JP3254992B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッドの製造方法Info
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
製造方法に関するものである。
吐出させて記録させるインクジェットヘッドとしては、
複数のインク流路が形成してある流路基板と、この流路
基板の上面に接合されかつインク流路を閉鎖するカバー
プレートと、流路基板の前面に接合されかつ各インク流
路の前面開口部に対向するノズルが形成してあるノズル
プレートとを有するインクジェットヘッドが知られてい
る。このインクジェットヘッドでは、そのインク流路を
区画する側壁をPZT等の圧電部材で形成し、その側壁
に駆動電界印加用の電極を形成している。また、電極上
には、インクとの絶縁のために、SiO2 等からなる絶
縁層が形成してある。
SiO2 等の薄膜を形成する方法としては、スパッタリ
ングまたは真空蒸着等が知られている。
来の製造方法によれば、絶縁層の形成をスパッタリング
または真空蒸着で行う場合には、真空雰囲気にするなど
準備作業が面倒であり製造工程に時間がかかることや大
がかりな設備が必要であることから、生産性が悪いとい
う問題点があった。
の製造方法において、生産効率を低下させることなくイ
ンクと電極との絶縁を保ち、さらに流路側壁を堅く形成
することによって強度を増すことを目的とする。
に、本発明では、複数のインク流路が形成された流路基
板と、この流路基板上面に接合されかつインク流路を閉
鎖するカバープレートと、流路基板の前面に接合されか
つ各インク流路の前面開口に対向するノズルが形成され
たノズルプレートとを有するインクジェットヘッドの製
造方法において、圧電材料からなる各インク流路を区画
する側壁に電圧を印加するための電極を形成し、電極上
に圧電材料のキュリー点以下で非晶質セラミックスに転
化可能なポリシラザンを焼成して転化させることによっ
て絶縁層を形成することを特徴とする。
で非晶質セラミックスに転化可能なポリシラザンを、焼
成して転化させたSi−O系またはSi−N−O系また
はSi−N系のセラミックスにて形成することを特徴と
する。また絶縁層は、圧電材料のキュリー点以下で非晶
質セラミックスに転化可能なポリシラザンを、焼成して
転化させたSi−O系またはSi−N−O系またはSi
−N系のセラミックスにて形成することを特徴とする。
搬送されるダンボール箱などの包装容器の側面に印字す
る産業用マーキング等に用いられるインクジェットヘッ
ドの要部を示している。この場合の印字には通常主成分
がグリコール系の非水性インクが使用される。
て説明すると、圧電材料であるPZTを用いた流路基板
1の上面に、複数本(図示では8本)のインク流路11
…が、一定間隔で平行に設けられている。インク流路1
1の形状は、前面に開口し、一定の深さで一定の長さだ
け後方へ向かい、後端部は底面が湾曲して次第に浅くな
って流路が無くなっている(図2参照)。
は、ほぼ半分の深さだけの駆動電界印加用の電極13…
が形成してあり、両側壁12の電極13は後端部に至っ
て連続し、流路基板1の上面を後方へ向かって引出し電
極14…となって延伸している。電極13上には、電極
13とインクとの絶縁をとるために、後述の製造方法に
より製造される絶縁層15が、電極13を被覆するよう
に形成されている。
が接合してある。カバープレートの中央部には窓孔21
が開設してある。この窓孔によって、インク流路11の
後端部付近が窓孔21を介して開放状態になっている。
この窓孔21上に、図示しないが、インク流路11内に
インクを供給する共通インク室を有するマニホールド部
材が配設されることになる。引出し電極14…はカバー
プレート2の後端部から露出している。
には、ノズルプレート3が接合されている。このノズル
プレート3に形成してあるノズル31…が、流路基板1
の各インク流路11…の前端開口部に対向している。
バ基板の電極に例えばワイヤボンディングにて電気的に
接続されて駆動制御用ドライバへ導通している。駆動制
御用ドライバに制御されて電極13に駆動電界が印加さ
れると、側壁に剪断モード等のアレイ方向に平行な変形
を引き起こし、インク流路11内のインクの圧力を変化
させてノズル31からインク滴を吐出させる。
1またはその側壁12の部分だけをPZT等の圧電部材
で形成するようにしてもよい。
成可能な低温焼成タイプのポリシラザンを大気中で焼成
し、セラミックスへ転化して、非晶質SiO2 の膜を形
成したものである。ここに、ポリシラザンとは、Si,
N,Hのみで構成される熱硬化型無機高分子ポリマで、
熱分解によりSi−O系、Si−N−O系、Si−N系
の非晶質セラミックスに転化可能なセラミックス前駆体
ポリマである。低温焼成タイプのポリシラザンは、最低
80゜Cの加熱で非晶質SiO2 へ転化することが可能
である。
り、低温焼成タイプのポリシラザンを数ミクロンの膜厚
になるように、インク流路11に形成した電極14を覆
うように塗付し、約120゜Cで大気中で焼成した結
