JP3254835B2 - 等化回路及び等化回路を備えるデジタル磁気記録再生装置 - Google Patents

等化回路及び等化回路を備えるデジタル磁気記録再生装置

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JP3254835B2 JP20212193A JP20212193A JP3254835B2 JP 3254835 B2 JP3254835 B2 JP 3254835B2 JP 20212193 A JP20212193 A JP 20212193A JP 20212193 A JP20212193 A JP 20212193A JP 3254835 B2 JP3254835 B2 JP 3254835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーシャルレスポンス
方式を用いた等化回路に関するものであり、特にデジタ
ル磁気記録再生装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置にはアナログ信号を記
録再生するアナログ方式とデジタル信号を記録再生する
デジタル方式とがあり、アナログ方式は主に民生用に使
用されているが、デジタル方式は専ら業務用として使用
されている。このデジタル磁気記録再生装置は、一般に
ヘリカルスキャンを行う回転ヘッドを備えており、デジ
タル記録信号はパルス信号に変換された後、ロータリト
ランスを介して回転ヘッドに設けられている記録ヘッド
に供給され、磁気テープに記録されるようになされる。
【0003】しかしながら、ロータリトランスでは直流
成分が遮断されるため、直流成分を含むパルス符号の場
合は、この符号の配列状態によって回転ヘッドに設けら
れた電流レベルが変動し、復号回路での符号の識別が困
難となっていた。この問題に対処するために、(1,
0,−1)形式のパーシャルレスポンス方式を用いて符
号の検出を行うようにすることが従来提案されている
(特公昭58−34002号公報参照)。
【0004】この従来の(1,0,−1)パーシャルレ
スポンス{以下、PR(1,0,−1)と記す)}方式
の概要を図5及び図6を参照しながら説明する。この図
において、図6(a)に示すデジタル信号「10110
10010・・・・」はNRZ符号に変換されデジタル
信号入力端子51に入力される。NRZ符号に変換され
たパルス信号波形を図6(b)に示す。図に示されるよ
うにこのNRZ符号はデジタル信号が「1」の時は「+
1」レベルのパルス波形として、デジタル信号が「0」
の時は「0」レベルのパルス波形として表される波形符
号である。
【0005】このNRZ符号はプリコーダ52に入力さ
れてプリコーディングされる。プリコーダ52はモジュ
ロ2(mod2)加算器53と2タイムスロット(2
T)遅延する遅延回路54とからなっている。すなわ
ち、このプリコーダ52により、NRZ符号は2T遅延
された遅延回路54よりのプリコーダ52出力と加算器
53により、法2に基づく加算が施されプリコーディン
グされる。このようにして、プリコーディングされたパ
ルス信号波形を図6(c)に示す。
【0006】このプリコーダ52のパルス信号出力は伝
送路55に出力されて伝送路55を伝送していく。そし
て、伝送線路55を通過する間に特に高域の周波数帯域
で劣化が起こるようになる。そして、この信号劣化はデ
ータの伝送レートが高くなるにつれて顕著になり、符号
間の干渉が大となって符号の識別誤りの原因となる。そ
こで、受信端にプリ等化器56を設け、このプリ等化器
56により伝送路55を伝送されてきたパルス信号の周
波数特性がナイキストの周波数条件を満足するようにパ
ルス信号の位相及び周波数特性を補償している。
【0007】プリ等化されたパルス信号はデコーダ57
により復号される。このデコーダ57はプリ等化器56
よりの出力を2T遅延する遅延回路59と、プリ等化器
56よりの出力信号から遅延回路59により遅延された
出力信号を減算する減算器58とから構成されている。
すると、減算器58の出力であるデコーダ57の出力は
図6(d)に示すように「+1」と「0」と「−1」の
3値を有するパルス波形となる。この図に示すパルス波
形を参照すると、「+1」のパルス波形と「−1」のパ
ルス波形とはNRZ符号のパルス波形の「+1」のパル
スと対応しているため、この「+1」と「−1」のパル
ス波形を符号識別回路60により「1」と識別すること
によりもとのデジタル信号に復号することができる。
【0008】なお、デコーダ57を上記のようにPR
(1,0,−1)方式を用いて構成すると、プリ等化器
56により増加した雑音、及び、上記伝送路55が磁気
記録再生装置に置き替わった場合には伝送路55よりの
出力は微分波形となり直流成分が遮断されるため、プリ
