JP3254177B2 - パイプの変形修正用治具 - Google Patents

パイプの変形修正用治具

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、板材を円筒状に
曲げ加工してその板材の両端縁を突き合わせ、その突き
合った両端縁を全長に亘り溶接してパイプを作るに際
し、前記板材の両端縁の突き合わせがズレて変形してい
る場合、その変形を修正する治具に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプの製造には、ベンディングロール
によって、鋼板を円筒状に曲げ加工してその鋼板の両端
縁を突き合わせ、その突き合った両端縁を全長に亘り溶
接してパイプを作る方法がある。
【0003】このパイプ製造において、上記突き合う両
端縁の適正な溶接強度とパイプの仕上り寸法を保証する
には、その両端縁が全長に亘り前後(パイプ径方向)及
び左右(パイプ長さ方向)にズレることなく突き合って
いる必要がある。しかし、鋼板を正確にセットせずに
巻作業を行なったため、鋼板がベンディングロールと直
角にならず斜め曲げとなる、熱間圧延で成形された鋼
板が冷却される際の条件のバラツキにより鋼板の組成が
バラツイて強度(硬度)が均一でない、ベンディグ用
トップロールとボトムロールの位置関係が、鋼板の厚さ
並びに仕上げる曲率半径に適切に対応していない、ある
いは、トップロールのクラウニング加工寸法と鋼板の厚
さ並びに仕上げる曲率半径が適切に対応していない、等
に基づき、図8に示すように、パイプPの長さ方向に寸
法ズレSが発生したり(同図(a))、パイプPの径方
向及び周方向に寸法ズレSが発生したり(同図
(b))、パイプPの長さ方向中央部に寸法ズレS(周
方向及び径方向)が発生する(同図(c))。
【0004】このようなズレSは、このパイプ製造にお
ける鋼板の挿入度合、ベンディングロールの位置調整が
作業者の経験と勘による職人芸に委ねられていた時代に
おいては、頻繁に発生していた。しかし、今日ではNC
制御されるため、まず、上記ズレSは、数値データの
無い最初の巻き作業(成形)、ロール位置の設定間違
い等が原因で発生し、これらは、補正を直ちにすること
によって、正常運転に移行する。一方、NC制御におい
ても発生するズレSは、鋼板の性状のばらつきに起因す
るものであり、このズレSが発生した場合、従来では、
図9に示すようにしてズレSを修正している。
【0005】すなわち、パイプPの長さ方向に寸法ズレ
Sが発生した場合には図9(a)に示すように、チェー
ンブロックGのチェーンをパイプPの両端面に引っ掛け
て、チェーンブロックGを作動させ、チェーンを締め付
けることにより、矢印のごとくパイプPを変形させて、
ズレSを修正している。
【0006】また、同図(b)に示すように、突き合わ
せ端縁がパイプPの径方向にズレた場合には、L字状の
馬金具Eを内側の端縁(へこみ部)に溶接し、外側の端
縁(飛び出し部)と馬金具Eの間にくさびeを打ち込ん
で矢印のごとくパイプPを変形させてズレSを修正して
いる。
【0007】さらに、同図(c)に示すように、突き合
わせ端縁がパイプPの周方向にズレた場合には、L字状
の馬金具FをパイプPのそれぞれの端縁に溶接し、その
両馬金具F、Fをボルトfで締結することにより、矢印
のごとくパイプPを変形させてズレSを修正している。
【0008】したがって、図8(a)のズレSの場合に
は、上記図9(a)の方法により、図8(b)のズレS
の場合には、上記図9(b)、(c)の方法により、図
8(c)のズレSの場合には、パイプPの接触している
両端の端縁を点溶接したのち、パイプPをガス加熱など
して、パイプPを熱膨張させて密着させ、必要があれ
ば、図8(b)、(c)の方法を併用して、ズレSの修
正をそれぞれ行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記チェーン掛けによ
る修正は、大掛かりとなり、通常2〜3人の作業者が経
験と勘によって行っており、また、作業も煩雑となって
いるうえに、安全面でも問題がある。
【0010】また、上記の各ズレSは複雑に絡み合って
発生し、その各ズレSに応じて、図9に示す方法を組合
わせて修正を行っており、その作業は面倒であり、非常
に煩雑なものとなっている。
【0011】この発明の課題は、上記各ズレSを、簡単
な治具でもって効率よく修正し得るようにすることにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明は、上記パイプPの両端縁の突き合わせが
