JP3259045B2 - ロールコータ - Google Patents

ロールコータ

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JP3259045B2
JP3259045B2 JP02343697A JP2343697A JP3259045B2 JP 3259045 B2 JP3259045 B2 JP 3259045B2 JP 02343697 A JP02343697 A JP 02343697A JP 2343697 A JP2343697 A JP 2343697A JP 3259045 B2 JP3259045 B2 JP 3259045B2
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rolls
backup
outer peripheral
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知弘 米田
里志 卯川
克洋 大森
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株式会社ヒラノテクシード
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロールコータに関
し、詳しくは6本以上のロール式のコータに関し、主と
して、例えばシリコン樹脂などの無溶剤樹脂を用いた低
塗工に用いるロールコータに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ロールコ
ータとしては、図8に示すようなUコンマ方式(a)、
グラビアロール方式(b)、5本ロール方式(c)な
ど、種々のタイプのロールコータ(A´)があった。こ
れらのロールコータ(A´)はいずれも、外周面を相対
向させ、かつ互いに押圧し合った状態で金属ロールとゴ
ムロールとが交互に列設されている。このロール列にお
ける各ロールを、一端側から順次互い違いの方向に回転
させることにより、第1ロール(11)の外周面上に供給
した塗工液(T)を、他のロール外周面を次々に経由さ
せて前記ロール列における最終ロールであるバックアッ
プロール(B)の外周面上を走行するウエブ(W)に塗
布するようになしたロールコータである。なお、ロール
の回転速度は、第1ロール(11)から順に速くなり、最
終的にはウエブ(W)の走行速度と同一か、あるいはそ
れに近い値となる。
【0003】上記したロールコータ(A´)において、
最近、塗工精度の向上、及び塗工の高速化という要望が
ある。しかしながら、従来のロールコータ(A´)にあ
っては、上記した要望の双方に対して充分に対応できな
いという問題があった。すなわち、ロールの回転速度を
速めることによってある程度の高速化は達成されるが、
その反面、塗工が粗雑になる、つまり塗工精度の悪化を
招いた。また、塗工精度を優先すれば、回転速度の低下
を余儀無くされ、高速化が犠牲になった。このように、
塗工精度の向上と塗工の高速化とは両刃の剣であり、両
方を同時に達成させることは従来のロールコータ(A
´)では不可能であった。
【0004】[発明の目的]本発明は上記した実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、塗工精度の向上
と塗工の高速化の双方を同時に達成し得るロールコータ
を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本明細書において使用す
るターム「幅方向」は、特に規定しない限り「ウエブの
幅方向」を指す。
【0006】請求項1記載のロールコータは、外周面を
相対向させた状態で金属ロールとゴムロールとが交互に
列設され、このロール列における各ロールを一端側から
順次互いに異なる方向に回転させることにより、第1ロ
ールの外周面上に供給した塗工液が、他のロール外周面
を経由して、前記ロール列における最終ロールであるバ
ックアップロールの外周面上を走行するウエブに塗布さ
れるようになしたロールコータであって、前記第1ロー
ルからバックアップロールまでの間に第2ロール、第3
ロール、第4ロール、第5ロールが配されて、6本のロ
ール列が構成され、ロールコータ本体がベース部とカセ
ット部とにより構成され、前記カセット部がベース部に
対して着脱自在に取り付けられ、前記第1ロールから前
記第4ロールまでのロールが前記カセット部に各々配設
されるとともに、前記第5ロールとバックアップロール
が前記ベース部に各々配設されてなるものである。請求
項2記載のロールコータは、請求項1記載のロールコー
タにおいて、前記 した第1ロールと第2ロールとによ
り、塗工液を溜めるための液溜空間が前記両ロールの外
周面上に形成され、前記第1ロールからバックアップロ
