JP3468415B2 - 昇圧型スイッチング電源装置 - Google Patents

昇圧型スイッチング電源装置

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JP3468415B2
JP3468415B2 JP02619299A JP2619299A JP3468415B2 JP 3468415 B2 JP3468415 B2 JP 3468415B2 JP 02619299 A JP02619299 A JP 02619299A JP 2619299 A JP2619299 A JP 2619299A JP 3468415 B2 JP3468415 B2 JP 3468415B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力電圧より高い
出力電圧を得る昇圧型スイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来技術】この種の昇圧型スイッチング電源装置とし
ては、たとえば特許第2,512,670号の掲載公報第1図に
記載された回路がある。この回路は、電源部の一方の端
子に接続された磁気コイルのような磁気素子を含む。ス
イッチ手段がこの磁気素子と電源部の他方の端子との間
に接続され、平滑用コンデンサが磁気素子と電源部の上
記した他方の端子との間に接続される。そして、電源部
から磁気素子を通り平滑用コンデンサに至るコンデンサ
充電電流を通す方向を順方向とするように磁気素子と平
滑用コンデンサとの間にダイオードとが接続される。出
力は、平滑用コンデンサの両端から取り出される。
【0003】この装置においては、通常は、スイッチ手
段を開閉する周期すなわち駆動周波数を一定とし、一周
期内でスイッチ手段が閉状態にある時比率を制御するこ
とによって出力電圧を安定化する。この装置の動作は上
述の特許の明細書中に詳細に説明されている。
【0004】この装置の動作における大きな問題点とし
て、リカバリ電流の発生が挙げられている。スイッチ手
段の開状態では、ダイオードには入力電流に等しい電流
が流れており、スイッチ手段が閉じられると、ダイオー
ドに流れる電流が急激に減少するため、ダイオードの特
性上、僅かの時間、逆方向に電流が流れ、リカバリ電流
となる。このリカバリ電流は、スイッチ手段が閉じられ
る直前にダイオードに流れていた電流の大きさと、スイ
ッチ手段が閉じられることによりダイオードを流れる電
流が減少する減少速度に比例して大きくなる。上記特許
の掲載公報第1図に示された回路では、ダイオードを流
れる電流の減少速度を制限する要因となるものは、回路
に含まれる寄生インピーダンスとスイッチ手段が開から
閉に移る間の抵抗分しかないので、非常に大きなリカバ
リ電流が生じることになる。このリカバリ電流は、スイ
ッチングロスを生じ、効率低下の原因となる。さらに、
このスイッチングロスはスイッチ手段の開閉ごとに発生
するため、駆動周波数に比例して大きくなり、装置の小
型化のために駆動周波数を高める試みの妨げになってい
る。さらに、リカバリ電流は非常に急峻なパルス波形で
あるため、リカバリ電流が回路に流れると、大きなノイ
ズを発生し、ノイズ対策が困難になる。
【0005】また、別の問題点として、スイッチ手段の
開閉が非常に短時間で行なわれるため、単位時間あたり
の電圧及び電流の変化が非常に大きくなり、スイッチン
グ時に大きな誘導電圧と誘導電流を発生する。このこと
も、ノイズ対策を困難にする原因となる。
【0006】昇圧型スイッチング電源装置における上述
の問題を解決するための一つの手法が特開平4−372
572号公報及び米国特許第5,418,704号明細書に記載
されている。この公知の手法は、共振用磁気素子と共振
用コンデンサを含む共振回路をスイッチング回路に設
け、共振回路の共振をスイッチ手段とは別に設けた第2
のスイッチ手段により制御するものである。この手法
は、スイッチングロスを低減するのに効果はあるが、第
2のスイッチ手段を制御するために複雑な制御回路が必
要になり、回路構成が複雑になる。
【0007】さらに別の手法で上述の問題を解決する回
路が、前掲の特許第2,512,670号の掲載公報及び特開平
3−117362号公報に開示されている。この回路に
おいては、共振用磁気素子と共振用コンデンサを設けて
スイッチ手段とともに共振回路を形成するようにしてい
る。この回路は、一つのスイッチ手段でリカバリ電流を
抑制できるものであるが、前者はきわめて複雑な駆動周
波数の制御を行なうものであり、後者は出力電圧をモニ
ターして駆動周波数の制御を行なうもので、いずれも駆
動周波数の可変制御を必要とする。しかし、入出力条件
により駆動周波数が変化することは、フィルターの設計
やノイズ対策を困難にする原因となる。また、昇圧型ス
イッチング電源装置を力率改善装置に用いるときは、入
力電圧源は交流を全波整流したものになるので、人力電
圧範囲が非常に大きくなるが、このことは、周波数の変
動範囲が広くなることを意味し、設計及びノイズ対策が
一層困難になることを示すものである。
【0008】次に、昇圧型スイッチング電源装置におい
て、高調波歪みを改善するためには、入力電流波形を入
力電圧波形に近似するように制御する必要がある。この
制御方法の一つに平均電流制御方式がある。平均電流制
御方式を採用する場合、制御のための電流信号として、
入力電流またはそれに対応する電流の平均値を検出しな
ければならない。従来、電流の検出には、抵抗が用いら
れており、損失が大きくなるという問題点がある。損失
を低減させるためには、電流検出にカレントトランス等
の磁気素子を用いることが好ましい。
【0009】しかし、共振回路をスイッチング回路に設
け、リカバリ電流の低減を図る構成(特開平4−372
