JP3263672B2 - ノイズ注入器及びノイズ注入方法 - Google Patents

ノイズ注入器及びノイズ注入方法

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JP3263672B2 JP32625798A JP32625798A JP3263672B2 JP 3263672 B2 JP3263672 B2 JP 3263672B2 JP 32625798 A JP32625798 A JP 32625798A JP 32625798 A JP32625798 A JP 32625798A JP 3263672 B2 JP3263672 B2 JP 3263672B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノイズ注入器及
びノイズ注入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ノイズ(雑音)、特にコモンモー
ドノイズ(すなわち、1対の線路の両方に、電流、電圧
等の電気的変量が実質的に同相となるように印加される
ノイズ)が電気機器に与える影響を調べる際、一般に、
試験対象の電気機器(被試験機器)にノイズを注入し
て、被試験機器の動作を調べる手法がとられている。
【0003】被試験機器の電源ラインにノイズを注入す
る場合、従来は、被試験機器に供給すべき電源電圧にノ
イズを重畳したものに相当する電圧を生成して供給する
ノイズ注入器が、被試験機器に電源を供給している。
【0004】このようなノイズ注入器がコモンモードノ
イズを注入する場合は、ノイズ注入器と被試験機器とが
接地電位を共通にする。そして、当該ノイズ注入器は、
互いに位相がほぼ180度異なり、接地電位を基準とし
た平均電位が当該コモンモードノイズの瞬時値に等しい
関係にある、二つの交流電圧を発生して、被試験機器に
供給する手法により、コモンモードノイズを注入してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この手法によ
り、ノイズ注入器が商用電源に相当する電圧を供給する
場合は、100ボルト程度の実効値を有する交流電圧を
発生することになる。この場合、このようなノイズ注入
器は、自ら高電圧を発生するため、操作の際、感電やス
パーク等による災害を惹き起こす危険が大きい。
【0006】また、このようなノイズ注入器は、100
ボルト程度の実効値を有する交流電圧を発生するため
に、数百ボルト程度の耐圧を有する大型のコンデンサ等
の構成部品を備えている必要がある。このため、ノイズ
注入器は大型で重くなり、取り扱いが困難になる。
【0007】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、小型軽量なノイズ注入器を提供すること、及び、自
身で高電圧を発生することなく、安全に電源ラインへの
ノイズ注入を行うことができるノイズ注入器及びノイズ
注入方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかるノイズ注入器は、1
対の電源供給端を備える被試験機器に、各該電源供給端
を介してノイズを供給するノイズ注入器において、実質
的に同相の1対のノイズを発生するノイズ発生手段と、
前記ノイズ発生手段が発生した前記1対のノイズを、外
部の電源が供給する電力に重畳して前記1対の電源供給
端に供給する電力重畳手段とを備え、前記電力重畳手段
は、各前記ノイズが前記外部の電源に向かって逆流する
のを実質的に阻止するノイズ逆流防止手段を備え、前記
外部の電源は単相交流電源であり、 前記ノイズ逆流防止
手段は、各々の一端が各前記電源供給端に接続され、各
々の他端が、前記単相交流電源の各極に接続され、前記
単相交流電源の周波数の電気信号を通過し、各前記ノイ
ズの周波数の電気信号を実質的に遮断する1対のインダ
クタを備え、 前記電力重畳手段は、前記1対のインダク
タに、各前記ノイズの電圧を誘起させる相互誘導手段を
備える、ことを特徴とする。
【0009】このようなノイズ注入器は、各前記ノイズ
を外部の電源から供給される前記電力に重畳するので、
自ら電源電圧を発生することなく、安全に電源ラインへ
のコモンモードノイズの注入を行う。またこのようなノ
イズ注入器は、自ら電源電圧を発生することがないの
で、その電源電圧が高電圧であっても、高耐圧のコンデ
ンサ等の大型で重い構成部品を備える必要がない。この
ため、このようなノイズ注入器は小型軽量となる。
た、前記1対のインダクタ自身がノイズを発生するの
で、このノイズ注入器の構成は簡略化され、また、小型
軽量に構成されるようになる。また、前記外部の電源と
前記被試験機器とを結ぶ線路のインピーダンスが低く抑
えられるため、電源の供給が効率的に行われる。
【0010】前記ノイズ逆流防止手段は、前記外部の電
源に向かって実質的に同相の1対の電流が通過するのを
実質的に阻止する手段を備えるものとすれば、コモンモ
ードノイズが前記外部の電源に流出することが防止され
る。このためコモンモードノイズの注入が効率化され、
また、前記外部の電源に共通に接続されている他の電気
機器へ、前記外部の電源を介して前記コモンモードノイ
ズが流出することが回避される。
【0011】
【0012】前記1対のインダクタの各々は、前記単相
交流電源から供給される単相交流電流により各自と対を
なす前記インダクタが自己誘導する起電力を打ち消す向
きの起電力を、各自と対をなす当該インダクタに相互誘
導する誘導結合手段を備えるものとすれば、前記単相交
流電源から供給されるコモンモードのノイズが前記電気
機器に供給されることが阻止される。また、前記単相交
流電源から供給される単相交流電流により前記1対のイ
ンダクタが自己誘導する起電力により前記単相交流電源
が供給する電圧が相殺される事態も阻止され、電源の供
給は効率的になる。
【0013】
【0014】前記相互誘導手段は、例えば、前記1対の
インダクタが各前記ノイズの電圧を誘起するような磁束
を前記1対のインダクタに共通に鎖交させる手段を備え
ることにより、前記1対のインダクタ自身にノイズを発
生させる。
【0015】
【0016】前記ノイズ発生手段は、前記外部の電源に
より駆動されて実質的に同相の1対のノイズを発生する
手段を備えるものとすれば、前記ノイズ注入器は、電源
を供給する手段を自らが備えることなく前記電気機器に
前記ノイズを供給するので、前記ノイズ注入器は小型軽
量となる。
【0017】前記ノイズ発生手段は、互いに実質的に逆
相の1対のノイズを発生する手段を備えるものとすれ
ば、前記ノイズ注入器は、前記電気機器と共通のグラウ
ンドを有することを要せずに、ノーマルモードのノイズ
を前記電気機器に注入する。
【0018】この場合において、例えば、前記ノイズ発
生手段は、ノイズ発生用のインダクタの両端に、互いに
実質的に逆相の1対の前記ノイズの電圧を誘起する手段
を備え、前記電力重畳手段は、前記1対のインダクタと
