JP3256321B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3256321B2
JP3256321B2 JP7044393A JP7044393A JP3256321B2 JP 3256321 B2 JP3256321 B2 JP 3256321B2 JP 7044393 A JP7044393 A JP 7044393A JP 7044393 A JP7044393 A JP 7044393A JP 3256321 B2 JP3256321 B2 JP 3256321B2
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政良 白石
樹 佐藤
克彦 佐藤
広重 池野
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を被記録媒体
に吐出、付着させ記録を行うインクジェット記録方式を
用いた記録装置に関するものであり、特に被記録媒体の
種類に影響されずに安定した高品位な印字を得る事を可
能としたインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の記録
用インク吐出方式、例えば静電吸引方式、圧電素子を用
いて記録用インクに機械的振動又は変位を与える方式、
記録用インクを加熱して発泡させその圧力を利用する方
式等により、インクの小滴を発生及び飛翔させ、それら
の一部若しくは全部を紙等の被記録媒体上に付着させて
記録を行うものであり、このインクジェット記録方式を
利用したインクジェット記録装置は、騒音の発生が少な
く、高速印字、高品位印字、多色印字の行える記録装置
として注目されている。
【0003】このようなインクジェット記録装置におい
ては、インクジェット式記録によって被記録媒体上に付
着した記録用インクがにじみや流れを発生し印字品位を
損ねる事が無いように、基紙上に無機顔料のような多孔
質で吸水量が大きく、かつ記録用インク中の着色成分を
吸着する特殊な材料による層を塗工したインクジェット
専用紙や、記録用インクが流れにくいように表面を特殊
処理したインクジェット専用フィルムなどのような専用
の被記録媒体を使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような限
定された被記録媒体を使用しなければ、インクジェット
記録方式においては高品位な印字記録が行えないと言う
問題があった。さらに、インクジェット記録装置を取り
扱う使用者が、誤って被記録媒体の種類を違えて使用す
ると、記録用インクのにじみにより高品位な印字記録が
行えないばかりでなく、記録用インクの流れにより記録
装置内部に致命的な汚染を生じさせてしまうという問題
があった。
【0005】そこで本発明は、上述のような問題点を解
決し、使用する被記録媒体の種類に限定されずに高品位
なインクジェット式記録を可能とし、また記録用インク
の流れによる記録装置内部の汚染などの生じることの無
い、インクジェット記録装置を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては記録信号に応じて記録用インクを
吐出し、被記録媒体上に像を記録するインクジェット記
録装置において、前記記録信号を遅延させる遅延手段
と、前記遅延手段の出力信号に応じて記録をする記録手
段と、前記記録信号に応じて被記録媒体上に記録用イン
クによる記録がなされるより以前に、被記録媒体上にコ
ーティング材料をコーティングするコート手段と、前記
コート手段が行うコーティングの回数、あるいはコーテ
ィングの順序を制御する制御手段を設けた。
【0007】
【作用】上述のような手段を設けることにより、記録用
インクを適度に吸収または適度に相溶するような特徴を
もつ樹脂材料を含有したコーティング材料を、記録用イ
ンクによる記録がなされるより以前に被記録媒体上の所
定の領域にコーティングすることができる。これによ
り、記録用インクによる像記録は、使用する被記録媒体
の種類に関係なく上述のような特徴を持つ樹脂材料から
なるコーティング膜上に行われるため、使用する被記録
媒体の種類に限定されずに高品位なインクジェット式記
録を可能とするようなインクジェット記録装置を提供す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、これ
らの実施例は本発明を更に具体的に説明するものであ
り、実施の態様がこれに限定されるものではない。 (実施例1)図1は本発明の構成ブロック図である。図
2は本発明によるインクジェット記録装置の模式図であ
る。図3は本発明によるコーティング領域と記録領域の
関係を説明する説明図である。図4は制御手段の構成を
示す構成図である。図5は遅延手段の構成を示す構成図
である。また、各図において同一部分は同一符号を用い
る。
【0009】図1において、9は制御手段であり、コー
ト手段10に入力する記録信号を制御するものである。
コート手段10は、コーティング材料を記録信号51に
応じて被記録媒体上にコーティングする。コート手段1
0は圧電素子の振動力を用いたインクジェット記録ヘッ
ドや、膜沸騰を用いたバブルジェットヘッド等の各種イ
ンクジェット記録ヘッドの流用が可能であり、本実施例
では特にオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドを
用いた。11は遅延手段であり、FIFO(先入れ先出
しメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)やラッ
チ等から成る。遅延手段11は入力されたデータを一時
的に記憶し必要に応じて出力するものである。12は記
録手段であり、公知のインクジェット用記録ヘッドであ
る。
【0010】図2において、14は被記録媒体であり、
コート紙や微量コートの専用紙やPPC用紙やOHPフ
