JP3262506B2 - 印刷用ブランケットとそれを用いた凹版オフセット印刷方法 - Google Patents
印刷用ブランケットとそれを用いた凹版オフセット印刷方法Info
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Description
に好適に使用される印刷用ブランケットと、それを用い
た凹版オフセット印刷方法に関するものである。
示デバイスとして注目されている液晶カラーディスプレ
イにおいては、カラーフィルタを用いてカラー表示を実
現している。カラーフィルタは、線幅10〜150μm
程度の微細なパターンが極めて高い精度で形成されてい
る必要があるため、従来は、いわゆるフォトリソグラフ
ィーの技術により製造されていたが、工程が複雑で量産
に適さないという問題があった。
刷法にてカラーフィルタを製造することが検討されてい
る。
があるが、カラーフィルタ等の微細なパターンを印刷す
るには、凹版の凹部にインキを充てんし、ついでこのイ
ンキを印刷用ブランケットの表面印刷層に一旦、転移さ
せたのち、被印刷物上に印刷する凹版オフセット印刷方
法が最適である。
にすぐれたシリコーンゴムによって形成すると、当該表
面印刷層上のインキが、被印刷物に良好に転移されるた
め、エッジがシャープで直線性にすぐれるなど、非常に
良好な印刷形状のパターンを形成できることが知られて
いる。しかし、凹版オフセット印刷方法で用いられてい
る凹版は通常、ガラス製または金属製であってインキの
離型性が低いために、凹版からブランケットの表面印刷
層へインキを転移させる際にインキが分裂して、その一
部が転移されずに凹版の凹部内に残存する現象(パイリ
ング)が生じる。かかるパイリングが生じた際のインキ
の転移率は、概ね50%程度である。
細なパターンを印刷する場合には、このパイリングが原
因となって印刷形状に乱れが生じ、それが液晶ディスプ
レイの画像品質に悪影響を及ぼすおそれがある。そこ
で、ブランケットから被印刷物への印刷だけでなく、凹
版からブランケットへの転移においても、インキの転移
性を向上することが求められており、この要求に対処す
べく、凹版における表面エネルギーの値を小さくして、
インキの離型性を向上することが検討されている。
おいては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を
被覆して、その表面エネルギーを小さくした凹版を用い
ている。しかし、この公報ではブランケットの表面印刷
層の材質が全く考慮されておらず、ブランケットから被
印刷物への印刷において、インキの転移性を向上するこ
とついては一切、考慮されていない。
いては、凹部の内面をシリコーンゴムで被覆して表面エ
ネルギーを小さくした凹版を用いて、凹版からのインキ
の離型性を高めている。またこの技術と並列的な技術と
しては、凹部の内面に離型剤としてシリコーンオイルを
塗布する方法もある。しかしながら、上記シリコーンゴ
ムやシリコーンオイル等で離型処理された凹版を、表面
印刷層がシリコーンゴムにて形成されたブランケットと
組み合わせた場合には、本来的に両者の表面エネルギー
がほぼ等しい上、とくに印刷を繰り返すと、インキの溶
剤によってシリコーンゴムが膨潤して、ブランケットの
インキに対する受理性が低下する結果、凹版からブラン
ケットへのインキの転移性が著しく低下するおそれがあ
る。
ーンゴム被覆と接している底部は、当該シリコーンゴム
被覆によって溶剤が吸収されて高濃度化して粘着性が低
下するのに対し、次工程で印刷用ブランケットの表面印
刷層と接する予定の表層部は低濃度を維持しており、上
記底部よりも強い粘着性を有することから、この粘着性
の差を利用して、凹版からブランケットへのインキの転
移性を向上させたり、あるいは 凹版の凹部内に、インキを充てんする前にホットメ
ルト接着剤を塗布するとともに、凹版を、上記ホットメ
ルト接着剤の融点以下に冷却して、ホットメルト接着剤
を、シリコーンゴム被覆からはく離しやすい固形の状態
とすることによって、凹版からブランケットへのインキ
の転移性を向上させたりすること等が試みられている。
