JP3255782B2 - 耐もらい錆性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 - Google Patents
耐もらい錆性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車車体用鋼板
としてプレス成形して用いられる、カチオン電着塗装
性、スポット溶接性、および耐食性などに優れた有機複
合被覆鋼板に関する。
としてプレス成形して用いられる、カチオン電着塗装
性、スポット溶接性、および耐食性などに優れた有機複
合被覆鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の高耐食性化の強い社会的要
請に応えて、冷延鋼板上に亜鉛または亜鉛系合金めっき
を施した表面処理鋼板の自動車車体への適用が近年拡大
している。
請に応えて、冷延鋼板上に亜鉛または亜鉛系合金めっき
を施した表面処理鋼板の自動車車体への適用が近年拡大
している。
【0003】これら表面処理鋼板としては、溶融亜鉛め
っき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき
鋼板、および電気亜鉛系合金めっき鋼板などが挙げられ
る。しかしながら、車体組立後に行われる塗装が充分に
行き渡らない車体内板の袋構造部や曲げ加工部(ヘミン
グ部)では、さらに高度な耐食性が要求されてきてい
る。
っき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき
鋼板、および電気亜鉛系合金めっき鋼板などが挙げられ
る。しかしながら、車体組立後に行われる塗装が充分に
行き渡らない車体内板の袋構造部や曲げ加工部(ヘミン
グ部)では、さらに高度な耐食性が要求されてきてい
る。
【0004】このような用途に対応する自動車用鋼板と
して、例えば本出願人に係る特開平2−258335号
に亜鉛および亜鉛合金めっき鋼板上にクロメートおよび
有機高分子樹脂層を有する有機複合被覆鋼板が提案され
ている。これは変性エポキシ樹脂とシリカを含有する塗
料をクロメート処理した亜鉛系めっき鋼板の上層に塗布
して、高耐食性を発現することを目的としており、確か
に、この技術により一段と優れた加工後耐食性を発揮す
る鋼板が確保されるようになっている。
して、例えば本出願人に係る特開平2−258335号
に亜鉛および亜鉛合金めっき鋼板上にクロメートおよび
有機高分子樹脂層を有する有機複合被覆鋼板が提案され
ている。これは変性エポキシ樹脂とシリカを含有する塗
料をクロメート処理した亜鉛系めっき鋼板の上層に塗布
して、高耐食性を発現することを目的としており、確か
に、この技術により一段と優れた加工後耐食性を発揮す
る鋼板が確保されるようになっている。
【0005】しかしながら、実ドアの耐食性においては
この加工後耐食性ほど優れてはいないことが確認されて
いる。加工後耐食性と実ドア耐食性の違いは、加工後耐
食性の場合は腐食環境に鉄錆がない状態での評価試験で
あるが、実ドアでは腐食環境に端面や塗装の行き渡らな
い部分から鉄錆が供給されることであると考えられる。
この加工後耐食性ほど優れてはいないことが確認されて
いる。加工後耐食性と実ドア耐食性の違いは、加工後耐
食性の場合は腐食環境に鉄錆がない状態での評価試験で
あるが、実ドアでは腐食環境に端面や塗装の行き渡らな
い部分から鉄錆が供給されることであると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の点に鑑み、平板耐食性、加工後耐食性、耐水二次密着
性、カチオン電着塗装性およびスポット溶接性はもちろ
ん、耐もらい錆性に対しても充分な耐食性を有する有機
複合被覆鋼板を提供するにある。
の点に鑑み、平板耐食性、加工後耐食性、耐水二次密着
性、カチオン電着塗装性およびスポット溶接性はもちろ
ん、耐もらい錆性に対しても充分な耐食性を有する有機
複合被覆鋼板を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術にお
ける問題点を解決すべくなされたもので、特に耐もらい
錆性と加工後耐食性に関する詳細な検討から本発明に到
達したものである。なお、本発明においては、上述した
ような実ドア耐食性のように鉄錆が腐食環境に存在する
場合の耐食性を耐もらい錆性とする。
ける問題点を解決すべくなされたもので、特に耐もらい
錆性と加工後耐食性に関する詳細な検討から本発明に到
達したものである。なお、本発明においては、上述した
ような実ドア耐食性のように鉄錆が腐食環境に存在する
場合の耐食性を耐もらい錆性とする。
【0008】本発明者らは、耐もらい錆性に対しては、
変性エポキシ樹脂中の水酸基と反応しうる化合物を配合
し、有機樹脂中での橋架け反応を生じさせ、より強固な
被膜とし、鉄錆の侵入を抑制することにより改善可能で
あることを見いだした。しかし、このような手法により
得られた強固な被膜では加工による変形に耐えられず加
工後耐食性がかえって劣化するという問題が生じ、有機
樹脂中での橋架け反応温度に関してさらに検討を行っ
た。この結果、有機樹脂中での橋架け反応が電着塗装焼
付時に生じる化合物を選ぶことによって、耐もらい錆性
と加工後耐食性との両立が可能であることを知見し、本
発明に到ったものである。本発明に従えば、カチオン電
着塗装性、スポット溶接性、耐食性、および塗装後密着
