JP3268521B2 - クレーン先入れ荷の検知装置 - Google Patents

クレーン先入れ荷の検知装置

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JP3268521B2 JP13582898A JP13582898A JP3268521B2 JP 3268521 B2 JP3268521 B2 JP 3268521B2 JP 13582898 A JP13582898 A JP 13582898A JP 13582898 A JP13582898 A JP 13582898A JP 3268521 B2 JP3268521 B2 JP 3268521B2
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安敏 藤川
治男 尾高
豊宏 八重本
薫 穂垣
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動クレーンシステ
ム等において吊り荷の降ろし位置に既に先入れ荷が存在
するときそれを検知するクレーン先入れ荷の検知装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、計算機在庫登録方式によるヤード
・搬送機器・台車の置き場管理を行う振れ止め機能を持
った自動クレーンシステムにおいては、吊り荷の降ろし
位置に既に先入れ荷が存在するときそれを未然に検知し
て衝突を防ぐ必要があり、このため、各種の検知装置が
採用されている。
【0003】図6は従来の先入れ荷の検知装置の一例
(接触式)及びその関連設備の構成を示した構成図であ
る。図6において、クレーン本体10の上部にはクレー
ンクラブ11が移動自在に配置されており、このクレー
ンクラブ11はワイヤ12を介してクレーンフック13
を吊り下げている。そして、クレーンフック13はクレ
ーントング14を吊り下げており、このクレーントング
14の両腕15の先端部は内側に突起していて吊り荷
(コイル)16の中央の孔に係合して、吊り荷16を吊
り下げている。そして、クレーントング14の片方の腕
15には伸縮自在ロッド21が取り付けられており、そ
の先端部には回転機構22を介して接触式の検出端23
が取り付けられている。この検出端23は、伸縮自在ロ
ッド21によって上下方向の位置が調整され、且つ回転
機構22により回転されて、例えば先入れ荷17がある
とそれに機械的に接触する。その接触を例えばリミット
スイッチ(図示せず)等で検知することにより先入れ荷
17の存在を把握する。
【0004】図7は従来の先入れ荷の検知装置の他の例
(光学距離計測式)及びその関連設備の構成を示した構
成図である。この検知装置は、クレーン本体10に光学
式距離計24を取り付け、又はクレーンクラブ11に光
学式距離計25を付けて、吊り荷を降ろす目標位置まで
の距離を計測する。例えば先入れ荷17があると、光学
式距離計24,25の計測距離は短くなるので、そのこ
とをもって先入れ荷17の存在を把握する。
【0005】図8は従来の先入れ荷の検知装置の更に他
の例(光学画像処理式)及びその関連設備の構成を示し
た構成図である。クレーン本体10(又はクレーンクラ
ブ11)に投光器26及びカメラ27を取り付け、更
に、吊り荷を降ろす目標位置に反射板28を置いてお
く。投光器26はその目標位置を照明し、それをカメラ
27によって撮像して画像処理にすることにより、反射
板28を計測したり、或いは先入れ荷17そのものの形
状認識をすることにより、先入れ荷17の存在を把握す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6の従来の先入れ荷
の検知装置(接触式)においては次のような課題があ
る。 (1)回転機構22があること、及び接触時の強度が必
要なことから、機械的機構が構造的に大きくなり、ヤー
ドに置く荷と荷の間に十分なスペースを必要とするた
め、置き場効率が悪くなる。 (2)検出端23を回転させて計測位置にもってきたあ
と、クレーントング14を下降させ、先入れ荷17がな
いことを確認したあとで、検出端23を逆回転させるな
どの処理をして退避させる必要があるので、クレーン能
率が落ちる。 (3)検出端23の接触時の信号を、伸縮自在ロッド2
1の可動部を介した配線などでクレーントング14側へ
伝達する必要があり、そのことが故障など信頼性のネッ
クとなる。また、仮に、機械的に伸縮の動きをリンク機
構などでクレーントング14側へ伝達する機構を採用す
ると、さらに機械的機構が複雑となり、やはり信頼性に
問題が生じる。 (4)検知領域がクレーントング14の吊り荷の直下の
狭い範囲となり、置き場に詰めて自由に置かれた荷の最
大先荷存在可能エリアをカバーできない。
【0007】図7の従来の先入れ荷の検知装置(光学距
離計測式)においては次のような課題がある。 (1)吊り荷16、クレーントング14又は周辺の置き
荷などが障害物となり、先入れ荷が計測できない範囲が
大きい。それを避けるために、クレーントング14を巻
き上げた状態において計測するとクレーン能率が落ち、
置き荷間のスペースを開けると置き場効率が落ちる。 (2)距離計の計測距離が大きくなり、高額な計測器を
使用しなければならず製作コストの増大を招く。
【0008】図8の先入れ荷の検知装置(光学画像処理
式)においては、次のような課題がある。 (1)置き場の荷は反射板28の中央に置かなければな
らないため、これによって、置き場が固定置き場とな
り、荷の間隔を自由に詰めて置くようなことができず、