よる溶剤の吸収が、たとえば温度等の条件によって左右
されやすいために、インキの転移性が安定しないという
問題がある。また、上記溶剤の吸収過程が律速段階とな
って、印刷作業の高速化が阻害されるおそれもある。ま
たの方法では、インキを被印刷物上に定着させるため
に、当該被印刷物を、ホットメルト接着剤の融点以上に
加熱する必要があり、その分、余計なエネルギーが必要
となる上、被印刷物の膨張収縮や、あるいはホットメル
ト接着剤の溶融によってインキがずれる等して、印刷精
度が低下するおそれがある。
ためにインキ層の焼付けができないので、ホットメルト
接着剤自体が熱に弱いことと相まって、耐熱性が不十分
になるという問題もある。この発明の主たる目的は、と
くにその凹部が離型処理された凹版からのインキの転移
性にすぐれるとともに、当該インキの、被印刷物への転
移性にもすぐれた印刷用ブランケットを提供することで
ある。
ブランケットを使用して、印刷形状が良好な微細パター
ンを形成できる凹版オフセット印刷方法を提供すること
である。
の、この発明の印刷用ブランケットは、液状シリコーン
ゴム100重量部と、液状テルペン樹脂2〜50重量部
とを含有する液状ゴム組成物から形成された表面印刷層
を有することを特徴とするものである。かかるこの発明
の印刷用ブランケットは、その表面印刷層が、上記のよ
うに所定量の液状テルペン樹脂を含有したシリコーンゴ
ム系の液状ゴム組成物によって形成されており、その表
面エネルギーが、シリコーンゴム単独の場合に比べて大
きいために、とくに凹部の内面が前記PTFE等のふっ
素樹脂や、あるいはシリコーンゴム、シリコーンオイル
等のシリコーン化合物などによって離型処理された凹版
からの、インキの転移性が向上する。また上記表面印刷
層は、その主体があくまでもシリコーンゴムであるた
め、被印刷物へのインキの転移性は本質的に良好であ
る。
とくにその凹部が離型処理された凹版からのインキの転
移性にすぐれるとともに、当該インキの、被印刷物への
転移性にもすぐれたものとなる。なおこの発明の印刷用
ブランケットにおいて、液状シリコーンゴム100重量
部に対する液状テルペン樹脂の含有量が、前記のように
2〜50重量部の範囲に限定されるのは、以下の理由に
よる。
重量部未満では、表面印刷層の表面エネルギーが、シリ
コーンゴム単独の場合とあまり違わなくなって、凹版か
らのインキの転移性が低下する。また逆に含有量が50
重量部を超えた場合には、表面印刷層の硬度が低下する
とともに、その平滑性が低下するという問題を生じる。
れに限定されるものではないが、上記表面印刷層の硬度
が、JIS A硬度で表して10〜50°の範囲内であ
るのが好ましい。表面印刷層の硬度が上記の範囲未満で
は、印刷時の歪みが大きくなりすぎて、印刷精度が低下
するおそれがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には柔
軟性が不足して、とくに凹版に圧接された際に、当該凹
版の凹部内に圧入されにくくなる結果、凹版からのイン
キの転移性が低下するおそれがある。
法は、少なくとも凹部の内面が離型処理された凹版と、
上記の印刷用ブランケットとを使用して、上記凹版の凹
部にインキを充てんし、ついでこのインキを印刷用ブラ
ンケットの表面印刷層に一旦、転移させたのち、被印刷
物上に印刷することを特徴とするものである。かかるこ
の発明の凹版オフセット印刷方法によれば、上述した印
刷用ブランケットの特性をフルに活用して、たとえば液
晶ディスプレイ用カラーフィルタ等の、印刷形状が良好
な微細パターンを形成することが可能となる。
の発明の印刷用ブランケットは、前述したように、液状
シリコーンゴム100重量部と、液状テルペン樹脂2〜
50重量部とを含有する液状ゴム組成物から形成された
表面印刷層を有するものである。
物を、下地上に塗布して室温または加熱下で硬化させる
ことによって形成される。液状ゴム組成物における液状
テルペン樹脂の含有量が上記の範囲に限定される理由
は、前述したとおりである。なお液状テルペン樹脂の含
有量は、前述した表面印刷層の表面エネルギーを大きく
