JP3260012B2 - 写真プリンタのペーパー搬送装置 - Google Patents

写真プリンタのペーパー搬送装置

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JP3260012B2
JP3260012B2 JP17445793A JP17445793A JP3260012B2 JP 3260012 B2 JP3260012 B2 JP 3260012B2 JP 17445793 A JP17445793 A JP 17445793A JP 17445793 A JP17445793 A JP 17445793A JP 3260012 B2 JP3260012 B2 JP 3260012B2
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guide
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真プリンタのペーパー
搬送装置に関し、特に、ペーパーを一時的にループ状に
貯留しながら搬送する写真プリンタのペーパー搬送装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタプロセサでは、プリンタ部で印
画紙(以下、ペーパーという)に焼付露光を行い、プロ
セサ部で焼付露光済みのペーパーを現像処理している。
前記プリンタ部での焼付露光は、周知のようにマガジン
からペーパーを引き出して、これをプリント位置にコマ
送りして行うため、ペーパーは間欠送りとなる。プロセ
サ部では、各処理槽内にペーパーを連続して送り現像処
理するため、ペーパーは連続送りとなる。また、プリン
タ部とプロセサ部とでは、処理速度も異なる。このた
め、処理速度やペーパー送り方式の違いのために、両者
の間には、これら処理速度等の差を吸収してプロセサ部
で円滑な現像処理を行うことができるように、ループ形
成装置を設けている。このループ形成装置は、周知のよ
うに、プリンタ部からのペーパーを導入する導入ローラ
対と、プロセサ部へペーパーを搬出する搬出ローラ対と
の間に、ループ用空間が設けられており、ペーパーの先
端通過時に可動ガイドによりペーパー先端を導入ローラ
対から搬出ローラ対へ案内するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ル
ープ形成装置では、貼り付きやすいペーパーの場合にル
ープが二重三重になると、これらループ同士が貼り付い
てしまい、搬出ローラ対に二重のままくわえられて搬出
ローラ対に巻き込まれ、ペーパー詰まりが発生すること
がある。
【0004】また、マガジンのペーパー出口側にもルー
プ形成装置が設けられており、マガジンからのペーパー
の引き出しと、プリンタ部におけるペーパーの間欠送り
とのペーパー送り速度の差を吸収して、ペーパー送りを
円滑に行うようにしている。このループ形成装置は、マ
ガジンからペーパーを引き出して、プリンタ部へ送るた
めの送りローラ対と、ペーパーを軽くニップするフリー
ローラ対と、これらの間に設けた可動ガイドとから構成
されている。可動ガイドはペーパーオートローディング
時にペーパー先端を送りローラ対からフリーローラ対に
案内し、この案内後に退避位置に変位してループ空間を
形成する。
【0005】ところで、プリンタプロセサをコンパクト
にまとめるために、例えば特開平3−294834号公
報に示されるように、ペーパーマガジンを機枠上部にセ
ットし、このマガジンからペーパーを水平方向に引き出
した後にペーパーガイド部により鉛直方向に案内し、こ
こでL字形の焼付光路としたプリンタ部により焼付露光
した後に、プロセサ部にペーパーを送るようにしたプリ
ンタプロセサが提案されている。このようなプリンタプ
ロセサでは、ペーパーの搬送方向を90°折り曲げるペ
ーパーガイド部を設けたため、ペーパーのオートロード
時にペーパー送り抵抗が増大し、オートロードがうまく
行えないこともある。この場合には、詰まったペーパー
がループ形成装置の可動ガイドを押し開き、この位置で
