JP3260110B2 - トンネル掘削機のローリング修正方法 - Google Patents

トンネル掘削機のローリング修正方法

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JP3260110B2
JP3260110B2 JP26084097A JP26084097A JP3260110B2 JP 3260110 B2 JP3260110 B2 JP 3260110B2 JP 26084097 A JP26084097 A JP 26084097A JP 26084097 A JP26084097 A JP 26084097A JP 3260110 B2 JP3260110 B2 JP 3260110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘進中において発
生するトンネル掘削機のローリングを掘進中に修正する
トンネル掘削機のローリング修正方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘削機によるトンネル掘削は、
カッタ板を岩盤の切羽面に押し付けながら回転させるこ
とにより該カッタ板に装着している多数のローラカッタ
で岩盤を圧砕しながら行うものであるが、カッタ板の回
転駆動機構にはカッタ板の回転方向と反対方向の力が作
用し、この反力が回転駆動機構を備えている掘削機本体
に作用して該掘削機本体がカッタ板と反対方向に回転す
る所謂ローリング現象が発生する。
【0003】このローリング角が2.0 度以上の大きな角
度になると、掘削機本体に前後方向に支持されているズ
リ搬出用のベルトコンベアのフレームが同一方向に捩れ
て搬出中のズリがこぼれたり、掘削機本体の前端部に装
着しているレーザ受光面がローリング方向に一体に移動
して掘進機本体の後方に設置したレーザ発振器からのレ
ーザが受光面から外れたり、さらには、掘削機本体の各
部に設計以上の応力が生じて破損したりする等の問題点
がある。
【0004】このため、上記ローリングを修正する必要
があり、従来からそのローリング修正方法としてオペレ
ータが掘削機本体の前端部に取付けたローリング計によ
りローリング角度を確認し、その角度が一定角度(通常
は2度)以上になると一旦トンネル掘削機の掘進を停止
したのち、ローリング修正ジャッキを作動して掘削機本
体をローリング方向と反対方向に回動させる方法を採用
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなローリング修正方法では、ローリング角が2度以上
になった時に行われるので上記問題点を解消することが
できず、ベルトコンベアからこぼれたズリの回収作業が
必要とする上に、レーザ発振器からのレーザが受光でき
ない状態が長く続くとローリング修正後の方向制御の精
度が落ちることになり、さらに、一度に大きくローリン
グ修正を行うために、掘削機本体の各部にローリングに
より発生した応力の解消以上の大きな捩れ力を発生させ
て疲労破壊等が生じ易くなるという問題点があった。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところはトンネル掘削機によ
る掘進を停止させることなく且つローリングが大きくな
る前にローリングを自動修正してズリの搬出が支障なく
行えると共にトンネル掘削機の方向制御やローリング角
の検出等が精度よく確実に行え、しかも、トンネル掘削
機の各部に大きな負荷を与えることなく能率のよい掘進
を可能にし得るトンネル掘削機のローリング修正方法を
提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のトンネル掘削機のローリング修正方法は、請
求項1に記載したように、カッタ板と、前端にこのカッ
タ板を回転自在に支持したカッタ板支持部材と、該カッ
タ板支持部材に設けられたカッタ板の回転駆動機構及び
フロントグリッパと、上記カッタ板支持部材と一体で且
つ該カッタ板支持部材から後方に延設しているビーム体