ィルム等である。15はプラテンローラであり、モータ
等で回転する。16は搬送台であり、コート手段10と
記録手段12を定着させたものである。17はリードス
クリューであり、回転することにより搬送台16を走査
する。18はガイドレールであり、搬送台16を摺動さ
せる。19は筐体であり、プラテンローラ15やリード
スクリュー17等を配設する。
【0011】また、コート手段10は記録手段12に対
して矢印107の副走査方向に1ライン分の距離だけ先
行しているとする。この場合、遅延手段11は図5に示
す構成により容易に実現でき、記録信号51はアドレス
60とリード/ライト信号61により選択されたライン
バッファの所定のアドレスに記録される。ラインバッフ
ァのメモリ容量は記録手段12の有するノズル数や一画
素当たりのビット長や遅延量により異なる。ここでは、
少なくとも1回の主走査方向への走査で記録手段12が
記録できる最大のデータ量を記憶できる容量であれば良
い。
【0012】制御手段9の動作について図4を用いて説
明する。記録信号51は駆動信号63に同期して、制御
手段9に入力される。記録信号51は制御手段9の内部
で分岐され、一方はコート信号50としてコート手段1
0に出力され、一方はラインメモリ25に記憶される。
ラインメモリ25への記憶は駆動信号63を計数するカ
ウンタ26の出力信号であるアドレス56に従い行われ
る。カウンタ26はU/D信号に従いカウント・アップ
またはカウント・ダウンするアップダウン・カウンタで
ある。例えば、記録信号51をラインメモリ25に記憶
する場合には、カウンタ26は駆動信号51を計数し、
アドレス56をインクリメントする。また、記録信号5
1をラインメモリ25から読み出す場合には、カウンタ
26は駆動信号63を計数し、アドレス56をディクリ
メントする。
【0013】遅延手段11の動作について図5を用いて
説明する。遅延手段11は記録信号51を1ライン遅延
させるものであり、少なくとも1ライン分の容量を持つ
2個のラインバッファ30,31をトグルさせ、一方を
記録信号51の記憶に用い、一方を遅延信号52の出力
に用いる。トグルはラインごとに行い、トグルの制御は
リード/ライト信号61により行う。また、書き込みや
読み出しに用いられるアドレス60は書き込みから読み
出し、または読み出しから書き込みにモードが変わるご
とに、本実施例では1ラインに1度初期化され、各モー
ド中では駆動クロック63に同期してカウントアップさ
れる。以上の動作により記録信号51は1ライン遅延さ
れ、遅延信号52として記録手段12に入力される。
【0014】また、記録手段12は遅延信号52に応じ
て記録用インクを吐出し、記録被記録媒体14上のコー
ティング材料上に像を形成する。次に、本実施例の動作
について説明する。プラテンローラ15が矢印101の
方向に回転することにより、プラテンローラ15に巻き
付けられた被記録媒体14は矢印102の方向に搬送さ
れる。尚、プラテンローラ15は所望の記録開始位置と
コート手段10の位置を合わせ、搬送を一時中止する。
また、リードスクリュー17を回転させ、搬送台16を
ホームポジション105に移動し記録開始に備える。
【0015】記録は次のように行う。記録信号51は制
御手段9と遅延手段11に入力される。図4に示すよう
に、制御手段9は入力された記録信号51を内部で分岐
し、一方をコート手段10に出力し、一方をラインメモ
リ25に記憶する。コート手段10は記録信号51に応
じて被記録媒体上にコーティング材料をコーティングす
る。これに伴いリードスクリュー17は回転し、搬送台
16はリードスクリュー17とガイドレール18上を矢
印104の主走査方向に移動する。これにより、コート
手段10は矢印104の主走査方向に移動しながら、被
記録媒体上にコーティング材料をコーティングする。ま
た、遅延手段11は記録信号51を1ライン遅延させ、
記録手段12に入力する。記録手段12は遅延信号52
に応じて記録用インクを吐出し、記録被記録媒体14上
のコーティング材料上に像を形成する。
【0016】以上の記録動作について、図3のTという
文字を記録する場合を例とし、さらに詳細に説明する。
コート手段10が1行目をコーティングできる位置に存
在しており、記録信号51は制御手段9と遅延手段11
に入力される。制御手段9は入力された記録信号51を
内部で分岐し、一方をコート手段10に出力し、一方を
ラインメモリ25に記憶する。ラインメモリ25の記憶
は駆動信号63を計数するカウンタによって発生される
アドレス56に従い行われ、アドレス56はU/D信号
によりインクリメントされる。
【0017】1行目は記録を行わない領域のため記録信
号51は常にLOWとなり、コート手段10はコーティ
ングを行わない。また、遅延手段11に入力された記録
信号51はリード/ライト信号61により選択されたラ
インバッファ30に書き込まれる。書き込みの際に発生
されるアドレス60はホームポジション105に搬送台
16が戻るごとに初期化され、主走査方向に搬送台10
6が1画素分移動するごとにカウントアップされる。こ
の動作に伴い、1ライン分の記録信号51がラインバッ
ファ30に記憶され、1度目の走査を終了する。リード
スクリュー17を記録時と反対に回転させ、搬送台16
をホームポジション105に移動する。
【0018】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。コート手段10が2行目を
コーティングできる位置に、記録手段12は1行目を記
録できる位置となる。記録信号51は2列目から7列目
の画素を記録するためのものであり、制御手段9と遅延
手段11に入力される。制御手段9は入力された記録信
号51を内部で分岐し、一方をコート手段10に出力
し、一方をラインメモリ25に記憶する。ラインメモリ
25の記憶は駆動信号63を計数するカウンタ26によ
って発生されるアドレス56に従い行われ、アドレス5