等化回路56で、さらにこれを補償したことにより増加
した低周波領域の雑音に起因する符号の識別誤りを低減
することができるようになる。このため、上記説明した
ようなPR(1,0,−1)方式をデジタル磁気記録再
生装置に適用することが従来から提案されている。
【0009】しかしながら、PR(1,0,−1)方式
においては3値のパルス信号を扱うため、そのアイパタ
ーンは図8に示すようになる。この図に示すように、パ
ルス信号が「+1」レベルから「0」レベルに変化する
時のように1ステップの遷移をする場合と、「+1」レ
ベルから「−1」レベルに変化する時のように2ステッ
プの遷移をした場合とではアイパターンの横方向の開き
である識別窓幅が異なるようになる。このことは図に破
線で示すスライスレベルでアイパターンの中央部分をス
ライスして得られるデータに、図に示すようなジッタが
含まれることを意味しており、このため、スライスした
データ波形をクロック抽出用のデータとして用いると、
ジッタの生じたクロックパルスとなってしまうことにな
る。
【0010】この問題を解決するために従来は、図7に
示すようにクロックの抽出用の系とデジタル信号の再生
系とに別々の等化回路を用いるようにしていた。この図
を参照しながら、このことをより詳しく説明すると、再
生ヘッド100により磁気テープから微分波形で再生さ
れたパルス信号は再生アンプ101で増幅された後、ロ
ータリトランス102を介してプリ等化回路103に入
力される。このプリ等化回路103は図5に示すプリ等
化回路56と同様の機能を果たすものであって、パルス
信号の位相及び周波数特性を補償すると共に、直流成分
が遮断されたことによる補償を行っている。
【0011】プリ等化されたパルス信号は2つの経路に
分岐されるが、一方の経路は積分等化回路104を介し
て識別回路105によりスライスされてクロックが抽出
される系であり、他方の経路はPR(1,0,−1)
式の等化回路106で等化された後、時間調整用遅延回
路107を介して符号識別回路108によりスライスさ
れてデジタル信号に復号される系である。積分等化回路
104は再生ヘッド100から再生される信号が従来か
ら知られているように、微分特性を有しているため積分
回路で逆補正し、記録信号と同じデータに復元するもの
である。そして、この積分等化回路104は符号パター
ンに依存するジッタが少ない等化方式であるため、この
積分等化回路104により等化されたデータから抽出さ
れたクロックはジッタの低減されたものとなる。
【0012】さらに、この積分等化回路104は「1」
を「1」に「0」を「0」にそのまま対応させるが、こ
のときに他の符号の識別に妨害(符号間干渉)を与えな
いようにするために、他の符号の識別時点での振幅がゼ
ロになるように等化している。したがって、この積分等
化回路104においてはナイキストの定理を満足するよ
うな応答波形を得るための等化(以下、ナイキスト等化
という)が行われている。また、デジタル信号を復号す
る系には前記説明したようにプリ等化回路103で増加
する雑音による符号誤りを低減するために、PR(1,
0,−1)方式による等化回路が用いられている。
【0013】このPR(1,0,−1)方式は前記図6
(b)に示すように「1」の記録符号に対し、「1,
0,−1」と3ビットにわたって応答させている。い
ま、ナイキストの定理を満足する応答波形をr(t)と
すると、PR(1,0,−1)方式の応答波形pr
(t)は次の数1式で表せる。
【数1】 数1式をフーリエ変換して数2式を得、さらに変形して
数3式を得る。
【0014】
【数2】
【数3】
【0015】上記数3式を参照すると、ナイキスト定理
を満足する特性であるR(ω)に、jsin(ωT)な
る伝達関数を乗算することにより、PR(1,0,−
1)の応答が得られることが示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に2つの別々の等化回路により等化を行うと、クロック
のジッタは低減されるものの2つの構成の異なる等化回
路が必要となる。そうすると、それぞれの等化回路によ
る伝播遅延時間が異なるため、クロックとデジタル信号
との時間を合致させるための時間調整用遅延回路107
が必要となり、この時間調整用遅延回路107によりク
ロックとデジタル信号との時間を合致させるように調整
しなければならないことになる。
【0017】しかしながら、等化回路を独立に2種類持
ち、さらに両者の伝播遅延時間差を調整する回路が必要
であることは、回路規模、コスト、消費電力が増大する
ことにつながり、また遅延時間の合わせ込みの調整も回
路毎に行う必要があり、多チャンネルを扱うデジタル磁
気記録再生装置では特に大きな問題となっていた。さら
に、合わせ込み調整値の温度変動や経時変化によるずれ
が問題になり、市場におけるデジタル磁気記録再生装置
