JP3259840B2 - 難燃ポリエステル繊維 - Google Patents
難燃ポリエステル繊維Info
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Description
染色性、耐光堅牢性および摩耗特性や熱安定性に優れた
ポリエステル繊維に関する。
らに価格の面でも他の合成繊維に比べて有利であり極め
て広い用途を有している。しかしながら、分子構造が緻
密である上、疎水性であり、さらに繊維表面が均一であ
るために天然繊維に比べると風合い、機能面では劣る。
また、染色性に関してもポリエステルの場合、高温、高
圧の条件下でないと染料が分子内に入り込めず、十分な
色濃度まで染色しないという欠点を有する。
により吸水、吸湿、発熱、蓄熱、難燃等、様々な機能を
有する新規ポリエステル繊維の開発が盛んになってきて
おり、多種多様な機能性繊維が開発されている。その中
でも難燃性を有する繊維製品は、防災に対する意識の向
上あるいは法整備に伴う難燃規制の強化等、一般、公共
を問わず関心が高まってきている。特にホテル、旅館、
病院、福祉施設等で使用されるインテリア関連商品では
ポリエステル製品が数多く使用されており、これらの製
品への難燃性の付与が必須となってきている。また、国
内だけでなく海外でも同様に、難燃性を有する繊維製品
はその需要を大幅に拡大しており、今後益々要求が増大
していくと予想される。
燃焼時にシアンやハロゲン等の有害ガスが発生したり、
後加工工程で繊維表面に難燃剤を固着させたために製品
の風合いが粗硬であったり、また洗濯による難燃耐久性
に欠けるなど多くの問題点があった。
として、ポリエステルの分子主鎖中に難燃性を付与する
原子の一つであるリン原子を導入するために、リン系化
合物を共重合する方法(主鎖型)が提案されている(特
公昭36−21050号公報、特公昭38−9447号
公報、特公昭53−13479号公報、特開昭50−5
3354号公報)。しかしながら、それら主鎖型はいず
れもポリエステル主鎖中にリン原子が存在するために耐
加水分解性に劣る、さらには結晶性が高いが故に染色性
に劣り、布帛とした時の風合い劣る等の問題があった。
一方、ポリエステル分子の側鎖にリン原子を導入した難
燃性共重合ポリエステル繊維(側鎖型)も知られている
(特公昭60−38417号公報、等)。この側鎖型リ
ン共重合ポリエステル繊維は、染色性の点で主鎖型のも
のと比較して優れているものの十分とは言えない。しか
も側鎖型リン共重合ポリエステル繊維の染色性を改良す
る場合、他方耐摩耗特性や熱安定性が低下する傾向にあ
り、従って染色性及び耐摩耗特性や熱安定性、等の機械
的特性の両面で優れた難燃性ポリエステル繊維が得られ
ていないのが現状である。
を克服し、従来の方法では達成し得なかった優れた染色
性及び耐摩耗特性や熱安定性、等の機械的特性を具備し
たしなやかな風合いを有し、かつ長期に安定した難燃性
をも有する難燃ポリエステル繊維を提供することを目的
とする。
解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち本発明は、下記物性を満足するリン原子の含有
量が500〜50,000ppmのリン化合物共重合ポ
リエステルからなり、糸摩耗試験において0.098N
/texの荷重下での摩耗切断までの回数が6500回
以上であることを特徴とする難燃ポリエステル繊維であ
る。 tanδmax≧0.250 Tα≦132℃ 1.730≦1.358×SG−Δn≦1.770 (ここで、tanδmaxは動的粘弾性測定における損失
正接の最大値を、Tαは損失正接が最大となる温度を表
し、SGは比重を、Δnは複屈折をそれぞれ表す。)
示されるリン化合物を添加して得られる共重合ポリエス
テルを用いたことを特徴とする上記記載の難燃ポリエス
テル繊維、引張破断伸度(DE)が20〜50%である
ことを特徴とする上記記載の難燃ポリエステル繊維、及