性などに優れた有機複合被覆鋼板を得ることができる。
変性エポキシ樹脂中の水酸基と反応しうる化合物を配合
し、有機樹脂中での橋架け反応を生じさせ、より強固な
被膜とし、鉄錆の侵入を抑制することにより改善可能で
あることを見いだした。しかし、このような手法により
得られた強固な被膜では加工による変形に耐えられず加
工後耐食性がかえって劣化するという問題が生じ、有機
樹脂中での橋架け反応温度に関してさらに検討を行っ
た。この結果、有機樹脂中での橋架け反応が電着塗装焼
付時に生じる化合物を選ぶことによって、耐もらい錆性
と加工後耐食性との両立が可能であることを知見し、本
発明に到ったものである。本発明に従えば、カチオン電
着塗装性、スポット溶接性、耐食性、および塗装後密着
性などに優れた有機複合被覆鋼板を得ることができる。
【0009】すなわち、本発明は、亜鉛または亜鉛系合
金めっき鋼板の表面にCr換算で5〜500mg/m2
のクロメート被膜を有し、該クロメート被膜の上部にエ
ピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂1
00重量部に対しイソシアネート化合物を10〜100
重量部を反応させたエポキシ当量1000〜5000の
ウレタン変性エポキシ樹脂に、さらにそのエポキシ基1
当量に対し0.5〜1.0モルのジアルカノールアミン
を付加した変性エポキシ樹脂100重量部に、さらにア
ミノ系化合物およびイソシアネート系化合物よりなる群
から選ばれる少なくとも1種1〜50重量部と、シリカ
を固形分として10〜150重量部配合した樹脂組成物
を、固形被膜として0.1〜3.0g/m2 付着させて
なることを特徴とする耐もらい錆性および加工後耐食性
に優れた有機複合被覆鋼板を提供するものである。
金めっき鋼板の表面にCr換算で5〜500mg/m2
のクロメート被膜を有し、該クロメート被膜の上部にエ
ピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂1
00重量部に対しイソシアネート化合物を10〜100
重量部を反応させたエポキシ当量1000〜5000の
ウレタン変性エポキシ樹脂に、さらにそのエポキシ基1
当量に対し0.5〜1.0モルのジアルカノールアミン
を付加した変性エポキシ樹脂100重量部に、さらにア
ミノ系化合物およびイソシアネート系化合物よりなる群
から選ばれる少なくとも1種1〜50重量部と、シリカ
を固形分として10〜150重量部配合した樹脂組成物
を、固形被膜として0.1〜3.0g/m2 付着させて
なることを特徴とする耐もらい錆性および加工後耐食性
に優れた有機複合被覆鋼板を提供するものである。
【0010】
【発明の作用】以下に、本発明をさらに詳細に説明す
る。本発明の鋼板用の素材としては、亜鉛または亜鉛系
合金めっき鋼板を用いる。この鋼板に施されるめっきの
種類としては、純亜鉛めっき、Zn−Ni合金めっき、
Zn−Fe合金めっき、Zn−Cr合金めっきなどの二
元系合金めっき、Zn−Ni−Cr合金めっき、Zn−
Co−Cr合金めっきなどの三元系合金めっきなどを含
み、またZn−SiO2 めっき、Zn−Co−Cr−A
l2 O3 めっきなどの複合分散めっきを広く包含する。
これらのめっきは電気めっき法、溶融めっき法、あるい
は気相めっき法によって施される。
る。本発明の鋼板用の素材としては、亜鉛または亜鉛系
合金めっき鋼板を用いる。この鋼板に施されるめっきの
種類としては、純亜鉛めっき、Zn−Ni合金めっき、
Zn−Fe合金めっき、Zn−Cr合金めっきなどの二
元系合金めっき、Zn−Ni−Cr合金めっき、Zn−
Co−Cr合金めっきなどの三元系合金めっきなどを含
み、またZn−SiO2 めっき、Zn−Co−Cr−A
l2 O3 めっきなどの複合分散めっきを広く包含する。
これらのめっきは電気めっき法、溶融めっき法、あるい
は気相めっき法によって施される。
【0011】これらの亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板
の上に、後述の有機高分子樹脂層との密着性を向上さ
せ、また耐食性を付与するためにクロメート処理を行
う。クロメート付着量としてはCr換算で5〜500m
g/m2 、好ましくは10〜150mg/m2 の範囲と
する。Cr付着量が5mg/m2 未満では、耐食性が不
十分であるばかりでなく、樹脂層との密着性も劣るので
好ましくない。500mg/m2 を超えても、これ以上
の耐食性改善効果がなく、また絶縁被膜としての抵抗が
高まり、スポット溶接性および電着塗装性を損なうので
好ましくない。
の上に、後述の有機高分子樹脂層との密着性を向上さ
せ、また耐食性を付与するためにクロメート処理を行
う。クロメート付着量としてはCr換算で5〜500m
g/m2 、好ましくは10〜150mg/m2 の範囲と
する。Cr付着量が5mg/m2 未満では、耐食性が不
十分であるばかりでなく、樹脂層との密着性も劣るので
好ましくない。500mg/m2 を超えても、これ以上
の耐食性改善効果がなく、また絶縁被膜としての抵抗が
高まり、スポット溶接性および電着塗装性を損なうので
好ましくない。
【0012】このようなクロメート処置は、ロールコー
ターなどを用いる塗布型クロメート法、電解型クロメー
ト法、反応型クロメート法などのいずれの方法によって
もよい。
ターなどを用いる塗布型クロメート法、電解型クロメー
ト法、反応型クロメート法などのいずれの方法によって
もよい。
