JP3266348B2 - 作業車両の走行用油圧モータ駆動回路 - Google Patents

作業車両の走行用油圧モータ駆動回路

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JP3266348B2
JP3266348B2 JP35744692A JP35744692A JP3266348B2 JP 3266348 B2 JP3266348 B2 JP 3266348B2 JP 35744692 A JP35744692 A JP 35744692A JP 35744692 A JP35744692 A JP 35744692A JP 3266348 B2 JP3266348 B2 JP 3266348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばホイール式油圧
ショベルまたはホイールローダ等の油圧駆動車両に用い
て好適な作業車両の走行用油圧モータ駆動回路に関し、
特に、車両の減速時または加速時に衝撃が発生するのを
防止するようにした作業車両の走行用油圧モータ駆動回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ホイール式油圧ショベル等の油
圧駆動式作業車両に搭載され、原動機によって駆動され
る油圧ポンプと、該油圧ポンプからの圧油が給排される
ことにより前,後の車輪(ホイール)等を回転駆動し
て、前記車両を走行させる走行用の油圧モータと、該油
圧モータと油圧ポンプ、タンクとの間に位置して、一対
の主管路の途中に設けられ、該油圧モータに給排される
圧油の流量および方向を制御する制御弁と、該制御弁を
操作量に応じて切換操作する走行用の操作手段と、該操
作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記油圧
モータと制御弁との間に位置して、前記一対の主管路間
に設けられ、前記制御弁が中立位置に復帰したときに、
該制御弁に連動して前記油圧モータの制動圧力を発生さ
せるカウンタバランス弁と、該カウンタバランス弁と油
圧モータとの間に位置して、前記一対の主管路間に設け
られ、前記油圧モータの制動圧力が所定の高圧レベルを
越えると、圧力をリリーフさせるオーバロードリリーフ
弁と、前記カウンタバランス弁と油圧モータとの間に位
置して一対の主管路の途中に設けられ、前記油圧モータ
の制動圧力をタンク側に導出するタンク管路と、該タン
ク管路の途中に設けられ、前記操作量検出手段の検出値
に応じて作動し、前記油圧モータの制動圧力を前記オー
バロードリリーフ弁のリリーフ設定圧よりも低い圧力に
設定するリリーフ弁装置とを備えた作業車両の走行用油
圧モータ駆動回路は、例えば実開平2−144824号
公報等によって知られている。
【0003】この種の従来技術では、走行用の操作手段
を操作して制御弁を中立位置から切換操作し、油圧ポン
プからの圧油を油圧モータに給排することにより、前,
後の車輪(ホイール)等を回転駆動して車両を路上走行
させるようにしている。そして、路上走行の途中で前記
操作手段の操作量を小さくし、車両を急減速させるとき
には、操作量検出手段の検出値が小さくなるので、これ
によりリリーフ弁装置が作動して、前記油圧モータの制
動圧力をオーバロードリリーフ弁のリリーフ設定圧より
も低い圧力に設定し、このときの制動圧力をリリーフ弁
装置で低圧リリーフすることによって減速時の衝撃を緩
和させるようにしている。
【0004】また、この従来技術による走行用油圧モー
タ駆動回路は、前記油圧ポンプの吐出側に位置してタン
クとの間に設けられ、前記油圧モータの駆動圧力が所定
の高圧レベルを越えたときに、圧力をリリーフさせるメ
インのリリーフ弁と、前記操作量検出手段の検出値に応
じて作動し、前記油圧モータの駆動圧力を前記メインの
リリーフ弁のリリーフ設定圧よりも低い圧力に設定する
他のリリーフ弁装置とを備え、車両を急発進、急加速す
るときには、前記走行用の操作手段が操作量の小さい状
態から立ち上るので、前記操作量検出手段の検出値も小
さい状態から立ち上るようになり、前記他のリリーフ弁
装置は油圧モータの駆動圧力を前記メインのリリーフ弁
のリリーフ設定圧よりも低い圧力に設定し、このときの
駆動圧力を他のリリーフ弁装置で低圧リリーフすること
によって発進時、加速時の衝撃を緩和させるようにして
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、車両の減速時に操作手段の操作量に応じて
リリーフ弁装置を作動させ、油圧モータの制動圧力をオ
ーバロードリリーフ弁のリリーフ設定圧よりも低い圧力
に設定しているに過ぎないから、このときの制動圧力を
車両の走行速度に対応した圧力に設定できず、減速時の
衝撃を効果的に緩和させることができないという問題が
ある。
【0006】また、車両の急発進、急加速時でも減速時
とほぼ同様に他のリリーフ弁装置を作動させ、油圧モー
タの駆動圧力をメインのリリーフ弁のリリーフ設定圧よ
りも低い圧力に設定しているに過ぎず、発進時や加速時
の衝撃を効果的には緩和できないという問題がある。
【0007】さらに、減速時のリリーフ圧を設定するリ
リーフ弁装置と発進時、加速時のリリーフ圧を設定する
他のリリーフ弁装置とを別個に設ける必要があり、全体
の構造が複雑化するという問題がある。
【0008】一方、他の従来技術として、車両の加速時
には油圧モータの駆動圧力をメインのリリーフ弁によっ
て設定し、車両の減速時には油圧モータの制動圧力を比
較的低圧のオーバロードリリーフ弁により設定し、制御
弁が中立位置に戻されるまでは、該オーバロードリリー
フ弁の作動を禁止するようにした作業車両の走行用油圧
モータ駆動回路が、例えば特開平2−243833号に
より提案されている。しかし、この場合には、発進時や
加速時の衝撃を緩和できず、減速時にはオーバロードリ
リーフ弁によって常に一定のリリーフ圧に設定されるに
