JP3260094B2 - 画像処理システム - Google Patents

画像処理システム

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JP3260094B2
JP3260094B2 JP7495797A JP7495797A JP3260094B2 JP 3260094 B2 JP3260094 B2 JP 3260094B2 JP 7495797 A JP7495797 A JP 7495797A JP 7495797 A JP7495797 A JP 7495797A JP 3260094 B2 JP3260094 B2 JP 3260094B2
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル画像デ
ータの圧縮、伸長処理を行う画像処理システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の画像処理システムとしては、ディ
ジタル画像データを所定の画素マトリクスよりなるブロ
ックに分割し、ブロック毎に所定の基準画像パターンと
の類似度(相関関係)を調べ、この類似度に基づいて画
像データの圧縮処理を行う方式を採用するものが知られ
ている。このような圧縮処理方法としては、米国特許第
5,347,600号公報に開示されるフラクタル変換が知られ
ている。このフラクタル変換では、まず、処理対象とな
る画像を格子状に分割してなる複数のドメインブロック
と、ドメインブロックよりもサイズの大きな複数のレン
ジブロックを用意する。各レンジブロックに所定の識別
子を割り当てる。各ドメインブロックについて、最も類
似するレンジブロックを選択する。この選択を行う際、
レンジブロックの他、各レンジブロックを反転又は回転
させたものを比較用のブロックとして用いる。ドメイン
ブロックのデータを、上記選択したレンジブロックに割
り当てられている識別子のデータに置き換え、置き換え
たデータを圧縮後のデータとする。通常の画像の場合、
画素密度は均一である。このため、上記フラクタル変換
では、単純にレンジブロックを反転又は回転したものを
比較用のブロックとして使用しても、適切な類似度の判
断を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、画角180度
以上の魚眼レンズ等を介して得られる円形の全方位画像
は、円周部分の画像が拡大され、中心部に進むにつれて
画像が縮小されるといった特有の歪み構造を有するた
め、当該全方位画像を格子状に分割した各ブロック内の
画素密度には偏りがある。このため、所定の画素マトリ
クスよりなる上記のレンジブロックを単純に反転又は9
0度単位で回転させてなるブロックを、比較用のブロッ
クとして用いても適切な類似度の判断を行うことができ
ない。また、適切な類似度の判断に基づく圧縮処理が行
われないため、圧縮画像データに基づいて再現される画
像の質も悪くなる。
【0004】本発明の目的は、画角180度以上の魚眼
レンズ等を介して得られる円形の全方位画像に適した圧
縮処理を行う画像処理システムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像処理
システムでは、中心からの距離に比例して画素密度が粗
くなる円形の全方位画像を入力する画像入力手段と、画
像入力手段より入力される円形の全方位画像の環状領域
を、中心より放射状に伸びる複数の直線及び複数の同心
円により区画して、互いに相似な複数のドメインブロッ
クを生成するドメインブロック生成手段と、上記全方位
画像を、ドメインブロックに相似し、かつ、ドメインブ
ロックより大きなサイズの複数のブロックに分割し、分
割して得られるブロック、及び、分割して得られるブロ
ックを反転又は90度単位で回転してなるブロックを、
比較用のレンジブロックとして生成するレンジブロック
生成手段と、各ドメインブロック及び比較用のレンジブ
ロックの類似度に基づいて、各ドメインブロックのデー
タを圧縮する圧縮処理部と、圧縮処理部により圧縮され
たデータを記憶する記憶手段とを備える。
【0006】本発明の第2の画像処理システムでは、上
記第1の画像処理システムにおいて、上記圧縮処理部
は、各レンジブロックに識別子を割り当てる手段と、各
ドメインブロック及び比較用のレンジブロックを所定の
基準形状に変換した後に、各ドメインブロックについ
て、最も類似するレンジブロックを選択する選択手段
と、各ドメインブロックのデータを、選択手段により選
択されたレンジブロックに割り当てられている識別子の
データに置き換えるデータ変換手段とからなり、上記記
憶手段は、データ変換手段により識別子のデータに変換
された各ドメインブロックのデータを記憶することを特
徴とする。
【0007】本発明の第3の画像処理システムでは、上
記第1又は第2の画像処理システムにおいて、更に、上
記記憶手段に記憶されている各ドメインブロックに割り
当てられている識別子のデータより特定される基準画像
のデータを、再生画像の該当するドメインブロックの画
像データとし、全てのドメインブロックについての画像
データの再生後、当該再生画像が所定の基準を満たすま
での間、基準画像のデータを再生画像のデータと置き換
えて、上記再生処理を繰り返し実行する画像再生手段と
を備えることを特徴とする。
【0008】本発明の第4の画像処理システムでは、複
数のフレーム画像で構成される動画像のデータを圧縮伸
長する画像処理システムにおいて、中心からの距離に比
例して画素密度が粗くなる円形の全方位画像を入力する