置き場効率が悪くなる。 (2)荷を直接計測する場合でも、吊り荷、クレーント
ング又は周辺の置き荷などが障害物となり先入れ荷が計
測できない範囲が大きい。それを避けるために、クレー
ントングを巻き上げた状態で計測するとクレーン能率が
落ち、置き荷間のスペースを開けると置き場効率が落ち
る。
【0009】また、図6の先入れ荷の検知装置に関連し
て、伸縮自在ロツド21の先端に無接触型の距離検出器
を取り付けて先入れ荷の検出することも考えられる。仮
に、そのようにしたとしても、伸縮自在ロツド21の伸
縮機構により必然的に配線ケーブルの可動部が生じてし
まい、電気絶縁不良などの問題が起こる可能性があり、
信頼性が損なわれるおそれがある。
【0010】このようなことから、上記の課題を解決し
たクレーン先入れ荷検知装置、即ち、吊り荷、クレーン
トング及び自由に置かれた置き荷の影響を受けず、クレ
ーンの能率を低下させず、荷の最大先入れ荷存在可能領
域を計測することができ、計測距離が短くて済み、ま
た、計測時間が短くて済み、そして、配線ケーブルの可
動部が生じないようにした、クレーン先入れ荷検知装置
の開発が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクレーン先
入れ荷の検知装置は、クレーントングの一方の腕に設け
られたスリット光源と、クレーントングの他方の腕に取
り付けられた伸縮自在ロツドと、伸縮自在ロツドの先端
に取り付けられ、スリット光源によるスリット反射光を
伸縮自在ロツドの中に導くミラー又はプリズムと、伸縮
自在ロツドの後端側上方に取り付けられ、伸縮自在ロツ
ドの中を導びかれたスリット反射光を撮像する撮像装置
と、伸縮自在ロツドの後端側上方又はクレーン側に取り
付けられ、撮像装置の出力にも基づいて先入れ荷の有無
を判断する演算処理装置とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
クレーン先入れ検知装置及びその関連設備の構成を示し
た図である。図1において、クレーン本体10の上部に
配置されているクレーンクラブ11は、ワイヤ12を介
してクレーンフック13を吊り下げており、そして、ク
レーンフック13はクレーントング14を吊り下げてい
る。このクレーントング14の両腕15a,15bの先
端部は内側に突起していて吊り荷(コイル)16の中央
の孔に係合して、吊り荷16を吊り下げている。クレー
ントング14の一方の腕15aにはスリット光源30が
取り付けられており、スリット光を照射する。また、他
方の腕15bには伸縮自在ロッド21が取り付けられて
おり、その伸縮自在ロッド21の先端にはミラー(又は
プリズム)31が取り付けられている。伸縮自在ロッド
21は中空筒から構成されており、その後端上方には、
カメラ(撮像装置)32(図2参照)及びその撮像信号
を処理するための演算処理装置33(図2参照)を内蔵
した制御箱34が取り付けられている。勿論、演算処理
装置33はクレーン本体10側に設置してもよい。以上
のミラー31、伸縮自在ロッド21、カメラ(撮像装
置)32及び演算処理装置33が本実施形態の先入れ荷
の検知装置40を構成している。また、カメラ32及び
演算処理装置33の駆動電源は制御箱34に内蔵されて
いるものとする。
【0013】図2及び図3は図1の先入れ荷検知装置4
0の動作説明図である。図2はヤードに先入れ荷がない
状態を示している。クレーントング14の腕15aに取
り付けられたスリット光源30が、荷降ろしの目標位置
に向かってスリット光を照射したとき、先入れ荷17が
ないときには、そのスリット光はそのまま荷降ろしの目
標位置に照射される。カメラ32はミラー31及び伸縮
自在ロッド21を介してそのスリット反射光を撮影す
る。そして、演算処理装置33はそのスリット反射光形
状を認識して、その形状に基づいて先入れ荷の有無を検
出する。例えば、図2の例に示されるように、スリット
反射光形状32aの長さが所定の長さを超えている場合
には先入れ荷17がないという判断をする。
【0014】図3はヤードに先入れ荷がある状態を示し
ている。先入れ荷17が荷降ろしの目標位置にあるとき
には、スリット反射光が先入れ荷17に遮られるか、又
は所定のカメラ視野に入らないという状態が起きること
から、演算処理装置33はその反射光の形状を正常な場
合の形状と比較することにより先入れ荷17の有無を判
断する。例えば、図3の例に示されるように、スリット
反射光形状32aの長さが正常時の長さよりも短くなっ
ている場合には先入れ荷17があるという判断をする。
【0015】図4及び図5はヤード上の荷がスキッド3
5などの上に乗せて運用されるときの先入れ荷検知装置
40の動作説明図である。図4はスキッド35上に先入
れ荷がないときの状態を示している。この場合には、ス
リット光はそのまま吊り荷の降ろし位置のスキッド35
に照射される。演算処理装置33は例えば図4に示され
るようなスリット反射光形状32aを認識して、先入れ
荷17がないという判断をする。
【0016】図5はスキッド35上に先入れ荷があると
きの状態を示している。この場合には上記の場合(図
3)と同様にそのスリット反射光が先入れ荷17により
遮られるか、又は所定のカメラ視野に入らないという状
態が起きることから、演算処理装置33はその反射光形
状32aを図4に示されるような正常な場合に形状と比
較することにより先入れ荷17の有無を判断する。例え
ば、図5の例に示されるような形状の場合には先入れ荷
17があるという判断をする。いずれにしても、演算処