とからなる掘削機本体と、ビーム体の長さ方向後部に摺
動可能に配設されたビーム体受と、このビーム体受の下
面側にトンネル径方向に向けて配設したリアグリッパ
と、該リアグリッパと上記カッタ板支持部材間を連結す
る推進ジャッキと、上端を上記ビーム体受けに下端を上
記リアグリッパにそれぞれ連結している上下方向の伸縮
成分を有する左右2本のジャッキとを備えてなるトンネ
ル掘削機によって、上記リアグリッパをトンネル掘削壁
面に圧着、固定させた状態で上記推進ジャッキを伸長さ
せると共に上記カッタ板を回転させながらトンネルを
進する方法であって、掘進中の所定掘進長毎に上記掘削
機本体のローリング角を測定してローリングの修正に必
要な上記左右のジャッキ間のストローク差を算出すると
同時に、上下方向の偏位または偏角を測定して上下方向
の修正に必要な上記左右のジャッキのストローク量を算
出し、このローリング修正に必要なストローク差と上下
方向の修正に必要なストローク量とから上記左右のジャ
ッキ各々を作動させるストローク量を求め、この各々の
ストローク量になるように上記左右のジャッキを作動さ
せることによりトンネル掘削機による掘進を停止させる
ことなく掘削機本体のローリングの修正と上下方向の修
正とを同時に行うことを特徴としている。
【0008】
【作用】掘削機本体の後部に設けているリアグリッパを
トンネル掘削壁面に圧着させて掘進反力を支持させる一
方、前端側に設けているフロントグリッパをトンネル掘
削壁面に摺動可能に圧着させた状態でカッタ板を回転さ
せながら推進ジャッキを伸長させると、掘削機本体はリ
アグリッパを支点としてフロントグリッパをトンネル掘
削壁面に摺動させながら掘進する。この時、切羽岩盤に
押し付けながら岩盤を掘削するカッタ板の回転反力が掘
削機本体に作用して掘削機本体はカッタ板と逆方向にロ
ーリングする。このローリングの発生をローリング計に
よって検出すると、ローリング角が大きくなる前にトン
ネル掘削機の掘進を停止させることなく直ちにフロント
グリッパを収縮させてトンネル掘削壁面に対する圧着を
解くと同時にローリング修正機構を作動させてローリン
グの修正を行うものである。
【0009】上記ローリング修正機構は、掘削機本体の
後部両側と上記トンネル掘削壁面の両側壁面部に圧着す
るリアグリッパとを連結した左右2本のジャッキよりな
り、これらのジャッキの伸縮量によりトンネル掘削機の
上下掘進方向を調節すると同時にその伸縮量の差により
トンネル掘削機に対してローリング修正方向に偶力を与
えるように構成しているので、リアグリッパによってカ
ッタ板の回転反力とトンネル掘削機の推進反力及びロー
リング修正時の反力を確実に支持させることができると
共にこれらのリアグリッパの一方を収縮させ、他方を伸
長させることにより上記フロントグリッパを支点してト
ンネル掘削機の水平方向の方向修正が行え、また、上記
左右2本のジャッキを伸縮させることによってトンネル
掘削機の垂直方向の方向修正が円滑且つ精度によく行え
るものである。さらに、掘削機本体のローリングを受止
する側のジャッキをそのローリング修正方向に作動させ
ることによってローリングの修正が確実に行えるもので
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例を図
面について説明すると、図1及び図2は岩盤にトンネル
を掘削するTBMからなるトンネル掘削機を示すもの
で、掘削機本体1は外周四方にトンネル壁面にジャッキ
によって着脱自在に圧着するフロントグリッパ2を備え
たカッタ板支持部材1aとこのカッタ板支持部材1aと一体
で且つ該カッタ板支持部材1aから後方に延設しているビ
ーム体1bとからなり、カッタ板支持部材1aにカッタ板3
を回転自在に支持させていると共に該カッタ板3の回転
駆動機構4を装着している。一方、ビーム体1bの長さ方
向の後部にはローリング修正機構5と左右一対のリアグ
リッパ6を設けていると共に後端部にはこのビーム体1b
の後端を支持するリアサポート7を一体に設けている。
さらに、掘削機本体1のカッタ板支持部材1aの背面両側