画像入力部と、画像入力部より入力される円形の全方位
画像の環状領域を、中心より放射状に伸びる複数の直線
及び複数の同心円により区画して、互いに相似な複数の
ドメインブロックを生成するドメインブロック生成手段
と、上記全方位画像を、ドメインブロックに相似し、か
つ、ドメインブロックより大きなサイズの複数のブロッ
クに分割し、分割して得られるブロック、及び、分割し
て得られるブロックを反転又は90度単位で回転してな
るブロックを比較用のレンジブロックとして生成するレ
ンジブロック生成手段と、各レンジブロックに識別子を
割り当てる手段と、各ドメインブロック及び比較用のレ
ンジブロックを所定の基準形状に変換した後に、各ドメ
インブロックについて、最も類似するレンジブロックを
選択する選択手段と、各ドメインブロックのデータを、
選択手段により選択されたレンジブロックに割り当てら
れている識別子のデータに置き換えるフラクタル変換処
理手段と、第n番目(但し、nは2以上である)のフレ
ームのデータを、第n−1番目に読み込んだフレームの
データとの差異を表すデータに変換する差分圧縮処理手
段と、第1のフレームのデータに対して上記フラクタル
変換処理手段による変換を行った後、第n番目のフレー
ムのデータと、第n−1番目のフレームのデータとの差
異が所定の範囲内にある場合には、上記差分圧縮処理手
段によるデータ変換を行い、上記差異が所定の範囲外に
ある場合には、上記フラクタル変換処理手段によるデー
タ変換を行わせる制御手段と、フラクタル変換処理手段
及び差分圧縮処理手段によりデータ変換されたデータを
記憶する記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明の第5の画像処理システムでは、上
記第4の画像処理システムにおいて、更に、上記記憶手
段により記憶されるデータを読み出し、読み出したデー
タがフラクタル変換処理手段によるデータの場合には、
記憶手段に記憶されている各ドメインブロックに割り当
てられている識別子のデータより特定される基準画像の
データを、再生画像の該当するドメインブロックの画像
データとし、全てのドメインブロックについての画像デ
ータの再生後、当該再生画像が所定の基準を満たすまで
の間、基準画像のデータを再生画像のデータと置き換え
て、上記再生処理を繰り返し実行し、他方、読み出した
データが差分圧縮処理手段によるデータである場合に
は、当該データに基づいて、前に再生した画像データを
書き換える画像再生手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の画像処理装置では、画角
180度以上の魚眼レンズ等を介して得られる円形の全
方位画像の画像特性(歪構造)を反映し、当該全方位画
像を極座標形式で表される扇形のブロック(ドメインブ
ロック、レンジブロック)に分割してフラクタル変換を
行うことを特徴とする。上記のように分割することで、
各ブロック内における画素密度の偏り方が均一になり、
各ブロックについて、適切な類似度の判断を行うことが
できる。即ち、より適切な画像圧縮処理を実行すること
ができる。以下、添付の図面を用いて、上記特徴を具備
する画像処理システムの実施の形態について説明する。
【0011】(1)画像処理システムの説明 図1は、画像処理システム100の全体構成を示す図で
ある。画像処理システム100は、CPU10を備える
コンピュータ本体である制御装置1を中心として構成さ
れる。制御装置1に接続されるカメラ2は、画角180
度以上の魚眼レンズ3を装着しており、当該レンズ3よ
り得られる均一な画素密度を有する全方位画像のデータ
を制御装置1に入力する。カメラ2は、会議室に備えら
れる机7の中央部分にレンズ3を突出した状態で埋め込
まれている。画角180度以上の魚眼レンズ3を使用す
ることで列席する人物の画像を1つの画像でとらえるこ
とができるため、画像処理システム100は、TV会議
システムに適用することができる。制御装置1には、カ
メラ2により取り込んだ画像を表示するディスプレイ
4、及び、所定のコマンドの入力やメニューの選択を行
う入力手段であるキーボード5及びマウス6が接続され
ている。以下に説明するように、制御装置1は、カメラ
2により入力される円形の全方位画像のデータをフラク
タル変換を用いて圧縮/伸長処理する。
【0012】図2は、制御装置1の各機能ブロックを示
す図である。カメラ2により入力される画角180度以
上の円形の全方位画像は、均一な画素密度を有するが、
中央演算処理装置であるCPU10は、後の処理を簡単
にするため、中心からの距離に比例して画素密度が粗く
なるようにデータ変換処理を行う。また、後に説明する
ように、CPU10は、円形の全方位画像の環状領域
を、中心より放射状に伸びる複数の直線及び複数の同心
円により区画して、扇型のドメインブロック及びレンジ
ブロックに分割し、それぞれ第1バッファ11及び第2
バッファ12に格納する。ブロック比較器13は、CP
U10により生成されるドメインブロックとレンジブロ
ックとを用いて所定の類似判断を行い、各ドメインブロ
ックについて、最も類似するレンジブロックを検出す
る。なお、ドメインブロックの生成、レンジブロックの
生成、及びこれら2つのブロックを用いた類似度の判断
の内容については後に詳しく説明する。マッピングプロ
セッサ14は、各レンジブロックに対して所定の識別子
を割り当てる。RAM15は、カメラ2より取り込まれ
た全方位画像のデータを記憶する。ROM16は、本画
像処理システムの制御プログラムを記憶している。ハー