パイプPの径方向にズレて変形している場合のその変形
を修正する治具にあっては、上記変形する板材の両端縁
にそれぞれ溶着される対のブロックから成り、その両ブ
ロックは、ボルトのねじ結合により接近可能に連結され
ているとともに、一方のブロックには前記ボルトに直交
するボルトがねじ通されており、この直交ボルトは他方
のブロックが溶着された板材端縁に向かって進退可能に
位置されている構成としたのである。
【0013】この治具によれば、ボルトにより両ブロッ
クを接近させれば、そのブロックを溶着したパイプの両
端縁を近づけて接触させることができ、また、直交する
ボルトによって突出する端縁を押し付けて、同一周面上
にすることができる。このため、この治具によれば、図
8(b)、(c)におけるパイプPの周方向及び径方向
のズレSの修正を行い得る。
【0014】また、上記パイプPの両端縁の突き合わせ
がパイプPの長さ方向にズレて変形している場合のその
変形を修正する治具にあっては、上記変形する板材の両
端縁の一方の管端部に固着されるブロックと、このブロ
ックにねじ通された前記パイプの長さ方向に長いボルト
とから成り、そのボルトは先端が前記両端縁の他方の
端部の管端面に当接し得るように位置されている構成と
したのである。
【0015】この治具によれば、ボルトにより他方の端
縁の管端面を押し付けると、図9(a)と同様に、パイ
プPが変形して、両端縁の突き合わせ面がその長さ方向
に全長に亘り一致する。すなわち、チェーンブロックの
掛け渡しをする必要はない。
【0016】
【発明の実施の形態】上記後者の治具のブロックをパイ
プ端縁に固着する手段としては、溶接が一般的である
が、その固着手段を、上記ブロックは、上記パイプ両端
縁の一方の管端部を挟む対の脚を有し、この一方の脚に
他方の脚に向かって進退するボルトをねじ通した構成を
採用してもよい。
【0017】この構成であると、上記ボルトを上記一方
の管端部を介在して他の脚に圧接することにより、上記
ブロックを前記管端部に固着させることができ、ブロッ
クの溶接作業をなくすことができる。
【0018】また、上記固着用ボルトに加えて、一方の
脚にさらに同一方向のボルトをねじ通した構成とし、こ
のボルトにより、両端縁の他方を押圧すれば、その他方
の端縁のパイプ周方向のズレを修正し得る。
【0019】
【実施例】図1、図2に、板材の両端縁の突き合わせが
パイプの径方向にズレて変形している場合の修正治具A
を示し、この治具AはL字状ブロック10と四角棒状ブ
ロック11とから成り、一方のブロック11から突出し
たボルト12が他方のブロック10の中央突部13に貫
通してナット14がねじ合わされている。このため、ナ
ット14を回すことにより両ブロック10、11は接近
する。ボルト12は他方のブロック10に対し上下に揺
動し得るようになっており、他方のブロック10に対す
る一方のブロック11の上下動を許容する。この許容
は、例えば、ボルト貫通孔を適宜な上下方向の長孔又は
バカ穴とすることにより得る。ブロック10の上面前側
両側には上向きのボルト15、15がねじ通されてい
る。
【0020】なお、ボルト12は、実施例とは逆に、ブ
ロック10から突出させてブロック11に貫通させても
よく、また両ブロック10、11に貫通したものともし
得る。この場合は、ボルト12の両端にナット14をね
じ合わす。いずれの場合も、他方のブロック10に対
し、一方のブロック11の上下動を許容するようにす
る。
【0021】図3、図4に、板材の両端縁の突き合わせ
がパイプPの長さ方向にズレて変形している場合の修正
治具Bを示し、この治具Bは、下向きコ字状のブロック
20の一方の脚21下端及び上辺部の中央にそれぞれ腕
部23、24を設けて、その腕部23、24に、ボルト
25、26をねじ通したものである。
【0022】この実施例は以上の構成であり、つぎに、
この修正治具A、Bを使ったズレSの修正方法を説明す
ると、図8(a)のパイプPの長さ方向のズレに対して
は、図5に示すように、治具Bを使用し、脚21、22
の間に一方の端縁の管端を挿入して、ボルト25を締
め付けて治具Bを固定する。この固定状態で、ボルト2
6を回して進行させると、その先端が他方の端縁の管端
に当接してその管端を矢印のごとく押圧し、突き合
わせ両端縁の長さ方向を一致させてズレSを修正する
(同図(a)参照)。このとき、突き合わせ端縁がパイ
プ周方向にもズレておれば、ボルト25を回してその突
出した端縁を押圧してそのズレを修正する(同図(b)
参照)。
【0023】図8(b)のズレSに対しては、図6に示