前記1対の電源供給端とを接続する線路に、前記ノイズ
発生用のインダクタの各端に誘起された前記ノイズの電
圧を印加する手段を備える、ものとすることにより、前
記ノイズ注入器は、前記ノーマルモードのノイズを前記
電気機器に注入する。
【0019】前記ノイズ発生手段は、外部からの操作に
従って、前記1対の電源供給端に供給する各前記ノイズ
の量を加減する手段を備えるものとすれば、操作者の操
作に応じた量の前記ノイズが前記電気機器に注入され
る。
【0020】また、この発明の第2の観点にかかるノイ
ズ注入器は、ノイズを発生するノイズ発生手段と、電気
機器が備える電源供給端と外部の電源が備える極との間
に接続され、前記外部の電源から供給される電力を各前
記電源供給端に供給し、前記ノイズを前記電力に重畳し
て各前記電源供給端に供給し、前記ノイズが前記外部の
電源に供給されるのを実質的に阻止するノイズ逆流防止
手段とを備え、前記ノイズ逆流防止手段は、 一端が各前
記電源供給端に接続され、他端が前記外部の電源の極に
接続され、前記外部の電源の周波数の電気信号を通過
し、前記ノイズの周波数の電気信号を実質的に遮断する
インダクタと、 前記インダクタに前記ノイズの電圧を誘
起させる相互誘導手段と、を備える、ことを特徴とす
る。
【0021】このようなノイズ注入器は、前記ノイズを
外部の電源から供給される前記電力に重畳するので、自
ら電源電圧を発生することなく、安全に電源ラインへの
ノイズの注入を行う。またこのようなノイズ注入器も、
自ら電源電圧を発生することがないので、その電源電圧
が高電圧であっても、高耐圧のコンデンサ等の大型で重
い構成部品を備える必要がない。このため、このような
ノイズ注入器は小型軽量となる。
【0022】また、この発明の第3の観点にかかるノイ
ズ注入方法は、1対の電源供給端を備える被試験機器
に、各該電源供給端を介してノイズを供給するノイズ注
入方法において、実質的に同相の1対のノイズを発生す
るノイズ発生ステップと、前記ノイズ発生ステップが発
生した前記1対のノイズを、外部の単相交流電源が供給
する電力に重畳して前記1対の電源供給端に供給する電
力重畳ステップとを備え、前記電力重畳ステップは、各
前記ノイズが前記単相交流電源に向かって逆流するの
、各々の一端が各前記電源供給端に接続され、各々の
他端が、前記単相交流電源の各極に接続され、前記単相
交流電源の周波数の電気信号を通過し、各前記ノイズの
周波数の電気信号を実質的に遮断する1対のインダクタ
を用いて実質的に阻止するノイズ逆流防止ステップを備
え、前記電力重畳ステップは、前記1対のインダクタ
に、各前記ノイズの電圧を誘起させる相互誘導ステップ
を備える、ことを特徴とする。
【0023】このようなノイズ注入方法によれば、各前
記ノイズが外部の電源から供給される前記電力に重畳さ
れるので、自ら電源電圧を発生するステップを要せず
に、安全に電源ラインへのコモンモードノイズの注入が
行われる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態にか
かるノイズ注入器及びノイズ注入方法を、単相交流の商
用電源を用いる被試験機器にノイズを注入するためのノ
イズ注入器を例として説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1は、この発明の
第1の実施の形態にかかるノイズ注入器の構成を示す。
図示するように、このノイズ注入器は、チョークコイル
L1及びL2と、コンデンサC1〜C4と、ノイズ発生
源NSと、可変抵抗器VR1と、スイッチSW1とより
構成される。
【0026】チョークコイルL1及びL2は、商用電源
に含まれる高調波成分を除去するとともに、ノイズ発生
源NSが発生するノイズが、図1に示す点A1−点B1
間及び点A2−点B2間の線路を通過するのを阻止する
ためのものである。
【0027】チョークコイルL1及びL2のそれぞれの
一端には、商用電源の1対の極が1対1に接続され、チ
ョークコイルL1及びL2のそれぞれの他端は、ノイズ
試験の対象である被試験機器が備える電源入力端に1対
1に接続される。
【0028】チョークコイルL1及びL2のインダクタ
ンスの値は、チョークコイルL1及びL2が、ノイズ発
生源NSが発生するノイズの周波数帯域に属する電気信
号の通過を阻止する程度に大きな値である。ただし、チ
ョークコイルL1及びL2のインダクタンスの値は、チ
ョークコイルL1及びL2が、商用電源の周波数帯域に
属する電気信号を、実質的にみて損失を生じることなく
通過させる程度に小さな値である。
【0029】また、チョークコイルL1及びL2は、例
えば、同一のコアにバイファイラに巻かれたコイルから
なり、チョークコイルL1及びL2の、商用電源の各極
に接続されている方の端は、いずれも該コイルの巻き始
め側の端であるか、又はいずれも該コイルの巻き終わり
側の端である。
【0030】商用電源の両極から互いに実質的に逆相の
電流(すなわち、ノーマルモードの電流)が供給される
と、チョークコイルL1及びL2は、各々に流れる電流
により各々が自己誘導する逆起電力を打ち消す向きの起
電力を、相互誘導により互いに誘起し合う。
【0031】例えば、チョークコイルL1に、被試験機
器に接続された側の端から商用電源に接続された側の端
に流れる電流が流れると、チョークコイルL1には、自
己誘導により、商用電源に接続された側の端から被試験
機器に接続された側の端に電流を流す向きの逆起電力が
発生する。一方、チョークコイルL1に、被試験機器に
接続された側の端から商用電源に接続された側の端に流
れる電流が流れる間、チョークコイルL2には、商用電
源に接続された側の端から被試験機器に接続された側の
端に電流が流れる。そして、この電流は、チョークコイ
ルL1に、その被試験機器に接続された側の端から商用
電源に接続された側の端に電流を流す向きの起電力を、
相互誘導により誘起する。
【0032】この結果、チョークコイルL1が自己誘導
により発生した逆起電力と、チョークコイルL2を流れ
る電流が相互誘導によりチョークコイルL1に誘起した
起電力とは、互いを打ち消し合う。また同様に、チョー
クコイルL2が自己誘導により発生した逆起電力、及び
チョークコイルL1を流れる電流が相互誘導によりチョ
ークコイルL2に誘起した起電力も、互いを打ち消し合
う。
【0033】このため、商用電源の両極から、ノーマル
モードの電流を供給するために印加されるノーマルモー
ドの電圧は、実質的に電圧降下を発生させることなく、
被試験機器に供給される。そして、チョークコイルL1
及びL2は、商用電源の帯域に属する信号を各々単独に
通過させた場合において、その両端に実質的に電圧降下
を発生させる程度に大きなリアクタンスを有していても
よい。
【0034】一方、チョークコイルL1及びL2の、被
試験機器に接続された側の端に、互いに実質的に同相の
電流(すなわち、コモンモードの電流)が供給された場
合、チョークコイルL1及びL2を流れる当該コモンモ
ードの電流により各々が自己誘導する逆起電力は、相互