び沸水収縮率(SHW)が10%以下であることを特徴
とする上記記載の難燃ポリエステル繊維である。
基であり、R2、R3は同じか又は異なる基であって、そ
れぞれハロゲン原子、炭素原子数1〜10個の炭化水素
基、R 1より選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基
を表す。また、n1は1又は2であり、n2、n3はそれ
ぞれ0〜4の整数を表す。)
発明におけるポリエステルとは、主たる酸成分がテレフ
タル酸またはそのエステル誘導体、主たるグリコール成
分がエチレングリコールからなるものであるが、酸成分
として20モル%以下の脂肪族ジカルボン酸またはこれ
らのエステル形成誘導体、芳香族ジカルボン酸またはこ
れらのエステル形成性誘導体を共重合成分として含むこ
とができる。また、酸成分の20モル%以下のオキシカ
ルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を含むことも
できる。グリコール成分としては20モル%以下のプロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
1,10−デカメチレングリコール、4,4−ジヒドロ
キシビスフェノール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼン、2,5−ナフタレンジオール、これ
らのグリコールにエチレンオキサイドが付加したグリコ
ール、ポリエチレングリコール等を含むことができる。
の他の任意の重合体や酸化防止剤、制電剤、染色改良
剤、染料、顔料、艶消し剤その他の添加剤が含有されて
いても良い。
ポリマーは、リン原子を含有するリン化合物が共重合さ
れたポリエステルであり、リン化合物とは、ポリエステ
ルの構成成分であるジカルボン酸やジオールと反応して
ポリエステルに共重合することができる化合物である。
このリン化合物のなかで好ましい化合物は、ポリエステ
ルの側鎖及び/又は末端にリン原子を導入することがで
きる化合物であり、結晶性および非晶分子の配向性を乱
すという観点から側鎖にリン原子を導入できる化合物が
特に好ましい。
(1)で示される化合物が挙げられる。
基であり、R2、R3は同じか又は異なる基であって、そ
れぞれハロゲン原子、炭素原子数1〜10個の炭化水素
基、R 1より選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基
を表す。また、n1は1又は2であり、n2、n3はそれ
ぞれ0〜4の整数を表す。)
しては下記a〜βの化合物が挙げられる。
製造に用いられる共重合ポリエステルは、基本的には例
えば特公昭55−41610号公報に記載されるような
公知の方法で重合することができるが、該共重合ポリエ
ステルを溶融押出機を用いて紡糸口金より吐出し、引取
り速度1000m/分〜4500m/分、好ましくは1
500〜4000m/分の範囲で溶融紡糸することによ
り得ることができる。完成糸を得る方法としては、紡糸
と延撚を2ステップで行う方式あるいは1ステップで行
うスピンドロー方式のいずれでも構わない。この際重要
な製造条件として、紡糸口金面の温度は、通常のポリエ
チレンテレフタレートの溶融紡糸で設定される温度より
も10℃〜30℃低く設定することが肝要である。一般
に、紡糸温度を下げると紡糸張力が高くなるが、本発明
における難燃繊維を製造する上ではポリマーの固有粘度
を0.58〜0.62dl/gとし、溶融時の粘度を低
減することで紡糸張力を適切な領域に設定することが重
要となる。即ち、通常のポリエチレンテレフタレートと
同様の設定温度で紡糸するとポリマー粘度の低下および
重合度の低下が顕著となり紡糸張力が極端に低下し得ら
れた繊維の強度は低く、耐摩耗特性に劣るものとなる。
また、固有粘度を0.62dl/gよりも高くすると溶