ールにかけて回転速度を次第に上げていき、前記バック
アップロールの回転速度をウエブの走行速度と同じにす
るものである。請求項3記載のロールコータは、請求項
1または2記載のロールコータにおいて、前記した第1
ロールと第2ロールとにより、塗工液を溜めるための液
溜空間が前記両ロールの外周面上に形成され、前記液溜
空間に供給された塗工液における幅方向への流れ込みを
阻止するサイドダムが、該液溜空間の幅方向両側にそれ
ぞれ設けられ、しかも前記サイドダムは幅方向に移動可
能に取り付けられてなるものである。
【0007】請求項4記載のロールコータは、請求項1
〜3のいずれか1項に記載のロールコータにおいて、前
記バックアップロールの手前に位置するロールの近傍に
おいて、該ロール上の塗工液の幅方向両端部を掻き落と
して塗工幅を調整するブレードが設けられ、しかも前記
ブレードは、幅方向移動可能に設けられ、両ブレード間
の寸法を適宜変えることができるようにしたものであ
る。
【0008】
【作 用】請求項1、2記載のロールコータによれば、
塗工の高速化と同時に塗工精度を向上させることができ
る。すなわち、まず第1ロールからバックアップロール
まで順次ロールの回転速度を高める(部分的に見れば、
隣り合う2つのロールの回転速度が同じである場合もあ
るが、トータル的に見れば、第1ロールからバックアッ
プロールにかけて回転速度が高くなる)。そして、バッ
クアップロールより1つ手前のロールの回転速度をウエ
ブの走行速度と同じにするか、あるいはそれに近づけ
る。本発明のロールコータにあっては、従来よりロール
の数が多いので、第1ロールからバックアップロールま
での回転速度を従来と同じレベルか、あるいはそれより
も低い速度比で以て徐々に上げたとしても、ロールが多
い分、結果的にはバックアップロールの1つ手前のロー
ルを従来よりも速いスピードで回転させることが可能と
なる。また、回転速度のアップ度がより緩やかなほど、
塗工への悪影響を回避できるので、結果的には塗工精度
が向上する。これにより、塗工の高速化と同時に塗工精
度を向上させることができる。
【0009】また、ロールの数を増やすことで、塗工精
度の向上と塗工の高速化の双方を同時に達成することが
できるが、その反面、ロールの清掃(洗浄)やメンテナ
ンスがそれに応じて煩わしくなる。しかしこれらの問題
は、請求項1記載の発明では下記のように解決される。
すなわち、ベース部に対して着脱自在に取り付けられた
カセット部に、第1ロールから第4ロールまでの各ロー
ルが装備されているので、カセット部をベース部から取
り出すと同時に第1ロールから第4ロールまでの各ロー
ルを取り出すことができ、ロールの清掃(洗浄)やメン
テナンスが簡便となる。また、前述したように、上記第
1ロールから第4ロールまでのロールをカセット部ごと
取り出すことができるので、これらのロールを取り除い
た状態で、すなわちこれらのロールに邪魔されずに第5
ロールバックアップロール各ロールの清掃(洗浄)
やメンテナンスを行なうことができる。
【0010】請求項3記載のロールコータにあっては、
液溜空間に供給された塗工液における幅方向への流れ込
みを阻止するサイドダムが設けられ、しかも前記サイド
ダムが幅方向に移動可能に取り付けられているので、ひ
とたび塗工幅が変更すれば、前記サイドダムの移動を以
てこれに対応できる。
【0011】請求項4記載のロールコータにあっては、
幅方向左右両側にそれぞれブレードが設けられているの
で、アンダーカットロール(バックアップロールに対
し、その外周面への塗工液の付着防止をねらったロー
ル)を省略することができる。すなわち、通常、バック
アップロールの1つ手前(場合によっては2つ手前)に
アンダーカットロールが配設されている。このカットロ
ールは、幅方向両端部の径を小さくしたものであり、そ
の径小部分では1つ手前のロールと接触しないので塗工
液は転写されずウエブに対応する部分にのみ塗工液が載
る。このように、カットロールの外周面上では、塗工液
の幅寸法がウエブに見合った寸法に調整されるので、こ
のようなカットロールをバックアップロールの手前側に
配設することで、塗工液がウエブの耳部からはみ出して
バックアップロールの外周面に付着するのが防止され
る。
【0012】しかし、いったんウエブの幅寸法が変更に
なれば、当然のことながらウエブ幅寸法に見合ったカッ
トロールに交換しなければならず、作業所内にて非常に
面倒な作業が強いられた。請求項4記載のロールコータ
は、バックアップロールの手前側において塗工液の両耳
部を掻き落とすブレードが設けられているので、塗工液
がウエブに転写される前に当該塗工液の幅寸法を調整す
ることができ、これにより、アンダーカットロールを省
略することができる。しかも、前記ブレードは、幅方向
において移動可能となっているので、被塗工物となるウ
エブの幅寸法が変更になれば、当該ブレードを移動さ
