JP3835341B2 - 溝掘削機および溝掘削支援方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に止水、基礎用ソイルセメント壁等の連続壁を形成する溝掘削機および溝掘削支援方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地中連続溝施工に用いられる溝掘削機の一般的な構成を図9に示す。
【0003】
同図において、溝掘削機50は、地上を走行するためのクローラを装着した下部走行体51と、この下部走行体51上に搭載される上部旋回体に門型フレーム52を備えている。この門型フレーム52には、図示しない一対の横行上シリンダおよび横行下シリンダが上下に配置されており、リーダ53を地面と平行な横方向にスライドさせるようになっている。
【0004】
リーダ53にはカッターポスト54が垂下され、このカッターポスト54をガイドとしてチェーン式カッター55が回転するようになっている。なお、リーダ53は図示しない昇降シリンダによって昇降させることができるようになっている。
【0005】
上記カッターポスト54は、連結された長尺の箱形フレームで構成されており、その上端部に設けられた回転駆動装置によって駆動輪56が回転する。この駆動輪56とカッターポスト54の下端部に設けられた遊動輪57との間に上記チェーン式カッター55のエンドレスチェーン55aが掛け渡されており、このチェーン55aの外周側に多数の掘削ビット55bが配列されている。
【0006】
上記チェーン式カッター55を回転させつつ地中でカッターポスト54を横方向に移動させることにより、その進行方向に溝を掘削する。
【0007】
また、門型フレーム52には地上傾斜計が、カッターポスト54には地中傾斜計が、深さ方向に複数配設されている。これらの傾斜計は、例えば、ひずみゲージ式センサ、ポテンショメータ等から構成されるものであり、溝掘削機50の進行方向と平行な方向(以下、面内方向と呼ぶ)の傾斜角を検出するもの、また、溝掘削機50の進行方向に対して直交する方向(以下、面外方向と呼ぶ)の傾斜角を検出するもの、面内および面外方向の傾斜角を同時に検出するものがある。
【0008】
これらの傾斜計から得られた傾斜角データは、運転室内のパーソナルコンピュータで処理され、カッターポスト54の傾斜状態や撓みがモニタ画面にリアルタイムで表示される。
【0009】
例えば、特開2000−348906号公報には、図10に示すように、モニタ画面にカッターポスト54を模式的に表示しており、そのカッターポスト54の中心線を基準として内面方向のカッターポスト54の撓みを曲線Bで表している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のモニタ画面では、実際に掘削している地山の掘削状態が画面上に表示されないため、溝掘削部の詳細を把握しづらいという不都合があった。
【0011】
また、溝掘削施工においては、安定した溝掘削を行うために各種調整が行われる。例えばカッターポストを支持している左右のバックステイ基端部に設けられている油圧シリンダのストロークを調整することにより、面外方向のカッターポストの傾斜が所定範囲内に納まるように調整し、過負荷が発生しないようにしている。このバックステイの調整についてもモニタ画面に表示される油圧シリンダのストローク値や荷重値表示のみでは調整がしづらいという問題がある。
【0012】
本発明は以上のような従来の溝掘削機の溝掘削作業における課題を考慮してなされたものであり、チェーン式カッターの進行側の掘削線を表示することにより地山掘削部の詳細を把握することができ、また、各種調整作業においても画面上に調整のためのガイド表示をすることにより調整作業を簡便に行えるようにした溝掘削機および溝掘削支援方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の溝掘削機は、掘削具を備えたカッターポストを後方から一対のバックステイで支持した状態で地盤に挿入し、その掘削具を作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、上記バックステイを伸縮させる伸縮シリンダと、各伸縮シリンダの伸縮量を測定する伸縮量測定手段と、この伸縮量測定手段によって測定された各伸縮シリンダの伸縮量の差を求め、その差を許容値と比較する伸縮量比較手段と、この伸縮量比較手段による比較結果に応じて伸縮シリンダの調整適否を判定する判定手段と、上記伸縮量、判定結果の少なくとも一方を表示するバックステイ調整表示手段とを備えてなることを要旨とする。