する効果と、表面印刷層の硬度や平滑性の低下の問題と
のバランスを考慮すると、上記範囲内でもとくに5〜3
0重量部であるのが好ましい。
ゴムとしては、その供給形態と硬化機構に応じて、1液
縮合型、2液縮合型、1液付加型、2液付加型、3液付
加型、および1液紫外線硬化型等の種々のタイプのもの
が市販されており、この発明では、上記いずれのタイプ
の液状シリコーンゴムを使用してもよいが、液状ゴム組
成物の硬化を主として型内で行うことや、体積収縮率の
小ささ(寸法精度の高さ)等を考慮すると、主剤と硬化
剤とからなる2液タイプで、かつその硬化が付加反応に
よるものである、いわゆる2液付加型シリコーンゴムが
好適に使用される。
体例としては、これに限定されないがたとえば、信越化
学工業(株)製のKE1603、東芝シリコーン(株)
製のTSE3450等があげられる。また液状テルペン
樹脂とは、天然ゴムやグッタペルカを除く狭義のポリテ
ルペンのうち、分子量が100〜500程度の、常温で
液状を示すものであり、その重合度等によって種々のグ
レードのものがある。当該液状テルペン樹脂の具体例と
しては、これに限定されないがたとえば、ヤスハラケミ
カル(株)製のYSレジンLP、YSレジンPx100
等があげられる。
成物には、上記の両成分に加えてさらに、充てん剤、可
塑剤、老化防止剤、安定剤等の、従来公知の種々の添加
剤を含有させてもよい。表面印刷層の硬さは、前述した
ようにJIS A硬度で表して10〜50°の範囲内で
あるのが好ましい。この理由は前記の通りである。ま
た、前述した印刷時の歪みの問題と、柔軟性とのバラン
スを考慮すると、表面印刷層の硬さは、上記範囲内でも
とくに15〜35°であるのが好ましい。
くに限定されないが、その表面粗さは、10点平均粗さ
Rz で表して1.0μm以下であるのが好ましい。表面
印刷層の表面粗さが上記の範囲を超えた場合には印刷形
状、とくにライン直線性が乱れて、印刷精度が低下する
おそれがある。なお表面印刷層の表面粗さは、印刷精度
を考慮すると、上記範囲内でも小さければ小さいほど好
ましい。
が、0.05〜2.0mm程度であるのが好ましい。表
面印刷層の厚みが上記の範囲未満では、表面印刷層の柔
軟性が不十分となって、とくに凹版に圧接された際に、
当該凹版の凹部内に圧入されにくくなる結果、凹版から
のインキの転移性が低下するおそれがある。また逆に上
記の範囲を超えた場合には、印刷時の歪みが大きくなり
すぎて、印刷精度が低下するおそれがある。
の転移性と印刷精度の問題を考慮すると、上記範囲内で
もとくに0.2〜1.0mmであるのが好ましい。上記
の表面印刷層が形成されるブランケットの下地は、従来
と同様の構成とすることができる。たとえば前記カラー
フィルタ等の精密印刷に用いるブランケットの下地とし
ては、表面が平滑な支持体層単独のものや、あるいはこ
の支持体層上に、多孔質のゴムにて形成された圧縮性層
を形成した2層構造のもの等が好適に使用される。
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ナイ
ロン等の合成樹脂製のフィルムや、あるいはアルミニウ
ム、ステンレス等の金属の薄板などがあげられる。また
圧縮性層としては、各気孔がそれぞれ独立した独立気孔
構造のものと、各気孔が互いに連通した連続気孔構造の
ものとがあるが、この発明では、このいずれの構造を採
用してもよい。
は、たとえば加熱により分解してガスを発生する発泡剤
を未加硫のゴム中に分散して、ゴムの加硫と同時に発泡
させたり、あるいはゴム中に中空状微小粒子を分散させ
たりすることで形成される。一方、後者の連続気孔構造
の圧縮性層は、未加硫のゴム中に、食塩等の、ゴムに影
響を及ぼさない溶剤(食塩の場合は水)により抽出可能
な粒子を分散し、ゴムを加硫したのち上記の粒子を抽出
する、いわゆるリーチング法により形成される。
れに限定されないがたとえばアクリロニトリル−ブタジ
エン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(C
R)、ウレタンゴム(U)等の、インキや洗浄液等に対
する耐性を有する耐油性のゴムが好適に使用される。上
