JP3255905B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3255905B2 JP2000257089A JP2000257089A JP3255905B2 JP 3255905 B2 JP3255905 B2 JP 3255905B2 JP 2000257089 A JP2000257089 A JP 2000257089A JP 2000257089 A JP2000257089 A JP 2000257089A JP 3255905 B2 JP3255905 B2 JP 3255905B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果素子とイ
ンダクティブ素子とを備えた薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置を小型化、大容量化す
るためには記録密度を高めることが重要であり、そのた
めには記録トラックの単位長さ当たりの容量である線記
録密度を高めると同時に、半径方向の単位長さ当たりの
記録トラック数であるトラック密度を高める必要があ
る。このトラック密度を高めること、つまりトラックピ
ッチを小さくするためには、トラック幅を狭くすること
が不可欠である。
【0003】ところで、トラック幅を狭くすると、再生
時においては、僅かなトラック位置ずれの影響が大きく
なり、クロストークの増大等によるS/N比の悪化、お
よび出力の低下という問題を生じる。
【0004】そこで、これを解決するため、例えば、特
開昭61−276110号公報に記載されている磁気ヘッドがあ
る。
【0005】この磁気ヘッドは、図10および図11に
示すように、基板1上に、第1のシールド膜2と第2の
シールド膜12とが配され、その間に絶縁膜3,6と磁
気抵抗効果素子5とリード用導体4とが形成されてい
る。第2のシールド膜12の上には、絶縁膜13を介し
て、第1の磁性膜7とギャップ膜8とコイル14と絶縁
膜15と第2の磁性膜9とが順次積層されて形成された
インダクティブ素子が配されている。インダクティブ素
子の上には、これを覆う保護膜10が形成されている。
磁気抵抗効果素子5の両側には、リード用導体4を配し
て、実質的な再生トラック幅Rを狭くしている。
【0006】これに対して、第1の磁性膜7および第2
の磁性膜9のトラック幅を磁気抵抗効果素子5のトラッ
ク幅とほぼ同じくすることにより、記録トラック幅を実
質的な再生トラック幅Rよりも大きくして、再生時にお
ける位置制御誤差や熱膨張等によるトラックずれの影響
を小さくしようというものである。
【0007】しかし、この薄膜磁気ヘッドでは、磁気抵
抗効果素子5に接続するリード用導体4により生ずる段
差のため、インダクティブ素子のギャップ界面16が平
坦にならず、実質的な記録トラック幅Wは実質的な再生
トラック幅Rとほとんど同じ大きさになり、クロストー
クの増大等によるS/N比の悪化、および再生出力の低
下を実質的に防ぐことができない。
【0008】そこで、特開昭63−127408号公報に記載さ
れている薄膜磁気ヘッドでは、図12に示すように、基
板1aを絶縁性磁性材料で形成して、第1のシールド膜
を省き、リード用導体4aを基板1aに埋め込むことに
より、ギャップ界面16aの平坦化を図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の薄膜磁気ヘッドでは、磁気抵抗効果素子5
が、磁性材である基板1aと接触しているため、再生時
に、磁気抵抗効果素子5内に磁束があまり通らず、再生
出力が低下するという問題を新たに生じる。
【0010】これを解決するためには、基板1aと磁気
抵抗効果素子5およびリード用導体4aとの間に、非磁
性絶縁膜を設ければよいが、これでは、磁気抵抗効果素
子5に段差が形成されて、インダクティブ素子のギャッ
プ界面16aに段差が形成されてしまう。
【0011】また、基板1aを絶縁性非磁性材料で形成
しても、磁気抵抗効果素子5のためのシールド膜が必要
になって、結局、これを設けると、ギャップ界面16a
に段差が形成されてしまう。
【0012】このように、実質的な記録トラック幅を実