の性能劣化の大きな原因の1つになるという問題点があ
った。そこで、本発明は、等化回路を工夫して1つの等
化回路により積分等化とPR(1,0,−1)等化とを
行えるようにすることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はナイキスト等化を行うプリ等化回路を前段
に備え、所定の遅延時間を有する出力端を短絡した遅延
回路と、この遅延回路の特性インピーダンスを有する信
号源により遅延回路を駆動し、遅延回路の短絡した出力
端から出力電流を取り出すことにより積分等化されたデ
ータを取り出し、遅延回路の入力端子の電圧信号から
R(1,0,−1)方式の等化が行われたデータを取り
出すようにしたものである。
【0019】
【作用】本発明によれば、共通の等化回路により積分等
化とPR(1,0,−1)方式による等化を行うことが
できるため、従来のように伝播遅延時間差の調整回路を
設ける必要がなくなると共に、これにともない回路規
模、コスト及び消費電力を低減することができるように
なる。さらに、位相差が原理的に生じない構成であるた
め、バラツキ、温度特性、経時変化、調整誤差等の不具
合の要因を考慮する必要をなくすことができる。また、
位相差を合わせ込むための煩雑な調整を必要とせず、製
造コストを削減することができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例の等化回路を磁気記録再生装
置に採用した再生系の一部のブロックを図1に示す。こ
の図において、再生ヘッド1で再生された微分特性のパ
ルス信号は再生アンプ2により増幅されてロータリトラ
ンス3に供給される。ロータリトランス3より出力され
たパルス信号はプリ等化回路4に入力される。このプリ
等化回路4はナイキストの定理を満足するような応答波
形を得るための等化を行うものである。
【0021】そして、プリ等化回路4により等化された
出力は本発明の等化回路5に入力されて、積分等化され
たパルス信号は一方の出力線路10により出力される。
さらに、この積分等化された出力パルス信号は識別回路
6に入力され、スライスされることによりクロックが抽
出され、抽出されたクロックは出力端子8から出力され
る。また、PR(1,0,−1)方式で等化された出力
は他方の出力線路11より出力されて、符号識別回路7
によりスライスされて元のデジタル信号に復号され、出
力端子9から出力される。そして、出力端子8から出力
されるクロックを用いて、出力端子9から出力されるデ
ジタル信号をサンプリングする等の信号処理が図示しな
い後続する回路で行われる。
【0022】次に、本発明の等化回路の原理を図2を参
照しながら説明する。この図の(a)に示す20は分布
定数線路であり、この線路20の特性インピーダンスは
0 とされている。この線路20の出力21は短絡され
ており、その入力には特性インピーダンスZ0 と等しい
インピーダンスZ0 22を介して駆動電源Vsが供給さ
れている。このときの分布定数線路20の入力電圧をV
inとし、短絡した出力電流をi0 として入力インピー
ダンスZinを求めて見る。この場合、入力インピーダ
ンスZinを求め易いように、同図(b)に示すように
分布定数線路20をF−マトリクスで表すことにする。
そうすると、分布定数線路20のF−マトリクスは数4
式のように表せる。
【0023】
【数4】
【0024】ただし、数4式においてβは分布定数線路
20の位相定数であり、lは線路20の長さである。従
って、βlは次のように書き表せる。
【数5】 ただし、λ、Vrは各々分布定数線路20内での信号の
波長及び伝播速度である。すると、図2(b)に示すよ
うに出力端を短絡した分布定数線路20の入力インピー
ダンスZinは、
【数6】 となる。
【0025】次に、上記数6式で示されるZinを負荷
とし、駆動インピーダンスZ0 で駆動した時の伝達関数
H(jω)を求めると、数7式に示すようになる。
【数7】 上記数7式を参照すると、前記数3式に示すPR(1,
0,−1)方式に必要な正弦関数が得られていることが
分かる。すなわち、終端を短絡した分布定数線路20を
負荷とし、分布定数線路20の特性インピーダンスZ0
と等しいインピーダンスZ0 を有する信号源で駆動する
ことによりPR(1,0,−1)方式の等化を行うこと
ができることになる。
【0026】一方、分布定数線路20の終端から得られ
る電流i0 を求めて見ると、PR(1,0,−1)方式
による等化を行わない電流i0 が得られることがわか
る。このことを説明にあたり、まず、分布定数線路20
の短絡終端までのF−マトリクスを求めて見る。
【0027】
【数8】
【0028】上記数8式に示される分布定数線路20ま
でのF−マトリクスより、電圧−電流伝達特性を求めて
見ると数9式のようになる。
【0029】
【数9】
