JP2623638B2 - 復号装置 - Google Patents
復号装置Info
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- JP2623638B2 JP2623638B2 JP4266988A JP4266988A JP2623638B2 JP 2623638 B2 JP2623638 B2 JP 2623638B2 JP 4266988 A JP4266988 A JP 4266988A JP 4266988 A JP4266988 A JP 4266988A JP 2623638 B2 JP2623638 B2 JP 2623638B2
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- Japan
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- noise
- signal
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- equalized signal
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディジタル記録または伝送された信号の復
号装置に関する。
号装置に関する。
従来の技術 周波数をf、信号をX(f)、通信路の伝達関数をH
(f)、雑音をN(f)及び受信信号をY(f)とし、
X(f)、H(f)、N(f)及びY(f)のフーリエ
逆変換をそれぞれx(t)、h(t)、n(t)及びy
(t)とすると、再生系が線形の場合には、これらの各
成分の間には次式(1)、(2)の関係が成り立つ。
(f)、雑音をN(f)及び受信信号をY(f)とし、
X(f)、H(f)、N(f)及びY(f)のフーリエ
逆変換をそれぞれx(t)、h(t)、n(t)及びy
(t)とすると、再生系が線形の場合には、これらの各
成分の間には次式(1)、(2)の関係が成り立つ。
Y(f)=X(f)・H(f)+N(f) (1) y(t)=x(t)*h(t)+n(t) (2) [但し、*は畳込みを表わす。] 式(2)は、時刻t=kT(T:サンプル間隔)での受信
信号のサンプル値ykは、時刻t=iT(k−m≦i≦k+
m)での信号成分xiの加重線形和と、時刻t=kTでの雑
音成分nkの和で表わせることを示す。すなわち、受信信
号ykには本来の信号xkに加えて、隣接信号成分xi(i≠
k)からの波形干渉成分が含まれている。この干渉成分
は雑音と等価であるから、雑音nkが十分小さい場合に
も、受信信号から原信号を復号する場合の妨げになる。
信号のサンプル値ykは、時刻t=iT(k−m≦i≦k+
m)での信号成分xiの加重線形和と、時刻t=kTでの雑
音成分nkの和で表わせることを示す。すなわち、受信信
号ykには本来の信号xkに加えて、隣接信号成分xi(i≠
k)からの波形干渉成分が含まれている。この干渉成分
は雑音と等価であるから、雑音nkが十分小さい場合に
も、受信信号から原信号を復号する場合の妨げになる。
従来、上記波形干渉の悪影響を除去するために、再生
系にE(f)(=1/H(f))なる特性を有する等化器
を挿入している。この結果、等化後の等化信号G(f)
及びG(f)のフーリエ逆変換g(t)は次式(3)、
(4)で与えられる。
系にE(f)(=1/H(f))なる特性を有する等化器
を挿入している。この結果、等化後の等化信号G(f)
及びG(f)のフーリエ逆変換g(t)は次式(3)、
(4)で与えられる。
G(f)=X(f)+N(f)・E(f) (3) g(t)=x(t)+n(t)*e(t) (4) [但し、e(f)はE(f)のフーリエ逆変換であ
る。] 式(3)、(4)から分かるように、等化信号は信号
と雑音の単純な加算になるため、雑音が十分小さい場合
には、式(3)、(4)の第2項はいずれも無視できる
から、比較的容易に等化信号から原信号を復号できる。
る。] 式(3)、(4)から分かるように、等化信号は信号
と雑音の単純な加算になるため、雑音が十分小さい場合
には、式(3)、(4)の第2項はいずれも無視できる
から、比較的容易に等化信号から原信号を復号できる。
発明が解決しようとする課題 例えばディジタルVTRの場合、非常に高い記録密度が
求められる。このような高密度記録状態では、VTRの再
生系の高周波成分減衰特性は、非常に大きな波形干渉を
引き起こす。この場合の等化器E(f)は、当然高周波
成分を大きく強調する特性になる。
求められる。このような高密度記録状態では、VTRの再
生系の高周波成分減衰特性は、非常に大きな波形干渉を
引き起こす。この場合の等化器E(f)は、当然高周波
成分を大きく強調する特性になる。
一方、再生過程で加わる雑音、つまり式(3)、
(4)におけるN(f)、n(t)は、単に増幅器など
で発生する機器雑音のみならず、テープとヘツドの摺動
雑音や、変調雑音などからなり、比較的大きな値であ
る。従って、等化器出力における雑音、すなわち式
(3)、(4)における第2項は高周波成分が大きく増
幅され、もはや無視できない大きさになる。