【0014】
本発明の溝掘削機は、掘削具として掘削刃付きのチェーンを備えたカッターポストを地盤に挿入し、その掘削刃付きチェーンを作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、上記チェーンにテンションを付与するテンション付与装置と、このテンション付与装置のテンションを計測するテンション計測手段と、このテンション計測手段によって計測されたテンションを、予め記憶されている適性テンションと比較する比較手段と、計測されたテンションと適性テンションとの差をテンション調整目標量として設定する目標調整量設定手段と、設定された目標調整量を表示する目標テンション表示手段とを備えてなることを要旨とする。
【0015】
本発明の溝掘削支援方法は、カッターポストを一対のバックステイで支持し、カッターポストの移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、上記バックステイを伸縮させる伸縮シリンダの伸縮量を測定し、測定された各伸縮シリンダの伸縮量の差を求め、その差を許容値と比較し、比較結果に応じて伸縮シリンダの調整適否を判定し、上記伸縮量、判定結果を表示することを要旨とする。
【0016】
本発明の溝掘削支援方法は、掘削具としての掘削刃付きチェーンを作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、チェーンのテンションを計測し、計測されたテンションを、予め記憶されている適性テンションと比較し、計測されたテンションと適性テンションとの差分をテンション調整目標量として表示することを要旨とする。
【0017】
前記溝掘削機において、地山掘削線を作成する地山掘削線作成手段と、この地山掘削線作成手段によって作成された地山掘削線を表示する掘削線表示手段とを備えてなるのが好ましい。
【0018】
前記溝掘削支援方法において、地山掘削線を掘削線表示手段に表示するのが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に使用される溝掘削機の一実施形態を図面に従って説明する。
【0020】
図1は溝掘削機1の構成を示したものであり、(a)は側面図、(b)は正面図を示している。
【0021】
この溝掘削機1は図9に示した従来の溝掘削機と基本的に同じ構成からなり、地上面を移動可能なクローラ2を装着した下部走行体3と、この下部走行体3上に搭載された上部旋回体4と、この上部旋回体4に昇降自在に設けられたリーダ5と、このリーダ5から垂下されたカッターポスト6を有している。
【0022】
このカッターポスト6は複数のエレメントが上下に連結されたものであり、その上部には駆動輪7aを備えた回転駆動装置7が、下部には遊動輪8が設けられ、駆動輪7aと遊動輪8にチェーン式カッター9が掛け渡されている。
【0023】
チェーン式カッター9は、図2に示すようにエンドレスのチェーン9aと、そのチェーン9aの外周側に配列された多数の掘削ビット9aとから主として構成されており、駆動輪7aにはそのチェーン9aのテンションを調整するためのテンション調整機構9cが備えられている。
【0024】
このテンション調整機構9cは、駆動輪7aの回転軸7bを昇降させるためのテンションシリンダ9dを備えている。このテンションシリンダ(テンション付与装置)9dのヘッド圧およびロッド圧は圧力センサ29および30によって、また、ストロークはワイヤ9gの繰り出し量を検出するストロークセンサ28によって検出されるようになっている。上記圧力センサ29,30及びストロークセンサ28はテンション計測手段として機能する。
【0025】
図1に戻って説明する。
【0026】
上記チェーン式カッター9がカッターポスト6の外周を回転しつつ地山端面を押圧して溝を掘削する。
【0027】