誘導により発生する起電力によっては打ち消されない。
【0035】例えば、チョークコイルL1が自己誘導に
より発生した逆起電力と、チョークコイルL2を流れる
電流が相互誘導によりチョークコイルL1に誘起した起
電力とは、同一の向きとなる。また同様に、チョークコ
イルL2が自己誘導により発生した逆起電力、及びチョ
ークコイルL1を流れる電流が相互誘導によりチョーク
コイルL2に誘起した起電力も、同一の向きとなる。
【0036】このため、チョークコイルL1及びL2
の、被試験機器に接続された側の端にコモンモードノイ
ズが供給された場合、当該コモンモードノイズは、チョ
ークコイルL1及びL2を流れる電流により各々が自己
誘導する逆起電力と、相互誘導により発生する起電力と
によって、商用電源の各極への流入が阻止される。
【0037】コンデンサC1及びC2は、商用電源の両
極の電位に基づいて、グラウンド電位を発生させるため
のものである。コンデンサC1及びC2はカスケードに
接続され、両者の接続点は接地される。コンデンサC1
の各端のうち、コンデンサC2に接続されていない側の
端は、商用電源とチョークコイルL1との接続点に接続
され、コンデンサC2の各端のうち、コンデンサC1に
接続されていない側の端は、商用電源とチョークコイル
L2との接続点に接続される。コンデンサC1及びC2
の静電容量は互いに実質的に等しく、このため、コンデ
ンサC1及びC2の接続点の電位の値は、商用電源の両
極の電位の値を算術平均したものに実質的に等しい。
【0038】コンデンサC3及びC4は、ノイズ発生源
NSが発生したノイズを被試験機器に注入するためのも
のである。コンデンサC3及びC4はカスケードに接続
され、両者の接続点は、可変抵抗器VR1の一端に接続
される。コンデンサC3の各端のうち、コンデンサC4
に接続されていない側の端は、被試験機器とチョークコ
イルL1との接続点に接続され、コンデンサC4の各端
のうち、コンデンサC3に接続されていない側の端は、
被試験機器とチョークコイルL2との接続点に接続され
る。
【0039】ノイズ発生源NSは、ブロッキング発振回
路等からなる発振器を備え、被試験機器に注入するため
のノイズを発生する。ノイズ発生源NSは、自らが備え
る発振器を駆動する電源を得るための1対の電源入力端
と、ノイズとなる交流電圧を出力する出力端と、図示し
ない接地端を備える。各電源入力端は、商用電源の各極
に1対1に接続され、出力端は、スイッチSW1の一端
に接続され、接地端は接地される。
【0040】ノイズ発生源NSは、各電源入力端に商用
電源が供給されると、例えば図2に示すように、その商
用電源を変成器PTにより変圧した後ブリッジ接続され
たダイオードD1〜D4により整流し、発振器を駆動す
るための直流電圧を生成する。この直流電圧により駆動
された発振器は、商用電源の周波数より高い周波数成分
を含み、直流成分の電位の値が商用電源の両極の電位の
算術平均の値に実質的に等しい信号をノイズとして発生
し、当該ノイズをスイッチSW1の一端に印加する。
【0041】そして、被試験機器のグラウンド電位は、
例えば、被試験機器が備える接地端を、ノイズ発生源N
Sの接地端に接続することにより、ノイズ発生源NSの
電位(すなわち、コンデンサC1とC2との接続点の電
位)と実質的に同一に保たれる。これにより、商用電源
の各極の電位の直流分の変動が、コモンモードノイズと
して被試験機器に印加されることが回避される。
【0042】可変抵抗器VR1は、被試験機器に注入さ
れるノイズの量を調整するためのものである。可変抵抗
器VR1の一端は上述の通りコンデンサC3及びC4に
接続され、他端は、スイッチSW1の両端のうち、ノイ
ズ発生源NSに接続されていない側の端に接続される。
【0043】ノイズは、ノイズ発生源NSの出力端より
出力され、可変抵抗器VR1と、コンデンサC3及びC
4を介して、被試験機器に供給される。
【0044】ノイズの帯域におけるチョークコイルL1
及びL2のリアクタンスは十分大きく、ノイズの帯域に
属する信号を実質的に遮断する。また、ノイズを供給さ
れたチョークコイルL1及びL2が自己誘導する逆起電
力や、ノイズを供給されたチョークコイルL1及びL2
が相互誘導により互いに誘起し合う起電力は、ノイズが
チョークコイルL1及びL2を通過するのを阻止する。
このため、ノイズ発生源NSが発生するノイズは、可変
抵抗器VR1と、コンデンサC3及びC4を介して、商
用電源の各極に実質的に分流することなく、被試験機器
に供給される。
【0045】一方、商用電源から供給されるノーマルモ
ードの電流がチョークコイルL1及びL2を流れること
により、チョークコイルL1及びL2には、自己誘導に
よる逆起電力が発生する。しかしこれらの逆起電力は、
チョークコイルL1及びL2が相互誘導により互いに誘
起し合う起電力により減殺される。このため、商用電源
から供給される電圧は、チョークコイルL1及びL2に
おいて実質的に電圧降下を発生させることなく、被試験
機器の電源入力端に供給される。
【0046】従って、被試験機器の各電源入力端には、
重ね合わせの理に従い、ノイズ発生源NSから可変抵抗
器VR1及びコンデンサC3、C4を介して供給された
電圧と商用電源の電圧の和に実質的に等しい値を有する
電圧が印加される。そして、被試験機器の各電源入力端
に印加される電圧のうちノイズの成分は互いに実質的に
同相である。すなわち、被試験機器の電源入力端には、
コモンモードのノイズが印加される。
【0047】被試験機器は、このノイズ注入器から供給
されるノイズを含む電力を電源として取得し、駆動す
る。そして、ノイズ注入器から供給されるノイズによる
動作状態を試験することにより、各種のノイズ試験が実
行される。
【0048】具体的には、例えば、ノイズ注入器を電源
として用いた場合の被試験機器の動作と、ノイズを含ま
ない電源を用いた場合の被試験機器の動作とが比較され
る。また、駆動時に電気信号を出力する被試験機器の場
合は、例えば、出力される電気信号の同相電圧除去比
(すなわち、注入されたノイズの振幅と当該電気信号に
含まれるノイズ成分の振幅の比)が測定される。
【0049】なお、このノイズ注入器の構成は、上述の
ものに限られない。例えば、ノイズの注入量は、可変抵
抗器VR1によって調整される必要はなく、ノイズの注
入量は固定されていてもよい。
【0050】また、ノイズ発生源NSの発振器は、商用
電源を変圧及び整流して得られる電圧により駆動される
必要はなく、例えば電池等の外部の電源により駆動され
てもよい。この場合、ノイズ発生源NSは商用電源の両
極に接続されている必要はなく、また変成器PTやダイ
オードD1〜D4は不要である。
【0051】また、このノイズ注入器は、可変抵抗器V
R1に代えて、例えば図3に示すような減衰器を備えて
いてもよい。図示するように、この減衰器は、各々が
「T」字型に接続された3個の抵抗器からなる段を複数
備える。各段を形成する抵抗器のうち、一端が接地端に
接続されている1個を除く抵抗器は互いにカスケードに
