JP3256282B2 - 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途 - Google Patents

硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途

Info

Publication number
JP3256282B2
JP3256282B2 JP18950092A JP18950092A JP3256282B2 JP 3256282 B2 JP3256282 B2 JP 3256282B2 JP 18950092 A JP18950092 A JP 18950092A JP 18950092 A JP18950092 A JP 18950092A JP 3256282 B2 JP3256282 B2 JP 3256282B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
aqueous
gel
hydrogen atom
gel composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18950092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05209022A (ja
Inventor
伊藤  博
孝司 阿部
秀雄 神尾
仁 山下
敦彦 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP18950092A priority Critical patent/JP3256282B2/ja
Publication of JPH05209022A publication Critical patent/JPH05209022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3256282B2 publication Critical patent/JP3256282B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性組成物、水性ゲル
組成物及びその用途、より具体的には硬化性組成物、水
性ゲル組成物及び感温性板状体、防火性板状体、吸水性
組成物ならびにそれらの製造方法に関する。更に詳しく
は、(メタ)アクリルアミドを含む特定の(メタ)アク
リルアミド誘導体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よ
りなる硬化性組成物、該組成物を硬化してなる水性ゲル
組成物及びその製造方法、ならびに二枚以上の透明板状
の間に水性ゲル組成物を挿入してなる感温性板状体、防
火性板状体ならびにその製造方法、吸水性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水性ゲルは水の保持能を利用し
て、各用途への応用が試みられている。しかしながら、
実際には衛生用途での利用がほとんどであり、他分野へ
の応用は未だ十分でないのが現状である。その原因とし
て種々考えられるが、たとえば水の不燃性及び消火力に
着目した防火用材料への応用を考えた場合、ゲルの耐炎
性が十分でなく、使用されるに至っていない。また、止
水剤等の吸水性材料への応用を考えた場合ゲルそのもの
の弾性がなく、もろいという材料物性上の欠陥があり、
使用も一部に限られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の点を改良するた
め、種々の試みが行われている。防火用材料において
は、例えば特公昭60−24063にはアクリル酸誘導
体の重合体と水ガラスのような水可溶性ケイ酸塩よりな
る水性ゲルを板ガラス間に挿入してなる防火性ガラスが
提案されている。該水性ゲルは所定の厚さのゲルを使用
することにより、目的とする所望の防火性を一応発揮す
ることができる。しかしながら、その防火性は、加熱に
より水が沸騰し、それによりゲルが発泡してもたらされ
るものであるので、ゲル厚を極めて大きくしなければ所
望の防火性を発揮させることができなくなり、重量をあ
まり問題としない防火壁として使用する場合はともか
く、他の個所に使用する場合は大きな制約を受ける。
【0004】また、該水性ゲルは可溶性ケイ酸塩等を使
用しているので、ゲルそのものが強アルカリ性になって
しまう。従って、ガラスが破裂した時など強アルカリ性
物質が外部に露出してしまい、非常に危険な状態が持た
らされる。更には強アルカリ物質の作用によりゲルを構
成しているアクリル酸誘導体の重合体が変質してしまう
等の問題点がある。
【0005】特開昭62−91446には水溶性の塩に
防食性物質を添加した方法が提案されており、更に特開
平1−264942にはポリビニルアルコールゲルと水
溶性塩とを組合せた方法が提案されているが、十分な防
火性能を発揮するには至っていない。後者の場合には更
に流動性の少ないゲルを板ガラス間に封入する作業が製
造上大きな問題となる。また、高弾性の水性ゲルについ
ても、アクリル酸メチルと酢酸ビニルとのケン化物であ
るビニルアルコール/アクリル酸共重合体系高分子ゲ
ル、イソブチレン−無水マレイン酸系高分子ゲル等各種
の水性ゲルが開発されているが、十分満足のゆく結果は
得られていない。
【0006】一方、N−アルキルまたはアルキレン置換
(メタ)アクリルアミドもしくはこれらと他の共重合し
うる単量体の重合体からなる水または有用物質の吸着用
樹脂としての利用が、例えばUSP4828710によ
り知られ、これらの樹脂をシリカ等の担体に吸着させた
樹脂も知られている。また、上記した単量体を微細無機
物粒子の懸濁した無機塩の濃厚水溶液中で重合すること
によって、塩析効果を利用して析出させて得られる球状
の粒子状重合体(ビーズ状)が、アミノ酸、蛋白等等の
変質し易い物質の濃縮用として、また薬物等の徐放性基
材として有用であることがEP406432により知ら
れている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した点
に鑑み鋭意検討した結果、(メタ)アクリルアミドもし
くは(メタ)アクリルアミド誘導体の重合体、微粒子状
金属酸化物及び水性媒体よりなる水性ゲル組成物は透明
ゲルを形成でき、火炎に対してその貫通を防止する防火
性を有すること、ならびに高弾性であることを見出し
た。また該透明水性ゲル組成物は加温もしくは冷却によ
りゲルが白濁し、熱線もしくは冷輻射の遮蔽に有用であ
ることを見出した。更に、2枚以上の透明板状体の間で
微粒子状金属酸化物の懸濁下に特定の(メタ)アクリル
アミドもしくは(メタ)アクリルアミド誘導体を重合す
ることにより、容易にかつ密着性よく、透明板状体間に
該透明水性ゲル組成物を導入でき、防火性板状体および
感温性板状体を効率よく製造できることを見出し、本発
明に到達した。即ち、本発明は一般式(I)(化13)
又は(II)(化14)で表わされる、
【0008】
【化13】 (上記でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
基、エチル基またはプロピル基を表わす。)
【0009】
【化14】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
ド誘導体(以下、特定の(メタ)アクリルアミド誘導体
と略す。)、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よりなる
硬化性組成物、該特定の(メタ)アクリルアミド誘導体
の重合体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よりなる水
性ゲル組成物、水性媒体中で微粒子状金属酸化物の懸濁
下に特定の(メタ)アクリルアミド誘導体を重合する水
性ゲル組成物の製造方法、微粒子状金属酸化物懸濁液の
pHを7より13とし、特定の(メタ)アクリルアミド
誘導体を重合する透明水性ゲル組成物の製造方法、該水
性ゲル組成物を乾燥してなる吸水性組成物、該水性ゲル
組成物を2枚以上の透明板状体の間に挿入してなる感温
性板状体及び防火性板状体、更には該水性ゲル組成物を
主たる成分とする塗料組成物をも提供するものである。
【0010】本発明で使用される特定の(メタ)アクリ
ルアミド誘導体とは、一般式(I)または(II)で表わ
されるN−アルキルまたはN−アルキレン置換(メタ)
アクリルアミドであり、具体的には、例えばアクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N−メチルメタアクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−
ジメチルメタアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリ
ルアミド、N−エチルメタアクリルアミド、N−メチル
−N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリ
ルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソ
プロピルメタクリルアミド、N−n−プロピルメタクリ
ルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリ
ロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−
メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルヘキサヒ
ドロアゼピン、N−アクリロイルモルホリン、N−メタ
クリロイルモルホリン等をあげることができる。
【0011】上記した単量体の中で、該単量体の重合体
が水溶液中で感温性を示すもの、すなわち低温において
は親水性であり加温してゆくと疎水性に変化するものと
してたとえばN−エチルアクリルアミド、N−メチル−
N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリル
アミド、N−エチルメタクリルアミド、N−n−プロピ
ルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルメタクリル
アミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−アク
リロイルピロリジン、N−メタクリロイルピロリジン、
N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペ
リジン等をあげることができ、感温性板状体用の水性ゲ
ル組成物原料として有用となる。また、防火性板状体製
造用水性ゲル組成物としては、上記した重合体が水溶液
中で感温性を示す単量体を少なくとも一種以上含有して
なる単量体が原料として有用である。
【0012】本発明の組成物を構成する単量体として
は、少くとも上記した単量体を一種含むことが好まし
い。該単量体とともに下記の架橋性単量体、親水性単量
体、イオン性単量体、親油性単量体の中から選ばれた一
種以上の単量体を併せて使用することができる。
【0013】架橋性単量体として、分子内に2ケ以上の
不飽和結合を有する単量体とN−アルコキシメチル(メ
タ)アクリルアミド誘導体のごとく、重合後、加熱等の
後処理により架橋構造を形成する単量体も使用できる。
前者に相当する架橋性単量体として、たとえばN,N’
−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジアリルアク
リルアミド、トリアクリルホルマール、N,N−ジアク
リロイルイミド、N,N−ジメタクリロイルイミド、エ
チレングリコールアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、各種ポリエチレングリコールジアクリ
