JP3262797B2 - 往復密閉コンプレッサ用の2ピース・コネクティング・ロッド - Google Patents

往復密閉コンプレッサ用の2ピース・コネクティング・ロッド

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JP3262797B2
JP3262797B2 JP51111495A JP51111495A JP3262797B2 JP 3262797 B2 JP3262797 B2 JP 3262797B2 JP 51111495 A JP51111495 A JP 51111495A JP 51111495 A JP51111495 A JP 51111495A JP 3262797 B2 JP3262797 B2 JP 3262797B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は冷蔵庫、冷凍機、噴水式水飲み器などの小型
機械に使用される往復密閉コンプレッサに取り付けられ
る2ピース・コネクティング・ロッドに関する。
[背景技術] 往復密閉コンプレッサはピストン・ピンを介してコン
プレッサのシリンダ内の往復動ピストンに接続される小
型のアイと、ピストンのストロークに対して直角なクラ
ンクシャフトの偏心端部に取り付けられた大型のアイと
有するコネクティング・ロッドを備えており、該クラン
クシャフトの他端は電気モータのロータを支持してお
り、これに対しモータのステータはシリンダ・ブロック
に支持され、クランクシャフトのベアリングを収納して
おり、ブロックはスプリングによってケース内部に取り
付けられており、該ケースはカバーによって閉鎖され、
これによって密閉装置が規定される。
コンプレッサでよりよい性能を得るためには、機械的
な観点から、相対運動を行う部品がその形状に関して完
璧に調整されていて、漏れや磨耗を回避し、かつ体積効
率の損失につながる摩擦を最小限とすることが重要であ
る。
ピストンの特性における変化はコンプレッサの作動に
影響を及ぼす。
構成部品の寸法が小さく、ピストン−コネクティング
・ロッド−偏心ピン・アセンブリを取り付けるのに利用
できるスペースが狭いため、このようなアセンブリに対
して各種の構造上の解決策が提案されてきた。
ブラジル国特許第4832/73/BR号は離隔リングがコネク
ティング・ロッドの大型アイと偏心ピンの間に圧入され
ている構造形態を示している。組立を行うために、コネ
クティング・ロッドのこの大型アイは偏心ピンよりも大
きな内径を有しており、これらの間の間隙には上述の離
隔リングが収められている。取り付けがかなり複雑とな
ることに加えて、このような解決策は関連する構成部品
の精度を得るために慎重な製造をさらに必要とする。
ブラジル国特許第PI 8103673/BR号およびヨーロッパ
特許第81830119.4号はコネクティング・ロッドの小型ア
イとピストン・ピンを取り付け行程中にピストンに導入
することを可能とするためのシリンダ側壁のスロットと
いう解決策を提案している。シリンダ壁の該スロットは
部品の剛性を低下させ、シリンダの機械加工中に寸法の
ばらつきを生じるという欠点を有している。
デンマーク特許DE 3123708A1号は2つの部分に分割
された大型アイを有するコネクティング・ロッドを示し
ており、大型アイはクランプによって接合されている。
しかしながら、この解決策は原則としては単純な部品に
数多くの構成要素を有するものであり、さらに、きわめ
て大きくなった質量を運動させるものである。
2ピース・コネクティング・ロッドの他の構造上の解
決策が、ブラジル国特許出願第PI8501182/BR号に記載さ
れている。該特許出願において、コネクティング・ロッ
ドの大型アイには長手方向スロットが設けられた放射状
の突起が組み込まれており、該スロットは前記放射状突
起の厚さの少なくとも一部を占めている。小型アイには
コネクティング・ロッドのロッドを規定する細長い放射
状突起と、小型アイの放射状突起の長手方向スロットに
嵌合する端部が組み込まれている。この解決策では2ピ
ース・コネクティング・ロッドの部品の取り付けは単純
なものですむが、該部品の固定は、たとえば、溶接時の
残留応力の発生や、接着剤をこの目的で使用した場合に
おける長時間の乾燥期間や抵抗の経時変化などの不都合
のあるプロセスによって行われる。上述の2ピース・コ
ネクティング・ロッドを固定するための解決策の1つ
が、ブラジル国特許第PI8707047/BR号で提案されてい