接続されている。カスケードに接続された抵抗器が形成
する直列回路の一方の端は、スイッチSW1を介してノ
イズ発生源NSの出力端に接続され、他方の端はコンデ
ンサC3及びC4の接続点に接続される。そして、接地
端は、ノイズ発生源NSの接地端に接続されている。
【0052】またこの減衰器は、各段を、操作者の操作
に従ってこの減衰器から電気的に切り離し、切り離され
た各段を電気的にバイパスするための複数の双極双投ス
イッチを備える。そして、この減衰器を形成する各抵抗
器の抵抗値は、各段の抵抗器がこの減衰器から電気的に
切り離されているか否かにかかわらず、コンデンサC3
及びC4の接続点からみたこの減衰器のインピーダンス
が実質的に一定の値となるように選ばれている。
【0053】このような減衰器を備えたノイズ注入器で
は、ノイズの出力インピーダンスは、被試験機器の電源
供給端から見て、ノイズの注入量にかかわらず実質的に
一定である。このため、被試験機器に注入するノイズの
量を正確にコントロールすることができる。
【0054】また、このノイズ注入器は、ノーマルモー
ドノイズ(すなわち、1対の線路の一方に印加されるノ
イズ)を供給するため、例えば図4に示すように、図1
のノイズ注入器におけるものと実質的に同一のコンデン
サC1〜C4、ノイズ発生源NS、可変抵抗器VR1、
スイッチSW1に加え、スイッチSW2と、チョークコ
イルL3及びL4とを備えていてもよい。
【0055】スイッチSW2は双極単投のスイッチから
構成され、コンデンサC3のうち被試験機器に接続され
ていない方の端を、可変抵抗器VR1及びグラウンドの
いずれか一方に接続されるように切り替え可能である。
チョークコイルL3は、被試験機器及びコンデンサC3
の接続点と、商用電源及びコンデンサC1の接続点との
間に接続される。チョークコイルL4は、被試験機器及
びコンデンサC4の接続点と、商用電源及びコンデンサ
C2の接続点との間に接続される。
【0056】チョークコイルL3及びL4の、ノイズの
帯域におけるリアクタンスは十分大きく、ノイズの帯域
に属する信号を実質的に遮断する。一方、チョークコイ
ルL3及びL4の、商用電源の帯域におけるリアクタン
スは十分小さく、商用電源の帯域に属する信号を、実質
的にみて損失を発生することなく通過させる。
【0057】コンデンサC3の、被試験機器に接続され
ていない方の端が接地されるようにスイッチSW2が切
り替えられた状態でノイズ発生源NSがノイズを発生す
ると、そのノイズは、ノイズ発生源NSの出力端より出
力され、可変抵抗器VR1と、コンデンサC4を介し
て、被試験機器の一方の電源入力端に供給される。チョ
ークコイルL4は、コンデンサC4を介して供給される
ノイズが、商用電源の一方の極に分流するのを阻止し、
チョークコイルL3は、被試験機器の一方の電源入力端
から供給されるノイズが、被試験機器の他方の電源入力
端を経由して、商用電源の他方の極に流入するのを阻止
する。
【0058】従って、被試験機器の各電源入力端のう
ち、コンデンサC4に接続されている方の電源入力端に
は、重ね合わせの理に従い、ノイズ発生源NSから可変
抵抗器VR1及びコンデンサC4を介して供給された電
圧と商用電源の電圧の和に実質的に等しい値を有する電
圧が印加される。すなわち、被試験機器にノーマルモー
ドノイズが注入される。
【0059】そして、被試験機器に注入されたノーマル
モードノイズは、被試験機器の各電源入力端のうち、コ
ンデンサC3に接続された方の端と、コンデンサC3と
を経て、グラウンドに流れる。このため、チョークコイ
ルL3の、ノイズの帯域におけるリアクタンスが十分大
きくても、被試験機器にはノーマルモードノイズが効率
的に注入される。
【0060】また、このノイズ注入器は、被試験機器の
各電源入力端に、互いに極性が異なるノイズを注入する
ようにしてもよく、これにより、被試験機器の一方の電
源入力端に流入したノイズの量と実質的に等しい量のノ
イズが、被試験機器の他方の電源入力端から流出する。
このため、ノイズが、ノイズ注入器及び被試験機器に共
通するグラウンドに流出することが避けられる。従っ
て、このノイズ注入器は、被試験機器と共通のグラウン
ドを有していなくても、被試験機器にノーマルモードの
ノイズを注入することができ、また、共通のグラウンド
を有していても、当該グラウンドに流れる電流により発
生する電圧降下によるグラウンド電位の不安定化が避け
られる。
【0061】互いに極性が異なるノイズを被試験機器の
各電源入力端に注入する変形例にかかるノイズ注入器
は、例えば図5に示す構成を有する。図示するように、
このノイズ注入器は、チョークコイルL3及びL4、コ
ンデンサC1及びC2、ノイズ発生源NS、可変抵抗器
VR1、スイッチSW1に加え、変成器Tと、コンデン
サCとより構成される。
【0062】チョークコイルL3及びL4は、図4に示
すノイズ注入器におけるものと実質的に同一のものであ
り、チョークコイルL3は、商用電源及びコンデンサC
1の接続点と被試験機器との間に接続され、チョークコ
イルL4は、商用電源及びコンデンサC2の接続点と被
試験機器との間に接続される。
【0063】変成器Tの一次巻線のホットエンドは、可
変抵抗器VR1の両端のうち、スイッチSW1に接続さ
れていない側の端に接続されており、コールドエンドは
接地されている。変成器Tの二次巻線のホットエンドは
コンデンサCの一端に接続され、コールドエンドは、チ
ョークコイルL4と被試験機器の接続点に接続される。
コンデンサCの両端のうち、変成器Tに接続されていな
い側の端は、チョークコイルL3と被試験機器の接続点
に接続される。
【0064】ノイズ発生源NSが電流を発生すると、そ
の電流は、ノイズ発生源NSの出力端より出力され、可
変抵抗器VR1を介して、変成器Tの一次巻線に供給さ
れる。この結果、変成器Tの二次巻線の両端間には、変
成器Tの一次巻線に供給された電流の交流分の振幅に比
例した電圧が発生する。変成器Tの二次巻線の一端の電
圧は、コンデンサCを介して被試験機器の一方の電源入
力端にノイズとして供給され、他端の電圧は、被試験機
器の他方の電源入力端にノイズとして供給される。
【0065】チョークコイルL3は、変圧器Tの二次巻
線からコンデンサCを介して供給されるノイズが商用電
源の一方の極に分流するのを阻止し、チョークコイルL
4は、変圧器Tの二次巻線から供給されるノイズが商用
電源の他方の極に流入するのを阻止する。
【0066】従って、被試験機器の一方の電源入力端に
は、重ね合わせの理に従い、変圧器Tの二次巻線の一端
からコンデンサCを介して供給された電圧と商用電源の
電圧の和に実質的に等しい値を有する電圧が印加され
る。また、被試験機器の他方の電源入力端には、重ね合
わせの理に従い、変圧器Tの二次巻線の他端から供給さ
れた電圧と商用電源の電圧の和に実質的に等しい値を有
する電圧が印加される。
【0067】そして、変圧器Tの二次巻線の両端は、互
いに異なる極性の電圧を発生するので、被試験機器の各
電源入力端には、互いに極性が異なるノイズが注入され