(4)におけるN(f)、n(t)は、単に増幅器など
で発生する機器雑音のみならず、テープとヘツドの摺動
雑音や、変調雑音などからなり、比較的大きな値であ
る。従って、等化器出力における雑音、すなわち式
(3)、(4)における第2項は高周波成分が大きく増
幅され、もはや無視できない大きさになる。
すなわち、ただでさえ大きな雑音を、等化器でさらに
大増幅するため、等化後の雑音成分は著しく増大し、等
化信号から原信号の復号時に多くの誤りを起こすことに
なる。記録密度が高くなれば高くなる程、等化器の高周
波成分の強調度も高まるから、波形等化における雑音の
増幅度も大きくなる。この結果、等化信号を単純に復号
する従来の方法では、記録密度の向上には一定の限界が
生じることになる。
大増幅するため、等化後の雑音成分は著しく増大し、等
化信号から原信号の復号時に多くの誤りを起こすことに
なる。記録密度が高くなれば高くなる程、等化器の高周
波成分の強調度も高まるから、波形等化における雑音の
増幅度も大きくなる。この結果、等化信号を単純に復号
する従来の方法では、記録密度の向上には一定の限界が
生じることになる。
以上示したように、記録密度をさらに向上させるに
は、波形等化による雑音の増大を少なくしなければなら
ないという技術的に大きな課題が残されている。
は、波形等化による雑音の増大を少なくしなければなら
ないという技術的に大きな課題が残されている。
課題を解決するための手段 本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、波形等化
に起因する雑音の増大を効果的に防止し、記録密度を一
層高めることが可能な復号装置を提供することである。
この目的を達成するために、本発明は、通信路での信号
成分の劣化を補正する等化手段と、前記等化手段の出力
に現われる等化信号に基づいて原信号を復元する復号手
段と、前記復号手段の出力と前記等化信号とから前記等
化信号に含まれる雑音成分を抽出する雑音抽出手段と、
前記雑音抽出手段の出力に現われる1つ以上の雑音成分
に基づいて次の雑音成分を予測する雑音予測手段と、前
記等化信号から前記雑音予測手段の出力に現われる予測
雑音を減じて雑音の相関性を除去する相関除去手段と、
前記雑音除去手段の出力を前記復号手段の入力とする構
成を備えたものである。
に起因する雑音の増大を効果的に防止し、記録密度を一
層高めることが可能な復号装置を提供することである。
この目的を達成するために、本発明は、通信路での信号
成分の劣化を補正する等化手段と、前記等化手段の出力
に現われる等化信号に基づいて原信号を復元する復号手
段と、前記復号手段の出力と前記等化信号とから前記等
化信号に含まれる雑音成分を抽出する雑音抽出手段と、
前記雑音抽出手段の出力に現われる1つ以上の雑音成分
に基づいて次の雑音成分を予測する雑音予測手段と、前
記等化信号から前記雑音予測手段の出力に現われる予測
雑音を減じて雑音の相関性を除去する相関除去手段と、
前記雑音除去手段の出力を前記復号手段の入力とする構
成を備えたものである。
作 用 上記の構成により、雑音の相関性を利用して、過去の
雑音から従来の雑音を予測し、この予測雑音を実際の等
化信号から除去する。この結果得られる等化信号に含ま
れる雑音は、理想的には無相関になる。
雑音から従来の雑音を予測し、この予測雑音を実際の等
化信号から除去する。この結果得られる等化信号に含ま
れる雑音は、理想的には無相関になる。
雑音の相関性は雑音電力の無用な増大を意味するか
ら、相関性を除去された雑音は逆に最適な雑音であると
言える。従って、無相関の雑音が得られる本発明は、任
意の再生系における最適な信号対雑音(S/N)比を実現
すると共に、復号誤りも最小にできる。
ら、相関性を除去された雑音は逆に最適な雑音であると
言える。従って、無相関の雑音が得られる本発明は、任
意の再生系における最適な信号対雑音(S/N)比を実現
すると共に、復号誤りも最小にできる。
実施例 以下、本発明の一構成例を示すブロツク図を用いて説
明する。図において、等化回路1は伝送路で損なわれた
信号の成分を補正する回路であり、信号成分間の波形干
渉を除去した等化信号を生成する。復号回路2は、無相
関の雑音を仮定して構成した復号器であり、例えば閾値
によって信号の有無を判別するビット毎の復号器、また
はビタビ復号器などである。
明する。図において、等化回路1は伝送路で損なわれた
信号の成分を補正する回路であり、信号成分間の波形干
渉を除去した等化信号を生成する。復号回路2は、無相
関の雑音を仮定して構成した復号器であり、例えば閾値
によって信号の有無を判別するビット毎の復号器、また
はビタビ復号器などである。
雑音抽出回路3は、復号回路2の出力から波形干渉が
存在しない場合の理想的な再生出力を算出し、これと実
際の等化信号から雑音成分を抽出する。雑音予測回路4
は、雑音抽出回路3の出力と、等化後の雑音の統計的性
質に基づいて定めた予測係数を用いて、次の雑音を予測
し予測雑音を出力する。相関除去回路5は、前記等化信
号から前記予測雑音を減じ、前記等化信号における雑音
の相関性を除去する。雑音の相関性がなくなった相関除
