JP3265964B2 - エレベーターの信号伝送装置 - Google Patents

エレベーターの信号伝送装置

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JP3265964B2
JP3265964B2 JP00060196A JP60196A JP3265964B2 JP 3265964 B2 JP3265964 B2 JP 3265964B2 JP 00060196 A JP00060196 A JP 00060196A JP 60196 A JP60196 A JP 60196A JP 3265964 B2 JP3265964 B2 JP 3265964B2
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elevator
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邦和 小浦
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロコンピ
ュータ等を用いて構成されたエレベーターの信号伝送装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来例の構成を図10を参照しながら説
明する。図10は例えば特開平5−162935号公報
にしめされた従来のエレベーターの信号伝送装置を示す
ブロック図である。
【0003】図10において、制御盤1には、エレベー
ター制御装置2と、このエレベーター制御装置2に2ポ
ートRAM93を通じて接続されマイクロコンピュータ
等から構成される乗場の親局95と、同じくエレベータ
ー制御装置2に2ポートRAM94を通じて接続されマ
イクロコンピュータ等から構成されるかごの親局96が
設けられている。なお、乗場の親局95およびかごの親
局96は、シリアル伝送インタフェース(UART)を
内蔵している。
【0004】また、マイクロコンピュータ等から構成さ
れる各階の乗場の子局4は、送信線97および受信線9
8を通じて乗場の親局95に接続されている。この乗場
の子局4には、ホールランタン910、ホールチャイム
911、呼び釦灯4b、呼び釦4aなどが接続されてい
る。
【0005】さらに、かご916内に設けられ、マイク
ロコンピュータ等から構成されるかごの子局6は、送信
線914および受信線915を通じてかごの親局96に
接続されている。このかごの子局6には、インジケータ
918、かご操作盤919などが接続されている。
【0006】つぎに、各階の乗場の子局4は各々図11
のように構成されている。図11は従来のエレベーター
の信号伝送装置の乗場の子局4を示す構成図である。
【0007】図において、1001は伝送処理用のマイ
クロコンピュータであり、1002は所定のプログラム
等か格納されているリードオンメモリ(以下、ROMと
いう)、1003はデータ等が格納されるランダムアク
セスメモリ(以下、RAMという)、1004は入力ポ
ート、1005は出力ポート、1006は送信・受信用
のシリアルインタフェース、1007はデータバスであ
る。シリアルインタフェース1006はドライバ100
8およびレシーバ1009を介して伝送線9に接続され
ている。
【0008】そして、かごの子局6は図12のように構
成されている。図12は従来のエレベーターの信号伝送
装置のかごの子局6を示す構成図である。
【0009】図において、1101は伝送処理用のマイ
クロコンピュータであり、1102は所定のプログラム
等が格納されているROM、1103はデータ等が格納
されるRAM、1104は入力ポート、1105は出力
ポート、1106は送信・受信用のシリアルインタフェ
ース、1107はデータバスである。シリアルインタフ
ェース1106はドライバ1108およびレシーバ11
09を介して伝送線11に接続されている。
【0010】次に、前述した従来例の動作を図13を参
照しながら説明する。図13は、従来のエレベーターの
乗場系列の信号伝送装置の伝送信号を示す図である。
【0011】図13において、上段が親局から子局への
伝送、下段が子局から親局への伝送を示している。1伝
送周期には、同期用の伝送信号の無い期間T1,T2,
T3およびT4が設けられ、1バイトで構成される16
個の送信データS1 ̄S16が親局から送信され、ま
た、それらに呼応した同じく1バイトで構成される16
個の返信データR1 ̄R16が子局から返信される。な
お、送信データ間は2.5msec、1バイトのデータ
送信時間は2.2msecとしている。
【0012】一方、従来のエレベーターのかご系列の信