【0013】次にこのようにしてなるクロメート被膜の
上層に有機高分子樹脂被膜を形成するにあたり、その必
要条件について以下に述べる。
上層に有機高分子樹脂被膜を形成するにあたり、その必
要条件について以下に述べる。
【0014】まず、本発明で用いられるエピクロルヒド
リン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンのみを縮合反応させた縮
合物を示すものである。
リン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンのみを縮合反応させた縮
合物を示すものである。
【0015】エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリ
ン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂以外に脂肪族エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂構造のみからなるものあ
るいは、上記エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂を共重合したもの、さらにジカルボン酸、モノ
カルボン酸との反応によるエポキシエステルなどが挙げ
られるが、加工後耐食性に着目した場合、エピクロルヒ
ドリン−ビスフェノールA型を用いるのが最も良好であ
る。
ン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂以外に脂肪族エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂構造のみからなるものあ
るいは、上記エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂を共重合したもの、さらにジカルボン酸、モノ
カルボン酸との反応によるエポキシエステルなどが挙げ
られるが、加工後耐食性に着目した場合、エピクロルヒ
ドリン−ビスフェノールA型を用いるのが最も良好であ
る。
【0016】具体例としては、エピコート1001、1
004、1007、1009(いずれもシェル化学社
製)などの市販品が挙げられ、これらを単独あるいは混
合物として用いてもよい。
004、1007、1009(いずれもシェル化学社
製)などの市販品が挙げられ、これらを単独あるいは混
合物として用いてもよい。
【0017】このような樹脂に加工性および高分子化に
よる耐アルカリ性を付与するために、イソシアネート化
合物を反応させることにより、1000〜5000のエ
ポキシ当量を有するウレタン変性エポキシ樹脂が得られ
る。
よる耐アルカリ性を付与するために、イソシアネート化
合物を反応させることにより、1000〜5000のエ
ポキシ当量を有するウレタン変性エポキシ樹脂が得られ
る。
【0018】イソシアネート化合物をエピクロルヒドリ
ン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂に反応させるにあ
たり、その重量比はエピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂100重量部に対し、10〜100
重量部が好ましい。エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂100重量部に対し、イソシアネー
ト化合物が10重量部未満では加工性が不足するばかり
でなく、高分子化が不十分なため、良好な耐アルカリ性
が得られず、電着時に被膜の溶出、軟膨潤が起こり、電
着後の塗装密着性を劣化させ好ましくない。またイソシ
アネート化合物が100重量部を超えると、樹脂の高分
子化が進みすぎる。これは必然的に、塗料の粘度上昇を
招き、塗装性を低下させるためやはり好ましくない。
ン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂に反応させるにあ
たり、その重量比はエピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂100重量部に対し、10〜100
重量部が好ましい。エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂100重量部に対し、イソシアネー
ト化合物が10重量部未満では加工性が不足するばかり
でなく、高分子化が不十分なため、良好な耐アルカリ性
が得られず、電着時に被膜の溶出、軟膨潤が起こり、電
着後の塗装密着性を劣化させ好ましくない。またイソシ
アネート化合物が100重量部を超えると、樹脂の高分
子化が進みすぎる。これは必然的に、塗料の粘度上昇を
招き、塗装性を低下させるためやはり好ましくない。
【0019】使用するイソシアネート化合物は、1分子
中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する脂肪
族、脂環族、または芳香族化合物、もしくは、それらの
化合物を多価アルコールで部分反応せしめた化合物であ
る。例えば、m−またはp−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート
またはp−キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートの単独