572号公報、米国特許第5,418,704号明細書、特許第
2,512,670号掲載公報、特開平3−117362号公報
等)において、共振動作に伴って発生する共振電流の影
響を受けることなく、入力電流またはそれに対応した電
流を検出することは容易ではない。即ち、この種の昇圧
型スイッチング電源装置では、入力電流には、スイッチ
手段を流れる電流と、負荷に流れる電流とが含まれるこ
とになるので、負荷に流れる電流の他に、スイッチ手段
に流れる電流を検出する必要がある。ところが、スイッ
チ手段には共振電流が流れる。この共振電流は閉じられ
た共振回路内においてのみ流れ、負荷電流とは無関係で
ある。このため、スイッチ手段に流れる電流を、カレン
トトランス等で検出すると、負荷電流とは無関係な共振
電流が含まれてしまい、入力電流平均値に誤差を生じて
しまう。これは、入力電流波形を入力電圧波形に近似す
るように制御する平均電流制御方式を採用して、高調波
歪みを改善しようとする場合に、大きな障害となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の昇圧型スイッチング電源装置における上述の問題点を
解決し、簡単な構成でソフトスイッチングを達成し、リ
カバリ電流を低減できる昇圧型スイッチング電源装置を
提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、リカバリ電流
の低減のためにとられた回路構成において、その回路動
作に伴って発生する共振電流の影響を受けることなく、
負荷に対応した電流を検出し得る昇圧型スイッチング電
源装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る昇圧型スイッチング電源は、第1の磁
気素子と、スイッチ手段と、第1のダイオードと、平滑
用コンデンサとを含み、一対の入力端に供給される入力
電圧を、昇圧された直流電圧に変換して、少なくとも一
対の出力端に供給する。前記第1の磁気素子は、一端が
入力端の一方に接続されており、前記スイッチ手段は、
一対の電力伝送ラインの間に配置され、前記第1の磁気
素子を通して供給される入力電圧をスイッチングする。
前記第1のダイオードは、前記第1の磁気素子を通り前
記一対の出力端の一方に至る電力伝送ラインに挿入され
ており、前記平滑用コンデンサは、前記一対の出力端の
間に接続されている。この回路構成は、昇圧型スイッチ
ング電源装置において、通常採用されるものである。本
発明においては、この形式のスイッチング電源装置に改
良を加える。
【0013】本発明の一態様においては、上記形式のス
イッチング電源装置において、スイッチ手段と第1の磁
気素子の間に第2の磁気素子を配置し、スイッチ手段と
並列に第1の磁気素子に接続される第2のコンデンサを
設けて、第2のコンデンサが前記スイッチ手段の開状態
で第1の磁気素子からの電流により充電されるように
し、スイッチ手段の閉動作の初期に第1の磁気素子から
スイッチ手段への電流が第2の磁気素子を通るようにし
てスイッチ手段を流れる電流の立ち上がりを抑えること
によりリカバリ電流を抑制し、第2の磁気素子を流れる
電流が所定値まで増加したときに、第2のコンデンサの
放電電流を流す第1の共振回路が、第1の磁気素子と第
1のダイオードとの間において、第2の磁気素子と、ス
イッチ手段と、第2のコンデンサとを通って形成される
ように構成する。
【0014】上述した回路構成において、入力電流波形
を入力電圧波形に近似するように制御する平均電流制御
方式を採用して、高調波歪みを改善しようとする場合、
既に述べたように、負荷に流れる電流の他、スイッチ手
段に流れる電流を検出しなめればならない。ところが、
スイッチ手段には、第1の共振回路による共振電流が流
れる。この共振電流は閉じられた第1の共振回路内にお
いてのみ流れ、負荷電流または入力電流とは無関係であ
る。このため、スイッチ手段に流れる電流を、カレント
トランス等で検出すると、負荷電流または入力電流とは
無関係な共振電流が含まれてしまい、入力電流平均値に
誤差を生じてしまう。
【0015】この問題を解決する手段として、本発明に
おいては、前記スイッチ手段に流れる電流と、前記第2
のコンデンサに流れる電流との同相成分の差信号を検出
する第1の電流検出手段を有する。この第1の電流検出
手段によれば、前記スイッチ手段に流れる共振電流と、
前記第2のコンデンサに流れる共振電流とは、互いに打
ち消し合うことになるので、共振電流の影響を受けるこ
とがない。このため、平均電流制御方式によって、入力
電流波形を入力電圧波形に近似するように制御し、高調
波歪みを改善することが可能になる。
【0016】本発明の他の態様においては、スイッチ手
段の閉動作時に第1のダイオードからスイッチ手段に流
れるリカバリ電流の通路に第2の磁気素子を配置し、ス
イッチ手段と並列に第1の磁気素子に接続される第2の
コンデンサを設けて、第2のコンデンサがスイッチ手段
の開状態で第1の磁気素子からの電流により充電される
ようにし、スイッチ手段の閉動作時に、第2のコンデン
サからの放電電流を流す第1の共振回路が、第1の磁気
素子と第1のダイオードとの間において、第2の磁気素
子とスイッチ手段と第2のコンデンサとを通って形成さ
れるようにする。
【0017】上記構成の本発明の昇圧型スイッチング電
源装置においては、スイッチ手段が開状態から閉状態に
なると、スイッチ手段の電位がゼロになるので、第2の
磁気素子には出力電圧にほぼ等しい電圧が印加され、第
2の磁気素子とスイッチ手段を流れる電流は直線的に増
加する。このとき発生するリカバリ電流の大きさはダイ
オード電流の減少速度に依存するが、本発明において
は、第2の磁気素子がリカバリ電流の流れる回路に挿入
されるので、第2の磁気素子のインピーダンスにより電