質的な再生トラック幅よりも大きくするために、リード
用導体4aを基板1aに埋め込むと、再生出力が低下
し、この構成を維持しつつ再生出力の低下を防ごうとす
ると、ギャップ界面16aに段差が形成されて、実質的
な記録トラック幅を大きくすることができず、再生時に
おけるS/N比の悪化を防ぐことができないという問題
点がある。
【0013】本発明は、このような従来の問題点につい
て着目してなされたもので、磁気抵抗効果素子の形成に
対して、特に規制を受けずに、インダクティブ素子のギ
ャップ界面を平坦にできる薄膜磁気ヘッドを提供するこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の薄膜磁気ヘッドは、基板上に、磁気抵抗効果を有する
素子とインダクティブ素子とが、この順序で積層され、
端部が間隔を開けて互いに向い合い、一方の端部に近づ
くに連れて、前記基板と反対側の面が次第に該基板に近
づく傾斜面が、それぞれの該端部に形成されている二つ
のリード用導体を有し、前記磁気抵抗効果を有する素子
は、二つの前記リード用導体の前記傾斜面上、及び二つ
の該リード用導体の前記端部相互間に形成されている、
ことを特徴とするものである。
【0015】ここで、前記インダクティブ素子の一部を
構成する2つの磁性膜の記録媒体対向面におけるトラッ
ク幅は、前記磁気抵抗効果を有する素子のトラック幅方
向の平坦部の幅より、大きいことが好ましい。
【0016】さらに、2つの前記磁性膜の記録媒体対向
面におけるそれぞれのトラック幅は、ほぼ等しいことが
好ましい。
【0017】
【作用】ギャップ界面平坦化膜を有するものでは、イン
ダクティブ素子のギャップ界面が平坦に形成される。ま
た、磁気抵抗効果を有する素子よりも先にインダクティ
ブ素子を平坦な基板上に設けたものでも、インダクティ
ブ素子のギャップ界面は平坦に形成される。磁気抵抗効
果を有する素子は、少なくとも、このトラック幅方向の
平坦部の幅を、インダクティブ素子を構成する磁性膜の
記録媒体対向面におけるトラック幅より、狭くすること
で、実質的な再生トラック幅を実質的な記録トラック幅
より狭くすることができ、クロストークの増大等による
S/N比の悪化、および再生出力の低下を防ぐことがで
きる。
【0018】この効果について詳細に説明すると、記録
時には、ギャップ界面が平坦化されているため、磁気媒
体上の磁化パターンは、インダクティブ素子の磁性膜の
ほぼ全トラック幅(実質的な記録トラック幅)に対応し
た幅で、直線状に形成される。
【0019】一方、再生時には、磁気抵抗効果を有する
素子の平坦部(実質的な再生トラック幅)で、記録され
た信号が読み取られる。磁気抵抗効果を有する素子の平
坦部、つまり信号を読み取る幅は、インダクティブ素子
のギャップ界面が平坦化されているため、直線状の磁化
パターンの幅よりも、狭い。
【0020】したがって、再生時に、位置制御の誤差お
よび熱膨張などによりトラックずれが生じたとしても、
出力低下を起こさず、S/N比の悪化も防ぐことができ
る。
【0021】また、本発明に係る構成では、従来技術の
ように、基板を絶縁性磁性材で形成して、シールド膜を
省き、この上に直接磁気抵抗効果素子を形成するといっ
た、磁気抵抗効果を有する素子の形成に対して、特別な
規制を受けないので、磁気抵抗効果素子に隣接させて非
磁性材を形成することもでき、再生時に、磁気抵抗効果
素子内に磁束があまり通らず、再生出力が低下するとい
う問題は生じない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る各種実施形態
について、図1〜図9を用いて説明する。なお、各種実
施形態を説明するにつき、同一の部位については、同一
の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0023】まず、第1の実施形態について、図1〜図
6に基づき説明する。
【0024】図1〜図3に示すように、基板20上に、
シールド膜21を形成し、所定の形状にエッチングする
(ステップ101)。
【0025】次に、絶縁膜22を形成し(ステップ10
2)、その上に、リード用導体23,23を形成して、