る。この結果、被試験機器に、グラウンドループを介す
ることなくノーマルモードのノイズが注入される。
【0068】互いに極性が異なるノイズを被試験機器の
各電源入力端に注入する変形例にかかるノイズ注入器
は、上述のものに限らず、例えば図6に示す構成を有し
ていてもよい。図示するように、このノイズ注入器は、
図4に示すものと実質的に同一のチョークコイルL3及
びL4と、図1に示すものと実質的に同一のコンデンサ
C1〜C4、ノイズ発生源NS及びスイッチSW1に加
え、3端子の可変抵抗器VR2と、バッファBUFと、
反転増幅器INVとより構成される。ただし、コンデン
サC3の両端のうち被試験機器に接続されていない方の
端はバッファBUFの後述する出力端に接続され、コン
デンサC4の両端のうち被試験機器に接続されていない
方の端は反転増幅器INVの後述する出力端に接続され
ている。
【0069】可変抵抗器VR2は、第1及び第2の端子
間に印加された電圧を操作者の操作に従った比率で分圧
した電圧を第3の端子から出力するものである。可変抵
抗器VR2の第1の端子は、スイッチSW1を介してノ
イズ発生源NSの出力端に接続され、第2の端子は接地
され、第3の端子はバッファBUF及び反転増幅器IN
Vの入力端に接続される。
【0070】バッファBUFは、入力端と出力端を備
え、入力端に印加された電圧と実質的に等しい電圧を出
力端から出力する。反転増幅器INVも入力端と出力端
を備え、入力端に印加された電圧の符号を逆転されたも
のに実質的に等しい電圧を出力端から供給する。バッフ
ァBUFの出力端は、コンデンサC3の各端のうち、被
試験機器の電源入力端に接続されていない側の端に接続
され、反転増幅器INVの出力端は、コンデンサC4の
各端のうち、被試験機器の電源入力端に接続されていな
い側の端に接続される。
【0071】このノイズ注入器においては、ノイズ発生
源NSが出力端より出力したノイズの電圧は可変抵抗器
VR2により分圧された後、バッファBUF及び反転増
幅器INVの入力端に印加される。バッファBUFは、
入力端に印加された電圧に実質的に等しい電圧を出力す
る一方、反転増幅器INVは、入力端に印加された電圧
の極性を反転したものに実質的に等しい電圧を出力する
ので、被試験機器の各電源入力端には、コンデンサC
3、C4を介して、互いに極性が異なるノイズが注入さ
れる。この結果、被試験機器に、グラウンドループを介
することなくノーマルモードのノイズが注入される。
【0072】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、ノイズはコンデンサを介して被試験機器に注入
されていたが、被試験機器にノイズを注入する手法は、
コンデンサを介して注入する手法に限られない。以下で
は、変成器を用いてノイズの注入を行う、この発明の第
2の実施の形態のノイズ注入器を説明する。
【0073】図7は、このノイズ注入器の構成を示す。
図示するように、このノイズ注入器は、変成器T1及び
T2と、ノイズ発生源NSと、可変抵抗器VR1と、ス
イッチSW1とより構成される。ノイズ発生源NSと、
可変抵抗器VR1と、スイッチSW1は、第1の実施の
形態におけるものと実質的に同一のものである。
【0074】商用電源の各極は、変成器T1の二次巻線
のコールドエンドと、変成器T2の二次巻線のコールド
エンドとに1対1に接続される。
【0075】ノイズ発生源NSの各電源入力端は、商用
電源の各極に1対1に接続され、出力端は、スイッチS
W1の一端に接続され、接地端は、変成器T1及びT2
の一次巻線のコールドエンド同士の接続点に接続され
る。
【0076】可変抵抗器VR1の一端は、変成器T1及
びT2の一次巻線の他端同士の接続点に接続され、可変
抵抗器VR1の他端は、スイッチSW1の各端のうち、
ノイズ発生源NSに接続されていない側の端に接続され
る。
【0077】変成器T1及びT2は、ノイズ発生源NS
が発生したノイズを被試験機器に注入するためのもので
ある。変成器T1の一次巻線のホットエンドは被試験機
器の電源入力端に接続され、コールドエンドは、上述の
通り商用電源の一方の極に接続されている。変成器T2
の一次巻線のホットエンドは被試験機器の電源入力端に
接続され、コールドエンドは、上述の通り商用電源の他
方の極に接続される。変成器T1及びT2の二次巻線の
ホットエンド同士は互いに接続されており、またコール
ドエンド同士も互いに接続されている。
【0078】変成器T1の一次巻線と二次巻線の巻数の
比は、変成器T2の一次巻線と二次巻線の巻数の比と実
質的に同一であり、また、変成器T1の一次巻線のイン
ダクタンスは、変成器T2の一次巻線のインダクタンス
と実質的に同一である。このため、可変抵抗器VR1を
介してノイズ発生源NSから供給される電流は、変成器
T1及びT2の一次巻線にほぼ等分に分流し、この結
果、変成器T1及びT2の二次巻線には、振幅が互いに
ほぼ等しい起電力が誘起される。そして、この起電力の
極性は、変成器T1及びT2のホットエンド同士(及び
コールドエンド同士)では同一となる。
【0079】また、変成器T1及びT2は、各々の二次
巻線に、商用電源の両極からノーマルモードの電流が供
給されると、各々の二次巻線には、自己誘導により、当
該ノーマルモードの電流を打ち消す向きの逆起電力が発
生する。一方、変成器T1及びT2の二次巻線に供給さ
れたノーマルモードの電流は、各々の一次巻線に相互誘
導による起電力を誘起し、誘起されたこの起電力は、互
いの一次巻線に電流を流す結果、互いの二次巻線に、相
互誘導により起電力を誘起する。そして、互いの二次巻
線に相互誘導により誘起された起電力は、各々の二次巻
線に自己誘導により生じた上述の逆起電力を打ち消す向
きである。
【0080】このため、商用電源の両極から、ノーマル
モードの電流を供給するために印加されるノーマルモー
ドの電圧は、変成器T1及びT2において実質的に電圧
降下を発生させることなく、被試験機器に供給される。
そして、変成器T1及びT2の二次巻線は、商用電源の
帯域に属する信号を各々単独に通過させた場合におい
て、その両端に実質的に電圧降下を発生させる程度に大
きなリアクタンスを有していてもよい。
【0081】ノイズ発生源NSが発生する交流電流は、
ノイズ発生源NSの発振器の出力端から、スイッチSW
1、可変抵抗器VR1を介して、変成器T1及びT2の
一次巻線のホットエンドからコールドエンドを通り、発
振器の接地端に流れる。
【0082】この結果、変成器T1及びT2の二次巻線
には、ノイズ発生源NSが発生したノイズの振幅に比例
した大きさの起電力が生じる。そしてこの起電力は、被
試験機器にノイズを供給する。一方、変成器T1及びT
2の二次巻線は、商用電源が供給する電流を実質的な損
失を生ずることなく通過させるため、商用電源から供給
される電流は、そのまま被試験機器の電源入力端に流れ
る。
【0083】従って、被試験機器の各電源入力端には、
変成器T1及びT2の二次巻線に生じる電圧と商用電源