せ、両ブレード間の寸法をウエブ幅に見合った間隔とな
るようにすればよく、充分に対応できる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。なお、以下の説明において、第1ロールがゴムロー
ルである例を挙げるが、本発明はこれによって限定され
るものではなく、第1ロールが金属ロールである場合も
本発明の範囲である。
【0014】図1は、本発明のロールコータ(A)の側
面図である。図に示すように、このロールコータ(A)
は、互いに幅方向中央部を相対向させて列設された7本
のロールを備えている。これら7本のロールは、ロール
列の一端側からゴムロールと金属ロールとが交互に並列
されたものである。すなわち、最下位(図1にあっては
右端)に位置する第1のゴムロールである第1ロール
(11)から左斜め上方に向けて順に、塗工液転写用の第
2ロール(12)、第3ロール(13)、第4ロール(1
4)、及び第5ロール(15)が設けられ、第5ロール(1
5)の上方には、ウエブ(W)の走行を支持するバック
アップロール(B)が配設され、さらにバックアップロ
ール(B)の真上にはニップロール(N)が設けられて
いる。これら7本のロール(11)(12)……(N)は、
互いに押圧し合った状態で並設されており、またそれぞ
れのロール(11)(12)……(N)が、図中にて矢印で
示した方向に回転する。すなわち、ロール列における各
ロールが、ロール列の一端側から順次互いに異なる方向
に回転するように構成されている。
【0015】第2ロール(12)およびこれ以降のロール
(13)(14)……は、軸芯が延びる方向を互いに合致さ
せて(軸芯が水平方向、かつ互いに平行となるように)
設けられている。また、第1ロール(11)は、第2ロー
ル(12)に対して軸芯を僅かに傾斜させて配設されてい
る。第1ロール(11)を傾斜させることにより、第1ロ
ール(11)と第2ロール(12)との間のクリアランス
(C)を流れる塗工液の量が幅方向において均一とな
り、ウエブ(W)に対する塗工を、ウエブ(W)幅方向
において均一な塗工厚みで以て行なうことができる。し
かし、本発明は、これによって限定されず、全てのロー
ルの軸芯が平行となるように設けることもできる。
【0016】本実施例におけるロールコータ(A)は、
これの本体部分(10)がベース部(10a)とカセット部
(10b)とにより区分されている。カセット部(10b)
は、ベース部(10a)に対して着脱自在であり、下部に
キャスター(20)が取り付けられている。これにより、
図1の二点鎖線で示したごとく、ベース部(10a)から
カセット部(10b)を容易に取り出すことができる。
【0017】上記したロール(11)(12)……(N)の
うち、第1ロール(11)から第4ロール(14)までがカ
セット部(10b)内に配設されている。また、その他の
ロール、すなわち第5ロール(15)、バックアップロー
ル(B)及びニップロール(N)がベース部(10a)内
に配設されている。
【0018】塗工時にあっては、第1ロール(11)と第
2ロール(12)とによってロール外周面上に形成される
側面三角形状の液溜空間(22)に塗工液(T)が供給さ
れる。
【0019】図2における符号(24)は、液溜空間(2
2)の幅方向両側において互いに対向する板状のサイド
ダムである。このサイドダム(24)は、液溜空間(22)
に供給された塗工液(T)の幅方向への流れ込みを阻止
するためのものである。すなわち、このサイドダム(2
4)は各々、逆三角形状をなし、下側のコーナー部(24
a)を挟んで隣接する2つの辺(24b)が円弧状をなし
ている。これにより、サイドダム(24)の側面(24c)
とロール外周面との密接状態を保つことができ、液溜空
間(22)に供給された塗工液(T)の漏洩を防ぐことが
できる。
【0020】以下、サイドダム(24)の取付構造につい
て説明する。図2に示すように、前記液溜空間(22)の
上方において幅方向に延びるネジ軸棒(26)が配設され
ている。このネジ軸棒(26)は、これの左右両端部にお
いて軸受(28)により回転自在に支持されている。な
お、前記の軸受(28)は、ロールコータ(A)本体から
延びる枠体(a)にそれぞれ取り付けられている。
【0021】上記したネジ軸棒(26)は、長手方向中央
部を境に、左右両側のネジ山が互いに逆方向(即ち、一
方側が左回り方向、他方側が右回り方向)に設けられ
た、いわゆる“両ネジ構造”となっている。また、サイ
ドダム(24)の上面にはネジ軸棒(26)を載せるため凹
部(30)が形成されており、この凹部(30)の内面には
ネジ溝(図示せず)が刻まれている。上記ネジ軸棒(2
6)は、このネジ溝と螺合している。ネジ軸棒(26)の
操作端部(26a)が一方の軸受(28)から突出してお