その端部が絶縁膜22に対して傾斜するように、エッチ
ングする(ステップ103)。
【0026】磁気抵抗効果素子26を形成する磁気抵抗
効果膜とバイアス膜とを、絶縁膜22およびリード用導
体23,23の上に、形成して(ステップ104,10
5)、磁気抵抗効果素子26が、絶縁膜22と、リード
用導体23,23の端部傾斜面24,24およびリード
用導体23,23の平坦面25,25の一部のみに、形
成されるよう、エッチングする(ステップ106)。
【0027】磁気抵抗効果素子26は、絶縁膜22と、
リード用導体23,23の端部傾斜面24,24および
平坦面25,25上に形成されるので、絶縁膜22に接
触している中央平坦部27と、リード用導体23の端部
傾斜面24に接触している傾斜部28と、リード用導体
23の平坦面25に接触している両側平坦部29とが形
成される。なお、中央平坦部27のトラック幅方向の幅
は、6μmに形成されている。
【0028】磁気抵抗効果素子26と接触するリード用
導体24の端部は、端部傾斜面24が形成されているの
で、端部が急激に切れているものに比べて、電気的接続
性を高くすることができる。
【0029】ここで、磁気抵抗効果素子26の膜厚は概
略0.02〜0.1μm程度であるが、リード用導体23の膜厚
は電気抵抗を下げるために、磁気抵抗効果素子26に対
し、かなりの厚さを要求される。そのため、磁気抵抗効
果素子26の上にリード用導体23を仮りに形成した場
合、膜厚の厚いリード用導体23をエッチングする際
に、磁気抵抗効果素子26を傷つける恐れが大きい。特
に、トラック幅の精度を上げやすい反応性スパッタエッ
チなどのドライエッチングにおいては、磁気抵抗効果素
子26の取扱いが困難となりやすい。本実施形態におい
ては予めリード用導体23を形成しているため、磁気抵
抗効果素子26が傷付く可能性を非常に小さくすること
ができる。
【0030】磁気抵抗効果素子26上に絶縁膜30を形
成する(ステップ107)。
【0031】絶縁膜30上には、記録時における一方の
磁気ポールを形成すると共に磁気抵抗効果素子26の磁
気シールドを形成する第1の磁性膜31を形成する(ス
テップ108)。
【0032】この第1の磁性膜31は、磁気抵抗効果素
子26上に形成されているので、磁気抵抗効果素子26
の中央平坦部27、傾斜部28、両側平坦部29に沿っ
た段差が形成される。この段差を無くすために、第1の
磁性膜31に平坦化処理を施す(ステップ109)。平
坦化処理は、段差を有する第1の磁性膜31上にノボラ
ック樹脂等を塗布し、これが硬化した後、ノボラック樹
脂等が無くなるまで、エッチバックすることにより、行
う。この平坦化をより完全にするためには、ノボラック
樹脂の熱処理条件や樹脂のエッチング速度等に考慮する
必要がある。また、エッチバックを行った後に局部的に
凹部が形成されている場合には、そこにホトレジストを
埋め込んで、再度エッチバックするとよい。
【0033】平坦になった第1の磁性膜31の面は、ギ
ャップ界面32を形成する。
【0034】平坦化処理された第1の磁性膜31を、そ
のトラック幅が磁気抵抗効果素子26のトラック幅とほ
ぼ同じになるようにエッチングする(ステップ11
0)。
【0035】図2に示すように、第1の磁性膜31のギ
ャップ界面32上に、ギャップ膜33、コイル34、絶
縁膜35、第2の磁性膜36、保護膜37を順次積層し
て行く(ステップ115,116,117,118)。
第2の磁性膜36のトラック幅は、10μmに形成す
る。なお、本実施形態では、第1の磁性膜31とギャッ
プ膜33とコイル34と絶縁膜35と第2の磁性膜36
とで、インダクティブ素子38を形成している。
【0036】基板20上には、このように、磁気抵抗効
果素子26やインダクティブ素子38等を複数形成す
る。そして、基板20を切断して、図4に示すような、
磁気抵抗効果素子26やインダクティブ素子38等が形
成されている磁気ヘッドスライダー40を切り出す。切
り出した磁気ヘッドスライダー40の端面に機械加工を
施して、磁気ヘッド41を完成する。
【0037】この磁気ヘッド41は、図5に示すような
複数の磁気ディスク42,42,…が搭載されている磁