る。該解決策において、固定クランプはハウジング内に
配置されており、該ハウジングは2ピース・コネクティ
ング・ロッドの組立時に規定され、大小のアイの各々か
ら突出し、該大小のアイの両方の中心を結んでいる軸線
を横切っている、コネクティング・ロッドのロッドの部
分に設けられたスロットの形をしている。しかしなが
ら、この解決策は2ピース・コネクティング・ロッドの
組立中に固定クランプによるコネクティング・ロッドの
一部分の固定を行うために、2ピース・コネクティング
・ロッドの一部における固定クランプのハウジングを規
定するスロットの機械加工に高い精度を必要とするもの
である。さらに、この問題を解決することを目的とした
周知の解決策がある。該解決策においては、2ピース・
コネクティング・ロッドの一部の接続を、通常はピンを
使用した関節接続を設けることによって達成する。しか
し、この解決策は通常、構成部品に必要とされる高精
度、ならびに取り付けが困難なことにより、きわめて高
い製造コストを要するものである。
上記の各種の解決策は密閉コンプレッサにおけるコネ
クティング・ロッドの取り付けの問題を最小限とするも
のであるが、コネクティング・ロッドと協働して作動す
る部品の寸法のばらつきによって生じる、コンプレッサ
の作動中の前記コネクティング・ロッドに対する磨耗効
果の発生を回避するものではない。
[発明の開示] それ故、本発明の目的は、両方のアイおよびコネクテ
ィング・ロッドのロッドの幾何学的軸線に共通な平面で
接続される2ピース・コネクティング・ロッドであっ
て、前記共通直径方向面に対して直交する面内で剛性で
あることが好ましく、コネクティング・ロッドに接続さ
れる部品の相対配置における寸法のばらつきを吸収し、
共通直径方向面に関するコネクティング・ロッドのアイ
とロッドの整合のずれを回避し、コネクティング・ロッ
ドのアイのシリンダ内のピストン−偏心ピン・アセンブ
リへの取り付け後に、上記部分の簡単かつ迅速な取り付
けを可能とし、コンプレッサの作動中に往復運動をする
質量を増加させないコネクティング・ロッドを提供する
ことである。
本発明の目的は、小型アイおよびコネクティング・ロ
ッドのロッドの少なくとも一部を含む第1コネクティン
グ・ロッド部分と、大型アイを含む第2コネクティング
・ロッド部分とを備えており、該アイがそれぞれコンプ
レッサのピストンおよび偏心ピンに取り付けられている
往復密閉コンプレッサ用の2ピース・コネクティング・
ロッドであって、第1および第2コネクティング・ロッ
ド部分によって規定される部分の一方に設けられた係合
要素と、前記部分の他方に設けられ、コネクティング・
ロッドの組立中に係合要素を受け入れて、両方のアイと
コネクティング・ロッドのロッドの幾何学的軸に共通な
直径方向面において第1および第2コネクティング・ロ
ッド部分の間の関節接続を可能とする形状の受入ハウジ
ングであって、前記共通直径方向面に直交する面におけ
る前記第1および第2コネクティング・ロッド部分の間
の相対運動を回避するように配設された、少なくとも一
対の対向側壁を含んでいるハウジングと、係合部分を有
しており、前記第1および第2コネクティング・ロッド
部分の一方によって担持されていて、前記コネクティン
グ・ロッド部分が前記直径方向面における不随意な相互
軸方向変位によって互いに遠ざかるのを防止する取付手
段とをさらに含んでいる2ピース・コネクティング・ロ
ッドによって達成される。
本発明はシステムの一体性を損なうことなく、コネク
ティング・ロッドの部分の融通性の高い統合を行うこと
を可能とし、かつピストン−コネクティング・ロッド−
偏心ピン・アセンブリの部品を緩い製造公差と経済性に
よって製造することを可能とするものである。最小値に
維持される質量はアセンブリの振動レベルを軽減し、コ
ネクティング・ロッドの部分の統合を単純化して、取付
作業の自動化を可能とすることに寄与する。
[図面の簡単な説明] 本発明を添付図面を参照して、以下で説明する。
第1図は、本発明による往復ピストンを有する密閉コ
ンプレッサの長手方向部分断面略図である。
第2図は、ピストンの最終取付前の2ピース・コネク
ティング・ロッドと、コンプレッサのシリンダに関して
分解されたピストンを示す第1図の一部の詳細図であ
る。
第3図は、2ピース・コネクティング・ロッドの2つ
の部分とこれら部分の両方に係合するクランプの形態の
取付手段の分解斜視図である。
第4図は、クランプのない第3図のアセンブリの正面
図である。
第5図は、取付状態で、その部分がクランプによって