り、この操作端部(26a)を回転させることにより、ネ
ジ軸棒(26)が回転する。そして、ネジ軸棒(26)が回
転することにより、これと螺合する左右のサイドダム
(24)が互いに近付いたり、離れたりする(図2の矢印
参照)。従って、ウエブ(W)の幅寸法が変更になり、
塗工幅を変更する必要が生じた場合には、ネジ軸棒(2
6)の操作端部(26a)を回転させて両サイドダム(2
4)(24)間の距離を変えることにより対応できる。
【0022】全てのロールを所定の方向に回転させた状
態において(図1参照)、第1ロール(11)と第2ロー
ル(12)とのニップ間のクリアランス(C)に塗工液
(T)(例えばシリコン樹脂などの無溶剤樹脂)を供給
すれば、この塗工液(T)は前記クリアランス(C)を
流れ、まず第2ロール(12)の外周面上に転写される。
そして、第3ロール(13)、第4ロール(14)の各外周
面を経由して、第5ロール(15)の外周面にまで順次転
写されていく。一方、ウエブ(W)は、上記ニップロー
ル(N)とバックアップロール(B)とによりニップさ
れたのちバックアップロール(B)の外周面上を走行し
て方向が転換され、その後バックアップロール(B)と
第5ロール(15)とによってニップされる。この時、第
5ロール(15)の外周面上の塗工液(T)がウエブ
(W)に転写され、該ウエブ(W)の表面に対し連続し
て塗工液(T)が塗着されていく。なお、被塗工物であ
るウエブ(W)の素材(紙、アルミ箔、プラスチックな
ど)に応じ、第5ロール(15)をゴムロール、セラミッ
クスコートロール、ハードクロムメッキロールから適宜
選択して塗工面の安定化を図ることができる。
【0023】第1ロール(11)の回転は非常に緩慢であ
るが、第2ロール(12)から第5ロール(15)にかけて
次第に高くなるように構成され、最終的には、バックア
ップロール(B)上のウエブ(W)の走行速度に見合っ
たスピードに達する。具体的に言えば、ウエブ(W)の
走行速度(バックアップロール(B)の回転速度)を1
00とすれば、第1ロール(11)の速度比は1%であ
り、第2ロール(12)は3〜30%、第3ロール(13)
は30〜50%、第4ロール(14)は50〜80%、第
5ロール(15)は80〜110%のごとくであるが、こ
れに限るものではない。
【0024】このように、ロールの回転速度を順次上げ
ていくことにより、各ロール外周面上に転写される塗工
液(T)の塗工幅が、図3に示すように次第に幅広に拡
大していく。そこで、拡大された塗工幅を、バックアッ
プロール(B)の手前側にて、一旦ウエブ(W)の幅寸
法に見合った幅に調整する必要が生じる。この問題に鑑
み、本実施例では塗工液(T)の両耳端部を掻き取っ
て、幅寸法を調節する掻取り装置が第4ロール(14)の
近傍に装備されている。以下、図4および図5に基づい
て、この掻取り装置(40)を説明する。
【0025】掻取り装置(40)は、大きく分けて、支持
軸(42)と、可動体(44)と、ブレードよりなるスクレ
パー(46)とにより構成する。すなわち、図に示すよう
に、第4ロール(14)の径方向外方位置に、幅方向に延
びる支持軸(42)が取り付けられている。この支持軸
(42)には、左右一対の可動体(44)が固定ネジ(48)
によってしっかりと軸着されている。この可動体(44)
は、前記固定ネジ(48)を緩めることによって装着状態
が緩解されるので、可動体(44)上面から突出する球状
の取手部(50)を持って支持軸(42)に沿って(幅方向
に)移動させることができ、かつ支持軸(42)を中心と
した回転運動が可能となる。可動体(44)におけるロー
ル側の端部には、プラスチック刃(プラスチックブレー
ド)よりなるスクレパー(46)(幅寸法、例えば150
mm)が取り付けられている。このスクレパー(46)
は、取付位置から第4ロール(14)に向かうとともに先
端が外周面上にまで達しているので、第4ロール(14)
を回転させることにより、該ロール上の塗工液(T)を
スクレパー(46)の先端(刃先)(46a)により掻き取
ることができる。
【0026】なお、左右一対の可動体(44)は、第4ロ
ール(14)の近傍において次のように位置決め固定され
る。すなわち、右側の可動体(44)は、これにおけるス
クレパー(46)の内側の縁部が、図3に示すように、ウ
エブ(W)の右側の縁部(耳部)に対応する位置あるい
はそれよりも若干内方側の位置に固定され、また左側の
可動体(44)は、これにおけるスクレパー(46)の内側
の縁部が、図3に示すように、ウエブ(W)の左側の縁
部(耳部)に対応する位置あるいはそれよりも若干内方
側の位置に固定される。このようにすることにより、バ
ックアップロール(B)の手前側にて塗工幅をウエブ
(W)の幅寸法に見合ったものに調整することができ
る。これにより、塗工液(T)がウエブ(W)の両耳部