気ディスク装置に設けられる。
【0038】複数の磁気ディスク42,42,…は、ス
ピンドル45に固定されている。スピンドル45は、こ
れを回転させるモータ46に接続されている。
【0039】磁気ディスク装置には、磁気ヘッド41を
磁気ディスク42の半径方向に移動させるリニア型のキ
ャリッジ43が設けられている。キャリッジ43には、
磁気ディスク42方向に伸びる複数のアーム44,4
4,…が設けられており、このアーム44の一端に磁気
ヘッド41が設けられている。
【0040】次に、記録再生時における作用について説
明する。
【0041】記録時には、コイル34に所望の信号電流
を流すことにより、第1の磁性膜31と第2の磁性膜3
6との間に記録磁界が発生し、磁気ディスク42が磁化
されて所望の信号が記録される。このとき、インダクテ
ィブ素子38のギャップ界面32は平坦に形成されてい
るので、磁気ヘッド41の実質的な記録トラック幅は、
第1の磁性膜31と第2の磁性膜36とのうち、トラッ
ク幅が短い第2の磁性膜36の全トラック幅(=10μ
m)となる。磁気ディスク42には、第2の磁性膜36
の全トラック幅、つまり、実質的な記録トラック幅W
(=10μm)で、磁化パターンが直線状に記録され
る。
【0042】再生時には、磁気抵抗効果素子26の中央
平坦部27のトラック幅方向の幅(=6μm)が、実質
的な再生トラック幅Rとなって、磁気ディスク42に記
録されている信号が読み取られる。実質的な再生トラッ
ク幅が、磁気抵抗素子26の中央平坦部27のみに限定
されるのは、この両側に傾斜部28が形成されているた
め、磁気ディスク42に信号が記録されている磁化パタ
ーンの方向(トラックの長手方向に対して直角な方向)
対して、傾斜部28で信号を読み取る方向(トラックの
長手方向に対して斜めの方向)が異なっているからであ
る。
【0043】したがって、実質的な再生トラック幅Rを
実質的な記録トラック幅Wよりも小さくすることができ
るので、クロストークの増大等によるS/N比の悪化、
および再生出力の低下を防ぐことができる。
【0044】なお、本実施形態において、絶縁膜30を
平坦化処理した後、単に第1の磁性膜31を形成しても
よいようであるが、本実施形態のように、第1の磁性膜
31が、記録時における一方の磁気ポールとしての機能
と磁気抵抗効果素子26の磁気シールドとしての機能と
を兼ね備えている場合には、絶縁膜30は、単にリード
用導体23と磁気抵抗効果素子26とを電気的に絶縁す
るのみならず、磁気抵抗効果素子26を通る磁束が第1
の磁性膜31を通って磁気媒体に戻る時の磁路の一部も
形成するため、絶縁膜30の膜厚は一定である必要があ
り、膜厚が不均一になる平坦化処理を絶縁膜30に対し
て施すことはできない。
【0045】次に、磁気抵抗素子26の中央平坦部27
のトラック幅と、磁性膜31,36のトラック幅とを変
えて、その時の出力特性の変化について試験を行ったの
で、これについて図6に基づき説明する。なお、同図に
おいて、縦軸は出力を、横軸は磁気ディスクのトラック
ピッチ幅を表している。
【0046】本発明に係る磁気ヘッドの再生出力は、再
生出力特性曲線Aに示すように、トラックピッチ幅が1
0μm以下になっても、急激に低下しないが、従来の磁
気ヘッドの再生出力は、再生出力特性曲線A0に示すよ
うに、トラックピッチ幅が10μm以下になると、急激
に低下する。
【0047】また、本発明に係る磁気ヘッドのクロスト
ークによる出力は、クロストーク出力特性曲線Bに示す
ように、トラックピッチ幅が10μm以下になっても、
急激に増加しないが、従来の磁気ヘッドのクロスストー
クによる出力は、クロスストーク出力特性曲線B0に示
すように、トラックピッチ幅が10μm以下になると、
急激に増加する。
【0048】これは、本発明に係る磁気ヘッドが、実質
的な再生トラック幅よりも実質的な記録トラック幅の方
が、確実に大きいため、トラックピッチ幅が小さくなっ
てもトラックずれによる影響が小さくなるからである。
【0049】従来の磁気ヘッドの出力低下を防ぐために
は、トラックピッチ幅に近い記録トラック幅を採用すれ
ば良いが、これではクロストークは更に大きくなる。本
発明に係る磁気ヘッドでは、クロストークを小さくする