【0030】上記数9式を参照すると、分布定数線路2
0の短絡終端から得られる電流i0は、時間Tだけ遅延
された特性とされており、この遅延時間Tは、PR
(1,0,−1)方式の等化(上記数7式参照)が行な
われることにより遅延される時間と等しいことが分か
る。従って、PR(1,0,−1)方式の等化を行う前
にナイキスト等化を終了させてR(ω)なる特性を得る
ようにすれば、そのナイキスト等化手段をPR(1,
0,−1)方式と積分等化とで共通に使用することがで
きる。この共通に使用するナイキスト等化手段が図1に
示すプリ等化回路4である。次に、図1に示す等化回路
5の実施例を図3に示し、この図を参照しながら等化回
路5の説明を行う。
【0031】この図において、入力端子INPUT にはプリ
等化回路4により等化されたナイキストの定理を満足す
る信号r(T)が入力され、この信号はトランジスタQ
1のベースに印加され、そのエミッタから出力が取り出
される。このトランジスタQ1はエミッタフォロワ回路
となっており、低インピーダンスの駆動源として次段を
駆動している。トランジスタQ1から取り出された信号
は抵抗R2を介して遅延線DLに入力される。この抵抗
R2は遅延線DLの特性インピーダンスZ0 と等しい値
とされているため、遅延線DLは特性インピーダンスZ
0 の駆動源によりトランジスタQ1から駆動されること
になる。そして、遅延線DLの遅延出力信号は演算増幅
器(以下、OPアンプと記す)IC2の反転入力端子に
入力される。ところで、このOPアンプIC2の非反転
入力端子はアースされているため、反転入力端子は仮想
的に接地されたことになり(イマジナリーアース)、遅
延線DLの終端はアースを介して短絡されたものとして
作用している。
【0032】そうすると、このOPアンプIC2の反転
入力端子には終端が短絡された遅延線DLの短絡電流が
入力されたことになり、前記図2を用いて説明したよう
に入力端子INPUT からOPアンプIC2の出力端子OU
T2までの伝達関数は数9式に示す伝達関数となり、第
2の出力端子OUT2からは遅延された積分等化出力が
出力される。また、この遅延線DLの入力端子はOPア
ンプIC1の非反転入力端子に入力されており、特性イ
ンピーダンスZ0 で駆動されている遅延線DLの終端が
短絡されているため、前記図2を用いて説明したように
入力端子INPUT からOPアンプIC1の出力までの伝達
関数は前記数7式で示される伝達関数となる。従って、
OPアンプIC1よりの出力が出力される第1の出力端
子OUT1からはPR(1,0,−1)等化出力が出力
されることになる。このとき、OPアンプIC1の非反
転入力端子に遅延線DLの入力端子を接続しているの
は、非反転入力端子の入力インピーダンスはほぼ無限大
の高インピーダンスとされているため、他の回路に影響
を与えないからである。
【0033】なお、図3に示す等化回路においては遅延
線を用いたが、遅延線に替えて分布定数線路による遅延
手段を用いても良いことは云うまでもない。そして、図
3に示す等化回路において抵抗R3、抵抗R6は負帰還
用抵抗であり、抵抗R1はエミッタ負荷抵抗であり、抵
抗R5は抵抗R6と共にOPアンプIC1の増幅度を決
定している。また、コンデンサC1,C2,C3,C
4,C5,C6はその接続されているラインを交流的に
アースするためのパスコンである。さらに、VCCは正電
圧を供給する端子であり、VEEは負電圧を供給する端子
である。
【0034】このように構成された等化回路5の周波数
伝達特性を図4に示す。この図に示す周波数伝達特性は
遅延線DLの遅延時間を約9.5nsに設定した時の特
性である。PR(1,0,−1)等化した出力が得られ
る第1の出力端子OUT1には、数7式に示すような正
弦関数の特性が得られており、積分等化出力が得られる
第2の出力端子には数9式に示すようなほぼ平坦な特性
が得られていることが分かる。
【0035】このように、前記数7式及び数9式中に示
す遅延演算子(e-jwT)は、図3に示す遅延線DLによ
って共通に生じる遅延量で表されるため、数7式に示す
PR(1,0,−1)方式による遅延量と数9式に示す
積分等化された信号の遅延量との差は原理的に発生しな
いことが理解できる。以上の説明は、「1」の記録符号
に対し「1,0,−1」と3ビットにわたって応答させ
PR(1,0,−1)方式に限定して説明したが、パ
ーシャルレスポンス方式はこれに限らず種々の方式があ
り、前記数1式に示す2タイムスロットの遅延量2Tを
変更すれば、他のパーシャルレスポンス方式にも対応可
能である。例えば、遅延量2Tを遅延量Tと変更すれば
PR(1,−1)方式とすることもでき、さらに、遅延
量2Tを遅延量3Tと変更すればPR(1,0,0,−
1)方式とすることができる。そして、これらの方式を
用いる等化回路は図3に示す等化回路の遅延線DLの遅