過ぎないから、減速時の衝撃を全速度域に亘って緩和で
きないという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は車両の走行状態を判別でき、車
両の全速度域に亘ってリリーフ圧を可変に設定できると
共に、減速時や加速時の衝撃を効果的に緩和できるよう
にした作業車両の走行用油圧モータ駆動回路を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、車両に搭載され、原動機によって駆動
される油圧ポンプと、該油圧ポンプとタンクとに一対の
主管路を介して接続され、該油圧ポンプからの圧油が給
排されることにより前記車両を走行させる走行用の油圧
モータと、該油圧モータと油圧ポンプ、タンクとの間に
位置して前記各主管路の途中に設けられ、該油圧モータ
に給排される圧油の流量および方向を制御する制御弁
と、該制御弁を操作量に応じて切換操作する走行用の操
作手段と、該操作手段の操作量を検出する操作量検出手
段と、前記油圧モータと制御弁との間に位置して前記各
主管路の途中に設けられ、前記油圧モータに作用する圧
力が所要の設定圧を越えたときに、このときの過剰圧を
リリーフさせる可変式のリリーフ圧設定手段と、前記車
両の走行速度を検出する速度検出手段と、少なくとも前
記操作量検出手段からの信号に基づき前記車両の走行状
態を判別する走行状態判別手段と、該走行状態判別手段
によって前記車両が減速中であると判別したときに、前
記リリーフ圧設定手段の設定圧を前記速度検出手段から
の信号に基づき減速時に適した圧力に制御するように、
前記リリーフ圧設定手段に減速用の制御信号を出力する
制御信号出力手段とからなる構成を採用している。
【0011】また、前記制御信号出力手段は、前記走行
状態判別手段によって前記車両が加速中であると判別し
たときに、前記リリーフ圧設定手段の設定圧を前記操作
量検出手段からの信号に基づき加速時に適した圧力に制
御するように、前記リリーフ圧設定手段に加速用の制御
信号を出力する構成としてもよい。
【0012】さらに、前記制御信号出力手段は、前記走
行状態判別手段によって前記車両が停止中であると判別
したときに、前記リリーフ圧設定手段の設定圧を停止時
に適した圧力に制御する構成としてもよい。
【0013】一方、前記走行状態判別手段は、前記操作
量検出手段からの信号と前記速度検出手段からの信号と
に基づき前記車両の走行状態を判別してもよい。
【0014】また、前記油圧モータと制御弁との間には
前記一対の主管路の途中に位置して一対の圧力検出手段
を設け、前記走行状態判別手段は、該各圧力検出手段か
らの信号、前記操作量検出手段からの信号および前記速
度検出手段からの信号に基づき前記車両の走行状態を判
別してなる構成としてもよい。
【0015】そして、前記一対の主管路の途中には前記
油圧モータと制御弁との間に位置してカウンタバランス
弁を設け、前記リリーフ圧設定手段を該カウンタバラン
ス弁と油圧モータとの間に位置して前記各主管路の途中
に設けるのが好ましい。
【0016】この場合、前記リリーフ圧設定手段を、前
記カウンタバランス弁と油圧モータとの間に位置して前
記一対の主管路間に配設され、該各主管路のうち高圧側
の圧油を選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁をタンク
と接続するタンク管路の途中に設けられ、前記制御信号
出力手段からの制御信号によりリリーフ圧を可変に設定
する設定圧可変式のリリーフ弁とから構成すればよい。
【0017】また、前記リリーフ圧設定手段を、前記カ
ウンタバランス弁と油圧モータとの間に位置して前記一
対の主管路間にそれぞれ配設された一対のオーバロード
リリーフ弁と、該各オーバロードリリーフ弁のリリーフ
圧を前記制御信号出力手段からの制御信号により可変に
制御する可変式の圧力制御弁とから構成するようにして
もよい。
【0018】
【作用】上記構成により、走行用の操作手段の操作量に
基づき車両の走行状態を早期に判別でき、走行途中の車
両が減速中であると判別したときには、該車両の走行速
度に応じた減速時のリリーフ圧に設定できるから、走行
速度に対応するエネルギーをもって走行している車両に
対して、このときのエネルギーに対応した制動圧力を油
圧モータに作用させることができ、制動圧力が過大とな
ったり、過小となったりするのを確実に防止できる。
【0019】また、車両の発進時や加速時には、操作手
段の操作量に応じて加速時に適したリリーフ圧に設定で
き、油圧モータに作用する駆動圧力が過大となったり、
過小となったりするのを防止できる。そして、車両の停
止時にはこれに適したリリーフ圧に設定でき、車両を停
止状態に保持できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づき、作業車両の走行用油圧モータ駆動回路としてホイ
ール式油圧ショベル用の油圧モータ駆動回路を例に挙げ
て説明する。
【0021】図1ないし図7は本発明の第1の実施例を
示している。
【0022】図において、1は車両に搭載され、エンジ
ン等の原動機(図示せず)によって回転駆動される可変
容量型の油圧ポンプを示し、該油圧ポンプ1はタンク2
内の作動油を吸込んで、高圧油(以下、圧油という)を
吐出させる。3は一対の主管路4A,4Bを介して油圧
ポンプ1,タンク2と接続された走行用の油圧モータを
示し、該油圧モータ3は容量可変部3Aを有する可変容
量型油圧モータからなり、その出力軸3Bは減速機等を
介して前,後の車輪(いずれも図示せず)と連結されて
いる。そして、該油圧モータ3は油圧ポンプ1からの圧
油が主管路4A,4Bを介して給排されることにより正
方向または逆方向に回転され、これらの車輪を駆動して
車両を走行させる。
【0023】5は油圧モータ3と油圧ポンプ1,タンク
2との間に位置して、主管路4A,4Bの途中に設けら