融時の粘度が高く、紡糸時の張力も上昇するため分子の
配向が進行し、染色性が低下し、逆に0.58dl/g
以下にすると紡糸張力が極端に低下し、それに伴い強度
も著しく低下するため、本発明の所期の目的を達成する
ことが困難となる。
配向制御および糸切れ抑制の観点から3000〜900
0s-1にすることが肝要である。即ち3000s-1未満
であると溶融状態での分子配向が十分では無く、得られ
た繊維は強度が低く、耐摩耗性に劣るものとなる。ま
た、これらの欠点を解消すべく延伸倍率を上げると得ら
れた繊維の染色性が低下することになる。逆に9000
s-1を超えると紡糸口金面、特にオリフィス周辺の汚れ
がひどくなるため、糸切れが発生し易く、いずれの場合
も本発明の目的を達成することが困難となる。好ましく
は3500〜8500s-1である。また紡糸口金面から
冷却風の吹出し開始までの距離は80mm以下、好まし
くは70mm以下にすることが肝要である。これはポリ
マーが吐出されてからできるだけ早い段階で冷却するこ
とで紡糸張力を高め、紡糸での高変形速度下での延伸を
出来るだけ進行させ、後の延伸工程での低変形速度下で
の延伸倍率を少なくする方が完成糸の分子配列は低くな
るという点で好ましいからであり、80mmを超えると
糸条の冷却が遅れるため紡糸張力が低下し、紡糸での延
伸が進まないため、延伸工程での延伸倍率が高くなるた
め、結果として分子配向が高くなり染色性の観点で劣る
ものとなり、ひいては繊維のtanδmaxは0.250
未満となり本発明の目的とする繊維を得る事が困難とな
る。さらに、延伸工程でのセット温度は155℃以上が
好ましく、155℃未満ではセットが不十分であり、熱
安定性に劣る。このように、従来の難燃性ポリエステル
繊維では到達が困難であった染色性と機械的特性を具備
した繊維を得るには、上述の特定の製造条件、等を採用
することによりはじめて達成することができるのであ
る。
いられている共重合ポリエステルのリン原子の含有量は
500〜50,000ppmであることが望ましく、5
00ppm未満であると難燃性能に劣るばかりか、常圧
での分散染色が困難となる。また、50,000ppm
を超えるとリン原子を含有するリン化合物の共重合量を
多くする必要があり、その結果、ポリマーの融点が著し
く低下し、紡糸が困難となるばかりか、得られた繊維の
強度も低下するため好ましくない。より好ましくは1,
500〜30,000ppmである。
維はtanδmaxが0.250以上であることが望まし
い。0.250未満であると非晶部分の領域が少なくか
つモビリティーが低いために、染料が十分吸尽さず、し
かも耐摩耗特性が低下する。より好ましくは0.260
以上である。tanδmaxの上限は特に限定はされない
が、あまり高すぎると結晶性が大きく崩れるため、糸の
強力に影響を及ぼす恐れがある。また、tanδmaxを
示す温度は132℃以下であることが重要であり、13
2℃を超えると染色性が著しく低下する。より好ましく
は130℃以下である。tanδmaxを示す温度につい
ても特に下限は限定されないが低すぎると耐熱性に劣
る。
繊維は下記式を満足することが望ましく、 1.730≦1.358×SG−Δn≦1.770 1.358×SG−Δn<1.730の範囲では結晶化
度に対する分子配向度が高く、非晶部の緻密性が増し、
染色性及び耐摩耗特性に劣る。逆に、1.358×SG
−Δn>1.770の範囲では結晶化度に対する分子配
向度が低くなりすぎ、染色性には優れるが繊維強度が低
下するとともに、沸水収縮率が大きくなり熱安定性が低
下する。より好ましくは以下の範囲である。 1.735≦1.358×SG−Δn≦1.765
%であることが好ましい。20%未満であると、耐摩耗
特性が低下し、後加工通過時に毛羽が発生しする。逆に
50%を超えると繊維の熱安定性が低下するとともに製
編織工程における張力で糸が不用に伸ばされ寸法安定性
に問題が発生する。より好ましくは25%〜45%であ