その際、カッターポスト6の下端に設けられた地盤注入剤吐出口(図示しない)より所定の圧力で掘削用泥水を吐出して溝の掘削を補助し、或いは、吐出口より地盤固化液を吐出して掘削土等と混合撹拌し、ソイルセメント壁を形成する。
【0028】
溝掘削とソイルセメント壁を形成するにあたっては、両者を併せて連続的に行ういわゆる1パス施工、溝の掘削が完了した後に溝に沿ってソイルセメント壁を形成する2パス施工、或いは溝の掘削完了後にカッターポスト6を掘削開始位置まで再移動させ、形成された溝に沿ってソイルセメント壁を形成する3パス施工等があり、施工状況に応じていずれかの施工方法が適宜選択される。
【0029】
上部旋回体4には門型フレーム10が取り付けられており、この門型フレーム10の上部に横行上シリンダ11が、下部に横行下シリンダ12がそれぞれ平行に配置されている。
【0030】
上記横行下シリンダ12の推力によって、カッターポスト6を地山に押し付けることができるようになっており、横行上シリンダ11は、横行下シリンダ12の押圧方向と逆方向のシリンダ保持力を発生させるようになっている。
【0031】
13,14は、リーダ5を支持している一対のバックステイ(手前側のみ図示)であり、その基端部側に設けられたバックステイ左シリンダ13aおよびバックステイ右シリンダ14a(手前側のみ図示)を伸縮させることにより、リーダ5の面外角度を調整することができるようになっている。
【0032】
例えば、地上傾斜計と地中傾斜計から出力される傾斜角度を比較し、その差が所定値を超える場合には、カッターポストに応力が発生していると判断し、差を小さくするように各バックステイシリンダ13a,14aのストロークを調整する。
【0033】
なお、15は上部旋回体4に搭載されているキャビンである。
【0034】
図3は、溝掘削機1に搭載される制御装置の構成を示したものである。
【0035】
カッターポスト6には上下方向に複数の傾斜計(傾斜計測手段)が配設されており、具体的には地上側に配置された地上傾斜計20と地中側に配置された地中傾斜計21が設けられている。
【0036】
なお、地中傾斜計21はカッターポスト6の長さに応じて複数設けることもあるが、本実施形態では掘削深さを略6mに設定しているため1つとする。
【0037】
これら各傾斜計20,21により、カッターポスト6の面内および面外方向の傾斜角が同時に計測される。計測結果は、インターフェイス22を介してパーソナルコンピュータ(以下、コンピュータと呼ぶ)23に与えられる。
【0038】
また、コンピュータ23には、バックステイ左(L)シリンダ13aおよびバックステイ右(R)シリンダ14aの動作状態、チェーンテンション調整機構9cの動作状態もインターフェイス22を介して与えられる。
【0039】
具体的には、バックステイ左(L)シリンダ13aについては、そのストロークを測定するストロークセンサ24a、同シリンダ13aのヘッド圧を検出するヘッド(H)圧センサ24b、同シリンダ13aのロッド圧を検出するロッド(R)圧センサ24cの各検出結果が与えられる。
【0040】
また、バックステイ右(R)シリンダ14aについては、そのストロークを測定するストロークセンサ25a、同シリンダ14aのヘッド圧を検出するヘッド(H)圧センサ25b、同シリンダ14aのロッド圧を検出するロッド(R)圧センサ25cの各検出結果が与えられる。
【0041】
また、チェーンテンションシリンダ9dについては、そのストロークを測定するテンションシリンダストロークセンサ(伸縮量)28、同シリンダ9dのヘッド圧を検出するテンションシリンダヘッド(H)圧センサ29、同シリンダ9dのロッド圧を検出するテンションシリンダロッド(R)圧センサ30の各検出結果が与えられる。
【0042】
コンピュータ23は上記傾斜計20,21、上記各センサ24a〜30から与えられた計測結果、検出結果に基づき、溝掘削状態をグラフィック表示または数値表示するための処理を行い、モニタ31の表示画面に出力する。なお、32は画面上に表示される作業内容やアイテムを選択する場合等に使用される入力部であり、例えばキーボードから構成されている。
【0043】
次に、溝掘削支援方法として、まずバックステイ調整処理について説明する。
【0044】