号伝送装置の伝送信号も、基本的に同等な方式で構成さ
れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベーターの
信号伝送装置は以上のように構成されており、乗場系列
とかご系列にそれぞれ別々の親局を設け、乗場およびか
ご系列の子局と図13に示すような伝送方式で伝送をお
こなっていたので、プリント基板上の実装スペースが親
局2個分必要となるばかりか、親局および2P−RAM
を初めとする半導体素子も2個分必要となりコストが上
昇する等の問題点があった。
【0014】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、電子部品の削減によりプリント基
板上の実装効率を向上するとともに、簡素な構造で低価
格なエレベーターの信号伝送装置を得ることを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タの信号伝送装置は、乗場系の信号伝送を制御する乗場
系伝送制御手段と、かご系の信号伝送を制御するかご系
伝送制御手段と、乗場系伝送制御手段の信号伝送処理と
かご系伝送制御手段の信号伝送処理とをいずれか一方に
切り換える処理切り換え手段と、処理切り換え手段を制
御して、割込要求信号が入った場合に、現在実行中の信
号伝送処理の中で優先順位の高い処理が終了した後に他
方の信号伝送処理に切り換える割込コントローラとを備
えたものである。
【0016】また、優先順位の高い処理は、少なくとも
送信処理を含むものである。
【0017】また、割込要求信号を発生させるタイマ
と、同期用の伝送信号をタイマに送出するエレベータ制
御装置とを備えたものである。
【0018】また、割込要求信号を発生させるタイマ
と、同期用の伝送信号を送出する群管理制御装置と、群
管理制御装置からの伝送信号を入力して同期検出を行
い、タイマに同期検出終了信号を送出する同期検出手段
とを備えたものである。また、同期検出手段は、群管理
制御装置からの伝送信号が所定期間途切れた場合に、同
期検出が終了したと判定するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、従来装置のものと同一部
分または相当部分には、各図中、同一符号または相当符
号を付している。
【0020】図1において、この発明の実施の形態の伝
送処理システム3はSOC化された半導体素子であり、
その機能はUART(詳細後述)を複数個(本実施の形
態では6個)内蔵しており、UART3aは群管理制御
装置1000、UART3bは乗場のリモートステーシ
ョン(乗場の子局)4、UART3cはインフォメーシ
ョンのリモートステーション(インフォメーションの子
局)5、UART3dはかごのリモートステーション
(かごの子局)6、UART3eはMOP盤7、UAR
T3fは、CRT監視盤8にそれぞれ接続されている。
ここで、乗場のリモートステーション4およびかごのリ
モートステーション6のハードウェア構成は従来例の図
10、11、12と、乗場系列の信号伝送装置の伝送信
号は従来例の図13と同一である。4aは乗場のリモー
トステーション4に接続され、乗場呼び信号を入力する
ための乗場呼び釦、4bは乗場のリモートステーション
4に接続され、リモートステーションから出力される乗
場呼登録完了信号により点灯する乗場呼び登録灯であ
る。5aはインフォメーションのリモートステーション
5に接続され、インフォメーションのリモートステーシ
ョンから出力されるホールインフォメーション、グラフ
ィックホールランタン、行き先階表示等の各種情報の表
示制御を行なうエレベーターメッセージである。MOP
盤7は、エレベーター利用者へのサービス向上や保守作
業の合理化、保守員の安全性をはかるモニタ機能をもつ
ものであり、CRT監視盤8はエレベーターの稼働状態
等を管理人室等で監視するものであるが、詳細は割愛す
る。9〜14は双方向のシリアル伝送線である。また、
制御盤1はエレベーター制御装置2と伝送処理システム
3とから構成されている。
【0021】図2は本実施の形態における伝送処理シス
テム3を示すハードウェアの構成図である。図におい
て、30は伝送処理用のCPUコアであり、31は所定
のプログラム等が格納されているROM、32はデータ
等が格納されるRAM、33はエレベーター制御装置2
とのデータ通信用の2ポートRAM、34は各系列(本
実施の形態では、乗場およびかごの2系列)との信号伝
送用の処理・実行を制御するためのタイマ、36は、タ
イマ34からの割込み要求の優先順位を決定する割込み
コントローラ、30a〜30fは送信・受信用のシリア