ドディスク17は、全方位画像の各ドメインブロックの
データを、最も類似するレンジブロックに割り当てられ
た識別子のデータに置き換えてなるフラクタル変換後の
データを格納する。パターン発生器18は、ハードディ
スク17に格納されているフラクタル変換後のデータよ
り元の画像データを再生する際に用いる初期画像データ
を生成する。カウンタ19は、フラクタル変換後の識別
子のデータに基づいて、元の画像データを再生する際に
用いられる。第3バッファ20は、動画像のデータを処
理する際に用いられる。
【0013】図3は、ROM16に記憶する画像処理シ
ステムの制御プログラムの起動時にディスプレイ4に表
示される操作画面30を示す図である。操作画面30に
は、カメラ2より静止画像を取り込むための入力ボタン
31、既にハードディスク17に取り込まれている静止
画像を読み出すための再生ボタン32、動画像を取り込
むための入力ボタン33、既にハードディスク17に取
り込まれている動画像を読み出すための再生ボタン34
を備える。画像35は、操作者により静止画像の入力ボ
タン31が押下された場合に、カメラ2により取り込ま
れる全方位画像の一例を示す図である。以下、操作者に
より静止画像の入力ボタン31が押された場合、再生ボ
タン32が押下された場合、動画像の入力ボタン33が
押下された場合、及び、再生ボタン34が押下された場
合にCPU10の実行する処理内容について、順に説明
する。
【0014】(2)静止画像の取り込み 図4は、カメラ2の備える魚眼レンズ3により得られる
全方位画像の一例を示す図である。このような全方位画
像では画像の中心部分のデータが意味を持たない場合が
多いため、この部分を省略した環状領域の画像データを
処理対象とする。図中、使用しない画像領域を斜線で示
す。この全方位画像は、多くの画素より構成される。カ
メラ2の備える均一な受光素子を並べてなるCCDセン
サにより得られる円形の全方位画像のデータは、均一な
画素密度を有するが、CPU10により、中心からの距
離に比例して画素密度が粗くなるようにデータ変換が行
われる。即ち、各画素密度は中心部に行くほど密にな
る。また、同一円周上の画素密度は同じである。例え
ば、中心からの距離に比例して多くの画素を間引いて同
一円周上に並ぶ各画素間の距離を次第に延ばす。各画素
は、ディジタル化された数ビットの情報で表現されてい
る。典型的な例では、1ビットでは白又は黒の2色を表
現し、3ビットでは、赤、緑、青の3原色の各々に1ビ
ットづつ対応して8色を表現する。更に、3原色のビッ
ト数を増やす毎に、全体で6ビットの場合には64色、
9ビットでは512色、12ビットでは4096色と表
現できる色数が増加する。
【0015】図5は、処理対象の全方位画像を、中心角
22.5度の扇型に16等分し、さらに、半径方向の長
さを扇型の円弧部分の長さに比例して4つに分割するこ
とで区画される各々相似なドメインブロックDBα,β
(但し、1≦α≦4、1≦β≦16)を示す図である。
αは、外周部からみたブロックの位置(1〜4)を表
し、βは、同一円周上に並ぶブロックの位置(1〜1
6)を表す。生成された16×4=64個の相似なドメ
インブロックDBα,βは、第1バッファ11に格納す
る。なお、これらのドメインブロックDBα,βのサイ
ズは異なるが、ブロック内の画素の数は同じである。
【0016】図6は、処理対象の全方位画像を中心角4
5度の扇形に8等分し、さらに、直径方向の長さを扇型
の円弧部分の長さに比例して2つに分割することで区画
される各々相似なレンジブロックRBγ,δを示す図で
ある。このレンジブロックRBは、ドメインブロックB
Dよりも大きなサイズである。ここで、γは、外周部か
らみたブロックの位置(1又は2)を表し、δは、同一
円周上に並ぶブロックの位置(1〜8)を表す。更に、
これらのレンジブロックRBγ,δを円周方向に反転し
たレンジブロックrRBγ,δを生成する。これらのレ
ンジブロックRBγ,δ及びrRBγ,δは、上記のドメ
インブロックDBα,βと相似するが、より多くの画素
を有する。これらのレンジブロックRBγ,δ及びrR
γ,δに所定の縮小処理を施すことにより、ドメイン
ブロックDBと同じ画素数からなる所定の基準サイズの
レンジブロックRB'γ,δ及びrRB'γ,δを生成す
る。これら32個のレンジブロックRBγ,δ,rRB
γ,δ,RB'γ,δ及びrRB'γ,δは、第2バッファ
12に格納する。
【0017】図7は、キーボード5及びマウス6等の入
力手段により、ディスプレイ4に表示される操作画面3
0の入力キー31が押下された場合に、CPU10の実
行するフラクタル変換処理のフローチャートである。ま
ず、カメラ2により得られる円形の全方位画像のデータ
をRAM15に書き込む(ステップS1)。図5を用い
て説明したように、RAM15に取り込んだ全方位画像
のデータから、ドメインブロックDBα,β(但し、1
≦α≦4、1≦β≦16)を生成し、これを第1バッフ
ァ11に格納する(ステップS2)。次に、図6を用い
て説明したように、RAM15に取り込んだ画像データ
10から、ドメインブロックDBと同じ画素数からなる
所定の基準サイズのレンジブロックRB'γ,δ及びrR
B'γ,δを生成し、これを第2バッファ12に格納する
(ステップS3)。マッピングプロセッサ14により各
レンジブロックRB'γ,δ及びrRB'γ,δに識別子を
割り当てる(ステップS4)。図8は、各レンジブロッ
クRB'γ,δに割り当てる識別子を示す図である。図示
するように、扇形の1点の右下の点の極座標(r,θ)
(但し、rは中心からの距離r1又はr2、θは基準線