記支持体層および圧縮性層の厚みその他は、従来と同様
に構成すればよい。
法について説明する。この発明の凹版オフセット印刷方
法は、上に述べたこの発明の印刷用ブランケットを、少
なくとも凹部の内面が離型処理された凹版とともに使用
して、上記凹版の凹部にインキを充てんし、ついでこの
インキを印刷用ブランケットの表面印刷層に一旦、転移
させたのち、被印刷物上に印刷するものである。
離型処理としては、離型剤の塗布と離型層の被覆があげ
られ、このうち前者の離型剤の塗布に使用される離型剤
としては、前に述べたシリコーンオイルがあげられる。
また後者の離型層としては、やはり前に述べたふっ素樹
脂やシリコーンゴムの被覆等があげられる。またこの発
明では、上記離型剤の塗布と離型層の被覆とを併用して
もよい。つまり上記ふっ素樹脂やシリコーンゴムを被覆
した上へ、シリコーンオイル等の離型剤を塗布するよう
にしてもよい。
み行ってもよく、凹部を含む凹版の全面に行ってもよ
い。シリコーンオイル等の離型剤は、凹版からのインキ
の離型性を安定させるために、印刷を1〜10回行うご
とに1回、とくに印刷を1〜3回行うごとに1回の割合
で塗布するのが望ましいが、たとえば凹版の凹部の内面
にシリコーンゴムを被覆した場合には、当該シリコーン
ゴムがシリコーンオイルを吸着するため、塗布の頻度を
上記の範囲より減らしてもよい。
ジメチルシリコーンオイル(ジメチルポリシロキサ
ン)、フェニルシリコーンオイル(メチルフェニルポリ
シロキサン、ジフェニルポリシロキサン)、メチルハイ
ドロジェンシリコーンオイル(メチルハイドロジェンポ
リシロキサン)のほか、アミノ変性シリコーンオイル、
メタクリル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコ
ーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、カル
ボキシル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコ
ーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、長鎖ア
ルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコ
ーンオイル、環状シリコーンオイル等が使用可能であ
る。
るが、凹版の凹部の内面等に均一な薄膜を形成するため
に、たとえばイソプロピルアルコール等の適当な溶剤で
希釈して使用するのが好ましい。またふっ素樹脂として
は、たとえば前記PTFEの他、ポリヘキサフルオロプ
ロピレン等があげられ、シリコーンゴムとしては、たと
えばミラブル型、RTV型、LIM型、電子線硬化型等
の種々のシリコーンゴムが使用可能である。
(株)製のKE1603、主剤(KE1603AL)と
硬化剤(KE1603BL)とを重量比で1:1の割合
で配合したもの〕100重量部と、液状テルペン樹脂
〔前出のヤスハラケミカル(株)製のYSレジンLP〕
25重量部とを混合して、液状ゴム組成物を作成した。
に、支持体層としての、厚み0.35mmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムをセットした、平
板状の印刷用ブランケットを成形するための型内に注入
した後、23℃で18時間、硬化させて、厚み0.55
mmの表面印刷層を形成して、印刷用ブランケットを製
造した。
硬度は、JIS A硬度で表して26°、表面粗さは、
10点平均粗さで表して0.2μm、そしてブランケッ
トの、インキに対する受理性を意味するブランケットは
く離力(はく離速度10mm/秒)は、220g/25
mmであった。 実施例2 液状テルペン樹脂として、ヤスハラケミカル(株)製の
YSレジンPx100を25重量部、使用したこと以外
は実施例1と同様にして印刷用ブランケットを製造し
た。
硬度は、JIS A硬度で表して25°、表面粗さは、
10点平均粗さで表して0.2μm、そしてブランケッ
トはく離力(はく離速度10mm/秒)は、180g/
25mmであった。 実施例3 2液付加型液状シリコーンゴムとして、前出の東芝シリ