ルインタフェース、35は伝送処理システム内部のデー
タバスである。シリアルインタフェース30a〜30f
はドライバ31a〜31fおよびレシーバ32a〜32
fを介して伝送線9〜14にそれぞれ接続されている。
【0022】図3はこの発明の実施の形態であるエレベ
ーターの信号伝送装置の伝送処理システム3の機能ブロ
ック図である。
【0023】図において、300は同期検出手段であ
り、群管理制御装置1000からの同期用の伝送信号の
無い期間の検出完了信号S1をタイマ34に対して出力
する(詳細は図5により後述する)。そして、前記検出
完了信号S1に基づいてタイマ1(詳細後述)が起動さ
れる。さらに、タイマ1からの割込要求信号T1HAL
Lは、割込みコントローラ36に入力され、割込が発生
したことを示す信号S2が割込みコントローラ36より
出力される。一方、エレベーター制御装置2からの同期
信号S1’も同様にタイマ34に対して出力され、前記
同期信号S1’に基づいてタイマ2(詳細後述)が起動
される。そして、タイマ2からの割込要求信号T2CA
Rは、割込みコントローラ36に入力され割込が発生し
たことを示す信号S2が割込みコントローラ36より出
力される。処理切り換え手段310は、割込コントロー
ラ36の出力信号S2、乗場系伝送制御手段320の出
力信号S3およびかご系伝送制御手段330の出力信号
S4を入力として、処理切り換え要求信号S5またはS
6を乗場系伝送制御手段320またはかご系伝送制御手
段330に出力する。
【0024】次に、乗場系伝送制御手段320は、処理
切り換え手段310の出力信号S5に基づいてホールの
リモートステーション4、インフォメーションのリモー
トステーション5さらに群管理制御装置1000との信
号伝送を送信手段340および受信手段350を介して
行なう。そして、必要な信号伝送処理が終了したら、そ
の旨終了信号S3として、処理切り換え手段310に出
力する。
【0025】また、かご系伝送制御手段330は、処理
切り換え手段310の出力信号S6に基づいてかごのリ
モートステーション6、MOP盤7さらにCRT監視盤
8との信号伝送を送信手段360および受信手段370
を介して行なう。そして、必要な信号伝送処理が終了し
たら、その旨終了信号S4として、処理切り換え手段3
10に出力する。
【0026】ここで、タイマ34には、タイマ1とタイ
マ2が格納されており(図示せず)、乗場系の伝送制御
手段320はタイマ1、かご系の伝送制御手段330は
タイマ2により処理・実行されるものとする。また、乗
場系伝送制御手段320はホールのリモートステーショ
ン4、インフォメーションのリモートステーション5、
群管理制御装置1000との信号伝送を制御し、かご系
伝送制御手段330は、かごのリモートステーション
6、MOP盤7、CRT監視盤8との信号伝送を制御す
るものとする。
【0027】次に、上記構成のエレベーターの信号伝送
装置の同期検出手段300、処理切り換え手段310、
乗場系伝送制御手段320、かご系伝送制御手段330
の各動作について図4〜図9を用いて説明する。尚、図
5〜図8のエレベーターの信号伝送装置の各手段による
動作を示すフローチャートに基づくプログラムは、図2
のROM31に格納されており、エレベーター制御のメ
インプログラムの実行中にコールされ実行される。
【0028】図9は、図1の群管理制御装置1000と
伝送処理システム3内のUART3aとの間の伝送線1
4を介した信号伝送装置の伝送信号を示す図である。
【0029】図9において、上段が群管理制御装置10
00から伝送処理システム3への伝送、下段が伝送処理
システム3から群管理制御装置1000への伝送のタイ
ミングを示している。1伝送周期には、同期用の伝送信
号の無い期間t1,t2,t3が設けられ、1バイトで
構成される77個の送信データs1〜s77が群管理制
御装置1000から送信され、また、それらのうちのs
1,s5,s9,s13,s17,s21,s25,s
29,s33,s37,s41,s45,s49,s5
3,s57,s61,s65,s69に呼応した同じく
1バイトで構成される18個の返信データr1〜r18
が伝送処理システム3から返信される。なお、群管理制
御装置1000の送信データ間は625μsec、1バ
イトのデータ送信時間は573μsecとしている。一
方、伝送処理システム3の送信データ間は2.5mse
c、1バイトのデータ送信時間は2.2msecとして
いる。
【0030】図5は、前記同期用の伝送信号の無い期間
t1,t2,t3を検出する同期検出手段300の動作
フローチャートであり、ステップ501で、同期用の伝
送信号の無い期間t1,t2,t3を検出したかどうか
