JP3664635B2 - 接地特性変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電源や電気機器の接地の状態を変化させる接地特性変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気機器を使用するとき、電気機器の保安のため(すなわち、漏電による人体等への危険発生の防止や、落雷等による電気機器の破壊の防止のため)、あるいは、電気機器への雑音の流入を防止するため、電気機器を構成する回路の所定のノードを、電気機器の外部の導体に接地する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電源が備える接地端(例えば、商用電源のコンセントに設けられれているアース端子など)の電位が、雑音により変動している場合、この接地端に電気機器を接続することによる接地を行うと、電源の接地端の電位を変動させている雑音が、電気機器に流入するという問題がある。
【0004】
また、電気機器の上述の所定のノードから外部の導体へと流れる電流路がリアクタンス成分を有する結果として、この電流路が雑音に共振して雑音を増強するという問題もある。
また、上述の所定のノードから外部の導体へと流れる電流路が閉ループを形成する場合は、この閉ループ内を一周する雑音電流により閉ループ内に電圧降下が生じ、電流路内に雑音電圧が生じ、上述の所定のノードの電位を不安定にするという問題もある。
【0005】
これらの問題を解決するためには、従来は、雑音に起因する障害が電気機器に発生する度に、接地する対象の外部の導体や、接地の態様を個別に決定し、接地する対象や接地の態様を変更する工事を行っていた。しかし、接地する対象や接地の態様の適切な選択は困難であり、また、接地の対象や接地の態様を変更する工事は煩雑であった。
【0006】
この発明は上記実状に鑑みてなされたもので、電気機器への雑音の流入が軽減されるよう接地の対象及び接地の態様を簡単に選択することを可能とするための接地特性変換装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる接地特性変換装置は、
一端が、第1の接地端及び出力端を備える外部の電力源の前記出力端に接続され、他端が、第2の接地端を備える外部の負荷に接続された第1のインダクタと、
一端が前記第1の接地端に接続された第2のインダクタと、
前記第2のインダクタの他端に接続された第1のノードと、
前記第1の接地端に接続された第2のノードと、
一端が前記第1の接地端に接続された第1のインピーダンス素子と、
前記第1のインピーダンス素子の他端に接続された第3のノードと、
操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1、第2及び第3のノードのうちの一つに接続するスイッチと、を備え、
前記第1及び第2のインダクタは、前記第1の接地端及び前記出力端に互いに実質的に同相となるよう印加された電圧成分により各自に電流が流れたとき、各該電流の通過を妨げる向きの起電力を相互誘導により互いに誘起するように誘導結合されている、
ことを特徴とする。
【0008】
このような接地特性変換装置によれば、第2の接地端−第1のノード間を接続すると、電力源の出力端及び接地端に同相で印加されたコモンモードノイズが負荷へと供給される事態が防止される。また、第2の接地端−第2のノード間を接続すると、負荷の接地端及び電力源の接地端が同電位に保たれ、両接地端間の電圧の変動が防止される。また、第2の接地端−第3のノード間を接続した場合も、両接地端間に電流が実質的に流れなければ、両接地端は同電位に保たれる。両接地端間にノイズによる電流が流れる場合も、この電流の大きさが抑制される。
【0009】
前記電力源の出力端は一対の極を備えていてもよく、その場合、前記第1のインダクタが、前記一対の極の一方と前記負荷が備える両端のうち一方との間に接続されていれば、前記接地特性変換装置は、前記一対の極の他方と前記負荷の両端のうちの他方との間に接続された第3のインダクタを備えていてもよい。
そして、この場合、前記第1及び第3のインダクタは、前記一対の極に実質的に同相となるよう印加された電圧成分により各自に電流が流れたとき、各該電流の通過を妨げる向きの起電力を相互誘導により互いに誘起するように誘導結合されていてもよい。