流の減少速度が制限され、リカバリ電流が制限される。
この場合、スイッチ手段の電圧が減少する速度に比べて
スイッチ手段に流れる電流の増加が緩やかになるので、
スイッチングロスはほとんど生じない。また、スイッチ
手段が開になったとき、第2のコンデンサを充電しなが
らスイッチ手段への印加電圧が上昇するようになるの
で、スイッチ手段への印加電圧の上昇速度を小さくする
ことができ、スイッチ手段における損失を減少させるこ
とが可能になる。
【0018】本発明のさらに別の態様においては、第1
の磁気素子と第2のコンデンサとの間に、第2のコンデ
ンサと直列に第3のコンデンサを配置して第1の共振回
路における共振電流により充電されるようにし、第2の
磁気素子を第2のコンデンサと第3のコンデンサの間に
接続するバイパス回路を設けて、該バイパス回路に第2
の磁気素子から第2及び第3のコンデンサに向かう方向
を順方向とする第2のダイオードを配置し、第2のコン
デンサの放電により第2のコンデンサの充電電圧が所定
値まで低下したとき、第2のダイオードが導通して、第
3のコンデンサの放電電流を流す第2の共振回路が、第
1の磁気素子と第1のダイオードとの間において、第2
の磁気素子と第2のダイオードと第3のコンデンサとを
通って形成されるようにすることができる。この場合に
おいて、第3のコンデンサは第2のコンデンサより大き
い容量とすることが好ましい。この構成により、スイッ
チ手段閉時に第1のダイオードに印加される電圧を抑制
することができる。
【0019】また、本発明においては、第2のコンデン
サと第3のコンデンサとの間に、第2のダイオードから
の電流を通す方向を順方向とする第3のダイオードを設
けることが好ましい。この場合、第3のダイオードから
の電流を第3のコンデンサと第1のダイオードとをバイ
パスして平滑用コンデンサに向けて通す第4のダイオー
ドを設けることがさらに好ましい。また、この場合、第
1の磁気素子を2つの部分に分割して、分割した一方の
磁気素子部分を前記電源部に接続し、他方の磁気素子部
分をスイッチ手段の開状態において第2、第3、第4の
ダイオードが逆バイアスになる極性で、第2の共振回路
内に接続することが好ましい。第4のダイオードは、ス
イッチ手段の開時にリセット電流を出力側に放出する回
路を形成する。第1の磁気素子を2つの部分に分割し、
分割した磁気素子部分を第2の共振回路内に接続する上
述の構成により、第2の磁気素子のリセット時間を短縮
することができる。さらに、分割した他方の磁気素子部
分をスイッチ手段の開状態において第2、第3、第4の
ダイオードが逆バイアスになる極性で、第2の共振回路
内に接続することにより、スイッチ手段が開となり、第
2の磁気素子がリセットされた後は、電源部に接続され
る磁気素子部分を通る電流はすべて第1のダイオードに
通されるようになる。
【0020】本発明の別の好ましい態様においては、第
1の磁気素子を2つの部分に分割して、分割した一方の
磁気素子部分を電源部に接続し、他方の磁気素子部分を
第2の共振回路に含まれるように接続する。
【0021】上述した何れの態様においても、共振回路
によって共振電流が発生する。共振電流を含まない電流
を検出する手段として、何れの態様においても、前記ス
イッチ手段に流れる電流と、前記第2のコンデンサに流
れる電流との同相成分の差信号を検出する第1の電流検
出手段を有する。この第1の電流検出手段によれば、前
記スイッチ手段に流れる共振電流と、前記第2のコンデ
ンサに流れる共振電流とは、互いに打ち消し合うことに
なるので、共振電流の影響を受けることなく、負荷に対
応した電流を検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る昇圧型スイッ
チング電源装置の電気回路図である。図示の昇圧型スイ
ッチング電源装置は、交流電源31、入力フィルタ33
及び全波整流回路35を介して、入力端T1、T2に入
力電圧が供給される。入力端T1、T2と、出力端T
3、T4との間には電力伝送ラインが形成される。
【0023】一対の入力端T1、T2のうち、入力端T
1には、第1の磁気素子であるコイル2が接続される。
第1のコイル2はコイル部分21とコイル部分22に分
割されており、第1のコイル部分21の一端が入力端T
1に接続される。第1のコイル部分21の他端は、第1
のダイオード3を介して出力平滑用コンデンサ4の一方
の極に接続される。コンデンサ4は、負荷5に接続さ
れ、負荷5に出力を供給する。ここで、コイル2がコイ
ル部分21とコイル部分22に分割されているというこ
とは、コイル部分21とコイル部分22が同一の磁芯に
巻かれた巻線から構成されることを意味する。第1のコ
イル2のコイル部分22は、一端がコイル部分21に、
他端が第2の磁気素子である第2のコイル6を介してス
イッチ手段7の一端に接続される。スイッチ手段7の他
端は入力端T2に導かれる。
【0024】スイッチ手段7と並列に第2のコンデンサ
8が設けられており、この第2のコンデンサ8は、一方
の極が、第2のダイオード9を介して第2のコイル6
に、また第3のダイオード10及び第3のコンデンサ1
1を介して第1のコイル2のコイル部分21と第1のダ
イオード3との接続部Aに接続されている。第2のコン
デンサ8の他方の極は、スイッチ手段7とともに、入力
端T2に導かれる。
【0025】さらに、第4のダイオード12が設けら
れ、第3のダイオード10と第3のコンデンサ11との
間の接続部Bを第3のコンデンサ11と第1のダイオー
ド3をバイパスして出力平滑用コンデンサ4に接続す
る。第2のダイオード9は、第2のコイル6から第2の
コンデンサ8への電流を流す方向を順方向とし、第3の
ダイオード10は、第2のコンデンサ8から第3のコン
デンサ11に向かう方向を順方向とする。第4のダイオ