部と上記左右のリアグリッパ6、6間を推進ジャッキ
8、8により連結している。
【0011】9は掘削ズリ搬出用ベルトコンベアで、そ
の前端部は上記カッタ板支持部材1aの下部内に挿通状態
で支持されていると共に中間部は上記左右一対のリアグ
リッパ6、6のシリンダ部の下面から垂設した受架台9a
に支持され、掘削機本体1からトンネルT内の後方に向
かって配設されている。
【0012】上記カッタ板3の回転駆動機構4は、カッ
タ板支持部材1a内に複数個の駆動モータ4aを周方向に一
定間隔毎に固定的に装着すると共にこれらの駆動モータ
4aの回転軸に固着したピニオン4bをカッタ板支持部材1a
の前面側に回転自在に支持されたカッタ板3の後部内歯
車(図示せず)に噛合させてなるものである。
【0013】また、上記ローリング修正機構5は図3に
示すように、ビーム体1bの長さ方向の中間部を長さ方向
に摺動可能に受止した断面U字状のビーム体受5aと、こ
のビーム受5aの両側部に上端を連結し且つ該ビーム体受
5aの下面側にトンネルTの径方向に向けて水平状に配設
した上記リアグリッパ6、6に下端を夫々連結している
左右2本のジャッキ5b、5bとからなる。上記ビーム体受
5aは、その中央部にビーム体1bを摺動可能に挿通、支持
した凹部5cを設けていると共に該凹部5cの対向面の中央
部に全長に亘って貫通した係合溝5d、5dを設けて該係合
溝5d、5dにビーム体1bの両側面中央部に長さ方向に突設
している突条部1c、1cを摺動自在に係合させている。
【0014】さらに、リアグリッパ6、6は上記ビーム
体受5aの下面側にトンネル径方向に向けて配設したシリ
ンダ6aと、このシリンダ6a内の左右部に摺動自在に配設
したピストンロッド6b、6bと、これらのピストンロッド
6b、6bの先端に取付けたグリッパシュー6c、6cとからな
り、上記シリンダ6aの両側端部に上記左右ジャッキ5b、
5bのロッド下端を連結している。
【0015】このように構成したトンネル掘削機には測
量装置が配設されている。この測量装置は、掘削機本体
1のカッタ板支持部材1aの上端面に装着したローリング
計10と、ビーム体1b上に前後に一定間隔を存して設置し
た第1、第2受光板11、12と、トンネル掘削機の後方の
トンネルT内におけるトンネル計画線X上の適所に設置
されて上記第1、第2受光板11、12に向かってレーザ光
線を照射するレーザ発振器13とからなり、このレーザ発
振器13からトンネル計画線X上に発振したレーザ光線を
上記第1、第2受光板11、12に照射してこれらの受光板
11、12に対する照射点をオペレータ部に備えているコン
ピュータからなる演算器14に電気的信号として発信し、
該演算器14により掘削機本体1の水平、垂直方向の偏位
と偏角を求めるように構成している。
【0016】さらに、上記ローリング計10も上記演算器
14に電気的に接続してあり、このローリング計10により
計測されたローリング角度を演算器14により演算して該
演算器14に接続した制御盤15から上記ローリング修正機
構5と左右のリアグリッパ6、6とに指令を発してトン
ネル掘削機に生じたローリングの修正とトンネル掘削機
の偏位、偏角の制御を行うように構成している。また、
フロントグリッパ2、2も制御盤15によって作動させる
ように構成している。
【0017】次に、この測量装置によりトンネル掘削機
の掘進方向を制御しながらローリングを修正する方法を
説明する。トンネル掘削機はその掘削機本体1のビーム
体1bの後部に配設している左右のリアグリッパ6、6の
グリッパシュー6c、6cをピストンロッド6bを伸長させる
ことによってトンネル掘削壁面tに圧着すると共にリア
サポート7をトンネル掘削壁面tの底面から上方に離間
させる一方、フロントグリッパ2、2をトンネル掘削壁
面tに摺動可能に押し付け、この状態で回転駆動機構4
を作動させてカッタ板3を回転させながら推進ジャッキ
8、8を伸長させれば、カッタ板支持部材1aと一体のビ
ーム体1bはビーム体受5aの凹部5c上を摺動しながら且つ
フロントグリッパ2、2がトンネル掘削壁面tに摺動し
