JP2001018060A - 片面溶接工法 - Google Patents

片面溶接工法

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JP2001018060A
JP2001018060A JP11192715A JP19271599A JP2001018060A JP 2001018060 A JP2001018060 A JP 2001018060A JP 11192715 A JP11192715 A JP 11192715A JP 19271599 A JP19271599 A JP 19271599A JP 2001018060 A JP2001018060 A JP 2001018060A
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JP
Japan
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backing metal
groove
iron
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JP11192715A
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English (en)
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Giichi Osaki
義一 大崎
Yoshio Takamoto
良夫 高本
Yukiomi Nishigami
幸臣 西上
Atsushi Takahashi
淳 高橋
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Sakai Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Sakai Iron Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 母材の突合わせ誤差の許容値を大きくして管
体等の接合作業の作業性を向上させる一方で、裏当金を
容易かつ安価に製作できるようにする。 【解決手段】 互いに接合する鉄管10,12を突合わ
せて開先部14を形成し、鉄管10等の内面側から開先
部14に溶接を施すことにより両鉄管10,12を接合
するようにした。鉄管10,12のうち一方側の鉄管1
0の端部外側面には、その全周に断面円形の裏当金16
を予め接合しておくようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水圧鉄管等を突き
合わせた状態でその片面側からのみ溶接を行って接合す
る片面溶接工法において、特に、裏当金を設けて溶接を
行う片面溶接工法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、鉄管(母材)同士を突合わせ
て開先部を形成し、鉄管内側からこの開先部に溶接を施
すことにより鉄管同士を接合することは一般に行われて
いるが、この場合、鉄管の軸方向の隙間(ルートギャッ
プ)や鉄管同士の中心軸のずれ(目違い)が大きいと初
層溶接ビードを良好に形成することが難しくなり、溶接
不良の原因となる。そのため、鉄管を突合わせる際に
は、その位置決めを精度良く行うことが要求されてい
た。
【0003】しかし、水圧鉄管等の重量物を高い精度で
突き合わせて位置決めするのは極めて困難であり作業性
が悪い。そこで、本願出願人は、図4に示すように、互
いに接合する鉄管20,22のうち、一方側の鉄管(同
図では鉄管20)の端部外面(同図では下方が外面、上
方が内面を示している)に板状の裏当金26を接合して
予め鉄管20の先端斜面を延長しておき、各鉄管20,
22を突合わせて開先部24を形成してここに溶接を施
すようにした片面溶接工法を提案して出願している(特
公昭61−25463号公報)。
【0004】このようにすれば一方側の鉄管20の先端
斜面(開先面)が拡張されることとなり、ルートギャッ
プ等の突合わせ誤差が多少大きくても初層溶接ビード2
7を良好に形成することができる。つまり、突合わせ誤
差の許容値が大きくなり、その分、鉄管を突合わせる際
の位置決めをラフに行うことができ、鉄管接合作業の作
業性を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の片面溶接工
法は、端面が中心軸と直交するような鉄管同士を接合す
る場合には都合が良いが、図5に示すように、端面が中
心軸と直交していない鉄管30を接合するような場合に
は、以下のような問題がある。
【0006】すなわち、端面が中心軸と直交する鉄管で
は、これを展開すると鉄管端部が直線となるため、裏当
金26の製作は、直線状の帯状金属板を無端状に形成す
れば足りる。従って、裏当金26を容易、かつ安価に製
作することができる。これに対し、端面が中心軸と直交
していない上記鉄管30では、これを展開すると、図6
に示すように鉄管端部30aが波形となるため、裏当金
を製作するには、まずその波形に対応した帯状金属板3
4を形成してから、これを無端状にする必要がある。し
かし、このような裏当金の製作は、実施形態中で説明す
るように、専用の金型等を要する等、製作に手間やコス
トがかかるという問題がある。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、母材の突合わせ誤差の許容値を大き