去回路5の出力は、復号回路2の入力となる。
存在しない場合の理想的な再生出力を算出し、これと実
際の等化信号から雑音成分を抽出する。雑音予測回路4
は、雑音抽出回路3の出力と、等化後の雑音の統計的性
質に基づいて定めた予測係数を用いて、次の雑音を予測
し予測雑音を出力する。相関除去回路5は、前記等化信
号から前記予測雑音を減じ、前記等化信号における雑音
の相関性を除去する。雑音の相関性がなくなった相関除
去回路5の出力は、復号回路2の入力となる。
以上示したように、本実施例によれば、無相関雑音に
対する復号を実現できる。つまり、任意の再生系におい
て最高のS/N比での復号が可能になるので、最良の復号
誤り率を実現できる。
対する復号を実現できる。つまり、任意の再生系におい
て最高のS/N比での復号が可能になるので、最良の復号
誤り率を実現できる。
発明の効果 本発明は、雑音の相関性を効果的に除去する手段を実
現したことにより、信号成分間の波形干渉を除去しつ
つ、波形等化による雑音成分の無用な増大を効果的に防
止できる。従って、復号回路入力点での信号対雑音比が
向上し、復号誤り率を従来よりも大きく改善できる。
現したことにより、信号成分間の波形干渉を除去しつ
つ、波形等化による雑音成分の無用な増大を効果的に防
止できる。従って、復号回路入力点での信号対雑音比が
向上し、復号誤り率を従来よりも大きく改善できる。
この結果、記録密度の向上にともなう等化雑音の増大
を小さく抑えることが出来、一層の高密度記録を実現で
きる。このように、本発明は高密度記録が必要不可欠で
あるディジタルVTRや光ディスク、または高速ディジタ
ル伝送装置などに用いて、非常に大きな効果を発揮す
る。
を小さく抑えることが出来、一層の高密度記録を実現で
きる。このように、本発明は高密度記録が必要不可欠で
あるディジタルVTRや光ディスク、または高速ディジタ
ル伝送装置などに用いて、非常に大きな効果を発揮す
る。
図は本発明の一構成例を示すブロック図である。 1……等化回路、2……復号回路、3……雑音抽出回
路、4……雑音予測回路、5……相関除去回路。
路、4……雑音予測回路、5……相関除去回路。
Claims (1)
- 【請求項1】通信路での信号成分の劣化を補正する等化
手段と、前記等化手段の出力に現われる等化信号に基づ
いて原信号を復元する復号手段と、前記復号手段の出力
と前記等化信号とから前記等化信号に含まれる雑音成分
を抽出する雑音抽出手段と、前記雑音抽出手段の出力に
現われる1つ以上の雑音成分に基づいて次の雑音成分を
予測する雑音予測手段と、前記等化信号から前記雑音予
測手段の出力に現われる予測雑音を減じて雑音の相関性
を除去する相関除去手段と、前記雑音除去手段の出力を
前記復号手段の入力とすることを特徴とする復号装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4266988A JP2623638B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 復号装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4266988A JP2623638B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 復号装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01218150A JPH01218150A (ja) | 1989-08-31 |
JP2623638B2 true JP2623638B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=12642431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4266988A Expired - Lifetime JP2623638B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 復号装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623638B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0981880B1 (en) | 1997-05-15 | 2003-07-09 | International Business Machines Corporation | Apparatus and method for noise-predictive maximum likelihood detection |
-
1988
- 1988-02-25 JP JP4266988A patent/JP2623638B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01218150A (ja) | 1989-08-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |