JPH08168240A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ

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JPH08168240A
JPH08168240A JP33297394A JP33297394A JPH08168240A JP H08168240 A JPH08168240 A JP H08168240A JP 33297394 A JP33297394 A JP 33297394A JP 33297394 A JP33297394 A JP 33297394A JP H08168240 A JPH08168240 A JP H08168240A
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Sumio Hiroi
澄夫 広井
Masaaki Kanazawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力電源電圧をその電圧に対して高低いずれ
の電圧にも変換できる同期整流素子を用いたリアクトル
式DC−DCコンバータを提供する。 【構成】 直流電源E10に一方の端子が接続するコイ
ルL10と、このコイルの他方の端子を基準電位に接続
させる双方向性のスイッチング素子としてのFETトラ
ンジスタQ10と、他方の端子に接続するCL結合回路
と、このCL結合回路に接続する双方向性の同期整流素
子としてのFETトランジスタQ11、その整流出力を
平滑する平滑コンデンサC11と、FETトランジスタ
Q11をFETトランジスタQ10のオフ期間にオンに
なるように同期制御すると共に、平滑コンデンサC11
の出力電圧を入力として出力電圧用基準電圧と比較し、
その差に応じてFETトランジスタQ10のオンオフ期
間の比を制御する定電圧制御回路とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力側の直流電源の電
圧を変換して同期整流素子を通して直流電源電圧を出力
するDC−DCコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランス式のDC−DCコンバータによ
れば、1次側の入力直流電源によりパルスを発生させ、
2次側に出力すべき電圧に応じてパルス幅制御されたパ
ルスを変圧及び整流し、所望の定電圧の直流電源電圧に
変換することが可能である。しかしながら、トランス利
用の場合、トランスの漏洩磁束に起因するスパイク電圧
からスイッチング素子を保護するために、そのクリップ
回路が必要になる。
【0003】一方、この問題を回避するために、図5に
基本構成を示すようにリアクトル式のDC−DCコンバ
ータが周知である。この場合、同図Aに示すようにバッ
テリE1に接続するコイルL1をスイッチング素子S1
でオンオフし、電源電圧に重畳した誘導電圧をダイオー
ドD1で整流して平滑コンデンサC1で平滑することに
より直流電圧を出力する昇圧型と、同図Bに示すよう
に、電源電圧から減算した誘導電圧を整流・平滑する降
圧型とに分類される。さらに、ダイオードD1をスイッ
チング素子S1のオフ時にオンになる双方向性の同期整
流素子とすることにより、出力側のエネルギを回収させ
るDC/DCコンバータも周知になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような同期整流素
子を用いたリアクトル式DC−DCコンバータにおいて
は、ダイオードによる整流の場合と同様に電源電圧より
も高いか或は低いかのいずれかの電圧範囲にのみしか変
換することができないだけでなく、DC−DCコンバー
タの動作停止時に出力側の容量の充電エネルギを吸収さ
せるために出力直流電圧を徐々に下げようとすると、特
に昇圧型の場合動作電圧の下限が制限されるために、入
力側へのエネルギの回収が充分行えない問題がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて、入力電
源電圧をその電圧に対して高低いずれの電圧にも変換で
きる同期整流素子を用いたリアクトル式DC−DCコン
バータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために、直流電源に一方の端子が接続するコイル
と、このコイルの他方の端子を基準電位に接続させる双
方向性のスイッチング素子と、他方の端子に接続するC
L結合回路と、このCL結合回路に接続する双方向性の
同期整流素子と、その整流出力を平滑する平滑コンデン
サと、前記同期整流素子を前記スイッチング素子のオフ
期間にオンになるように同期制御すると共に、前記平滑
コンデンサの出力電圧を入力として出力電圧用基準電圧
と比較し、その差に応じて前記スイッチング素子のオン
オフ期間の比を制御する定電圧制御回路とを備えたこと
を特徴する。
【0007】
【作用】スイッチング素子のオンの期間中、双方のコイ
ルにそのインダクタンス及び入力電源電圧に応じてスイ
ッチング素子を通して電流が流れ、エネルギが蓄積され
る。スイッチング素子がオフになると、これらの双方の
コイルに蓄積されたエネルギが負荷への出力電流が同期
整流素子を通して供給され、平滑コンデンサで平滑され
る。定電圧制御回路は、入力直流電源がCL結合回路の
コンデンサで分離された状態でスイッチング素子のオン
期間とオフ期間との比を定電圧を出力するように制御す
ることにより、入力電源電圧に対して高いか又は低い所
望の定電圧の出力電源電圧に変換される。
【0008】負荷が小さいことにより、オフ期間の途中
で給電が終了する場合、残りの期間で平滑コンデンサか
ら入力側へ電流が流れ込む。負荷が重くなってオフ期間
の全域にわたり出力電流を供給する場合には、次のオン
期間にその電流を保持して双方のコイルの入力電流に加
算されることにより相応に出力電流を増加させ、オン期
間に対するオフ期間の比を一定にして定電圧制御が行わ
れる。
【0009】出力側の慣性により出力直流電圧が設定す
る出力直流電圧よりも上廻るとオフ期間を長くする定電
圧制御により素早く入力側へのエネルギの回収が行われ
る。動作停止時にオフ期間を自動的に徐々に長くする
と、入力側へのエネルギの充分な回収が行われる。
【0010】
【実施例】図1を基に本発明の一実施例によるDC−D
Cコンバータを説明する。E10は入力直流電源として
の蓄電池である。L10は一方の端子が蓄電池E10に
接続し、他方の端子が双方向性のスイッチング素子とし
てのFETトランジスタQ10により基準電位に導通さ
れるリアクトル用コイルである。C10及びL11は、
L字形のCL結合回路を構成するカップリング用コンデ
ンサ及びリアクトル用コイルである。Q11は、このC
L結合回路の出力電圧を整流する同期整流素子として双
方向性を呈するスイッチング素子としてのFETトラン
ジスタである。C11は、その整流出力を平滑する平滑
コンデンサである。
【0011】10は定電圧制御回路であり、FETトラ
ンジスタQ10のオン期間中FETトランジスタQ11
をオフにするように同期制御を行うと共に、この平滑コ
ンデンサC11で平滑された出力直流電圧VO を出力直
流電圧用基準電圧と比較し、その差に応じて出力直流電
圧VO を定電圧化するようにFETトランジスタQ10
のオンオフ期間の比を制御するスイッチング信号を発生
する。この実施例では、制御周期T中のオン期間T1
即ちFETトランジスタQ10のスイッチング信号をパ
ルス幅制御する。また、定電圧制御回路10はその動作
停止時に強制的にT2 を徐々に長くしてTに近づけて平
滑コンデンサC11の蓄積したエネルギを回収するよう
に構成されている。
【0012】このように構成されたDC−DCコンバー
タの動作を図2を参照して説明する。同図Aは負荷が軽
い場合の各部の動作波形を示す。制御周期T中のオン期
間T1 中はFETトランジスタQ11はオフになり、オ
フ期間T2 はオンになる。オン期間T1 では、その直前
のオフ期間T2 にFETトランジスタQ11を通して平
滑コンデンサC11に充電されている電圧により逆電流
が流れていることにより、コイルL10にそのインダク
タンス及び入力直流電圧VI に応じた傾斜の−から次い
で+になる電流がFETトランジスタQ10を通して流
れて励磁される。同時に、コンデンサC10の基準電位
への接続によりその充電電圧で入力直流電圧VI に相当