このような構成を有していれば、第2の接地端−第1のノード間を接続すると、電力源の出力端の両極間に同相で印加されたコモンモードノイズが負荷へと供給される事態が防止される。
【0010】
前記第1のインピーダンス素子は、例えば第1の抵抗素子より構成されていてもよい。
一方、前記第1のインピーダンス素子は、第4のインダクタより構成されていてもよく、この場合は、第2の接地端−第3のノード間が接続され、両接地端間にノイズによる電流が流れた場合であっても、この電流の周波数における第4のインダクタのリアクタンスが、この電流を実質的に遮断する程度の大きさを有していれば、両接地端は同電位に保たれる。
【0011】
前記接地特性変換装置は、
前記第1の接地端に実質的に接続されていない外部のフィールドグラウンドに接続された第4のノードを更に備え、
前記スイッチは、操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1乃至第4のノードのうちの一つに接続するものであってもよい。
このような構成を有していれば、第2の接地端−第4のノード間を接続することにより、負荷の接地端がフィールドグラウンドと同電位に保たれるので、電力源の接地端の電圧がノイズにより変動する場合も、負荷の接地端の電圧の変動が防止される。
【0012】
前記接地特性変換装置は、
一端が前記フィールドグラウンドに接続された第2のインピーダンス素子と、前記第2のインピーダンス素子の他端に接続された第5のノードと、を備え、前記スイッチは、操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1乃至第5のノードのうちの一つに接続するものであってもよい。
このような構成を有していて第2の接地端−第5のノード間が接続された場合も、負荷の接地端とフィールドグラウンドとの間に電流が実質的に流れなければ、負荷の接地端はフィールドグラウンドと同電位に保たれる。負荷の接地端とフィールドグラウンドとの間にノイズによる電流が流れる場合も、この電流の大きさが抑制される。
【0013】
前記第2のインピーダンス素子は、例えば第2の抵抗素子より構成されていてもよい。
一方、前記第2のインピーダンス素子は、第5のインダクタより構成されていてもよく、この場合は、第2の接地端−第5のノード間が接続され、両接地端間にノイズによる電流が流れた場合であっても、この電流の周波数における第5のインダクタのリアクタンスが、この電流を実質的に遮断する程度の大きさを有していれば、負荷の接地端はフィールドグラウンドと同電位に保たれる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態にかかる接地特性変換装置を、交流電力により駆動される負荷への雑音の流入を軽減するための接地切替器を例として説明する。
【0015】
図1は、この発明の実施の形態にかかる接地切替器の物理的構成を示す。
図示するように、この接地切替器は、チョークコイルL1〜L3と、スイッチSWと、抵抗器R1及びR2とより構成される。
【0016】
各チョークコイルL1、L2及びL3は、同一のコアにバイファイラに巻かれることにより互いに誘導結合されている。
チョークコイルL1の一端は、単相交流電圧を発生する外部の商用電源ACVのホットエンドに接続され、他端は、電力を供給する対象である外部の負荷Zのホットエンドに接続されている。チョークコイルL2の一端は、商用電源ACVのコールドエンドに接続され、他端は、負荷Zのコールドエンドに接続されている。チョークコイルL3の一端は、商用電源ACVが備える接地端に接続され、他端は、スイッチSWが備える後述の端子t1に接続されている。
【0017】
なお、交流電源ACVは、自己が備える上述のホットエンド−コールドエンド間に単相交流電圧を発生する。また、交流電源ACVの接地端は、地中に埋設された接地極などより構成されるフィールドグラウンドFG1に接続されており、更に、交流電源ACVの接地端とコールドエンドは互いに接続されている。
【0018】
また、負荷Zは、例えば、単相交流電力を供給する対象の電気機器などより構成されており、電源入力端に加えて接地端を備えている。負荷Zの接地端は、例えば、負荷Zを構成する電気機器の導体製の筐体に接続されている。
【0019】
チョークコイルL1、L2及びL3の各両端のうち、商用電源ACVに接続されている方の端は、いずれも該チョークコイルの巻き始め側の端であるか、又は、いずれも該コイルの巻き終わり側の端である。