くして管体等の接続作業の作業性を向上させる一方で、
裏当金を容易かつ安価に製作できるようにする片面溶接
工法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、互いに接合する母材の突合わせ部分に開
先部を形成するとともに、一方側の母材の端部に、開先
部の長手方向に沿って断面円形の棒材からなる裏当金を
接合して開先面を拡張させ、この状態で、開先部を挟ん
で裏当金の反対側から溶接を施すようにしたものである
(請求項1)。
【0009】この工法によれば、一方側の母材に裏当金
を接合して開先面を拡大し、これにより母材の突合わせ
誤差の許容値が大きくなるようにしているため、突合わ
せ精度がさほど出ていなくても両母材をその片面側から
の溶接のみで良好に接合することができる。しかも、折
曲げ方向の自由度が高い断面円形の棒材から裏当金を形
成しているため、開先部の形態に応じた裏当金を容易か
つ安価に製作することができる。なお、請求項1に記載
の「断面円形」とは、厳密に円形であることを要求する
ものではなく、一見して円形のものであれば楕円形のも
のも含む意味である。
【0010】特に、母材が管体であって、一方側の管体
の端部外面に裏当金を接合して管体の内面側から上記開
先部に溶接を施すような場合には(請求項2)、曲管部
分での接合等、管体の端面がその中心軸と直交しないケ
ースが多い。そのため、製作容易な上記裏当金を用いる
請求項1の工法は、このような管体同士の接合において
特に有用である。
【0011】なお、母材に対する裏当金の接合は、裏当
金の表面が開先面を延長する面よりも相手の母材側に突
出するように行うのが望ましい(請求項3)。このよう
にすれば、開先部において初層溶接ビードをより良好に
形成することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、鉄管同
士の接合に本発明を適用した場合について説明する。
【0013】図1は、本発明に係る片面溶接工法により
接合する水圧鉄管を突き合わせた状態(突合わせ部分の
一部)を断面で示している。
【0014】この方法では、同図に示すように、各鉄管
10,12にテーパ状の端面10a,12aをそれぞれ
形成しておき、まず所定のルートギャップGを隔てて両
鉄管10,12を突き合わせることにより、鉄管10,
12の外面側から内面側(同図では下方側から上方側)
に向かって先広がりとなるV字形の開先部14を上記突
合わせ部分に形成する。
【0015】この際、一方側の鉄管10の端部外面に
は、予めその全周に亘って環状の裏当金16を接合して
おく。この裏当金16は、鉄管と同質の材料、当実施形
態では鉄からなる断面円形の棒材を無端状に形成したも
ので、例えば、鉄管10に外嵌装着した後、溶接により
鉄管10に接合しておく。なお、裏当金16は、同図に
示すように、鉄管10の開先面、つまり鉄管10の端面
10aを延長した面Sよりもその表面が相手の鉄管側に
突出するように鉄管10に接合するのが好ましい。
【0016】そして、上記のように開先部14を形成し
た後、図2に示すように、開先部14に鉄管10,12
の内面側から初層溶接ビードを形成し、以後、この初層
溶接ビードに重ねて順次溶接ビードを形成する。これに
より鉄管10,12の内面から溶接を施して両鉄管1
0,12を接合する。なお、両鉄管10,12の接合後
は、上記裏当金16を取り外すようにしてもよい。
【0017】このような溶接工法によると、鉄管10の
端部外面に裏当金16を設けて鉄管10の開先面(端面
10a)を延長拡大させているため、後述する試験結果
にも示すように、従来工法と同様に鉄管の突合わせ誤差
の許容値を大きくすることができる。そのため、鉄管1
0,12の位置決めをラフに行いながらも、鉄管10,
12の内面のみからの溶接作業で両鉄管10,12を良
好に接合することができる。
【0018】しかも、裏当金16を断面円形の棒材から
形成しているため、従来の片面溶接工法に比べると裏当
金16を容易かつ安価に製作できるという特徴もある。
【0019】すなわち、管体の接合においては、曲管部
分等、端面が中心軸と直交していない鉄管同士を接合す
る場合も多い。この場合、端面が中心軸と直交していな
い鉄管では、従来技術でも説明したように、それを展開
すると、鉄管端部が波形となる(図6参照)。そのた
め、従来のような板状の裏当金であれば、これを製作す
るのに、まず波形の帯状金属板を形成してからこれを無
端状にする必要がある。しかし、板材は折曲げ方向の自
由度が低く、直線状の帯状金属板をその面(鉄管への接
合面)と平行な方向に折曲げて波形の帯状金属板を形成
することは困難である。そのため、裏当金を製作するに
は、まず専用の金型等を用いて平面的な波形の金属板を
打ち抜くか、あるいはガス切断により切り出し、次いで
これを無端状に形成することが必要となり、裏当金の製
作に手間がかる。また、鉄管の端面形状やサイズ毎に異
なる形状の裏当金が必要となるため、金型を用いる場合
にはこれに応じた専用の金型が必要となり、裏当金の製
作にコストがかかる。これに対し、裏当金を上記実施形
態のような断面円形の棒材から形成すると、棒材自体は
折曲げ方向の自由度が高いため、棒材を鉄管の端部形状
に応じて容易に折曲げて裏当金16を形成することがで
きる。そのため、板状の裏当金に比べて裏当金16の製
作に手間がかからず、また帯状金属板を打ち抜くための
金型等も不要であるため裏当金16を安価に製作するこ
とができる。
【0020】次に、上記実施形態の溶接工法における突
