
の変倍が作動距離の変更なしに得られるようになってい
るが、例えば2組のレンズ系を要して5種の変倍にして
もよいし、用途に応じて適当にレンズ系の組を増加する
ことができる。
【0047】fを結像レンズ108の焦点距離、f0を対
物レンズ103の焦点距離、γを変倍レンズ105、1
06の各倍率とすると、結像倍率βをβ=(f/f0)・
γと表すことができる。
【0048】コントローラ113はこの値を用いて、各
種駆動装置の駆動速度の制御を行う。コントローラ11
3は加速度検出器111の出力信号を駆動量に変換し、
駆動回路112に出力を発し、可変頂角プリズム104
は前述したように対物レンズ103と変倍レンズ104
間に配置され、ここでは入射光は平行光束となっている
ため、可変頂角プリズム104の頂角を変更することに
より観察像の位置を移動することが可能である。
【0049】可変頂角プリズム104の頂角θは、図3
における距離Δ、dを基にtan−1(Δ/d)となり、
頂角θが小さいとき光軸はθ=(n−1)Δ/dだけ偏
向することになる。これにより、観察像はΔS=Δ・f
θだけ移動するが、観察面上の動きに換算すれば、Δ0
=f0・θ=(1/β)ΔSである。従って、加速度検出
器111によって検出される信号から算出された顕微鏡
本体の観察部位Tに対する移動量Δ0’に対し、相当量
の頂角θ=Δ0’/f0を駆動回路112を介して可変頂
角プリズム104に与えることによって、術者はぶれの
ない観察像を得ることができることになる。
【0050】いま、術者がX−Y移動スイッチ115を
操作したとすると、顕微鏡本体102はその移動により
光軸に垂直な平面内を細かく振動しながら、スイッチ1
15の指示に従い移動する。その後に、術者がスイッチ
115をオフしてもこの振動は屡らく継続するのが普通
である。その継続時間は顕微鏡本体102の重量や図示
しない可動アームの長さ、剛性等により多少の長短はあ
るが、相当の時間が掛かる。
【0051】このとき、術者がスイッチ115をオフし
た時点又は振動が所定量を越えた際を起点とし、コント
ローラ113は加速度検出器111の出力から顕微鏡本
体102の移動量Δ0’を算出し、それを補償するため
に必要な量だけ可変頂角プリズム104の駆動を行うこ
とになる。そして、振動が所定の値以内へ納まった際に
その駆動を停止する。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼科用
観察装置は、顕微鏡本体の種々の調整によって発生する
振動によって生ずる像のぶれを可変頂角プリズムにより
補償し、常に安定した観察像を観察することが可能であ
ると共に、対物レンズを交換してもその焦点距離に応じ
て自動的に可変頂角プリズムの制御量を調整するので、
ぶれの補償が適正な大きさでなされ、観察に不自然さが
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に先立つ例の構成図である。
【図2】眼底の位置信号検出の説明図である。
【図3】可変頂角プリズムの構成図である。
【図4】コントローラのブロック回路構成図である。
【図5】コントローラによる信号処理波形図である。
【図6】他の例の構成図である。
【図7】更に他の例の構成図である。
【図8】実施例の交換型対物レンズの説明図である。
【図9】倍率検出装置の説明図である。
【図10】従来の眼底カメラの構成図である。
【図11】ダイクロイックミラーの透過特性のグラフ図
である。
【図12】従来の手術用顕微鏡の説明図である。
【符号の説明】
38、87、104 可変頂角プリズム 41 カラー撮像管 45、89 センサユニット 103 対物レンズ 111 二次元加速度検出器 117 対物レンズユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 3/00 - 3/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検部位を拡大観察するための双眼実体
    顕微鏡光学系と、該光学系を保持する保持架台と、被検
    部位の光学像をその光軸に略垂直な平面上で移動を行う
    ための可変頂角プリズムと、前記光学系の振動を検出す
    る検出器と、該検出器の出力を基に前記可変頂角プリズ
    ムを制御する制御手段とを有する眼科用観察装置におい
    て、前記双眼実体顕微鏡光学系は観察面を無限遠に写像
    する交換可能な単一の対物レンズとその後方に設けた双
    眼の変倍光学系とから成り、前記対物レンズに付した焦
    点距離情報を検知してその焦点距離を検出する手段を有
    し、前記可変頂角プリズムは前記対物レンズと前記変倍
    光学系の間に配置し、前記制御手段は検出した前記対物
    レンズの焦点距離に応じて前記可変頂角プリズムの制御
    量を調整することを特徴とする眼科用観察装置。
  2. 【請求項2】 前記検出器は前記光学系と機械的に一体
    た二次元の加速度検出器とした請求項に記載の眼
    科用観察装置。
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