判定する。ステップ502では、群管理制御装置100
0からの送信データs1〜s77があるかどうかを判定
する。ここで、群管理制御装置1000からの送信デー
タs1〜s77がない場合、同期用の伝送信号の無い期
間t1,t2,t3のうちの1つとみなし、同期検出用
のカウンタをインクリメントする。そして、ステップ5
04で、前記同期検出用のカウンタ値が規定値(本実施
例では3個)以上か判定し、そうであれば次のステップ
505で同期検出完了とみなし、ステップ506で同期
検出完了信号S1をタイマ34に対して出力する。ステ
ップ502で、群管理制御装置1000からの送信デー
タs1〜s77が有りと判定された場合は、ステップ5
07で前記同期検出用のカウンタを0クリアし、ステッ
プ508で同期検出失敗とみなす。また、ステップ50
4で、前記同期検出用のカウンタ値が規定値(本実施例
では3個)より小さい場合もステップ508にて同期検
出失敗とみなす。
【0031】図4は、かご系の割込み要求信号T2CA
Rと乗場系の割込み要求信号T1HALLが競合したと
きの割込み処理タイミングであり、(1)はかご系の割
込みが発生し、続いてすぐに乗場系割込みが発生した場
合の割込み処理タイミングである。一方(2)は、乗場
系の割込み要求信号T1HALLが発生し、続いてすぐ
にかご系の割込要求信号T2CARが発生した場合の割
込み処理タイミングである。尚、かご系と乗場系の割込
が時間的に同時に発生した場合は、図4(1)のタイミ
ングで処理される。
【0032】以下、図4(1)におけるエレベーターの
信号伝送装置の処理切り換え手段310、乗場系伝送制
御手段320、かご系伝送制御手段330の各動作につ
いて説明する。図4(1)においては、時刻t1にてか
ご系の割込みが発生し(割り込要求信号T2CAR)、
続いてすぐに乗場系割込みが発生(割込要求信号T1H
ALL)したことを示している。ここで、割込コントロ
ーラ36はタイマ34からのかご系列の割込要求信号T
2CARを入力し、処理切り換え手段310に対してか
ご系伝送制御手段への切り換え要求信号としてS2を出
力する。
【0033】図6は、処理切り換え手段310の動作フ
ローチャートであり、ステップ601において割込コン
トローラ36からの切り換え要求信号S2があるかどう
か判定する。この場合ステップ602に進み、切り換え
要求信号がかご系か乗場系か判定する。この場合、かご
系であるので、ステップ603でかご系列の処理中フラ
グCARFLAGをオンする(図4(1)CARFLA
G)。つづいて、ステップ604でかご系列伝送制御手
段選択信号S6をかご系伝送制御手段330に対して出
力する。
【0034】図8は、かご系伝送制御手段の動作フロー
チャートであり、処理切り換え手段310より出力され
るかご系列伝送制御手段選択信号S6により起動され
る。ステップ801では、かごのリモートステーション
6に対する送信処理を行なう(図4(1)かご送信・受
信処理Tcar期間)。もちろんこの処理期間中乗場系
列からの割込み要求信号T1HALLは保持されたまま
である(図4(1)T1HALL)。次に、ステップ8
02で割込み許可とする。ここで、タイマ34からの割
込み要求信号が乗場系列から割込み要求信号T1HAL
Lとして割込コントローラ36に入力され、処理切り換
え手段310に対して、乗場系伝送制御手段への切り換
え要求信号としてS2を出力する。さらに、図6の処理
切り換え手段310の動作フローチャートにおいて、ス
テップ601,602と進み、ステップ609で乗場系
列の処理フラグHALLFRAGをオンする(図4
(1)時刻t4のHALLFLAG)。つづいて、ステ
ップ610で乗場系伝送制御手段選択信号S5を乗場系
伝送制御手段320に対して出力する。
【0035】図7は、乗場系伝送制御手段の動作フロー
チャートであり、処理切り換え手段310より出力され
る乗場系列伝送制御手段選択信号S5により起動され
る。ステップ701では、ホール、およびインフォメー
ションのリモートステーション4、および5に対する送
信処理を行なう(図4(1)乗場送信・受信処理Tha
ll期間)。ステップ702では割込み許可とし、さら
にステップ703ではホール、およびインフォメーショ
ンのリモートステーション4、および5からの受信処理
を行なう(図4(1)乗場送信・受信処理thall期
間)。ここでステップ702で割込み許可としても、か
ご系列からの割込み要求信号T2CARは既に受け付け
られているので、割込コントローラ36が起動されるこ
とはない。次に、ステップ704では、乗場系列の処理
フラグHALLFLAGをオフする(図4(1)時刻t