果、絶縁層15として作用するSiO2 膜を形成するこ
とができる。
ザンなどセラミックス転化のために圧電材料であるPZ
Tのキュリー点(280〜300゜C)を超えた温度で
焼成を行う必要のある物質の場合、焼成時にPZTの圧
電性がなくなるという問題が生じるが、上記のように、
低温焼成タイプのポリシラザンの焼成温度は、PZTの
キュリー点以下なので、圧電材料への熱的影響を与えな
い。
リシラザンを塗付後、不活性雰囲気(N2 ,Ar等)ま
たはアンモニアガス雰囲気中で焼成した結果、Si−N
系セラミックスへ転化して絶縁層15の膜を形成するこ
とができる。
4 )は、下記にそのヴィッカース硬度(Hv)を対比し
て示しているように、Si−O系セラミックス(SiO
2 )よりも堅いので、インク流路11の側壁12を堅く
することができ、強度を増すことができる。ひいては、
インクジェットヘッドとしての駆動効率を高めることが
できる。
ンクジェットヘッドのインク流路の側壁を覆う絶縁層を
低温焼成タイプのポリシラザンを焼成して転化させるこ
とにより形成するので、圧電材料に熱的影響を与えず、
かつ生産効率を向上させることができる。
ラザンを焼成して転化させたSi−N−O系またはSi
−N系のセラミックスにて形成する場合、上記効果に加
えて、インク流路の側壁を堅く形成することができ、強
度を増すことができる。
する場合、大気中で焼成できるため製造がより簡単に行
える。
斜視図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のインク流路が形成された流路基板
と、この流路基板上面に接合されかつ上記インク流路を
閉鎖するカバープレートと、上記流路基板の前面に接合
されかつ上記各インク流路の前面開口に対向するノズル
が形成されたノズルプレートとを有するインクジェット
ヘッドの製造方法において、 圧電材料からなる上記各インク流路を区画する側壁に電
圧を印加するための電極を形成する工程と、 上記電極上に、圧電材料のキュリー点以下で非晶質セラ
ミックスに転化可能なポリシラザンを焼成して転化させ
ることによって絶縁層を形成する工程と、 を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造
方法。 - 【請求項2】 請求項1において上記絶縁層は、上記ポ
リシラザンを焼成して転化させたSi−O系またはSi
−N−O系またはSi−N系のセラミックスにて形成す
ることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31636695A JP3254992B2 (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31636695A JP3254992B2 (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156112A JPH09156112A (ja) | 1997-06-17 |
JP3254992B2 true JP3254992B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18076304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31636695A Expired - Lifetime JP3254992B2 (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3254992B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3123468B2 (ja) * | 1997-06-25 | 2001-01-09 | 日本電気株式会社 | インクジェット記録ヘッド及びその製造方法 |
JP4871612B2 (ja) * | 2006-03-01 | 2012-02-08 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッドの製造方法 |
CN105984216B (zh) * | 2015-02-13 | 2018-05-11 | 北京派和科技股份有限公司 | 压电喷头及其加工方法以及包括该喷头的喷涂设备 |
CN106827813B (zh) * | 2015-12-07 | 2018-05-18 | 清华大学 | 指状悬臂式压电喷头及其加工方法以及喷涂设备 |
CN106915161B (zh) * | 2015-12-28 | 2018-05-18 | 清华大学 | 叠层式压电喷头和包括该喷头的喷涂设备 |
-
1995
- 1995-12-05 JP JP31636695A patent/JP3254992B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09156112A (ja) | 1997-06-17 |
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