JP3267637B2 - ガスバリアフィルム及びその製造法 - Google Patents
ガスバリアフィルム及びその製造法Info
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Description
フィルムに用いられるガスバリアフィルムに関する。
フィルムとしては、A1蒸着フィルム等がある。構造と
してはプラスチックフィルムの少なくとも片面上にA1
を1000オグストローム程度蒸着した物を表面ハード
コート及びラミネートして、食品包装用フィルムに用い
られている。しかし、A1コート蒸着によるガスバリア
性は1〜10cc/m2 ・24hr・atm程度であ
る。
は、SiOの蒸着フィルムがある。構造としては、プラ
スチックフィルムの少なくとも片面上にSiOを700
オグストローム程度蒸着したものを表面ハードコート及
びラミネートして食品包装用フィルムに用いられてい
る。しかし、SiOは材料費が高く、コストがかかりす
ぎる。又、Si、SiO、SiO2 の混合材料による蒸
着法では、材料の飛散、真空度の上昇等により、緻密な
構造を有する無機酸化物薄膜は得られていない。又、ガ
スバリア性も1〜10cc/m2 ・24hr・atm程
度である。
の蒸着材料の飛散がなく、酸素バリア性が1cc/m2
・24hr・atmを有する程度に緻密な構造を有する
無機酸化物薄膜をプラスチックフィルムに積層されたフ
ィルムを得ることにある。
的にない蒸着材料を使用して電子ビーム蒸着法により制
作された1cc/m2 ・24hr・atm以下のハイバ
リアな特性を有するガスバリアフィルムである。すなわ
ち本発明は、SiとSiの酸化物を30wt%以上、他
の無機物,および/あるいは無機酸化物(MgO、Al
2O3 、SnO、TiB2 、TiO2 、B2O3 等)を7
0wt%以下含み、尚且つアルカリ金属,アルカリ土類
金属、あるいは実質的に塩基性を示す物質やその酸化
物,化合物などのアルカリ物を少なくとも1種0.07
〜10wt%まで含む無機材料を蒸着法、スパッタ法等
のドライプロセスによりプラスチックフィルムの少なく
とも一面上にコートしたことを特徴とするガスバリアフ
ィルムである。アルカリ物とは実質的に塩基性を示す化
合物、物質や各々酸化物であり、例えば、Na、K、C
a、Mg、Al、CaO、MgOなどケイ酸ナトリウ
ム、ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、塩基性塩化アルミニウムなど
が挙げられるがこれらに限定されるものである。
プロセスとは蒸着法、スパッタ法等の高真空室内での薄
膜形法を示す。蒸着法とは抵抗加熱、誘導加熱、電子線
加熱等により、るつぼに入った材料を加熱、蒸発させて
基板に付着させる方法である。その際、材料、目的によ
って加熱湿度、加熱方式がことなり、最も適したものを
選ばなければならない。又、真空槽内に酸素等の反応ガ
スを導入し、酸化反応を起こさせる反応性蒸着もある。
スパッタ方式とは真空槽内に放電ガス(Ar等)を導入
し、ターゲット、基板間に高周波電圧、直流電圧を与え
て放電ガスをプラズマ化し、ターゲットに衝突させ、材
料を飛ばして基板に付着させる方法である。又、酸素等
の反応ガスを導入し、酸化反応を起こさせる反応性スパ
ッタもある。
は有機重合体を溶解又は溶融押し出したもので、必要に
応じて長手方向、幅方向に延伸したものである。有機重
合体の代表適なものとしては、ポリエステル、ポリエチ
レン、ナイロン6、ポリアミド、ポリイミド等がある。
無機酸化物薄膜をコートしたガスバリアフィルムでは達
成できない1cc/m2 ・24hr・atm以下のハイ
バリアな特性を、SiとSiの酸化物に他の無機物、無
機酸化物やアルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいは
実質的に塩基性を示す物質を添加することで達成するも
のである。
他の無機物、無機酸化物(MgO、Al2O3 、Sn
O、TiB2 、TiO2 、B2O3 等)を添加、混合し
た材料に更にアルカリ金属、アルカリ土類金属、あるい
は実質的に塩基性を示す物質やその化合物を添加して、
成形,焼結させた蒸着材料を使用して、材料の飛散、真
空度の上昇を抑え、緻密な無機酸化物薄膜が形成でき
る。この蒸着材料を使用して蒸着法により作製した、S
iとSiの酸化物を30wt%以上含み、他の無機物,
無機酸化物(MgO、Al2 O3 、SnO、TiB2 、
TiO2 、B2O3 等)を70wt%以下含む、尚且つ
アルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいは実質的に塩
基性を示す物質やその酸化物,化合物を0.07〜10
%まで含む無機材料を蒸着法、スパッタ法等のドライプ
ロセスによりプラスチックフィルムの少なくとも一面上
にコートしたガスバリアフィルムは1cc/m2 ・24
hr・atm以下のハイバリアな特性を有する。
料を使用して、電子ビーム蒸着法により製作したガスバ
リアフィルムの性能評価を行った。
で混合した粉末材料に、珪酸ナトリウム(Na2Si
O3)を水に対して2.0wt%混合した溶液を粉末材
料200gに対して、70ccの割合で攪拌、型入れ、
乾燥、焼結させて、多孔質な蒸着材料を製作した。