6はU/D信号によりインクリメントされる。コート手
段10は記録信号51に応じて2列目から7列目の画素
に相当する位置にコーティング材料をコーティングす
る。また、リード/ライト信号61により書き込み用に
選択されたラインバッファ31は記録信号51をアドレ
ス60に従い記憶する。一方、読みだし用に選択された
ラインバッファ30はアドレス60に従い遅延信号52
を出力する。遅延信号52は記録手段12に入力され
る。記録手段12は遅延信号52に応じて記憶用インク
を吐出するが、前ラインでの走査においてラインバッフ
ァ30には全てLOWが書き込まれており、パルスは出
力されない。よって、記録手段12はインクを吐出しな
い。
【0019】次に、U/D信号によりカウンタをカウン
ト・ダウン動作とし、リードスクリュー17を記録時と
反対に回転させ、搬送台16をホームポジション105
に移動させる。これと同時に、カウンタには駆動信号6
3が入力され、アドレス56がデクリメントされる。ラ
インメモリ25からは書き込まれた順番とは逆の順番に
読み出され、コート手段10に入力される。コート手段
10はラインメモリから出力される記録信号51に応じ
て7列目から2列目の画素に相当する位置にコーティン
グ材料をコーティングする。この往復のコーティング動
作により、同一の画素に対して2度コーティングする。
【0020】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。コート手段10が3行目を
コーティングできる位置に、記録手段12は2行目を記
録できる位置となる。記録信号51は2列目から7列目
の画素を記録するためのものであり、制御手段9と遅延
手段11に入力される。制御手段9は入力された記録信
号51を内部で分岐し、一方をコート手段10に出力
し、一方をラインメモリ25に記憶する。ラインメモリ
25の記憶は駆動信号を計数するカウンタ25によって
発生されるアドレス56に従い行われ、アドレス56は
U/D信号によりインクリメントされる。コート手段1
0は記録信号51に応じて2列目から7列目の画素に相
当する位置にコーティング材料をコーティングする。ま
た、リード/ライト信号61により書き込み用に選択さ
れたラインバッファ30は記録信号51をアドレス60
に従い記憶する。一方、読みだし用に選択されたライン
バッファ31はアドレス60に従い遅延信号52を出力
する。遅延信号52は記録手段12に入力される。記録
手段12は遅延信号に応じて記憶用インクを吐出する
が、前ラインでの走査においてラインバッファ30には
2列目から7列目の画素に相当する位置に記録を行うよ
うにデータが記憶されているので、2列目から7列目の
画素に相当する位置に対して記録手段12はインクを吐
出する。よって、前ラインでの走査においてコーティン
グを行った画素上に記録用インクによる記録を行える。
【0021】次に、U/D信号によりカウンタをカウン
ト・ダウン動作とし、リードスクリュー17を記録時と
反対に回転させ、搬送台16をホームポジション105
に移動させる。これと同時に、カウンタには駆動信号が
入力され、アドレス56がデクリメントされる。ライン
メモリ25からは書き込まれた順番とは逆の順番に読み
出され、コート手段10に入力される。コート手段10
はラインメモリ25から出力される記録信号51に応じ
て7列目から2列目の画素に相当する位置にコーティン
グ材料をコーティングする。この往復のコーティング動
作により、同一の画素に対して2度コーティングする。
【0022】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。以上の動作を繰り返すこと
により、図3に示すように被記録媒体上にコーティング
材料をコーティングし、さらにその上に記録用インクに
よる記録を行える。
【0023】また、遅延手段11はメモリ容量とアドレ
スの発生方法により任意のライン数の遅延にも対応可能
である。 (実施例2)本発明の第2の実施例を図1、図2、図
3、図5および図6に基づいて説明する。
【0024】図1、図2、図3、図5については実施例
1で説明したとおりである。図6は実施例2における制
御手段の構成を示す構成図である。図6に示す制御手段
9について説明する。記録信号51は駆動信号63に同
期して、制御手段9に入力される。記録信号51は分離
手段27で奇数番目の画素に相当する奇数信号54と偶
数番目の画素に相当する偶数信号55に分離される。奇
数信号54はセレクタ28のA入力に入力され、偶数信
号55はラインメモリ25に一時記憶された後、セレク
タ28のB入力に入力される。奇数信号54と偶数信号
55はセレクタ28により選択され、コート信号50と
してコート手段10に入力される。ラインメモリ25へ
の記憶は駆動信号63を計数するカウンタ26の出力信
号であるアドレス56に従い行われる。カウンタ26は
U/D信号53に従いカウント・アップまたはカウント
・ダウンするアップダウン・カウンタである。例えば、
偶数信号55をラインメモリ25に記憶する場合には、
カウンタは駆動信号63を2クロック計数するごとに、
アドレスをインクリメントする。また、偶数信号55を
ラインメモリ25から読み出す場合には、カウンタ26
は駆動信号63を2クロック計数するごとに、アドレス
56をディクリメントする。
【0025】図5に示す遅延手段11の動作については
実施例1で説明したとおりである。また、記録手段12
の動作も実施例1と同様であり、遅延信号52に応じて
記録用インクを吐出し、記録被記録媒体14上のコーテ
ィング材料上に像を形成する。
【0026】次に、本実施例の動作について説明する。
プラテンローラ15が矢印101の方向に回転すること
により、プラテンローラ15に巻き付けられた被記録媒
体14は矢印102の方向に搬送される。尚、プラテン
ローラ15は所望の記録開始位置とコート手段10の位
置を合わせ、搬送を一時中止する。また、リードスクリ