地上傾斜計20および地中傾斜計21から得られる傾斜角の相対角度、バックステイ左シリンダ13aとバックステイ右シリンダ14aの左右ストローク差、両シリンダ13a,14aに加わる荷重の差のいずれか一つが溝掘削作業中に閾値を超えると、図4に示す調整画面40がモニタ31の画面上に自動的に表示される。ただし、この調整画面40は、初期設定項目選択画面において表示されるバックステイ調整画面ボタンをクリックすることによっても表示させることができる。
【0045】
コンピュータ23は、バックステイ調整処理部(伸縮量比較手段、判定手段)23aと閾値(許容値)を記憶している閾値記憶部23bを有し、バックステイ調整処理部23aは、所定の周期で両傾斜計20,21から測定される角度の相対角度、左右ストローク差および荷重差のすべてが閾値以下か以上かを判断し、すべてが閾値以下であれば調整画面40を表示せず、いずれか一つでも閾値を超えるとモニタ31の表示を調整画面40に切り換える。なお、調整画面40を表示範囲の一部に重ねて表示するものであってもよい。
【0046】
図4において、画面左にチェーンテンション調整モニタ部(目標テンション表示手段)40aが、その右側にバックステイ調整モニタ部(バックステイ調整表示手段)40bが配置されている。
【0047】
バックステイ調整モニタ部40bの傾斜角度関係枠40cには、地上傾斜計20の測定結果が[deg]表示され(c1参照)、地中傾斜計21の測定結果が[deg]表示され(c2参照)、両傾斜計の相対角度が[deg]表示され(c3参照)、許容角度が[deg]表示され(c4参照)、面外傾斜角度が適性であるかどうかの判定結果が表示される(c5参照)ようになっている。
【0048】
なお、判定結果c5は、例えば相対角度が許容角度に対して注意角度未満であれば、水色背景色に文字“OK”を表示し、注意角度以上で警告角度未満あれば黄色背景色に文字“注意!”を表示し、“警告角度”以上では赤色背景色に文字“警告!”を表示する。図では相対角度0.68が、許容角度±0.30をオーバーしているため、“警告!”が表示されている。
【0049】
傾斜角度関係枠40cの左右両側には、バックステイ左シリンダ13aおよびバックステイ右シリンダ14aのストローク値をグラフィック表示するストロークグラフ40dおよび40eが配置されている。
【0050】
ストロークグラフ40d,40eでは、バックステイのストロークが黄色のバーでリアルタイムに表示され、最大になるとバーグラフ全体が黄色になり、ストロークが最小になるとバーグラフ全体が白色になる。
【0051】
また、傾斜角度関係枠40cの下方には、バックステイシリンダ状態表示枠40fがあり、この表示枠40f内の左右には、バックステイシリンダ13a,14aのストロークが[m]で表示され(c6参照)、荷重が[kN]で表示され(c7参照)、ヘッド圧およびロッド圧がそれぞれ[MPa]で表示される(c8,c9参照)ようになっている。
【0052】
この状態表示枠40f内の中央には、左右のストローク差が[m]で表示され(c10参照)、荷重差が[kN]で表示され(c11参照)、ストローク許容値が[m]で表示し(c12参照)、荷重許容値が[kN]で表示される(c13参照)ようになっている。
【0053】
また、状態表示枠40fの下方には、判定結果表示枠40gがあり、バックステイシリンダ13a,14aのストロークが適性かどうかの判定結果がc14に、荷重が適性かどうかの判定結果がc15にそれぞれ表示される。
【0054】
上記ストロークの判定においては、例えば、ストローク差が注意値未満であれば水色背景色に文字“OK”を表示し、注意値以上で警告値未満あれば黄色背景色に文字“注意!”を表示し、“警告値”以上では赤色背景色に文字“警告!”を表示する。
【0055】
また、荷重判定において、例えば、荷重差が注意値未満であれば水色背景色に文字“OK”を表示し、注意値以上で警告値未満あれば黄色背景色に文字“注意!”を表示し、“警告値”以上では赤色背景色に文字“警告!”を表示する。
【0056】
本実施形態ではストローク差0.02はストローク許容値±0.05をオーバーしておらず、荷重差−1も荷重許容値±4.9をオーバーしていないため、ストローク判定結果、荷重判定結果のいずれも“OK”と表示される。
【0057】