EB蒸着装置により、PETフィルムの片面上にSiO
コートを行った。その際、PETフィルムの厚さは12
μm、製膜時の送り速度は80m/min、電子ビーム
の投入電力は40kwで行った。又、蒸発源のスリット
の幅は100mm、ドラムは−10℃まで冷却した。真
空槽内を6×10-4pa以下に排気した後、電子ビーム
蒸着を行いSiOを700Aコートした。製作したガス
バリアフィルムの酸素透過率の測定結果を表1に示す。
い孔質な蒸着材料を使用して、電子ビーム蒸着法により
製作したガスバリアフィルムの性能評価を行った。
2:30wt%で混合した粉末材料にケイ酸ナトリウム
(Na2SiO3)を水に対して0.2wt%混合した溶
液を粉末材料200gに対して70ccの割合で加え攪
拌、型入れ、発砲、乾燥、焼結させて多孔質構造を有す
る蒸着材料を製作した。
EB蒸着装置により、PETフィルムの片面上にSiO
コートを行った。その際、PETフィルの厚さは12μ
m、製膜時の送り速度は80m/min、電子ビームの
投入電力は43kwで行った。又、蒸発源のスリットの
幅は100mm、ドラムは−10℃まで冷却した。
0:60wt%で混合した粉末材料にエチルシリケート
(Si(OCH2H5)4)を1:1の割合で混合したも
の200gに対して、無水アルコール100ccを加え
て攪拌して粘度状とし、円柱形状金型に型入れして成形
し、200℃で5時間乾燥させた後、1300℃で60
分間焼結させて蒸着材料を製作した。製作した蒸着材料
は、実施例1記載のSiおよびSiO2にて構成される
粉末材料の比重に対して99%の見掛け比重を有するほ
とんど緻密な構造であった。この蒸着材料を実施例1と
同じ条件で蒸着を行なった。そのときの材料の飛散、真
空度の観察を行った。その結果を表1に示す。
リアフィルムに関するもので、従来のガスバリアフィル
ムよりも各段によいガス遮断性を有するものであり、レ
トルト食品包装用等のハイガスバリア性が必要な包装用
フィルムとして有用なフィルムである。
び実施例1、2でフィルムに蒸着する時に用いた蒸着装
置の概略図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 SiとSiの酸化物を30wt%以上、
他の無機物、および/あるいは無機酸化物を70wt%
以下含み、且つアルカリ金属、アルカリ土類金属、実質
的に塩基性を示す物質及び各々の酸化物から選ばれた少
なくとも1種を0.07〜10wt%含む無機材料を蒸
着法、スパッタ法等のドライプロセスによりプラスチッ
クフィルムの少なくとも一面上にコートしたことを特徴
とするガスバリアフィルム。 - 【請求項2】 SiとSiの酸化物を30wt%以上、
他の無機物、および/あるいは無機酸化物を70wt%
以下含み、且つアルカリ金属との化合物、アルカリ土類
金属との化合物、実質的に塩基性を示す化合物及び各々
の酸化物から選ばれた少なくとも1種を0.07〜10
wt%含む無機材料を蒸着法、スパッタ法等のドライプ
ロセスによりプラスチックフィルムの少なくとも一面上
にコートしたことを特徴とするガスバリアフィルム。 - 【請求項3】 請求項1及び2記載のガスバリアフィル
ムを電子ビーム蒸着法で製造することを特徴とする請求
項1及び2記載のガスバリアフィルムの製造方法。
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JP16382991A JP3267637B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ガスバリアフィルム及びその製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16382991A JP3267637B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ガスバリアフィルム及びその製造法 |
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JPH0616848A JPH0616848A (ja) | 1994-01-25 |
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Family
ID=15781540
Family Applications (1)
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JP16382991A Expired - Fee Related JP3267637B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | ガスバリアフィルム及びその製造法 |
Country Status (1)
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-
1991
- 1991-06-07 JP JP16382991A patent/JP3267637B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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