Lからの角度である)を、そのレンジブロックの識別子
とする。例えば、斜線で示すレンジブロックRB1,1
識別子は、(0,r1)である。また、円周方向に反転
したレンジブロックrRB'γ,δの識別子は、r(r,
θ)と表現する。上記ステップS4に続き、各ドメイン
ブロックDBα,βについて、レンジブロックRB'γ,
δ及びrRB'γ,δから、それぞれ最も類似するレンジ
ブロックを選択する(ステップS5)。なお、上記ステ
ップS5では、全て白画素からなるエスケープブロック
を選択しても良い。このエスケープブロックには、
(0,0)の識別子を割り当てる。この処理の内容につ
いては、後に説明する。全方位画像の各ドメインブロッ
クDBα,βのデータを、上記選択したレンジブロック
に割り当てられている識別子のデータに変換する(ステ
ップS6)。変換後のデータをハードディスク17に記
憶する(ステップS7)。
【0018】図9は、レンジブロックの選択処理(図
7、ステップS5)のフローチャートである。まず、初
期設定として、変数βの値を1に設定し(ステップS1
0)、変数αの値を1に設定する(ステップS11)。
処理対象のドメインブロックDBα,β(上記ステップ
S10及びS11により初期値はα=1、β=1であ
る)を特定し(ステップS12)、当該ドメインブロッ
クDBα,βのサイズを、レンジブロックRB'γ,δ
びrRB'γ,δと同じ所定の基準サイズに変換する(ス
テップS13)。この基準サイズのドメインブロックD
α,βと、各レンジブロックRB'γ,δ及びrR
B'γ,δとの類似判断を行う(ステップS14)。ここ
で、最も類似するレンジブロックを1つ選択する(ステ
ップS15)。変数αの値に1を加算し(ステップS1
6)、変数αの値が4を越えていない場合には(ステッ
プS17でNO)、ステップS12に戻る。また、変数
αの値が4を越えた場合には(ステップS17でYE
S)、変数βの値に1を加算する(ステップS18)。
ここで、変数βの値が16を越えていない場合には(ス
テップS19でNO)、ステップS10に戻る。なお、
変数βの値が16を越えた場合には(ステップS19で
YES)、全てのドメインブロックについての処理が終
了したと判断して、リターンする。
【0019】上記ステップS14における類似度の判断
方法には、種々の方法が考えられる。本システムでは、
図10に示すように、所定の基準サイズに変換した後の
ドメインブロックDBα,β、レンジブロックRB'γ,
δ及びrRB'γ,δの画像データに対して所定のアフィ
ン変換を施し、各ブロックの形状を、扇形から四角形に
変換した後に、類似度の判断を行う。これにより、ブロ
ック内における画素密度の偏りが修正されるため、より
適切な類似度の判断を行うことができる。また、各ブロ
ックの形状を正方形に変換すれば、レンジブロックを反
転又は90度単位で回転させたブロックを比較用のブロ
ックとして用いることができる。なお、これらの類似度
の判断は、ブロック比較器13においてハードウェア的
に、又は、ソフトウェア的に処理される。ここで、図1
1の(a)に示すように、図1に示した机7の形状が円
形であり、カメラ2がその中心に配設されており、被写
体である人物が当該机7の回りに用意された8つの椅子
に座り、会議を行う場合を想定する。この場合、魚眼レ
ンズ3を介して得られる全方位画像は、図11の(b)
のようになる。レンズ3から被写体である人物までの距
離は、全て同じであり、各人物の大きさは同じに写る。
このような場合には、図12に示すように全方位画像と
同じ径を有する円筒を想定し、全方位画像の各ドメイン
ブロックDBα,β、レンジブロックRB'γ,δ及びr
RB'γ,δを、好ましくは縦横比が1:1の矩形になる
ように円筒面に引き起こすようなイメージに相当するア
フィン変換を行うことが望ましい。また、図13の
(a)に示すように、図1に示した机7の形状が正方形
であり、カメラ2がその中心に配設されており、被写体
である人物が当該机7の回りに用意された9つの椅子に
座り会議を行う場合を想定する。人物A,B,Cに注目
した場合、魚眼レンズ3からの距離は人物Aが一番近
く、次に人物B及びCが同じ距離にいる。このため、当
該レンズ3を介して得られる全方位画像は、図13の
(b)に示すようにレンズ3に近い人物Aに比べ、その
両側に座る人物B,Cは小さく写る。このような場合、
図14に示すように各辺が全方位画像の径と同じ値に設
定されている立方体を想定し、全方位画像の各ドメイン
ブロックDBα,β、レンジブロックRB'γ,δ及びr
RB'γ,δを、好ましくは縦横比が1:1の矩形になる
ように側面に引き起こすようなイメージに相当するアフ
ィン変換を行うことが望ましい。この場合、人物B及び
Cのサイズを人物Aと同じに補正することができる。な
お、操作画面30に所定の切り換えボタンを設け、キー
ボード5又はマウス6により選択されたボタンの種類に
応じて、アフィン変換の内容を切り換えるようにしても
良い。
【0020】(3)静止画像の再生 操作者によりキーボード5又はマウス6を介して操作画
面30に設ける静止画像の再生ボタン32が選択された
場合、CPU10は、ハードディスク17に記憶する静
止画像を再生する。図15は、CPU10の実行する画
像再生処理の流れを説明するための図である。また、図
16は、画像再生処理のフローチャートである。以下、
図16のフローチャートの流れに従って、図15を参照
しつつ画像再生処理の内容について説明する。まず、ハ
ードディスク17に書き込まれているフラクタル変換後