ード12は、出力平滑用コンデンサ4に向かう方向を順
方向とする。第1のコイル2の分割されたコイル部分2
1、22は、互いに逆極性となるように巻線方向が定め
られる。コイル部分21は、コイル部分22より十分に
大きいインダクタンスを持つ。また、コイル部分21
は、その両端に発生する電圧がダイオード9、10、1
2に逆バイアスを与えるように接続される。さらに、第
3のコンデンサ11は、その容量が第2のコンデンサ8
の容量より大きい。
【0026】図1に示された昇圧型スイッチング電源装
置は、更に、第1の電流検出手段13を含んでいる。第
1の電流検出手段13は、スイッチ手段7に流れる電流
Iswと、第2のコンデンサ8に流れる電流Icとの同
相成分の差信号を検出する。実施例において、第1の電
流検出手段13は1つのカレントトランスでなる。
【0027】第1の電流検出手段13を構成するカレン
トトランスは、第1の巻線131と、第2の巻線132
と、第3の巻線133とを含む。第1、第2及び第3の
巻線131〜133は、磁芯を共通にし、互いに誘導結
合されている。第1の巻線131はスイッチ手段7に直
列に接続されており、第2の巻線132は第2のコンデ
ンサ8に直列に接続されている。第1の巻線131及び
第2の巻線132はスイッチ手段7に流れる電流Isw
による磁束と、第2のコンデンサ8に流れる電流Icに
よる磁束が逆方向となる関係にある。従って、第3の巻
線133からは、第1の巻線131の誘起電圧と、第2
の巻線132の誘起電圧との差電圧が得られる。
【0028】図2、3は第1の電流検出手段として用い
られるカレントトランスの具体例を示す図である。図2
において、外脚部の一方に、第1の巻線131を巻き、
外脚部の他方に第2の巻線132を巻き、中脚部に出力
巻線となる第3の巻線133を巻いてある。図3の実施
例では、中脚部に第1〜第3の巻線131〜133を巻
いてある。第1、第2の巻線131、132の巻き方
向、及び、電流方向は、中脚部を流れる磁束φ1、φ2
の方向が互いに逆になるように定める。
【0029】図1では第2の電流検出手段19を含んで
いる。第2の電流検出手段19はスイッチング手段7及
び第2のコンデンサ8に流れる電流Isw、Icを含ま
ない回路ループにおいて、負荷電流Ioを検出する。
【0030】図1に示された昇圧型スイッチング電源装
置では、更に、電流検出回路15と、制御回路17とを
含んでいる。電流検出回路15は第1の電流検出手段1
3及び第2の電流検出手段19から供給される電流検出
信号より、入力電流平均値信号を生成する。制御回路1
7は電流検出回路15から供給される入力電流平均値信
号に基づきスイッチ手段7を制御する。制御回路17に
は、入力電圧等の入力情報が与えられている。
【0031】次に、図4を参照して、図1に示された昇
圧型スイッチング電源装置の基本動作を説明する。開状
態にあるスイッチ手段7が時刻t0で閉になる(図4
(a)参照)と、第2のコイル6に出力電圧にほぼ等し
い電圧が印加され、第2のコイル6を通りスイッチ手段
7に流れる電流Iswは直線的に増加する(図4(d)
参照)。この場合、スイッチ手段7の印加電圧Vswは
スイッチ手段7の開成と同時に急激に減少するが、電流
Iswの増加は比較的緩やかである。したがって、スイ
ッチングロスはほとんど生じない。スイッチング素子7
の電流が増加する分だけ第1のダイオード3を流れる電
流Icr1が減少する(図4(g)参照)が、スイッチ
ング素子7の電流の増加が緩やかであるので、第1のダ
イオード3を流れる電流Icr1の減少速度も小さくな
る。その結果、リカバリ電流の発生が抑制される。この
リカバリ電流は動作に影響しないほど小さいので、図4
には示していない。
【0032】第2のコイル6を流れる電流IL2は、ス
イッチ手段7が閉成された後のある時間はスイッチ手段
7の電流Iswと同様に増加する(図4(e)参照)。
【0033】スイッチ手段7の閉成からある時間が経過
し、時刻t1になると、第2のコイル6に流れる電流I
L2が第1のコイル2のコイル部分21からの入力電流
Iinに等しくなる。ここで第2のコンデンサ8が放電
を開始し、第2のコンデンサ8から第3のダイオード1
0、第3のコンデンサ11、コイル部分22、第2のコ
イル6及びスイッチ手段7を通る共振回路が形成され、
共振動作が始まる。この状態では、第2のコイル6とス
イッチ手段7にはコイル部分21からの入力電流Iin
に共振電流が重畳された電流が流れることになる。
【0034】この共振が始まる時点では、第2のコンデ
ンサ8は出力電圧V0に充電されており、第3のダイオ
ード10と第3のコンデンサ11の間の接続部Bの電位
VBは出力電圧V0に等しい(図4(c)参照)。ま
た、この時点では、第3のコンデンサ11の両端電圧は
ゼロである。共振により第3のコンデンサ11が充電さ
れ、接続部Aの電位VAが徐々に低下し(図4(b)参
照)、それに伴って第1のダイオード3に印加される電
圧Vcr1が徐々に増加する(図4(f)参照)。この
ように、第1のダイオード3に印加される電圧Vcr1
の増加が緩やかであるので、第1のダイオード3の印加
電圧Vcr1は低く抑えられて、時刻t1からわずかの
時間リカバリ電流が流れても、その値は小さく、損失は
僅かである。
【0035】共振により接続部A、Bの電位が徐々に低
下し、接続部Aの電位VAは最大−V0まで下がる可能
性がある。接続部の電位VAが−V0まで下がると、第
1のダイオード3には2V0の電圧が印加されることに
なり、ダイオードは大きな耐圧が要求されることにな
る。しかし、本実施例においては、第2のコンデンサ8
の容量が第3のコンデンサ11の容量より小さいので、
接続部Aの電位VAが−V0まで下がるのを阻止するこ
とができる。もっと詳細に述べると、この構成により、