の電圧の和に実質的に等しい値を有する電圧が印加され
る。そして、被試験機器の各電源入力端に流れる電流の
うち、ノイズの成分は互いに実質的に同相である。すな
わち、被試験機器の電源入力端には、コモンモードのノ
イズが印加される。
【0084】なお、このノイズ注入器の構成も、上述の
ものに限られない。例えば、このノイズ注入器は、図8
に示すように、変成器T1の一次巻線のホットエンド
を、変成器T2の一次巻線のホットエンド及びグラウン
ドのいずれか一方に接続するように切り替え可能なスイ
ッチSW2を備えていてもよい。変成器T1の1次巻線
のホットエンドが接地されるようにスイッチSW2が切
り替えられた状態でノイズを発生すると、被試験機器に
はノーマルモードノイズが注入される。
【0085】なお、図8に示すノイズ注入器において
も、変成器T1及びT2は、各々の二次巻線に、商用電
源の両極からノーマルモードの電流が供給されると、各
々の二次巻線には、自己誘導により、当該ノーマルモー
ドの電流を打ち消す向きの逆起電力が発生する。一方、
変成器T1及びT2の二次巻線に供給されたノーマルモ
ードの電流は、各々の一次巻線に相互誘導による起電力
を誘起し、誘起されたこの起電力は、互いの一次巻線に
電流を流す結果、互いの二次巻線に、相互誘導により起
電力を誘起する。
【0086】ただし、変成器T1の一次巻線のホットエ
ンドが接地されるようにスイッチSW2が切り替えられ
た状態でノイズが注入される場合、変成器T1の二次巻
線に発生する当該逆起電力は、変成器T1の一次巻線に
相互誘導により誘起される起電力により打ち消されるこ
とがない。しかし、この場合においては、変成器T1の
一次巻線の両端は短絡されるので、変成器T1の二次巻
線の両端からみた変成器T1のリアクタンスは、商用電
源の帯域においても、ノイズ発生源NSが発生するノイ
ズの帯域においても、変成器T1の両端に実質的に電圧
降下が生じない程度にまで小さくなる。
【0087】また、このノイズ注入器は、被試験機器の
各電源入力端に、互いに極性が異なるノイズを注入する
ことにより、グラウンドループを介することなく被試験
機器にノーマルモードのノイズを注入するようにしても
よい。
【0088】具体的には、例えば図9に示すように、変
成器T1の一次巻線のホットエンドが可変抵抗器VR1
に接続されコールドエンドが接地される状態と、変成器
T1の一次巻線のコールドエンドが可変抵抗器VR1に
接続されホットエンドが接地される状態とを、ノイズモ
ード切替スイッチにより切り換えられるようにすればよ
い。
【0089】ノイズモード切替スイッチを操作して、変
成器T1の一次巻線のホットエンドが可変抵抗器VR1
に接続されコールドエンドが接地される状態としたと
き、このノイズ注入器は既に述べた通りの動作を行う。
一方、変成器T1の一次巻線のコールドエンドが可変抵
抗器VR1に接続されホットエンドが接地される状態と
したとき、変成器T1の二次巻線には、変成器T2の二
次巻線に誘起される起電力とは極性が逆の起電力が発生
する。すなわち、例えば変成器T2の二次巻線のホット
エンドが正極性となるような向きに起電力が発生してい
るとき、変成器T1の二次巻線には、大きさが変成器T
2に誘起されている起電力と実質的に同一で、ホットエ
ンドが負極性となるような向きの起電力が発生する。
【0090】この結果、被試験機器の各電源入力端には
互いに極性が異なるノイズが注入され、従って、被試験
機器には、グラウンドループを介することなくノーマル
モードのノイズが注入される。
【0091】なお、図9に示すノイズ注入器において
も、変成器T1及びT2は、各々の二次巻線に、商用電
源の両極からノーマルモードの電流が供給されると、各
々の二次巻線には、自己誘導により、当該ノーマルモー
ドの電流を打ち消す向きの逆起電力が発生する。一方、
変成器T1及びT2の二次巻線に供給されたノーマルモ
ードの電流は、各々の一次巻線に相互誘導による起電力
を誘起し、誘起されたこの起電力は、互いの一次巻線に
電流を流す結果、互いの二次巻線に、相互誘導により起
電力を誘起する。そして、被試験機器の各電源入力端に
互いに極性が異なるノイズが注入されるようノイズモー
ド切替スイッチが設定されている場合、変成器T1及び
T2の各二次巻線に発生する当該逆起電力の向きは、こ
れらの二次巻線に相互誘導により誘起される当該起電力
の向きと同一となる。
【0092】この場合において商用電源の電圧が、実質
的に電圧降下を発生させることなく被試験機器に供給さ
れるようにするため、これらの二次巻線は、商用電源の
帯域に属する信号を各々単独に通過させた場合において
各両端に実質的に電圧降下が生じない程度に小さなリア
クタンスを有するよう設定されている。
【0093】(第3の実施の形態)第2の実施の形態に
おいて、ノイズは変成器を介して被試験機器に注入され
ていたが、第2の実施の形態においてチョークコイルL
1及びL2が行っている機能を変成器が兼ねていてもよ
い。これにより、回路の構成は簡略化され、また、商用
電源の各極と被試験機器とを結ぶ線路のインピーダンス
が、第2の実施の形態に比べて低く抑えられ、電源の供
給が効率的に行われる。以下では、ノイズの注入を行う
変成器がチョークコイルの機能を行う、この発明の第3
の実施の形態のノイズ注入器を説明する。
【0094】図10は、このノイズ注入器の構成を示
す。図示するように、このノイズ注入器は、変成器T3
と、ノイズ発生源NSと、可変抵抗器VR1と、スイッ
チSW1とより構成される。ノイズ発生源NSと、可変
抵抗器VR1と、スイッチSW1は、第1及び第2の実
施の形態におけるものと実質的に同一のものである。
【0095】変成器T3は、同一のコアにトリファイラ
に巻かれた3個のコイルからなり、これら3個のコイル
のうち1個が一次巻線をなし、他の2個は、互いに別個
の二次巻線をなす。変成器T3の2個の二次巻線の巻数
はほぼ等しい。
【0096】変成器T3の二次巻線をなす2個のコイル
のそれぞれの一方の端は、商用電源の各極に1対1に接
続されている。これら2個の二次巻線の、商用電源の各
極に接続されている方の端は、いずれもこれらのコイル
の巻き始め側の端であるか、又はいずれもこれらのコイ
ルの巻き終わり側の端である。
【0097】このため、商用電源の両極からノーマルモ
ードの電流が供給されると、変成器T3の各二次巻線
は、各々に流れる電流により各々が自己誘導する逆起電
力を打ち消す向きの起電力を、相互誘導により互いに誘
起し合う。この結果、一方の二次巻線を流れる電流が相
互誘導によって他方の二次巻線に誘起する起電力と、当
該他方の二次巻線が自己誘導により発生した逆起電力と
が、互いを打ち消し合う。
【0098】そして、変成器T3の二次巻線をなすこれ
ら2個のコイルの両端のうち、商用電源の各極に接続さ
れていない方の端は、被試験機器の電源入力端に1対1
に接続される。従って、商用電源の両極から、ノーマル
モードの電流を供給するために印加されるノーマルモー
ドの電圧は、実質的に電圧降下を発生させることなく、