からはみ出してバックアップロール(B)の外周面が汚
れるのを防止することができる。
【0027】しかし、実際は、第5ロール(15)の回転
速度が、第4ロール(14)の回転速度よりも高くなって
いるので、塗工幅は第5ロール(15)上にてさらに拡大
し、最終的にはウエブ(W)の幅よりも僅かに大きくな
ることもある。この場合にあっては、塗工液(T)がウ
エブ(W)の耳部から僅かにはみ出し、バックアップロ
ール(B)の外周面に付着して汚染原因となる可能性が
生じるが、本実施例のロールコータ(A)にあっては、
バックアップロール(B)の外周面に塗工液(T)が付
着した場合、これを一旦ニップロール(N)に転写し、
当該塗工液をニップロール(N)上で取り除くクリーニ
ング装置がニップロール(N)の近傍に取り付けられて
いる。以下、図6および図7に基づいてクリーニング装
置(60)を説明する。
【0028】図7に明瞭に示されているように、ニップ
ロール(N)の径方向外方において、プラスチック刃
(プラスチックブレード)よりなるドクター(62)が設
けられている。このドクター(62)は、ニップロール
(N)の略全幅に亘り幅方向に延びている。符号(64)
は、コの字状をなすドクター保持具であり、長手方向全
域にスリット(64a)を有している。上記したドクター
(62)は、その下部が前記スリット(64a)に挿入され
て固定されている。前記保持具(64)に固定されたドク
ター(62)は、ニップロール(N)の接線方向(あるい
はそれに近い方向)に延び、しかもその先端(刃先)
(62a)がニップロール(N)の外周面にまで達してい
る。符号(66)は、ロールコータ本体(10)から延びる
アーム部材(68)であり、図中におけるP点を中心とし
て回動可能に設けられている。このアーム部材(68)
に、前記したドクター保持具(64)が取着されている。
これらドクター(62)、ドクター保持具(64)、アーム
部材(68)によってクリーニング装置(60)が構成され
る。アーム部材(68)を回転させることによりドクター
(62)が一緒に回動するので(図6における2点鎖線参
照)、ドクター(62)が不要な時はニップロール(N)
から退避させておくことができる。また、アーム部材
(68)の回動度合を調整することにより、ニップロール
(N)に対するドクター(62)の当接状態を適宜調節す
ることができる。
【0029】塗工液(T)がウエブ(W)の耳部からは
み出してバックアップロール(B)の外周面に付着し、
延いてはニップロール(N)が汚れた場合、上記したク
リーニング装置(60)におけるドクター(62)をニップ
ロール(N)の外周面に当てることにより、その先端
(刃先)(62a)により削り落とされる(掻き落とされ
る)。
【0030】本実施例のロールコータ(A)は上記のよ
うに構成されているので、塗工の高速化と同時に塗工精
度を向上させることができる。すなわち、第1ロール
(11)からバックアップロール(B)までの回転速度
を、従来よりも低い速度比で以て徐々に上げたとして
も、本発明のロールコータ(A)は、従来よりもロール
の数が多いので、その分、バックアップロール(B)の
1つ手前のロールを従来より速いスピードで回転させる
ことができる。また、回転速度のアップがより緩やかな
ほど、塗工への悪影響を回避できるので、結果的には塗
工精度が向上する。
【0031】また、ロールコータ本体(10)を、ベース
部(10a)と、これに対して着脱自在に取り付けられた
カセット部(10b)とにより構成し、第1ロール(11)
から第4ロール(14)までの各ロールを前記カセット部
(10b)に装備したので、カセット部(10b)をベース
部(10a)から取り出すと同時に第1ロール(11)から
第4ロール(14)までの各ロールを取り出すことがで
き、ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスが非常に簡便
となる。また、前述したように、上記第1ロール(11)
から第4ロール(14)までのロールをカセット部(10
b)ごと取り出すことができるので、これらのロールに
邪魔されずに第5ロール(15)からバックアップロール
(B)までの各ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスを
行なうことができる。
【0032】さらには、液溜空間(22)に供給された塗
工液(T)における幅方向への流れ込みを阻止するサイ
ドダム(24)が、幅方向に移動可能に取り付けられてい
るので、ひとたび塗工幅が変更すれば、前記サイドダム
(24)の移動を以てこれに対応できる。また、バックア
ップロール(B)の手前側において、幅方向左右両側に
それぞれ掻取り装置(40)が設けられているので、もは
やアンダーカットロールを使用する必要がなくなる。
【0033】なお、本実施例にあっては、第1ロール