接続部Aの電位が−V0まで下がる前に、接続部Bの電
位VBがゼロになり、この時点で第2のダイオード9が
導通し、第2のダイオード9から第3のダイオード1
0、第3のコンデンサ11、コイル部分22及び第2の
コイル6を経て第2のダイオード9に戻る第2の共振回
路が形成される。この状態は、時刻t2において生じ
る。第2の共振回路における共振の結果、第3のコンデ
ンサ11はさらに充電され、接続部Aの電位VAはさら
に低下するが、−V0まで下がることはない。したがっ
て、第1のダイオード3に印加される電圧Vcr1を低
減させることができる。
【0036】時刻t2において第2の共振回路を通る共
振が始まると、第2のコイル6を流れる電流IL2は、
コイル部分21からの入力電流Iinに共振電流を重畳
した値であるが、スイッチ手段7に流れる電流Iswは
入力電流Iinと等しくなる。第2の共振回路を流れる
共振電流は時刻t3においてゼロになる。ここで、共振
電流は極性を反転し、逆方向に流れようとするが、第2
のダイオード9及び第3のダイオード10により共振電
流の流れが阻止される。ここで、一連の共振動作が終了
し、従来の昇圧型スイッチング電源装置と同様な動作を
行なう。
【0037】次いで、時刻t4においてスイッチ手段7
が開となる。この時点では、第2のコンデンサ8は、接
続部Bにおける電位VBがゼロであるため、コイル部分
22からの入力電流Iinは、第2のコンデンサ8に充
電電流として流れる。このため、スイッチ手段7の端子
電圧Vswは徐々に上昇するようになり、スイッチ手段
7を開にするときに発生するスイッチング損失を極めて
小さくすることができる。
【0038】第2のコンデンサ8が充電されるにつれ
て、接続部A、Bの電位VA、VBが上昇し、時刻t5
において電位VBが出力電圧V0に等しくなる。このと
き、第2のコイル6には第3のコンデンサ11とコイル
部分22に発生している電圧の和が印加されて、第2の
コイル6に蓄積されていた磁気エネルギがリセットされ
る。このためのリセット電流は、ダイオード9、10、
12を経て出力側に放出され、リセット電流は徐々に減
少する。コイル部分21からの入力電流Iinは、リセ
ット電流の減少分に相当する分だけ第1のダイオード3
に向けられることになる。このとき、第3のコンデンサ
11は充電状態にあり、接続部Aの電位VAは出力電圧
V0より低いので、電流は第1のダイオード3を通ら
ず、第3のコンデンサ11から第4のダイオード12を
経て出力側に供給される。図4(h)に、第4のダイオ
ード12を流れる電流をIcr4で示す。この過程で、
第3のコンデンサ11は徐々に放電する。
【0039】時刻t6で第2のコイル6の磁気エネルギ
がなくなり、リセット電流がゼロになる。この時点で、
コイル部分21からの入力電流Iinはすべて接続部A
に向けられるようになる。時刻t7において、第3のコ
ンデンサ11の放電が終了し、接続部Aの電位VAが十
分に高くなるため、第1のダイオード3が導通し、コイ
ル部分21からの入力電流Iinはすべて第1のダイオ
ード3を流れるようになる。その後は、従来の昇圧型ス
イッチング電源装置と同様な動作をする。
【0040】条件によっては、第3のコンデンサ11が
放電を終了した後に第2のコイル6のリセットが終了す
ることもあり得るが、装置の動作に影響はない。第1の
コイル2のコイル部分22は、その両端に発生する電圧
により第2のコイル6のリセット時間を早め、リセット
を確実に行なわせるようにする作用を持つ。また、コイ
ル部分22は、リセット終了後は、ダイオード9、1
0、12が逆バイアスになるような電圧を発生し、これ
らダイオードに電流が流れないようにする。したがっ
て、スイッチ手段7が閉成されたとき、リカバリ電流が
流れるのを防止することができる。
【0041】上述した昇圧型スイッチング電源装置にお
いて、入力電流Iinには、スイッチ手段7を流れる電
流Iswと、負荷5に流れる電流Ioとが含まれること
になるので、入力電流波形を入力電圧波形に近似するよ
うに制御する平均電流制御方式を採用して、高調波歪み
を改善しようとする場合,負荷5に流れる電流Ioの他
に、スイッチ手段7に流れる電流Iswを検出する必要
がある。ところが、スイッチ手段7には共振電流が流れ
る。この共振電流は、第2のコンデンサ8から第3のダ
イオード10、第3のコンデンサ11、コイル部分2
2、第2のコイル6及びスイッチ手段7を通る共振回路
内を流れ、負荷5に流れる電流Ioとは無関係である。
このため、スイッチ手段7に流れる電流Iswを、カレ
ントトランス等で検出すると、共振電流が含まれてしま
い、入力電流平均値に誤差を生じてしまう。
【0042】本発明においては、スイッチ手段7に流れ
る電流Iswと、第2のコンデンサ8に流れる電流Ic
との同相成分の差信号を検出する第1の電流検出手段を
有する。次に、第1の電流検出手段13による電流検出
動作を図5を参照して説明する。
【0043】図5(b)、(c)に示すように、第2の
コンデンサ8から第3のダイオード10、第3のコンデ
ンサ11、コイル部分22、第2のコイル6及びスイッ
チ手段7を通る共振回路において、t01時に、第2の
コンデンサ8に、図5(c)の参照符号P2で示すよう
な共振電流が流れ、スイッチ手段7に図5(d)の参照
符号P1で示すような共振電流が流れる。第1の電流検
出手段13は、スイッチ手段7に流れる共振電流P1
と、第2のコンデンサ8に流れる共振電流P2とが、互
いに打ち消し合うように作用する。この結果、第1の電
流検出手段13からは、スイッチ手段7に流れる電流I
swのうち、共振電流P1を除去した電流検出信号が出
力されることになる。このため、平均電流制御方式によ
って、高調波歪みを改善する場合、入力電流波形を入力
電圧波形に近似するように制御することが可能になる。