ュー17を回転させ、搬送台16をホームポジション1
05に移動し記録開始に備える。
【0027】記録は次のように行う。記録信号51は制
御手段9と遅延手段11に入力される。制御手段9は入
力された記録信号51を内部で奇数信号54と偶数信号
55に分離する。セレクタ28は奇数信号54を選択
し、コート信号50として出力する。また、偶数信号5
5はラインメモリ25に記憶される。ラインメモリ25
への書き込みモード時にはU/D信号53によりカウン
タ26はカウントアップするモードとし、駆動信号53
を2クロック計数するごとにアドレス56がインクリメ
ントされる。これにより、記録信号51の偶数番目にあ
たる偶数信号55はラインメモリ25に順次記憶され
る。
【0028】また、コート手段10は奇数信号54にあ
たるコート信号50に応じて被記録媒体上にコーティン
グ材料をコーティングする。これに伴いリードスクリュ
ー17は回転し、搬送台16はリードスクリュー17と
ガイドレール18上を矢印104の主走査方向に移動す
る。これにより、コート手段10は矢印104の主走査
方向に移動しながら、被記録媒体上に1画素おきにコー
ティング材料をコーティングする。
【0029】次に、U/D信号53によりカウンタ26
をカウント・ダウン動作とし、リードスクリュー17を
記録時と反対に回転させ、搬送台16をホームポジショ
ン105に移動させる。これと同時に、カウンタ26に
は駆動信号63が入力され、アドレス56がデクリメン
トされる。ラインメモリ25からは書き込まれた順番と
は逆の順番に読み出され、セレクタ28のB入力に入力
される。セレクタ28はカウンタ26がカウント・アッ
プ動作からカウント・ダウン動作に変更される際に選択
する入力端子をA入力からB入力に変更する。ラインメ
モリ25の出力信号がコート信号50としてコート手段
10に入力される。
【0030】コート手段10はコート信号50に応じて
奇数番目の画素のコーティングとは逆の方向から、偶数
番目の画素に相当する位置にコーティング材料をコーテ
ィングする。この往復のコーティング動作により、奇数
番目の画素と偶数番目の画素が分けてコーティングされ
る。
【0031】また、遅延手段11は記録信号51を1ラ
イン遅延させ、記録手段12に入力する。記録手段12
は遅延信号52に応じて記録用インクを吐出し、記録被
記録媒体14上のコーティング材料上に像を形成する。
以上の記録動作について、図3のTという文字を記録す
る場合を例とし、さらに詳細に説明する。
【0032】コート手段10が1行目をコーティングで
きる位置に存在しており、記録信号51は制御手段9と
遅延手段11に入力される。制御手段9は入力された記
録信号51を分離手段27で奇数信号54と偶数信号5
5に分離する。奇数信号54をセレクタ28により選択
し、コート信号50として出力する。また、偶数信号5
5はラインメモリ25に記憶される。ラインメモリ25
の記憶は駆動信号63を計数するカウンタ26によって
発生されるアドレス56に従い行われ、アドレス56は
U/D信号53に従い、駆動信号63を2クロック計数
するごとにインクリメントされる。
【0033】1行目は記録を行わない領域のため記録信
号51は常にLOWとなり、コート手段10はコーティ
ングを行わない。また、遅延手段11に入力された記録
信号51はリード/ライト信号61により選択されたラ
インバッファ30に書き込まれる。書き込みの際に発生
されるアドレス60はホームポジション105に搬送台
16が戻るごとに初期化され、主走査方向に搬送台10
6が1画素分移動するごとにカウントアップされる。こ
の動作に伴い、1ライン分の記録信号51がラインバッ
ファ30に記憶され、1度目の走査を終了する。リード
スクリュー17を記録時と反対に回転させ、搬送台16
をホームポジション105に移動する。
【0034】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。コート手段10が2行目を
コーティングできる位置に、記録手段12は1行目を記
録できる位置となる。記録信号51は2列目から7列目
の画素を記録するためのものであり、制御手段9と遅延
手段11に入力される。
【0035】制御手段9は入力された記録信号51を分
離手段27で奇数信号54と偶数信号55に分離する。
奇数信号54をセレクタ28により選択し、コート信号
50として出力する。奇数信号54をセレクタ28によ
り選択し、コート信号50として出力する。また、偶数
信号55はラインメモリ25に記憶される。ラインメモ
リ25の記憶は駆動信号63を計数するカウンタ26に
よって発生されるアドレス56に従い行われ、アドレス
56はU/D信号53に従い、駆動信号63を2クロッ
ク計数するごとにインクリメントされる。
【0036】コート手段10はコート信号50に応じて
3列目、5列目、7列目の画素に相当する位置にコーテ
ィング材料をコーティングする。また、リード/ライト
信号61により書き込み用に選択されたラインバッファ
31は記録信号51をアドレス60に従い記憶する。一
方、読みだし用に選択されたラインバッファ30はアド
レス60に従い遅延信号52を出力する。遅延信号52
は記録手段12に入力される。記録手段12は遅延信号
52に応じて記憶用インクを吐出するが、前ラインでの
走査においてラインバッファ30には全てLOWが書き
込まれており、パルスは出力されない。よって、記録手
段12はインクを吐出しない。
【0037】次に、U/D信号によりカウンタをカウン
ト・ダウン動作とし、リードスクリュー17を記録時と
反対に回転させ、搬送台16をホームポジション105
に移動させる。これと同時に、カウンタ26には駆動信
号63が入力され、アドレス56は駆動信号63を2ク
ロック計数するごとにデクリメントされる。ラインメモ
リ25からは書き込まれた順番とは逆の順番に読み出さ
れ、セレクタ28のB入力に入力される。