(11)からバックアップロール(B)までのロール列を
6本のロールにより構成したが、これに限らず、7本あ
るいは8本のロールにより構成することもできる。
【0034】
【発明の効果】本発明により、塗工の高速化と同時に塗
工精度を向上させることができた。
【0035】また、第1ロールから第4ロールまでのロ
ールをカセット部ごと取り出すことができるので、各ロ
ールの清掃(洗浄)やメンテナンスが容易となった。さ
らに、塗工幅の変更に対しても簡単に対応でき、アンダ
ーカットロールの使用を省略することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すロールコータの側面図
である。
【図2】サイドダムと、これの取付構造を示す斜視図で
ある。
【図3】塗工液が塗工幅を拡大させながらウエブに向か
う状態を示す説明図である。
【図4】掻取り装置の斜視図である。
【図5】前図の断面図である。
【図6】ニップロールと、これの近傍を示した側面図で
ある。
【図7】ニップロールの外周面に当てがわれたドクター
の斜視図である。
【図8】従来のロールコータを示す略示説明図である。
【符号の説明】
A……ロールコータ B……バックアップロール T……塗工液 10……ロールコータ本体 10a……ベース部 10b……カセット部 11……第1ロール 12……第2ロール 13……第3ロール 14……第4ロール 15……第5ロール 22……液溜空間 24……サイドダム 46……スクレパー 62……ドクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−100976(JP,A) 特開 平6−71209(JP,A) 特開 平7−16517(JP,A) 実開 平5−84457(JP,U) 特公 昭60−38186(JP,B2) 特公 昭57−38309(JP,B2) 特公 昭32−10647(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 1/02 - 1/12 B05D 1/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面を相対向させた状態で金属ロールと
    ゴムロールとが交互に列設され、このロール列における
    各ロールを一端側から順次互いに異なる方向に回転させ
    ることにより、第1ロールの外周面上に供給した塗工液
    が、他のロール外周面を経由して、前記ロール列におけ
    る最終ロールであるバックアップロールの外周面上を走
    行するウエブに塗布されるようになしたロールコータで
    あって、前記第1ロールからバックアップロールまでの間に第2
    ロール、第3ロール、第4ロール、第5ロールが配され
    て、6本のロール列が構成され、 ロールコータ本体がベース部とカセット部とにより構成
    され、 前記カセット部がベース部に対して着脱自在に取り付け
    られ、前記第1ロールから前記第4ロールまでのロール
    が前記カセット部に各々配設されるとともに、前記第5
    ロールとバックアップロールが前記ベース部に各々配設
    されてなる ことを特徴とするロールコータ。
  2. 【請求項2】前記した第1ロールと第2ロールとによ
    り、塗工液を溜めるための液溜空間が前記両ロールの外
    周面上に形成され、 前記第1ロールからバックアップロールにかけて回転速
    度を次第に上げていき、前記バックアップロールの回転
    速度をウエブの走行速度と同じにする ことを特徴とする
    請求項1記載のロールコータ。
  3. 【請求項3】前記した第1ロールと第2ロールとによ
    り、塗工液を溜めるための液溜空間が前記両ロールの外
    周面上に形成され、前記液溜空間に供給された塗工液に
    おける幅方向への流れ込みを阻止するサイドダムが、該
    液溜空間の幅方向両側にそれぞれ設けられ、しかも、前
    記サイドダムは幅方向に移動可能に取り付けられてなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のロールコー
    タ。
  4. 【請求項4】前記バックアップロールの手前に位置する
    ロールの近傍において、該ロール上の塗工液の幅方向両
    端部を掻き落として塗工幅を調整するブレードが設けら
    れ、しかも前記ブレードは、幅方向移動可能に設けら
    れ、両ブレード間の寸法を適宜変えることができるよう
    にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記
    載のロールコータ。
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