JP3253422B2 - アセチレンの重合方法 - Google Patents

アセチレンの重合方法

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JP3253422B2
JP3253422B2 JP14954593A JP14954593A JP3253422B2 JP 3253422 B2 JP3253422 B2 JP 3253422B2 JP 14954593 A JP14954593 A JP 14954593A JP 14954593 A JP14954593 A JP 14954593A JP 3253422 B2 JP3253422 B2 JP 3253422B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F38/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more carbon-to-carbon triple bonds

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアセチレン系不飽和化合
物の重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アセチレン系不飽和化合物を触媒と接触
させるアセチレンの重合方法は当業界で公知である。
【0003】米国特許第3,883,570号による
と、自発圧力下で、モノマー、触媒としてのビス(ジエ
チルアミノメチル)−1,2−フェニレン−ジパラジウ
ム化合物、及び溶媒としてのo−ジクロロベンゼンを2
00℃に8時間加熱してアセチレンを重合する。
【0004】置換基として少なくとも1つのエチニル基
を有する芳香族化合物の重合方法は特開昭57−198
743に開示されている。触媒はパラジウム化合物、ト
リオルガノホスフィン、第一銅塩及び有機アミンからな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】比較的緩和な反応条件
を使用できる触媒を使用して種々のアセチレン系不飽和
化合物を重合する方法を提供することは好都合である。
【0006】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、特定の
2座配位子をベースとする触媒系を使用することにより
改良された結果が得られることが判明した。
【0007】本発明は、モノマーを重合条件下で、 a)1つ以上のVIII族金属の陽イオン源、 b)リン、ヒ素及び/またはアンチモンを含む2座配位
子、及び c)陰イオン源を混用して得られる触媒系と接触させる
ことからなるアセチレン系不飽和化合物の重合方法に関
する。
【0008】本発明の触媒系のベースとなるVIII族
金属の陽イオン源としては、1つ以上のVIII族金属
の塩を使用するのが有利である。好ましいVIII族金
属はパラジウム、ロジウム、ルテニウム及びニッケルで
ある。パラジウムが特に好適である。所望に応じて、1
つ以上のVIII族金属の陽イオン、例えばパラジウム
陽イオンとロジウム陽イオンとからなる触媒を使用でき
る。
【0009】VIII族金属の好適な塩は無機塩、例え
ば硫酸塩、硝酸塩及びリン酸塩である。腐食性の点か
ら、ハロゲン化物は推奨されない。好適な塩の別な例
は、スルホン酸(例えばメタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸)の
塩、及びカルボン酸(例えば酢酸、トリフルオロ及びト
リクロロ酢酸のようなハロ酢酸、シュウ酸及びクエン
酸)の塩である。
【0010】VIII族金属の陽イオン源として、元素
の形または0価の状態、例えば一酸化炭素との錯体の形
の金属を使用することもできる。好ましくは、これらの
源をプロトン性の酸例えば硫酸または硝酸と共に使用す
る。
【0011】2座配位子をベースとする触媒系は単座配
位子のみを持つ触媒に比べて顕著に高い活性を示すこと
が発見された。さらに、リン、ヒ素及び/またはアンチ
モン原子を含む配位子を含む触媒を使用すると、他の配
位原子例えば窒素または硫黄原子を含む配位子をベース
とした触媒を使用した場合に比べてより良い結果が得ら
れる。
【0012】従って、本発明の好適な触媒系は、リン、
ヒ素及びアンチモン原子から選択した少なくとも2つの
原子をVIII族金属と配位して含む2座配位子を含
む。
【0013】好ましくは、2つのヒ素原子、2つのアン
チモン原子、または特に2つのリン原子を含む配位子を
選択する。