【0038】コート手段10はラインメモリ25から出
力される記録信号51に応じて6列目、4列目、2列目
の画素に相当する位置にコーティング材料をコーティン
グする。この往復のコーティング動作により、奇数番目
の画素と偶数番目の画素にコーティングする。
【0039】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。コート手段10が3行目を
コーティングできる位置に、記録手段12は2行目を記
録できる位置となる。記録信号51は2列目から7列目
の画素を記録するためのものであり、制御手段9と遅延
手段11に入力される。
【0040】制御手段9は入力された記録信号51を分
離手段27で奇数信号54と偶数信号55に分離する。
奇数信号54をセレクタ28により選択し、コート信号
50として出力する。奇数信号54をセレクタ28によ
り選択し、コート信号50として出力する。また、偶数
信号55はラインメモリ25に記憶される。ラインメモ
リ25の記憶は駆動信号63を計数するカウンタ26に
よって発生されるアドレス56に従い行われ、アドレス
56はU/D信号53に従い、駆動信号63を2クロッ
ク計数するごとにインクリメントされる。
【0041】コート手段10はコート信号50に応じて
3列目、5列目、7列目の画素に相当する位置にコーテ
ィング材料をコーティングする。また、リード/ライト
信号61により書き込み用に選択されたラインバッファ
30は記録信号51をアドレス60に従い記憶する。一
方、読みだし用に選択されたラインバッファ31はアド
レス60に従い遅延信号52を出力する。遅延信号52
は記録手段12に入力される。記録手段12は遅延信号
に応じて記憶用インクを吐出するが、前ラインでの走査
においてラインバッファ30には2列目から7列目の画
素に相当する位置に記録を行うようにデータが記憶され
ているので、2列目から7列目の画素に相当する位置に
対して記録手段12はインクを吐出する。よって、前ラ
インでの走査においてコーティングを行った画素上に記
録用インクによる記録を行える。
【0042】次に、U/D信号によりカウンタをカウン
ト・ダウン動作とし、リードスクリュー17を記録時と
反対に回転させ、搬送台16をホームポジション105
に移動させる。これと同時に、カウンタ26には駆動信
号63が入力され、アドレス56は駆動信号63を2ク
ロック計数するごとにデクリメントされる。ラインメモ
リ25からは書き込まれた順番とは逆の順番に読み出さ
れ、セレクタ28のB入力に入力される。
【0043】コート手段10はラインメモリ25から出
力される記録信号51に応じて6列目、4列目、2列目
の画素に相当する位置にコーティング材料をコーティン
グする。この往復のコーティング動作により、奇数番目
の画素と偶数番目の画素にコーティングする。
【0044】また、プラテンローラ15を矢印101の
方向に回転させ、プラテンローラ15に巻き付けられた
被記録媒体14を矢印102の方向に1ライン分搬送
し、次の記録開始に備える。以上の動作を繰り返すこと
により、図3に示すように被記録媒体上にコーティング
材料をコーティングし、さらにその上に記録用インクに
よる記録を行える。
【0045】また、コーティングを1画素おきに行うこ
とにより、コーティング材料の乾燥を早め、被記録媒体
が紙の場合には、うねりやしわを防止することができ
る。本実施例では奇数画素と偶数画素に分けコーティン
グを行ったが、これに限られるものではない。
【0046】(実施例3)本発明の第3の実施例を図
3、図7、図8、図9、図10および図11に基づいて
説明する。図7は本発明の構成ブロック図である。図8
は本発明によるインクジェット記録装置の模式図であ
る。図3は本発明によるコーティング領域と記録領域の
関係を説明する説明図である。図9は階調表現法を説明
する説明図である。図10は階調検出手段の動作を説明
する説明図である。図11は本発明によるコーティング
動作と記録動作の時間的な関係を説明するタイミング図
である。
【0047】図7において、8は階調検出手段であり、
記録信号51より階調値を検出し、階調値をコーティン
グ回数に変換し出力する。9は制御手段であり、階調検
出手段8の出力信号に従いコート手段10を制御する。
コート手段10は、コーティング材料をコート信号50
に応じて被記録媒体上にコーティングする。コート手段
10は圧電素子の振動力を用いたインクジェット記録ヘ
ッドや、膜沸騰を用いたバブルジェットヘッド等の各種
インクジェット記録ヘッドの流用が可能であり、本実施
例では特にオンデマンド型のインクジェット記録ヘッド
を用いた。11は遅延手段であり、FIFOやRAMや
ラッチ等から成る。遅延手段11は入力されたデータを
一時的に記憶し必要に応じて出力するものである。12
は記録手段であり、1画素を複数のインク滴により記録
する公知のインクジェット用記録ヘッドである。
【0048】階調検出手段の動作について図9と図10
を用いて説明する。図9はインクジェット記録における
階調表現を説明するものである。インクジェット記録に
おける階調表現としては、均一なドット径で単位面積当
たりの記録ドット数を制御するドット密度制御法や、記
録ドットの大きさを制御するドット径制御法が知られて
いる。しかし、方式は異なるが単位面積当たりの記録面
積を図9(A)から(D)のように制御することにより
階調表現する。例えば、図9(A)は図9(B)に比べ
単位面積当たりの記録面積は小さく、低い階調値とな
る。同様に、図9(B)は図9(C)に比べ、図9
(C)は図9(D)に比べ、単位面積当たりの記録面積
は小さく、低い階調値となる。以上のように単位面積当
たりの記録面積を可変することにより階調を表現でき
る。また、これに伴い階調値によって記録に用られる単
位面積当たりのインク量は異なる。
【0049】階調検出手段は図10に示すように、記録
信号より階調値を検出し、階調値からコート回数を決定
する。図10のように階調値によってコート回数を1回
から10回に振り分ける。これにより、記録に要するイ
ンク量に対応したコート数を決定できる。
【0050】制御手段9は階調検出手段8の出力信号に
従い、コート手段10のコーティング動作を制御するも
のであり、動作の詳細については装置全体の動作説明の
中で行う。また本実施例の場合、コート手段10は記録
手段12に対して矢印104の主走査方向に2画素に相
当する距離だけ先行している。この場合、遅延手段11
は2画素分のデータを記憶できるラッチにより実現でき
る。但し、遅延手段11は記録手段12の有するノズル
数や一画素当たりのビット長や遅延量(ここでは2画素
に相当する)により、その構成は異なる。
【0051】次に、図8の示す本実施例の動作について
図11を用いて説明する。図11において、位置57は
コート手段10がコーティングできる位置を示し、図中
の数字は何列目の画素に相当するかを示している。同様
に、位置58は記録手段12が記録できる位置を示し、
数字は何列目の画素に相当するかを示している。
【0052】プラテンローラ15が矢印101の方向に
回転することにより、プラテンローラ15に巻き付けら
れた被記録媒体14は矢印102の方向に搬送される。
尚、プラテンローラ15は所望の記録開始位置とコート
手段10の位置を合わせ、搬送を一時中止する。また、
リードスクリュー17を回転させ、搬送台16をホーム
ポジション105に移動し記録開始に備える。
【0053】記録は次のように行う。記録信号51は階
調検出手段8と遅延手段11に入力される。階調検出手
段8は記録信号51から階調値を検出し、階調値をコー
ト回数に置換して制御手段9に入力する。制御手段9は
同一画素に対して、階調検出手段の出力信号が示すコー
ト回数に従いコーティングするようにコート手段10を
制御する。コート手段10はコート信号50に応じて被
記録媒体上にコーティング材料をコーティングする。こ
れに伴いリードスクリュー17は回転し、搬送台16は
リードスクリュー17とガイドレール18上を矢印10
4の主走査方向に移動する。これにより、コート手段1
0は矢印104の主走査方向に移動しながら、被記録媒
体上にコーティング材料をコーティングする。また、遅
延手段11は所定の時間だけ記録信号51を遅延させ、
遅延した遅延信号52を記録手段12に入力する。遅延
時間はコート手段10によるコーティング位置と記録手
段12の記録位置を合わせるために搬送台16が移動に
要する時間よりも少なくとも長い時間となる。記録手段
12は遅延信号52に応じて記録用インクを吐出し、被
記録媒体14上のコーティング材料上に像を形成する。
【0054】以上の記録動作について、図3のTという
文字を記録する場合を例とし、さらに詳細に説明する。
図3の1つの升を記録の最小単位である画素に相当する
と仮定し、図中の2行目23を被記録媒体上に記録する
場合を例として説明する。
【0055】リードスクリュー17は図11の駆動クロ
ック63に同期して回転し、1クロックで搬送台16を
1画素分だけ移動させる。駆動クロック63が1クロッ
ク入力されると、コート手段10が1列目の画素をコー
ティングできる位置に移動するが、記録をしない画素
(第2行目第1列)であるため記録信号51はパルスを
形成しない。記録信号51は階調検出手段8で図10に
従いコート回数に置換される。この場合は0回に置換さ
れ、制御手段9に入力される。よって、コート手段10
はコート信号50に従いコーティングを行わない。
【0056】次に、1クロック入力されると、コート手
段10が第2列目の画素をコーティングできる位置に移
動する。この時、コート手段10は階調値128の記録
を行う画素上であるので、記録信号51は階調検出手段
8でコート回数4回に置換され、制御手段9に入力され
る。制御手段9は4回コーティングするようにコート信
号50を発生する。コート手段10にコート信号50が
入力され、コート手段10は被記録媒体上の第2行目第
2列の画素に相当する領域にコート材料を4回コーティ
ングする。
【0057】次に、1クロック入力されると、コート手
段10が第3列目の画素をコーティングできる位置に移
動し、記録手段12は第1列目の画素を記録できる位置
に移動する。この時、コート手段10は階調値128の
記録を行う画素上であるので、記録信号51は階調検出
手段8でコート回数4回に置換され、制御手段9に入力
される。制御手段9は4回コーティングするようにコー
ト信号50を発生する。コート手段10にコート信号5
0が入力され、コート手段10は被記録媒体上の第2行
目第3列の画素に相当する領域にコート材料を4回コー
ティングする。
【0058】さらに、1クロック入力されると、コート
手段10が第4列目の画素をコーティングできる位置に
移動し、記録手段12は第2列目の画素を記録できる位
置に移動する。この時、コート手段10は階調値128
の記録を行う画素上であるので、記録信号51は階調検
出手段8でコート回数4回に置換され、制御手段9に入
力される。制御手段9は4回コーティングするようにコ
ート信号50を発生する。コート手段10にコート信号
50が入力され、コート手段10は被記録媒体上の第2
行目第4列の画素に相当する領域にコート材料を4回コ
ーティングする。また、同時に記録手段12は第2列目
の画素に相当する領域に階調値128の記録を行う。
【0059】以上の操作を繰り返すことにより、主走査
方向の記録することができる。そして、主走査方向の記
録を終了すると、リードスクリュー17を記録時と反対
に回転させ、搬送台16をホームポジション105に移
動し、次の記録に備える。また、プラテンローラ15を
矢印101の方向に回転させ、プラテンローラ15に巻
き付けられた被記録媒体14を矢印102の方向に1ラ
イン分搬送し、次の主走査方向への記録を行う。
【0060】以上の動作を繰り返すことにより、記録が
一方向で行われ、必ず被記録媒体上に記録用インクによ
