JP3257705B2 - 熱可塑性ポリカーボネート - Google Patents

熱可塑性ポリカーボネート

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JP3257705B2
JP3257705B2 JP27930692A JP27930692A JP3257705B2 JP 3257705 B2 JP3257705 B2 JP 3257705B2 JP 27930692 A JP27930692 A JP 27930692A JP 27930692 A JP27930692 A JP 27930692A JP 3257705 B2 JP3257705 B2 JP 3257705B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はポリカーボネートの重量をベース
として0.01〜10.0重量%、好ましくは0.1〜
5.0重量%の式(I)
【0002】
【化3】
【0003】式中、RはH、C1〜6アルキル、テトラヒ
ドロピラニルまたはシリル基を表わし、R’はHまたは
1〜6アルキルを表わし、そしてxは1〜100の整数
である、に対応するポリアルキレンオキシド及びポリカ
ーボネートの重量をベースとして0.1〜10重量%、
好ましくは0.1〜5.0重量%の、スルホン酸エステ
ル置換基を持つ芳香族化合物を含む熱可塑性ポリカーボ
ネートに関する。
【0004】上記の添加剤の組合せはポリカーボネート
をガンマ線の効果に対して安定化させ、従ってこれらの
ポリカーボネートから製造される成形物は例えば医学に
おける滅菌可能装置として使用し得る。
【0005】その物理的特性のために、熱可塑性ポリカ
ーボネートは医学分野における応用に適している。これ
らの用途のために、熱可塑性ポリカーボネートの成形物
は劣化されずに無限に滅菌することができる。滅菌は水
蒸気を用いる処理がポリカーボネートに対して永久的な
損傷を生じさせるためにガンマ線の照射により行われ
る。
【0006】しかしながらまた、ガンマ線の照射は色を
黄色に変化させることによりポリカーボネートに永久的
な損傷を生じさせる。ガンマ線により生じる損傷は本発
明による芳香族スルホン酸エステルの使用により大きく
抑制される。
【0007】ガンマ線の効果に耐える熱可塑性ポリカー
ボネートの製造方法は種々ある〔例えばヨーロッパ特許
出願公開第0,296,473号、米国特許第4,80
4,692号(Mo3005)及び同第4,963,5
98号(Mo3047)参照〕。
【0008】またガンマ線の効果に対してハロゲンを含
まぬポリカーボネートを安定化させるためにポリアルキ
レンオキシド及びハロゲン化されたポリカーボネートを
相互に組合せて使用し得ることが公知である(ヨーロッ
パ特許出願公開第0,376,289号参照)。
【0009】加えて、ポリアルキレンオキシドをポリカ
ーボネートの紡糸溶液にその結晶化を促進するために加
え得ることが公知である(米国特許第3,385,81
4号参照)。
【0010】芳香族スルホン酸エステル化合物はポリカ
ーボネートにおける添加剤として公知ではないが、スル
ホン酸塩は耐燃剤として公知である(米国特許第4,8
80,855号、同第4,579,896号、同第4,
535,108号及び同第4,001,185号参
照)。芳香族スルホン酸塩は芳香族スルホン酸エステル
誘導体より弱いガンマ線に対する効果を有する。
【0011】かくてガンマ線の効果に対する熱可塑性ポ
リカーボネートの耐久性に対する2つの成分の結合され
た効果は公知ではなく、また必然的でもない。
【0012】本発明により安定化される熱可塑性ポリカ
ーボネートは文献から公知である。本発明により安定化
されるポリカーボネートは例えば次のジフェノールの1
つまたはそれ以上をベースとする熱可塑性芳香族ホモポ
リカーボネート及びコポリカーボネートである:ハイド
ロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェニル、
ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒ
ドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒドロ
キシフェニル)−スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェ
ニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケ
トン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、
ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、α,α’−
ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼ
ン並びにその核アルキル化及び核ハロゲン化された化合
物。これらの及び他の適当なジフェノールは例えば米国
特許第3,028,365号、同第3,275,601
号、同第3,148,172号、同第3,062,78
1号、同第2,991,273号、同第3,271,3
67号、同第2,999,835号、4,982,01
4号及び同第2,999,846号、ドイツ国特許出願
公開第1,570,703号、同第2,063,050
号、同第2,063,052号、同第2,211,95
6号、同第2,211,957号、フランス国特許第
1,561,518号並びにH.シュネル(Schne
