JP3266661B2 - ネマチック液晶混合物 - Google Patents
ネマチック液晶混合物Info
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Description
2次又は高次の透過極小において作動する活性マトリッ
クス液晶ディスプレー(AMD)に利用できる新規なネ
マチック液晶混合物に関する。この新規な液晶配合物は
非常に安定であり、そして例えば投影システムのような
種々のAMDでの使用のために高い光学的異方性を示
す。
は高い情報含有量を有する市場的に興味あるディスプレ
ーにたいへん好ましい。このようなAMDはテレビジョ
ンの用途や、例えばラップトップ、自動車及び航空機等
のためのディスプレーとしても用いられる。
総合されている非線形電気スイッチング素子を有してい
る。非線形の駆動素子としては、薄膜トランジスタ(T
FT)〔Okubo, U. 等:"SID 82 Digest" (1982) 40 -
41 頁〕又は種々のダイオード類(例えば金属絶縁体金
属:MIM)〔Niwa, K. 等:"SID 84 Digest" (1984)
304 - 307 頁〕を用いることができる。このような非線
形駆動素子は、もしも良好な視角特性を得ることができ
るときは比較的平坦な電気光学的特性の電気光学的効果
の利用を許容する。すなわち例えば 90o の範囲のツイ
スト角を有するTN型液晶セル〔Schadt, M. 及び Hel
frich, W. : "Appl. Phys. Lett.", 18(1971) 127〕を
使用することができる。広い視角にわたって良好なコン
トラストを提供するためには第1次透過極小の範囲内で
の作動〔Pohl, L 、Eidenschink,R.、Pino, F.(削除)
及び Weber,G. :ドイツ特許 DBP 3022818 (1980) 、米
国特許 No.4,398,803 (1981)、Pohl, L.、Weber, G. 、
Eidenschink, R. 、Baur,G. 及び Fehrenbach, W. :"
Appl. Phys. Lett.", 38 (1981) 497、Weber, G.、Fink
enzeller, U.、Geelhaar, T.、Plach, H.J. 、Rieger,
B. 及び Pohl, L. :"1988, Int. Symp. on Liq. Crys
t., Freiburg" − "Liq. Crys." に発表の予定〕が好ま
しい。これらのAMDは直視型及び投影型テレビジョン
ディスプレーに非常に適しており、従って高い市場性を
有する。これらの用途に対しては液晶の若干の物理的性
質がパッシブ型のTNディスプレーに対するものよりも
より重要になる。AMDの性能に対して決定的な性質
は、その液晶の固有抵抗並びに紫外線及び熱に対する安
定性である〔Togashi, S. 、Sekiguchi, K. 、Tanabe,
H.、Yamamoto, E.、Sorimachi, K. 、Tajima, E.、Wata
nabe, H 、Shimuzu, H.:"Proc. Eurodisplay 84" (198
4 年9月、141 頁以下、パリ)「二重ステージダイオ
ードリングにより制御される 210 - 288 マトリックス
液晶」、Stromer,M.:"Proc. Eurodisplay 84" (1984
年9月、145 頁以下、パリ)「テレビジョン液晶ディス
プレーのマトリックスアドレッシングのための薄膜トラ
ンジスタの設計」〕。しばしば遭遇する問題の1つはそ
のディスプレーの中の液晶混合物の固有抵抗に対する、
また従って一般的な性能に対する紫外線照明の逆行的な
影響である。
子がマルチプレックス方式でアドレスされる。すなわち
それらは、それらが活性である限られた時間内に或る1
つのピクセルの各電極をチャージする。次にそれらは次
のサイクルにおいて再びアドレスされるまで不活性にな
る。従って活性化された(チャージされた)ピクセルの
上の電圧の変化はそのようなディスプレーの非所望の、
但し非常に決定的な特徴の1つである。或るピクセルの
放電は2の因子によって決定される。それらはその液晶
を含むピクセル素子の容量及び各電極の間の誘電物質、
すなわちその液晶の固有抵抗である。或る1つのピクセ
ルにおける電圧の減衰の特性時定数(RC−時間)は2
つのアドレッシングサイクルの間の時間(tadr )より
も著しく大きくなければならない。AMDの性能を表わ
すのにしばしば用いられるパラメータの1つは画素の、
下記式で表わされる電圧保持率 HR である: HR =〔V(t0) + V(t0 + tadr)〕/2V(t0) 或るピクセルにおける電圧は指数函数的に減衰するの
で、HR の上昇は指数函数的に高い固有抵抗の液晶を必