または混合物、あるいは多価アルコール(エチレングリ
コール、プロピレングリコールなどの2価アルコール
類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
ストール、ソルビトール、ジペンタエリストールなどの
多価アルコール)との反応生成物で、1分子中に少なく
とも2個のイソシアネート基が残存する化合物が挙げら
れる。エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂とイソシアネート化合物との反応は、無触媒でも
充分可能であるが、必要に応じて、公知の触媒例えば第
3級アミン、有機化合物などを添加することもできる。
中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する脂肪
族、脂環族、または芳香族化合物、もしくは、それらの
化合物を多価アルコールで部分反応せしめた化合物であ
る。例えば、m−またはp−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート
またはp−キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートの単独
または混合物、あるいは多価アルコール(エチレングリ
コール、プロピレングリコールなどの2価アルコール
類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
ストール、ソルビトール、ジペンタエリストールなどの
多価アルコール)との反応生成物で、1分子中に少なく
とも2個のイソシアネート基が残存する化合物が挙げら
れる。エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂とイソシアネート化合物との反応は、無触媒でも
充分可能であるが、必要に応じて、公知の触媒例えば第
3級アミン、有機化合物などを添加することもできる。
【0020】また、得られたウレタン変性エポキシ樹脂
のエポキシ当量は1000〜5000の範囲でなければ
ならない。エポキシ当量が1000未満の場合、樹脂の
分子量が小さいため、充分な耐アルカリ性が得られず、
電着時に被膜の溶出、軟膨潤が起こる。また、前記エポ
キシ当量が5000超ではエポキシ基の密度が低すぎ
て、アルカノールアミン付加による水酸基が少なくな
り、橋架け反応密度も低くなり、耐もらい錆性の向上が
望めない。
のエポキシ当量は1000〜5000の範囲でなければ
ならない。エポキシ当量が1000未満の場合、樹脂の
分子量が小さいため、充分な耐アルカリ性が得られず、
電着時に被膜の溶出、軟膨潤が起こる。また、前記エポ
キシ当量が5000超ではエポキシ基の密度が低すぎ
て、アルカノールアミン付加による水酸基が少なくな
り、橋架け反応密度も低くなり、耐もらい錆性の向上が
望めない。
【0021】このようにして得られたエポキシ当量が1
000〜5000のウレタン変性エポキシ樹脂のエポキ
シ基にさらにジアルカノールアミンを付加する。上記ウ
レタン変性エポキシ樹脂のエポキシ基に付加するジアル
カノールアミンの付加量は、エポキシ基1モルに対し
0.5〜1.0モルが好ましい。ジアルカノールアミン
をエポキシ基1モルに対し0.5モル以上付加すること
により、充分な橋架け反応が得られるため、耐もらい錆
性が向上する。ジアルカノールアミンの付加量がエポキ
シ基に対し1.0モルを超えるとその超えた分はエポキ
シ基に付加せずに、経済的でないばかりでなく、未反応
分として被膜中に残存し、耐食性、2次密着性を低下さ
せる。使用されるジアルカノールアミンとしては、ジエ
タノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノール
アミンなどが挙げられる。
000〜5000のウレタン変性エポキシ樹脂のエポキ
シ基にさらにジアルカノールアミンを付加する。上記ウ
レタン変性エポキシ樹脂のエポキシ基に付加するジアル
カノールアミンの付加量は、エポキシ基1モルに対し
0.5〜1.0モルが好ましい。ジアルカノールアミン
をエポキシ基1モルに対し0.5モル以上付加すること
により、充分な橋架け反応が得られるため、耐もらい錆
性が向上する。ジアルカノールアミンの付加量がエポキ
シ基に対し1.0モルを超えるとその超えた分はエポキ
シ基に付加せずに、経済的でないばかりでなく、未反応
分として被膜中に残存し、耐食性、2次密着性を低下さ
せる。使用されるジアルカノールアミンとしては、ジエ
タノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノール
アミンなどが挙げられる。
【0022】本発明においては、このようにしてウレタ
ン変性エポキシ樹脂にジアルカノールアミンが付加され
た変性エポキシ樹脂(エポキシ樹脂複合体)に、さらに
イソシアネートもしくはアミノ系化合物を含有させるこ
とを特徴とする。本樹脂組成物の乾燥のための加熱は実
ラインでの処理であり、1分以内で板温として100〜
200℃が得られる処理である。この加熱処理ではエポ
キシ樹脂複合体との反応が進まず、150℃〜200℃
で10分以上の加熱処理が行われる電着塗装時の焼付処
理によりエポキシ樹脂複合体との反応が生じることが必
要である。
ン変性エポキシ樹脂にジアルカノールアミンが付加され
た変性エポキシ樹脂(エポキシ樹脂複合体)に、さらに
イソシアネートもしくはアミノ系化合物を含有させるこ