2のHALLFLAG)。そしてステップ705でかご
系列の処理中フラグCARFLAGがオンしているかど
うか判定する。ここではオンしているので、ステップ7
07に進み、処理切り換え手段選択信号S3を出力す
る。処理切り換え手段選択信号S3が出力されると、再
度処理切り換え手段310が起動され、図6に示される
動作フローチャートに従って処理される。ステップ60
1において割込コントローラ36からの切り換え要求信
号S2があるかどうか判定する。この場合切り換え要求
信号S2はないので、ステップ606に進む。そして、
乗場系伝送制御手段320からの処理切り換え手段選択
信号S3入力があるので、ステップ606,607,6
04と進みかご系列伝送制御手段選択信号S6をかご系
伝送制御手段330に対して出力する。ここで、かご系
伝送制御手段330が再度起動されるが、先ほど処理が
中断されたステップ802の次のステップ803から実
行される(図4(1)時刻t2)。ステップ803で
は、乗場系列の処理フラグHALLFLAGがオンして
いるかどうか判定する。この場合オフしているので、次
のステップ804のMOP盤7への送信処理、ステップ
805のCRT監視盤8への送信処理、ステップ806
のかごのリモートステーション6からの受信処理、ステ
ップ807のMOP盤7からの受信処理、ステップ80
8のCRT監視盤8からの受信処理を行い、ステップ8
09で、かご系列の処理中フラグCARFLAGをオフ
する(図4(1)時刻t3)。ステップ810では、エ
レベーターの信号伝送に必要なその他の処理を行い一連
の処理を終了する。
【0036】次に、図4(2)におけるエレベーターの
信号伝送装置の処理の切り換え手段310、乗場系伝送
制御手段320、かご系伝送制御手段330の各動作に
ついて説明する。図4(2)においては、時刻t1にて
乗場系の割込みが発生し(割込要求信号T1HAL
L)、続いてすぐにかご系の割込みが発生(割込要求信
号T2CAR)したことを示している。ここで、割込コ
ントローラ36はタイマ34からの割込み要求信号T1
HALLを入力し、処理切り換え手段310に対して乗
場系伝送制御手段への切り換え要求信号としてS2を出
力する。
【0037】図6は、処理切り換え手段310の動作フ
ローチャートであり、ステップ601において割込コン
トローラ36からの切り換え要求信号S2があるかどう
か判定する。ここでは、乗場系であるので、ステップ6
09で乗場系列の処理フラグHALLFLAGをオンす
る(図4(2)HALLFLAG)。つづいて、ステッ
プ610で乗場系列伝送制御手段選択信号S5を乗場系
伝送制御手段320に対して出力する。
【0038】図7は、乗場系伝送制御手段の動作フロー
チャートであり、処理切り換え手段310より出力され
る乗場系列伝送制御手段選択信号S5により起動され
る。ステップ701では、ホール、およびインフォメー
ションのリモートステーション4、および5に対する送
信処理を行なう(図4(2)乗場送信・受信処理Tha
ll期間)。もちろんこの処理期間中かご系列からの割
込み要求信号T2CARは保持されたままである(図4
(2)T2CAR)。次にステップ702で割込み許可
とする。ここで、タイマ34からの割込み要求信号がか
ご系列からの割込み要求信号T2CARとして割込コン
トローラ36に入力され、処理切り換え手段310に対
してかご系伝送制御手段への切り換え要求信号としてS
2を出力する。さらに、図6の処理切り換え手段310
の動作フローチャートにおいて、ステップ601,60
2と進み、ステップ603でかご系列の処理フラグCA
RFRAGをオンする(図4(2)時刻t4のCARF
LAG)。つづいて、ステップ604でかご系列伝送制
御手段選択信号S6をかご系伝送制御手段330に対し
て出力する。
【0039】図8は、かご系列伝送制御手段の動作フロ
ーチャートであり、処理切り換え手段310より出力さ
れるかご系列伝送制御手段選択信号S6により起動され
る。ステップ801では、かごのリモートステーション
6に対する送信処理を行なう(図4(2)かご送信・受
信処理Tcar期間)。ステップ802では割込み許可
とし、ステップ803で乗場系列の処理フラグHALL
FLAGがオンしているかどうか判定する。この場合オ
ンしているので、ステップ811に進み処理切り換え手
段選択信号S4を出力する。処理切り換え手段選択信号
S4が出力されると、再度処理切り換え手段310が起
動され、図6に示される動作フローチャートに従って処
理される。ステップ601において割込コントローラ3
6からの切り換え要求信号S2があるかどうか判定す
る。この場合切り換え要求信号S2はないので、ステッ