次に、チェーンテンション調整処理について説明する。
【0058】
チェーン式カッターのテンションに適度な緩みが確保されていないと、チェーンの切断が生じたり、回転駆動装置7の負荷が増加する。
【0059】
チェーンテンション調整処理部(比較手段、目標調整量設定手段)23cは、溝掘削作業中にチェーンテンションが適性な緩め量を逸脱すると、モニタ31の画面表示を図5に示す調整画面40aに自動的に切り換える。
【0060】
ここで、オペレータはチェーン式カッターの駆動を一旦停止させる。
【0061】
次に、テンション最大緊張開始ボタン40hを押すと、チェーンテンション調整処理部23c(図3参照)は、ボタン40h下方のストローク表示枠c16および荷重表示枠17に、図2で説明したチェーンテンションシリンダストロークセンサ28の検出値、チェーンテンションシリンダH圧センサ29およびチェーンテンションシリンダR圧センサ30のいずれか一方から検出された検出値をそれぞれリアルタイムで表示させる。
【0062】
この状態で、オペレータはチェーンを一旦、最大に緊張させる。ストロークの検出値に変化がなくなることでチェーンが最大に緊張されたと判断することができ、次いで最大緊張OKボタン40iを押す。
【0063】
この最大緊張OKボタン40cの押下によってこのときのストローク値が最大緊張時の値としてバッファ23dに記憶される。
【0064】
次いで、チェーンテンション調整処理部23cは、現在のカッターポスト6の長さに基づいてチェーンの適性緩め量を算出し、ポスト長、適性緩め量をそれぞれ表示する(c18,c19参照)。
【0065】
次いで、上記バッファに記憶した最大緊張時のストローク値から適性緩め量を差し引いたストローク値を、緩め方向の目標ストローク値として表示する(c20参照)。例えば、本実施形態では目標ST:0.23m〜0.24mと表示される。
【0066】
次いでチェーンテンションシリンダ9dを調整し、適性ストローク範囲にする。
【0067】
チェーンテンション調整処理部23cは、調整終了後に判定を行う。
【0068】
目標STの下方には、調整されたストローク値および荷重が表示され(c21,c22参照)、調整後のストローク値が目標ストローク値内に納まれば、ストローク判定結果に“OK”が表示される(c23参照)。また、調整後の荷重が荷重許容値以下であれば荷重判定結果に“OK”が表示される(c24参照)。
【0069】
次に、地山掘削線表示処理について説明する。
【0070】
従来、モニタ31の画面上にカッターポスト6を面内方向と面外方向に分けて模式的に表示し、カッターポストの傾斜を傾斜計取付位置において数値で表示するようにしたものが知られている。
【0071】
この種の装置では、画面上にカッターポスト6を縮小表示しており、せいぜい±50cmしか現れない変位を、横幅1.7mからなるカッターポストと同じ比率で画面上に表示させることはできなかった。
【0072】
そこで、本発明では、図6に示すように、カッターポスト6のグラフィック表示を廃止し、地山掘削線L1をリアルタイムで表示することにより、地山掘削状態を詳細に把握することができるようにしている。
【0073】
同図に示す地山モニタ画面(掘削線表示手段)50において、溝掘削を開始するにあたりまず画面上に進行方向を選択する方向選択メニュー51が表示される。
【0074】
オペレータはそのメニュー51の中の右方向ボタン51aかまたは左方向ボタン51bのいずれか一方を押すことにより掘削方向を選択する。
【0075】
地山モニタ画面50の左側には面内モニタ部50a、右側には面外モニタ部50bが配置されている。
【0076】
面内モニタ部50aは、その左端に傾斜計設置深度d1、下端部に現在の深度d2を表示している。
【0077】
詳しくは、地上傾斜計としてベースマシン本体傾斜計と駆動部傾斜計によって測定された角度d3およびd4をそれぞれ表示し、その右側に変位d5,d6を表示する。
【0078】
また、地中傾斜計が設置されている深度の角度d7を表示し、その右側に変位d8を表示する。
【0079】