レート、各種ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、各種ポリプロピレングリ
コールジアクリレート、各種ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアク
リレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、グ
リセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロ
ールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタン
テトラメタクリレート、テトラメチロールメタントリア
クリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、
ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)
アクリレート、エポキシアクリレート等を使用できる。
【0014】後者のN−アルコキシメチル(メタ)アク
リルアミド誘導体としてはN−ヒドロキシメチル(メ
タ)アクリルアミドも含み、たとえばN−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−tert−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド等を使用できる。親水性単量体とし
ては、たとえばジアセトンアクリルアミド、ヒドロキシ
エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、各種のメトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリ
ドン等をあげることができるし、また、酢酸ビニル、グ
リシジルメタクリレート等を共重合により導入して、そ
れを加水分解して親水性を賦与することもできる。
【0015】イオン性単量体としては、たとえばアクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸、2−アクリルアミド−2−フェニルプロパンス
ルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン
スルホン酸、エチレンオキシド変性リン酸の(メタ)ア
クリレート等の酸およびそれらの塩、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド等のアミンおよびそれらの塩等をあげることがで
きる。また、各種アクリレート、メタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル等を
共重合により導入して、それを加水分解してイオン性を
賦与することもできる。
【0016】親油性単量体としては、たとえばN,N−
ジ−n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチルアク
リルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−n−
ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘキシルメタクリル
アミド、N−n−オクチルアクリルアミド、N−n−オ
クチルメタクリルアミド、N−tert−オクチルアク
リルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−ド
デシルメタクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アル
キルアミド誘導体、N,N−ジグリシジルアクリルアミ
ド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4
−グリシドキシブチル)アクリルアミド、N−(4−グ
リシドキシブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリ
シドキシぺンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシ
ドキシヘキシル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシ
ドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体、エチ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン
等のオレフィン類、スチレン、ジビニルベンゼン、α−
メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン等をあげるこ
とができる。
【0017】(メタ)アクリルアミド誘導体と上記した
単量体との量的比率は、それら単量体の組み合わせによ
り変化し、一概には言えない。しかしながら、概ね架橋
性単量体は単量体総量中10重量%以下であり、好まし
くは5重量%以下であり、更に好ましくは3重量%以下
である。親水性またはイオン性単量体は、単量体総量中
ともに90重量%以下、好ましくは80重量%以下、更
に好ましくは70重量%以下である。一方、親油性単量
体は単量体総量中40重量%以下、好ましくは20重量
%以下、更に好ましくは10重量%以下である。
【0018】また、上記した単量体の組合せは水性ゲル
の使用目的により変化し、例えば吸水性組成物としてよ
り多くの吸水性を賦与したい場合には、特定の(メタ)
アクリルアミド誘導体の中でもアクリルアミド、メタア
クリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の親
水性の単量体の使用、更には上記した親水性単量体また
はイオン性単量体との併用により吸水性を向上させるこ
とができる。一方、逆の場合にはより親油的な単量体を
使用すること及び架橋性単量体の比率を高めることによ
り、吸水性を少なくすることができる。
【0019】次に水性ゲル組成物を構成するもう一方の
成分である微粒子状金属酸化物であるが、微粒子状と
は、金属酸化物が水溶液中に分散して、コロイド状にな
る程度の粒径を意味し、金属酸化物の種類により変化す
るが、概ね粒子径として20μm以下、好ましくは10
μm以下であり、更に好ましくは5μm以下、0.00
1μm以上である。また、透明性水性ゲル組成物の製造
においては、粒子径は重要な因子であり少なくとも1μ
m以下、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは
0.1μm以下、0.001μm以上である。
【0020】本発明における金属酸化物とは微粒子状で
水不溶性であれば各種のものを使用できる。これらの中
でも水溶液中での金属酸化物表面の少なくとも一部が水
酸基となっているような酸化物表面を有するものが好ま
しい。極端な例としては酸化物のまわりを水酸化物で被
覆したような構造でもよい。具体的には、例えば二酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化チタ
ン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸
化鉛、酸化鉄、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム及
びそれらの複合酸化物等を使用できる。それらの中で
も、表面水酸基の多い二酸化ケイ素(シリカ)、酸化ア
ルミニウム(アルミナ)、酸化アンチモン及びそれらの
複合酸化物等が好ましい。通常、コロイダルシリカ、ホ
ワイトカーボン、アルミナゾル、アンチモンゾルと呼称
される場合もあるものである。
【0021】二酸化ケイ素の製造法として、四塩化ケイ
素の熱分解による乾式法、ケイ酸ナトリウムの酸、二酸
化炭素、アンモニウム塩などの複分解による沈澱生成に
もとづく湿式法、アルコールのような有機液体とシリカ
ゲルをオートクレーブ中で加熱して製造するエアロゲル
法等が採用できる。製品形態として水媒体等に懸濁した
水溶液品でも、乾燥粉末品のいずれでも使用できる。な
お、水溶液品の場合はアルカリ性のものと、酸性のもの
と基本的にいずれも使用可能であるが、アルカリ性のも
のがより好ましい。
【0022】酸化アルミニウムの製造法としても各種の
方法が採用できるが、具体的には水酸化物の加熱脱水、
アルミン酸ナトリウムと二酸化炭素もしくは二酸化硫黄
との反応、アルミニウム塩水溶液にアルカリ性物質を添
加して得られるアルミナ水和物の脱水、アルミニウム塩
の高温ばい焼、アルミニウムアルコキシドの加水分解、
アルキルアルミニウムの加水分解等があげられるが、い
ずれの製法によって製造されるものも使用できる。
【0023】酸化アンチモンとしては、三酸化アンチモ
ンが好適であり、その製造法として溶融輝安鉱あるいは
溶融金属アンチモンに空気を送入、あるいは輝安鉱の燃
焼により、酸化揮発する三酸化二アンチモンを急冷して
微粉状で得る方法等を採用できる。また、複合酸化物と
してケイ酸アルミニウムであり、ケイ酸ナトリウム水溶
液とアルミニウム塩水溶液との反応により得られ、それ
を採用できる。上記の金属酸化物は単独でも或いは2種
以上組み合わせて使用することも出来る。
【0024】上記の微粒子状金属酸化物の懸濁液は、通
常粒子径を小さくしても透明性乳白色であるが、前期し
た特定の(メタ)アクリルアミド誘導体と混合すること
により透明となり、透明水性ゲル組成物の製造が可能と
なることを見出した。この点が本発明の予期できない効
果の1つである。また、水性媒体は水であり、イオン交
換水、蒸留水、地下水、水道水、工業用水の何れも使用
できる。更に水性媒体として、水と混和可能な溶剤とし
て低級アルコール、エチレングリコール類、ケトン類、
アミド類、糖類、尿素を併用することができ、水性媒体
の凍結制御等に有用である。
【0025】低級アルコールとしては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール等が、エチ
レングリコール類として、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、更にはより高次なポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセ
リン、それらの共重合体等が、ケトン類としてアセト
ン、メチルエチルケトン等が、アミド類としてホルムア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等が、糖類として、グリセルアルデヒ
ド、エリトリトール、キシロース、リボース、アラビト
ース、ガラクトース、グルコース、ソルボース、マンノ
ース糖の単糖類、サッカロース、マルトース、ラクトー
ス糖の二糖類、シクロデキストリン、ラフィノース、ア
ガロース、グリコーゲン、デキストラン等の多糖類が挙
げられる。それらの溶剤の併用比は水媒体中に占める比
率として70重量%以下である。好ましくは60重量%
以下であり、更に好ましくは50重量%以下である。
【0026】水性ゲルの組成は、特定の(メタ)アクリ
ルアミド誘導体の重合体の占める比率が1〜40重量
%、好ましくは2〜35重量%、さらに好ましくは3〜
30重量%である。金属酸化物微粒子の比率は1〜45
重量%、好ましくは4〜40重量%、更に好ましくは8
〜35重量%である。上記の残りの成分は水性媒体であ
る。また、防火板状体用水性ゲル組成物においては、水
性媒体としての水の含量が防火性能に大きく影響し全体
に占められる水の割合があまり大きくなると性能が低下
する。水の含量は(メタ)アクリルアミド誘導体の重合
体と微粒子状金属酸化物との比率により変化するが概ね
60%以下にすることが好ましい。
【0027】更に上記の微粒子状金属酸化物の分散を安
定化するために、各種の界面活性剤を併用することがで