要とする。
有抵抗についていくつかの重要な点があり、それらは例
えば配向層、配向物質の硬化条件等である。しかしなが
ら用いる液晶の電気的な諸性質は決して重要度が低いと
言うものではない。中でもそのディスプレーの中の液晶
の固有抵抗はピクセルにおける電圧低下の大きさ決定す
る。
は、固有抵抗及び紫外線安定性並びに固有抵抗の温度依
存性についてのTFTの用途のための諸要求条件が末端
基としてシアノ部分を含む物質を用いては満たされない
ということを示した。ハロゲン化された末端基を含む非
シアノ型物質は通常的に用いられるシアノ型物質よりも
非常に良好な固有抵抗値及び紫外線安定性並びに優れた
粘度値を示すことができる。しかしながら一般にこのよ
うな非シアノ型物質は不幸にして特に低い温度において
スメクチック相を形成する強い傾向を示す。
って作動する必用があり、従って低い温度における結晶
化やスメクチック相の形成は排除しなければならない。
ネマチックな混合物の開発において液晶物質の有用性に
ついての最も重要な前提条件の1つは良好な溶解性であ
る。この理由から、高い溶融温度やスメクチック相を形
成する傾向を有する化合物は適当ではない。
な混合物を設計することによって、第1の極小の利用の
ために、広いネマチック温度範囲を有する低い複屈折値
の非シアノ型混合物を見出すことができた〔B. Rieger
等:"Proc. 18. FreiburgerArbeitstagung Fluessigkri
stalle, Freiburg 1989" 16, (1989)〕。本発明の混合
物の概念にとって必須である高い複屈折値を有する非シ
アノ型物質は多くの場合に、低い複屈折値を有する類似
の物質よりも高い融点及び/又は強いスメクチック発現
性挙動というような更に好ましくない性質を示す。
第2次又は高次の透過極小において作動させるのに適し
た複屈折値を有する従来技術に従う混合物は活性マトリ
ックスへの利用には受け入れられない。
ための高い固有抵抗値及びその他の物質特性を有する液
晶組成物に対してなお大きな需要が存在している。
として、少なくとも+4の正の誘電異方性値Δε及び少
なくとも 0.12 の複屈折値Δnを有するネマチック液晶
混合物であつて、この混合物が同時に下記式のコア構
造、すなわち
互いに独立に H 又は Fを表わし、Q1 及びQ2 の一方
は 1,4- フェニレン、3-フルオル-1,4- フェニレン又は
3,5- ジフルオル-1,4- フェニレンであってその他方は
-CH2CH2- 、-CH2CH2CH2CH2- 又は(もしL1 、L2 、
Y及びZの少なくとも1つが F を表わすときに)単結
合であり、その際、このコア構造は場合によりそれらベ
ンゼン環において更に弗素化されていてもよい〕を有す
る1つ以上の成分と、及び下記式 II 、すなわち
キル基を表わし、rは1又は2であり、Xは F、Cl 又
は弗素化及び/又は塩素化された1個、2個又はそれ以
上の炭素原子を有するアルキル、アルケニル又はアルコ
キシ基であり、そしてL1 、L2 、Y及びZは上に定義
した通りである〕の1つ以上の化合物とを含むものを提
供する。
支持板と、 ○それら支持板の上の個々の画素をスイッチングするた
めの一体化された非線形素子と、及び ○セル中に存在し、正の誘電異方性値及び或る複屈折値
Δnを有するネマチック液晶混合物 を含み、d・Δnの値を適当に選ぶことによって、Gooc
h-Tarry 曲線の第2次又は高次の透過極小において作動
する、高い温度及び紫外線に対する安定性を有するネマ
チック液晶混合を用いたディスプレーにおいて、紫外線
(280 - 400 nm、12 mW/cm2 )に 20 時間暴露した後の
電圧保持率 HR20 の紫外線に暴露する前のそれ HR0 に
よる商が 98 %に等しいか又はそれ以上であることを特
徴とするディスプレー、並びに他の諸要求条件をも満た
す非常に高い固有抵抗を有する液晶混合物をも提供す
る。
うな値が、ラテラルに弗素化され及び/又はエチルを結
合させた非シアノ型物質を用いることによって高い複屈
折値の混合物についても可能であることを見出した。種
々のAMDにおいて非常に高いRC時間の値を得ること
ができる。これらの混合物は低い粘度値をも示し、そし
て好都合な閾値電圧において短いスイッチング時間を許
容する。
10 μm の範囲である。特に好ましいのは3から7μm
までの範囲である。
混合物についての好ましい具体例をあげる。
は 0.12 ないし 0.20 、好ましくは0.13 ないし 0.19
である。
値は少なくとも + 5.0、好ましくは少なくとも + 6.0
である。
ルキル又はアルコキシ基を表わし、sは0又は1であ
り、Xは F、Cl、又は1個、2個又はそれ以上の炭素原
子の弗素化及び/又は塩素化されたアルキル、アルケニ