地山掘削線処理部(地山掘削線作成手段)23e(図3参照)は、各傾斜計の位置を黄色の〇印p1〜p3で表示するとともに、それらを結び黄色の直線L1を表示させる。すなわち、地山掘削線L1を作成する。上記〇印p1〜p3は、カッターポスト6が横方向に変位したときに横方向に移動し、それに応じて地山掘削線L1も移動するようになっている。
【0080】
面内モニタ部50aにおいて、右方向ボタン51aが押された場合、地山掘削線処理部23eは、地山掘削線L1を基準としてその右側を地山を表す茶色で塗りつぶし、溝掘削済みの左側をベージュ色で塗りつぶす。もちろん、カッターポスト6の下端から下方についても茶色で塗りつぶす。
【0081】
面内モニタ部50aの横幅S1は、カッターポスト6の振れ幅±100cmを示しており、カッターポスト6の面内方向の変位は、この振れ幅±100cmに対する縮尺で表示される。それにより、変位量が小さくとも画面上に確実に表示させることができるようになっている。
【0082】
一方、面外モニタ部50bは、後述する直線L2の左側が溝掘削機の本体側を示し、右側が外側を示している。
【0083】
ベースマシン本体傾斜計と駆動部傾斜計によって測定された角度d9およびd10を左側に表示し、その右側に変位d11,d12を表示している。
【0084】
地山掘削線処理部23eは、各傾斜計の位置を青色の〇印p4〜p6で表示するとともに、それらを結ぶ青色の直線L2を表示させる。
【0085】
面外モニタ部50aの横幅S2は、振れ幅±50cmに設定されており、カッターポスト6の面外方向の変位はこの振れ幅に対する縮尺で表示される。従って、面外方向についても変位量が小さくとも画面上に確実に表示させることができるようになっている。
【0086】
なお、50cは横行上シリンダおよび下シリンダの推力を表示したものである。
【0087】
また、50dはリアルタイム状態表示部であり、施工モード、横行上シリンダのストロークおよび横行下シリンダのストローク、リーダの昇降ストローク、チェーンテンションストローク、チェーンテンション荷重等を表示する。
【0088】
このように、本実施形態の地山モニタ画面50によれば、地山掘削線が画面上に表示されるため、カッターが接触する地山掘削部の詳細を把握することができる。また、溝掘削の深さが決められた深度を維持しているかどうかも画面上で容易に把握することができる。
【0089】
もちろん、傾斜計の設置位置における傾斜角度、変位については従来同様に数値表示を行っているため、数値で確認することもできる。
【0090】
図7は地山モニタ画面50において、方向選択メニュー51の左方向ボタン51bを押したときに現れる画面を示している。
【0091】
カッターポスト6が左方向に移動する場合は、地山掘削線L1を基準としてその左側は地山を表す茶色で塗りつぶされ、溝掘削済みの右側はベージュ色で塗りつぶされる。
【0092】
図8は、カッターポスト6を上昇させて地上に露出させた場合の地山モニタ画面を示している。
【0093】
カッターポスト6を上昇させてその下端が地上に現れると、画面上で地表面Eが下がり地上側の表示面積が増加する。それにより、オペレータは溝掘削深度を確認するまでもなく、カッターポスト6がどの程度地上に上昇しているかを把握することができる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1および3の本発明によれば、バックステイを伸縮させる伸縮シリンダの伸縮量を測定し、測定された各伸縮シリン測定された各伸縮シリンダの伸縮量の差を求め、その差を許容値と比較し、比較結果に応じて伸縮シリンダの調整適否を判定し、上記伸縮量、判定結果を表示するようにしたため、バックステイの調整を画面上で確認しながら簡便に行うことができる。
【0095】
請求項2および4の本発明によれば、チェーンにテンションを付与するテンション付与装置のテンションを計測し、計測されたテンションを、予め記憶されている適性テンションと比較し、計測されたテンションと適性テンションとの差をテンション目標量として表示するように構成したため、チェーンテンションの調整が極めて簡便に行えるようになる。
【0096】
請求項5および請求項6の本発明によれば、地山掘削線を表示するように構成したため、地山掘削部の掘削状態を詳細に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に使用される溝掘削機の側面図、(b)はその正面図である。