理装置33は正常な反射光形状(先入れ荷がない状態)
を記憶しておいて、それをカメラ32からの撮像信号と
比較して先入れ荷17の有無を判断する。
【0017】本実施形態は、上述のように構成されてい
ることから、次のような効果が得られる。 (1)クレーントング14に取り付けられた伸縮自在ロ
ッド21を用いて計測するようにしたことから、吊り荷
16・クレーントング14の影響を受けずに測定でき
る。(クレーン本体10・クレーンクラブ11から計測
する光学距離計方式及び画像処理方式に対して有利) (2)計測範囲を狭く最適に設定できることから、詰め
て自由に置かれた置き荷の影響も回避できる。(クレー
ン本体10・クレーンクラブ11から計測する光学距離
計方式及び画像処理方式並び接触式に対して有利) (3)伸縮自在ロッド21の先端を吊り荷の吊り下寸法
より少し突出させればよいので、予めロッドを伸張させ
ておいて走行完了時に計測し、吊り荷16を吊り降ろし
始めると同時に伸縮自在ロッド21を縮小させれるよう
にすることができ、そのようにすればクレーンの能率低
下を防止できる。(接触式に対して有利)
【0018】(4)計測領域をクレーン動作などにより
走査して、置き場に詰めて自由に置かれた荷の最大先荷
存在可能エリアを計測することが可能である。(クレー
ン本体10・クレーンクラブ11から計測する光学距離
計方式及び画像処理方式並びに接触式に対して有利) (5)計測距離は短くて済み、低額の測定器を使用で
き、製作コストが安価である。(クレーン本体10・ク
レーンクラブ11から計測する光学距離計方式に対して
有利) (6)クレーントング14の腕15bに設けられた伸縮
自在のロッド21の伸縮機構に伴う配線ケーブルの可動
部が不要となり、信頼性が向上する。(伸縮自在ロツド
21の先端に無接触型の距離検出器を取り付ける方式に
対して有利)
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、クレーン
トングの一方の腕に設けられたスリット光源にスリット
光を照射し、その反射光をクレーントングの他方の腕に
取り付けられた伸縮自在ロツドの先端に取り付けられた
ミラー又はプリズムを介して伸縮自在ロツドの後端側上
方に取り付けられた撮像装置に導いて撮像し、その撮像
信号に基づいて先入れ荷の有無を判断するようにしたこ
とから、上述のように、吊り荷、クレーントング及び自
由に置かれた置き荷の影響を受けず、クレーンの能率を
低下させず、荷の最大先入れ荷存在可能領域を計測する
ことができ、計測距離が短くて済み、計測時間が短くて
済み、そしてまた、伸縮自在ロツドの伸縮機構に伴う配
線ケーブルの可動部が不要になり信頼性が向上する、と
いう効果が得られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るクレーン先入れ検知
装置及びその関連設備の構成を示した図である。
【図2】図1のクレーン先入れ荷検知装置の動作例(そ
の1)を示した説明図である。
【図3】図1のクレーン先入れ荷検知装置の動作例(そ
の1)を示した説明図である。
【図4】図1のクレーン先入れ荷検知装置の動作例(そ
の2)を示した説明図である。
【図5】図1のクレーン先入れ荷検知装置の動作例(そ
の2)を示した説明図である。
【図6】従来の先入れ荷の検知装置の一例(接触式)及
びその関連設備の構成を示した構成図である。
【図7】従来の先入れ荷の検知装置の他の例(光学距離
計測式)及びその関連設備の構成を示した構成図であ
る。
【図8】従来の先入れ荷の検知装置の更に他の例(光学
画像処理式)及びその関連設備の構成を示した構成図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾高 治男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 八重本 豊宏 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 穂垣 薫 広島県福山市鋼管町一番地 福山共同機 工株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−162395(JP,A) 特開 平5−39189(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/48 B66C 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーントングの一方の腕に設けられた
    スリット光源と、クレーントングの他方の腕に取り付け
    られた伸縮自在ロツドと、該伸縮自在ロツドの先端に取
    り付けられ、スリット光源によるスリット反射光を伸縮
    自在ロツドの中に導くミラー又はプリズムと、前記伸縮
    自在ロツドの後端側上方に取り付けられ、該伸縮自在ロ
    ツドの中を導びかれたスリット反射光を撮像する撮像装
    置と、前記伸縮自在ロツドの後端側上方又はクレーン側
    に取り付けられ、前記撮像装置の出力にも基づいて先入
    れ荷の有無を判断する演算処理装置とを備えたことを特
    徴とするクレーン先入れ荷の検知装置。
JP13582898A 1998-05-19 1998-05-19 クレーン先入れ荷の検知装置 Expired - Fee Related JP3268521B2 (ja)

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