とを特徴とする。本樹脂組成物の乾燥のための加熱は実
ラインでの処理であり、1分以内で板温として100〜
200℃が得られる処理である。この加熱処理ではエポ
キシ樹脂複合体との反応が進まず、150℃〜200℃
で10分以上の加熱処理が行われる電着塗装時の焼付処
理によりエポキシ樹脂複合体との反応が生じることが必
要である。
【0023】エポキシ樹脂複合体との反応を生じる化合
物としては、アミノ系化合物および/またはイソシアネ
ート系化合物などが好適に使用できる。アミノ系化合物
としてはメタノールあるいはブタノールでそれぞれ変性
された従来から公知の尿素−ホルムアルデヒド縮合体
物、モノメリックおよびポリメリックのメラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。
物としては、アミノ系化合物および/またはイソシアネ
ート系化合物などが好適に使用できる。アミノ系化合物
としてはメタノールあるいはブタノールでそれぞれ変性
された従来から公知の尿素−ホルムアルデヒド縮合体
物、モノメリックおよびポリメリックのメラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。
【0024】また、イソシアネート系化合物としては、
ブロックイソシアネート化合物が好適である。ブロック
イソシアネート化合物としては、フェノール類、カプロ
ラクタム、オキシムなどのブロック剤により反応性の高
いイシソアネート基をマスクしてある化合物が挙げら
れ、1分子中に少なくとも2個のブロックイソシアネー
ト基が存在することが好ましい。また、これらのアミノ
系化合物およびイソシアネート系化合物を混合して用い
てもよい。
ブロックイソシアネート化合物が好適である。ブロック
イソシアネート化合物としては、フェノール類、カプロ
ラクタム、オキシムなどのブロック剤により反応性の高
いイシソアネート基をマスクしてある化合物が挙げら
れ、1分子中に少なくとも2個のブロックイソシアネー
ト基が存在することが好ましい。また、これらのアミノ
系化合物およびイソシアネート系化合物を混合して用い
てもよい。
【0025】アミノ系化合物および/またはイソシアネ
ート系化合物は、エポキシ樹脂複合体100重量部に対
し1〜50重量部が好ましい。1重量部以上含有させる
ことにより電着塗装時の焼付によりエポキシ樹脂複合体
との橋架け反応が得られるため、耐もらい錆性が向上す
る。50重量部を超えるとその超えた分はエポキシ樹脂
との反応に使用されず経済的でないばかりでなく、未反
応分として被膜中に残存し、耐食性、2次密着性を低下
させる。
ート系化合物は、エポキシ樹脂複合体100重量部に対
し1〜50重量部が好ましい。1重量部以上含有させる
ことにより電着塗装時の焼付によりエポキシ樹脂複合体
との橋架け反応が得られるため、耐もらい錆性が向上す
る。50重量部を超えるとその超えた分はエポキシ樹脂
との反応に使用されず経済的でないばかりでなく、未反
応分として被膜中に残存し、耐食性、2次密着性を低下
させる。
【0026】このように得られたエポキシ樹脂複合体
に、さらに、シリカを含有させ、防食効果を向上させ
る。シリカは、前記樹脂組成物100重量部(固形分)
に対し、固形分で10〜150重量部の割合で配合され
る。10重量部よりシリカ配合量が少ないと防食性向上
効果が期待できず、また150重量部よりシリカ配合量
が多いと2コート後の塗膜の密着性が低下および加工性
が低下してしまう。
に、さらに、シリカを含有させ、防食効果を向上させ
る。シリカは、前記樹脂組成物100重量部(固形分)
に対し、固形分で10〜150重量部の割合で配合され
る。10重量部よりシリカ配合量が少ないと防食性向上
効果が期待できず、また150重量部よりシリカ配合量
が多いと2コート後の塗膜の密着性が低下および加工性
が低下してしまう。
【0027】使用するシリカとしては、液相シリカ、気
相シリカが挙げられるが、いずれを使用してもよい。
相シリカが挙げられるが、いずれを使用してもよい。
【0028】以上のように配合してなる本発明の樹脂組
成物をめっき鋼板のクロメート被膜の上部に被覆する方
法は、ロールコート、スプレー、シャワーコートなどい
ずれであってもよく、また、乾燥のための加熱処理の板
温としては、100〜200℃あればよいが、とりわけ
150℃以下の温度でも充分に乾燥するので、鋼板のB
H性を損なわない著しい効果が得られる。
成物をめっき鋼板のクロメート被膜の上部に被覆する方
法は、ロールコート、スプレー、シャワーコートなどい
ずれであってもよく、また、乾燥のための加熱処理の板
温としては、100〜200℃あればよいが、とりわけ
150℃以下の温度でも充分に乾燥するので、鋼板のB
H性を損なわない著しい効果が得られる。
【0029】樹脂組成物の乾燥膜厚、すなわち固形被膜
の付着量としては、0.1〜3.0g/m2 である必要
があり、とりわけ0.5〜2.0g/m2 が好ましい。
0.1g/m2 未満においては充分な耐食性が得られ
ず、また3.0g/m2 を超えては加工性が劣化し好ま
しくない。
の付着量としては、0.1〜3.0g/m2 である必要
があり、とりわけ0.5〜2.0g/m2 が好ましい。
0.1g/m2 未満においては充分な耐食性が得られ
ず、また3.0g/m2 を超えては加工性が劣化し好ま
しくない。
【0030】以上のような処理は、その用途に応じて片