【0044】実施例において、第1の電流検出手段13
は1つのカレントトランスでなる。カレントトランスに
備えられた第1、第2及び第3の巻線131〜133
は、磁芯を共通にし、互いに誘導結合されている。第1
の巻線131はスイッチ手段7に直列に接続されてお
り、第2の巻線132は第2のコンデンサ8に直列に接
続されている。第1の巻線131及び第2の巻線132
はスイッチ手段7に流れる電流Iswによる磁束と、第
2のコンデンサ8に流れる電流Icによる磁束が逆方向
となる関係にある。従って、スイッチ手段7に流れる電
流Iswのうち、共振電流P1に対応して、第1の巻線
131に誘起する電圧と、第2のコンデンサ8に流れる
共振電流P2に対応して第2の巻線132に誘起する電
圧とが、互いに打ち消しあう。この結果、第3の巻線1
33からは、共振電流P1、P2に対応する電圧成分が
キャンセルされた電流検出信号が出力されることにな
る。
【0045】図1に示された昇圧型スイッチング電源装
置では、更に、第2の電流検出手段19と、電流検出回
路15と、制御回路17とを含んでいる。第2の電流検
出手段19はスイッチング手段7及び第2のコンデンサ
8に流れる電流Isw、Icを含まない回路ループにお
いて、負荷電流Io(図5(e)参照)を検出する。電
流検出回路15は第1の電流検出手段13及び第2の電
流検出手段19から供給される電流検出信号とを加算す
る。図5(b)はその加算信号(CT1+CT2)を表
す。加算信号(CT1+CT2)は、図5(a)に示さ
れた入力電流Iinと相似である。電流検出回路15
は、更に、加算信号(CT1+CT2)から入力電流平
均値信号を生成する。
【0046】制御回路17は電流検出回路15から供給
される入力電流平均値信号に基づきスイッチ手段7を制
御する。制御回路17には、入力電圧等の入力情報が与
えられている。これにより、平均電流制御方式によっ
て、入力電流波形を入力電圧波形に近似するように制御
し、高調波歪みを改善することが可能になる。
【0047】図1の回路においては、共振動作の開始と
終了はスイッチ手段7の開閉周波数とは無関係に行なわ
れる。したがって、共振動作は駆動周波数に影響され
ず、駆動周波数を固定にしても共振動作は影響を受けな
い。したがって、装置を固定周波数で動作するパルス幅
変調方式の制御回路として、出力電圧を安定化すること
ができる。スイッチ手段7としてはどのような形式のス
イッチ手段でもよいが、MOSFETを採用することが好まし
い。
【0048】図6は本発明に係る昇圧型スイッチング電
源装置の別の実施例を示す電気回路図である。図におい
て、図1に現れた構成部分と同一の構成部分について
は、同一の参照符号を付してある。図6の実施例でも、
図1との対比において、第2のコイル6の位置に変更は
なく、第1のコイル2のコイル部分22の位置が変更さ
れている。すなわち、図6の構成では、コイル部分22
はコイル部分21と第1のダイオード3の間に接続され
る。この実施例においても、作用と効果は図1の実施例
におけると同様である。
【0049】図7は本発明に係る昇圧型スイッチング電
源装置のさらに別の実施例を示す電気回路図である。図
において、図6に現れた構成部分と同一の構成部分につ
いては、同一の参照符号を付してある。図7の実施例で
は、図6の実施例において、第2のコイル6とコイル部
分22の位置が互いに入れ替えられたものに相当する。
【0050】図8は本発明に係る昇圧型スイッチング電
源装置のさらに別の実施例を示す電気回路図である。先
に示された図面に現れている構成部分と、同一の構成部
分については、同一の参照符号を付してある。図8の実
施例では、コイル部分22と第2のコイル6とが直列に
接続され、コイル部分21と第1のダイオード3の間に
接続されている。
【0051】図6〜図9のいずれの例においても、第1
の共振回路と第2の共振回路が形成され、その共振回路
にコイル部分22と第2のコイル6とが配置されること
は、図1の実施例と同じである。また、スイッチ手段7
に流れる電流Iswと、第2のコンデンサ8に流れる電
流Icとの同相成分の差信号を検出する第1の電流検出
手段13が備えられていること、第1の電流検出手段1
3は1つのカレントトランスでなること、カレントトラ
ンスの第1の巻線131はスイッチ手段7に直列に接続
され、第2の巻線132は第2のコンデンサ8に直列に
接続されていて、第1の巻線131及び第2の巻線13
2はスイッチ手段7に流れる電流Iswによる磁束と、
第2のコンデンサ8に流れる電流Icによる磁束が逆方
向となる関係にあることも、図1の実施例と同じであ
る。
【0052】図9は本発明に係る昇圧型スイッチング電
源装置の更に別の実施例を示す電気回路図である。先に
示された図面に現れている構成部分と、同一の構成部分
につては、同一の参照符号を付してある。この実施例で
は、第1の電流検出手段は、第1のカレントトランス1
6及び第2のカレントトランス18を含む。第1のカレ
ントトランス16の一次巻線161は、スイッチ手段7
に直列に接続されており、第2のカレントトランス18
の一次巻線181は、第2のコンデンサ8に直列に接続
されている。第1のカレントトランス16の二次巻線1
62及び第2のカレントトランス18の二次巻線182
は、互いの誘起電圧の差が取り出されるように結線され
ている。図示はされていないけれども、電流検出回路1
5の内部におい、て第1のカレントトランス16の二次
巻線162及び第2のカレントトランス18の二次巻線
182を、互いの誘起電圧の差が取り出されるように結
線されていてもよい。
【0053】図9に示す実施例では、2つのカレントト
ランス16、18を用いるので、先に示した実施例より
も部品点数が増大するが、リカバリ電流の低減のために