れた制御弁を示し、該制御弁5は一対の油圧パイロット
部5A,5Bを有する、例えば4ポート3位置の油圧パ
イロット式方向切換弁によって構成され、後述のパイロ
ット圧Ps により中立位置(イ)から切換位置(ロ)ま
たは(ハ)に切換えられる。そして、該制御弁5は中立
位置(イ)から切換位置(ロ),(ハ)に切換えられる
ときのストローク量に応じて油圧モータ3に給排する圧
油の流量を制御し、切換位置(ロ)側と切換位置(ハ)
側とで油圧モータ3の回転方向を正方向または逆方向に
切換制御するようになっている。
【0024】6は前記油圧ポンプ1と共に原動機によっ
て駆動されるパイロット圧供給用の油圧ポンプ、7は制
御弁5を中立位置(イ)から切換位置(ロ),(ハ)側
に走行ペダル7Aの操作量に応じて切換操作し、走行速
度Vを制御する走行用の操作手段としての減圧弁型パイ
ロット弁を示し、該パイロット弁7は高圧側が油圧ポン
プ6に、低圧側がタンク2にそれぞれ接続され、その出
力側はパイロット管路8と接続されている。そして、該
パイロット弁7は運転室(図示せず)内に設けられる走
行ペダル7Aに連動し、該走行ペダル7Aの操作量(踏
込み量)に応じたパイロット圧Ps を油圧ポンプ6から
パイロット管路8内に供給する。
【0025】9はパイロット管路8をパイロット管路部
8A,8Bに切換接続する前後進切換弁を示し、該前後
進切換弁9は4ポート3位置の方向切換弁により構成さ
れ、運転室内に設けられる切換用のレバー9Aにより中
立位置(N)から前進位置(F)または後進位置(R)
に切換操作される。ここで、パイロット管路部8A,8
Bは制御弁5の油圧パイロット部5A,5Bと接続さ
れ、前後進切換弁9が前進位置(F)に切換えられたと
きには、パイロット弁7からのパイロット圧Psを油圧
パイロット部5Aに作用させ、後進位置(R)に切換え
られたときには、パイロット圧Ps を油圧パイロット部
5Bに作用させる。
【0026】10はパイロット弁7と前後進切換弁9と
の間に位置してパイロット管路8の途中に設けられた調
速弁としてのスローリターン弁を示し、該スローリター
ン弁10は絞り10Aを有し、走行ペダル7Aの踏込み
操作を解除したときに、制御弁5が早期に中立位置
(イ)に戻ってしまうのを絞り10Aによって抑えるよ
うになっている。
【0027】11は油圧モータ3と制御弁5との間に位
置して主管路4A,4Bの途中に設けられたカウンタバ
ランス弁を示し、該カウンタバランス弁11は前進また
は後進の駆動圧に連動して切換わり、制御弁5が中立位
置(イ)に復帰し駆動圧が減少したときにはこれに連動
して図示の位置に復帰し、油圧モータ3の制動圧力を主
管路4Aまたは4B内に発生させる。
【0028】12は制御弁5とカウンタバランス弁11
との間に位置して主管路4A,4B間に設けられた高圧
選択弁としてのシャトル弁を示し、該シャトル弁12は
主管路4A,4Bのうち、高圧側となる主管路4Aまた
は4Bを選択し、例えば油圧モータ3の駆動圧力を制御
管路13内に導くことにより、後述のサーボシリンダ1
4で油圧モータ3の容量をこのときの駆動圧力に応じて
切換えさせる。
【0029】14は油圧モータ3に付設されたサーボシ
リンダを示し、該サーボシリンダ14は駆動ロッド14
Aの先端が油圧モータ3の容量可変部3Aに連結され、
制御管路13からの圧力に応じて油圧モータ3の容量可
変部3Aを傾転駆動する。そして、該サーボシリンダ1
4は容量可変部3Aを常時は小容量側に傾転して、油圧
モータ3を小トルクで高速回転させ、制御管路13から
の圧力、即ちモータ自己圧となる駆動圧力が所定圧を越
えたときに容量可変部3Aを大容量側に傾転し、油圧モ
ータ3を大トルクで低速回転させる。
【0030】15は油圧モータ3とカウンタバランス弁
11との間に位置して主管路4A,4B間に設けられた
メイクアップ用チェック弁を示し、該チェック弁15は
タンク管路16を介してタンク2と接続され、油圧モー
タ3の制動時等に主管路4Aまたは4B内が負圧傾向と
なると、タンク2内の作動油を主管路4Aまたは4Bに
補給させることにより、キャビテーションの発生を防止
する。
【0031】17は油圧モータ3とカウンタバランス弁
11との間に位置して主管路4A,4B間に設けられた
高圧選択弁としての他のシャトル弁を示し、該シャトル
弁17は主管路4A,4Bのうち、油圧モータ3とカウ
ンタバランス弁11との間で高圧側となる主管路4Aま
たは4Bを選択し、高圧側の圧油を他のタンク管路18
内に導く。そして、該タンク管路18はメイクアップ用
チェック弁15の位置で前記タンク管路16を介してタ
ンク2に接続されている。
【0032】19はシャトル弁17およびタンク管路1
8と共にリリーフ圧設定手段を構成する設定圧可変式の
リリーフ弁を示し、該リリーフ弁19はタンク管路18
の途中に設けられ、電磁比例ソレノイド部19Aにより
そのリリーフ圧Pr が図2に実線で示す特性20をもっ
て可変に設定される。そして、該リリーフ弁19はシャ
トル弁17を介してタンク管路18に導かれる圧油の圧
力が電磁比例ソレノイド部19Aによるリリーフ設定圧
を越えたときに開弁し、この圧力をタンク管路16を介
してタンク2へとリリーフさせることにより、油圧モー
タ3に過剰圧が作用するのを防止する構成となってい
る。
【0033】また、21は油圧ポンプ1、タンク2と制
御弁5との間に位置して該油圧ポンプ1の吐出側に設け
られたメインのリリーフ弁を示し、該リリーフ弁21は
油圧ポンプ1から吐出される圧油の圧力、例えば油圧モ
ータ3の駆動圧力等が所定の高圧レベル(リリーフ設定
圧)を越えると、この圧力をリリーフし、油圧ポンプ1
や油圧モータ3等に過剰圧が作用するのを防止する。
【0034】22は制御弁5とカウンタバランス弁11
との間に位置して主管路4A,4B等の途中に設けられ
たセンタジョイントを示し、該センタジョイント22は
ホイール式油圧ショベルの下部走行体と上部旋回体(い
ずれも図示せず)との間に設けられ、上部旋回体の旋回
時にも油圧ポンプ1からの圧油を油圧モータ3に給排で
きるようにしている。即ち、油圧モータ3,カウンタバ
ランス弁11等は下部走行体に設けられ、油圧ポンプ
1,6、制御弁5およびパイロット弁7等は上部旋回体
に設けられている。
【0035】23は前後進切換弁9とスローリターン弁
10との間に位置してパイロット管路8の途中に設けら
れた操作量検出手段としての圧力センサを示し、該圧力
センサ23はパイロット管路8内のパイロット圧Ps を
走行ペダル7Aの操作量(踏込み量)として検出し、検
出信号を後述のコントローラ27に出力する。
【0036】24A,24Bは油圧モータ3とカウンタ
バランス弁11との間に位置して主管路4A,4Bの途
中に設けられた一対の圧力検出手段としての圧力センサ
を示し、該圧力センサ24A,24Bは主管路4A,4
B内の圧力Pa ,Pb をそれぞれ検出し、その検出信号
をコントローラ27に出力する。
【0037】25は油圧モータ3の出力軸3B近傍に設
けられた速度検出手段としての回転数センサを示し、該
回転数センサ25は油圧モータ3の回転数Nを検出し、
その検出信号をコントローラ27に出力する。
【0038】26は油圧モータ3のドレン管路を示し、
該ドレン管路26はタンク管路16と共にセンタジョイ
ント22を介してタンク2に接続され、油圧モータ3で
発生する漏洩油(圧油の一部)をタンク2内に排出させ
る。
【0039】さらに、27はマイクロコンピュータ等か
らなる制御装置としてのコントローラを示し、該コント
ローラ27はその入力側が圧力センサ23,24A,2
4Bおよび回転数センサ25等に接続され、出力側がリ
リーフ弁19の電磁比例ソレノイド部19A等に接続さ
れている。そして、該コントローラ27はその記憶回路
内に図3に示すプログラム等が格納され、リリーフ弁1
9のリリーフ圧制御処理等を行うようになっている。ま
た、該コントローラ27の記憶回路にはその記憶エリア
27A内に、図4中に実線で例示する走行速度算定マッ
プ、図5中に実線で例示する特性28からなるリリーフ
圧算定マップ、図6中に実線で例示する特性29からな
るリリーフ圧算定マップ、停止時に適したリリーフ圧の
設定値(図示せず)および図7中に実線で例示する特性
30からなる電流値変換マップ等が格納されている。
【0040】ここで、図4に示す走行速度算定マップ
は、回転数センサ25で検出した油圧モータ3の回転数
Nから車両の走行速度Vを算定するように構成され、図
5に示すリリーフ圧算定マップは、車両の走行速度Vに
基づいて減速時に適したリリーフ圧Pr を算定するよう
に構成されている。また、図6に示すリリーフ圧算定マ
ップは、走行ペダル7Aの操作量として圧力センサ23
で検出したパイロット管路8内のパイロット圧Ps から
車両の加速時に適したリリーフ圧Pr を算定するように
構成され、図7に示す電流値変換マップは図5、図6に
よる各リリーフ圧Pr を電流値に変換し、この電流値を
もった制御信号をリリーフ弁19の電磁比例ソレノイド
部19Aに出力したときに、該リリーフ弁19のリリー
フ圧Pr が図2に示す特性となるように構成されてい
る。
【0041】本実施例によるホイール式油圧ショベル用
の油圧モータ駆動回路は上述の如き構成を有するもの
で、次にその作動について述べる。
【0042】まず、ホイール式油圧ショベルの下部走行
体に設けられる前,後の車輪(ホイール)を前進方向に
回転させて車両を前進させるべく、油圧モータ3を正転
させる場合には、前後進切換弁9を中立位置(N)から
前進位置(F)に切換えて、走行ペダル7Aを踏込み操
作すると、その操作量に応じたパイロット圧Ps がパイ
ロット弁7からパイロット管路8のパイロット管路部8
Aを介して制御弁5の油圧パイロット部5Aに供給さ
れ、該制御弁5はパイロット圧Ps 、即ち走行ペダル7
Aの操作量に対応したストローク量だけ中立位置(イ)
から切換位置(ロ)側に切換操作され、主管路4A内に
油圧モータ3の駆動圧力が発生する。そして、該制御弁
5はこのときの操作量に応じて油圧ポンプ1から油圧モ
ータ3に給排される圧油の流量を制御し、走行ペダル7
Aの操作量に応じた速度で油圧モータ3を正方向に回転
させる。
【0043】また、走行ペダル7Aの踏込み操作を解除
すると、パイロット管路8はパイロット弁7を介してタ
ンク2と接続され、前後進切換弁9は前進位置(F)に
切換えられているから、制御弁5の油圧パイロット部5
Aに供給されたパイロット圧Ps はスローリターン弁1
0の絞り10Aを介して徐々にタンク2側に排出され、
制御弁5は徐々に切換位置(ロ)から中立位置(イ)に
復帰し、カウンタバランス弁11もこれに連動して図示
の位置に復帰する。これによって、主管路4A,4B内
には油圧モータ3と制御弁5との間、実質的にはカウン
タバランス弁11との間で圧油が封じ込められるように
なり、油圧モータ3が慣性回転を続けるときには、主管
路4B側に油圧モータ3の制動圧力が発生し、カウンタ
バランス弁11の絞り作用等によって油圧モータ3は徐
々に停止される。
【0044】しかし、この制動圧力が過剰圧となったと
きには、慣性回転を続ける油圧モータ3に対して回転方
向とは逆向きに高圧の制動圧力が作用するので、油圧モ
ータ3の駆動回路全体に急ブレーキをかけたような衝撃
が発生し、運転者は不快感を感じたり、運転の妨げとな
ったりして、操縦安定性等が低下してしまう。
【0045】そこで、本実施例では、コントローラ27
により後述の如くリリーフ弁19のリリーフ圧制御処理
を行うことにより、該リリーフ弁19のリリーフ設定圧
を車両の走行状態に適したリリーフ圧Pr に可変に設定
し、油圧モータ3に作用する制動圧力または駆動圧力が
過大となったときにリリーフ弁19を開弁させて、この
ときの過剰圧をシャトル弁17からタンク管路18,1
6を介してタンク2へとリリーフさせ、車両の減速時、
発進時または加速時等に衝撃が発生するのを効果的に緩