る記録がなされるより以前に、記録信号の階調値に対応
して記録領域のみコーティング材料をコーティングでき
る。これにより、被記録媒体の種類に限定されずに高品
位な記録を実現できる。
【0061】(実施例4)本発明の第4の実施例を図1
2、図13および図14に基づいて説明する。図12は
本発明の構成ブロック図である。図13は本発明による
インクジェット記録装置の模式図である。図14は色検
出手段7と遅延手段11の動作を示すタイミング図であ
る。また、各図において同一部分は同一符号を用いる。
【0062】図13において、40は記録用インクとし
てイエローインクを吐出する公知のインクジェット用記
録ヘッドであるYヘッドであり、41は記録用インクと
してマゼンタインクを吐出する公知のインクジェット用
記録ヘッドであるMヘッドであり、42は記録用インク
としてシアンインクを吐出する公知のインクジェット用
記録ヘッドであるCヘッドであり、40、41、42は
記録手段12に相当する。
【0063】また、コート手段10はYヘッド40に対
して矢印107の副走査方向に1ライン分の距離だけ先
行している。同様に、Yヘッド40はMヘッド41に対
して矢印107の副走査方向に1ライン分、Cヘッド4
2に対して矢印107の副走査方向に2ライン分の距離
だけ先行している。主走査方向については、Yヘッド4
0とMヘッド41とCヘッド42とも同じ位置である。
例えば、Yヘッド40で記録し、被記録媒体14を矢印
102が示す副走査方向に1ライン分移動し、さらに、
Mヘッド41で記録すると、イエローインクの上にマゼ
ンタインクを記録することができ、赤色の記録を行え
る。以下に、色検出手段7と遅延手段11の動作につい
て説明する。
【0064】Y信号70とM信号71とC信号72はY
ヘッド40とMヘッド41とCヘッド42の位置が1ラ
イン間隔で配置されていることを考慮し、図14に示す
ように、駆動クロック63に同期して色検出手段7と遅
延手段11に入力される。駆動クロック63は搬送台の
移動とも同期しており、1クロックで1ドット分の距離
を矢印104の主走査方向に移動する。また、ライン信
号はY信号70やM信号71やC信号72のライン単位
の有効範囲を示すものである。
【0065】色検出手段7は同一画素を構成するY信号
70とM信号71とC信号72の3つの信号の組み合わ
せから、コート回数を決定し、色信号59として出力す
る。例えば、色検出手段7は1画素目を構成するY信号
70とM信号71とC信号72の3つの信号から表1に
示す関係でコート回数を決定する。
【0066】
【表1】
【0067】表1のY信号、M信号、C信号は“0”は
記録を行わないことを示し、“1”は記録を行うことを
示す。そこで、記録色がイエローやマゼンタ、シアンの
ように1色の記録インクにより記録を行う場合にはコー
ト回数を1回とし、レッド、グリーン、ブルーのように
2色の記録インクにより記録を行う場合にはコート回数
を2回とし、ブラックのように3色の記録インクにより
記録を行う場合にはコート回数を3回とし、色信号59
を出力する。色検出手段7は1画素目を構成するY信号
Y11とM信号M11とC信号C11の3つの信号の組
み合わせから、色信号I11を制御手段9へ出力し、制
御手段9は色信号I11の示すコート回数に従い、コー
ト手段10を制御する。コート手段10はコート信号5
0に応じてコーティング材料を被記録媒体上に数回コー
ティングする。以上の動作を実行するために色検出手段
7はY信号70に対して2ライン分のバッファを、M信
号71に対して1ライン分のバッファを持ち、2ライン
分遅延したY信号と1ライン分遅延したM信号とC信号
72から色信号59を出力する。これらは、公知の手段
により容易に構成できる。
【0068】また、遅延手段11はコート手段10と記
録手段12の動作タイミングを調整するものである。色
信号I11はY信号Y11よりライン信号で2パルス遅
れて出力されるので、遅延手段11はY信号Y11をラ
イン信号で3パルス遅らせたYout信号Yo11を生
成する。また、同様にM信号M11とC信号C11をラ
イン信号で3パルス遅らせたMout信号Mo11とC
out信号Co11を生成する。Yout信号73はY
ヘッド40に、Mout信号74はMヘッド41に、C
out信号75はCヘッド42に入力される。以上の動
作を実行するために遅延手段11はY信号70とM信号
71とC信号72の各々に対して3ライン分のバッファ
を持っており、これらは公知の手段により容易に構成で
きる。
【0069】次に、本実施例の動作について説明する。
プラテンローラ15が矢印101の方向に回転すること
により、プラテンローラ15に巻き付けられた被記録媒
体14は矢印102の方向に搬送される。尚、プラテン
ローラ15は所望の記録開始位置とコート手段10の位
置を合わせ、搬送を一時中止する。また、リードスクリ
ュー17を回転させ、搬送台16をホームポジション1
05に移動し記録開始に備える。
【0070】記録は次のように行う。図14に示すよう
に、駆動クロック63に同期して、Y信号70とM信号
71とC信号72が色検出手段7と遅延手段11に入力
される。また、駆動クロック63に同期してリードスク
リュー17は回転し、搬送台16は1ドット刻みで矢印
104の主走査方向に移動する。
【0071】色検出手段7は同一画素を構成するY信号
70とM信号71とC信号72から、記録する画素であ
るか否かを判定し、判別信号をコート手段10に出力す
る。コート手段10は判別信号に応じてコーティング材
料を被記録媒体上にコーティングする。遅延手段11は
コート手段10と記録手段12の位置のずれを考慮し、
Y信号70とM信号71とC信号72をライン信号で3
パルス遅らせたYout信号73とMout信号74と
Cout信号75を生成する。Yout信号73はYヘ
ッド40に、Mout信号74はMヘッド41に、Co
ut信号75はCヘッド42に入力され、各ヘッドはコ
