JP3261541B2 - 保護継電器 - Google Patents

保護継電器

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JP3261541B2
JP3261541B2 JP03944092A JP3944092A JP3261541B2 JP 3261541 B2 JP3261541 B2 JP 3261541B2 JP 03944092 A JP03944092 A JP 03944092A JP 3944092 A JP3944092 A JP 3944092A JP 3261541 B2 JP3261541 B2 JP 3261541B2
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誉夫 進士
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、商用電源の停電を判別
する保護継電器に関し、さらに詳しくは、自家用発電機
と商用電源とを系統連系するシステムに好適な保護継電
器に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、需要家の自家用発電機3と商用
電源2とを系統連系するシステムの構成を示す図であ
る。
【0003】一般に、このような系統連系システムにお
いては、電力系統事故や停電を検出し、自家用発電機3
を系統から解列するために、受電点4に、地絡過電流継
電器や地絡過電圧継電器などの各種の系統連系用保護継
電器5を設置する必要があり、かかる系統連系用保護継
電器5は、その動作時には、受電点4、受電線の点15
または点7を開とするようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、自家用発電
機3と商用電源2とを逆潮流有り、すなわち、矢符Aで
示されるように自家用発電機3による余剰の電力を系統
側に送出させることのある系統連系においては、従来例
の系統連系用保護継電器5では、商用電源2の停電を検
出するのが困難な場合がある。
【0005】例えば、自家用発電機3の出力容量が10
00KWで、構内負荷9が500KWであり、500K
Wの電力を系統側に送出しており、その系統には、10
0KWの他の需要家の負荷のみがあり、したがって、電
力会社に400KWの余剰電力を送出している状態で、
商用電源2の送り出し点10が開になったような場合、
すなわち、商用電源2の停電によって自家用発電機3の
出力が余る方向、したがって、電源周波数あるいは電源
電圧が上昇する方向に変化するような場合には、従来例
の系統連系用保護継電器5では、該停電を検出するのが
困難である。
【0006】このため、自家用発電機3と商用電源2と
を逆潮流有りで、系統連系するシステムでは、商用電源
2の停電時には、必ず需要家の遮断器が切れるようにす
るために、転送遮断装置75を設置する必要があるが、
この転送遮断装置75は、高価であって、しかも、電力
会社の供給変電所から需要家まで専用の制御線を設ける
必要があり、その設置は容易でないという難点がある。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、自家用発電機と商用電源とを逆潮流有りで、
系統連系するシステムにおいて、商用電源の停電を検出
できるようにして転送遮断装置を不要にすることを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0009】すなわち、本発明は、商用電源と発電機と
を系統連系したシステムに備えられる保護継電器であっ
て、電源の周波数偏差を検出する第1検出手段と、電源
の電圧偏差を検出する第2検出手段と、前記両検出手段
の出力に基づいて停電を判別する判別手段とを備え、前
記両検出手段は、瞬時検出特性の第1検出部および限時
検出特性の第2検出部の両検出部をそれぞれ有してお
り、前記判別手段は、前記瞬時検出特性の第1検出部
周波数偏差および電圧偏差が検出されたときの出力に基
づいて、力率改善用コンデンサを入りまたは切りとして
前記発電機が負担する無効電力を変化させるための判別
出力を与える第1出力部と、前記無効電力の変化によっ
、前記限時検出特性の第2検出部で周波数偏差および
電圧偏差が検出されたときの出力に基づいて、受電路を
開路するための判別出力を与える第2出力部とを有して
いる。
【0010】
【作用】上記構成によれば、電源周波数および電源電圧
の偏差、すなわち、電源周波数および電源電圧の低下あ
るいは上昇に基づいて、停電を検出するので、例えば、
自家用発電機と商用電源とを逆潮流有りで、系統連系す
るシステムにおいて、商用電源の停電によって、自家用