面のみが被覆されてあっても両面被覆であってもよい。
面のみが被覆されてあっても両面被覆であってもよい。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
明する。
【0032】(A)イソシアネート化合物の製造 還流冷却器、攪拌装置、温度計および窒素ガス吹き込み
装置を付した反応装置にヘキサメチレンジイソシアネー
ト:500部、メチルイソブチルケトン:600部を取
り均一に溶解し、80℃に昇温後、グリセリン:95部
を1時間で徐々に滴下し、さらに100℃、4時間反応
させ、不揮発分50%のイソシアネート化合物Aを得
た。この化合物Aのイソシアネート当量は固形分値で2
00であった。
装置を付した反応装置にヘキサメチレンジイソシアネー
ト:500部、メチルイソブチルケトン:600部を取
り均一に溶解し、80℃に昇温後、グリセリン:95部
を1時間で徐々に滴下し、さらに100℃、4時間反応
させ、不揮発分50%のイソシアネート化合物Aを得
た。この化合物Aのイソシアネート当量は固形分値で2
00であった。
【0033】(B)基体樹脂の製造 還流冷却器、攪拌装置、温度計および窒素ガス吹き込み
装置を付した反応装置にエピコート1007(シェル化
学製 エポキシ樹脂:エポキシ当量=2000)200
0部とトルエン1000部を加え、80℃まで昇温し、
均一溶液とした。次にこのイソシアネート化合物A50
0部(固形分)を1時間で徐々に滴下し、さらに80℃
で3時間反応させた。反応の終点は赤外分光光度計によ
りイソシアネート基の吸収(2270cm-1)が消滅す
る点とした。このようにしてエポキシ当量が2500の
ウレタン変性エポキシ樹脂が得られた。
装置を付した反応装置にエピコート1007(シェル化
学製 エポキシ樹脂:エポキシ当量=2000)200
0部とトルエン1000部を加え、80℃まで昇温し、
均一溶液とした。次にこのイソシアネート化合物A50
0部(固形分)を1時間で徐々に滴下し、さらに80℃
で3時間反応させた。反応の終点は赤外分光光度計によ
りイソシアネート基の吸収(2270cm-1)が消滅す
る点とした。このようにしてエポキシ当量が2500の
ウレタン変性エポキシ樹脂が得られた。
【0034】続いて、このウレタン変性エポキシ樹脂に
ジエタノールアミン109gを添加し、80℃で2時間
反応させた。このようにして得られたエポキシ樹脂複合
体に添加物としてメラミン系化合物とブロックイソシア
ネート化合物をエポキシ樹脂複合体100重量部に対し
7重量部、およびシリカを基体樹脂/シリカ=70/3
0重量比で混合し、塗料を作製した。
ジエタノールアミン109gを添加し、80℃で2時間
反応させた。このようにして得られたエポキシ樹脂複合
体に添加物としてメラミン系化合物とブロックイソシア
ネート化合物をエポキシ樹脂複合体100重量部に対し
7重量部、およびシリカを基体樹脂/シリカ=70/3
0重量比で混合し、塗料を作製した。
【0035】ついで、この塗料を、脱脂処理およびクロ
メート処理(全クロム量50mg/m2 )を施したZn
−Niめっき鋼板(Ni含有率12%、めっき付着量2
0g/m2 )にバーコーター塗布し、炉温150℃で3
0秒焼き付けることにより、平均付着量1.0g/m2
の固形被膜が形成された有機複合被覆鋼板を製造した。
メート処理(全クロム量50mg/m2 )を施したZn
−Niめっき鋼板(Ni含有率12%、めっき付着量2
0g/m2 )にバーコーター塗布し、炉温150℃で3
0秒焼き付けることにより、平均付着量1.0g/m2
の固形被膜が形成された有機複合被覆鋼板を製造した。
【0036】以下、原板、クロメート付着量、樹脂組成
を変えて、本発明例として実施例No.1〜No.25
および比較例としてNo.26〜No.48の供試鋼板
を製造した。
を変えて、本発明例として実施例No.1〜No.25
および比較例としてNo.26〜No.48の供試鋼板
を製造した。
【0037】こうして得られた供試鋼板のカチオン電着
塗装性、耐水二次密着性、スポット溶接性、耐食性、耐
もらい錆性を以下の評価法にて行った。
塗装性、耐水二次密着性、スポット溶接性、耐食性、耐
もらい錆性を以下の評価法にて行った。
【0038】(カチオン電着塗装性)化成処理後、OT
O U−53(日本ペイント(株)製)240V、28
℃の条件下で180秒間処理したのち、165℃で25
分間の焼き付けを行ってから外観評価を行った。カチオ
ン電着塗装性の評価基準を以下に示す。 ○:ガスピン発生なし、ゆず肌発生なし △:ガスピン発生5個/cm2 未満 ×:ガスピン発生5個/cm2 以上
O U−53(日本ペイント(株)製)240V、28
℃の条件下で180秒間処理したのち、165℃で25
分間の焼き付けを行ってから外観評価を行った。カチオ
ン電着塗装性の評価基準を以下に示す。 ○:ガスピン発生なし、ゆず肌発生なし △:ガスピン発生5個/cm2 未満 ×:ガスピン発生5個/cm2 以上
【0039】(耐水二次密着性)化成処理後、20μm
厚の電着塗装を施してから、中塗り塗料(OTO 48
30 日本ペイント(株)製)を40μm、上塗り塗料
(OTO ノーブルホワイト640−2 日本ペイント
(株)製)塗装し、乾燥させた後、50℃の温水(純
水)中に10日間浸漬後、カッターで2mm角100個
の碁盤目を刻み、テープ剥離後の塗膜残存率を測定し
た。耐水二次密着性の評価基準を以下に示す。 ○:100% △:90%以上100未満 ×:90%未満