きる。界面活性剤としてアニオン系、ノニオン系、カチ
オン系、両性系のいずれも使用できる。その中でも特に
アニオン系、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
【0028】次に前期した特定の(メタ)アクリルアミ
ド誘導体の重合体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よ
りなる水性ゲル組成物の製造方法について述べる。微粒
子状金属酸化物の懸濁下に特定の(メタ)アクリルアミ
ド誘導体を重合して製造を行ってもよいし、該重合体の
水溶液と金属酸化物の懸濁液を混合して製造してもよ
い。金属酸化物の懸濁を均一にして容易に行える点に着
目すれば、金属酸化物の懸濁下に(メタ)アクリルアミ
ド誘導体を重合する方法が好ましい。
【0029】重合を開始する方法として高エネルギー線
照射により開始する方法、重合開始剤により開始する方
法及び重合開始剤の存在下に高エネルギー線照射により
開始する方法等を採用できる。高エネルギー線としては
各種のものを使用でき、たとえば紫外線、可視光線、電
子線、γ線等のX線等をあげることができる。その中で
も紫外線、電気線が好ましく、特に紫外線が装置上の制
約がなく好ましい。
【0030】高エネルギー線照射のみにより重合を開始
することは可能であるが、紫外線照射の場合、光重合開
始剤を使用することが好ましい。光重合開始剤として、
特に限定はない。具体的には、たとえばジメチルアミノ
安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸メチル等のジメチル
アミノ安息香酸のアルキルエステル誘導体、2,2−ジ
エトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、ベ
ンゼンジメチルケタール等のケタール誘導体及びアセタ
ール誘導体、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’
−ジスルホン酸等のジアシド誘導体、3,3−ジメチル
−4−メトキシ−ベンゾフェノンアシドピレン等のピレ
ン誘導体、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−4
−スルホン酸ナトリウム等のナフトキノン(1,2)ジ
アジド(2)誘導体、トリフェニルピリジウム過塩素酸
塩及びその誘導体、4,4’−ビスジメチルアミノベン
ゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンジル、ベン
ゾイン及びそのアルキルエーテル誘導体、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−プロピオフェノン及び2,4−ジエチ
ルチオキサントン等の誘導体、p−アジド安息香酸等の
アジド基の核置換誘導体、チオキサントン及び2,4−
ジエチルチオキサントン等の誘導体、ジベンゾスベロ
ン、5−ニトロアセナフテン、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン等があげられる。上記した光重合
開始剤を一種以上併用してもよいし、また併せて芳香族
アミン、脂肪族アミン、およびp−ジメチルアミノ安息
香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソ
アミルエステル等のアミン誘導体等の光増感剤を使用し
てもよい。光増感剤の添加により硬化速度を促進でき
る。
【0031】光重合開始剤の添加量は、前記の特定の
(メタ)アクリルアミド誘導体に対して、通常0.05
〜10重量%、好ましくは0.07〜6重量%、更に好
ましくは0.1〜4重量%程度であり、2種以上を併用
してもよい。紫外線を発生するランプは特に制限はな
く、紫外線発生源になればよい。通常水銀灯を使用で
き、その中でも超高圧水銀灯もしくは高圧水銀灯が好ま
しく、標準型、オゾンレス型、メタルハライド型、水冷
型等各種の型のランプを使用できる。ランプの出力とし
ては0.1〜500w/cmである。基板への照射エネ
ルギーとしては10〜10,000mJ/cm2 、好ま
しくは50〜5000mJ/cm2 の範囲である。照射
は被照射体を固定して行っても、またベルトコンベアー
式に移動させて行ってもよい。
【0032】次に重合を行う時の反応系内の雰囲気は、
空気中でもまたは空気中より酸素濃度を少なくした状
態、具体的にはチッ素ガスのような不活性ガスで置換し
た雰囲気でもよい。その際、特定の(メタ)アクリルア
ミド誘導体を含有してなる金属酸化物の水性懸濁液( 硬
化性組成物 )は流動性があるので、紫外線を照射する時
透明性のあるフィルム、シート、板状体で該懸濁液を包
み込むか、挟み込むか或いは堰止めする等の該懸濁液の
流動性を抑える処置をすることが好ましい。
【0033】また、該懸濁液( 硬化性組成物 )の粘度を
増加させて流動性を制御する方法も可能である。かくし
て、該懸濁液を保持する材料の形状を任意に設定するこ
とにより、各種形状の水性ゲル組成物を製造することが
できる。具体的には、たとえばフィルム状、板状、ブロ
ック状、球状等各種のものを製造できる。その際、該懸
濁液中の溶存酸素を予め除去しておくことが、重合を速
やかに行わせることができるため、好ましい。
【0034】なお、除去方法として、減圧脱気、不活性
ガスの吹込み等の種々の方法を採用できるが、製造され
る水性ゲル中の泡の発生制御という点では減圧脱気が好
ましい。重合温度は光開始重合であるので、特に加熱す
る必要はなく、通常その雰囲気下の温度で行えばよい。
具体的には概ね0〜50℃の範囲である。重合時間は紫
外線の照射時間に相当するものであり、重合する単量体
組成、添加開始剤量、紫外線の強度により変化するの
で、一概には言えないが概ね1秒〜30分の間にある。
【0035】一方、重合開始剤により重合を開始する方
法において、重合開始剤としてはラジカル重合を開始す
る能力を有するものであれば制限はなく、たとえば無機
過酸化物、有機過酸化物、それらの酸化物と還元剤との
組合せおよびアゾ化合物等がある。具体的には過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、tert−ブチ
ルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、クロンヒド
ロキシパーオキシド、tert−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、過安息香酸ブチル等があり、
それらと組合せる還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素
塩、鉄、銅、コバルトなどの低次のイオン価の塩、アニ
リン等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等の
還元糖等を挙げることができる。アゾ化合物としては、
アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2
−アミノジプロパン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4
−シアノバレイン酸等を使用することもできる。また、
上記した重合開始剤の2種以上を併用することも可能で
ある。この場合の重合開始剤の添加量は通常採用される
量的範囲で充分であり、たとえば単量体当り0.01〜
5重量%、好ましくは0.05〜2重量%の範囲であ
る。
【0036】次に重合を行う時の反応系内の雰囲気は空
気中でも、また空気中より酸素濃度を少なくした状態、
具体的にはチッ素ガスのような不活性ガスで置換した雰
囲気でもよい。ただし、該懸濁液中の溶存酸素を予め除
去しておくことが、重合を速やかに行わせることができ
るため好ましい。この除去方法として、減圧脱気、不活
性ガスの吹き込み等の種々の方法を採用できるが、製造
される水性ゲル組成物中の泡の発生抑制という点では減
圧脱気が好ましい。また、重合開始剤の存在下に高エネ
ルギー線照射により開始する方法は、前記した2種の重
合開始方法を複合したもので、上記した重合開始剤の存
在下に高エネルギー線を照射するものであり、高エネル
ギー線として紫外線等を使用する場合には光重合開始剤
を存在させて行ってもよい。
【0037】この方法は重合開始剤を複合系で行うの
で、具体的操作が面倒な点があるが、重合時に存在する
未反応の単量体を削減するには有効な方法である。具体
的に重合する方法として、その一例を示すと上記した微
粒子状金属酸化物を水性媒体中の懸濁下に、特定の(メ
タ)アクリルアミド誘導体を添加して重合すべき組成物
を調製後、必要に応じて光重合開始剤または重合開始剤
を添加し、該組成物を減圧下に脱気する。
【0038】その時の減圧度は概ね数十mmHgから数
百mmHgの範囲である。脱気後、常圧に戻すことにな
るのであるが、その時注入する気体として空気のように
酸素を含むガスでもよいし、チッ素ガスのような不活性
ガスを使用してもよい。また、重合開始剤の添加は脱気
後に行ってもよい。そのように脱気された組成物は、微
粒子金属酸化物の水性懸濁液( 硬化性組成物 )であるの
で、容器に入れてその流動性を制御しておくことが好ま
しい。
【0039】高エネルギー線照射により、重合を開始す
る場合には照射は被照射体を固定して行っても、またベ
ルトコンベアー式に移動させて行ってもよい。ただし、
照射を効率よく行うためには、被照射体の形状はフィル
ム状、シート状、板状のように平面的な構造のものがよ
い。より具体的にはコンベアーの一端より重合すべき組
成物の懸濁液( 硬化性組成物 )を供給し、ベルト上で高
エネルギー線を照射することにより重合して水性ゲル組
成物を製造し、ベルト上の他方より該ゲル組成物を取り
出すことにより、連続的に製造できるようになる。
【0040】重合開始剤により重合を開始する場合に
も、上記した高エネルギー線照射で使用できる重合方法
を採用できるし、通常の反応釜のような反応器の中に微
粒子状金属酸化物、特定の(メタ)アクリルアミド誘導
体等を添加し、必要に応じて脱気ならびに重合開始剤の
添加を行い、釜の中で重合を行い、水性ゲルを製造する
ことができる。そのようにして製造できる水性ゲルは、
微粒子状金属酸化物が均一に分散した均質のものであ
る。また、上記した重合において、重合すべき組成物の
懸濁液( 硬化性組成物 )のpHを制御することにより、
性状の異なる水性ゲル組成物を製造することができる。
【0041】すなわち、比較的粒子径の小さい、たとえ
ば1μm以下の微粒子状金属酸化物を利用して、pH7
〜13に制御後、重合することにより透明な水性ゲル組
成物を製造することができる。透明性を表わす指針とし
て、全線透過率で表わすと70%以上、更に条件を選定
すれば80%以上の透明性ゲル組成物を製造できる。p
Hを制御する方法として各種の方法を採用できるが、微
粒子状金属酸化物の懸濁液が上記のpH範囲にある場合
には、特にpH調整は行わずにそのまま特定の(メタ)
アクリルアミド誘導体を添加し、上記した方法に従い重
合を行うことができる。なお、金属酸化物の懸濁液は微
粒子とは言え一般に透明性乳白色であり、完全な透明で
はないのであるが、前記した特定の(メタ)アクリルア
ミド誘導体を添加することにより透明になり、上記のp
H範囲で重合することにより、驚くべきことに、透明な
水性ゲル組成物を製造できることを見出した。この点が
本発明の大きな特徴の1つである。pHを調整する際、
添加する薬品として酸性よりアルカリ性にする場合に
は、たとえば水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化
物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、
アンモニア、トリメチルアミン等の有機アミン化合物等
のアルカリ性物質を使用できる。