発電機の出力が余る方向に変化して電源周波数あるいは
電源電圧が上昇する方向に変化した場合にも、確実に停
電を検出することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施例につい
て、詳細に説明する。
【0012】この実施例の保護継電器1は、図1に示さ
れるように、商用電源2と自家用発電機3とを矢符Aで
示されるように、逆潮流有りで系統連系したシステムの
受電点4に接続されており、この受電点4には、従来と
同様に他の系統連系保護継電器5も接続されている。ま
た、自家用発電機3側には、発電機保護用の過電流継電
器や過電圧継電器などの保護継電器6が設置されてお
り、その動作時には、点7を開くようになっている。な
お、8は力率改善用コンデンサ、9は構内負荷、10は
商用電源2の送り出し点である。
【0013】図2は、図1の保護継電器1の要部のブロ
ック図であり、なお、この図2においては、1相分の構
成を示している。
【0014】この実施例の保護継電器1は、上述の受電
点4に計器用変圧器PTを介して接続されており、商用
電源2の停電を高速で、かつ、信頼性高く検出するため
に、次のように構成されている。
【0015】すなわち、この実施例の保護継電器1は、
過入力保護回路11を介して与えられる電源の周波数偏
差を検出する第1検出手段12と、電源の電圧偏差を検
出する第2検出手段13と、前記両検出手段12,13
の出力に基づいて商用電源の停電を判別する判別手段1
4と、判別手段14の判別出力によって力率改善用コン
デンサ8の入または切を行う第1出力リレー16と、さ
らに、判別手段14の判別出力によって、図1の受電点
4、受電線の点7または点15を開とする第2出力リレ
ー17とを備えている。
【0016】電源の周波数偏差を検出する第1検出手段
12は、+側の偏差、すなわち、定格値からの周波数の
上昇を検出する周波数上昇検出手段18と、−側の偏
差、すなわち、周波数の定格値からの低下を検出する周
波数低下検出手段19とから構成されており、同様に、
電源の電圧偏差を検出する第2検出手段13は、+側の
偏差、すなわち、電圧の定格値からの上昇を検出する電
圧上昇検出手段20と、−側の偏差、すなわち、電圧の
定格値からの低下を検出する電圧低下検出手段21とか
ら構成されている。
【0017】周波数上昇検出手段18および電圧上昇検
出手段20は、商用電源2の停電によって自家用発電機
3の出力が余る方向、したがって、電源周波数あるいは
電源電圧が上昇する方向に変化するのを検出するための
ものであり、一方、周波数低下検出手段19および電圧
低下検出手段21は、商用電源2の停電によって自家用
発電機3の出力が足りない方向、したがって、電源周波
数あるいは電源電圧が低下する方向に変化するのを検出
するためのものである。
【0018】電源周波数の上昇を検出する周波数上昇検
出手段18は、後述の図3に示される検出特性の瞬時特
性+Δfaおよび限時特性+Δfbにそれぞれ対応した
第1周波数上昇検出部22と、第2周波数上昇検出部2
3とを備えている。第1周波数上昇検出部22は、電源
周波数が、10〜20msecに亘って、定格値から
0.2Hz以上上昇したことを検出する検出器から構成
されており、一方、第2周波数上昇検出部23は、Δf
1〜Δf4の周波数上昇をそれぞれ検出する第1〜第4
検出器24〜27と、各検出器24〜27の出力を遅延
させる第1〜第4ディレータイマ28〜31と、各ディ
レータイマ28〜31の出力が与えられる第1オアゲー
ト32とから構成されている。
【0019】電源周波数の低下を検出する周波数低下検
出手段19は、図3に示される検出特性の瞬時特性−Δ
faおよび限時特性−Δfbにそれぞれ対応した第1周
波数低下検出部33と、第2周波数低下検出部34とを
備えている。第1周波数低下検出部33は、電源周波数
が、10〜20msecに亘って、定格値から0.2H
z以上低下したことを検出する検出器から構成されてお
り、一方、第2周波数低下検出部34は、Δf1〜Δf
4の周波数低下をそれぞれ検出する第1〜第4検出器3
5〜38と、各検出器35〜38の出力を遅延させる第
1〜第4ディレータイマ39〜42と、各ディレータイ
マ39〜42の出力が与えられる第2オアゲート43と
から構成されている。
【0020】電源電圧の上昇を検出する電圧上昇検出手
段20は、後述の図4に示される検出特性の瞬時特性+
ΔVaおよび限時特性+ΔVbにそれぞれ対応した第1
電圧上昇検出部44と、第2電圧上昇検出部45とを備
えている。第1電圧上昇検出部44は、電源電圧が、1
0〜20msecに亘って定格値から3%以上上昇した
ことを検出する検出器から構成されており、一方、第2
電圧上昇検出部45は、ΔV1〜ΔV4の電圧上昇をそ