厚の電着塗装を施してから、中塗り塗料(OTO 48
30 日本ペイント(株)製)を40μm、上塗り塗料
(OTO ノーブルホワイト640−2 日本ペイント
(株)製)塗装し、乾燥させた後、50℃の温水(純
水)中に10日間浸漬後、カッターで2mm角100個
の碁盤目を刻み、テープ剥離後の塗膜残存率を測定し
た。耐水二次密着性の評価基準を以下に示す。 ○:100% △:90%以上100未満 ×:90%未満
【0040】(スポット溶接性)4.5mmのCF型と
16mmφのF型電極を使用し、25点毎の冷延鋼板と
の混合打点により電極寿命によりスポット溶接性の評価
を行った。スポット溶接性の評価基準は以下に示す。 ○:500点以上 △:400点以上500点未満 ×:400点未満
16mmφのF型電極を使用し、25点毎の冷延鋼板と
の混合打点により電極寿命によりスポット溶接性の評価
を行った。スポット溶接性の評価基準は以下に示す。 ○:500点以上 △:400点以上500点未満 ×:400点未満
【0041】(平板耐食性)5%NaCl水溶液噴霧
(35℃)4時間、乾燥(60℃)2時間、湿潤環境
(50℃)2時間を1サイクルとする複合サイクル腐食
試験に供し、200サイクルでの試験片の赤錆発生状況
を観察した。平板耐食性の評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超
(35℃)4時間、乾燥(60℃)2時間、湿潤環境
(50℃)2時間を1サイクルとする複合サイクル腐食
試験に供し、200サイクルでの試験片の赤錆発生状況
を観察した。平板耐食性の評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超
【0042】(加工後耐食性)円筒絞り試験(絞り比
2.0、しわ押さえ圧1000kg)試験片を5%Na
Cl水溶液噴霧(35℃)4時間、乾燥(60℃)2時
間、湿潤環境(50℃)2時間を1サイクルとする複合
サイクル腐食試験に供し、50サイクルでの試験片側壁
の赤錆発生状況を観察した。加工後耐食性の評価基準は
以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超
2.0、しわ押さえ圧1000kg)試験片を5%Na
Cl水溶液噴霧(35℃)4時間、乾燥(60℃)2時
間、湿潤環境(50℃)2時間を1サイクルとする複合
サイクル腐食試験に供し、50サイクルでの試験片側壁
の赤錆発生状況を観察した。加工後耐食性の評価基準は
以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超
【0043】(耐もらい錆性) 電着塗装後の焼付を想定した165℃で25分間の空焼
を行った後、5%NaCl塩水浸漬(50℃)7分、湿
潤(50℃)15分、乾燥(60℃)8分を1サイクル
とする複合サイクル腐食試験に供し、300サイクルで
の試験片の赤錆発生状況を観察した。なお、このとき、
5%NaCl塩水1リットル当り9cm 2 の面積となる
割合の冷延鋼板を試験片と同時に試験機にセットし5%
NaCl塩水中に鉄イオンが溶出するようにして、試験
を行った。耐もらい錆性の評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超 なお、表中の(A),(B),(C),(D)は下記の
通りである。
を行った後、5%NaCl塩水浸漬(50℃)7分、湿
潤(50℃)15分、乾燥(60℃)8分を1サイクル
とする複合サイクル腐食試験に供し、300サイクルで
の試験片の赤錆発生状況を観察した。なお、このとき、
5%NaCl塩水1リットル当り9cm 2 の面積となる
割合の冷延鋼板を試験片と同時に試験機にセットし5%
NaCl塩水中に鉄イオンが溶出するようにして、試験
を行った。耐もらい錆性の評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%超 なお、表中の(A),(B),(C),(D)は下記の
通りである。
【0044】(A)エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂の種類 1 エピコート1004(シェル化学(株)) 2 エピコート1007(シェル化学(株)) 3 エピコート1009(シェル化学(株)) 4 エピコート1001(シェル化学(株)) 5 エピコート1010(シェル化学(株))
ルA型エポキシ樹脂の種類 1 エピコート1004(シェル化学(株)) 2 エピコート1007(シェル化学(株)) 3 エピコート1009(シェル化学(株)) 4 エピコート1001(シェル化学(株)) 5 エピコート1010(シェル化学(株))
【0045】(B)イソシアネート化合物の種類 1 ヘキサメチレンジイソシアネートのグリセリン付加
体 2 2,6−トリレンジイソシアネートのトリメチロー
ルプロパン付加体 3 m−フェニレンジイソシアネートのポリプロピレン
グリコール付加体 4 p−フェニレンジイソシアネートのポリエチレング
リコール付加体
体 2 2,6−トリレンジイソシアネートのトリメチロー
ルプロパン付加体 3 m−フェニレンジイソシアネートのポリプロピレン
グリコール付加体 4 p−フェニレンジイソシアネートのポリエチレング
リコール付加体
【0046】(C)ジアルカノールアミンの種類 1 ジエタノールアミン 2 ジプロパノールアミン 3 ジブタノールアミン