合わせ誤差の許容値確認試験結果について説明する。
【0021】この試験では、図3(a)に示すように、
鉄管10,12の肉厚t=12mm開先角度α=60°、裏当
金16の直径φ=9mmとして開先部14を形成し、以下
のようにルートギャップG及び目違いMの値を変化させ
て溶接ビードの形成状態を溶接姿勢により分類される溶
接箇所別に評価し、従来工法による場合と比較した。従
来工法については、裏当金として板状のものを用いる以
外、同一の条件で行った。 ルートギャップG:2mm,4mm,6mm 目違いM :+3mm,±0mm,−3mm 溶接箇所 :下向き,立向き(横向き),上向き なお、目違いMは、裏当金16を設けた鉄管10が図3
(a)に示すようにずれている場合(状態)を+(プラ
ス)とし、逆にずれている場合(図3(b)に示す状
態)を−(マイナス)とする。
【0022】以上の条件の下、以下のような結果を得
た。
【0023】
【表1】
【0024】この結果に示すように、上記実施形態の溶
接工法によればいずれの条件の下でも従来工法同様に溶
接ビードが良好に形成されている。従って、断面円形の
裏当金16を用いる上記実施形態の溶接工法でも、従来
工法と同程度に突合わせ誤差の許容値を拡大することが
可能であり、鉄管接合作業の作業性を従来工法に遜色な
く向上させ得ると考察できる。
【0025】なお、以上は本発明の一の実施形態であっ
て、その具体的な態様は本発明の要旨を逸脱しない範囲
で適宜変更可能である。
【0026】例えば、鉄管10,12を突き合わせた際
の開先部14の開先角度や裏当金16のサイズ(直径)
等は、適用する鉄管10,12の肉厚、溶接条件(例え
ば溶接電流値等)に応じて溶接ビードが良好に形成され
るように設定すればよい。
【0027】また、上記実施形態では、鉄管10,12
の内面側から溶接を施す例について説明したが、本発明
は鉄管10,12の外面側から溶接を施す場合にも適用
可能である。この場合には、裏当金16を鉄管内面側に
接合するようにすればよい。
【0028】また、本発明は、上記のような鉄管10,
12の接合だけではなく、平板の片面溶接にも適用する
ことができる。この場合には、端面の形状に対応した裏
当金を形成して、これを平板の端部裏面に接合し、平板
の表面側から開先部に溶接を施すようにすればよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、一対の
母材を片面側からの溶接作業で接合するに際して、一方
側の母材の端部に裏当金を接合し、この状態で、母材の
片側から開先部に溶接を施すようにしたので、母材の突
合わせ誤差の許容値を大きくすることができ、これによ
り接合作業時の作業性を向上させることがでる。しか
も、折曲げ方向の自由度が高い断面円形の棒材から裏当
金を形成しているため、開先部の形態が複雑な場合でも
容易かつ安価に裏当金を製作することができる。
【0030】特に、母材が管体であって、一方側の管体
の端部外面側に裏当金を接合して管体の内面側から上記
開先部に溶接を施す場合には、曲管部分の接合等、管端
面がその中心軸に対して直交していないケースが多く、
従って、このような管体同士の溶接・接合に上記工法を
適用すれば、裏当金の製作を含めた管体の接合作業を容
易かつ安価に行うことができる。
【0031】なお、裏当金を母材に接合するに際して
は、裏当金の表面が開先面を延長した面よりも相手の母
材側に突出するように接合するのが望ましく、このよう
にすれば初層溶接ビードを良好に形成することができ、
より適切に母材同士を接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る片面溶接工法により接合する鉄
管を突き合わせた状態を示す断面略図である。
【図2】 図1において両鉄管の間に初層溶接ビードを
形成した状態を示す図である。
【図3】 突合わせ誤差の許容値確認試験における試験
条件を説明する図である。
【図4】 従来の片面溶接工法を説明する断面略図であ
る。
【図5】 鉄管の端部を示す平面図である。
【図6】 図5に示す鉄管を展開した状態を示す平面図
である。
【符号の説明】
10,12 鉄管(母材) 10a,12a 端面 14 開先部 16 裏当金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E081 AA02 AA05 AA12 AA14 BA02 BA19 BA27 BB17 DA04 DA11 DA28 DA36 DA42

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接合する母材の突合わせ部分に開
    先部を形成するとともに、一方側の母材の端部に、上記
    開先部の長手方向に沿って断面円形の棒材からなる裏当
    金を接合して開先面を拡張させ、この状態で、上記開先
    部を挟んで裏当金の反対側から開先部に溶接を施すこと
    を特徴とする片面溶接工法。
  2. 【請求項2】 上記母材は管体であって、一方側の管体
    の端部外面に上記裏当金を接合しておき、管体の内面側
    から上記開先部に溶接を施すことを特徴とする請求項1
    記載の片面溶接工法。
  3. 【請求項3】 開先面を延長した面よりも裏当金の表面
    が相手の母材側に突出するように裏当金を母材に対して
    接合することを特徴とする請求項1又は2記載の片面溶
    接工法。
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