【0014】さらに1つ以上の、VIII族金属と配位
しうる他の原子、例えば別のリン原子を含む配位子を除
外する意図はない。
【0015】特に好ましい2座配位子グループは一般
式: R1 2 1 RM2 3 4 (I) [式中、M1 及びM2 はリン、ヒ素及びアンチモン原子
から選択した異なるまたは好ましくは同じ原子を表し、
Rは橋内に1−10個の原子を含む二価の有機架橋基を
表し、R1 、R2 、R3 及びR4 は各々独立して置換も
しくは非置換のヒドロカルビル基を表す]で示すことが
できる。
【0016】二価の有機架橋基Rは好ましくは、橋内に
2から6個、より好ましくは2から4個の原子を含み、
その内の少なくとも2個は炭素原子である。従って、2
つの架橋原子しか存在しない場合には2つの架橋原子の
両方とも炭素原子である。より多くの架橋原子が存在す
る場合には、好ましくは、少なくとも2つの末端架橋原
子が炭素原子であり、残りの架橋原子が炭素原子であっ
てもヘテロ原子例えば酸素もしくは珪素原子であっても
よく、但し橋内では2つの炭素原子が各ヘテロ原子に隣
接している。
【0017】Rの好適な例には、基−CH2 −CH
2 −、−CH2 −CH2 −CH2 −、−CH2 −O−C
2 −O−CH2 −、−CH2 −CH2 −CH2 −CH
2 −及び−CH2 −Si(CH3 2 −CH2 −が包含
される。最も好ましいRは基−CH2 −CH2 −CH2
−である。
【0018】式(I)中のR1 、R2 、R3 及びR4
表される置換もしくは非置換のヒドロカルビル基は脂肪
族、脂環式または芳香族であってよい。
【0019】好ましくは、R1 、R2 、R3 及びR4
同じまたは異なる炭素原子数1から10の置換もしくは
非置換の脂肪族基を表す。R1 とR2 及び/またはR3
とR4 は一緒になって二価の脂肪族基と形成し、よって
各M1 またはM2 と一緒になって環状構造を形成しても
よい。R1 、R2 、R3 及び/またはR3 で表される脂
肪族基は分岐鎖であっても直鎖であってもよい。
【0020】好適な例は、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、第二ブチル、第三ブチル、
ペンチル、n−ヘキシル、ネオヘキシル、シクロペンチ
ル及びオクチル基である。炭素原子数4から10の第三
アルキル基、特に第三ブチル基が好ましい。
【0021】上記のように、式(I)中のR1 、R2
3 及び/またはR4 は置換ヒドロカルビル基を表すこ
とができる。触媒系の触媒活性を実質的に損なうことの
ない好適な置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素
及び臭素原子)、アルコキシ基(例えばメトキシ及びエ
トキシ基)、シアノ基、アミノ−、モノアルキル−及び
ジアルキルアミノ基から選択することができる。
【0022】本発明の触媒系に含まれる陰イオン源は、
OH- 基源例えば水、(OR5 -[式中、R5 はアル
キル基を表す]イオン源例えばアルカノール、好ましく
はメタノール、エタノールまたはイソプロパノールのよ
うな炭素原子数1から8のアルカノール、または
【0023】
【化2】
【0024】イオン源例えば酢酸またはプロピオン酸の
ようなカルボン酸であり得る。好ましい陰イオン源は、
上記のVIII族金属の塩が得られる酸から形成され
る。スルホン酸例えばメタンスルホン酸及びトリフルオ
ロメタンスルホン酸が特に推奨される陰イオン源であ
る。一般に、pKaが6未満、特に4未満の酸が非常に
好適である。pKaが2未満の酸が最も好ましい。
【0025】もう1つの好適な陰イオン源は上記の酸の
塩、特に貴金属以外の遷移金属例えば銅、クロム及びス
ズの塩から形成される。
【0026】本発明方法に使用する触媒の量は臨界的で
はなく、広範囲に変化し得る。触媒中のVIII族金属
の量は、好ましくはアセチレン系不飽和化合物1モル当
り金属10-7〜10-1グラム原子の範囲、特に10-6
10-2グラム原子の範囲である。
【0027】2座配位子の量はVIII族金属1グラム
原子当り配位子0.5〜10モルの範囲で選択するのが
好ましいが、これ以外の量も所望に応じて使用できる。
特に、2座配位子の量は金属1グラム原子当り配位子1
〜4モルの範囲から選択する。
【0028】陰イオンのモル量はVIII族金属のグラ
ム原子量に対して過剰であるのが好ましい。好ましく
は、陰イオンのモル量は金属1グラム原子当り1〜10
0の範囲、好ましくは2〜50の範囲である。VIII
族金属塩が比較的弱い酸の塩である場合には、この塩を