する負電圧がコイルL11に加わり、FETトランジス
タQ10を通してそのインダクタンス及び印加電圧に応
じた傾斜の−から次いで+になる電流が流れて励磁され
る。したがって、これらの和が入力電流II となって、
所属のコイルL10、L11にエネルギが蓄積される。
【0013】FETトランジスタQ10がオフ期間T2
になるとFETトランジスタQ11はオンになり、コイ
ルL10の他方の端子の逆電圧が入力電源電圧よりも高
くステップ状に上昇し、コンデンサC10により蓄電池
E10の直流電圧を分離した状態でFETトランジスタ
Q11を通して負荷への給電を行う。同時にコイルL1
1にもステップ状に逆電圧が生じ、双方の和の出力電流
O がFETトランジスタQ11を通して負荷へ供給さ
れ、この間のリップル電圧は平滑コンデンサC12で平
滑される。途中で給電が終了すると、同一時定数及び同
一逆電圧により、同一傾斜で平滑コンデンサC10に蓄
積された電荷が、コイルL10、L11へ逆流し、次の
オン時には−電流から徐々に電流を増加する。コンデン
サC10の容量値は、入出力電流II 、IO のパルス成
分に対して十分低いインピーダンスを呈するように大き
く設定されることにより、高効率の電圧変換が確保でき
る。
【0014】定電圧制御回路10において、出力直流電
圧VO が入力直流電圧VI に等しく設定されている場
合、図2Aに示すように、出力電流IO は入力電流II
と同一振幅で逆方向の同一勾配でT1 =T2 に制御され
る。この状態で、負荷が無負荷から徐々に重くなると、
1 =T2 の関係を保持して、オン及びオフ期間T1
2 の逆流期間T3 、T4 がT1 、T2 の1/2よりも
徐々に短くなる。
【0015】VO =VI の状態で負荷がさらに大きくな
ると、逆流期間T3 、T4 が丁度零になる臨界的な状態
を経由して同図Bの状態に移行する。つまり、大きくな
る負荷に対応して入力電流II を大きくするためにT1
を長くしようとすると、制御周期Tが一定を前提に逆に
給電期間T2 が短くなり、出力電流IO を増加させ得
ず、したがってT1 =T2 の状態でオフ期間T2 の終了
時点で依然流れている出力電流IO を続くオン時点でコ
イルL10、L11にその電流を保持し、入力電流II
に相応のステップ電流が重畳した状態でスイッチングさ
れ、ステップ電流の重畳した出力電流IO が供給され
る。
【0016】さらに、入出力直流電圧が異る場合、VO
=(T1 /T2 )VI に応じてT1が制御される。例え
ば、VO >VI の場合、T1 >T2 で出力電流IO が入
力電流II と同一振幅で、勾配をVO >VI に応じてよ
り急にして供給される。その際、コイルL10、L11
に生じるT2 中の逆のステップ電圧は、T1 /T2 に応
じて図示の場合よりも高くなる。同様に負荷がさらに重
くなると、II 、IOにその大きさに応じてステップ電
流が重畳する。VO <VI に設定されると、T1 <T2
になり、同一最大振幅で緩やかな勾配で出力電流IO
供給され、VI×T1 =VO ×T2 の関係を保持して逆
のステップ電圧は低くなる。
【0017】このような状態において、負荷を直流モー
タとする場合に、その速度調整のために、VO を低減さ
せようとすると、直流モータの慣性による端子電圧を定
電圧制御により、T1 を小さい方向へ制御して回生制動
を行い、蓄電池E10に吸収させる。また、入力直流電
源が蓄電池でない場合には、その電源に付属の入力側平
滑コンデンサに回収させる。DC−DCコンバータの動
作を停止させると、自動的にT1 が徐々に低減してT2
=Tに近づき、平滑コンデンサC12又は大きな容量性
の負荷のエネルギが蓄電池E10に吸収された後に停止
する。図3Aは負荷が小さい場合、図3Bは負荷が大き
い場合のこのような電流回収動作時の入出力電流の波形
図を示す。
【0018】尚、コイルL10、L11のインダクタン
ス値は同一でなくても良いが、いずれかのインダクタン
ス値が小さくなって電流波形が三角波でなく途中でステ
ップ状に飽和する場合には、電圧制御範囲を制限しない
ように、制御周期Tを短くすることが考えられる。双方
向性のスイッチング素子としては、ダイオードが並列接
続された通常のスイッチングトランジスタを用いること