プ606に進む。そして、かご系伝送制御手段330か
らの処理切り換え手段選択信号S4入力があるので、ス
テップ606,607,608と進み乗場系列伝送制御
手段選択信号S5を乗場系伝送制御手段320に対して
出力する。ここで、乗場系伝送制御手段320が再度起
動されるが、先ほど処理が中断されたステップ702の
次のステップ703から実行される(図4(2)時刻t
2)。ステップ703では、ホールおよびインフォメー
ションのリモートステーション4および5からの受信処
理を行い(図4(2)thall期間)、ステップ70
4で、乗場系列の処理中フラグHALLFLAGをオフ
する(図4(2)時刻t3)。さらにステップ705で
かご系列の処理フラグCARFLAGがオンしているか
どうか判定する。この場合オンしているので、ステップ
707に進み処理切り換え手段選択信号S3を出力す
る。処理切り換え手段選択信号S3が出力されると、再
度処理切り換え手段310が起動され、図6に示される
動作フローチャートに従って処理される。ステップ60
1において割込コントローラ36からの切り換え要求信
号S2があるかどうか判定する。この場合切り換え要求
信号S2はないので、ステップ606に進む。そして乗
場系伝送制御手段320からの処理切り換え手段選択信
号S3入力があるので、ステップ606,607,60
4と進みかご系列伝送制御手段選択信号S6をかご系伝
送制御手段330に対して出力する。ここで、かご系伝
送制御手段330が再度起動されるが、先ほど処理が中
断されたステップ803の次のステップ804から実行
される(この場合ステップ804から処理が実行される
ように、スタック操作が必要となるが、詳細図示せ
ず)。そして、ステップ804のMOP盤7への送信処
理、ステップ805のCRT監視盤8への送信処理、ス
テップ806のかごのリモートステーション6からの受
信処理、ステップ807のMOP盤7からの受信処理、
ステップ808のCRT監視盤8からの受信処理を行い
(図4(2)tcar期間)、ステップ809で、かご
系列の処理中フラグCARFLAGをオフする(図4
(2)時刻t5)。ステップ810では、エレベーター
の信号伝送に必要なその他の処理を行い一連の処理を終
了する。
【0040】上述のような、この実施の形態では、かご
系と乗場系というように系列の異なる信号伝送を、2つ
のタイマ(タイマ1、およびタイマ2図示せず)で処理
・実行させる場合において、割込みの競合が発生して
も、処理切り換え手段、乗場系伝送制御手段、かご系伝
送制御手段なる手段により、図4に図示するごとく処理
を効率的に切り換えることにより、一方の処理が他方の
処理中実行不能となり、伝送能力の低下を招く事態を防
ぐことが可能となる。
【0041】また、図7のステップ701乗場送信処理
(図4のThall期間)、図8のステップ801かご
送信処理(図4のTcar期間)は、ホールおよびイン
フォメーションのリモートステーション、およびかごの
リモートステーションに対するデータ送信処理であり、
図13に示すごとく送信データ間は2.5msecであ
る。一方、ホールおよびインフォメーションのリモート
ステーション、およびかごのリモートステーションは、
前記送信データ間の2.5msecを基準として、か
ご、及びホールのインジケータ、釦灯の点灯制御などを
行っており、本実施例のように割込みの競合により、前
記送信データ間の2.5msecが維持できなくなる
と、前記かご、及びホールのインジケータ、釦灯がちら
つくなどの現象が発生する。したがって、前記送信処理
は割込要求信号発生後直ちに実行されなければいけない
処理であるが、この点においても、本実施例によれば、
上記各手段により最優先で処理されることがわかる。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上説明したとおり、伝送
処理システムと各リモートステーションとの間でデータ
を直列伝送するエレベーターの信号伝送装置において、
前記伝送処理システムが、複数の割込みが発生した場合
に、割込みの優先順位を調停する割込コントローラと、
前記割込コントローラ、および乗場系の信号伝送を制御
する乗場系伝送制御手段、かご系の信号伝送を制御する
かご系伝送制御手段からの、処理切り換え手段選択信号
を入力とし、信号伝送処理を乗場系伝送制御手段、また
はかご系伝送手段に切り換える処理切り換え手段を備え
たので、割込みの競合が発生しても、一方の処理が他方
の処理中実行不能となり、伝送能力の低下を招く事態を
防ぐ効果を奏する。
【0043】また、本発明は、1CPU(1コア)で異
なる系列の信号伝送を制御するシステムに適しており、