比較的強い酸からなる陰イオン源と組合わせると、強酸
とVIII族金属との金属塩と弱酸が生成されうること
が理解されよう。
【0029】本発明方法に使用する触媒系は、有利に
は、アセチレン系不飽和モノマーを加える前に別のステ
ップで調製する。好ましくは、触媒系は液相で、例えば
VIII族金属の塩を好適な溶媒に溶解し、次に他の触
媒成分またはその前駆物質を加えて形成する。好適な溶
媒は、アルコール例えばメタノール、エタノール、イソ
プロパノール、第二ブタノール及びエチレングリコー
ル、ケトン例えばアセトン及びメチルエチルケトン、エ
ーテル例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、及
びエステル例えばプロピオン酸メチル及び酢酸エチルで
ある。周囲条件下でモノマーが液状の場合、このモノマ
ーは溶媒としても使用できる。
【0030】好適な溶媒の他の例は、アセトニトリル、
N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドであ
る。所望に応じて、溶媒の混合物も使用できる。
【0031】本発明方法で重合されるアセチレン系不飽
和化合物は、式:
【0032】
【化3】
【0033】[式中、X及びYは各々独立して水素原子
または適宜置換したヒドロカルビル基を表す]で表すこ
とができる。
【0034】好ましいモノマーは式:
【0035】
【化4】
【0036】[式中、Xは前記と同義である]で表され
る。
【0037】好適なモノマーの例は、アセチレン、プロ
ピン、フェニルアセチレン、3−ヒドロキシプロピン−
1(プロパルギルアルコール)、4−ヒドロキシブチン
−1、p−トリルアセチレン、1−ブチン及びp−ジエ
チニルベンゼンである。2つ以上のモノマーの混合物も
使用でき、この場合コポリマーが形成される。
【0038】好ましいモノマーはアセチレン、フェニル
アセチレン、イソプロペニルアセチレン及び3−ヒドロ
キシプロピン−1である。
【0039】本発明方法は緩和な温度及び圧力条件下で
実施する。好適な反応温度は一般に0〜180℃の範囲
であり、好ましくは0〜150℃の範囲である。多くの
場合、室温で許容できる反応速度が得られる。
【0040】好適な反応圧力は一般に0.1〜25バー
ルの範囲であり、好ましくは1〜20バールの範囲であ
る。自発圧力(autogenic pressur
e)が最も好ましい。所望であれば、さらに溶媒が存在
する中で重合を実施することができる。好適な溶媒は、
特に、触媒系の製造に関して上記した溶媒である。
【0041】本発明方法で製造したポリマーは電気伝導
性を持つ。その電気伝導性は、適当な電子受容体(例え
ば五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモン)、または適当な
電子供与体(例えばリチウムまたはナトリウムのような
アルカリ金属)を添加することにより増強または相殺す
ることができる。
【0042】ポリマーは繊維または薄膜の形で製造する
ことができ、特に導体、半導体または絶縁材料の製造に
使用できる。
【0043】
【実施例】本発明を以下の非限定的実施例を参照しなが
ら説明する。
【0044】実施例1 0.1mmolの酢酸パラジウム、0.3mmolの
1,3−ビス−(ジ−第三ブチルホスフィノ)プロパン
及び0.25mmolのメタンスルホン酸を、窒素下、
グローブボックス中でメタノール10mlに溶解して触
媒溶液を作成した。
【0045】125mlのガラスの反応容器にメタノー
ル50mlとフェニルアセチレン15mlを入れた。窒
素雰囲気下、室温(約22℃)で、上記の触媒溶液1m
lを反応容器の下部から注入した。反応容器の内容物の
温度は急速に50−60℃に上昇し、瞬時にポリマーの
沈澱が生じた。約5分後に12gの橙黄色の生成物が形
成された。試料をクロロホルムに溶解後13C NMR分
析すると、生成物はポリフェニルアセチレンからなるこ
とが判明した。
【0046】反応率を計算すると、1時間当りパラジウ
ム1g当りポリマー100,000g以上であった。
【0047】実施例2 メタノール10ml中に酢酸パラジウム0.1mmol
及び1,3−ビス−(ジ−第三ブチルホスフィノ)プロ
パン0.3mmolを含む溶液1mlを触媒として使用
して、実施例1に記載の実験を繰り返した。生成物の分
析により、ポリフェニルアセチレンが形成されたことが
判明し、反応率は1時間当りパラジウム1g当りポリマ
ー約4000gであった。
【0048】実施例3 メタノール10ml中に酢酸パラジウム0.1mmo