被試験機器に供給される。なお、変成器T3の各二次巻
線は、商用電源の帯域に属する信号を各々単独に通過さ
せた場合において、その両端に実質的に電圧降下を発生
させる程度に大きなリアクタンスを有していてもよい。
【0099】ノイズ発生源NSの各電源入力端は、商用
電源の各極に1対1に接続され、出力端は、スイッチS
W1の一端に接続され、接地端は、変成器T3の一次巻
線の一端に接続される。可変抵抗器VR1の一端は、変
成器T3の一次巻線の他端に接続され、可変抵抗器VR
1の他端は、スイッチSW1の各端のうち、ノイズ発生
源NSに接続されていない側の端に接続される。
【0100】ノイズ発生源NSが発生する交流電流は、
ノイズ発生源NSの発振器の出力端から、スイッチSW
1、可変抵抗器VR1を介して、変成器T3の一次巻線
を通り、発振器の接地端に流れる。
【0101】変成器T3の一次巻線に電流が供給される
と、変成器T3の各二次巻線には、相互誘導作用による
起電力が誘起される。そして、この起電力の極性は、変
成器T3の各二次巻線の巻き始め側の端同士(及び巻き
終わり側の端同士)では同一となる。
【0102】そして、変成器T3の各二次巻線の巻数は
互いにほぼ等しいため、各二次巻線に誘起される起電力
の振幅は互いにほぼ等しいものとなる。従って、変成器
T3の各二次巻線には、ノイズ発生源NSが発生したノ
イズの振幅に比例した大きさで、且つ互いにほぼ等しい
振幅の起電力が生じる。そして、これらの起電力は、商
用電源の各極に実質的に電流を流すことなく、ノイズを
被試験機器に供給する。
【0103】一方、変成器T3の各二次巻線は、商用電
源が供給する電流を実質的な損失を生ずることなく通過
させるため、商用電源から供給される電流は、そのまま
被試験機器の電源入力端に流れる。
【0104】従って、被試験機器の各電源入力端には、
変成器T3の各二次巻線に生じる電圧と商用電源の電圧
の和に実質的に等しい値を有する電圧が印加される。そ
して、被試験機器の各電源入力端に流れる電流のうち、
ノイズの成分は互いに実質的に同相である。すなわち、
被試験機器の電源入力端には、コモンモードのノイズが
印加される。
【0105】なお、このノイズ注入器の構成も、上述の
ものに限られない。例えば、変成器T3が備える3個の
巻線は必ずしもトリファイラに巻かれている必要はな
い。変成器T3は、その一次巻線に流れる電流が相互誘
導により各二次巻線に誘起する起電力の極性が、商用電
源に接続されている方の端同士(あるいは、被試験機器
に接続されている端同士)で同一極性になるように、商
用電源及び被試験機器に接続することが可能なものであ
ればよい。
【0106】また、このノイズ注入器は、被試験機器の
各電源入力端に、互いに極性が異なるノイズを注入する
ことにより、グラウンドループを介することなく被試験
機器にノーマルモードのノイズを注入するようにしても
よい。従って、このノイズ注入器は、例えば、図11に
示す構成を有していてもよい。
【0107】図示するように、図11のノイズ注入器
は、変成器T3の各二次巻線が、(a)そのうち一方の
二次巻線については、当該二次巻線の巻き始めの側の端
が商用電源の一方の極に接続され、巻き終わりの側の端
が被試験機器の一方の電源入力端に接続されており、
(b)他方の二次巻線については、当該二次巻線の巻き
終わりの側の端が商用電源の他方の極に接続され、巻き
始めの側の端が被試験機器の他方の電源入力端に接続さ
れている、点を除いて、図10のノイズ注入器と実質的
に同一の構成を有する。
【0108】図11のノイズ注入器においては、ノイズ
発生源NSが発生する交流電流が変成器T3の一次巻線
に流れると、変成器T3の各二次巻線に誘起される1対
の誘導電流が、一方は商用電源から被試験機器に向かう
方向に流れ、他方は被試験機器から商用電源に向かう方
向に流れる。
【0109】具体的には、例えば、変成器T3の各二次
巻線に、例えば各々の巻き初めの側の端が正極性となる
ような向きに起電力が発生しているとした場合、図11
のノイズ注入器は、以下に(1)及び(2)として示す
動作を行う。
【0110】すなわち、 (1)巻き始めの側の端が被試験機器に接続されている
方の二次巻線は、ノイズを構成する電流成分として、自
己が発生している起電力に比例した大きさを有し、且つ
商用電源から被試験機器へ向かう誘導電流を、自己に流
れている電流に重畳する。 (2)一方、巻き始めの側の端が商用電源に接続されて
いる方の二次巻線は、ノイズを構成する電流成分とし
て、他方の二次巻線が(1)の動作で追加した電流成分
にほぼ等しい大きさを有し、且つ被試験機器から商用電
源へ向かう誘導電流を、自己に流れている電流に重畳す
る。
【0111】この結果、図11のノイズ注入器は、被試
験機器の各電源入力端に互いに極性が異なるノイズを注
入する。従って、被試験機器には、グラウンドループを
介することなくノーマルモードのノイズが注入される。
【0112】更に、このノイズ注入器は、ユーザ等の操
作に従って、被試験機器の各電源入力端に、コモンモー
ドのノイズ及びノーマルモードのノイズのうちいずれか
を注入するようにしてもよい。具体的には、例えば図1
2に示すように、変成器T3の所定の1個の二次巻線に
ついて、以下(x)及び(y)として示す2つの状態
を、ノイズモード切替スイッチにより切り換えられるよ
うにすればよい。
【0113】すなわち、(x)その巻き始めの側の端が
商用電源の所定の極に接続され、巻き終わりの側の端が
被試験機器の所定の電源入力端に接続されている状態
と、(y)その巻き始めの側の端が、被試験機器の当該
所定の電源入力端に接続され、巻き終わりの側の端が商
用電源の当該所定の極に接続されている状態と、を、ノ
イズモード切替スイッチにより切り換えられるようにす
ればよい。
【0114】ユーザ等がノイズモード切替スイッチを操
作して、このノイズ注入器を(x)の状態とした場合、
図12のノイズ注入器は、既に述べた図10のノイズ注
入器の動作と実質的に同一の動作を行う。一方、(y)
の状態とした場合、図12のノイズ注入器は、図11の
ノイズ注入器の動作と実質的に同一の動作を行う。すな
わち、図12のノイズ注入器は、ユーザ等の操作に従っ
て、被試験機器の各電源入力端に、コモンモードのノイ
ズ及びノーマルモードのノイズのうちいずれかを注入す
る。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、小型軽量なノイズ注入器が実現され、また、自身で
高電圧を発生することなく、安全に電源ラインへのノイ
ズ注入を行うことができるノイズ注入器及びノイズ注入
方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかるノイズ注
入器の構成を示す回路図である。
【図2】ノイズ発生源の構造を示す回路図である。