のデータ(識別子のデータ)をRAM15に読み出す
(ステップS50、図15(a)を参照)。パターン発
生器18により生成される初期画像のデータを基準画像
のデータとして第1バッファ11に格納する(ステップ
S51、図15(b)を参照)。カウンタ19のカウン
ト値Cを1にセットする(ステップS52)。変数βの
値を1にセットすると共に(ステップS53)、変数α
の値を1にセットする(ステップS54)。ドメインブ
ロックDBα,βに割り当てられている識別子のデータ
により特定される基準画像のレンジブロックのデータを
ドメインブロックDBα,βの画像データとして第2バ
ッファ12に格納する。例えば、図15の(a)に斜線
で示すドメインブロックDB2,4に割り当てられている
識別子がr(0,r2)の場合、(b)に斜線で示す位
置のレンジブロックの画像データに反転及び所定の変倍
処理を施した後に、処理後の画像データを、第2バッフ
ァ12のドメインブロックDB2,4に相当する位置に格
納する(ステップS55、図15(c)を参照)。変数
αの値に1を加算した後(ステップS56)、変数αが
4を越えていない場合には(ステップS57でNO)、
ステップS54に戻る。また、変数αの値が4を越えて
いる場合には(ステップS57でYES)、変数βに1
を加算する(ステップS58)。ここで、変数βの値が
16を越えていない場合には(ステップS59でN
O)、ステップS54に戻る。また、変数βの値が16
を越えている場合には(ステップS59でYES)、全
てのドメインブロックDBについての処理が終了したと
判断し、カウント値Cの値に1を加算する(ステップS
60)。カウント値Cが予め定めた回数、本例では10
0を越えていない場合には(ステップS61でNO)、
第2バッファ12に格納されるデータを第1バッファ1
1に転送した後に(ステップS62、図15(d)から
(b)へのデータ転送処理に相当する)、ステップS5
3に戻る。即ち、更新された基準画像のデータに基づい
て、上記ステップS53〜S59による画像の再生処理
を繰り返す。カウント値Cが100を越えた場合には
(ステップS61でYES)、第2バッファ12に格納
されるデータを再生画像の画像データであるとしてディ
スプレイ4に出力する(ステップS63)。なお、全て
のドメインブロックDBについての処理が終了したと判
断した場合に(ステップS59でYES)、上記ステッ
プS60〜S62を実行するかわりに、第2バッファ1
2のデータと第1バッファ11のデータとの類似度を判
断し、当該類似度が所定の基準を満足する場合に、画像
の再生が完了したと判断して、上記ステップS63の処
理を実行しても良い。
【0021】(4)動画像の取り込み 動画像データは、ディジタル化された画像データが1秒
間に数枚の割合で連続的に構成されている。各画像デー
タは、「フレーム」と呼ばれ、多くの画素から構成され
る。画像処理システム100では、魚眼レンズ3を介し
て入力される全方位画像を処理の対象とする。各画素の
位置は、中心からの距離rと、基準線からの角度θを用
いる極座標形式で表される。各画素は、ディジタル化さ
れた数ビットの情報として、画素の濃淡あるいは色を表
現する。例えば、ある動画像データでは、1秒間に30
枚のフレームで構成され、各フレームの画像データは、
半径方向に240、円周方向に360の解像度を持ち、
全体で240×360=86400個の画素から構成さ
れる。各画素は1バイト(8ビット)で構成され256
色を表す。画像処理システム100では、連続したシー
ンを入力している動画像の場合、前のフレームと次のフ
レームの画像データの違いは大きくないという特性を利
用し、前フレームとの差異情報に基づいて、画像データ
の書き換えを行う。
【0022】図17は、操作者によりディスプレイ4に
表示される操作画面30内の動画像入力ボタン33が選
択された際に、CPU10の実行する動画像圧縮処理の
フローチャートである。まず、カメラ2から入力される
最初のフレームの画像データを第1バッファ11に入力
する。第1バッファ11に格納された画像データを用い
て、先に静止画像の欄で説明したフラクタル変換処理
(図7を参照)を実行する(ステップS81)。次に、
第1バッファ11のデータを第2バッファ12に転送す
る(ステップS82)次のフレームの画像データを第1
バッファ11に格納する(ステップS83)。第2バッ
ファ12に格納されている画像データと第1バッファ1
1に格納されている画像データとの差異に基づいて、書
き換え用のデータを生成する差分圧縮処理を実行する
(ステップS84)。ここで、差分圧縮処理が異常終了
した場合(ステップS85でNO)、フラクタル変換処
理を実行する(ステップS86)。一方、差分圧縮処理
が成功した場合(ステップS85でYES)、上記ステ
ップS86をスキップする。未処理のフレームが残って
いる場合には(ステップS87でNO)、ステップS8
2に戻る。一方、全てのフレームについての処理が終了
した場合には(ステップS87でYES)、処理を終了
する。
【0023】図18は、差分圧縮処理(図17、ステッ
プS84)のフローチャートである。まず、第1バッフ
ァ11及び第2バッファ12に格納されている円形の全
方位画像の環状領域を、中心より放射状に伸びる複数の
直線、及び複数の同心円により区画して、既に説明した
ドメインブロックDBと相似な所定サイズのブロックを
生成する(ステップS90)。例えば、全方位画像のデ
ータを、半径方向に4分割、円周方向に8分割する。引
き続き、第1バッファ11のブロックと対応する第2バ
ッファ12のブロック及び当該ブロックの近傍のブロッ
クについての類似度を調べる(ステップS91)。ここ
で、近傍のブロックとは、図19に示すように、対応す
るブロックから、円周方向、半径方向に数画素ずれたブ
ロックのことである。円周方向、半径方向に1画素ずれ
た場合は、合計で8個の近傍ブロック、それぞれ2画素
ずれた場合は、24個の近傍ブロックになる。各々の近
傍ブロックには、レンジブロックに割り当てるのとは異
なる形式の識別子を割り当てておく。上記ステップS9
1により調べた類似度の値に基づいて、最も類似度の高
いブロックを選択する(ステップS92)。この類似度
が許容範囲内にある場合には(ステップS93でYE
S)、選択したブロックの識別子のデータを第3バッフ
ァ20に格納する(ステップS94)。全てのブロック
についての処理が終了していない場合には(ステップS
95でNO)、ステップS91に戻る。全てのブロック
についての処理が終了した場合には(ステップS95で
YES)、正常終了として第3バッファ20内の画像デ
ータをディスプレイ4に出力する(ステップS97)。
一方、上記ステップS93において、類似度が許容範囲
外の場合には(ステップS93でNO)、対応するブロ
ックが著しく変化していることを意味しているので、当
該差分圧縮処理を異常終了として中断し(ステップS9
6)、メインルーチンへリターンする。
【0024】(5)動画像の再生 操作者により操作画面30の動画像再生ボタン34が選
択された場合、CPU10は、ハードディスク17に記
憶されている動画像を再生する。図20は、動画像を再
生する際にCPU10の実行する画像伸長処理のフロー
チャートである。まず、ハードディスク17に記憶され
る動画像の最初のフレームの識別子のデータを第1バッ
ファ11に格納する(ステップS100)。第1バッフ
ァ11に格納されている識別子の形式に基づいて、当該
データがフラクタル変換処理によるものか、又は、差分
圧縮処理によるものかを判定する(ステップS10
1)。ここで、第1バッファ11に格納されているデー
タがフラクタル変換によるものと判定された場合(最初
のデータは当然フラクタル変換によるものである)(ス
テップS102でYES)、先に静止画像の欄で説明し
た画像再生処理を実行し、再生された画像データを第3
バッファ20に格納する(ステップS103)。一方、
第1バッファ11に格納されているデータが差分圧縮処
理によるものである場合(ステップS102でNO)、
差分伸長処理(ステップS104)を実行する。なお、
この処理の内容については後に説明する。画像再生処
理、又は、差分伸長処理により第3バッファ20に格納
されるデータをディスプレイ4に出力する(ステップS
105)。第3バッファ20に書き込まれているデータ
を第2バッファ12へ転送する(ステップS106)。
再生する全てのフレームの処理がまだ終了していない場
合には(ステップS107でNO)、ステップS100
に戻る。また、全てのフレームの処理が終了した場合に
は(ステップS107でYES)、処理を終了する。
【0025】図21は、差分伸長処理(図20、ステッ
プS104)のフローチャートである。まず、第2バッ
ファ12に格納されている全方位画像のデータを、圧縮
時と同様の方法で所定のブロックに分割する。第1バッ
ファ11から1個の識別子のデータを取り出す(ステッ
プS111)。前記取り出した識別子に対応する第2バ
ッファ12のブロックのデータを取り出す(ステップS
112)。第3バッファ30の対応するブロックの位置
に、上記取り出したデータを格納する(ステップS11
3)。全てのブロックの処理が未だ終了していない場合
には(ステップS114でNO)、ステップS111に
戻り、次のブロックについての処理を行う。全てのブロ
ックの処理が終了した場合には(ステップS114でY
ES)、第3バッファの内容をディスプレイに出力する
(ステップS115)。
【0026】
【発明の効果】本発明の第1の画像処理システムでは、
画角180度以上の魚眼レンズ等を介して得られる円形
の全方位画像であって、中心からの距離に比例して画素
密度が粗くなる画像に対して、ドメインブロック生成手
段により、全方位画像の環状領域を、中心より放射状に
伸びる複数の直線及び複数の同心円により区画して、複
数のドメインブロックを生成する。また、レンジブロッ
ク生成手段により、ドメインブロックに相似し、かつ、
ドメインブロックより大きなサイズの複数のブロックに
分割し、各ブロックを反転又は90度単位で回転してな
る比較用のレンジブロックを生成する。圧縮処理部は、
このようにして生成された各ドメインブロックとレンジ
ブロックの類似度に基づいて、ドメインブロックのデー
タを圧縮する。このような構成を採用することで、円周
部分の画像が拡大され、中心部に進むにつれて画像が縮
小されるといった特有の歪み構造を有する円形の全方位
画像のより適切かつ迅速な圧縮処理を実行することがで
きる。
【0027】本発明の第2の画像処理システムでは、上
記第1の画像処理システムにおいて、上記圧縮処理部
を、各レンジブロックに識別子を割り当てる手段と、各
ドメインブロック及び比較用のレンジブロックを所定の
基準形状に変換した後に、各ドメインブロックについ
て、最も類似するレンジブロックを選択する選択手段
と、各ドメインブロックのデータを、選択手段により選
択されたレンジブロックに割り当てられている識別子の
データに置き換えるデータ変換手段により構成する。こ
れにより、円周部分の画像が拡大され、中心部に進むに
つれて画像が縮小されるといった特有の歪み構造を有す