このため、商用電源ACVから、チョークコイルL1〜L3のうちの任意の2つへと、互いに実質的に逆相の電流(すなわち、ノーマルモードの電流)が供給されると、この2つのチョークコイルは、各々に流れる電流により各々が自己誘導する逆起電力を打ち消す向きの起電力を、相互誘導により互いに誘起し合う。
【0020】
例えば、チョークコイルL1(又はL2)に、商用電源ACVに接続された側の端から負荷Zに接続された方の端へと電流が流れると、チョークコイルL1(又はL2)は、自己誘導により、負荷Zに接続された側の端から商用電源ACVに接続された側の端へと電流を流す向きの逆起電力を発生する。
【0021】
一方、チョークコイルL1(又はL2)に、商用電源ACVに接続された側の端から負荷Zに接続された側の端へと電流が流れる間、チョークコイルL2(又はL1)には、負荷Zに接続された側の端から商用電源ACVに接続された側の端へと電流が流れる。そして、この電流は、チョークコイルL1(又はL2)に、商用電源ACVに接続された側の端から負荷Zに接続された側の端へと電流を流す向きの起電力を、相互誘導により誘起する。
【0022】
この結果、チョークコイルL1(又はL2)が自己誘導により発生した逆起電力と、チョークコイルL2(又はL1)を流れる電流が相互誘導によりチョークコイルL1(又はL2)に誘起した起電力とは、互いを打ち消し合う。
このため、商用電源ACVの出力端から、ノーマルモードの電流を供給するために印加されるノーマルモードの電圧は、実質的に電圧降下を発生させることなく、負荷Zの電源入力端間に供給される。
従って、チョークコイルL1及びL2は、商用電源の帯域に属する信号を各々単独に通過させた場合において、その両端に電圧降下を発生させる程度に大きなリアクタンスを有していてもよい。
【0023】
一方、チョークコイルL1〜L3のうちの任意の2つへと、互いに実質的に同相の電流(すなわち、コモンモードの電流)が供給されたとする。この場合、この2つのチョークコイルを流れる当該コモンモードの電流により各々が自己誘導する逆起電力は、相互誘導により発生する起電力によっては打ち消されない。
【0024】
例えば、チョークコイルL1が自己誘導により発生した逆起電力と、チョークコイルL2を流れる電流が相互誘導によりチョークコイルL1に誘起した起電力とは、同一の向きとなる。また同様に、チョークコイルL2が自己誘導により発生した逆起電力、及びチョークコイルL1を流れる電流が相互誘導によりチョークコイルL2に誘起した起電力も、同一の向きとなる。
【0025】
このため、チョークコイルL1及びL2にコモンモードの電流を流すようなノイズ(コモンモードノイズ)が供給された場合、チョークコイルL1及びL2は、各自に流れる電流により各自が自己誘導する逆起電力と、相互誘導により発生する起電力とによって、このコモンモードノイズが図1に示す点P1−点Q1間及び点P2−点Q2間の線路を通過するのを阻止する。
また、チョークコイルL1及びL3にコモンモードノイズが供給された場合、チョークコイルL1及びL3は、このコモンモードの信号が図1の点P1−点Q1間及び点P3−点Q3間の線路を通過するのを阻止する。また、チョークコイルL2及びL3にコモンモードノイズが供給された場合、チョークコイルL2及びL3は、このコモンモードの信号が図1の点P2−点Q2間及び点P3−点Q3間の線路を通過するのを阻止する。
【0026】
スイッチSWは、1回路5接点のロータリースイッチ等から構成されており、端子com及びt1〜t5を備える。スイッチSWは、操作者の操作に従って、端子t1〜端子t5の間のうちいずれか一つを、端子comと導通させる。
【0027】
スイッチSWの端子comは、負荷Zの接地端に接続されている。端子t1は、上述の通り、チョークコイルL3の両端のうち、商用電源ACVに接続されていない方の端に接続されている。端子t2は、交流電源ACVの接地端に直接に接続されている。端子t3は、抵抗器R1を介して交流電源ACVの接地端に接続されている。端子t4は、地中に埋設された接地極などより構成されるフィールドグラウンドFG2に、抵抗器R2を介して接続されている。端子t5は、フィールドグラウンドFG2に直接に接続されている。
【0028】