和できるようにしている。
【0046】なお、前後進切換弁9を後進位置(R)に
切換えたときには、走行ペダル7Aの操作量に応じて制
御弁5が中立位置(イ)から切換位置(ハ)側に切換え
られ、主管路4B側に油圧モータ3の駆動圧力が発生
し、油圧モータ3は逆方向に回転し、下部走行体(車
両)は後進する。そして、走行ペダル7Aの操作を解除
すると、制御弁5は前進時と同様に中立位置(イ)に復
帰し、この場合には主管路4A側に制動圧力が発生し、
油圧モータ3は徐々に停止する。また、前後進切換弁9
が中立位置(N)に戻されているときには走行ペダル7
Aの操作に関係なく制御弁5は中立位置(イ)に保持さ
れる。
【0047】次に、図3ないし図7を参照してコントロ
ーラ27によるリリーフ弁19のリリーフ圧制御処理に
ついて説明する。
【0048】まず、処理動作がスタートすると、ステッ
プ1で回転数センサ25から油圧モータ3の回転数Nを
読込むと共に、圧力センサ23,24A,24Bからパ
イロット圧Ps 、圧力Pa ,Pb を読込み、ステップ2
に移って車両の走行状態を判別すべく、車両の加減速判
定を行う。
【0049】この場合、圧力センサ23で検出したパイ
ロット圧Ps が減少しているときには走行ペダル7Aが
離し操作され、油圧ポンプ1から油圧モータ3に給排さ
れる圧油量が制御弁5で減少されることから、このとき
には車両は減速状態にあると判別でき、後述するステッ
プ3以降の処理を行う。また、走行ペダル7Aの操作が
解除され、主管路4A,4B内の圧力Pa ,Pb が実質
的に等しくなっているとき、または油圧モータ3の回転
数Nが零となっているときには、車両は停止中であると
判別できるので、後述するステップ8の処理を行う。一
方、圧力センサ23で検出したパイロット圧Ps が増加
しているときには走行ペダル7Aが踏込み操作され、車
両が発進するときか、または走行ペダル7Aの操作量が
大きくなって油圧モータ3に給排される圧油の流量が増
大し、車両は加速状態にあると判別できるから、後述す
るステップ9の処理を行う。
【0050】そして、ステップ2で車両が減速中である
と判別したときには、ステップ3で図4に実線で示す走
行速度マップから前記回転数Nに基づき車両の走行速度
Vを算定し、ステップ4に移って図5に実線で示す特性
28のリリーフ圧算定マップから車両の走行速度Vに基
づき減速時のリリーフ圧Pr を算定する。
【0051】次に、ステップ5ではこのときのリリーフ
圧Pr を図7に実線で示す特性30の電流値変換マップ
により電流値に変換し、ステップ6に移ってこの電流値
に該当する減速用の制御信号をリリーフ弁19の電磁比
例ソレノイド部19Aに出力することにより、リリーフ
弁19のリリーフ設定圧がこのときの走行速度Vに対応
したリリーフ圧Pr となるように制御し、ステップ7で
リターンする。
【0052】また、ステップ2で車両が停止中であると
判別したときには、ステップ8に移って予め記憶エリア
27A内に設定している設定値から停止時に適したリリ
ーフ圧Pr を算定し、ステップ5でこのときのリリーフ
圧Pr を図7に示す電流値変換マップにより電流値に変
換し、ステップ6に移ってこの電流値に該当する停止時
用の制御信号をリリーフ弁19の電磁比例ソレノイド部
19Aに出力することにより、リリーフ弁19のリリー
フ設定圧が停止時に適したリリーフ圧Pr となるように
制御する。
【0053】さらに、ステップ2で車両が加速中である
と判別したときには、ステップ9に移って図6に示すリ
リーフ圧算定マップからこのときのパイロット圧Ps に
基づき加速時に適したリリーフ圧Pr を算定し、ステッ
プ5でこのときのリリーフ圧Pr を図7に示す電流値変
換マップにより電流値に変換し、ステップ6に移ってこ
の電流値に該当する加速用の制御信号をリリーフ弁19
の電磁比例ソレノイド部19Aに出力することにより、
リリーフ弁19のリリーフ設定圧がこのときの加速状態
に適したリリーフ圧Pr となるように制御する。
【0054】かくして、本実施例によれば、走行ペダル
7Aの操作量に対応するパイロット圧Ps 等に基づき車
両が減速中であるか、停止中であるか、または発進、加
速中であるかを確実に判別でき、減速中であると判別し
たときには、リリーフ弁19のリリーフ設定圧をこのと
きの走行速度Vに対応したリリーフ圧Pr に制御するこ
とにより、走行速度Vに対応する運動量または運動エネ
ルギーをもって走行している車両に対して、このときの
運動量または運動エネルギーに応じた制動圧力を油圧モ
ータ3に作用させることができ、制動圧力が過大となっ
たり、過小となったりするのを確実に防止できる。
【0055】また、車両が停止中であると判別したとき
には、リリーフ弁19のリリーフ設定圧を予め設定して
おいた停止時に適したリリーフ圧Pr に制御でき、車両
を停止状態に保持できる。そして、車両の発進時や加速
時には、リリーフ弁19のリリーフ設定圧をこのときの
パイロット圧Ps に対応する発進、加速時に適したリリ
ーフ圧Pr に設定でき、油圧モータ3に作用する駆動圧
力が過大となったときにリリーフ弁19を開弁させて、
このときの過剰圧をタンク管路18,16を介してタン
ク2へとリリーフさせることができる。
【0056】従って本実施例では、急発進,急加速時等
に油圧モータ3の駆動圧力を走行ペダル7Aの操作量に
対応したリリーフ圧Pr まで確実に減圧するように制御
でき、油圧モータ3によって車両を急発進,急加速させ
るときに衝撃が発生するのを効果的に防止できると共
に、発進,加速等を走行ペダル7Aの操作でスムーズに
行なうことができる。
【0057】また、車両の減速時には、車両の運動エネ
ルギーに応じた制動圧力を油圧モータ3に作用させるこ
とができ、急減速時等に急ブレーキをかけたような衝撃
が発生するのを効果的に防止できると共に、低速から高
速に亘る車両の全速度域でリリーフ圧Pr を可変に設定