ペーパーがつづら折り状に詰まってしまう。したがっ
て、このようなペーパー詰まりが発生した場合には、つ
づら折りとなって使用できなくなったペーパーを切って
取り出す必要があり、復旧に手間がかかるという問題が
ある。
【0006】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、写真プリンタにおけるループ形成部でのペーパー
詰まりの発生を抑えるようにした写真プリンタのペーパ
ー搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明は、第2のガイドローラの
ペーパー入口近くに設けた第1ペーパーガイド部材と、
ガイド位置にある可動ガイドに近接したガイド位置と、
先端が第1ペーパーガイド部材に近接してこれとの間に
ペーパーの通過隙間を形成しペーパー相互の貼り付きを
分離する分離位置との間で変位する第2のペーパーガイ
ド部材とを設けたものである。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】ペーパーがループ状に貯留され、これがループ
形成空間内で二重三重に貯留されると、ペーパー相互の
貼り付きによりペーパーがつづら折り状態でペーパー送
りローラ側に送られてしまう。この場合に、請求項1記
載の発明では、第1及び第2のペーパーガイド部材によ
り第2のペーパーガイドローラのペーパー入口側にペー
パーの通過隙間が形成され、ここで貼り付いたペーパー
がしごかれて分離されるため、つづら折り状態でペーパ
ーをくわえ込むことがなく、ペーパー詰まりの発生を抑
えることができる。
【0012】ペーパーオートロード時にペーパー先端が
詰まると、例えばペーパーセンサが所定時間を経過して
もオンにならないことにより、ペーパー詰まりが検出さ
れる。このペーパー詰まり状態において、ペーパー送り
ローラ対が空転するため、ペーパーはそれ以上送られる
ことがなく、つづら折り状にペーパーが詰まることが防
止される。また、ペーパーガイドと可動ガイドとによ
り、ペーパーが一直線状に保持されるため、同様につづ
ら折り状にペーパーが詰まることが防止される。さら
に、ペーパーが戻され、再度ペーパー送りが行われるこ
とで、ペーパーオートロードを確実に行うことができ
る。
【0013】
【実施例】本発明を実施したプリンタプロセサの概略構
成を示す図2において、マガジン収納部11には、ペー
パー10を巻取り軸12にロール状に巻き取り収納した
マガジン13がセットされる。このマガジン13からペ
ーパー10は、本発明を実施した第1ループ形成部15
のペーパー送りローラ対16により引き出され、ペーパ
ーガイド部17,及び第1ペーパー送り部18を介しプ
リント位置19に搬送され、ここでプリンタ部20によ
り焼付露光される。この焼付露光済みペーパー10は、
第1ペーパー送り部18によりコマ送りされ、本発明を
実施した第2ループ形成部22、更に第3ループ形成部
23を介しプロセサ部24に送られ、ここで現像処理さ
れる。
【0014】プリント位置19のペーパー出口側には、
カット・ソートマーカー25が配置されており、焼付露
光済みのコマとコマとの間に、小孔からなるカットマー
クと、各オーダーの区切を示すソートマークとを記録す
る。また、第1ペーパー送り部18のペーパー出口側に
は、ペーパー先端を検出するペーパーセンサ26とマー
クセンサ27と第1カッタ28が順に配置されている。
プリント作業を終了する場合やペーパー10を他のサイ
ズや面種(光沢,絹目等)に交換する場合に、マークセ
ンサ27によりカットマークを検出してプリント済みコ
マの直後でペーパー10を切断する。
【0015】プリンタ部20は、周知のように、光源3
0、光質調節部31、拡散箱32、フイルムキャリア3
3、焼付レンズ34、シャッタ駆動部35、ミラー3
6、ペーパーマスク37及びスキャナー38から構成さ
れており、フイルムキャリア33にセットされたネガフ
イルム39の画像を、光質調節部31,拡散箱32を経
た光源30からの焼付光により照明する。焼付レンズ3