抵抗器R1は、上述の通り、スイッチSWの端子t3と交流電源ACVの接地端との間に接続されている。抵抗器R2は、上述の通り、スイッチSWの端子t4とフィールドグラウンドFG2との間に接続されている。
【0029】
図1に示す構成において、交流電源ACVの出力端の両極間に交流電圧が発生すると、この交流電圧は、負荷Zの両端間に印加される。
図1の接地切替器のスイッチSWの端子com−t1間が互いに接続された状態(以下、「第1の状態」と呼ぶ)では、負荷Zの接地端は、チョークコイルL3の上述の他端に接続される。
【0030】
第1の状態では、交流電源ACVのホットエンド、コールドエンド及び接地端にコモンモードノイズが発生しても(つまり、交流電源ACVのホットエンド、コールドエンド及び接地端に、互いに同相であるノイズが発生しても)、このコモンモードノイズは、チョークコイルL1〜L3により点Q1〜点Q3へと通過することを実質的に阻止される。従って、負荷Zには、このコモンモードノイズが実質的に流入しない。
【0031】
次に、スイッチSWの端子com−t2間が互いに接続された状態(以下、「第2の状態」と呼ぶ)では、負荷Zの接地端は、商用電源ACVの接地端に接続される。この結果、フィールドグラウンドFG1と商用電源ACVの接地端との間の結線が十分低抵抗で行われていれば、フィールドグラウンドFG1、商用電源ACVの接地端及び負荷Zの接地端は、互いに実質的に等電位となる。
このため、例えば商用電源ACVの出力端及び接地端に接続されている外部の装置と負荷Zとの間で、商用電源ACVの接地端の電位を基準とした電圧がデータを表すような信号を交換する場合、第2の状態では、この信号を用いたデータの交換が正常に行われる。
【0032】
また、第2の状態では、交流電源ACVのホットエンド−接地端間に発生したノイズ及び交流電源ACVのコールドエンド−接地端間に発生したノイズが互いに同相である場合、このノイズはチョークコイルL1及びL2によって負荷Zへの流入を実質的に阻止される。従って、負荷Zには、このノイズが実質的に流入しない。
【0033】
次に、スイッチSWの端子com−t3間が互いに接続された状態(以下、「第3の状態」と呼ぶ)では、負荷Zの接地端は、抵抗器R1を介して商用電源ACVの接地端に接続される。従って、第3の状態でも、フィールドグラウンドFG1と商用電源ACVの接地端との間の結線が十分低抵抗で行われていれば、負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間にノイズによる電流成分(接地端間のノイズ電流)が流れなければ、フィールドグラウンドFG1、商用電源ACVの接地端及び負荷Zの接地端は、互いに実質的に等電位となる。
【0034】
もっとも、接地端間のノイズ電流が流れれば、フィールドグラウンドFG1と負荷Zの接地端との間には、接地端間の電流と抵抗器R1の抵抗値の積に等しい電圧成分(接地端間のノイズ電圧)が、このノイズに起因して発生することになる。
しかし、接地端間のノイズ電流の大きさは、抵抗器R1の抵抗値が大きいほど小さくなる。従って、第3の状態で流れる接地端間のノイズ電流の大きさは、第2の状態で流れる接地端間のノイズ電流より小さくなる。従って、負荷Zが接地端間のノイズ電流に起因する誤動作を起こしやすい装置を含んでいる等の場合には、第2の状態より第3の状態のほうが、負荷Zの誤動作の危険がより確実に防がれる。
【0035】
次に、スイッチSWの端子com−t4間が互いに接続された状態(以下、「第4の状態」と呼ぶ)では、負荷Zの接地端は、抵抗器R2を介してフィールドグラウンドFG2に接続される。従って第4の状態では、フィールドグラウンドFG2と負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に接地端間のノイズ電流が流れなければ、フィールドグラウンドFG1と商用電源ACVの接地端との間の接地抵抗の値とは無関係に、フィールドグラウンドFG2及び負荷Zの接地端が互いに実質的に等電位となる。また、第4の状態では、フィールドグラウンドFG1と商用電源ACVの接地端との間の結線に誘起されるノイズが負荷Zに流入することも防がれる。
【0036】