る円形の全方位画像に対してより適切かつ迅速なフラク
タル変換による圧縮処理を実行することができる。
【0028】本発明の第3の画像処理システムでは、上
記第1又は第2の画像処理システムにおいて、更に、記
憶手段に記憶されている各ドメインブロックに割り当て
られている識別子のデータより特定される基準画像のデ
ータを、再生画像の該当するドメインブロックの画像デ
ータとし、全てのドメインブロックについての画像デー
タの再生後、当該再生画像が所定の基準を満たすまでの
間、基準画像のデータを再生画像のデータと置き換え
て、上記再生処理を繰り返し実行する画像再生手段とを
備えることで、適切な圧縮処理により得られたデータに
基づいて、高画質な画像を再生することが可能となる。
【0029】本発明の第4の画像処理システムでは、円
周部分の画像が拡大され、中心部に進むにつれて画像が
縮小されるといった特有の歪み構造を有し、中心からの
距離に比例して画素密度が粗くなる円形の全方位画像の
環状領域を、中心より放射状に伸びる複数の直線及び複
数の同心円により区画してなる、互いに相似な複数のド
メインブロックと、ドメインブロックに相似し、かつ、
ドメインブロックより大きなサイズのブロック、及び、
当該ブロックを反転又は90度単位で回転してなるブロ
ックを比較用のレンジブロックを用いることで、より適
切、かつ迅速な動画像の各フレームの圧縮処理を実行す
ることができる。
【0030】本発明の第5の画像処理システムでは、上
記第4の画像処理システムにおいて、記憶手段により記
憶されるデータを読み出し、読み出したデータがフラク
タル変換処理手段によるデータの場合には、記憶手段に
記憶されている各ドメインブロックに割り当てられてい
る識別子のデータより特定される基準画像のデータを、
再生画像の該当するドメインブロックの画像データと
し、全てのドメインブロックについての画像データの再
生後、当該再生画像が所定の基準を満たすまでの間、基
準画像のデータを再生画像のデータと置き換えて、上記
再生処理を繰り返し実行し、読み出したデータが差分圧
縮処理手段によるデータである場合には、当該データに
基づいて、前に再生した画像データを書き換える画像再
生手段とを備えることで、適切な圧縮処理により得られ
たデータに基づいて、高画質な画像を再生することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像処理システムの全体構成を示す図であ
る。
【図2】 制御装置を中心とする各制御ブロックを示す
図である。
【図3】 ROMに記憶する画像処理システムの制御プ
ログラムの起動時にディスプレイに表示される操作画面
を示す図である。
【図4】 カメラの備える魚眼レンズにより得られる全
方位画像の一例を示す図である。
【図5】 処理対象の全方位画像を、所定のドメインブ
ロックに分割した状態を示す図である。
【図6】 処理対象の全方位画像を、所定のレンジブロ
ックに分割した状態を示す図である。
【図7】 フラクタル変換処理のフローチャートであ
る。
【図8】 各レンジブロックに割り当てる識別子を示す
図である。
【図9】 レンジブロックの選択処理のフローチャート
である。
【図10】 ドメインブロック及びレンジブロックの形
状を扇形から四角形にアフィン変換する場合の図であ
る。
【図11】 (a)は、円形の机の回りに人が座って会
議をする場合の図であり、(b)は、机中心にカメラを
設けた場合に得られる全方位画像を示す。
【図12】 図11に示すような条件下において得られ
る全方位画像のドメインブロック及びレンジブロックを
四角形にアフィン変換する場合のイメージを示す図であ
る。
【図13】 (a)は、正方形の机の回りに人が座って
会議をする場合の図であり、(b)は、机中心にカメラ
を設けた場合に得られる全方位画像を示す。
【図14】 図13に示すような条件下において得られ
る全方位画像のドメインブロック及びレンジブロックを
四角形にアフィン変換する場合のイメージを示す図であ
る。
【図15】 CPUの実行する画像再生処理の流れの説
明するための図である。
【図16】 画像再生処理のフローチャートである。
【図17】 動画像圧縮処理のフローチャートである。
【図18】 差分圧縮処理のフローチャートである。
【図19】 近傍ブロックを示す図である。
【図20】 画像伸長処理のフローチャートである。
【図21】 差分伸長処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置、2 カメラ、3 魚眼レンズ、4 ディ
スプレイ、5 キーボード、6 マウス、7 机、10
CPU、11 第1バッファ、12 第2バッファ、
13 ブロック比較器、14 マッピングプロセッサ、
15 RAM、16 ROM、17 ハードディスク、
18 パターン発生器、19 カウンタ、20 第3バ
ッファ、30 操作画面、31 静止画像入力ボタン、
32 静止画像再生ボタン、33 動画像入力ボタン、
34 動画像再生ボタン、35 入力画像、100 画
像処理システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−279999(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H04N 7/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心からの距離に比例して画素密度が粗
    くなる円形の全方位画像を入力する画像入力手段と、 画像入力手段より入力される円形の全方位画像の環状領