もできる。電源電圧は、入力電源電圧を負電圧し、スイ
ッチング素子の極性も相応に設定することにより、−の
電源電圧を発生するように構成することもできる。
【0019】図4はコイルL10、L11として1次及
び2次側の巻線数が同一で変圧比が1:1の同相のパル
ストランスT10を用いた別の実施例を示す。即ち、1
次側巻線11がコイルL10として、2次側巻線12が
コイルL11として機能する。この際、1次側巻線11
及び2次側巻線12の同相端子の内スイッチングされる
側の端子が大きな容量のコンデンサC10で短絡される
ことにより、逆起電力がクランプされ、それぞれの巻線
が単にリアクトルとして作用し、したがって漏洩インダ
クタンスに起因するスパイク電圧も生じない。動作は、
図2及び図3に基づき前述の説明に従い動作する。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明による整流素子に同期整
流素子を用いて出力側のエネルギを入力側に吸収するよ
うにしたリアクトル式DC−DCコンバータにおいて、
入力直流電源をCL結合回路で分離することにより、そ
の電源電圧に対して高低いずれの直流出力でも出力可能
となり、CL結合回路のコイルがスイッチング用コイル
と共に、変換効率を損なうことなく、エネルギを蓄積し
て負荷への出力電流を供給する。例えば、商用電源によ
り給電される共通の入力直流電源により、蓄電池充電電
圧をその一定の入力電源電圧に対して高い電圧及び低い
電圧に切換可能に充電する汎用の充電装置として利用で
きる。また、蓄電池を電源とする場合に、その電圧が出
力すべき電圧よりも放電により降下した場合でも一定の
直流電圧を出力することができる。さらに、直流モータ
の回生制動及び出力側の容量に蓄積されたエネルギの回
収が、定電圧制御範囲を制限されることなく確実に行わ
れる。
【0021】請求項2の発明によれば、スイッチング用
及びCL結合回路用コイルにパルストランスの1次及び
2次側の巻線を利用することにより、部品数が低減され
ると共にコイルが小形化され、場合により市販品を用い
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるDC−DCコンバータ
の回路構成を示す図である。
【図2】同コンバータの通常動作時の各部波形を示す図
である。
【図3】同コンバータの電流回収動作時の入出力の電流
波形を示す図である。
【図4】別の一実施例によるDC−DCコンバータの回
路構成を示す図である。
【図5】従来のリアクトル式のコンバータの回路構成を
示すもので、同図Aは昇圧型、同図Bは降圧型である。
【符号の説明】
E10 蓄電池 L10、L11 コイル Q10、Q11 FETトランジスタ T10 パルストランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源に一方の端子が接続するコイル
    と、このコイルの他方の端子を基準電位に接続させる双
    方向性のスイッチング素子と、他方の端子に接続するC
    L結合回路と、このCL結合回路に接続する双方向性の
    同期整流素子と、その整流出力を平滑する平滑コンデン
    サと、前記同期整流素子を前記スイッチング素子のオフ
    期間にオンになるように同期制御すると共に、前記平滑
    コンデンサの出力電圧を入力として出力電圧用基準電圧
    と比較し、その差に応じて前記スイッチング素子のオン
    オフ期間の比を制御する定電圧制御回路とを備えたこと
    を特徴するDC−DCコンバータ。
  2. 【請求項2】 直流電源に接続するコイルと、CL結合
    回路を構成するコイルとを1次及び2次側の巻線数が同
    一で同相のパルストランスで構成することを特徴とする
    請求項1のDC−DCコンバータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2011097744A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Oita Univ Dc−dcコンバータ

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