【図3】図1に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図4】図1に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図5】図1に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図6】図1に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図7】この発明の第2の実施の形態にかかるノイズ注
入器の構成を示す回路図である。
【図8】図7に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図9】図7に示すノイズ注入器の変形例を示す回路図
である。
【図10】この発明の第3の実施の形態にかかるノイズ
注入器の構成を示す回路図である。
【図11】図10に示すノイズ注入器の変形例を示す回
路図である。
【図12】図10に示すノイズ注入器の変形例を示す回
路図である。
【符号の説明】
BUF バッファ C、C1〜C4 コンデンサ D1〜D4 ダイオード INV 反転増幅器 L1〜L4 チョークコイル NS ノイズ発生源 PT、T、T1〜T3 変成器 SW1、SW2 スイッチ VR1、VR2 可変抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/00 H03B 29/00 H03H 7/09

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対の電源供給端を備える被試験機器に、
    各該電源供給端を介してノイズを供給するノイズ注入器
    において、 実質的に同相の1対のノイズを発生するノイズ発生手段
    と、 前記ノイズ発生手段が発生した前記1対のノイズを、外
    部の電源が供給する電力に重畳して前記1対の電源供給
    端に供給する電力重畳手段とを備え、 前記電力重畳手段は、各前記ノイズが前記外部の電源に
    向かって逆流するのを実質的に阻止するノイズ逆流防止
    手段を備え、前記外部の電源は単相交流電源であり、 前記ノイズ逆流防止手段は、各々の一端が各前記電源供
    給端に接続され、各々の他端が、前記単相交流電源の各
    極に接続され、前記単相交流電源の周波数の電気信号を
    通過し、各前記ノイズの周波数の電気信号を実質的に遮
    断する1対のインダクタを備え、 前記電力重畳手段は、前記1対のインダクタに、各前記
    ノイズの電圧を誘起させる相互誘導手段を備える、 ことを特徴とするノイズ注入器。
  2. 【請求項2】前記ノイズ逆流防止手段は、前記外部の電
    源に向かって実質的に同相の1対の電流が通過するのを
    実質的に阻止する手段を備える、 ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ注入器。
  3. 【請求項3】前記1対のインダクタの各々は、前記単相
    交流電源から供給される単相交流電流により各自と対を
    なす前記インダクタが自己誘導する起電力を打ち消す向
    きの起電力を、各自と対をなす当該インダクタに相互誘
    導する誘導結合手段を備える、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ注入
    器。
  4. 【請求項4】前記相互誘導手段は、前記1対のインダク
    タが各前記ノイズの電圧を誘起するような磁束を前記1
    対のインダクタに共通に鎖交させる手段を備える、 ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のノイズ注
    入器。
  5. 【請求項5】前記ノイズ発生手段は、前記外部の電源に
    より駆動されて実質的に同相の1対のノイズを発生する
    手段を備える、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のノ
    イズ注入器。
  6. 【請求項6】前記ノイズ発生手段は、互いに実質的に逆
    相の1対のノイズを発生する手段を備える、 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のノ
    イズ注入器。
  7. 【請求項7】前記ノイズ発生手段は、ノイズ発生用のイ
    ンダクタの両端に、互いに実質的に逆相の1対の前記ノ
    イズの電圧を誘起する手段を備え、 前記電力重畳手段は、前記1対のインダクタと前記1対
    の電源供給端とを接続する線路に、前記ノイズ発生用の
    インダクタの各端に誘起された前記ノイズの電圧を印加
    する手段を備える、 ことを特徴とする請求項に記載のノイズ注入器。
  8. 【請求項8】前記ノイズ発生手段は、外部からの操作に
    従って、前記1対の電源供給端に供給する各前記ノイズ
    の量を加減する手段を備える、 ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のノ
    イズ注入器。
  9. 【請求項9】ノイズを発生するノイズ発生手段と、 電気機器が備える電源供給端と外部の電源が備える極と
    の間に接続され、前記外部の電源から供給される電力を
    各前記電源供給端に供給し、前記ノイズを前記電力に重
    畳して各前記電源供給端に供給し、前記ノイズが前記外
    部の電源に供給されるのを実質的に阻止するノイズ逆流
    防止手段とを備え、前記ノイズ逆流防止手段は、 一端が各前記電源供給端に接続され、他端が前記外部の
    電源の極に接続され、 前記外部の電源の周波数の電気信
    号を通過し、前記ノイズの周波数の電気信号を実質的に
    遮断するインダクタと、 前記インダクタに前記ノイズの電圧を誘起させる相互誘
    導手段と、を備える、 ことを特徴とするノイズ注入器。
  10. 【請求項10】1対の電源供給端を備える被試験機器
    に、各該電源供給端を介してノイズを供給するノイズ注
    入方法において、 実質的に同相の1対のノイズを発生するノイズ発生ステ
    ップと、 前記ノイズ発生ステップが発生した前記1対のノイズ
    を、外部の単相交流電源が供給する電力に重畳して前記
    1対の電源供給端に供給する電力重畳ステップとを備
    え、 前記電力重畳ステップは、各前記ノイズが前記単相交流
    電源に向かって逆流するのを、各々の一端が各前記電源
    供給端に接続され、各々の他端が、前記単相交流電源の
    各極に接続され、前記単相交流電源の周波数の電気信号
    を通過し、各前記ノイズの周波数の電気信号を実質的に
    遮断する1対のインダクタを用いて実質的に阻止するノ
    イズ逆流防止ステップを備え、前記電力重畳ステップは、前記1対のインダクタに、各
    前記ノイズの電圧を誘起させる相互誘導ステップを備え
    る、 ことを特徴とするノイズ注入方法。
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