る。
維は、摩耗強さが摩擦子の往復運動回数にして6500
回以上であることが好ましい。6500回未満であると
後加工工程での毛羽立ち、白化などの問題が生じ、本発
明の所期の目的を達成することが困難となる。より好ま
しくは6700回以上である。
繊維は、沸水収縮率(SHW)が10%以下、更には
9%以下であることが好ましい。SHWが10%を超え
ると熱的安定性に劣り、後工程での寸法変化が著しく、
布帛の風合いも粗硬なものとなり本発明の目的を達成す
ることは困難となる。
編物や不織布として使用され、一般衣料、カーペット、
カーテン、等の各種インテリア、スエードや車両用座席
シート、或いは安全ネット、養生シート、工事用メッシ
ュシート、等の工業資材、布団綿や布団側地、ミシン
糸、等各種用途に使用することができる。
お、本発明の評価に用いた方法は以下の通りである。
エンテック社製)を用いて、110Hzの周波数下で2
0℃より1℃/分の速度で230℃まで昇温しながら、
損失正接(tanδ)を測定し、その最大値をtanδ
maxとし、最大値を示す温度をTαとして評価した。
純水の混合液からなる密度勾配管により30℃で測定し
たn=3の平均値とした。
ーを装着した偏向顕微鏡によりレターデーションと繊維
径により求めたn=5の平均値とした。
ンテック社)によりゲージ長200mm、クロスヘッド
スピード200mm/分の条件で強度および伸度をそれ
ぞれ5回測定しその平均値で評価した。
095(7.10.2 B法)に準拠し、糸摩耗試験機を
用いて荷重を0.098N/tex、摩擦速度を115
回/分として摩擦子を往復運動させ、破断するまでの往
復回数を測定し、n=10の平均値で評価した。
3.3gに相当する荷重を加え、原糸50.0cmの長
さに予め印を付けておきガーゼに包んだ後、沸水中に3
0分間浸漬し、風乾した後同荷重を加えて印間の長さ
(L)を測定し、以下の式で算出した。 SHW(%)=(50−L)/50×100
限界酸素指数(LOI)で評価した。
−3700D)により測定径8mmφ、光源D65、視
野2°の条件でL*値を3回測定し、その平均値で評価
した。
フェード・オ・メーター(FAL-AU/H/BR)を使用して、
照射温度(BPT);63±3℃。照射時間40時間の条
件で光退色させ、グレースケール基準にて級判定した。
分とし、エチレングリコールをグリコール成分とし、前
記のリン含有化合物(s)をリン原子含有量が6000
ppmとなるよう共重合させたリン原子含有共重合ポリ
エステルを用いて紡糸温度262℃、せん断速度601
0s-1、引取り速度1450m/分で、紡糸口金面から
冷却風の吹出し開始までの距離を65mmとして溶融紡
糸した後、通常の条件にて2.79倍に延伸し、167
デシテックス48フィラメントの完成糸を得た。得られ
た糸を筒編地とした後精練を行い風乾の後、分散染料
(Dianix Black BG-FS200%;ダイスタージャパン製)に
より浴比1:50、染料濃度20%owfの条件の下、
130℃で60分間、染色を行い、乾燥後、測色計によ
り明度(L*)を測定すると共に耐光堅牢性についても
評価した。得られた布帛は、難燃性はもちろんのこと染
色性、耐光堅牢性共に優れていた。また、糸での耐摩耗
特性にも優れていた。
取り速度を1300m/分、延伸倍率を2.88倍とし
て、56デシテックス24フィラメントの完成糸を得た
以外は実施例1と同法にて布帛を得た。得られた布帛
は、難燃性はもちろんのこと染色性、耐光堅牢性共に優
れていた。また、糸での耐摩耗特性にも優れていた。
取り速度を3000m/分、口金面から冷却風の吹出し
開始までの距離を35mm、延伸倍率を1.67倍とし
てスピンドロー方式にて84デシテックス24フィラメ
ントの完成糸を得た以外は実施例1と同法にて布帛を得
た。得られた布帛は、難燃性はもちろんのこと染色性、
耐光堅牢性共に優れていた。また、糸での耐摩耗特性に