でき、操縦安定性や安全性を向上できる等、種々の効果
を奏する。
【0058】次に、図8は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、油圧モータ3に作用する圧力が所要
の設定圧を越えたときに、このときの過剰圧をリリーフ
させる可変式のリリーフ圧設定手段を、カウンタバラン
ス弁11と油圧モータ3との間に位置して一対の主管路
4A,4B間にそれぞれ配設された一対のオーバロード
リリーフ弁31A,31Bと、該オーバロードリリーフ
弁31A,31Bのパイロット管路32A,32B間に
設けられ、該パイロット管路32A,32Bのうち、高
圧側を選択する高圧選択弁としてのシャトル弁33と、
該シャトル弁33を油圧モータ3のドレン管路26に接
続する他のドレン管路34の途中に設けられ、オーバロ
ードリリーフ弁31A,31Bのリリーフ圧Pr をコン
トローラ35からの制御信号により可変に制御する可変
式の圧力制御弁36とから構成したことにある。
【0059】ここで、コントローラ35は前記第1の実
施例で述べたコントローラ27とほぼ同様に構成され、
その記憶エリア35A内には図4ないし図7に示すマッ
プとほぼ同様のマップが格納されているものの、該コン
トローラ35では圧力制御弁36の電磁比例ソレノイド
部36Aに出力する制御信号の電流値が、圧力制御弁3
6に作用する圧力に対応して小さく設定されている。ま
た、オーバロードリリーフ弁31A,31Bは流出側が
管路37の基端側に接続され、該管路37の先端側はカ
ウンタバランス弁11と油圧モータ3との間でメイクア
ップ用チェック弁15を介して主管路4A,4Bに接続
されると共に、タンク管路16にも接続されている。
【0060】そして、オーバロードリリーフ弁31A,
31Bはドレン管路34の途中に位置する圧力制御弁3
6によって常時は閉弁状態に保持され、油圧モータ3に
作用する駆動圧力または制動圧力が車両の発進,加速
時、減速時または停止時に適したそれぞれのリリーフ圧
Pr を越えたときには、ドレン管路34内に発生するパ
イロット圧で圧力制御弁36が開弁することにより、オ
ーバロードリリーフ弁31A,31Bのいずれか一方が
これに連動して開弁し、このときの過剰圧を管路37お
よびメイクアップ用チェック弁15を介して主管路4
A,4Bのうち、低圧側の主管路4Aまたは4B内にリ
リーフさせる。
【0061】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、カウンタバランス弁
11と油圧モータ3との間に位置して一対の主管路4
A,4B間にそれぞれ配設された一対のオーバロードリ
リーフ弁31A,31Bのリリーフ圧Pr をコントロー
ラ35からの制御信号により圧力制御弁36で可変に制
御し、該圧力制御弁36を、オーバロードリリーフ弁3
1A,31Bのパイロット管路32A,32Bのうち、
高圧側をシャトル弁33を介して油圧モータ3のドレン
管路26に接続する他のドレン管路34の途中に設ける
構成としてから、オーバロードリリーフ弁31A,31
Bに作用する圧力に比較して圧力制御弁36に作用する
圧力を大幅に低下させることができ、該圧力制御弁36
を電磁比例ソレノイド部36Aと共に小型化してコスト
ダウンを図ることができる。
【0062】次に、図9は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例でも前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、油圧モータ3に作用する圧力が所要
の設定圧を越えたときに、このときの過剰圧をリリーフ
させる可変式のリリーフ圧設定手段を、カウンタバラン
ス弁11と油圧モータ3との間に位置して一対の主管路
4A,4B間にそれぞれ接続された一対のバイパス管路
41A,41Bと、該バイパス管路41A,41Bの途
中にそれぞれ設けられ、コントローラ42からの制御信
号によりリリーフ圧Pr を可変に制御する一対の設定圧
可変式のリリーフ弁43A,43Bとから構成したこと
にある。
【0063】ここで、コントローラ42は前記第1の実
施例で述べたコントローラ27とほぼ同様に構成され、
その記憶エリア42A内には図4ないし図7に示すマッ
プとほぼ同様のマップが格納されているものの、該コン
トローラ42はリリーフ弁43A,43Bの電磁比例ソ
レノイド部44A,44Bにそれぞれ減速用、加速用ま
たは停止用の制御信号を出力する構成となっている。
【0064】また、バイパス管路41A,41Bはその
途中に位置するリリーフ弁43A,43Bが常時は閉弁
状態に保持されることにより、主管路4A,4B間がバ
イパス管路41A,41Bを介して連通するのを防止
し、主管路4A,4B内に油圧モータ3の駆動圧力また
は制動圧力が発生するのを保証している。そして、油圧
モータ3に作用する駆動圧力または制動圧力が車両の発
進,加速時、減速時または停止時に適したそれぞれのリ
リーフ圧Pr を越えたときには、バイパス管路41A,
41Bの途中でリリーフ弁43A,43Bのいずれか一
方が開弁することにより、このときの過剰圧を主管路4
A,4Bのうち、低圧側の主管路4Aまたは4B内にリ
リーフさせる。
【0065】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、カウンタバランス弁
11と油圧モータ3との間に位置して一対の主管路4
A,4B間にそれぞれバイパス管路41A,41Bを介
してリリーフ弁43A,43Bを配設したから、前記第
1の実施例で用いているシャトル弁17等を不要にで
き、油圧回路を簡略化することができる。
【0066】また、コントローラ42は圧力センサ24
A,24Bから主管路4A,4B内の圧力Pa ,Pb を
読込み、この圧力Pa ,Pb に基づいてリリーフ弁43
A,43Bの電磁比例ソレノイド部44A,44Bに選
択的に制御信号を出力するようにすればよく、この場