れぞれ検出する第1〜第4検出器46〜49と、各検出
器46〜49の出力を遅延させる第1〜第4ディレータ
イマ50〜53と、各ディレータイマ50〜53の出力
が与えられる第3オアゲート54とから構成されてい
る。
【0021】電源電圧の低下を検出する電圧低下検出手
段21は、図4に示される検出特性の瞬時特性−ΔVa
および限時特性−ΔVbにそれぞれ対応した第1電圧低
下検出部55と、第2電圧低下検出部56とを備えてい
る。第1電圧低下検出部55は、電源電圧が、10〜2
0msecに亘って3%以上低下したことを検出する検
出器から構成されており、一方、第2電圧低下検出部5
6は、ΔV1〜ΔV4の電圧低下をそれぞれ検出する第
1〜第4検出器57〜60と、各検出器57〜60の出
力を遅延させる第1〜第4ディレータイマ61〜64
と、各ディレータイマ61〜64の出力が与えられる第
4オアゲート65とから構成されている。
【0022】図3は、第1検出手段12の検出特性を示
す図であり、縦軸は電源周波数の上昇あるいは低下度
(±Δf)を、横軸は時間(T)を示している。したが
って、上側が周波数上昇検出手段18の検出特性を示
し、下側が周波数低下検出手段19の検出特性をそれぞ
れ示している。
【0023】第1周波数上昇検出部22の検出器は、電
源周波数が、10〜20msecに亘って、0.2Hz
以上上昇したことを検出するものであり、図3の検出特
性の瞬時特性+Δfaに対応したものである。また、第
2周波数上昇検出部23の第1〜第4検出器24〜27
は、10〜20msecに亘る0.8Hz(Δf1),
0.6Hz(Δf2),0.4Hz(Δf3),0.2H
z(Δf4)の電源周波数の上昇をそれぞれ検出するも
のである。第1〜第4ディレータイマ28〜31は、各
検出器24〜27の出力を、例えば、0,α1,α2,
α3(但し、α2=2・α1,α3=3・α1)期間そ
れぞれ遅延させて出力するものであり、したがって、第
2周波数上昇検出部23の第1オアゲート32の出力
は、図3の階段状の限時特性+Δfbに対応したものと
なる。
【0024】同様に、第1周波数低下検出部33の検出
器は、電源周波数が、10〜20msecに亘って、
0.2Hz以上低下したことを検出するものであり、図
3の検出特性の瞬時特性−Δfaに対応したものであ
る。また、第2周波数低下検出部34の第1〜第4検出
器35〜38は、10〜20msecに亘る0.8Hz
(Δf1),0.6Hz(Δf2),0.4Hz(Δf
3),0.2Hz(Δf4)の電源周波数の低下をそれ
ぞれ検出するものである。第1〜第4ディレータイマ3
9〜42は、各検出器35〜38の出力を、0,α1,
α2,α3の期間それぞれ遅延させて出力するものであ
り、したがって、第2周波数低下検出部34の第2オア
ゲート43の出力は、図3の階段状の限時特性−Δfb
に対応したものとなる。
【0025】図4は、第2検出手段13の検出特性を示
す図であり、縦軸は電源電圧の上昇あるいは低下度(±
ΔV)を、横軸は時間(T)を示している。したがっ
て、上側が電圧上昇検出手段20の検出特性を示し、下
側が電圧低下検出手段21の検出特性をそれぞれ示して
いる。
【0026】第1電圧上昇検出部44の検出器は、電源
電圧が、10〜20msecに亘って、3%以上上昇し
たことを検出するものであり、図4の瞬時特性+ΔVa
に対応したものである。また、第2電圧上昇検出部44
の第1〜第4検出器46〜49は、10〜20msec
に亘る12%(ΔV1),9%(ΔV2),6%(ΔV
3),3%(ΔV4)の電源電圧の上昇をそれぞれ検出
するものである。第1〜第4ディレータイマ50〜53
は、各検出器46〜49の出力を、0,β1,β2,β
3(但し、β2=2・β1,β3=3・β1)の期間そ
れぞれ遅延させて出力するものであり、したがって、第
2電圧上昇検出部45の第3オアゲート54の出力は、
図4の階段状の限時特性に対応したものとなる。
【0027】同様に、第1電圧低下検出部55の検出器
は、電源電圧が、10〜20msecに亘って、3%以
上低下したことを検出するものであり、図4の瞬時特性
−ΔVaに対応したものである。また、第2電圧低下検
出部56の第1〜第4検出器57〜60は、10〜20
msecに亘る12%(ΔV1),9%(ΔV2),6
%(ΔV3),3%(ΔV4)の電源電圧の上昇をそれ
ぞれ検出するものである。第1〜第4ディレータイマ6
1〜64は、各検出器57〜60の出力を、0,β1,
β2,β3の期間それぞれ遅延させて出力するものであ
り、したがって、第2電圧低下検出部56の第4オアゲ
ート65の出力は、図4の階段状の限時特性−ΔVbに
対応したものとなる。
【0028】この実施例の判別手段14は、商用電源2