もっとも、フィールドグラウンドFG2−負荷Zの接地端間に接地端間のノイズ電流が流れれば、フィールドグラウンドFG2と負荷Zの接地端との間には、接地端間のノイズ電圧が発生することになる。しかし、接地端間のノイズ電流の大きさは抵抗器R2の抵抗値が大きいほど小さいので、第4の状態で流れる接地端間のノイズ電流の大きさは、後述する第5の状態で流れる接地端間のノイズ電流より小さくなる。従って、負荷Zが接地端間のノイズ電流に起因する誤動作を起こしやすい装置を含んでいる等の場合には、第5の状態より第4の状態のほうが、負荷Zの誤動作の危険がより確実に防がれる。
【0037】
次に、スイッチSWの端子com−t5間が互いに接続された状態(すなわち、第5の状態)では、負荷Zの接地端は、フィールドグラウンドFG2に直接に接続される。この結果、接地端間のノイズ電流の大きさは第4の状態で流れる接地端間のノイズ電流より大きくなる。
【0038】
しかし、負荷Zの接地端はフィールドグラウンドFG2と互いに実質的に等電位となる。このため、第5の状態では、例えば商用電源ACVの接地端にノイズが発生したり、フィールドグラウンドFG1と商用電源ACVの接地端との間の結線にノイズが誘起されたりしている場合でも、負荷Zの接地端の電位の変動が防止される。
従って、第5の状態では、負荷Zが接地端間のノイズ電圧に起因する誤動作を起こしやすい装置を含んでいる等の場合に、第4の状態に比べ、負荷Zの誤動作の危険が軽減される。
【0039】
なお、上述の第2の状態でも、負荷Zが接地端間のノイズ電圧に起因する誤動作を起こしやすい装置を含んでいる等の場合は、上述の第3の状態に比べ、負荷Zの誤動作の危険が軽減される。
また、第3〜第5の各状態でも、交流電源ACVのホットエンド−接地端間に発生したノイズ及び交流電源ACVのコールドエンド−接地端間に発生したノイズが互いに同相である場合、このノイズは負荷Zへは実質的に流入しない。
【0040】
なお、この接地切替器の構成は上述のものに限られない。
例えば、この接地切替器は、負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に接続されるための抵抗器を、抵抗器R1だけに限らず複数備えていてもよい。この場合、スイッチSWは、操作者の操作に従って、これら複数の抵抗器のうち一つを負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に接続するものとすればよい。
【0041】
また、この接地切替器は、負荷Zの接地端とフィールドグラウンドFG2との間に接続されるための抵抗器を、抵抗器R2だけに限らず複数備えていてもよい。この場合、スイッチSWは、操作者の操作に従って、これら複数の抵抗器のうち一つを負荷Zの接地端とフィールドグラウンドFG2との間に接続するものとすればよい。
【0042】
また、抵抗器R1及びR2は純抵抗成分のみを有する素子である必要はなく、リアクタンス成分を有していてもよい。従って、この接地切替器は、抵抗器R1やR2(その他、負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に接続されるための抵抗器や、負荷Zの接地端とフィールドグラウンドFG2との間に接続されるための抵抗器)に代えて、任意のインダクタンスを有するコイルや、任意の周波数特性を有するフィルタを備えるようにしてもよい。
【0043】
この接地切替器が抵抗器R1に代えてコイルを備える場合、このコイルのインダクタンスは、
(1) 商用電源ACVが発生する交流電圧の周波数におけるこれらのコイルのリアクタンスが、このコイルの各両端間に実質的に電圧降下が生じない程度に低く、
(2) 負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に発生する接地端間のノイズ電圧の周波数におけるこのコイルのリアクタンスが、接地端間のノイズ電流を実質的に遮断する程度に高い、
ものであればよい。この場合、負荷Zの接地端と交流電源ACVの接地端との間に接地端間のノイズ電圧が生じても、フィールドグラウンドFG1、商用電源ACVの接地端及び負荷Zの接地端は、互いに実質的に等電位となる。
【0044】
この接地切替器が抵抗器R2に代えてコイルを備える場合、これらのコイルのインダクタンスは、(1)として上述した条件に加え、
(3) 負荷Zの接地端とフィールドグラウンドFG2との間に発生する接地端間のノイズ電圧の周波数におけるこのコイルのリアクタンスが、接地端間のノイズ電流を実質的に遮断する程度に高い、