4及びミラー36は、ネガフイルム39の画像をペーパ
ー10の感光乳剤面に結像する。スキャナー38は、ネ
ガフイルム39の画像の各点を三色分解測光する。この
測光値に基づき図示しない露光量演算部は、各種特性値
を算出してこれに基づき露光量を算出し、この露光量に
基づき光質調節部31及びシャッタ駆動部35を制御し
て、適正な露光量でネガフイルム39の画像をペーパー
10に焼付露光する。
【0016】第2ループ形成部22のペーパー出口側に
は第2カッタ40が配置されており、プリント作業を一
時的に中断する際にプロセサ部24で現像処理を停止す
ることのないようにペーパー10をカットマークに基づ
きコマとコマとの間で切断する。
【0017】図1は本発明を実施した第1ループ形成部
15を示す要部断面図である。第1ループ形成部15
は、ペーパー送りローラ対16と、フリーローラ対51
と、可動ガイド52と、ループ形成ローラ53とを備え
ている。ペーパー送りローラ対16とフリーローラ対5
1とは離して設けられており、これらローラ対16,5
1の間にフリーループ形成用空間54が形成されてい
る。
【0018】ペーパー送りローラ対16は、クラッチ5
5aを介してパルスモータ55により回転される駆動ロ
ーラ50aと、これに接して回転するプレスローラ50
bとから構成されている。これら各ローラ50a,50
bは軸方向で複数個に分断されており、これらの間には
ペーパーガイド板56の先端部や可動ガイド52の先端
部が入りこんでおり、ペーパー10を案内している。プ
レスローラ50bは鉛直方向の長孔57によって機枠
(図示せず)に上下動可能に取り付けられており、コイ
ルバネ58により下方に付勢されている。コイルバネ5
8の上端は付勢力可変ブラケット59に取り付けられて
おり、ブラケット59の係止ギヤ60への噛み合いを変
えることで、送りローラ対16のペーパーニップ力が微
調整可能になっている。これにより、ペーパーオートロ
ード時にペーパー先端が搬送路で係止した場合に、送り
ローラ対16の駆動ローラ50aが空転して、ペーパー
10がこれ以上送られることがなくなり、ペーパー搬送
路内でペーパー10がつづら折りに詰まることが防止さ
れる。
【0019】フリーローラ対51は、後に説明する可動
ガイド取付軸61に回動自在に取り付けた下部ローラ5
1aと、この下部ローラ51aに接近離反自在に取り付
けられた上部ローラ51bとから構成されている。上部
ローラ51bはコイルバネ62により下方に付勢されて
おり、下部ローラ51aに密着するようにされている。
図3に示すように、可動ガイド取付軸61にはカム63
が固定されており、このカム63は可動ガイド52が水
平状態となったペーパーガイド位置のときに、上部ロー
ラ51bを少し持ち上げてペーパーのニップを開放す
る。また、図4に示すように、可動ガイド52が鉛直方
向に垂れ下がり、ループ形成空間54から退避した位置
のときに、カム63はリフト量が少なくなる。したがっ
て、上部ローラ51bはコイルバネ62で付勢され、下
部ローラ51aとともにペーパー10をニップする。
【0020】可動ガイド52は、取付軸61により機枠
に回動自在に取り付けられており、水平状態となってペ
ーパー先端を上部ガイド板49とによりフリーローラ対
51側に案内するガイド位置(図1参照)と、垂直に垂
れ下がりループ形成空間54から退避する退避位置(図
4参照)との間で変位する。また、可動ガイド52の上
方にはループ形成ローラ53がアーム65を介して取付
軸61に回動自在に取り付けられている。上部ガイド板
49にはループ形成ローラ53の取付軸53aが入り込
む凹部49aが形成されている。
【0021】アーム65は取付軸61に設けたねじりコ
イルバネ(図示せず)により可動ガイド52側に回動す
るように付勢されている。また、ペーパー搬送路から外
れた位置で係止ピン65aがアーム65に取り付けられ
ており、この係止ピン65aは可動ガイド52の側縁部
に係止して、可動ガイド52とループ形成ローラ53と
の間にペーパー通過隙間を形成する。したがって、可動
ガイド52がガイド位置にあるときには、ペーパー10
の先端が可動ガイド52とループ形成ローラ53との間
を通過する。
【0022】可動ガイド取付軸61にはガイド切換えモ
ータ66が接続されており、このモータ66の回転によ
り、可動ガイド52をガイド位置と退避位置との間で変
位させる。可動ガイド52をガイド位置から退避位置に
変位させると、図示しないねじりコイルバネの付勢によ
りアーム65を介してループ形成ローラ53も下方に変
位し、これによりペーパー10を押し下げてペーパール
ープ10aを形成する。また、可動ガイド52が退避位
置になると、カム63が変位してフリーローラ対51を
下方にさげる。これにより、上部ローラ51bはコイル
バネ62により下部ローラ51a側に付勢され、ペーパ
ーループ量が変わっても常に一定した搬送負荷がペーパ
ー10に付与される。フリーローラ対51を通過したペ
ーパーは、ペーパーガイド部17の各ガイドローラ67
によりプリント位置19(図2参照)へと送られる。
【0023】本発明を実施した第2ループ形成部22も
第1ループ形成部15と基本的構成は同じであり、図6
に示すように、第1及び第2のガイドローラ70,71
は離されて配置されており、これらの間にペーパールー
プ10bの形成空間69が設けられている。このペーパ
ーループ10bは、図2に示すように、第1ペーパー送
り部18のペーパー間欠送りと、プロセサ部24のペー
パー連続送りとのペーパー送り速度差を吸収するために
形成される。
【0024】第1及び第2のガイドローラ70,71は
複数個のローラから構成されており、取付軸72,73
に軸方向で離して付けられており、これらの間にペーパ
ーガイド板68a,68bが配置されており、ペーパー
10を案内する。また、第1及び第2のガイドローラ7
0,71の間には可動ガイド74が設けられており、こ
れはペーパー先端を第1ガイドローラ70から第2ガイ
ドローラ71へ案内する。この可動ガイド74は第1ガ
イドローラ70の取付軸72に回動自在に取り付けられ
ており、ガイド切換えモータ76により、図中2点鎖線
で示す水平状態となったガイド位置と、図中実線で示す
垂れ下がった状態の退避位置との間で変位する。
【0025】可動ガイド74の上側には、ガイド位置に
セットされた可動ガイド74に平行にペーパー分離ガイ
ド77が取り付けられている。ペーパー分離ガイド77
はブラケット部77aを介して取付軸72に回動自在に
取り付けられており、取付軸72に配置したねじりコイ
ルバネ(図示せず)により可動ガイド側74に回動する
ように付勢されている。また、ブラケット部77aには
係止ピン81が取り付けられている。この係止ピン81
は、可動ガイド74が退避位置に切り換えられた時に、
機枠82の水平板82aに係止して、ペーパー分離ガイ
ド77の回動を規制し、このペーパー分離ガイド77を
分離位置にセットする。ペーパー分離ガイド77の先端
部は円弧形状の屈曲部77bを介してL字形状に折り曲
げられて、折り曲げ部77cが形成されている。
【0026】第2ガイドローラ71のペーパー入口側の
下方には、分離位置にセットされたペーパー分離ガイド
77の折り曲げ部77cに対面する位置で、分離ガイド
ローラ80が配置されている。この分離ガイドローラ8
0は、3個の小径ローラ78を折り曲げ部77cに沿っ
てブラケット79に回動自在に配置して構成されてお
り、折り曲げ部77cと最下端の小径ローラ78との間
にはペーパー通過隙間が形成されている。ペーパー通過
隙間は、ループ形成空間69にペーパーループ10bが
二重以上形成されてこれらループ同士が貼り付いたとき
に、ペーパー10をしごいて、ループを分離するもので
あり、ペーパー1〜2枚程度の厚みに対応する隙間に設
定されている。
【0027】第2ガイドローラ71のペーパー出口側に
はペーパー送りローラ対85が配置されている。ペーパ
ー送りローラ対85はペーパー送りモータ86で回転さ
れる駆動ローラ85aと、これにバネ87により密着す
るように付勢されるプレスローラ85bとから構成され
ている。
【0028】図2に示すように、第3ループ形成部23
も、他のループ形成部15,22と基本的構成は同じで
あり、ガイドローラ88,可動ガイド89,ペーパー送
りローラ対90から構成されている。この第3ループ形
成部23では、ループ10cを形成することによりペー
パー送りローラ対90の負荷を常に一定に保ち、プロセ
サ部24に安定的にペーパー10を送ることができる
他、プリント作業の一時的な中断時に第2カッタ40を
作動させることができる。
【0029】次に、本実施例の作動を説明する。図2に
示すように、マガジン収納部11にセットされたマガジ
ン13から、ペーパー送りローラ対16の回転によりペ
ーパー10が引き出されると、図1に示すように、ペー
パー10は可動ガイド52を介してフリーローラ対51
側に送られ、更にペーパーガイド部17を介してプリン
ト位置19に送られる。
【0030】図1及び図5に示すように、第1ループ形
成部15では、ペーパーのオートロード時に可動ガイド
52がガイド位置にセットされる。この状態では、図3
に示すように、カム63によりフリーローラ対51のペ
ーパーニップが解除されており、ペーパーオートロード
時の送り抵抗を少なくしている。図2に示すように、こ
のオートロードによりペーパー先端が第1ペーパー送り
部18に到達したことがペーパーセンサ26(図2参
照)により検出されると、第1ループ形成部15の可動
ガイド52が図4に示すように開いて退避位置となり、
ループ形成空間54には所定長さのペーパーループ10
aが形成される。ペーパーループ10aが一定量になる
と図示しないループセンサがオンになり、ペーパー送り
モータ55をオフにして、ペーパー送りを停止する。こ
れにより、ペーパーのオートロード処理が終了する。こ
の後に、プリンタ部20による焼付露光によりペーパー
10がコマ送りされる。そして、ペーパーループ量が一
定値を越えて減少すると、ループセンサがオフになりペ
ーパー送りモータ55を回転してペーパーループ量を一
定長さに戻す。以下、同様にしてループ形成処理が行わ
れる。
【0031】ペーパーオートロード時にペーパー先端が
ペーパー搬送路に係止した場合には、ペーパー詰まりが
検出される。このペーパー詰まりでは、ペーパー送りロ
ーラ対16のニップ圧力が調節されているため、駆動ロ
ーラ50aが空転してペーパー送りを停止する。したが
って、ペーパー詰まりが発生しても、その後にペーパー
10が続けて送られることがなく、ペーパー搬送路内で
ペーパー10がつづら折り状態になることがない。ま
た、このペーパー詰まり時には、可動ガイド52がガイ
ド位置にセットされており、図1に示すように、可動ガ
イド52が下方に開くことのないようにされているた
め、可動ガイド52と上部ペーパーガイド板49とによ
りペーパー10が一直線状に保持される。しかもこれら
ペーパー通過隙間はペーパー10がつづら折りとなるこ
とのないような隙間に設定されているため、送りローラ
対16のニップ圧力調節効果と相まってペーパー詰まり
が発生してもペーパー10がつづら折りに詰まることが
なくなる。
【0032】前記ペーパー詰まりは、ペーパー送りモー
タ55を回転して例えばm秒経過した後のペーパーセン
サ26のペーパー先端検出信号に基づき判定される。
「m」はペーパーが正常に送られたか又は詰まったかを
判定する基準値であり、ペーパー送りローラ対16のペ
ーパー送り速度とペーパー送りローラ対16からペーパ
ーセンサ26までの距離とに基づき設定されている。ペ
ーパーセンサ26がm秒を経過してもオンにならない場
合にはペーパー詰まりと判定される。この場合には、再
度オートロード処理が行われる。
【0033】再オートロード処理は、ペーパー送りモー
タ55を停止した後に、ペーパー送りモータ55を逆転
して、ペーパー先端をペーパー送りローラ対16の近く
まで戻し、この後に再度、ペーパー送りモータ55を回
転することで行う。この実施例では、この再オートロー
ド処理を2回行い、これでもペーパー詰まりが発生する
場合にはエラー表示が行われる。なお、この再オートロ