の停電時には、上述の検出特性の内の瞬時特性±Δf
a,±ΔVaの組み合わせで力率改善用コンデンサ8を
入または開とし、これによって、自家用発電機3が負担
する無効電力を変化させ、検出特性の内の限時特性±Δ
fb,±ΔVbの組み合わせで最終的に商用電源2の停
電であるとして、受電点4、受電線の点15または点7
を開くようにしている。
【0029】この判別手段14は、図2に示されるよう
に、第1周波数上昇検出部22および第1電圧上昇検出
部44の出力が与えられる第1アンドゲート66と、第
1周波数低下検出部33および第1電圧低下検出部55
の出力が与えられる第2アンドゲート67と、両アンド
ゲート66,67の出力が与えられる第5オアゲート6
8とを備えており、第1出力部としてのこの第5オアゲ
ート68の出力が力率改善用コンデンサ8を、切のとき
は入に、また、入のときは切にする第1出力リレー16
に与えられる。
【0030】さらに、判別手段14は、第2周波数上昇
検出部23および第2電圧上昇検出部45の出力が与え
られる第3アンドゲート69と、第2周波数低下検出部
34および第2電圧低下検出部56の出力が与えられる
第4アンドゲート70と、両アンドゲート69,70の
出力が与えられる第6オアゲート71とを備えており、
第2出力部としてのこの第6オアゲート71の出力が受
電点4、受電線の点15または点7を開とするための第
2出力リレー17に与えられる。
【0031】以上のように、この実施例では、確実に商
用電源2の停電を検出するために、周波数偏差および電
圧偏差の瞬時要素に基づく第5オアゲート68に対応す
る第1出力リレー16によって、力率改善用コンデンサ
8を切のときは入に、また、入のときは切として自家用
発電機3が負担する無効電力を変化させ、周波数偏差お
よび電圧偏差の限時要素に基づく第6オアゲート71に
対応する第2出力リレー17によって、最終的に受電点
4、受電線の点15または点7を開として受電路を開路
するようにしている。
【0032】したがって、極めて希なケース、すなわ
ち、商用電源2の送り出し点10において有効電力も無
効電力もほぼ零であるような状態、すなわち、自家用発
電機3が系統とバランスしているような状態において、
送り出し点10が開となった場合にも、周波数偏差およ
び電圧偏差の各瞬時要素は動作し、この瞬時要素によっ
て力率改善用コンデンサ8を入または切にすることによ
り、自家用発電機3が負担する無効電力を変化させ、周
波数偏差および電圧偏差の各限時要素が動作できるの
で、確実に商用電源2の停電を検出できることになる。
【0033】なお、この実施例では、周波数および電圧
の瞬時特性±Δfa,±ΔVaの組み合わせで力率改善
用コンデンサ8を入または開としたけれども、本発明の
他の実施例として、周波数の瞬時特性±Δfaのみの組
み合わせで力率改善用コンデンサ8を入または開とする
ように構成してもよい。
【0034】ここで、例えば、図5に示されるように発
電機72と商用電源73とを系統連系した場合に、遮断
器73’をオフしたときの発電機72の電圧変動および
周波数変動について説明する。
【0035】発電機72の慣性モーメントをJ、発電機
72の角周波数をω、発電機72の機械的入力をPl、
発電機72の電気的出力をPsとし、例えば、発電機7
2の機械的入力Pl=4000Kw、慣性モーメントJ
=440kg・cm2とすると、 Jωω’=Pl−Ps (1/2)Jω2=(Pl−Ps)t+C (C:積
分定数) ω=[〔{2(Pl−Ps)t}/J〕+C’]1/2 t=0のとき、ω=ω0(定常角周波数)とすると、 ω0=(C’)1/2 C’=ω0 2 ∴ω=ω0[1+〔{2(Pl−Ps)t}/(Jω2)〕]1/2 ……式(1) この式(1)に次の値を代入する。
【0036】 ω0=1500×2π/60 Pl=4×106 [w] ガバナの影響で常時±1%程度の出力変動は起きている
ので、 Ps=Pl×0.99 t=2 [秒] J=440 [kg・cm2] とすると、 ω=ω0(1+0.014)1/2 となる。したがって、ωは、約0.7%変動し、周波数
変動分は、充分に検出できる。また、遮断器73’のオ
フ直後は、AVR(自動電圧調整装置)は動作する前だ
と考えられるので、磁束は一定であり、ωに比例して電
圧も変化するが、周波数偏差の検出後、瞬時要素で力率
改善用コンデンサを入または開とすることにより、負荷
の無効電力が大幅に変化するので、電圧変動も3%以上
となって電圧変動も充分に検出できることになる。
【0037】本考案の保護継電器1によれば、従来例の
系統連系用保護継電器では検出できなかった商用電源2
の停電、例えば、自家用発電機3の出力容量が1000
KWで、構内負荷9が500KWであり、500KWの