ll)著、「ポリカーボネートの化学及び物理(Che
mistry and Physics of Pol
ycarbonates)」インターサイエンス(In
terscience)出版、ニューヨーク、1964
に記載されている。
【0013】好適なジフェノールは例えば4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,
α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソ
プロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3
−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メ
タン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)−メタン、ビス−(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、2,4−ビス−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−
メチルブタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,α’−
ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
−p−ジイソプロピルペンゼン、2,2−ビス−(3,
5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及
び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
【0014】殊に好適なジフェノールは例えば2,2−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2
−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−
4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シ
クロヘキサン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンであ
る。
【0015】好適な芳香族ポリカーボネートは好適なも
のとして挙げられた1つまたはそれ以上をベースとする
ものである。殊に好適なコポリカーボネートは2,2−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及び殊に
好適なものとして挙げられた他のジフェノール1つをベ
ースとするものである。他の殊に好適なポリカーボネー
トは全く2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
プロパンまたは1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンをベース
とするものである。
【0016】芳香族ポリカーボネートは公知の方法で、
例えば上記の文献に記載されるようにビスフェノール及
びジフェノールカーボネートからの溶融エステル転移法
並びにビスフェノール及びホスゲンからの2相界面法に
より製造し得る。
【0017】芳香族ポリカーボネートは少量、好ましく
は0.05〜2.0モル%(用いるジフェノールをベー
スとして)の量の3官能性またはそれ以上の化合物、例
えば3個またはそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基
を含むものの配合により分枝させ得る。
【0018】このタイプのポリカーボネートは例えばド
イツ国特許出願公開第1,570,533号、同第1,
595,762号、同第2,116,974号、同第
2,113,347号、英国特許第1,079,821
号、米国特許第3,544,514号及びドイツ国特許
出願公開第2,500,092号に記載される。
【0019】本発明により使用し得る3個またはそれ以
上のフェノール性ヒドロキシル基を含む化合物のあるも
のには例えばフロログルシノール、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
ト−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−
(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,
1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、
2,2−ビス−〔4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−シクロヘキシル〕−プロパン、2,4−ビス−
(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェノー
ル、2,6−ビス−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、ヘキサ−〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルイソプロピル)−フェニル〕−オルトテレフタル酸
エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタ
ン、テトラ−〔4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロ
ピル)−フェノキシ〕−メタン及び1,4−ビス−
〔(4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニル)−メチ
ル〕−ベンゼンがある。他の3官能性化合物のあるもの
には2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩
化シアヌル及び3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロイン
ドールがある。
【0020】芳香族ポリカーボネートはCH2Cl2中に
て25℃及びCH2Cl2100ml中で0.5gの濃度
での相対粘度の測定により求める際に一般に10,00
0から200,000以上の範囲、好ましくは20,0
00〜80,000の範囲の重量平均分子量wを有す
るべきである。
【0021】ポリカーボネートの分子量wを調整する
ために計算量の連鎖停止剤例えばフェノール、ハロフェ
ノールまたはアルキルフェノールを公知の方法で用い
る。
【0022】適当なポリアルキルオキシド(I)は例え
ばジヒドロピランで末端化され、G PCによる測定で5
00〜3,500の範囲のMn値を有するポリプロピレ
ングリコールである。
【0023】ポリアルキレンオキシド(I)は熱可塑性
ポリカーボネート中に公知の方法で配合する。
【0024】スルホン酸エステル置換基を含む適当な芳
香族化合物は好ましくは式(II)、(III)、(I
V)及び(V)
【0025】
【化4】
【0026】式中、Ar1は炭素原子6〜20個を含む
2結合単核性芳香族基または式
【0027】
【化5】−Ar’−M1−Ar’− に対応する2核性基であり、ここにAr’はアルキルま
たはハロゲンで置換し得るフェニレン基であり、 但し、RIV=HまたはC1〜4アルキル、 Ar2はアルキル置換基1〜2個を持ち得る、炭素原子
6〜20個を含む単結合単核性芳香族基であり、Ar3
はアルキル置換基1〜2個を持ち得る、炭素原子6〜2
0個を含む2結合単核性芳香族基、または式
【0028】
【化6】Ar’−M2−Ar の2核性基であり、ここにAr’はハロゲンまたはアル
キルで置換し得るフェニレン基であり、そして に対応するものである。
【0029】またAr3は2結合フェノールフタレイン
【0030】
【化7】
【0031】式中、Ar4は単核性芳香族C6〜20基であ
る、であり得る。
【0032】式(II)、(III)及び(IV)の全
ての場合に、R’’及びR’’’はC1〜10アルキル、
5〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C7〜10アラ
ルキル、ClまたはBrである。
【0033】適当な(II)の例には4,4’−フェニ
ルジスルホン酸フェニルエステル、ナフチルジスルホン
酸フェニルエステル、4,4’−ジフェニルスルホンジ
スルホン酸フェニルエステル、4,4’−ベンゾフェノ
ンジスルホン酸フェニルエステル、4,4’−ベンジル
ジスルホン酸フェニルエステルがある。
【0034】適当な(III)の例にはベンゼンスルホ
ン酸フェニルエステル、トルエンスルホン酸フェニルエ
ステル、ナフチルスルホン酸フェニルエステルがある。
【0035】適当な(IV)の例にはビスフェノールA
ジベンゼンスルホン酸エステル、フェノールフタレンジ
ベンゼンスルホン酸エステル、テトラブロモビスフェノ
ールAジベンゼンスルホン酸エステル、スルホニルビス
−ベンゼンジベンゼンスルホン酸エステルがある。
【0036】適当な(V)の例には1,8−ナフトスル
トンがある。
【0037】またスルホン酸エステル置換基を持つ芳香
族化合物を公知の方法で熱可塑性ポリカーボネート中に
配合する。
【0038】従ってまた本発明は式(I)に対応するポ
リアルキレンオキシドをポリカーボネートの重量をベー
スとして0.01〜10.0重量%、好ましくは0.1
〜5.0重量%の量で熱可塑性ポリカーボネート中に配
合し、スルホン酸エステル置換基を持つ芳香族化合物を
ポリカーボネートの重量をベースとして0.01〜1
0.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%の量で
このものに同時にか、または順次ポリカーボネート溶融
物を介するか、または公知の不活性溶媒中のポリカーボ
ネートの溶液を介して配合し、随時溶媒の蒸発後に、得
られる混合物を冷却し、そして造粒するか、或いは直接
成形物に押出すか、またはフィルムにキャスティングす
ることを特徴とする、本発明による混合物の製造方法に
関する。
【0039】また本発明は0.01〜10.0重量部、
好ましくは0.1〜5.0重量部の量の式(I)に対応
するポリアルキレンオキシドと0.01〜10.0重量
部、好ましくは0.1〜5.0重量部の量の、スルホン
エステル置換基を持つ芳香族化合物とからなり、その
際に成分の重量部が相互に独立して必要に応じて上記の
範囲内で選択できる、安定剤配合物に関する。
【0040】通常の添加剤例えば離型剤、可塑剤、フィ
ラー及び強化材料を公知の方法で本発明により安定化さ
れるポリカーボネートに加え得る。
【0041】本発明により安定化されるポリカーボネー
トは公知の方法で押出または射出成形により種々の種類
の成形物に処理し得る。
【0042】従ってまた、本発明は本発明による混合物
から製造されるポリカーボネート成形物に関する。
【0043】医学に用いる際に適する成形物は例えば血
液中の酸素の供給用のパイプ、腎臓透析用の容器、ホー
ス接続部品及び心臓用プローブである。
【0044】従ってまた、本発明は滅菌可能装置の製造