とられた回路構成において、その回路動作に伴って発生
する共振電流の影響を受けることなく、負荷5に対応し
た電流を検出し得る点では、差はない。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)簡単な構成でソフトスイッチングを達成し、リカ
バリ電流を低減できる昇圧型スイッチング電源装置を提
供することができる。 (b)リカバリ電流の低減のためにとられた回路構成に
おいて、その回路動作に伴って発生する共振電流の影響
を受けることなく、負荷に対応した電流を検出し得る昇
圧型スイッチング電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る昇圧型スイッチング電源装置の1
例を示す電気回路図である。
【図2】本発明に係る昇圧型スイッチング電源装置にお
いて、第1の電流検出手段として用いられているカレン
トトランスの具体例を示す図である。
【図3】本発明に係る昇圧型スイッチング電源装置にお
いて、第1の電流検出手段として用いられるカレントト
ランスの別の具体例を示す図である。
【図4】図1の昇圧型スイッチング電源装置の基本的な
回路動作を説明する波形図である。
【図5】図1の昇圧型スイッチング電源装置に含まれる
第1の電流検出手段による電流検出動作を説明する波形
図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す昇圧型スイッチング
電源装置の電気回路図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示す昇圧型スイッ
チング電源装置の電気回路図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す昇圧型スイッ
チング電源装置の電気回路図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例を示す昇圧型スイッ
チング電源装置の電気回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 第1のコイル 21、22 コイル部分、 3 第1のダイオード 4 出力平滑用コンデンサ 5 負荷 6 第2のコイル 7 スイッチ手段、 8 第2のコンデンサ 9 第2のダイオード 10 第3のダイオード 11 第3のコンデンサ 12 第4のダイオード

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の磁気素子と、スイッチ手段と、第
    1のダイオードと、平滑用コンデンサと、第2の磁気素
    子と、第2のコンデンサと、第1の電流検出手段とを含
    み、一対の入力端に供給される入力電圧を、昇圧された
    直流電圧に変換して、少なくとも一対の出力端に供給す
    るスイッチング電源装置であって、 前記第1の磁気素子は、一端が入力端の一方に接続され
    ており、 前記スイッチ手段は、一対の電力伝送ラインの間に配置
    され、前記第1の磁気素子を通して供給される入力電圧
    をスイッチングし、 前記第1のダイオードは、前記第1の磁気素子を通り前
    記一対の出力端の一方に至る電力伝送ラインに挿入され
    ており、 前記平滑用コンデンサは、前記一対の出力端の間に接続
    されており、 前記第2の磁気素子は、前記スイッチ手段と前記第1の
    磁気素子との間に配置され、前記スイッチ手段の閉動作
    の初期に前記第1の磁気素子から前記スイッチ手段への
    電流を通し、前記スイッチ手段を流れる電流の立ち上が
    りを抑え、 前記第2のコンデンサは、前記スイッチ手段と並列の回
    路を構成し、前記スイッチ手段の開状態で前記第1の磁
    気素子からの電流により充電され、 前記第2の磁気素子、前記スイッチ手段及び前記第2の
    コンデンサは、前記第2の磁気素子を流れる電流が所定
    値まで増加したときに、前記第1の磁気素子と前記第1
    のダイオードとの間において、前記第2のコンデンサの
    放電電流を流す第1の共振回路を構成し、 前記第1の電流検出手段は、前記スイッチ手段に流れる
    電流と、前記第2のコンデンサに流れる電流との同相成
    分の差信号を検出し、 更に、第2の電流検出手段を含み、前記第2の電流検出
    手段は、前記スイッチング手段及び前記第2のコンデン
    サに流れる電流を含まない回路ループにおいて、負荷電
    流を検出し、 更に、電流検出回路と、制御回路とを含み、 前記電流検出回路は、前記第1の電流検出手段及び前記
    第2の電流検出手段から供給される電流検出信号より、
    入力電流平均値信号を生成し、 前記制御回路は、前記電流検出回路から供給される入力
    電流平均値信号に基づき、前記スイッチ手段を制御する
    スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 第1の磁気素子と、スイッチ手段と、第
    1のダイオードと、平滑用コンデンサと、第2の磁気素
    子と、第2のコンデンサと、第1の電流検出手段とを含
    み、一対の入力端に供給される入力電圧を、昇圧された
    直流電圧に変換して、一対の出力端に供給するスイッチ
    ング電源装置であって、 前記第1の磁気素子は、一端が入力端の一方に接続され
    ており、 前記スイッチ手段は、電力伝送ライン間に接続され、前
    記第1の磁気素子を通して供給される直流入力電圧をス
    イッチングし、 前記第1のダイオードは、前記第1の磁気素子を通り前
    記一対の出力端の一方に至る電力伝送ラインに挿入され
    ており、 前記平滑用コンデンサは、前記一対の出力端の間に接続