l、1,3−ビス−(ジ−第三ブチルホスフィノ)プロ
パン0.3mmol及びトリフルオロメタンスルホン酸
0.25mmolを含む溶液1mlを触媒として使用し
て、実施例1に記載の実験を行った。温度は急速に60
℃に上昇した。
【0049】分析により、ポリフェニルアセチレンが形
成されたことが判明し、反応率は1時間当りパラジウム
1g当りポリマー100,000g以上であった。
【0050】実施例A(比較例) メタノール10ml中に酢酸パラジウム0.1mmo
l、トリシクロヘキシルホスフィン0.3mmol及び
トリフルオロメタンスルホン酸0.25mmolを含む
溶液を触媒として使用して、実施例1に記載の実験を繰
り返した。次に、触媒溶液1mlを3回連続注入した
が、ポリマーは形成されなかった。
【0051】実施例B(比較例) メタノール10ml中に酢酸パラジウム0.1mmo
l、トリ第三ブチルホスフィン0.6mmol及びトリ
フルオロメタンスルホン酸0.25mmolを含む溶液
を触媒として使用して、実施例1に記載の実験を繰り返
した。ポリマーは形成されなかった。
【0052】実施例4 酢酸パラジウム0.1mmol、1,3−ビス−(ジ−
イソプロピルホスフィノ)プロパン0.3mmol及び
メタンスルホン酸0.25mmolを含む溶液1mlを
触媒として使用して、実施例1に記載の実験を行った。
60℃で、1時間当りパラジウム1g当り250gの反
応率でポリフェニルアセチレンが形成された。
【0053】実施例5−8 実施例1に記載の手順で、種々のVIII族金属化合物
を触媒系に使用して4つの実験を実施した。メタノール
10mlに酢酸ニッケル0.1mmol、アセチルアセ
トン酸ロジウム(ジカルボニル)0.1mmol、ジ−
アセチルアセトン酸白金0.1mmolまたはジアセチ
ルアセトン酸ルテニウム0.1mmolを1,3−ビス
(ジ−第三ブチルホスフィノ)プロパン0.25mmo
l及びメタンスルホン酸0.25mmolと共に含む4
種の触媒溶液を製造した。
【0054】これらの溶液の各々1mlをメタノール5
0ml中のフェニルアセチレン10mlに加えた。室温
で24時間後、いずれにおいても少量のポリマーが形成
された。
【0055】実施例9 300mlのオートクレーブ(Hastelloy-C )にメタノ
ール40mlとプロピン15mlを入れた。次に、メタ
ノール中に酢酸パラジウム0.1mmol、1,3−ビ
ス−(第三ブチルホスフィノ)プロパン0.3mmol
及びメタンスルホン酸0.25mmolを含む溶液10
mlを加えた。
【0056】70℃の発熱から明らかなように、急速に
瞬時に重合が起こった。2時間のうちに、8gのポリプ
ロピンが形成された。試料をクロロホルムに溶解後13
NMR分析にかけると、構造
【0057】
【化5】
【0058】が確認された。重合率は1時間当りパラジ
ウム1g当りポリマー約50000gであった。
【0059】実施例10 フェニルアセチレン15mlの代わりにプロパルギルア
ルコール10mlを使用して、実施例1に記載の実験を
実施した。触媒溶液1mlを注入すると、温度は40℃
に上昇し、ポリマーは瞬時に沈澱した。残りの溶液のG
LC分析により、プロパルギルアルコールの変換率は
(30分以内で)約30%であることが判明した。触媒
溶液1mlをさらに2回注入すると、プロパルギルアル
コールの変換率は60%に上昇した。ポリプロパルギル
アルコール5gを濾別し、真空オーブン中70℃で乾燥
した。生成物はメタノールに不溶で、70℃のNMPに
ゆっくりと溶解する。生成物を13C固相NMR分析で特
性化した。
【0060】実施例11 プロパルギルアルコールの代わりに4−ヒドロキシブチ
ン−1を10ml使用して実施例10に記載の実験を実
施した。触媒溶液1mlを30分毎に連続して3回注入
した。等温線は40℃であった。メタノールを蒸発させ
ると、ポリブチノール7グラムが回収された。メタノー
ルに可溶な生成物の構造は−(C=(CH2 −CH2
H)−)n である。
【0061】実施例12 N−メチルピロリドン(NMP)50mlに酢酸パラジ
ウム0.01mmol、1,3−ビス−(ジ−第三ブチ
ルホスフィノ)プロパン0.03mmol及びメタンス
ルホン酸0.025mmolを溶解して触媒溶液を作成
した。
【0062】アセチレンを溶液に通し、1時間半反応さ
せると、ポリアセチレン3.5gが濾別された。
【0063】実施例13 反応溶媒としてフェニルアセチレンの代わりにイソプロ
ペニルアセチレン5ml、メタノールの代わりにトルエ
ン50mlを使用して、実施例1に記載の実験を実施し
た。
【0064】触媒溶液1mlを2回連続して注入した。