    域を、中心より放射状に伸びる複数の直線及び複数の同
    心円により区画して、互いに相似な複数のドメインブロ
    ックを生成するドメインブロック生成手段と、 上記全方位画像を、ドメインブロックに相似し、かつ、
    ドメインブロックより大きなサイズの複数のブロックに
    分割し、分割して得られるブロック、及び、分割して得
    られるブロックを反転又は90度単位で回転してなるブ
    ロックを、比較用のレンジブロックとして生成するレン
    ジブロック生成手段と、 各ドメインブロック及び比較用のレンジブロックの類似
    度に基づいて、各ドメインブロックのデータを圧縮する
    圧縮処理部と、 圧縮処理部により圧縮されたデータを記憶する記憶手段
    とを備えることを特徴とする画像処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理システムにお
    いて、 上記圧縮処理部は、各レンジブロックに識別子を割り当
    てる手段と、各ドメインブロック及び比較用のレンジブ
    ロックを所定の基準形状に変換した後に、各ドメインブ
    ロックについて、最も類似するレンジブロックを選択す
    る選択手段と、各ドメインブロックのデータを、選択手
    段により選択されたレンジブロックに割り当てられてい
    る識別子のデータに置き換えるデータ変換手段とからな
    り、 上記記憶手段は、データ変換手段により識別子のデータ
    に変換された各ドメインブロックのデータを記憶するこ
    とを特徴とする画像処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載する画像処
    理システムにおいて、 更に、上記記憶手段に記憶されている各ドメインブロッ
    クに割り当てられている識別子のデータより特定される
    基準画像のデータを、再生画像の該当するドメインブロ
    ックの画像データとし、全てのドメインブロックについ
    ての画像データの再生後、当該再生画像が所定の基準を
    満たすまでの間、基準画像のデータを再生画像のデータ
    と置き換えて、上記再生処理を繰り返し実行する画像再
    生手段とを備えることを特徴とする画像処理システム。
  4. 【請求項4】 複数のフレーム画像で構成される動画像
    のデータを圧縮伸長する画像処理システムにおいて、 中心からの距離に比例して画素密度が粗くなる円形の全
    方位画像を入力する画像入力部と、 画像入力部より入力される円形の全方位画像の環状領域
    を、中心より放射状に伸びる複数の直線及び複数の同心
    円により区画して、互いに相似な複数のドメインブロッ
    クを生成するドメインブロック生成手段と、 上記全方位画像を、ドメインブロックに相似し、かつ、
    ドメインブロックより大きなサイズの複数のブロックに
    分割し、分割して得られるブロック、及び、分割して得
    られるブロックを反転又は90度単位で回転してなるブ
    ロックを比較用のレンジブロックとして生成するレンジ
    ブロック生成手段と、 各レンジブロックに識別子を割り当てる手段と、 各ドメインブロック及び比較用のレンジブロックを所定
    の基準形状に変換した後に、各ドメインブロックについ
    て、最も類似するレンジブロックを選択する選択手段
    と、 各ドメインブロックのデータを、選択手段により選択さ
    れたレンジブロックに割り当てられている識別子のデー
    タに置き換えるフラクタル変換処理手段と、 第n番目(但し、nは2以上である)のフレームのデー
    タを、第n−1番目に読み込んだフレームのデータとの
    差異を表すデータに変換する差分圧縮処理手段と、 第1のフレームのデータに対して上記フラクタル変換処
    理手段による変換を行った後、第n番目のフレームのデ
    ータと、第n−1番目のフレームのデータとの差異が所
    定の範囲内にある場合には、上記差分圧縮処理手段によ
    るデータ変換を行い、上記差異が所定の範囲外にある場
    合には、上記フラクタル変換処理手段によるデータ変換
    を行わせる制御手段と、 フラクタル変換処理手段及び差分圧縮処理手段によりデ
    ータ変換されたデータを記憶する記憶手段とを備えるこ
    とを特徴とする画像処理システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載する画像処理システムに
    おいて、 更に、上記記憶手段により記憶されるデータを読み出
    し、読み出したデータがフラクタル変換処理手段による
    データの場合には、記憶手段に記憶されている各ドメイ
    ンブロックに割り当てられている識別子のデータより特
    定される基準画像のデータを、再生画像の該当するドメ
    インブロックの画像データとし、全てのドメインブロッ
    クについての画像データの再生後、当該再生画像が所定
    の基準を満たすまでの間、基準画像のデータを再生画像
    のデータと置き換えて、上記再生処理を繰り返し実行
    し、他方、読み出したデータが差分圧縮処理手段による
    データである場合には、当該データに基づいて、前に再
    生した画像データを書き換える画像再生手段とを備える
    ことを特徴とする画像処理システム。
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