ものであればよい。この場合、負荷Zの接地端とフィールドグラウンドFG2との間に接地端間のノイズ電圧が生じても、フィールドグラウンドFG2及び負荷Zの接地端は、互いに実質的に等電位となる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、電気機器への雑音の流入が軽減されるよう接地の対象及び接地の態様を簡単に選択することを可能とするための接地特性変換装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる接地切替器の基本構成を示す回路図である。
【符号の説明】
ACV 交流電源
FG1、FG2 フィールドグラウンド
R1、R2 抵抗器
SW スイッチ
Z 負荷

Claims (8)

  1. 一端が、第1の接地端及び出力端を備える外部の電力源の前記出力端に接続され、他端が、第2の接地端を備える外部の負荷に接続された第1のインダクタと、
    一端が前記第1の接地端に接続された第2のインダクタと、
    前記第2のインダクタの他端に接続された第1のノードと、
    前記第1の接地端に接続された第2のノードと、
    一端が前記第1の接地端に接続された第1のインピーダンス素子と、
    前記第1のインピーダンス素子の他端に接続された第3のノードと、
    操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1、第2及び第3のノードのうちの一つに接続するスイッチと、を備え、
    前記第1及び第2のインダクタは、前記第1の接地端及び前記出力端に互いに実質的に同相となるよう印加された電圧成分により各自に電流が流れたとき、各該電流の通過を妨げる向きの起電力を相互誘導により互いに誘起するように誘導結合されている、
    ことを特徴とする接地特性変換装置。
  2. 前記電力源の出力端は一対の極を備え、前記第1のインダクタは、前記一対の極の一方と前記負荷が備える両端のうち一方との間に接続されており、
    前記一対の極の他方と前記負荷の両端のうちの他方との間に接続された第3のインダクタを備え、
    前記第1及び第3のインダクタは、前記一対の極に実質的に同相となるよう印加された電圧成分により各自に電流が流れたとき、各該電流の通過を妨げる向きの起電力を相互誘導により互いに誘起するように誘導結合されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の接地特性変換装置。
  3. 前記第1のインピーダンス素子は、第1の抵抗素子より構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の接地特性変換装置。
  4. 前記第1のインピーダンス素子は、第4のインダクタより構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の接地特性変換装置。
  5. 前記第1の接地端に実質的に接続されていない外部のフィールドグラウンドに接続された第4のノードを更に備え、
    前記スイッチは、操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1乃至第4のノードのうちの一つに接続する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の接地特性変換装置。
  6. 一端が前記フィールドグラウンドに接続された第2のインピーダンス素子と、
    前記第2のインピーダンス素子の他端に接続された第5のノードと、を備え、
    前記スイッチは、操作者の操作に従って、前記第2の接地端を、前記第1乃至第5のノードのうちの一つに接続する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の接地特性変換装置。
  7. 前記第2のインピーダンス素子は、第2の抵抗素子より構成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の接地特性変換装置。
  8. 前記第2のインピーダンス素子は、第5のインダクタより構成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の接地特性変換装置。
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