合、圧力Pa ,Pb のうち主管路4A内の圧力Pa が高
いときにはリリーフ弁43Aに制御信号を出力し、主管
路4B内の圧力Pb が高いときにはリリーフ弁43Bに
制御信号を出力することにより、油圧モータ3に作用す
る駆動圧力または制動圧力を車両の発進,加速時、減速
時または停止時に適したそれぞれのリリーフ圧Pr 以下
に抑えることができ、操縦安定性や安全性を効果的に向
上できる。
【0067】なお、前記各実施例では、図3に示すプロ
グラムのうち、ステップ2が本発明の構成要件である走
行状態判別手段の具体例を示し、ステップ3が速度検出
手段の具体例を示し、ステップ4〜ステップ9が制御信
号出力手段の具体例を示している。
【0068】また、前記各実施例では、圧力センサ23
で検出したパイロット圧Ps 等に基づき車両の走行状態
を判別するものとして述べたが、これに替えて、図3に
示すステップ1で前後進切換弁9からの信号を読込むよ
うにすれば、例えば前後進切換弁9が前進位置(F)に
切換えられている状態で、主管路4A,4Bのうち、主
管路4A内の圧力Pa が主管路4B内の圧力Pb よりも
高いときには、車両が加速状態にあると判別でき、主管
路4B内の圧力Pb が主管路4A内の圧力Paよりも高
いときには減速状態にあると判別できる。また、前後進
切換弁9が後進位置(R)に切換えられているときに
も、これとほぼ同様に車両の減速時、加速時を判別で
き、前後進切換弁9が中立位置(N)に切換えられてい
る状態で、主管路4A内の圧力Pa と主管路4B内の圧
力Pb とが等しいときには車両が停止中であると判別で
きる。
【0069】さらに、前記各実施例では、コントローラ
27(35,42)の記憶エリア27A(35A,42
A)内に、図5中に実線で例示した特性28からなるリ
リーフ圧算定マップおよび図6中に実線で例示した特性
29からなるリリーフ圧算定マップ等を格納するものと
して述べたが、これに替えて、図5、図6中に点線で示
すような特性28A,29Aをもったリリーフ圧算定マ
ップをそれぞれ記憶エリア27A(35A,42A)内
に格納するようにしてもよい。
【0070】一方、前記各実施例では、リリーフ弁19
(31A,31B、43A,43B)のリリーフ圧Pr
を電磁比例ソレノイド部19A(36A、44A,44
B)により図2に実線で示す特性20をもって可変に設
定するものとして述べたが、これに替えて、特性20と
は逆特性となる図2中に点線で示す特性20Aをもって
リリーフ弁19(31A,31B、43A,43B)の
リリーフ圧Pr を可変に設定するようにしてもよく、こ
の場合には、断線事故等が起きたときにリリーフ弁19
(31A,31B、43A,43B)のリリーフ圧Pr
を最高圧に保持でき、フェイルセーフ機能を与えること
ができる。また、この場合には、図7中に点線で示す特
性30Aからなる電流値変換マップを記憶エリア27A
(35A,42A)内に格納する構成とすればよい。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、油圧
モータと制御弁との間に位置して各主管路の途中に過剰
圧をリリーフさせる可変式のリリーフ圧設定手段を設
け、少なくとも走行用の操作量検出手段からの信号に基
づいて車両の走行状態が減速時であると判別したときに
は、リリーフ圧設定手段に減速用の制御信号を出力し、
該リリーフ圧設定手段の設定圧を速度検出手段からの信
号に基づいて減速時に適した圧力に制御する構成とした
から、走行用の操作手段の操作量に基づき車両の走行状
態を早期に判別でき、走行途中の車両が減速中であると
判別したときに、該車両の走行速度に応じた減速時のリ
リーフ圧に設定できる。そして、走行速度に対応するエ
ネルギーをもって走行している車両に対して、このとき
のエネルギーに対応した制動圧力を油圧モータに作用さ
せることができ、制動圧力が過大となったり、過小とな
ったりするのを確実に防止できる。
【0072】また、車両の発進時や加速時には、前記操
作手段の操作量に応じて加速時に適したリリーフ圧に設
定でき、油圧モータに作用する駆動圧力が過大となった
り、過小となったりするのを防止できる。そして、車両
の停止時にはこれに適したリリーフ圧に設定でき、車両
を停止状態に保持できる。
【0073】従って、車両の全速度域に亘ってリリーフ
圧を可変に設定でき、減速時や加速時の衝撃を効果的に
緩和できる上に、操縦安定性や安全性を確実に向上させ
ることができる等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるホイール式油圧シ
ョベル用の油圧モータ駆動回路を示す油圧回路図であ
る。
【図2】図1中のリリーフ弁によるリリーフ圧と電磁比
例ソレノイド部に印加される制御信号の電流との関係を
示す特性線図である。
【図3】コントローラによるリリーフ弁のリリーフ圧制
御処理を示す流れ図である。
【図4】コントローラの記憶エリア内に格納された走行
速度算定マップの説明図である。
【図5】コントローラの記憶エリア内に格納されたリリ
ーフ圧算定マップの説明図である。
【図6】コントローラの記憶エリア内に格納された他の
リリーフ圧算定マップの説明図である。
【図7】コントローラの記憶エリア内に格納された電流
値変換マップの説明図である。
【図8】第2の実施例によるホイール式油圧ショベル用
の油圧モータ駆動回路を示す油圧回路図である。
【図9】第3の実施例によるホイール式油圧ショベル用
の油圧モータ駆動回路を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 タンク 3 油圧モータ 4A,4B…主管路 5 制御弁 7 パイロット弁(操作手段) 7A 走行ペダル 8 パイロット管路 9 前後進切換弁 11 カウンタバランス弁 16,18 タンク管路 17 シャトル弁(高圧選択弁) 19,43A,43B リリーフ弁(リリーフ圧設定手