【0047】(D)添加化合物の種類 1 メチル化メラミン(スーパーベッカミン L−10
5−60)(大日本インキ(株) 2 ブチル化尿素樹脂(ベッカミン P−138)(大
日本インキ(株)) 3 メチル化メラミン(サイメル303)(三井サイア
ナミット(株)) 4 メチルエチルケトオキシムマスクイソシアネート 5 フェノールマスクイソシアネート 6 ε−カプロラクタムマスクイソシアネート 7 マロン酸ジエチルマスクイソシアネート
5−60)(大日本インキ(株) 2 ブチル化尿素樹脂(ベッカミン P−138)(大
日本インキ(株)) 3 メチル化メラミン(サイメル303)(三井サイア
ナミット(株)) 4 メチルエチルケトオキシムマスクイソシアネート 5 フェノールマスクイソシアネート 6 ε−カプロラクタムマスクイソシアネート 7 マロン酸ジエチルマスクイソシアネート
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、優れた耐もらい錆性、平板耐食性、加工後耐食
性、耐水二次密着性、カチオン電着塗装性およびスポッ
ト溶接性を有する有機複合被覆鋼板を提供できる効果を
奏する。従って、本発明の有機複合被覆鋼板は、自動車
車体用をはじめとして、同様の品質特性を期待される広
範囲の用途に使用することができるので、工業的な価値
は極めて高い。
よれば、優れた耐もらい錆性、平板耐食性、加工後耐食
性、耐水二次密着性、カチオン電着塗装性およびスポッ
ト溶接性を有する有機複合被覆鋼板を提供できる効果を
奏する。従って、本発明の有機複合被覆鋼板は、自動車
車体用をはじめとして、同様の品質特性を期待される広
範囲の用途に使用することができるので、工業的な価値
は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社技術研究本部内 (56)参考文献 特開 平2−258335(JP,A) 特開 平3−130141(JP,A) 特開 昭63−22637(JP,A) 特開 平7−118869(JP,A) 特開 平6−235071(JP,A) 特開 平5−123643(JP,A) 特開 平4−311581(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 B05D 7/14 - 7/24 C23C 22/00 - 22/86
Claims (1)
- 【請求項1】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板の少なく
とも一方の表面にCr換算で5〜500mg/m2 のク
ロメート被膜を有し、該クロメート被膜の上部にエピク
ロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂100
重量部に対しイソシアネート化合物を10〜100重量
部を反応させたエポキシ当量1000〜5000のウレ
タン変性エポキシ樹脂に、さらにそのエポキシ基1当量
に対し0.5〜1.0モルのジアルカノールアミンを付
加した変性エポキシ樹脂100重量部に、さらにアミノ
系化合物およびイソシアネート系化合物よりなる群から
選ばれる少なくとも1種1〜50重量部と、シリカを固
形分として10〜150重量部配合した樹脂組成物を、
固形被膜として0.1〜3.0g/m2 付着させてなる
ことを特徴とする耐もらい錆性および加工後耐食性に優
れた有機複合被覆鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33627993A JP3255782B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 耐もらい錆性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33627993A JP3255782B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 耐もらい錆性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07195611A JPH07195611A (ja) | 1995-08-01 |
JP3255782B2 true JP3255782B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18297471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33627993A Expired - Fee Related JP3255782B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 耐もらい錆性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3255782B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33627993A patent/JP3255782B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07195611A (ja) | 1995-08-01 |
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