ード処理回数「n」は適宜変更することができる。した
がって、ペーパー詰まりを検出したときに、再度オート
ロード処理が繰り返されることにより、ペーパー搬送路
におけるペーパーの係止が解除される可能性があり、こ
れに起因するペーパー詰まりを解消させることができ
る。
【0034】図2に示すように、プリント位置19のペ
ーパー10には、フイルムキャリア33にセットされた
ネガフイルム39の画像が焼付レンズ34及びミラー3
6により結像される。ネガフイルム39の画像は、周知
のように、光質調節部31,拡散箱32を経た光源30
からの焼付光により照明される。また、ネガフイルム3
9の画像の各点がスキャナー38で三色分解測光され、
この測光値から得られた各種特性値により露光量が算出
される。そして、この露光量に基づき光質調節部31の
各フイルタ位置と露光時間とが求められ、これにより光
質調節部31及びシャッタ駆動部35が制御され、適正
な露光量で焼付露光される。
【0035】露光済みのペーパー10はカット・ソート
マーカー25により、各コマとコマとの間でカットマー
クが、そして各オーダーの区切毎にソートマークが記録
される。その後、ペーパー送り部18によりコマ送りさ
れ、このコマ送りにより第1ループ形成部16のループ
量が減少すると、これを補充するようにペーパー送りロ
ーラ対16が回転する。以下、同様の手順により次々と
焼付露光が行われる。焼付露光済みのペーパー10は第
2ループ形成部22で所定長さのループ10bにされた
後に、第3ループ形成部23に送られ、同様にループ1
0cが形成された後にペーパー10はプロセサ部24に
送られ、現像処理される。
【0036】図6に示すように、第2ループ形成部22
では、ペーパー先端の案内時には、ガイド切換えモータ
76の回転により可動ガイド74が2点鎖線で示すガイ
ド位置にセットされており、ペーパー先端はガイドロー
ラ73及びペーパー送りローラ85を介して第3のルー
プ形成部23に送られる。ペーパー先端がガイドローラ
71を通過した後は可動ガイド74が退避位置にセット
される。この可動ガイド74の退避位置へのセットによ
り、ペーパー分離ガイド77がペーパーループ量に応じ
て下方に回動して、これが係止ピン81と機枠82の水
平板82aとの係止により分離位置に停止する。この分
離位置では、ペーパー分離ガイド77の先端折り曲げ部
77cとペーパー分離ローラ80との間に、ペーパー1
枚分の厚みよりもやや広い隙間が形成される。これによ
り、ループ形成部22で二重にループが形成されてこれ
らループ同士が貼り付いた状態になっても、この隙間で
貼り付いたペーパーが分離され、ペーパー送りローラ対
85に送られる。したがって、ペーパー相互の貼り付き
によるペーパー詰まりの発生を無くすことができる。
【0037】図2に示すように、プリントを途中で一時
中断する場合には、第2カッタ40を作動させ、ペーパ
ー10をカットマーク位置で切断する。したがって、プ
リントを一時中断しても、プロセサ部24には露光済み
ペーパー10が連続して送られるため、プロセサ部24
での現像処理は中断されることがない。また、プリント
作業を終了する場合や、ペーパー10の交換時には、焼
付露光済み部分と未露光部分との間で第1カッタ28に
よりペーパー10が切断され、必要に応じて未露光部分
のペーパー10はマガジン13内に巻き取り収納され
る。
【0038】なお、上記実施例では、図6に示すように
小径ローラ78を複数個設けたペーパー分離ローラ80
を用いたが、これに代えて、無端ベルトを回動自在に配
置した分離ベルトや、滑りのよいプラスチック製の円弧
状ガイド面を有する滑り部材を用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第2のガイドローラのペーパー入口近くに第1ペーパー
ガイド部材を設けるとともに、ガイド位置にある可動ガ
イドに近接したガイド位置と、先端が第1ペーパーガイ
ド部材に近接してこれとの間にペーパーの通過隙間を形
成しペーパー相互の貼り付きを分離する分離位置との間