段) 19A,36A,44A,44B 電磁比例ソレノイド
部 23 圧力センサ(操作量検出手段) 24A,24B 圧力センサ(圧力検出手段) 25 回転数センサ(速度検出手段) 26,34 ドレン管路 27,35,42 コントローラ(制御装置) 31A,31B オーバロードリリーフ弁(リリーフ圧
設定手段) 36 圧力制御弁 41A,41B バイパス管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−244669(JP,A) 実開 平2−144824(JP,U) 実開 昭57−77757(JP,U) 実開 平1−166162(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/40 - 61/42 B60K 17/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、原動機によって駆動さ
    れる油圧ポンプと、該油圧ポンプとタンクとに一対の主
    管路を介して接続され、該油圧ポンプからの圧油が給排
    されることにより前記車両を走行させる走行用の油圧モ
    ータと、該油圧モータと油圧ポンプ、タンクとの間に位
    置して前記各主管路の途中に設けられ、該油圧モータに
    給排される圧油の流量および方向を制御する制御弁と、
    該制御弁を操作量に応じて切換操作する走行用の操作手
    段と、該操作手段の操作量を検出する操作量検出手段
    と、前記油圧モータと制御弁との間に位置して前記各主
    管路の途中に設けられ、前記油圧モータに作用する圧力
    が所要の設定圧を越えたときに、このときの過剰圧をリ
    リーフさせる可変式のリリーフ圧設定手段と、前記車両
    の走行速度を検出する速度検出手段と、少なくとも前記
    操作量検出手段からの信号に基づき前記車両の走行状態
    を判別する走行状態判別手段と、該走行状態判別手段に
    よって前記車両が減速中であると判別したときに、前記
    リリーフ圧設定手段の設定圧を前記速度検出手段からの
    信号に基づき減速時に適した圧力に制御するように、前
    記リリーフ圧設定手段に減速用の制御信号を出力する制
    御信号出力手段とから構成してなる作業車両の走行用油
    圧モータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記制御信号出力手段は、前記走行状態
    判別手段によって前記車両が加速中であると判別したと
    きに、前記リリーフ圧設定手段の設定圧を前記操作量検
    出手段からの信号に基づき加速時に適した圧力に制御す
    るように、前記リリーフ圧設定手段に加速用の制御信号
    を出力する構成としてなる請求項1に記載の作業車両の
    走行用油圧モータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記制御信号出力手段は、前記走行状態
    判別手段によって前記車両が停止中であると判別したと
    きに、前記リリーフ圧設定手段の設定圧を停止時に適し
    た圧力に制御する構成としてなる請求項1に記載の作業
    車両の走行用油圧モータ駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記走行状態判別手段は、前記操作量検
    出手段からの信号と前記速度検出手段からの信号とに基
    づき前記車両の走行状態を判別してなる請求項1,2ま
    たは3に記載の作業車両の走行用油圧モータ駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記油圧モータと制御弁との間には前記
    一対の主管路の途中に位置して一対の圧力検出手段を設
    け、前記走行状態判別手段は、該各圧力検出手段からの
    信号、前記操作量検出手段からの信号および前記速度検
    出手段からの信号に基づき前記車両の走行状態を判別し
    てなる請求項1,2または3に記載の作業車両の走行用
    油圧モータ駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記一対の主管路の途中には前記油圧モ
    ータと制御弁との間に位置してカウンタバランス弁を設
    け、前記リリーフ圧設定手段は該カウンタバランス弁と
    油圧モータとの間に位置して前記各主管路の途中に設け
    てなる請求項1,2,3,4または5に記載の作業車両
    の走行用油圧モータ駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記リリーフ圧設定手段は、前記カウン
    タバランス弁と油圧モータとの間に位置して前記一対の
    主管路間に配設され、該各主管路のうち高圧側の圧油を
    選択する高圧選択弁と、該高圧選択弁をタンクと接続す
    るタンク管路の途中に設けられ、前記制御信号出力手段
    からの制御信号によりリリーフ圧を可変に設定する設定
    圧可変式のリリーフ弁とから構成してなる請求項6に記
    載の作業車両の走行用油圧モータ駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記リリーフ圧設定手段は、前記カウン
    タバランス弁と油圧モータとの間に位置して前記一対の
    主管路間にそれぞれ配設された一対のオーバロードリリ
    ーフ弁と、該各オーバロードリリーフ弁のリリーフ圧を
    前記制御信号出力手段からの制御信号により可変に制御
    する可変式の圧力制御弁とから構成してなる請求項6に
    記載の作業車両の走行用油圧モータ駆動回路。
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