ことができるので、記録トラック幅をトラックピッチ幅
の近くまで拡げることができ、再生出力をより大きくす
ることができる。
【0050】なお、磁気ディスクのトラックピッチ幅が
10μmに対応する磁気抵抗素子26の中央平坦部27
のトラック幅と磁性膜31,36のトラック幅とは、そ
れぞれ、約6μmと約10μmであり、この寸法よりも小
さいときに、本発明による以上の作用が顕著に現れる。
【0051】したがって、本発明に係る磁気ヘッドは、
トラックピッチ幅が小さくても、トラックずれによる影
響を少なくすることができて、S/N比の悪化を防ぐこ
とができると共に、比較的大きな再生出力を確保するこ
とができるので、高密度記録を実現することができる。
【0052】次に、第1の実施形態の変形例について図
7に基づき説明する。
【0053】本変形例は、第1の磁性膜31a、ギャッ
プ膜33a、第2の磁性膜36aにおける記録媒体対向
面のトラック幅を、すべてほぼ一致させ、これらの幅を
実質的な記録トラック幅Wとしたもので、その他の構成
は、第1の実施形態と全く同じである。
【0054】本変形例では、磁気ポールとなる第1の磁
性膜31aと第2の磁性膜36aとにおける記録媒体対
向面のトラック幅がほぼ一致しているので、記録磁界の
にじみを減少させることができ、S/N比をよくするこ
とができる。
【0055】本変形例および第1の実施形態で、さら
に、S/N比をよくするには、磁気抵抗効果素子26の
両側平坦部29を取り除くことにより実現することがで
きる。
【0056】第1の実施形態および本変形例は、第1の
磁性膜31,31aが磁気ポールとしての機能と磁気シ
ールドとしての機能とを兼ね備えているものであるが、
第1の磁性膜を磁気ポールとしての機能のみを持たせ、
磁気シールドとしての機能を別途設けたシールド膜によ
り実現しているものに対して、本発明を適用した薄膜磁
気ヘッドを第2の実施形態として、図3および図8に基
づき、次に、説明する。
【0057】本実施形態は、第1の実施形態と同様に、
磁気抵抗効果素子26の上に、絶縁膜30を形成した
(ステップ107)後、磁気抵抗効果素子26の磁気シ
ールドの機能を有するシールド膜40を形成する(ステ
ップ111)。
【0058】シールド膜40の上に、絶縁膜41を形成
し(ステップ112)、これを前述した平坦化処理と同
様の方法で、平坦化にする (ステップ113)。
【0059】そして、第1の磁性膜42を形成した後
(ステップ114)、第1の実施形態と同様に、ギャッ
プ膜33、図示されていないコイルおよび絶縁膜、第2
の磁性膜36、保護膜37を順次積層して行く(ステッ
プ115,116,117,118)。
【0060】本実施形態においても、絶縁膜41の平坦
化により、インダクティブ素子43のギャップ界面が平
坦になり、実質的な再生トラック幅Rを実質的な記録ト
ラック幅Wよりも小さくすることができるので、クロス
トークの増大等によるS/N比の悪化、および再生出力
の低下を防ぐことができる。
【0061】次に、薄膜磁気ヘッドの第3の実施形態に
ついて図9に基づき説明する。
【0062】本実施形態は、第1の磁性膜42、ギャッ
プ膜33、図示されていないコイルおよび絶縁膜、第2
の磁性膜36から成るインダクティブ素子43を磁気抵
抗効果素子26を設ける前に、基板20上に形成したも
のである。
【0063】インダクティブ素子43を形成した後、絶
縁膜44を形成する。磁気抵抗効果素子26は、前述し
たように、非常に薄いので、これを形成する面に凹凸が
ある場合には、変形してしまい、再生感度が低下する。
したがって、インダクティブ素子43と磁気抵抗効果素
子26との間の膜に対して、平坦化処理を施す必要があ
る。そこで、本実施形態では、インダクティブ素子43
上に形成する絶縁膜44に対して、平坦化処理を施して
いる。
【0064】本実施形態においても、平坦な基板20上
に直接インダクティブ素子43を形成するので、インダ
クティブ素子43のギャップ界面は平坦に形成され、実
質的な再生トラック幅Rを実質的な記録トラック幅Wよ
りも小さくすることができて、クロストークの増大等に
よるS/N比の悪化を防ぐことができる。さらに、本実