【0042】一方、微粒子状金属酸化物の懸濁液pHを
1〜8の間に制御した後、重合することにより高弾性水
性ゲルを製造できる。高弾性とは一概に規定することは
できないが、具体的には微粒子状金属酸化物の存在しな
いゲルに対して、引張り強度等の弾性が向上することで
あり、例えば引張り強度で表わすと含水率で大きく変動
するが、概ね1〜100kg/cm2 で、微粒子状金属
酸化物の存在により、引張り強度比で1.1〜100倍
程度向上する。金属酸化物の懸濁液が上記したpH範囲
にある場合には、そのまま重合することができる。上記
したpH範囲の中でも酸性域〜中性域が好ましく、たと
えば、pH2〜7の範囲がより好ましい。pHを調整す
る際、pHを酸性側に移動させる薬品として、たとえば
硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸等の飽
和脂肪酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の
不飽和脂肪酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタ
リルスルホン酸、2−アンリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−フェニルプ
ロパンスルホン酸等の酸性物質を使用できる。それらの
酸性物質を1部中和して、塩との混合物として添加して
もよい。また、予め重合して得た水性ゲル組成物に上記
した酸性物質を添加することにより、高弾性水性ゲル組
成物を製造することができる。その際、上記したpH範
囲の中でも酸性域で行うのが好ましく、たとえばpH2
〜6の範囲がより好ましいのである。
【0043】次に上記した水性ゲル組成物を乾燥して吸
水性組成物を製造する方法として、フィルム状吸水性組
成物の製造の場合には、膜状水性ゲル組成物をそのまま
乾燥すればよいし、粉末状吸水性組成物の製造において
は、水性ゲル組成物を細断し、それを乾燥後粉砕すれば
よい。乾燥には熱風乾燥、赤外線乾燥等各種のものを使
用できる。粉砕はロールクラッシャー、ハンマーミル、
ロータリークラッシャー、ボールミル、バンタムミル、
ロッドミル等各種のものを使用できる。上記した水性ゲ
ル組成物を透明板状体の間に挟んで、感温性板状体及び
防火性板状体を製造するのであるが、そこで使用される
透明板状体として有機系及び無機系板状体のいずれも使
用できる。
【0044】有機系板状体として、たとえばポリメタク
リル酸メチル、ポリアリルジグリコールカーボネート、
ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、不
飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタリート樹脂、ポリ
イタコン酸エチル鉛塩、ポリアクリル酸メチル、三酢酸
セルロース、アセチルブチルセルロース等があげられ
る。一方、無機系板状体として、ガラス、透光性アルミ
ナ等の透光性セラミックスなどがあげられる。
【0045】また、上記した板状体の一方の面に、プラ
ズマ処理、火炎処理、ITO等の各種金属もしくは金属
酸化物のスパッタリング処理等を施すことにより、ゲル
との密着性、熱線遮蔽性向上等各種機能を賦与してもよ
い。更に、密着性を賦与させる他の方法としては、上記
した板状体の一方の面にシランカップリング剤処理を施
す方法がある。この処理に好適な板状体は無機系のもの
であり、特にガラス板が好ましい。シランカップリング
剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
このように、シランカップリング剤で表面処理する方法
としては、通常の方法でよく、シランカップリング剤を
濃度0.1〜5重量%に稀釈した水、酢酸またはアルコ
ール更にはそれらの混合溶媒のシランカップリング剤溶
液を該板状体に塗布し、その後80〜160℃の温度範
囲で5〜60分乾燥すればよい。
【0046】上記の透明板状体の間に水性ゲル組成物を
封入する方法として、予め重合して得た水性ゲル組成物
を板状体の間に挟んでもよいし、逆に透明板状体の間に
重合すべき単量体水溶液( 硬化性組成物 )を封入し、そ
の場で重合することにより水性ゲル組成物を板状体間に
封入・保持せしめることができる。ゲルの封入を効率よ
く、かつ精度よく行うには後者の方法をとることが好ま
しい。その場合、重合する方法としては前記した方法に
従って行えばよい。より具体的には、板状体の空間を予
めチッ素ガス等の不活性ガスで置換しておき、更に封入
する単量体水溶液を予め脱気しておくことが好ましい。
また、封入する時、減圧下で行えれば更に脱気できより
好ましい。一方、重合に伴い収縮が起こり、板状体とゲ
ルと間で剥離する可能性があるので、その防止のために
封入後、逆に加圧下で重合を行ってもよい。 そのよう
にして感温性板状体及び防火性板状体を製造するのであ
るが、板状体の厚みは感温性板状体では概ね0.1〜1
0m/m、防火性板状体では概ね1〜20m/mであ
る。また、ゲル封入の厚みは、感温性板状体では概ね
0.1〜10m/m、防火性板体では概ね1〜100m
/mである。
【0047】次に上記の方法で製造される水性ゲル組成
物の性質については、酸性域より中性域で重合したもの
は概ね半透明から白色不透明となり、比較的粒子径の小
さい金属酸化物の懸濁下に中性よりアルカリ性域で重合
することにより無色透明の水性ゲルを製造することがで
きる。また、酸性〜中性域で重合して製造した水性ゲル
組成物ぶのほうが中性〜アルカリ性域で製造したものよ
り、より高弾性のゲル組成物となる。具体的に引張り強
さで表わすと、ゲル組成物の含水率により大きく変動す
るが、概ね1〜100kg/cm2 であり、破壊までの
引張り伸びは無荷重時の1.5〜10倍程度である。
【0048】このように本発明のゲル組成物は金属酸化
物微粒子と組合わせることにより、力学的に脆弱である
含水ゲルを強靱にすることが可能であり、本発明の大き
な特徴の1つである。更に本発明の水性ゲル組成物は水
中に浸漬することにより、吸水することが可能である。
中性よりアルカリ性域で製造したゲルは酸性からアルカ
リ性の広範なpH域で吸水が可能である。一方、酸性よ
り中性域で製造したゲルの中には酸性より弱アルカリ域
での吸水性は小さいのであるが、強アルカリ域で高い吸
水性を示すという非常に特異的な性質を有するものであ
る。
【0049】一方、水性ゲル組成物を乾燥して得られる
吸水性組成物においては、酸性域、アルカリ性域で製造
したいずれのものも強アルカリ性水溶液中で特に高い膨
潤能を示す組成物の製造が可能である。このような吸水
特性は、通常の吸水性樹脂においては観察されないもの
で、微粒子状金属酸化物と組合わせることにより、はじ
めてもたらされる特徴の1つである。具体的な吸水量
は、水性ゲル組成物においても、また乾燥した吸水性組
成物においても固形分当りの吸水量はほぼ同じであり、
概ね1〜1,000倍の範囲である。また、原料として
その重合体が感温性を示す単量体を使用した場合には、
吸水量が温度により変化し、低温ほど吸水量が多く、高
温になるに従い吸水量が低下するという性質を有する感
温性ゲルとなる。
【0050】上記したゲルは重合体に架橋構造をとらせ
水不溶化したものであるが、架橋剤を使用しないで重合
した水性ゲル組成物は水溶性であり、感温性単量体を重
合してなる水性ゲル組成物は加温により、ある温度で白
濁するという性質すなわち曇点を有することとなる。こ
の性質を利用して該ゲルを無機系または有機系の透明板
状体間に挟むことにより、ある温度以上で白化して不透
明になり、ある温度以下で透明になるという感温性を示
す感温性板状体を製造でき、各種用途へ使用できる。
【0051】従来、感温性単量体の重合体のみでは加温
により重合体は析出して白濁した場合、長時間高温に放
置することにより、析出重合体が凝集して凝固し、溶液
の濁りが消失し、不透明でなくなる場合がある。しかし
ながら、微粒子状金属酸化物と組合わせることにより凝
集を防止でき、感温性板状体の耐久性を向上させること
ができる。また、上記した水性ゲル組成物を透明板状体
に挟み、一方より炎を照射しても炎の貫通を防止できる
という防火性を有する板状体を製造することができる。
ここで使用される透明板状体は防火性の点からも無機系
のものが都合よく、一般に各種板ガラスが使用される。
従来、防火ガラスとしては主に網入ガラスが使用されて
いるが、本発明の防火性板状体は防火ガラスとして好適
に使用できる。
【0052】本発明の防火性板状体は火炎に接すると、
まずゲル表面の温度が上昇し、ゲルは白化し、ゲルより
水が絞り出され、あたかもゲルが汗をかいているような
状態になる。この過程でゲルに接する板状体たとえば板
ガラスは破壊するが、内部のゲルはその形状を保持し続
ける。このように特定の(メタ)アクリルアミド誘導体
の重合体と微粒子金属酸化物との複合体形成が促進さ
れ、絞り出された水が蒸発するとともにゲルは白色の多
孔質板状体となる。更に加熱してゆくと、ゲル表面より
の水の蒸発が終息するとともに、ゲルは緻密な多孔質層
になり、断熱性の高い防火層が形成される。
【0053】更に加熱により温度が上昇してゆくと、表
面の特定の(メタ)アクリルアミド誘導体の重合体は燃
焼、分解及び炭化し、最終的には重合体は分解し、金属
酸化物よりなる多孔質構造体が形成され、非常に高い防
火性を示す。すなわち、この多孔質構造により火炎の内
部への進入を食い止め、同時に熱の移動を抑止できるの
で薄いゲル厚でも高い防火性能を発揮することができ
る。このように本発明の防火性板状体は透明化が可能で
あり、火炎に接すると白化による熱線遮蔽、多孔体形成
による高い断熱防火性、更に金属酸化物微粒子による不
燃性を兼ね備えており、従来にない防火材として多方面
に使用できる。
【0054】上記した本発明の水性ゲル組成物は塗料組
成物として、防火、防炎、断熱等各種耐火用途に対して
有用である。具体的には水性ゲル組成物に、塗膜平滑化
剤、消泡剤、稀釈剤等各種添加剤を必要に応じて添加
し、塗料とした後、耐火性の必要とされる材料に塗工す
ればよい。それらの材料として、木質系、プラスチック
系、金属系各種のものに適用でき、その形状として板
状、シート状、繊維状、テープ状等があげられる。更に
前記したフィルム状吸水性組成物は防火性、吸水性フィ
ルムおよびそれを切断することによりテープとしても使
用できる。
【0055】また、実際の塗工においては、水性ゲル
に、稀釈剤を添加して流動性を持たせて塗工し、その後
乾燥すればよい。一方、前記した(メタ)アクリルアミ
ドもしくは(メタ)アクリルアミド誘導体を添加した微
粒子状金属酸化物懸濁液を上記の材料に塗工し、熱もし
くは紫外線等の高エネルギー線を照射することにより塗
膜を重合し、硬化させる方法も採用できる。
【0056】本発明の特定の単量体の重合体、微粒子状
の金属酸化物および水性媒体を組合せてなる水性ゲル組
成物は、次のごとき多くの特徴を有しており、多方面の
応用が可能である。すなわち、 (1)外観上、透明より白色不透明まで制御できる。 (2)該ゲルの強度が有機系の含水ゲルに比べ大幅に向
上する。 (3)その吸水性を製造時のpHにより制御できる。 (4)ある温度で白濁するという曇点をもつように設計
できる。 (5)炎の照射にあっても炎を貫通させないという防火
性を有する。 具体的には吸水性材料、強アルカリ条件下でも膨潤する
吸水性材料の特徴を生かすことにより、建築、土木用、
特にセメント、モルタル用吸水性材料(樹脂、フィル
ム、テープ)、またゲル強度が強いことを加味すると止
水材料、防火材料等への応用がある。
【0057】温度により膨潤収縮を繰り返すという感温
性を利用することにより、繰り返し使用可能な水検出セ
ンサー等各種センサーへの応用がある。感温性板状体と
して遮光板、日よけパネル、浴室、シャワー室の仕切り
板等への応用がある。防火板状体として、防火ガラス、
防火パネル、防火間仕切り等があり、更に防火性に着目
して、防火テープ、防火フィルム等への応用がある。上