ート手段10によりコーティングされたコーティング材
料の上に記録用インクを吐出し記録を行う。
【0072】以上の動作を繰り返すことにより、記録す
る色に応じて被記録媒体上にコーティング材料をコーテ
ィングし、さらにコーティング材料の上に記録用インク
による記録を行える。これにより、被記録媒体の種類に
限定されずに高品位な記録を実現できる。
【0073】また、Y信号、M信号、C信号が階調記録
を行うための多値データである場合にも色検出手段の検
出方法を変更することにより対応可能である。
【0074】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明で
は記録信号に応じて記録用インクを吐出し被記録媒体上
に像を記録するインクジェット記録装置において、前記
記録信号を遅延させる遅延手段と、前記遅延手段の出力
信号に応じて記録をする記録手段と、前記記録信号に応
じて被記録媒体上に記録用インクによる記録がなされる
より以前に、被記録媒体上にコーティング材料をコーテ
ィングするコート手段と、前記コート手段のコーティン
グの回数や順序を制御する制御手段を有することによっ
て、使用する被記録媒体の種類に限定されずに高品位な
インクジェット式記録を可能にする。また、記録信号に
応じてコーティングに用いるコーティング材料の量を決
定しているのでコーティング材料の節約ができる。被記
録媒体が紙の場合には多量のコーテイング材料の塗布に
より発生するうねりを防止し、品質の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置における実施
例1の構成ブロック図である。
【図2】本発明のインクジェット記録装置における実施
例1で用いた模式図である。
【図3】実施例1で用いた本発明によるコーティング領
域と記録領域の関係を説明する説明図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置における実施
例1で用いた制御手段の構成を示す構成図である。
【図5】本発明のインクジェット記録装置における実施
例1で用いた遅延手段の構成図である。
【図6】本発明のインクジェット記録装置における実施
例2で用いた制御手段の構成を示す構成図である。
【図7】本発明のインクジェット記録装置における実施
例3で用いた構成ブロック図である。
【図8】本発明のインクジェット記録装置における実施
例3で用いた模式図である。
【図9】実施例3で用いた階調表現法を説明する説明図
である。
【図10】実施例3の階調検出手段の動作を説明する説
明図である。
【図11】実施例3で用いた本発明によるコーティング
動作と記録動作の時間的な関係を説明するタイミング図
である。。
【図12】本発明のインクジェット記録装置における実
施例4で用いた構成ブロック図である。
【図13】本発明のインクジェット記録装置における実
施例4で用いた模式図である。
【図14】本発明のインクジェット記録装置における実
施例4で用いた判別手段と遅延手段の動作を示すタイミ
ングチャート図である。
【符号の説明】
7 色検出手段 8 階調検出手段 9 制御手段 10 コート手段 11 遅延手段 12 記録手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池野 広重 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−69381(JP,A) 特開 昭61−249755(JP,A) 特開 平1−114449(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/205 B41J 29/00 B41M 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録信号に応じて記録用インクを吐出
    し、被記録媒体上に像を記録するインクジェット記録装
    置において、前記記録信号を遅延させる遅延手段と、前
    記遅延手段の出力信号に応じて記録をする記録手段と、
    前記記録信号に応じて被記録媒体上に記録用インクによ
    る記録がなされるより以前に、被記録媒体上にコーティ
    ング材料をコーティングするコート手段と、前記コート
    手段が行うコーティングの回数を制御する制御手段を有
    し、 前記制御手段は、前記記録信号より階調値を検出する階
    調検出手段と、前記階調検出手段の出力信号から前記コ
    ート手段がコーティングする回数を決定する手段とを有
    し、単位面積あたりの前記記録用インクの量を判断し
    て、単位面積あたりのコ−ティングの量を制御 すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 記録信号に応じて記録用インクを吐出
    し、被記録媒体上に像を記録するインクジェット記録装
    置において、前記記録信号を遅延させる遅延手段と、前
    記遅延手段の出力信号に応じて記録をする記録手段と、
    前記記録信号に応じて被記録媒体上に記録用インクによ
    る記録がなされるより以前に、被記録媒体上にコーティ
    ング材料をコーティングするコート手段と、前記コート
    手段が行うコーティングの回数を制御する制御手段を有
    し、 前記制御手段は、前記記録信号より記録する色を検出す
    る色検出手段と、前記色検出手段の出力信号から前記コ
    ート手段がコーティングする回数を決定する手段とを有
    し、単位面積あたりの前記記録用インクの量を判断し
    て、単位面積あたりのコ−ティングの量を制御すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
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