従来のように、各系列毎に別々のCPU(コア)、およ
びその他の半導体素子(2P−RAM等)を設ける必要
がなくなり、基盤上の実装効率を向上するとともに、低
価格なエレベーターの信号伝送装置を構築できる効果も
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態によるエレベーターの
信号伝送装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態におけるエレベーター
の伝送処理システムの構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態におけるエレベーター
の伝送処理システムの機能ブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態における割込み処理タ
イミングの説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態における同期検出手段
の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態における処理切り換え
手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態における乗場系伝送制
御手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態におけるかご系伝送制
御手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 群管理制御装置と伝送処理システム間の伝送
信号である。
【図10】 従来のエレベーターの信号伝送装置を示す
構成図である。
【図11】 従来のエレベーターの乗場の子局を示す構
成図である。
【図12】 従来のエレベーターのかごの子局を示す構
成図である。
【図13】 従来のエレベーターの信号伝送装置の伝送
信号である。
【符号の説明】
1 制御盤、2 エレベーター制御装置、3 伝送処理
システム、4 ホールのリモートステーション、5 イ
ンフォメーションのリモートステーション、6かごのリ
モートステーション、7 MOP盤、8 CRT監視
盤、9〜14伝送線、34 タイマ、310 処理切り
換え手段、320 乗場系伝送制御手段、330 かご
系伝送制御手段。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗場系の信号伝送を制御する乗場系伝送
    制御手段と、 かご系の信号伝送を制御するかご系伝送制御手段と、 前記乗場系伝送制御手段の信号伝送処理と前記かご系伝
    送制御手段の信号伝送処理とをいずれか一方に切り換え
    る処理切り換え手段と、 前記処理切り換え手段を制御して、割込要求信号が入っ
    た場合に、現在実行中の信号伝送処理の中で優先順位の
    高い処理が終了した後に他方の信号伝送処理に切り換え
    る割込コントローラとを備えることを特徴とするエレベ
    ータの信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記優先順位の高い処理は、少なくとも
    送信処理を含むことを特徴とする請求項1記載のエレベ
    ータの信号伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記割込要求信号を発生させるタイマ
    と、 同期用の伝送信号を前記タイマに送出するエレベータ制
    御装置とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載のエレベータの信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 前記割込要求信号を発生させるタイマ
    と、 同期用の伝送信号を送出する群管理制御装置と、 前記群管理制御装置からの伝送信号を入力して同期検出
    を行い、前記タイマに同期検出終了信号を送出する同期
    検出手段とを備えることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載のエレベータの信号伝送装置。
  5. 【請求項5】 前記同期検出手段は、前記群管理制御装
    置からの伝送信号が所定期間途切れた場合に、同期検出
    が終了したと判定することを特徴とする請求項4記載の
    エレベータの信号伝送装置。
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