記以外の用途として、断熱材料(板、壁、フィルム、
膜、ゲル)、防音材料(板、壁、フィルム、膜、ゲル)
への応用がある。
【0058】本発明の組成物は、アルカリ性が弱いの
で、例えば板状体とした場合、破損して液が漏れたとし
ても安全である。また、板ガラスとの密着性が良いの
で、ガラス破損落下防止性に優れる。なお、炎の照射に
より、ゲル自体が白化されるので、炎それ自身は勿論の
こと、炎よりの熱線を遮蔽し、熱輻射による延焼を防止
することが可能である。
【0059】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (水性ゲルの構造) 実施例1 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2含量30
%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液40.0g
にアクリルアミド9.9gとメチレンビスアクリルアミ
ド0.1gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解させ
た。この時のpHは10.3であった。この水溶液に2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン0.3gを溶解させ、充分窒素置換した後、直径
14.5cmのテフロンシャーレに流し込み、窒素雰囲
気下で照射エネルギー量400mJ/cm2 の紫外線を
照射して重合を行い、アクリルアミド系のシート状の透
明水性ゲルを得た。この水性ゲルの含水率は52.7%
で全光線透過率は84.4%であった。得られた水性ゲ
ルは次の試験を行い、結果を表1及び表2に示す。 (a)引っ張り強度及び伸び率 厚さ2〜3mmの水性ゲルシートを幅24mm、長さ1
00mm、(測定部の幅5mm、長さ20mm)の大き
さに打ち抜き、引っ張り試験機TENSILON UT
M−III −100(TOYO BALDWIN CO.,LTD. )にて引っ
張り強度及び伸び率を測定した。 (b)膨潤度 厚さ2.5mmの水性ゲルシートを25×25mmの正
方形に打ち抜き、蒸留水中、生理食塩水中(食塩0.9
%)、1mol/1水酸化ナトリウム水溶液中(pH1
3.8)、1mol/1炭酸ナトリウム水溶液中(pH
11.7)にそれぞれ浸漬し、膨潤時のゲルサンプルの
重量を測定した。その後、ゲルサンプルを110℃にて
乾燥させて、ゲルの乾燥重量を測定してゲルの膨潤度を
求めた。
【0060】実施例2 アクリルアミドの代わりにN,N−ジメチルアクリルア
ミドを用いた以外は、実施例1と全く同様の方法によ
り、N,N−ジメチルアクリルアミド系の透明水性ゲル
を得た。この水性ゲルの含水率は53.8%で全光線透
過率は82.4%であった。得られたゲルサンプルは実
施例1に準じて試験を行った。結果を表1及び表2に示
す。
【0061】実施例3 アクリルアミドの代わりにN−アクリロイルピロリジン
を用いた以外は、実施例1と全く同様の方法により、N
−アクリロイルピロリジン系の透明水性ゲルを得た。こ
の水性ゲルの含水率は58.7%で全光線透過率は8
4.9%であった。得られたゲルサンプルは実施例1に
準じて試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0062】実施例4 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2含量30
%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液40.0g
にアクリルアミド9.9gとメチレンビスアクリルアミ
ド0.1gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解させ
た。この水溶液に酢酸を徐々に滴下させて、水溶液のp
Hを6.3まで下げた。この水溶液に2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.3g
を溶解させ、充分窒素置換した後、直径14.5cmの
テフロンシャーレに流し込み、窒素雰囲気下で照射エネ
ルギー量400mJ/cm2 の紫外線を照射して重合を
行いアクリルアミド系のシート状の白色水性ゲルを得
た。この水性ゲルの含水率は55.3%で全光線透過率
は0.7%であった。得られたゲルサンプルは実施例1
に準じて試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0063】実施例5 アクリルアミドの代わりにN,N−ジメチルアクリルア
ミドを用いた以外は、実施例4と全く同様の方法によ
り、アクリルアミド系の白色水性ゲルを得た。この水性
ゲルの含水率は54.7%で全光線透過率は0.6%で
あった。得られたゲルサンプルは実施例1に準じて試験
を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0064】実施例6 アクリルアミドの代わりにN−アクリロイルピロリジン
を用いた以外は、実施例4と全く同様の方法により、N
−アクリロイルピロリジン系の白色水性ゲルを得た。こ
の水性ゲルの含水率は54.8%で全光線透過率は0.
2%であった。得られたゲルサンプルは実施例1に準じ
て試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0065】比較例1 蒸留水28.0gにアクリルアミド21.78gとメチ
レンビスアクリルアミド0.22gを加えて完全に溶解
させた。この溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン0.3gを溶解させ、充分
窒素置換した後、直径14.5cmのテフロンシャーレ
に流し込み、窒素雰囲気下で照射エネルギー量400m
J/cm2 の紫外線を照射して重合を行いアクリルアミ
ドの透明水性ゲルシートを得た。この水性ゲルの含水率
は55.4%で全光線透過率は84.8%であった。得
られたゲルサンプルは実施例1に準じて試験を行った。
結果を表1及び表2に示す。
【0066】比較例2 アクリルアミドの代わりにN,N−ジメチルアクリルア
ミドを用いた以外は、比較例1と全く同様の方法により
N,N−ジメチルアクリルアミド透明水性ゲルを得た。
この水性ゲルの含水率は49.4%で全光線透過率は8
4.5%であった。得られたゲルサンプルは実施例1に
準じて試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0067】比較例3 アクリルアミドの代わりにN−アクリロイルピロリジン
を用いた以外は、比較例1と全く同様の方法により、N
−アクリロイルピロリジンの透明水性ゲルを得た。この
水性ゲルの含水率は53.1%で全光線透過率は84.
9%であった。得られたゲルサンプルは実施例1に準じ
て試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】 この様に、(メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)ア
クリルアミド誘導体及び微粒子状金属酸化物よりなる水
性ゲル組成物をアルカリ領域のpHで重合することによ
り、透明な水性ゲルを合成することができ、微粒子状金
属酸化物と複合化せずに重合して得られる単なる(メ
タ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミド誘
導体からなる水性ゲル組成物に比べて高弾性な水性ゲル
組成物であった。
【0070】また、酸性領域で重合した水性ゲル組成物
は白色であるが、アルカリ領域で重合したゲル組成物よ
りも高弾性な水性ゲル組成物であり、中性、弱アルカリ
領域ではあまり膨潤しないのであるが、強アルカリ領域
で膨潤する水性ゲル組成物であった。
【0071】(乾燥粉末ゲルの製造) 実施例7 コロイダルシリカの粒子径が40〜50mμ、SiO2
含有量30%のコロイダルシリカ懸濁水溶液80.0g
をジュワー瓶に入れ、蒸留水36.7gを加えた後、ア
クリルアミド19.8gとメチレンビスアクリルアミド
0.2gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解させ
た。さの時のpHは10.3であった。この溶液に酢酸
を滴下して溶液のpHを6.2に調整した。この液を充
分に窒素置換した後、液温を30℃に保ち、重合開始剤
である2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ
ヒドロクロライドの4%水溶液10mlを添加して、重
合を2時間行った。この重合により温度は72℃まで上
昇した。得られた水性ゲルはミートチョッパーで切り、
60℃で12時間乾燥させ、更に粉砕機で粉砕してふる
いで20〜100メッシュの大きさの粉末状ゲルをふる
い分けた。
【0072】メスシリンダー3本に得られた粉末状ゲル
を1gずつ入れて、蒸留水、1mol/1水酸化ナトリ
ウム水溶液(pH13.8)及び1mol/1水酸化ナ
トリウム水溶液(pH11.7)をそれぞれ加えて、各
々の膨潤容積の経時変化を測定した。結果は表3に示
す。
【0073】
【表3】
【0074】実施例8 実施例7において溶液に酢酸を滴下してpH6.2に調
整することなくpH10.3の溶液を用いて全く同様に
処理してゲルサンプルを得た。得られたゲルサンプルは
実施例7に準じて試験を行った。結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】実施例9 コロイダルシリカの粒子径が10〜20mμ、SiO2
含量30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液を
用いたほかは実施例7と全く同様に処理してゲルサンプ
ルを得た。得られたゲルサンプルは実施例7に準じて試
験を行った。結果を表5に示す。
【0077】
【表5】
【0078】実施例10 一次粒子の平均粒子径が0.02mμで凝集した粒子の
平均粒子径が8mμの含水微粉ケイ酸24.0gをジユ
ワー瓶に入れ、蒸留水92.7gを加えて分散した後、
アクリルアミド19.8gとメチレンビスアクリルアミ
ド0.2gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解させ
た。この時のpHは6.2であった。この液を充分に窒
素置換した後、液温を30℃に保ち重合開始剤である
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
クロライドの4%水溶液10mlを添加して、重合を2
時間行った。この重合により温度は72℃まで上昇し
た。得られた水性ゲルはミートチョッパーで切り、60
℃で12時間乾燥させ、更に粉砕機で粉砕してふるいで
20〜100メッシュの大きさの粉末状ゲルをふるい分
けた。得られたゲルサンプルは実施例7に準じて試験を
行った。結果を表6に示す。
【0079】
【表6】
【0080】比較例4 蒸留水92.7gにアクリルアミド43.56gとメチ
レンビスアクリルアミド0.44gを加えて完全に溶解
させた。この液を充分に窒素置換した後、液温を30℃
に保ち、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロライドの4%水溶液10
mlを添加して、重合を2時間行った。この重合により
温度は85℃まで上昇した。得られた水性ゲルはミート
チョッパーで切り、60℃で12時間乾燥させ、更に粉
砕機で粉砕してふるいで20〜100メッシュの大きさ
の粉末状ゲルをふるい分けた。得られたゲルサンプルは
実施例7に準じて試験を行った。結果を表7に示す。
【0081】
【表7】
【0082】(防火ガラスとしての評価) 実施例11 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液70.
0gにN−アクリロイルピロリジン29.7gとメチレ
ンビスアクリルアミド0.3gを攪拌しながら徐々に加
えて完全に溶解させた。このときのpHは10.3であ
った。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン0.9gを添加して溶解さ
せ、減圧脱気した後、厚さ2mmのガラス板の周縁にス
ペーサー部材をエポキシ接着剤で接着して、5mmの間
隔を保った150×100mmの大きさの複層ガラスの
間にこの水溶液を流し込み密栓した。この水溶液を封入
した複層ガラスを空気中で照射エネルギー量4000m
J/cm2 の紫外線を照射して重合を行い透明な防火ガ
ラスを作製した。作製した防火ガラスは、次に示す試験
法により耐火性について評価した。 (耐火性試験)複層ガラスサンプルから8cm離したと
ころにブンゼンバーナーをセットし、複層ガラスサンプ
ルにガスバーナーの炎を当て加熱して20分後の複層ガ
ラスの表面及びゲルの状態を観察した。
【0083】耐火性試験の結果、炎を当てて約3分でゲ
ルは白濁し、約5分で炎を当てたガラス面は割れてしま
い、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の発生の終息に
ともないゲルは白化して多孔質となった。その後、ゲル
は炎の当たった部分が黒く焦げた後、次第にガラス状の
白色の構造物が表面に生成してきた。裏面のガラスは割
れることなく炎の貫通、裏面からの発煙は認められなか
った。耐火性試験終了後のゲルは、炎の当たらなかった
部分は白色の漆喰のような堅いものとなっており、表面
に少し亀裂が認められ全体的に収縮していた。
【0084】実施例12 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液80.
0gにN−アクリロイルピリジン19.8gとメチレン
ビスアクリルアミド0.2gを攪拌しながら徐々に加え
て完全に溶解させた。このときのpHは10.3であっ
た。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン0.6g添加して溶解させ、
減圧脱気した。以下、実施例11と同様に処理して透明
な防火ガラスを作製した。得られた防火ガラスは実施例
11に準じて試験を行った。耐火試験の結果、実施例1
1とほとんど同様の結果が得られた。全体的に実施例1
1よりも小さいものに収縮していた。
【0085】実施例13 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液90.
0gにN−アクリロイルピリジン9.9gとメチレンビ
スアクリルアミド0.1gを攪拌しながら徐々に加えて
完全に溶解させた。このときのpHは10.3であっ
た。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン0.3g添加して溶解させ、
減圧脱気した。以下、実施例11と同様に処理して透明
な防火ガラスを作製した。得られた防火ガラスは実施例
11に準じて試験を行った。耐火試験の結果、実施例1
1および実施例12と同様の結果が得られたが、全体的
に実施例12よりも小さいものの僅かに収縮していた。
【0086】実施例14 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液80.
0gにN−アクリロイルピリジン9.9g、アクリルア
ミド9.9gとメチレンビスアクリルアミド0.2gを
攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解させた。このとき
のpHは10.3であった。この水溶液に2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.
6g添加して溶解させ、減圧脱気した。以下、実施例1
1と同様に処理して透明な防火ガラスを作製した。得ら
れた防火ガラスは実施例11に準じて試験を行った。
【0087】耐火性試験の結果、炎を当てて約5分で炎
を当てたガラス面は割れてしまい、表面より水蒸気が発
生した。水蒸気の発生の終息にともないゲル化は白化し
て多孔質となった。その後、ゲルの一部が火花が散るよ
うに燃えたもののゲル全体は燃えることなく炎の当たっ
た部分が黒く焦げ僅かにゲルの表面が崩れるところが認
められた。裏面のガラスは割れることなく炎の貫通、裏
面からの発煙は認められなかった。耐火性試験終了後の
ゲルは、炎の当たらなかった部分は白色の漆喰のような
堅いものとなっており、表面に少し亀裂が認められ全体
的に少し収縮していた。
【0088】実施例15 N−アクリロイルピリジンの代わりにアクリルアミドを
用いた以外は、実施例12と全く同様の方法により、ア
クリルアミド系の透明な防火ガラスを得た。得られた防
火ガラスは実施例11に準じて試験を行った。耐火性試
験の結果、実施例14とほとんど同様の結果が得られ
た。
【0089】実施例16 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液80.
0gにN−アクリロイルピリジン9.9g、N,N−ジ
メチルアクリルアミド9.9gとメチレンビスアクリル
アミド0.2gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解
させた。このときのpHは10.3であった。この水溶
液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン0.6g添加して溶解させ、減圧脱気し
た。以下、実施例11と同様に処理して透明な防火ガラ
スを作製した。得られた防火ガラスは実施例11に準じ
て試験を行った。
【0090】耐火性試験の結果、炎を当てて約5分で炎
を当てたガラス面は割れてしまい、表面より水蒸気が発
生した。水蒸気の発生の終息にともないゲル化は白化し
て多孔質となった。その後、ゲルは炎の当たった部分が
黒く焦げた。裏面のガラスは割れることなく炎の貫通、
裏面からの発煙は認められなかった。耐火性試験終了後
のゲルは、炎の当たらなかった部分は白色の漆喰のよう
な堅いものとなっており、表面に少し亀裂が認められ全
体的に少し収縮していた。
【0091】実施例17 N−アクリロイルピリジンの代わりにN,N−ジメチル
アクリルアミドを用いた以外は、実施例14と全く同様
の方法により、N,N−ジメチルアクリルアミド系の透
明な防火ガラスを得た。得られた防火ガラスは実施例1
1に準じて試験を行った。耐火性試験の結果、実施例1
6とほとんと同様の結果が得られた。
【0092】実施例18 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液80.
0gにN−アクリロイルピロリジン19.8gとメチレ
ンビスアクリルアミド0.2gを攪拌しながら徐々に加
えて完全に溶解させた。このときのpHは10.3であ
った。この水溶液に過硫酸カリの10%水溶液4gを溶
解して、減圧脱気した後、亜硫酸水素ナトリウムの2%
水溶液2.5gを溶解させ、厚さ2mmのガラス板の周
縁にスペーサー部材をエポキシ接着剤で接着して、5m
mの間隔を保った150×100mmの大きさの複層ガ
ラスの間にこの水溶液を流し込み密栓した。この水溶液
を封入した複層ガラスを室温にて3時間重合を行い透明
な防火ガラスを作製した。得られた防火ガラスは実施例
11に準じて試験を行った。耐火性験の結果、実施例1
1とほとんど同様の結果が得られた。
【0093】実施例19 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液80.
0gにN−アクリロイルピロリジン19.8gとメチレ
ンビスアクリルアミド0.2gを攪拌しながら徐々に加
えて完全に溶解させた。このときのpHは10.3であ
った。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン0.1gと過硫酸カリ10
%水溶液4gを溶解して、減圧脱気した後、亜硫酸水素
ナトリウムの2%水溶液2.5gを溶解させた。以下実
施例11と同様に処理して透明な防火ガラスを作製し
た。得られた防火ガラスは実施例11に準じて試験を行
った。耐火性試験の結果、実施例11とほとんど同様の
結果が得られた。
【0094】実施例20 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液65.
0gにエチレングリコール25.0gを溶解させて、こ
の溶液にN−アクリロイルピロリジン9.9gとメチレ
ンビスアクリルアミド0.1gを攪拌しながら徐々に加
えて完全に溶解させた。このときのpHは10.3であ
った。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン0.3g添加して溶解さ
せ、減圧脱気した。以下実施例11と同様に処理して透
明な防火ガラスを作製した。得られた防火ガラスを−2
0℃で2時間冷却させたが、凍結することなく透明のま
まであった。さらにこの防火ガラスは実施例11に準じ
て耐火性試験をを行った。耐火性試験の結果、実施例1
1とほとんど同様の結果が得られた。
【0095】実施例21 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液65.
0gにサッカロース25.0gを溶解させて、この溶液
にN−アクリロイルピロリジン9.9gとメチレンビス
アクリルアミド0.1gを攪拌しながら徐々に加えて完
全に溶解させた。このときのpHは10.3であった。
この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン0.3g添加して溶解させ、減圧
脱気した。以下実施例11と同様に処理して透明な防火
ガラスを作製した。得られた防火ガラスを−15℃で2
時間冷却させたが、凍結することなく透明のままであっ
た。さらにこの防火ガラスは実施例11に準じて耐火性
試験をを行った。
【0096】耐火性試験の結果、炎を当てて約3分でゲ
ルは白濁し、約5分で炎を当てたがガラス面は割れてし
まい、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の発生の終息
にともないゲルは白化して多孔質となった。その後、ゲ
ルはゲル全体が黒く焦げた後、次第にガラス状の白色の
構造物が表面に生成してきた。裏面のガラスは割れるこ
となく炎の貫通、裏面からの発煙は認められなかった。
耐火性試験終了後のゲルは、炎の当たらなかった部分は
白色の漆喰のような堅いものとなっており、表面に少し
亀裂が認められ全体的に少し収縮していた。
【0097】実施例22 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液65.
0gにエチレングリコール9.0g、サッカロース8.
0g、尿素8.0gを溶解させて、この溶液にN−アク
リロイルピロリジン9.9gとメチレンビスアクリルア
ミド0.1gを攪拌しながら徐々に加えて完全に溶解さ
せた。このときのpHは10.3であった。この水溶液
に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン
−1−オン0.3g添加して溶解させ、減圧脱気した。
以下実施例11と同様に処理して透明な防火ガラスを作
製した。得られた防火ガラスを−20℃で2時間冷却さ
せたが、凍結することなく透明のままであった。さらに
この防火ガラスは実施例11に準じて耐火性試験をを行
った。耐火性試験の結果、実施例11とほとんど同様の
結果が得られた。
【0098】実施例23 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のアルカリ性コロイダルシリカ懸濁水溶液65.
0gにエチレングリコール25.0gを溶解させて、こ
の溶液にN−アクリロイルピロリジン9.9gとメチレ
ンビスアクリルアミド0.1gを攪拌しながら徐々に加
えて完全に溶解させた。更に1%ラウリル硫酸アンモニ
ウム水溶液1mlを添加した。このときのpHは10.3
であった。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン0.3g添加して溶解
させ、減圧脱気した。以下、実施例11と同様に処理し
て透明な防火ガラスを作製した。得られた防火ガラスは
実施例11に準じて試験を行った。
【0099】耐火性試験の結果、炎を当てて約3分でゲ
ルは白濁し、約5分で炎を当てたがガラス面は割れてし
まい、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の発生にとも
ない泡立ちが激しくなり、水蒸気の発生の終息にともな
い発泡がおさまりゲルは白化して多孔質となった。その
後、ゲルは炎の当たった部分が黒く焦げた後、次第にガ
ラス状の白色の構造物が表面に生成してきた。裏面のガ
ラスは割れることなく炎の貫通、裏面からの発煙は認め
られなかった。耐火性試験終了後のゲルは、炎の当たら
なかった部分は白色の漆喰のような堅いものとなってお
り、表面に少し亀裂が認められ全体的に少し収縮してい
た。
【0100】実施例24 厚さ2mmのガラス板の片面に1%のγ−(メタクリロ
キシプロピル)トリメトキシシランのメタノール溶液を
塗布し、110℃で10分乾燥させてガラス板のシラン
カップリング処理を行った。このシランカップリング処
理したガラス板を用いて複層ガラスを作製した以外は、
すべて実施例12に準じて防火ガラスを作製た。得られ
た防火ガラスは実施例11に準じて試験を行った。
【0101】耐火性試験の結果、炎を当てて約3分でゲ
ルは白濁し、約7分で炎を当てたガラス面は割れてしま
い、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の発生の終息に
ともないゲルは白化して多孔質となった。その後、ゲル
は炎の当たった部分が黒く焦げた後、次第にガラス状の
白色の構造物が表面に生成してきた。裏面ガラスは割れ
ることなく炎の貫通、裏面からの発煙は認められなかっ
た。耐火性試験終了後のゲルは、炎の当たらなかった部
分は白色の漆喰のような堅いものとなっており、表面に
少し亀裂が認められたものの、裏面のガラス全体にゲル
が密着しており、ゲルの収縮は全く認められなかった。
【0102】実施例25 アルミナゾルの粒子径が10〜20mμ、Al2 3
量20%の酸性アルミナゾル懸濁水溶液89.0gにN
−アクリロイルピロリジン19.8gとメチレンビスア
クリルアミド0.2gを攪拌ながら徐々に加えて完全に
溶解させた。この溶液にアンモニア水を滴下してpH
9.3まで上げた。この水溶液に2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.6g添加
して溶解させ、減圧脱気した。以下、実施例11と同様
に処理して透明な防火ガラスを作製した。得られた防火
ガラスは実施例11に準じて試験を行った。耐火性試験
の結果、実施例11とほとんど同様の結果が得られた。
【0103】実施例26 N−アクリロイルピロリジンの代わりにN,N−ジエチ
ルアクリルアミドを用いた以外は、実施例13と全く同
様の方法により、若干乳白色な防火ガラスを得た。得ら
れた防火ガラスは実施例11に準じて試験を行った。耐
火性試験の結果、炎を当てて約5分で炎を当てたがガラ
ス面は割れてしまい、表面より水蒸気が発生した。水蒸
気の発生にともないゲルは白化して多孔質となった。そ
の後、ゲル全体は炎の当たった部分が黒く焦げた。裏面
のガラスは割れることなく炎の貫通、裏面からの発煙は
認められなかった。耐火性試験終了後のゲルは、炎の当
たらなかった部分は漆喰のような堅いものとなってお
り、表面に少し亀裂が認められ全体的に少し収縮してい
た。
【0104】実施例27 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のコロイダルシリカ懸濁水溶液75.0gにエチ
レングリコール3.0g、サーカロース9.0g、尿素
3.0gを溶解させて、この溶液にN,N−ジエチルア
クリルアミド4.95g、N,N−ジメチルアクリルア
ミド4.95gとメチレンビスアクリルアミド0.1g
を攪拌しながら、徐々に加えて完全に溶解させた。この
ときのpHは10.3であった。この水溶液に2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
0.03g添加して溶解させ、減圧脱気した後、実施例
24と全く同様な方法でシランカップリング処理した厚
さ2mmのガラス板の周縁にスペーサー部材をエポキシ
接着剤で接着して、5mmの間隔を保った150×10
0mmの大きさの複層ガラスの間にこの水溶液を流し込
み密栓した。この水溶液を封入した複層ガラスを空気中
にて照射エネルギー量4000mJ/cm2の紫外線を
照射して重合を行い透明な防火ガラスを作製した。得ら
れた防火ガラスを−15℃で2時間冷却させたが、凍結
することなく透明のままであった。さらにこの防火ガラ
スは実施例11に準じて耐火性試験を行った。
【0105】耐火性験の結果、炎を当てて約3分でゲル
は白濁し、約7分で炎を当てたがガラス面は割れてしま
い、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の終息にともな
いゲルは白化して多孔質となった。その後、ゲルは炎の
当たった部分が黒く焦げた後、次第にガラス状の白色の
構造物が表面に生成してきた。裏面のガラスは割れるこ
となく炎の貫通、裏面からの発煙は認められなかった。
耐火性試験終了後のゲルは、炎の当たらなかった部分は
白色の漆喰のような堅いものとなっており、表面に少し
亀裂が認められたものの、裏面のガラス全体にゲルが密
着しており、ゲルの収縮は全く認められなかった。
【0106】実施例28 単量体としてN−アクリロイルピロリジン7.4g、
N,N−ジメチルアクリルアミド2.5gを用いた以外
は実施例27と全く同様の方法により透明な防火ガラス
を得た。得られた防火ガラスを−20℃で2時間冷却さ
せたが、凍結することなく透明のままであった。さらに
この防火ガラスは実施例11に準じて耐火性試験を行っ
た。耐火性試験の結果、実施例27とほとんど同様の結
果が得られた。
【0107】比較例5 蒸留水80.0gにN−アクリロイルピロリジン19.
8gとメチレンビスアクリルアミド0.2gを攪拌しな
がら徐々に加えて完全に溶解させた。この溶液に2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン0.6g添加して溶解させ、減圧脱気した。以下、実
施例11と同様に処理して透明な防火ガラスを作製し
た。得られた防火ガラスは実施例11に準じて試験を行
った。
【0108】耐火性試験の結果、炎を当てて数秒でゲル
は白濁し、数十秒で炎を当てたガラス面は割れてしま
い、表面より水蒸気が発生した。水蒸気の発生の終息に
ともないゲルは白化した。その後、ゲルは炎の当たった
部分が黒く焦げた後、燃えてゲルが崩れていき、ついに
は裏面のガラスは割れて裏面から発煙が生じ炎が貫通し
た。
【0109】(感温性板状体の製造) 実施例29 コロイダルシリカの粒子径が7〜9mμ、SiO2 含量
30%のコロイダルシリカ懸濁水溶液80.0gにN−
アクリロイルピロリジン19.8gとメチレンビスアク
リルアミド0.2gを攪拌しながら徐々に加えて完全に
溶解せた。この溶液に2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン0.6g添加して溶解さ
せ、減圧脱気した後、厚さ2mmのポリカーボネート板
の周辺にスペーサー部材をエポキシ接着剤で接着して、
5mmの間隔を保った150×100mmの大きさの複
層ポリカーボネートの間にこの水溶液を流し込み密栓し
た。この水溶液を封入した複層ポリカーボネートを空気
中で照射エネルギー量4000mJ/cm2 の紫外線を
照射して重合を行い、感温性の板状体水性ゲルを得た。
得られた板状体水性ゲルを水に浸漬させ、加熱して徐々
に温度を上げ板状体水性ゲルが完全に白濁する温度(曇
点)を測定した結果を表8に示す。
【0110】実施例30 N−アクリロイルピペリジン80.0gを用いた以外は
実施例26と全く同様の方法により、感温性の板状体水
性ゲルを得た。得られた板状体水性ゲルサンプルは実施
例26に準じて試験を行った。結果を表8に示す。
【0111】実施例31 N−アクリロイルピペリジン40.0gとN,N−ジメ
チルアクリルアミド40.0gを用いた以外は、実施例
26と全く同様の方法により、感温性の板状体水性ゲル
を得た。得られた板状体水性ゲルサンプルは実施例23
に準じて試験を行った。結果を表8に示す。
【0112】実施例32 N−アクリロイルピロリジン40.0gとN−アクリロ
イルピペリジン40.0gを用いた以外は、実施例26
と全く同様の方法により、感温性の板状体水性ゲルを得
た。得られた板状体水性ゲルサンプルは実施例23に準
じて試験を行った。結果を表8に示す。
【0113】実施例33 N−アクリロイルピロリジン20.0gとN−アクリロ
イルピペリジン60.0gを用いた以外は、実施例26
と全く同様の方法により、感温性の板状体水性ゲルを得
た。得られた板状体水性ゲルサンプルは実施例26に準
じて試験を行った。結果を表8に示す。
【0114】実施例34 N,N−ジエチルアクリルアミド40.0gとN,N−
ジメチルアクリルアミド40.0gを用いた以外は、実
施例26と全く同様の方法により、感温性の板状体水性
ゲルを得た。得られた板状体水性ゲルサンプルは実施例
26に準じて試験を行った。結果を表8に示す。
【0115】
【表8】 以上のように、感温性を有するモノマーと水溶液のモノ
マーを調製することにより曇点の異なる感温性板状体水
性ゲルが得られた。尚、この曇点は10回繰り返し測定
しても変化はなかった。
【0116】実施例35 コロイダルシリカの粒子が7〜9mμ、SiO2 含量3
0%のコロイダルシリカ懸濁水溶液37.5gにグリセ
リン2.5gを溶解させた後、アクリルアミド9.9g
とメチレンビスアクリルアミド0.1gを攪拌しながら
徐々に加えて完全に溶解させた。この水溶液に2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
0.3g溶解させ、充分窒素置換した後、直径14.5
cmのテフロンシャーレーに流し込み、窒素雰囲気下で
照射エネルギー量4000mJ/cm2 の紫外線を照射
して重合を行い、40℃にて乾燥させて柔軟性のあるア
クリルアミド系の透明ゲルシートを得た。
【0117】実施例36 コロイダルシリカの粒子が10〜20mμ、SiO2
量30%のコロイダルシリカ懸濁水溶液37.5gにグ
リセリン2.5gを溶解させた後、アクリルアミド9.
9gとメチレンビスアクリルアミド0.1gを攪拌しな
がら徐々に加えて完全に溶解させた。この水溶液に2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン0.3g溶解させ、充分窒素置換した後、直径1
4.5cmのテフロンシャーレーに流し込み、窒素雰囲
気下で照射エネルギー量4000mJ/cm2 の紫外線
を照射して重合を行い、40℃にて乾燥させて柔軟性の
あるアクリルアミド系の透明ゲルシートを得た。
【0118】実施例37 アクリルアミドの代わりにN−アクリロイルピロリジン
を用いた以外は、実施例31と全く同様の方法により、
柔軟性のあるN−アクリロイルピロリジン系の透明水性
ゲルシートを得た。
【0119】実施例38 粒子径が10〜20mμのSiO2 含量30%のコロイ
ダルシリカ懸濁水溶液40gにN−アクリロイルピロリ
ジン10gを添加し、窒素ガスを流入させて溶存酸素を
除いた後、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロライド4%水溶液5mlを添加し、3
0℃にて重合を開始した。2時間重合を行った後、イソ
プロピルアルコール40mlを添加し、稀釈した。該稀
釈液を厚さ2m/mのポリカーボネート板に塗布し、8
0℃で30分間乾燥した。均一で透明な塗膜を得ること
ができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新田 敦彦 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 審査官 關 政立 (56)参考文献 特開 平2−196806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/26 C08F 20/52 - 20/60 C08F 2/44

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1)又は(II)(化
    2)で表わされる 【化1】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化2】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よりなる硬
    化性組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)(化3)又は(II)(化
    4)で表わされる、 【化3】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化4】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体の重合体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よ
    りなる水性ゲル組成物。
  3. 【請求項3】 水性媒体中で、微粒子状金属酸化物の懸
    濁下に一般式(I)(化5)又は(II)(化6)で表わ
    される、 【化5】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化6】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体を重合することを特徴とする水性ゲル組成物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 水性媒体中で、微粒子状金属酸化物の懸
    濁液のpHを7〜13の範囲に制御し、一般式(I)
    (化7)又は(II)(化8)で表わされる、 【化7】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化8】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体を重合することを特徴とする透明水性ゲル組成
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 水性媒体中で、微粒子状金属酸化物の懸
    濁液のpHを1〜8の範囲に制御し、一般式(I)(化
    9)又は(II)(化10)で表わされる、 【化9】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化10】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体を重合することを特徴とする高弾性水性ゲル組
    成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の製造方法により製造され
    る水性ゲル組成物に酸性物質を添加して、水性ゲルのp
    Hを1より8の範囲に制御する高弾性水性ゲル組成物の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(I)(化11)又は(II)(化
    12)で表わされる、 【化11】 (上式でR1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原
    子、メチル基またはエチル基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基またはプロピル基を表わす。) 【化12】 (メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミ
    ド誘導体の重合体、微粒子状金属酸化物及び水性媒体よ
    りなる請求項4の方法により得られた透明水性ゲル組成
    物。
  8. 【請求項8】 重合を高エネルギー線照射により開始す
    る請求項3記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 重合を重合開始剤の存在下に開始する請
    求項3記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 重合を重合開始剤の存在下に高エネル
    ギー線照射により開始する請求項3記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の方法で製造した水性ゲ
    ル組成物を乾燥してなる吸水性組成物。
  12. 【請求項12】 (メタ)アクリルアミド誘導体が親水
    性単量体を少なくとも一種以上含有してなる単量体であ
    る請求項11記載の吸水性組成物。
  13. 【請求項13】 2枚以上の透明板状体の間に請求項2
    記載の水性ゲル組成物を挿入してなる感温性板状体。
  14. 【請求項14】 (メタ)アクリルアミド誘導体が水溶
    中で感温性を示す重合体の単量体を少なくとも一種以上
    含有してなる単量体である請求項13記載の感温性板状
    体。
  15. 【請求項15】 2枚以上の透明板状体の間に請求項2
    記載の水性ゲル組成物を挿入してなる防火性板状体。
  16. 【請求項16】 (メタ)アクリルアミド誘導体が水溶
    液中で感温性を示す重合体の単量体を少なくとも一種以
    上含有してなる単量体である請求項15記載の防火性板
    状体。
  17. 【請求項17】 水性ゲル組成物中の水性媒体の比率が
    60重量%以下である請求項15記載の防火性板状体。
  18. 【請求項18】 2枚以上の透明板状体の間で請求項4
    記載の方法で透明水性ゲル組成物を製造することを特徴
    とする感温性板状体の製造方法。
  19. 【請求項19】 ゲル組成物と接する該板状体表面を予
    めシランカップリング剤で処理することからなる請求項
    18記載の感温性板状体の製造方法。
  20. 【請求項20】 2枚以上の透明板状体の間で請求項4
    記載の方法で透明水性ゲル組成物を製造することを特徴
    とする防火性板状体の製造方法。
  21. 【請求項21】 ゲル組成物と接する該板状体表面を予
    めシランカップリング剤で処理することからなる請求項
    20記載の防火性板状体の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項2記載の水性ゲル組成物を主た
    る成分とする塗料組成物。
JP18950092A 1991-07-18 1992-07-16 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途 Expired - Lifetime JP3256282B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18950092A JP3256282B2 (ja) 1991-07-18 1992-07-16 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17823091 1991-07-18
JP3-178230 1991-07-18
JP18950092A JP3256282B2 (ja) 1991-07-18 1992-07-16 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05209022A JPH05209022A (ja) 1993-08-20
JP3256282B2 true JP3256282B2 (ja) 2002-02-12

Family

ID=26498480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18950092A Expired - Lifetime JP3256282B2 (ja) 1991-07-18 1992-07-16 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3256282B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09323383A (ja) * 1996-06-06 1997-12-16 Mitsubishi Chem Mkv Co 屋外展張用フィルム
WO2003008011A1 (en) * 2001-04-27 2003-01-30 Millipore Corporation Crosslinked multipolymer coating
SI2415577T1 (sl) * 2003-06-24 2015-11-30 Aspen Aerogels Inc. Metoda za proizvodnjo listov gela
KR101142673B1 (ko) * 2003-11-12 2012-05-10 피터 왓첼 단열층을 위한 조성물
TWI344469B (en) 2005-04-07 2011-07-01 Nippon Catalytic Chem Ind Polyacrylic acid (salt) water-absorbent resin, production process thereof, and acrylic acid used in polymerization for production of water-absorbent resin
JP2007125762A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Kawamura Inst Of Chem Res 高分子ゲル積層体およびその製造方法
EP2816087B1 (en) 2005-12-13 2016-11-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Aqueous organic-inorganic hybrid composition
TWI394789B (zh) 2005-12-22 2013-05-01 Nippon Catalytic Chem Ind 吸水性樹脂組成物及其製造方法、吸收性物品
EP1837348B9 (en) 2006-03-24 2020-01-08 Nippon Shokubai Co.,Ltd. Water-absorbing resin and method for manufacturing the same
JP5020637B2 (ja) * 2006-06-09 2012-09-05 株式会社日本触媒 吸水性樹脂組成物の製造方法
JP5322298B2 (ja) * 2009-08-24 2013-10-23 富士化学株式会社 樹脂組成物およびその製造方法、並びにそれを用いて形成した建築用材および身飾品
EP2484439B1 (en) 2009-09-29 2022-12-14 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbent and process for production thereof
JP5617346B2 (ja) * 2010-05-25 2014-11-05 Dic株式会社 有機無機複合体の製造方法
WO2023162789A1 (ja) * 2022-02-22 2023-08-31 富士フイルム株式会社 組成物、膜、膜の製造方法、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および構造体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05209022A (ja) 1993-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5519088A (en) Hardenable composition, aqueous gel and applications thereof
JP3256282B2 (ja) 硬化性組成物、水性ゲル及びそれらの用途
KR960005270B1 (ko) 내화유리와 이의 제조방법
CA1075233A (en) Highly absorbent modified polysaccharides
US3354084A (en) Aqueous gel of water-swellable acrylic polymer and non-ionic filler
US9546514B2 (en) Method for the production of fire resistant glazings
TW201708331A (zh) 利用成核劑製造細孔pmma發泡體之方法
JP2602048B2 (ja) セメント添加剤および組成物
JP5624624B2 (ja) 耐火性グレージング
EP0470650B1 (en) Water-absorbent polymer and its method of production
JP2626697B2 (ja) 感温性ゲルの製法
JPH101343A (ja) セメント添加剤組成物ならびにセメント配合物
JPH06157080A (ja) スモーク状防火ガラスおよびその製法
JP2009256629A (ja) 有機無機複合ヒドロゲル及びその製造方法
JP3323419B2 (ja) 吸水又は保水剤並びにその製造方法
JP2592567B2 (ja) 水膨潤性ゴム
JP2843779B2 (ja) 水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴム
JPH0940837A (ja) 水膨潤性ゴム
JP2853416B2 (ja) 吸放湿性材料
JPH0716608B2 (ja) 改良された水蒸気の吸収および放出剤
JPH0576511B2 (ja)
JPH0742436B2 (ja) 水性塗膜の製造方法
JP2005113080A (ja) 多重架橋高分子ゲルおよびその製造方法
JPS62124155A (ja) 水性塗膜
JPS61263639A (ja) 改良された水蒸気の吸収・放出剤

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081130

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091130

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 11