ル又はアルコキシ基であり、そしてL1 、L2 、Q1 、
Q2 、Y及びZは上にあげた意味を有する〕の1つ以上
の化合物を含む。
ル基であり、rは1又は2であり、Xは F、Cl、CF3 、
OCF3 又は OCHF2 を表わし、そしてL2 、Y及びZは
上にあげた意味を有する〕の1つ以上の化合物を含む。
してZ= H であるか、又はL2 =H であってX=Y=
Z= F であるのがよい。
、すなわち
り、そしてXは F、Cl、CF3 、OCF3 または OCHF2 を
表わす〕よりなる群のうちの1つ以上の化合物を含む。
1、DOS 39 02 328 、DO 39 13 554、DOS 39 09 802 、W
O 89/02884 、WO 90/15113 、WO 90/09420 、WO 91/081
84 、WO 91/03450 、国際特許出願 PCT/EP 90/01292、
同 91/00411 、同 90/01471 、同 90/02109 及びヨーロ
ッパ特許出願第 9 1 100 675.7 から公知であるか、又
は公知の種々の化合物と同様にして作ることができる。
構造を有する中程度の極性のいくつかの成分と、他の非
シアノ型の諸成分とに基づくものである。しかしながら
もちろん、そのような混合物は HR について極端に高い
値が必要でないような場合、例えばTN又はSTNの用
途の場合等には公知のシアノ型液晶成分を追加的に含ん
でもよい。このような混合物は極端に高いΔn値を調節
するために種々のトラン化合物をも含むことができる。
得られた混合物は極めて低い温度(屋外用)を含む非常
に広いネマチック相範囲に到達するために重要である。
常に有利な諸性質は一部は、下記式のコア構造、すなわ
ち
る。
わけではなく、そしてハロゲン化された非極性の、及び
中程度の極性の非常に広範囲の末端基を成功のうちに使
用することができる。
は、例えば F、Cl 又は弗素化及び/又は塩素化された
1個、2個又はそれ以上の炭素原子を含むアルキル、ア
ルコキシ又はアルケニル基のような中程度の極性基であ
る。好ましい基は F、Cl、CF3 、OCF3、CHF2、 OCHF2、
OCF2Cl、OCF2CF2H である。
素原子を有するアルキル、アルコキシ、オキサアルキ
ル、ジオキサアルキル、アルケニル、フルオルアルキル
又はクロルアルキル基である。
で行われる。一般に、より少なく量で用いられる成分の
所望の量を主構成分をなす各成分の中に好ましくは高い
温度において溶解させる。もしこの温度をその主構成分
の透明点よりも上に選んだ場合には、溶解過程の完了を
特に容易に観測することができる。
剤、例えばアセトン、クロロホルム又はメタノール等の
中のいくつかの溶液を混合し、そしてその溶媒を除去す
ることも可能であり、そしてこれはいかなる不純物や望
ましくない添加物をも導入しない。
相は、それらを従来発表されている全ての種類のAMD
において使用することができるような態様で修飾するこ
とができる。
含むアクティブマトリックスプロジェクションシステム
に用いるのが特に好ましい。
発明を説明するために役立つものである。実施例中、液
晶物質の融点および透明点は℃で表され、パーセンテー
ジは重量基準である。
rystals 5,1320(1989))が記述しているようにスペーサ
ーのない標準6μTNディスプレイで行った。コンダク
ティブITOレヤーズ(Balzers)付き標準フロートグ
ラスと、オリエンテーションレヤーとしてラビイングし
たポリイミドレヤー(日本合成ゴムのAL-1051)を用い
た。セルはUV硬化性接着剤でシールして、標準条件下
で充填した。液晶混合物は標準操作の下で注意深く精製
された成分から構成された。UV照射はキセノンランプ
(1.1kw,0.082w/cm2,UVカットオフ310nm)を備えたHeraeus-
Suntest 中で行った。
各液晶化合物の全ての化学構造は略記号であげ、この略
記号からの対応する化学式への転換は以下に記述するよ
うに行われる。
れぞれn個又はm個の原子を有する直鎖状のアルキル基
である。表B(表6及び表7)の略記号は自明である。
表A(表2ないし表5)においてはコア構造についての
略記号だけをあげる。具体的な化合物においてはこの略
記号に続いてハイフン及び下に表としてあげる置換基R
1 、R2 、L1 及びL2 の各組み合わせについての略記