コーン(株)製のTSE3450(主剤)と硬化剤(T
SE3450B)とを重量比で10:1の割合で配合し
たもの100重量部を用いたこと以外は実施例2と同様
にして印刷用ブランケットを製造した。
硬度は、JIS A硬度で表して23°、表面粗さは、
10点平均粗さで表して0.2μm、そしてブランケッ
トはく離力(はく離速度10mm/秒)は、170g/
25mmであった。 比較例1 液状テルペン樹脂を配合しなかったこと以外は実施例1
と同様にして印刷用ブランケットを製造した。
硬度は、JIS A硬度で表して34°、表面粗さは、
10点平均粗さで表して0.1μm、そしてブランケッ
トはく離力(はく離速度10mm/秒)は、90g/2
5mmであった。 比較例2 液状テルペン樹脂を配合しなかったこと以外は実施例3
と同様にして印刷用ブランケットを製造した。
硬度は、JIS A硬度で表して32°、表面粗さは、
10点平均粗さで表して0.1μm、そしてブランケッ
トはく離力(はく離速度10mm/秒)は、85g/2
5mmであった。上記各実施例、比較例の印刷用ブラン
ケットについて、下記の実用試験を行って、その特性を
評価した。
ンケットへのインキの転移速度30mm/秒、印刷用ブ
ランケットから、被印刷物としての基板への印刷速度3
00mm/秒の条件で連続印刷を行った。また上記凹版
の凹部には、印刷を1回行うごとに、次のインキを充て
んする前に、シリコーンオイル系の離型剤を塗布した。
ンキは次のとおりである。 ・凹版:ソーダライムガラスの表面に、線幅50μm、
深さ4μmの線を格子状に形成したもの。 ・離型剤:ジメチルシリコーンオイルをイソプロピルア
ルコールで希釈したもの。ジメチルシリコーンオイルの
濃度は3重量%。 ・基板:ノンアルカリガラス(コーニング社製の#70
59)。 ・インキ:ポリエステルインキ。粘度800P。
それぞれの時点で、凹版からブランケットへのインキの
転移率(%)、およびブランケットから基板ガラスへの
インキの転移率(%)を測定した。なおインキの転移率
(%)は、凹版からインキが転移した状態のブランケッ
ト表面の拡大写真、およびブランケットからインキが転
移した状態の基板表面の拡大写真を画像処理して、それ
ぞれのインキの転移面積を求め、それを、転移率100
%のときのインキの転移面積に対する100分率で表し
た。
のそれぞれにおいて、基板ガラス表面に印刷されたパタ
ーンの状態を目視にて観察して、形状の乱れやかすれ等
のないものを○(印刷良好)、形状の乱れやかすれ等が
みられたものを×(印刷不良)として評価した。以上の
結果を表1に示す。
ケットは、10000枚の連続印刷を行っても、凹版か
らブランケットへ、およびブランケットから基板へのイ
ンキの転移性が良好で、常に良好な印刷を行えることが
わかった。
ば、とくにその凹部が離型処理された凹版からのインキ
の転移性にすぐれるとともに、当該インキの、被印刷物
への転移性にもすぐれた印刷用ブランケットと、それを
用いた、印刷形状が良好な微細パターンを形成できる凹
版オフセット印刷方法とを提供できるという特有の作用
効果を奏する。
Claims (4)
- 【請求項1】液状シリコーンゴム100重量部と、液状
テルペン樹脂2〜50重量部とを含有する液状ゴム組成
物から形成された表面印刷層を有することを特徴とする
印刷用ブランケット。 - 【請求項2】表面印刷層の硬度が、JIS A硬度で表
して10〜50°の範囲内である請求項1記載の印刷用
ブランケット。 - 【請求項3】少なくとも凹部の内面が離型処理された凹
版と、請求項1または2記載の印刷用ブランケットとを
使用して、上記凹版の凹部にインキを充てんし、ついで
このインキを印刷用ブランケットの表面印刷層に一旦、
転移させたのち、被印刷物上に印刷することを特徴とす
る凹版オフセット印刷方法。 - 【請求項4】凹版の凹部の内面に対する離型処理が、離
型剤の塗布、および離型層の被覆のうちの少なくとも一
方である請求項3記載の凹版オフセット印刷方法。
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