に対する本発明によるポリカーボネート成形物の使用に
関する。
【0045】ガンマ線を用いる安定化されたポリカーボ
ネート成形物の処理は例えば2MeVバン・デ・グラフ
(van de Graff)ジェネレータを用いる照
射により行う。この放射源は関連するDIN仕様により
較正される。30kGy(3Mrad)の照射量が6分
間に適用され得る。ジェネレータは100μAの電子流
を生成させる。材料において、電子のエネルギー損失は
主にイオン化及びまた粒子の遅延による放射によっても
たらされる。放射源への直接的接近によって試料を照射
直後に物理的に検査することができる(極めて大きい変
化が生じる場合)。他の利点は放射パラメータを変え得
ることである。商業的な放射滅菌において、かかる変化
は困難である。
【0046】
【実施例】用いた成分: 1.ベンゼンジスルホン酸フェニルエステル 2.フェノールフタレンジフェニルスルホン酸エステル 3.ジフェニルスルホンジフェニルスルホン酸エステル 4.1,8−ナフトスルトン 5.ジフェニルスルホンスルホネート、ナトリウム塩 6.その製造がヨーロッパ特許出願公開第0,286,
473号、実施例1に記載される、2,000のMn
(例えばGPCにより測定される数平均分子量)を有す
る式
【0047】
【化8】
【0048】に対応するジヒドロピラン末端化されたポ
リプロピレンオキシド。
【0049】全ての成分を28,000のMwを有する
フェノール末端化されたビスフェノールAポリカーボネ
ートに用いた。
【0050】〔実施例1〕スルホン酸エステルの代表的
な製造方法を次に記載する。フェノール94.11gを
MgCl22000mlに溶解し、そして撹拌した。ト
リエチルアミン202.30gを加えた。窒素を吹き込
んだ後、塩化1,3−ベンゾジスルホニル70.1gを
徐々に滴下しながら加えた。溶液を2時間撹拌した。生
成物を溶液から沈殿させ、そして水で洗浄した。融点は
78℃であった。
【0051】〔実施例2〕添加剤を押出物を混合するこ
とによりポリカーボネート樹脂中に配合し、そして続い
て押出した。射出成形物を3.0Mradで照射した。
ラジカル濃度及び黄ばみ指数(yellowness
index)を10日間にわたって測定した。下の表1
は照射0時間及び10日後の厚さ4mmのフィルムに対
するポリカーボネート及び添加剤含有組成物に対して測
定された黄ばみ指数及びデルタ黄ばみ指数を示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 591063187 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD (72)発明者 カルステン−ヨゼフ・イデル ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・アムシユバルツカンプ38 (72)発明者 チヤールズ・ランデイ アメリカ合衆国ペンシルベニア州15219 −2502ピツツバーグ・グラントストリー ト500・ワンメロンセンター (56)参考文献 米国特許出願公開4094710(US,A) 米国特許出願公開4804692(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリカーボネート、ポリカーボ
    ネートの重量をベースとして0.01〜10.0重量%
    の式(I) 【化1】 式中、RはH、C1〜6アルキル、テトラヒドロピラニル
    またはシリル基を表わし、 R’はHまたはC1〜6アルキルを表わし、そしてxは1
    〜100の整数である、 に対応するポリアルキレンオキシド及びポリカーボネー
    トの重量をベースとして0.1〜10重量%の、スルホ
    ン酸エステル置換基を持つ芳香族化合物から成る混合
  2. 【請求項2】 式(I)のポリアルキレンオキシド及び
    スルホン酸エステル置換基を持つ芳香族化合物を請求項
    1に記載の重量で同時にか、または順次のいずれかで、
    ポリカーボネート溶融物を介するか、または公知の不活
    性溶媒中のポリカーボネートの溶液を介して熱可塑性ポ
    リカーボネート中に配合し、そして随時溶媒の蒸発後
    に、得られる混合物を冷却し、そして造粒するか、成形
    物に押出すか、またはフィルムにキャスティングするこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の混合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 0.01〜10.0重量部の量の式
    (I) 【化2】 式中、RはH、C1〜6アルキル、テトラヒドロピラニル
    またはシリル基を表わし、 R’はHまたはC1〜6アルキルを表わし、そしてxは1
    〜100の整数である、 に対応するポリアルキレンオキシドと0.01〜10.
    0重量部の量の、スルホン酸エステル置換基を持つ芳香
    族化合物とからなり、その際に成分の重量部が相互に独
    立して必要に応じて上記範囲内で選択できる、安定剤配
    合物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の混合物から製造される
    ポリカーボネート成形物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のポリカーボネート成形
    物の使用によって製造された滅菌可能装置。
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