電力を系統側に送出しており、その系統には、100K
Wの他の需要家の負荷のみがあり、したがって、電力会
社に400KWの余剰電力を送出している状態で、商用
電源2の送り出し点が開になったような場合にも、電源
の周波数および電圧の上昇に基づいて検出できることに
なる。
【0038】また、商用電源2の停電で、自家用発電機
3の出力が足りなくなる方向に変化するような場合に
も、電源の周波数および電圧の低下に基づいて検出でき
ることになる。
【0039】
【0040】また、本発明の第1,第2検出手段12,
13の検出特性が、上記実施例に限定されないのは勿論
であり、上記実施例では、階段状の検出特性としたけれ
ども、曲線状の検出特性となるようにしてもよい。
【0041】上記実施例では、逆潮流有りの系統連系シ
ステムに適用したけれども、本発明の保護継電器は、逆
潮流無しの系統連系システムにも適用できるのは勿論で
ある。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電源周波
数および電源電圧の偏差に基づいて停電を判別するよう
にしているので、発電機と商用電源とを逆潮流有りで、
系統連系するシステムにおいて、商用電源の停電で、発
電機の出力が余る方向に変化するような場合にも、電源
周波数および電源電圧の上昇に基づいて、停電を検出す
ることが可能となり、設置が困難な転送遮断装置が不要
となる。しかも、商用電源の停電時には、瞬時検出特性
の第1検出部の出力に基づく判別手段の第1出力部の判
別出力によって、力率改善用コンデンサを入り切りして
自家用発電機が負担する無効電力を変化させ、前記限時
検出特性の第2検出部の出力に基づく判別手段の第2出
力部の判別出力によって、最終的に停電であるとして受
電点を開とすることができるので、自家用発電機が系統
とバランスしているような状態においても、確実に商用
電源の停電を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した系統連系システム
の構成を示す図である。
【図2】図1の保護継電器の要部のブロック図である。
【図3】図2の実施例の周波数偏差の検出特性を示す図
である。
【図4】図2の実施例の電圧偏差の検出特性を示す図で
ある。
【図5】発電機の周波数および電圧変動を説明するため
の図である。
【図6】従来例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 保護継電器 2 商用電源 3 自家用発電機 12 第1検出手段 13 第2検出手段 14 判別手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 俊一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦 斯株式会社内 (72)発明者 進士 誉夫 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦 斯株式会社内 (72)発明者 奥田 泰行 熊本県阿蘇郡一宮町大字宮地字南油町 4429番地 オムロン阿蘇株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−101335(JP,A) 特開 昭57−40373(JP,A) 実開 平2−37547(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/24 H02H 3/46 H02J 3/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源と発電機とを系統連系したシス
    テムに備えられる保護継電器であって、 電源の周波数偏差を検出する第1検出手段と、電源の電
    圧偏差を検出する第2検出手段と、前記両検出手段の出
    力に基づいて停電を判別する判別手段とを備え、 前記両検出手段は、瞬時検出特性の第1検出部および限
    時検出特性の第2検出部の両検出部をそれぞれ有してお
    り、 前記判別手段は、前記瞬時検出特性の第1検出部で周波
    数偏差および電圧偏差が検出されたときの出力に基づい
    て、力率改善用コンデンサを入りまたは切りとして前記
    発電機が負担する無効電力を変化させるための判別出力
    を与える第1出力部と、前記無効電力の変化によって
    前記限時検出特性の第2検出部で周波数偏差および電圧
    偏差が検出されたときの出力に基づいて、受電路を開路
    するための判別出力を与える第2出力部とを有すること
    を特徴とする保護継電器。
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