号を付す。: 略記号 R1 R2 L1 L2 ─────────────────────────────────── nm CnH2n+1 CmH2m+1 H H nOm CnH2n+1 OCmH2m+1 H H nO.m OCnH2n+1 CmH2m+1 H H n CnH2n+1 CN H H nN.F CnH2n+1 CN H F nF CnH2n+1 F H H nOF OCnH2n+1 F H H nCl CnH2n+1 Cl H H nF.F CnH2n+1 F H F nOmFF CnH2n+1 OCmH2m+1 F F nmF CnH2n+1 CmH2m+1 F H nCF3 CnH2n+1 CF3 H H nOCF3 CnH2n+1 OCF3 H H nOCF2 CnH2n+1 OCHF2 H H nS CnH2n+1 NCS H H rVsN CrH2r+1-CH=-CsH2s- CN H H rEsN CrH2r+1-O-CsH2s- CN H H nNF CnH2n+1 CN F H nAm CnH2n+1 COOCmH2m+1 H H ─────────────────────────────────── 表 A
示し、従って種々のAMDのための高Δn混合物として
非常に有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも+4の正の誘電異方性値Δε
と少なくとも0.12の複屈折値Δnとを有するネマチ
ック液晶混合物において、この混合物が同時に、 下記式Iのコア構造、すなわち 【化1】 〔但しこの式においてL1 、L2 、Y及びZはそれぞれ
互いに独立に H 又は Fを表わし、Q1 及びQ2 の一方
は 1,4- フェニレン、3-フルオル-1,4- フェニレン又は
3,5- ジフルオル-1,4- フェニレンであってその他方は
-CH2CH2- 、-CH2CH2CH2CH2- 又は単結合であり(但
し、単結合になるのは、L 1 、L 2 、Y及びZの少なく
とも1つが F を表わすときに限る。)、そして、Yお
よびZで置換された環の末端基は中程度の極性基であ
り、L 1 およびL 2 で置換された環の末端基は非極性基で
ある。その際、このコア構造は場合によりそれらベンゼ
ン環において更に弗素化されていてもよい〕を有する1
つ以上の成分と、 下記式II、すなわち 【化2】 〔但しこの式においてRは、炭素数10までのアルキル
基を表わし、rは1又は2であり、Xは F、Cl 又は弗
素化及び/又は塩素化された炭素数1または2のアルキ
ル、アルケニル又はアルコキシ基であり、そしてL1 、
L2 、Y及びZは上に定義した通りである〕の1つ以上
の化合物とを含むことを特徴とする混合物。 - 【請求項2】 中程度の極性のいくつかのハロゲン化さ
れた液晶成分に基づく請求項1の混合物。 - 【請求項3】 本質的にシアノ成分を含まない、請求項
1又は2の混合物。 - 【請求項4】 前記式Iのコア構造を有する成分の少な
くとも1つの化合物が、下記式Ia、すなわち 【化3】 〔但しこの式においてR1 は炭素数10までのアルキル
又はアルコキシ基を表わし、sは0又は1であり、Xは
F、Cl、CF3 、OCF3 又は OCHF2 を表わし、そしてL、
Y及びZはそれぞれ H 又は F であり、またQ1 及びQ
2 の一方は 1,4-フェニレン又は 3-フルオル-1,4- フェ
ニレンであってその他方は単結合である〕で表される化
合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
かに記載の混合物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE91115759-2 | 1991-09-17 | ||
EP91115759 | 1991-09-17 |
Publications (2)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24798692A Expired - Lifetime JP3266661B2 (ja) | 1991-09-17 | 1992-09-17 | ネマチック液晶混合物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3266661B2 (ja) |
DE (1) | DE69218703T2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
WO2004092179A1 (ja) * | 2003-04-14 | 2004-10-28 | Nippon Soda Co. Ltd. | スピロ誘導体、製造法および抗酸化薬 |
-
1992
- 1992-09-09 DE DE1992618703 patent/DE69218703T2/de not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69218703T2 (de) | 1997-09-25 |
JPH05194954A (ja) | 1993-08-03 |
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