全反応時間の1時間半の後に、ポリイソプロペニルアセ
チレン3.5gが濾別された。
【0065】実施例14 N−メチルピロリドン50mlに酢酸パラジウム0.0
1mmol、1,3−ビス−(ジ−第三ブチルホスフィ
ノ)プロパン0.03mmol及びメタンスルホン酸
0.025mmolを溶解して触媒溶液を作成した。
【0066】この溶液にプロパルギルアルコール2ml
を加え、溶液にアセチレンを1時間通した。重合の間、
温度は40℃に上昇したが、アセチレンの供給を止める
と重合は止まった。
【0067】重合の間に混合物の粘度は上昇したが、暗
赤色のポリマーは、約1時間NMPに溶けなかった。約
2−3時間後にゲルとなった。
【0068】13C NMR分析(MAS固体状態)によ
り、プロパルギルアルコールとアセチレンのコポリマー
が形成されたことが判明した。
【0069】実施例15 実施例1に記載の方法で、メタンスルホン酸の代わりに
トリフルオロメタンスルホン酸0.25mmolを使用
して触媒溶液を作成した。
【0070】触媒溶液1mlをフェニルアセチレン10
mlとプロパルギルアルコール2.5mlの混合物に注
入した。
【0071】急速に重合反応が起こり、1時間当りパラ
ジウム1g当りポリマー約10,000gの速度で不溶
性ポリマーが生成された。
【0072】ポリマーの融点は220℃であり、13
NMR分析はフェニルアセチレンとプロパルギルアルコ
ールのコポリマーであることが判明した。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−227608(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 38/00 - 38/02 C08F 138/00 - 138/02 C08F 4/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合条件下でモノマーを、 a)パラジウム及び/またはロジウムの陽イオン源、 b)リン、ヒ素及び/またはアンチモンを含む2座配位
    子、及び c)陰イオン源を混用して得られる触媒系と接触させる
    ことからなるアセチレン系不飽和化合物の重合方法。
  2. 【請求項2】 パラジウム陽イオンを含む触媒系を使用
    することを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. 【請求項3】 一般式: RRM (I) [式中、M及びMは各々独立してリン、ヒ素及びア
    ンチモン原子を表し、R、R、R及びRは各々
    独立して置換もしくは非置換のヒドロカルビル基を表
    し、Rは橋内に2−6個の原子を含む二価の有機架橋基
    を表す]の2座配位子を含む触媒系を使用することを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(I)の2座配位子において、M
    の両方がリン原子を表し、基R、R、R及び
    が炭素原子数1から10の同じまたは異なる置換も
    しくは非置換の脂肪族基を表すことを特徴とする請求項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 式(I)の2座配位子において、R
    、R及びRの少なくとも1つが第三ブチル基で
    あることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 水、1つ以上のアルカノール及び/また
    は1つ以上のカルボン酸由来の陰イオンを含む触媒系を
    使用することを特徴とする請求項1からのいずれかに
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 イオン源が炭素原子数1から8のアル
    カノールであることを特徴とする請求項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 イオン源がpKa6未満のカルボン酸
    であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 式: 【化1】 [式中、Xは水素またはフェニル基、イソプロペニル、
    ヒドロキシメチルまたは1−ヒドロキシエチル基を表
    す]のアセチレン系不飽和化合物を使用することを特徴
    とする請求項1からのいずれかに記載の方法。
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