施形態では、熱影響を受けやすい磁気抵抗効果素子26
を後から形成することができるので、製造時における磁
気抵抗効果素子26の熱影響を小さくすることができ、
磁気抵抗効果素子26の特性を良好に保つことができ
る。
【0065】なお、以上の各種実施形態の薄膜磁気ヘッ
ドは、前述した磁気ディスク装置のみならず、磁気テー
プ装置など、磁気ヘッドを用いて記録再生を行うもので
あれば、いかなるものに用いてもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、磁気抵抗効果素子の形
成に対して、特に規制を受けずに、インダクティブ素子
のギャップ界面を平坦にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である、記録媒体側か
ら見た薄膜磁気ヘッドの要部正面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態である、薄膜磁気ヘッ
ドの製造工程図である。
【図4】本発明の第1の実施形態である、薄膜磁気ヘッ
ドの全体斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態である、磁気ディスク
装置の全体断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態である、薄膜磁気ヘッ
ドの再生出力特性とクロストーク出力特性とを示すグラ
フである。
【図7】本発明の第1の実施形態の変形例である、記録
媒体側から見た薄膜磁気ヘッドの要部正面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態である、記録媒体側か
ら見た薄膜磁気ヘッドの要部正面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態である、記録媒体側か
ら見た薄膜磁気ヘッドの要部正面図である。
【図10】記録媒体側から見た従来の薄膜磁気ヘッドの
要部正面図である。
【図11】図10におけるXI−XI線断面図である。
【図12】記録媒体側から見た、従来の他の薄膜磁気ヘ
ッドの要部正面図である。
【符号の説明】
20…基板、21,40…シールド膜、22,30,4
1,44…絶縁膜、23…リード用導体、26…磁気抵
抗効果素子、31,31a,42…第1の磁性膜、32
…ギャップ界面、33,33a…ギャップ膜、36,3
6a…第2の磁性膜、38,43…インダクティブ素
子、41…薄膜磁気ヘッド、42…磁気ディスク。
フロントページの続き (72)発明者 池田 宏 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 小田原工場内 (72)発明者 鈴木 三郎 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所 小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭62−248117(JP,A) 特開 平4−143914(JP,A) 特開 平4−161874(JP,A) 実開 昭61−52314(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/39 G11B 5/31

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、磁気抵抗効果を有する素子とイ
    ンダクティブ素子とが、この順序で積層され、 端部が間隔を開けて互いに向い合い、一方の端部に近づ
    くに連れて、前記基板と反対側の面が次第に該基板に近
    づく傾斜面が、それぞれの該端部に形成されている二つ
    のリード用導体を有し、 前記磁気抵抗効果を有する素子は、二つの前記リード用
    導体の前記傾斜面上、及び二つの該リード用導体の前記
    端部相互間に形成されている、 ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
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