ながら前進してカッタ板3により切羽岩盤を掘進する。
【0018】この掘進中において、切羽岩盤を掘削する
カッタ板3の回転反力が回転駆動機構4を介して掘削機
本体1のカッタ板支持部材1aに作用し、カッタ板支持部
材1aをカッタ板3と反対方向に回転させようとする。こ
の回転反力が大きいと、トンネル掘削壁面tに摺動自在
に圧着しているフロントグリッパ2、2の圧着力に打ち
勝って掘削機本体1は後部に配設しているビーム体受5a
を支点としてカッタ板3の回転方向と逆方向に捩れて所
謂ローリングが発生する。
【0019】このローリングの発生をローリング計10に
よって検出してそのローリング角度を演算器14に入力
し、トンネル掘進中に該ローリングの修正と同時に方向
制御を自動的に行うものである。即ち、ローリングの修
正はローリングの発生が検出されると直ちに制御盤15か
らの指令によりフロントグリッパ2、2を収縮させてト
ンネル掘削壁面tからの圧着を解くと同時に制御盤15か
らローリング修正機構5に制御指令を発して左右のジャ
ッキ5b、5bのうち、ビーム体1bから圧縮方向の負荷を受
けている一方のジャッキ5bをその負荷に抗してローリン
グ修正方向に伸長させ、ビーム体1bから引っ張り方向に
負荷を受けている他方のジャッキ5bをローリング修正方
向に収縮させることによってローリングを修正するもの
であり、修正後、直ちにフロントグリッパ2、2を伸長
させてトンネル掘削壁面tに摺動可能に圧着するもので
ある。
【0020】このローリングの修正はトンネル掘削機の
掘進を停止することなく、その掘進中において行われ、
例えば、1cm長のトンネル掘進毎に且つローリング角が
2.0度以下の小さな角度範囲内で絶えずローリング修正
を自動的に行うものであり、また、何らかの外的要因に
よって大きくローリングが発生しても直ちにそれを検出
して上記制御盤15を介して自動修正を行うものである。
【0021】このようなローリング修正方法において、
上記ローリング修正機構5の左右ジャッキ5b、5bに常時
カッタ板3の回転方向と同一方向の偶力、即ち、一方の
ジャッキ5bを伸長する方向に、他方のジャッキ5bを引き
戻す方向にそれぞれ圧油を作用させて常にローリングを
修正する方向に力を付与しておくことが好ましく、この
ように両ジャッキ5b、5bに常時カッタ板3の回転方向と
同一方向の偶力を与えておくことによって、掘進中に掘
削機本体1にカッタ板3からの大きな回転反力が作用し
ても、該掘削機本体1が大きくローリングするのを抑制
し得るものであり、その上、掘進中に生じたローリング
を修正するためにフロントグリッパ2、2を収縮させて
もカッタ板3の回転により反力をローリング修正機構5
によって受止させて掘削機本体1が大きくローリングす
るのを確実に阻止することができるものである。
【0022】一方、トンネル掘削機のローリング修正と
同時に行われるトンネル掘削機の掘進方向の自動制御に
ついて述べると、トンネル計画線Xに対するトンネル掘
削機の偏位、偏角はレーザ発振器13からトンネル掘削機
に設置している第1、第2受光板11、12に照射するレー
ザ光線の照射点から演算器14によって求められ、この偏
位、偏角量に応じたリアグリッパ6、6及びローリング
修正機構5のジャッキ5b、5bのストローク量を算出して
制御盤15からの指令により作動させるものである。
【0023】即ち、トンネル掘削機の水平方向の方向制
御は、左右のリアグリッパ6、6の一方のグリッパシュ
ー6cを伸長させ、他方のグリッパシュー6cをその伸長量
に同調して収縮させることによって行われ、このように
リアグリッパ6、6を作動させると、ビーム体1bが掘削
機本体1のカッタ板支持部材1aに装着している上下フロ
ントグリッパ2、2を支点として左右に振れ、カッタ板
3が左右方向に方向制御されるものである。また、トン
ネル掘削機の上下方向の方向制御は、左右のリアグリッ
パ6、6をトンネル掘削壁面に圧着させた状態でローリ
ング修正機構4の左右ジャッキ5b、5bを伸縮させると、
ビーム体1bが掘削機本体1のカッタ板支持部材1aに装着