【図2】 本発明のチェーンテンション調整装置の構成を示す説明図である。
【図3】 本発明の溝掘削機に搭載される制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の調整画面を示す説明図である。
【図5】 チェーンテンション調整手順を説明する説明図である。
【図6】 右進行時の地山掘削モニタ画面を示す説明図である。
【図7】 左進行時の地山掘削モニタ画面を示す説明図である。
【図8】 カッターポスト上昇時の地山掘削モニタ画面を示す説明図である。
【図9】 従来の溝掘削機の構成を示す正面図である。
【図10】 従来の面内および面外モニタ画面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溝掘削機
2 クローラ
3 下部走行体
4 上部旋回体
5 リーダ
6 カッターポスト
7 回転駆動装置
9 チェーン式カッター
9c チェーンテンション調整機構
10 門型フレーム
11 横行上シリンダ
12 横行下シリンダ
13 バックステイ
13a バックステイ左シリンダ
14a バックステイ右シリンダ
20 地上傾斜計
21 地中傾斜計
23 コンピュータ
31 モニタ
32 入力部
Claims (6)
- 掘削具を備えたカッターポストを後方から一対のバックステイで支持した状態で地盤に挿入し、その掘削具を作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、
上記バックステイを伸縮させる伸縮シリンダと、各伸縮シリンダの伸縮量を測定する伸縮量測定手段と、この伸縮量測定手段によって測定された各伸縮シリンダの伸縮量の差を求め、その差を許容値と比較する伸縮量比較手段と、この伸縮量比較手段による比較結果に応じて伸縮シリンダの調整適否を判定する判定手段と、上記伸縮量、判定結果の少なくとも一方を表示するバックステイ調整表示手段とを備えてなることを特徴とする溝掘削機。 - 掘削具として掘削刃付きのチェーンを備えたカッターポストを地盤に挿入し、その掘削刃付きチェーンを作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、
上記チェーンにテンションを付与するテンション付与装置と、このテンション付与装置のテンションを計測するテンション計測手段と、このテンション計測手段によって計測されたテンションを、予め記憶されている適性テンションと比較する比較手段と、上記計測されたテンションと適性テンションとの差をテンション目標調整量として設定する目標調整量設定手段と、設定された目標調整量を表示する目標テンション表示手段とを備えてなることを特徴とする溝掘削機。 - 掘削具を備えたカッターポストを溝掘削方法と直交する面外方向から一対のバックステイで支持した状態で地盤に挿入し、その掘削具を作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、
上記バックステイを伸縮させる伸縮シリンダの伸縮量を測定し、測定された各伸縮シリンダの伸縮量の差を求め、その差を許容値と比較し、比較結果に応じて伸縮シリンダの調整適否を判定し、上記伸縮量、判定結果を表示することを特徴とする溝掘削支援方法。 - 掘削具としての掘削刃付きのチェーンを備えたカッターポストを地盤に挿入し、その掘削刃付きチェーンを作動させながらカッターポストを横方向に移動させ、移動方向に掘削溝を形成する溝掘削機において、
上記チェーンのテンションを計測し、計測されたテンションを、予め記憶されている適性テンションと比較し、計測されたテンションと適性テンションとの差をテンション目標調整量として設定し、設定された目標調整量を表示することを特徴とする溝掘削支援方法。 - 地山掘削線を作成する地山掘削線作成手段と、この地山掘削線作成手段によって作成された地山掘削線を表示する掘削線表示手段とを備えてなることを特徴とする請求項1または2記載の溝掘削機。
- 地山掘削線を掘削線表示手段に表示することを特徴とする請求項3または4記載の溝掘削支援方法。
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