も優れていた。
ppmとし、紡糸温度を265℃とした以外は実施例1
と同法にて167デシテックス48フィラメントの完成
糸を得た。得られた布帛は、難燃性はもちろんのこと染
色性、耐光堅牢性共に優れていた。また、糸での耐摩耗
特性にも優れていた。
とした以外は実施例1と同法にて完成糸を得た。得られ
た糸は難燃性、染色性、および耐光堅牢性には優れてい
るものの摩耗特性に劣っており、さらに編み立て時に毛
羽が発生し、製編が困難であるといった課題が残った。
とした以外は実施例1と同法にて完成糸を得た。得られ
た糸は難燃性、染色性、摩耗特性および耐光堅牢性には
優れているものの製編時のテンションにより寸法変化が
生じ編立て性に劣るといった課題が残った。
45℃として完成糸を得た以外は実施例1と同法にて布
帛を得た。得られた布帛は難燃性、染色性、摩耗特性お
よび耐光堅牢性には優れているものの熱による寸法安定
性が低く、染色後は粗硬な風合いとなった点で課題が残
った。
mとなるよう共重合させたリン原子含有共重合ポリエス
テルを用い、紡糸温度を269℃として完成糸を得た以
外は実施例1と同法にて完成糸を得た。得られた糸は染
色性および難燃性に劣っていた。
ppmとなるよう共重合させたリン原子含有共重合ポリ
エステルを用い、紡糸温度を260℃とした以外は実施
例1と同法にて完成糸を得た。紡糸、延伸時の糸切れが
多く、操業性に問題があった。また、得られた糸は染色
性および難燃性に優れていたが、強力および摩耗特性に
劣っていた。
し開始までの距離を120mmとし、延伸倍率を2.9
2として完成糸を得た以外は実施例1と同法にて布帛を
得た。得られた繊維のtanδmaxは0.237と低
く、得られた布帛は染色性に劣っていた。
した以外は実施例1と同法にて完成糸を得た。得られた
繊維のtanδmaxは0.231と低く、しかも強度及
び耐摩耗性に劣っていた。
とした以外は実施例1と同法にて紡糸を試みたが、紡糸
時に糸切れが多発し、繊維が得られなかった。
カルボキシエチル)メチルホスフィン酸として完成糸を
得た以外は実施例1と同法にて布帛を得た。得られた繊
維のtanδmaxは0.230と低く、布帛は染色性に
劣っており、さらに糸の耐摩耗性にも劣っていた。
を有しながら、染色性および耐摩耗性と熱安定性に優れ
た難燃ポリエステル繊維を経済的かつ効率良く得ること
ができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記物性を満足するリン原子の含有量が
500〜50,000ppmのリン化合物共重合ポリエ
ステルからなり、糸摩耗試験において0.098N/t
exの荷重下での摩耗切断までの回数が6500回以上
であることを特徴とする難燃ポリエステル繊維。 tanδmax≧0.250 Tα≦132℃ 1.730≦1.358×SG−Δn≦1.770 (ここで、tanδmaxは動的粘弾性測定における損失
正接の最大値を、Tαは損失正接が最大となる温度を表
し、SGは比重を、Δnは複屈折をそれぞれ表す。) - 【請求項2】 下記一般式(1)で示されるリン化合物
を添加して得られる共重合ポリエステルを用いたことを
特徴とする請求項1記載の難燃ポリエステル繊維。 【化1】 (式中、R1は1価のエステル形成性官能基であり、
R2、R3は同じか又は異なる基であって、それぞれハロ
ゲン原子、炭素原子数1〜10個の炭化水素基、R1よ
り選ばれ、Aは2価もしくは3価の有機残基を表す。ま
た、n1は1又は2であり、n2、n3はそれぞれ0〜4
の整数を表す。) - 【請求項3】引張破断伸度(DE)が20〜50%であ
ることを特徴とする請求項1記載の難燃ポリエステル繊
維。 - 【請求項4】沸水収縮率(SHW)が10%以下である
ことを特徴とする請求項1記載の難燃ポリエステル繊
維。
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