している左右のフロントグリッパ2、2を支点として上
下に振れてカッタ板3が上下方向に方向制御される。
【0024】このカッタ板3の上下方向の方向修正はロ
ーリング修正機構4の左右ジャッキ5b、5bによって行う
ものであるからローリング修正時に共に行われ、これら
の左右ジャッキ5b、5bのストローク算出方法はローリン
グ角をθ、上下方向の修正量をa(いずれも演算によっ
て求められる)、左右ジャッキ5b、5b間の距離をLと
し、掘削機本体1を切羽岩盤に向かって右方向にローリ
ング修正する必要が生じた場合には次のように左右のジ
ャッキ5b、5bを作動させるものである。即ち、ローリン
グ修正に必要な左側のジャッキ5bのストローク量は(L/
2)tanθ、右側のジャッキ5bのストローク量は−(L/2)ta
nθであり、従って、上下方向の修正量を加味した左側
ジャッキ5b、5bのストローク量はa+(L/2)tanθ、右側
ジャッキ5bのストロークはa−(L/2)tanθとなる。
【0025】このような掘削機本体1のローリング修正
と方向修正はトンネル掘削機によって一スパン(例え
ば、一リング分の支保覆工)に必要な長さのトンネル掘
削を行う間に上述したように例えば1cmの掘進毎に繰り
返し行われるものである。図4はその制御ブロック図
で、トンネル掘削機による所定長(一スパン)のトンネ
ル掘削が終了して次の所定長のトンネル掘削を行う時
に、トンネル掘削機のローリング角の測定と上下方向の
偏位、偏角の測定を行い、ローリング角の測定からロー
リング修正機構4の左右のジャッキ5b、5bのストロー
(ローリングを修正するためのストローク)を算
出する一方、上下方向の偏位、偏角から上下修正量を推
定してローリング修正機構4の左右ジャッキ5b、5bのス
トローク量(上下修正を行うためのストローク量)を算
出し、これらのストローク量から上述したように左右ジ
ャッキ5b、5bの全体ストローク量を算出して左右ジャッ
キ5b、5bを作動させることにより掘削機本体1のローリ
ング修正と位置修正を行うものである。
【0026】この自動修正操作を繰り返し行って所定長
のトンネルの掘削が終了すると、トンネル掘削機による
掘進を停止し、フロントグリッパ2、2をトンネル掘削
壁面tに強固に圧着させる一方、リアサポート7を伸長
させてトンネル掘削壁面tの底面に受止させることによ
りビーム体1bを支持した状態でリアグリッパ6、6をト
ンネル掘削壁面tから離し、この状態にして推進ジャッ
キ8、8を収縮させることによりローリング修正機構5
及びリアグリッパ6、6を一体的に次の所定長のトンネ
ル掘削位置まで引き寄せると共にトンネル掘削壁面tに
支保工の建て込みを行うものである。
【0027】なお、以上の実施例においては、トンネル
掘削機としてTBMを示したが、フロントグリッパとリ
アグリッパとを夫々備えている前後胴間を複数本の方向
修正ジャッキとローリング修正ジャッキにより連結して
いるシールド掘削機においても上記ローリング修正方法
を採用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明のトンネル掘削機の
ローリング修正方法によれば、トンネル掘削壁面にリア
グリッパを圧着し且つフロントグリッパを摺動可能に圧
着させた状態でカッタ板を回転させながらトンネルを掘
削し、その掘進中にローリングが生じた時にトンネル掘
削機を停止させることなくトンネル掘削壁面に対する上
記フロントグリッパの圧着を解くと同時にローリングの
修正を行い、ローリングの修正完了後にフロントグリッ
パを再びトンネル掘削壁面に摺動可能に圧着させるもの
であるから、トンネルの掘進と同時にローリングを自動
修正することができ、従って、トンネル掘削が円滑且つ
能率よく行えて作業時間の短縮を図ることができると共
に一スパンのトンネル掘削の間に何回ものローリング修
正が可能となって1回の修正量が極めて小さくなり、そ
のため、ズリ搬出用のベルトコンベアが大きく捩じれる
ことがないからズリの搬出に支障をきたす虞れがないと
共にトンネル掘削機の各部に捩れ等の負荷を殆ど与えず