すように治具Aを使用し、この治具Aの両ブロック1
0、11を突き合わせ両端縁の長さ方向のほぼ中央にそ
れぞれ点溶接する。この状態で、ナット14を回して両
ブロック10、11を近づけることにより、径方向のズ
レSが修正され、ボルト15を回すことにより、その先
端で突出した端縁を押圧して径方向のズレSを修正す
る。このとき、ブロック10に対しブロック11が動く
が、ボルト12はブロック10に対し揺動し得るため、
その移動に支障はない。
【0024】また、図8(c)のズレSに対しては、図
7に示すように、治具Aを使用し、そのズレSが生じて
いる突き合わせ両端縁に両ブロック10、11を点溶接
にて固着した後ナット14を回して両ブロック10、1
1を近づけ、両端縁を接触させてズレSを修正する。こ
のとき、径方向にもズレSがあればボルト15を回し
て、上記と同様にして修正する。
【0025】上記各ズレSを修正し、突き合わせ両端縁
が全長に亘って接触すれば、その両端縁全長の数個所を
仮溶接し、その後、治具A、Bを取り外し、その端縁全
長に亘り、本溶接してパイプPを完成させる。
【0026】
【発明の効果】この発明は、以上の説明から理解できる
ように、チェーン掛けをする必要もなく、一つの治具で
パイプ径方向と周方向等のズレを修正できる。また、一
人でもその修正作業を行うことができ、作業も安全であ
る。このため、パイプの変形修正の作業性、及び安全性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の斜視図
【図2】(a)は同実施例の一ブロックの平面図、
(b)は同正面図、(c)は同右側面図
【図3】他の実施例の斜視図
【図4】(a)は同実施例の平面図、(b)は同正面
図、(c)は同右側面図
【図5】実施例によるズレ修正説明図であり、(a)は
正面図、(b)は一部切断右側面図
【図6】同ズレ修正説明用左側面図
【図7】同ズレ修正説明図であり、(a)は斜視図、
(b)は切断左側面図
【図8】パイプの突き合わせ端縁のズレ説明図
【図9】従来のズレ修正説明図
【符号の説明】
A、B 修正治具 P パイプ S ズレ 10、11 対のブロック 12、15 修正用ボルト 20 ブロック 21、22 ブロックの脚 25 接続・修正用ボルト 26 修正用ボルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材を円筒状に曲げ加工してその板材の
    両端縁を突き合わせ、その突き合った両端縁を全長に亘
    り溶接してパイプPを作るに際し、前記板材の両端縁の
    突き合わせがパイプPの径方向にズレて変形している場
    合、その変形を修正する治具Aであって、 上記変形する板材の両端縁にそれぞれ溶着される対のブ
    ロック10、11から成り、その両ブロック10、11
    は、ボルト12のねじ結合により接近可能に連結されて
    いるとともに、一方のブロック10には前記ボルト12
    に直交するボルト15がねじ通されており、この直交ボ
    ルト15は他方のブロック11が溶着された板材端縁に
    向かって進退可能に位置されていることを特徴とするパ
    イプの変形修正用治具。
  2. 【請求項2】 板材を円筒状に曲げ加工してその板材の
    両端縁を突き合わせ、その突き合った両端縁を全長に亘
    り溶接してパイプPを作るに際し、前記板材の両端縁の
    突き合わせがパイプPの長さ方向にズレて変形している
    場合、その変形を修正する治具Bであって、 上記変形する板材の両端縁の一方の管端部に固着される
    ブロック20と、このブロック20にねじ通された前記
    パイプPの長さ方向に長いボルト26とから成り、その
    ボルト26は先端が前記両端縁の他方の管端部の管端面
    に当接し得るように位置されていることを特徴とするパ
    イプの変形修正用治具。
  3. 【請求項3】 上記ブロック20は、上記両端縁の一方
    の管端部を挟む対の脚21、22を有し、この一方の脚
    21に他方の脚22に向かって進退する少なくとも2本
    のボルト25をねじ通し、 この一方のボルト25を前記一方の管端部を介在して他
    の脚22に圧接することにより前記ブロック20を前記
    管端部に固着するようにし、他方のボルト25は前記両
    端縁の他方に向かって進退可能としたことを特徴とする
    請求項2に記載のパイプ変形修正用治具。
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