固定されている2ピース・コネクティング・ロッドの側
面図である。
[発明の好ましい実施例] 図面によれば、モータ−コンプレッサ・アセンブリ1
は密閉ケース2内でスプリング3(2個だけが示されて
いる)によって懸吊されている。ブロック4は電気モー
タのステータ5を取り付けるための支持部材として働く
ものであり、モータのロータ8の下部が取り付けられる
クランクシャフト7を支持するベアリング6が設けられ
ている。前記ブロック4はさらに、シリンダ9を収めて
おり、該シリンダ内で、ピストン10が往復動する。クラ
ンクシャフト7は上端に、上部自由端12を有する偏心ピ
ン11を有している。
第1図からわかるように、シリンダ9はクランクシャ
フト7と対向する端部において、バルブ・プレート17お
よびヘッド18を受け入れている。第1および第2コネク
ティング・ロッド部分20、30によって形成される2ピー
ス・コネクティング・ロッドはピストン10とクランクシ
ャフト7の偏心ピン11の間の接続を助長する。
第1コネクティング・ロッド部分20は小型アイ21と、
コネクティング・ロッドのロッドを規定する細長い放射
状の突起22を備えており、該ロッドは端部22aによっ
て、ピストン・ピン15を介してピストン10の内側に接続
される小型アイ21に組み合わされている。ロッド22はさ
らに、自由対向端部22bを有しており、該端部は上述の
係合要素23を担持している。第2コネクティング・ロッ
ド部分30は大型アイ31を備えており、該アイはクランク
シャフト7の偏心ピン11を中心として取り付けられてお
り、かつコネクティング・ロッド部分の取付時に係合要
素23の関節接続を可能とする受入ハウジング32が外面に
設けられている。
係合要素−受入ハウジング・アセンブリはハウジング
32が係合要素23の停止部材として作用し、コネクティン
グ・ロッドの取付時の大型アイ31と小型アイ21の接近を
制限するような寸法および形状となっている。さらに、
該受入ハウジング32の構造は取付ガイド要素ならびに係
合要素23に対する横方向停止要素としての作動を考えた
ものであって、係合要素23の受入ハウジング32への導入
をガイドし、コンプレッサの作動中に、係合要素23が両
方のアイおよびコネクティング・ロッドのロッドの幾何
学的軸に共通な直径方向面に対して横断方向へ移動する
のを防止する。
好ましい図示の形態において、係合要素23および受入
ハウジング32は同等な形状で、シリンダ状の一致する輪
郭を呈することが好ましい。
しかしながら、受入ハウジング32と係合要素23の横断
方向断面は完全に一致している必要はない。この断面が
このように形成された2ピース・コネクティング・ロッ
ドの部分の共通直径方向面での関節取付をもたらすもの
であれば十分である。
2ピース・コネクティング・ロッドの関節接続は、該
コネクティング・ロッドのアイが共通直径方向面で移動
することを可能とし、2ピース・コネクティング・ロッ
ドが接続される部品の相対配置に影響を及ぼすコンプレ
ッサの部品の整合の寸法誤差やばらつきを吸収するもの
でなければならない。
本発明を達成する好ましい図示の形態において、係合
要素23は、コネクティング・ロッドのロッド22によって
規定されるネック部分を介して、共通直径方向面に直交
し、好ましい形態においては、小型アイ21と連通するヘ
ッド部分を規定するコネクティング・ロッドのロッド22
の各側面からの横方向突起を有している。この場合、該
横方向突起はロッド22の幾何学的軸を横断して、前記ロ
ッド22の自由端22bから突出している。
詳細にいえば、上述の関節接続は、幾何学的軸が前記
共通直径方向面に直交しているシリンダ形の係合要素23
によって得られる。
しかしながら、希望する関節接続を得るために、係合
要素23と受入ハウジング32に他の形状を与えることもで
きる。好ましい関節接続を、たとえば、係合要素23およ
び受入ハウジング32によって規定される部分の1つに組
み込まれていても、組み込まれていなくてもかまわない
シャフトを中心として得ることができる。
係合要素23はロッド22の自由端22bの厚さEよりも小
さい直径を有しているので、該自由端22bの下部は横方
向ガイド要素24を規定し、該要素24は組立中に、第1コ
ネクティング・ロッド部分20の第2コネクティング・ロ
ッド部分30への導入を案内し、該両部分が共通直径方向
面を横断して移動するのを阻止する。この構成におい
て、係合要素23はそのシリンダ状表面がロッド22の上面
に接するように配置される。
ロッド22の厚さと係合要素23の直径の差は横方向ガイ
ド要素24の厚さを規定し、該ガイド要素24はハウジング
32の貫通軸方向スロットが規定されている部分の側壁に
作用する。軸方向スロットの側壁は2ピース・コネクテ
ィング・ロッドの組立後に前記横方向ガイド要素24に対
する停止部材として働き、第1および第2コネクティン
グ・ロッド部分20、30の間の相対横方向運動を防止す
る。
図面によれば、受入ハウジング32は半円形断面形状を
規定し、大型アイ31の側面の下部放射状突起35および上
部放射状突起36によって形成されていることが好ましい
底部壁33と軸方向側壁を有している。ハウジング32の底
部壁33は2ピース・コネクティング・ロッドの大型アイ
31の側面の一部によって規定されている。
第2図ないし第4図に示した好ましい構成において、
下部放射状突起35は第1コネクティング・ロッド部分20
の対向する自由端22bの幅Aに対応する距離だけ互いに
離隔しており、この構成におけるこの距離は上部放射状
突起36の幅にも対応している。この離隔は上述の軸方向
スロットを規定し、前記自由端22bの横方向ガイド要素2
4が、コンプレッサの2ピース・コネクティング・ロッ
ドの組立て時に、前記下部放射状突起35の間に緊密に嵌
合するのを可能とする。この構成において、各下部放射
状突起35はそれぞれの対となった互いに平行な側面35a
と、上部放射状突起36の対となった側面36aを有してい
る。
下部突起35および上部突起36はそれぞれ、外面35b、3
6bおよび内面35c、36cを備えており、該外面35b、36bは
半径方向縁部の領域に設けられ、以下で説明する取付手
段40に対するロック停止部材として作用するそれぞれの
停止突起37を有している。内面35c、36cは受入ハウジン
グ32の上部壁と下部壁をそれぞれが規定するような形状
となされている。
各停止突起37は大型アイ31の側壁に向かい合ったそれ
ぞれの接触面37aを有しており、取付手段40の端部は該
接触面と側壁に作用して、前記コネクティング・ロッド
部分がコンプレッサ内に配置された後、コネクティング
・ロッド部分の固定を促進する。
コネクティング・ロッドの関節接続は、第2コネクテ
ィング・ロッド部分30に係合要素23を設けることによっ
て行われる。この場合、該第2コネクティング・ロッド
部分30はコネクティング・ロッドのロッド22の一部を担
持している。
しかしながら、関節接続領域が大型アイ31の中心から
遠ざかれば遠ざかるほど、この関節接続領域がもたらす
横断量は多くなり、モーメントが生じる。係合要素23を
受入ハウジング32に取り付けると、コネクティング・ロ
ッド部分の柔軟で、自動的に調節される結合がもたらさ
れ、2ピース・コネクティング・ロッドを往復密閉コン
プレッサ内に配置したときに、該2ピース・コネクティ
ング・ロッドの両方のアイの間の理想的な軸方向離隔が
可能となり、コンプレッサの構成ステップ時の2ピース
・コネクティング・ロッドの構成要素間の相対位置を制
御するために付加的な外部機構を使用する必要がなくな
る。
第1および第2コネクティング・ロッド部分20、30の
間の係合の後、2ピース・コネクティング・ロッドは可
撓性のクランプの形状であることが好ましく、一定圧力
のもとで、係合要素23を受入ハウジング32に対して維持
する取付手段40を受け入れる。
好ましい図示の形態において、可撓性クランプ40はベ
ース部分41を有する薄い「U」字形のプレートないしボ
ディの形状をしており、該ベース部分から一対の脚42が
突出している。該脚はコネクティング・ロッド22から横
方向へ突出している係合要素23のそれぞれの部分を包囲
するような形状で、互いに離隔しており、該脚42は屈曲
部を備えたそれぞれの端部42aを有しているので、可撓
性クランプ40を2ピース・コネクティング・ロッドに取
り付けた状態において、各端部42aの端部が停止突起37
の対応する接触面37aとの接触状態を保つようになる。
前記端部42aはそれぞれの接触面37aとほぼ直交してい
る。好ましい図示の形態において、各端部42aは脚42の
長手方向長さを横切るように屈曲されているので、該端
部42aはコネクティング・ロッドのロッド22の幾何学的
軸に対してほぼ平行に保たれる。可撓性クランプ40の脚
42の間の距離はコネクティング・ロッドのロッド22の幅
よりも少なくとも若干大きいものであり、2ピース・コ
ネクティング・ロッドの組立中に、可撓性クランプ40を
該ロッド22に取り付け、係合要素23を包囲し、係合要素
23を受入ハウジング32に対して緊密に保持することが可
能となる。
可撓性クランプ40のベース部分41は連続体の形態であ
り、係合要素23の幅とほぼ同一の幅であり、端部41aを
有している。端部41aは脚42が突出し、屈曲部の設けら
れている端部に対向しており、各脚42の端部の設けられ
ている屈曲部に関して上述したのと同様にして、上記突
起36の停止突起37のそれぞれの接触面37aに着座させら
れる。
この屈曲領域は、ピストンの運動時に、可撓性クラン
プ40がその作動位置から離脱するのを防止し、第1およ
び第2両方のコネクティング・ロッド部分20、30を結合
状態に維持する。屈曲部が存在することによって、可撓
性クランプ40は平衡位置へ復帰するようになり、2ピー
ス・コネクティング・ロッドの部分にこれらを分離する
ように作用する力がかかったときに、これらの部分をま
とめておくようになる。屈曲領域は可撓性クランプ40に
バネに類似した効果を及ぼし、かつコネクティング・ロ
ッドの両部分と前記可撓性クランプ40の間に発生する可
能性のある急激な運動を減衰する。脚42の端部42aに関
する上記の構成は、2ピース・コネクティング・ロッド
の両部分を分離するように作用する該コネクティング・
ロッドにかかる半径方向の力が存在する際に、可撓性ク
ランプ40が該2ピース・コネクティング・ロッドの部分
の接続要素としてより効果的に作動するようにするもの
である。このような半径方向力は通常、コンプレッサの
運転時に存在するものであり、クランクシャフトの回転
によってもららされる。クランクシャフトの回転運動は
2ピース・コネクティング・ロッドにおける直進振動運
動を引き起こし、該振動運動時に、第2コネクティング
・ロッド部分30を、第1部分20に関してこの部分の分離
を誘発する傾向のある方向へ移動させる。
可撓性クランプ40の作動によって、2ピース・コネク
ティング・ロッドの直進運動のこのフェーズにおいて、
第2コネクティング・ロッド部分30が第1コネクティン
グ・ロッド部分20から分離することが防止され、また2
ピース・コネクティング・ロッドのコンプレッサへの取
付時に前記両部分の間に存在する間隙による、前記両部
分の間の相対運動も防止される。
本発明の2ピース・コネクティング・ロッドの取り付
け手順を、理解をよくするため関連する図面を参照し
て、以下で説明する。
クランクシャフト7をブロック4の上部側面からベア
リング6中へ差し込む。2ピース・コネクティング・ロ
ッドの大型アイ31が次いで、偏心ピン11に取り付けられ
る。シリンダのバルブ・プレート17およびヘッド18を除
去して、取り付け済みのピストン10およびシリンダ・ピ
ン15を自由端19からシリンダ9中へ導入する。このアセ
ンブリを次いで、2ピース・コネクティング・ロッドの
もう一方の部分へ向かって移動させるとともに、シリン
ダ内にかけ、第1および第2コネクティング・ロッド部
分20、30の間に完全な結合ができるようにする。第1お
よび第2コネクティング・ロッド部分20、30の間の係合
は、この解決策においては、2ピース・コネクティング
・ロッドの長手方向軸に平行で、かつ一致する、関連す
る部品の変位の方向で行われる。第1および第2コネク
ティング・ロッド部分20、30が個別にコンプレッサのそ
れぞれの部分に配置された後、該両部分を近接させ、相
互接触状態に達するまで、係合要素23を受入ハウジング
32中へ導入する。この導入は受入ハウジング32の下部放
射状突起35の内部側壁に近接している横方向ガイド要素
24を作動させることによって、適切に行われる。
係合要素23と受入ハウジング32の底部壁の間の接触が
行われた後、2ピースコネクティング・ロッドの部分の
固定が、可撓性クランプ40をアセンブリに取り付けるこ
とによって行われる。このステップにおいて、該可撓性
クランプ40は適切な装置によって、前記コネクティング
・ロッド部分の結合領域へ導かれ、該可撓性クランプ40
のベース部分41の自由端41aが、第2コネクティング・
ロッド部分30の上記突起36の停止突起37の接触面37aに
到達する。この接触の後、各脚42の前記端部42aが下部
突起35の各々の停止突起37のそれぞれの接触面37aと合
致させられる。該接触は可撓性クランプ40の弾性変形に
よって得られる。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小型アイ(21)およびコネクティング・ロ
    ッドのロッド(22)の少なくとも一部を含む第1コネク
    ティング・ロッド部分(20)と、コンプレッサのピスト
    ン(10)および偏心ピン(11)のそれぞれに取り付けら
    れている大型アイ(31)を含む第2コネクティング・ロ
    ッド部分(30)とを備えているタイプの往復密閉コンプ
    レッサ用の2ピース・コネクティング・ロッドにおい
    て、第1および第2コネクティング・ロッド部分(20、
    30)によって規定される部分の一方に設けられた係合要
    素(23)と、前記部分の他方に設けられ、コネクティン
    グ・ロッドの組立中に係合要素(23)を受け入れて、両
    方のアイとコネクティング・ロッドのロッド(22)の幾
    何学的軸に共通な直径方向面において第1および第2コ
    ネクティング・ロッド部分(20、30)の間の関節接続を
    可能とする形状の受入ハウジング(32)であって、下部
    および上部放射状突起(35、36)によって規定され、係
    合要素(23)の直径よりも若干大きな距離だけ互いに軸
    方向に離隔しており、前記共通直径方向面に直交する面
    における前記第1および第2コネクティング・ロッド部
    分(20、30)の間の相対運動を回避するように配設され
    た、少なくとも一対の対向側壁を含んでいる受入ハウジ
    ング(32)と、係合部分(41、42)を有しており、前記
    第1および第2コネクティング・ロッド部分(20、30)
    の一方によって担持されていて、前記コネクティング・
    ロッド部分が前記直径方向面における不随意な相互軸方
    向変位によって互いに遠ざかるのを防止する取付手段
    (40)とを備えていることを特徴とする、2ピース・コ
    ネクティング・ロッド。
  2. 【請求項2】係合要素(23)が共通直径方向面から直交
    して突出した横方向部分を含んでいることを特徴とす
    る、請求の範囲第1項に記載の2ピース・コネクティン
    グ・ロッド。
  3. 【請求項3】係合要素(23)がコネクティング・ロッド
    のロッド(22)の自由端(22b)から突出し、該ロッド
    (22)の厚さ(E)の少なくとも一部を占めるシリンダ
    状体の形態をしていることを特徴とする、請求の範囲第
    2項に記載の2ピース・コネクティング・ロッド。
  4. 【請求項4】取付手段(40)が係合要素(23)の横方向
    部分を包囲し、共通直径方向面から直交して突出し、端
    部(41、42)が大型アイ(31)の側壁に設けられたそれ
    ぞれの停止突起(37)に作用する「U」字形断面を備え
    た可撓性クランプによって規定されていることを特徴と
    する、請求の範囲第3項に記載の2ピース・コネクティ
    ング・ロッド。
  5. 【請求項5】係合要素(23)が該係合要素(23)の受入
    ハウジング(32)への取付時に、受入ハウジング(32)
    の側壁の1つに設けられた貫通軸方向スロットの側壁を
    通して、該係合要素(23)を案内する横方向ガイド要素
    (24)を有していることを特徴とする、請求の範囲第4
    項に記載の2ピース・コネクティング・ロッド。
  6. 【請求項6】横方向ガイド要素(24)がコネクティング
    ・ロッドのロッド(22)の側壁部分(24)によって規定
    され、厚さが前記ロッド(22)の厚さ(E)と係合要素
    (23)の直径の差に等しいことを特徴とする、請求の範
    囲第5項に記載の2ピース・コネクティング・ロッド。
  7. 【請求項7】受入ハウジング(32)が大型アイ(31)の
    側面から突出している下部および上部放射状突起(35、
    36)によって規定され、受入ハウジング(32)の側壁上
    の軸方向スロットが下部放射状突起(35)の間の間隔に
    よって規定され、各放射状突起(35、36)が受入ハウジ
    ング(32)に対する円形断面を規定するそれぞれの関節
    接続内部壁を有していることを特徴とする、請求の範囲
    第6項に記載の2ピース・コネクティング・ロッド。
  8. 【請求項8】放射状突起(35、36)がそれぞれの停止突
    起(37)のそれぞれの外壁に設けられており、可撓性ク
    ランプ(40)の対応する端部を受け入れ、保持すること
    を特徴とする、請求の範囲第7項に記載の2ピース・コ
    ネクティング・ロッド。
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