に修正することができるものである。
【0029】さらに、上記掘削機本体のローリング修正
は、一端が掘削機本体に他端がリアグリッパに固定され
ると共に上下方向の伸縮成分を有する左右2本のジャッ
キにより行い、左右の伸縮量の差によりトンネル掘削機
に対してローリング修正方向に偶力を与えるように構成
しているので、リアグリッパによってカッタ板の回転反
力とトンネル掘削機の推進反力及びローリング修正時の
反力を確実に支持させることができると共にこれらのリ
アグリッパの一方を収縮させ、他方を伸長させることに
より上記フロントグリッパを支点してトンネル掘削機の
水平方向の方向修正が行え、また、上記左右2本のジャ
ッキを伸縮させることによってトンネル掘削機の垂直方
向の方向修正が円滑且つ精度によく行えるものである。
さらに、掘削機本体のローリングを受止する側のジャッ
キをそのローリング修正方向に作動させることによって
ローリングの修正が確実に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローリング修正機構を備えたトンネル掘削機の
簡略側面図、
【図2】その簡略平面図、
【図3】方向及びローリング修正機構部分の縦断正面
図、
【図4】トンネル掘削機の掘削制御を説明するためのブ
ロック図。
【符号の説明】
1 掘削機本体 1a カッタ板支持部材 1b ビーム体 2 フロントグリッパ 3 カッタ板 4 回転駆動機構 5 ローリング修正機構 5b ジャッキ 6 リアグリッパ 8 推進ジャッキ 10 ベルトコンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−312289(JP,A) 特開 平9−151693(JP,A) 特公 平7−23676(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/10 E21D 9/06 301 E21D 9/06 302

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッタ板と、前端にこのカッタ板を回転
    自在に支持したカッタ板支持部材と、該カッタ板支持部
    材に設けられたカッタ板の回転駆動機構及びフロントグ
    リッパと、上記カッタ板支持部材と一体で且つ該カッタ
    板支持部材から後方に延設しているビーム体とからなる
    掘削機本体と、ビーム体の長さ方向後部に摺動可能に配
    設されたビーム体受と、このビーム体受の下面側にトン
    ネル径方向に向けて配設したリアグリッパと、該リアグ
    リッパと上記カッタ板支持部材間を連結する推進ジャッ
    キと、上端を上記ビーム体受けに下端を上記リアグリッ
    パにそれぞれ連結している上下方向の伸縮成分を有する
    左右2本のジャッキとを備えてなるトンネル掘削機によ
    って、上記リアグリッパをトンネル掘削壁面に圧着、固
    定させた状態で上記推進ジャッキを伸長させると共に
    記カッタ板を回転させながらトンネルを掘進する方法で
    あって、掘進中の所定掘進長毎に上記掘削機本体のロー
    リング角を測定してローリングの修正に必要な上記左右
    のジャッキ間のストローク差を算出すると同時に、上下
    方向の偏位または偏角を測定して上下方向の修正に必要
    な上記左右のジャッキのストローク量を算出し、このロ
    ーリング修正に必要なストローク差と上下方向の修正に
    必要なストローク量とから上記左右のジャッキ各々を作
    動させるストローク量を求め、この各々のストローク量
    になるように上記左右のジャッキを作動させることによ
    トンネル掘削機による掘進を停止させることなく掘削
    機本体のローリングの修正と上下方向の修正とを同時に
    行うことを特徴とするトンネル掘削機のローリング修正
    方法。
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