延量を変更するだけで実現することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、PR(1,0,−1)方式の等化を行うための回路
をクロック抽出用の積分等化にも共通に使用することが
できるため、異なる両等化を同一の回路により行うこと
ができるようになる。このため、等化された出力信号間
に原理的に位相差が生じることがなく、等化回路のバラ
ツキ、温度特性、経時変化及び調整誤差等の不具合い要
因を取り去ることができる。また、クロック抽出用の積
分等化回路を別途独立に設ける必要がなく、部品点数や
材料費及び消費電力の低減に有効となる。さらに、従来
の等化回路に見られる位相差を合わせ込む煩雑な調整を
必要としないため、製造コストを削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の原理を説明するための回路図である。
【図3】本発明の等化回路の回路図である。
【図4】本発明の等化回路の周波数伝達特性図である。
【図5】パーシャルレスポンス方式を用いた伝送方式の
ブロック図である。
【図6】パーシャルレスポンス方式を用いた伝送方式の
タイミングを示す図である。
【図7】従来のパーシャルレスポンス方式による等化回
路を用いた磁気記録再生装置の再生系の一部のブロック
図である。
【図8】PR(1,0,−1)方式のアイパターンを示
す図である。
【符号の説明】 1,100 再生ヘッド 2,101 再生アンプ 3,102 ロータリトランス 4,103 プリ等化回路 5,104,106 等化回路 6,105 識別回路 7,108 符号識別回路 8,109 再生クロック出力端子 9,110 デジタル信号出力端子 10 積分等化出力 11 パーシャルレスポンス等化出力 20 分布定数線路 21 短絡終端 22 特性インピーダンス 23 信号源 51 デジタル信号入力端子 52 プリコーダ 53 mod2加算器 54,59,107 遅延回路 55 伝送路 56 プリ等化回路 57 デコーダ 58 減算器 60 符号識別回路 61 デジタル信号出力端子 Z0 特性インピーダンス Zin 入力インピーダンス i0 短絡出力電流 Vi 入力電圧 Vs 信号源 IC1,IC2 OPアンプ DL 遅延線 Q1 トランジスタ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナイキストの定理を満足するような応答波
    形を得るための等化を行う第1の等化回路と、 該第1の等化回路の出力信号が入力される遅延手段を備
    える第2の等化回路と、 該第2の等化回路に設けられた、上記遅延手段を用いて
    パーシャルレスポンス方式により等化された信号を出力
    する第1の出力端子と、上記第1の等化回路の出力信号
    を上記遅延手段を用いて遅延した信号を出力する第2の
    出力端子と、 上記第1の出力端子よりの出力を識別してデジタル信号
    に復号する第1の識別器と、 上記第2の出力端子よりの出力を識別してクロック信号
    を抽出する第2の識別器とを備え、 上記第1の出力端子より出力される上記パーシャルレス
    ポンス方式により等化された信号の遅延時間と、上記第
    2の出力端子より出力される信号の遅延時間とを同一の
    遅延時間としたことを特徴とする等化回路。
  2. 【請求項2】遅延線の入力側に接続された、該遅延線が
    有する特性インピーダンスの信号源により該遅延線を駆
    動するための抵抗と、 上記遅延線の終端に接続される仮想接地された演算増幅
    器と、 上記遅延線の入力の電圧信号を取り出す電圧出力手段と
    を備え、 上記演算増幅器から遅延された信号を出力すると共に、
    上記電圧出力手段からパーシャルレスポンス方式により
    等化された電圧信号を出力することを特徴とする等化回
    路。
  3. 【請求項3】上記電圧出力手段が演算増幅器を用いた高
    入力インピーダンスのバッファであることを特徴とする
    請求項2記載の等化回路。
  4. 【請求項4】上記遅延線を1タイムスロット遅延させる
    遅延線としたことを特徴とする請求項2あるいは3記載
    の等化回路。
  5. 【請求項5】上記演算増幅器の出力からクロックを抽出
    し、このクロックにより上記電圧出力手段から出力され
    る信号をサンプルすることを特徴とする請求項2ないし
    4のいずれかに記載の等化回路。
  6. 【請求項6】再生ヘッドにより再生された信号の等化を
    上記請求項1ないし5のいずれかに記載の等化回路で行
    うことを特徴とする等化回路を備えるデジタル磁気記録
    再生装置。
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