    されており、 前記第2の磁気素子は、前記スイッチ手段の閉動作時に
    前記第1のダイオードから前記スイッチ手段に流れるリ
    カバリ電流の通路に配置され、 前記第2のコンデンサは、前記スイッチ手段と並列の回
    路を構成し、前記スイッチ手段の開状態で前記第1の磁
    気素子からの電流により充電され、 前記第2の磁気素子、前記スイッチ手段及び前記第2の
    コンデンサは、前記スイッチ手段の閉動作時に、前記第
    1の磁気素子と前記第1のダイオードとの間において、
    前記第2のコンデンサの放電電流を流す第1の共振回路
    を構成し、 前記第1の電流検出手段は、前記スイッチ手段に流れる
    電流と、前記第2のコンデンサに流れる電流との同相成
    分の差信号を検出し、 更に、第2の電流検出手段を含み、前記第2の電流検出
    手段は、前記スイッチング手段及 び前記第2のコンデン
    サに流れる電流を含まない回路ループにおいて、負荷電
    流を検出し、更に、電流検出回路と、制御回路とを含み、 前記電流検出回路は、前記第1の電流検出手段及び前記
    第2の電流検出手段から供給される電流検出信号より、
    入力電流平均値信号を生成し、 前記制御回路は、前記電流検出回路から供給される入力
    電流平均値信号に基づき、前記スイッチ手段を制御する
    スイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
    スイッチング電源装置であって、更に、第3のコンデン
    サと、第2のダイオードとを含み、 前記第3のコンデンサは、前記第1の磁気素子と前記第
    2のコンデンサとの間において、第2のコンデンサと直
    列に配置され、前記第1の共振回路における共振電流に
    より充電され、 前記第2のダイオードは、前記第2の磁気素子を、前記
    第2のコンデンサと前記第3のコンデンサの間に接続す
    る位置に配置され、前記第2の磁気素子から前記第2及
    び第3のコンデンサに向かう方向を順方向とするバイパ
    ス回路を構成し、 前記第2の磁気素子、前記第2のダイオード及び前記第
    3のコンデンサは、前記第2のコンデンサの放電により
    第2のコンデンサの充電電圧が所定値まで底下したと
    き、前記第2のダイオードが導通して、前記第3のコン
    デンサの放電電流を流す第2の共振回路を構成するスイ
    ッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたスイッチング電源
    装置であって、 更に第3のダイオードを含み、前記第3のダイオード
    は、前記第2のコンデンサと前記第3のコンデンサとの
    間に接続され、前記第2のダイオードからの電流を通す
    方向を順方向とするスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載されたスイッチング電源
    装置であって、 更に第4のダイオードを含み、前記第4のダイオード
    は、前記第3のダイオードからの電流を前記第3のコン
    デンサと前記第1のダイオードとをバイパスして前記平
    滑用コンデンサに向けて通すスイッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5の何れかに記載されたス
    イッチング電源装置であって、 前記第1の磁気素子は、2つの部分に分割され、分割さ
    れた一方の磁気素子部分が前記電源部に接続され、他方
    の磁気素子部分が前記第2の共振回路に含まれるように
    接続されているスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または5の何れかに記載された
    昇圧型スイッチング電源装置であって、 前記第3のコンデンサは前記第2コンデンサより大きい
    容量であるスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載された昇
    圧型スイッチング電源装置であって、 前記第1の電流検出手段は、カレントトランスでなり、
    前記カレントトランスは、第1の巻線と、第2の巻線
    と、第3の巻線とを含み、前記第1、第2及び第3の巻
    線は互いに誘導結合しており、 前記第1の巻線は、前記スイッチ手段に直列に接続され
    ており、 前記第2の巻線は、前記第2のコンデンサに直列に接続
    されており、 前記第1の巻線及び前記第2の巻線は、前記スイッチ手
    段に流れる電流による磁束と、前記第2のコンデンサに
    流れる電流による磁束が逆方向となる関係にあり、 前記第3の巻線は、出力巻線を構成するスイッチング電
    源装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載された昇
    圧型スイッチング電源装置であって、 前記第1の電流検出手段は、第1のカレントトランス及
    び第2のカレントトランスを含み、第1のカレントトラ
    ンス及び第2のカレントトランスのそれぞれは、一次巻
    線と、二次巻線とを含み、 前記第1のカレントトランスの一次巻線は、前記スイッ
    チ手段に直列に接続されており、 前記第2のカレントトランスの一次巻線は、前記第2の
    コンデンサに直列に接続されており、 前記第1のカレントトランスの二次巻線及び前記第2の
    カレントトランスの二次巻線は、互いの誘起電圧の差が
    取り出されるように結線されているスイッチング電源装
    置。
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