で変位する第2のペーパーガイド部材とを設けたから、
第2のペーパーガイド部材を分離位置にセットすること
で、二重以上にループが形成されてペーパー同士が貼り
付いてしまった場合に、これらペーパーが隙間を通るこ
とで、これらをしごいて分離することができる。したが
って、ペーパー同士が貼り付いた状態でペーパー送りロ
ーラに送られることがなく、貼り付き易いペーパーであ
ってもループ形成部でペーパー詰まりの発生を抑えるこ
とができる。
【0040】また、ペーパー送りローラ対をペーパーが
詰まった時に空転する程度のニップ力としたから、ペー
パー先端が搬送路内で何らかの原因で係止した場合にそ
れ以上ペーパーが送られることがなく、搬送路内にペー
パーがつづら折り状態に詰まることがなくなる。したが
って、従来のように、つづら折りとなったペーパー先端
部を切断して取り除く手間がなくなる。
【0041】また、ガイド位置にある可動ガイドに近接
した位置でペーパーガイド部材を設け、このペーパーガ
イド部材と可動ガイドとによりペーパーオートロード時
にペーパーを一直線状に保持したから、上記同様にペー
パー先端が搬送路内で何らかの原因で係止した場合に、
搬送路内にペーパーがつづら折り状態に詰まることがな
くなる。
【0042】また、ペーパーの詰まりを検出する手段を
設けて、ペーパー詰まり検出時にペーパーを戻して再度
ペーパー送りを行うことにより、上記ペーパーがつづら
折り状態にならない効果と相まって、再度ペーパーのオ
ートロードを行うことができ、ペーパーオートロード時
に手間取ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した写真プリンタのペーパー搬送
装置の要部を示す概略図である。
【図2】同ペーパー搬送装置を用いたプリンタプロセサ
を示す概略図である。
【図3】同ペーパー搬送装置の可動ガイドがガイド位置
のときのフリーローラ対を示す側面図である。
【図4】同ペーパー搬送装置の可動ガイドが退避位置の
ときのフリーローラ対を示す側面図である。
【図5】同ペーパー搬送装置におけるオートロード時の
処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明を実施した他のペーパー搬送装置の要部
を示す概略図である。
【符号の説明】
10 ペーパー 15 第1ループ形成部 16 ペーパー送りローラ対 17 ペーパーガイド部 18 ペーパー送り部 22 第2ループ形成部 26 ペーパーセンサ 51 フリーローラ対 52 可動ガイド 53 ループ形成ローラ 63 カム 70,71 ガイドローラ 74 可動ガイド 77 ペーパー分離ガイド 80 分離ガイドローラ 85 ペーパー送りローラ対
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 27/32 G03B 27/42 - 27/50 G03B 17/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のガイドローラと、このガイドロー
    ラにペーパーループ形成分の空間を設けて配置される第
    2のガイドローラと、これらローラの間に設けられ、第
    1のガイドローラから第2のガイドローラへペーパー先
    端を案内するペーパーガイド位置と、ペーパーループ形
    成空間から退避した退避位置との間で変位する可動ガイ
    ドとを備えた写真プリンタのペーパー搬送装置におい
    て、前記第2のガイドローラのペーパー入口近くに設け
    た第1ペーパーガイド部材と、前記ガイド位置にある可
    動ガイドに近接したガイド位置と、先端が前記第1ペー
    パーガイド部材に近接してこれとの間にペーパーの通過
    隙間を形成しペーパー相互の貼り付きを分離する分離位
    置との間で変位する第2のペーパーガイド部材とを備え
    たことを特徴とする写真プリンタのペーパー搬送装置。
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