JP3251644B2 - 減感インキ - Google Patents

減感インキ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種印刷適性に優れた減
感インキに関するものであり、特に感圧複写紙用に適し
た減感インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】減感インキは一般に減感剤、白色顔料、
ワニス、インキ溶剤の構成成分からなっている。特に白
色顔料についてはその白色性、隠ぺい性等から酸化チタ
ンが主に用いられており、減感インキを製造するにあた
り酸化チタンを何等かの方法でワニス中、減感剤中、イ
ンキ溶剤中もしくはこれらの混合物中に分散しなければ
ならない。一般に酸化チタンはその製造の関係で表面が
水酸基等の親水性基で覆われているため、こうした有機
溶剤への親和性が乏しくこのままの状態では分散がきわ
めて困難である。こうした酸化チタンをインキ中に分散
させるために酸化チタン粒子表面を界面活性剤その他有
機物で表面処理を行うことが従来よりなされている。し
かしながら、上記の様な方法で表面処理した酸化チタン
を使用した場合、酸化チタン表面に存在する界面活性剤
等の表面処理剤が減感インキ自体の親水性−疎水性のバ
ランスを崩し、実際の印刷にを於て地汚れ、乳化、イン
キミストの発生その他種々のトラブルが発生することが
多々あり、こうした表面処理剤自体のインキ物性への影
響が問題となっている。
【0003】さらに、酸化チタンに表面処理を行い粉体
の形で供給した場合、減感インキ製造工程での酸化チタ
ンの粉砕、分散に多大な熱及び機械エネルギーを要する
ものであった。したがって、実際の減感インキの製造及
び品質向上のために酸化チタンの有効かつ簡便なインキ
中への導入方法及び印刷適性を改善するような酸化チタ
ン表面処理剤の開発が切望されているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は実際の
印刷に於て地汚れ、乳化、インキミストが少なく、より
印刷適正に優れた減感インキを提供をすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下に述べる
本発明によって達成される。すなわち、化1で示される
モノマーから成る重合体、または化1で示されるモノマ
ー及び、化2、化3、化4から選ばれる少なくとも1種
のモノマーを共重合成分として含む共重合体を含有する
減感インキにより解決される。化1中、R1は水素原子
またはメチル基、R2は炭素数4〜30のアルキル基を
表わす。化2中、Xは炭素原子、窒素原子、Yは炭素原
子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表わし、R3は水
素原子、メチル基、エチル基、プロピル基を表わし、R
4は水素原子、メチル基を表わす。また、n=0、1、
2、3である。化4中、Zは炭素原子、窒素原子、R5
は水素原子、メチル基、エチル基を表わす。
【0006】本発明の減感インキの構成物で特に重要と
なるのは化1で示されるモノマーから成る重合体、また
は化1で示されるモノマー及び、化2、化3、化4から
選ばれる少なくとも1種のモノマーを共重合成分として
含む共重合体であり、まずこれについて詳しく説明す
る。
【0007】減感インキの主要成分である減感剤は親水
性が高いため減感インキ自体が親水性の高い物になって
おり、また白色顔料として主に用いられてる酸化チタン
もその表面が親水性基で覆われているためさらに親水性
の高いインキになっている。このため、実際の印刷に於
て地汚れ、乳化、インキミストなど種々のトラブルに見
舞われる。この親水性からくるトラブルを解決するのに
化1で示されるモノマーから成る重合体、または化1で
示されるモノマー及び、化2、化3、化4から選ばれる
少なくとも1種のモノマーを共重合成分として含む共重
合体を成分として加えるとこれに対して非常に有効であ
る。
【0008】まず、化1で示されるモノマーから成る重
合体は適度な極性を持つエステル結合を持っており、こ
れが非常に有効に酸化チタンに働いていると考えられ
る。このエステル結合によりこの重合体は酸化チタン表
面に吸着して、結果的に酸化チタン表面が長鎖のアルキ
ル基で覆われていると考えられる。これにより親水性の
高い酸化チタンは有機媒体中への分散が容易になり、親
水性の高い減感剤との混合物に成ることにより減感イン
キ全体の親水性−疎水性の丁度良いバランスが得られる
と考えられる。
【0009】次に、化1で示されるモノマー及び、化
2、化3、化4から選ばれる少なくとも1種のモノマー
を共重合成分として含む共重合体は、化2、化3、化4
の様に窒素原子を有する異節環状のモノマーを含んでい
るため、丁度良い極性を持ち、表面に水酸基をもった酸
化チタンや減感インキの主成分である減感剤と親和性が
あると考えられる。まず、酸化チタンへのこの共重合体
の作用であるが、上記した様に化1のエステル結合が酸
化チタン表面に吸着し、且つ共重合体成分である化2、
化3、化4のモノマーが適度に極性を持ちこれにより酸
化チタン表面に作用していとる考えられる。これにより
酸化チタン表面はすぐ近傍には化2、化3、化4の窒素
原子を有する異節環状モノマーがあり、その外側に長鎖
のアルキル基が存在するモデルが考えられる。極性の高
い減感剤への作用は化2、化3、化4の窒素原子を有す
る異節環状モノマーの親和と考えられ、窒素原子を含む
減感剤の場合、より親和性が高いと考えられる。そし
て、この共重合体は疎水性の高い成分として化1で示す
ようなモノマーも含んでいるので、これにより親水性の
高い減感インキ全体の親水性−疎水性のバランスをとっ
ていると考えられる。
【0010】この様な働きをする共重合体は疎水性の高
いモノマー成分と少なくとも一つの窒素原子を有する異
節環状のモノマーとから構成されている。化1で示され
る疎水性成分のモノマーとしてはブチルメタクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、ブチルアクリレート、
ヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステア
リルアクリレートなが挙げられる。化2で示すモノマー
としてN−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチ
ルイミダゾール、N−ビニル−2−エチルイミダゾー
ル、N−ビニル−2−プロピルイミダゾール、4−ビニ
ルイミダゾール、N−ビニル−2−ブチルイミダゾー
ル、1−ビニルピロール、3、5−ジメチルビニルピラ
ロゾール、3−メチル−5−イソプロペニルピラロゾー
ル、5−ビニル−4−メチルチアゾール、2−ビニル−
4−メチルチアゾール、N−α−アクリロキシエチルイ
ミダゾール、N−β−アクリロキシプロピルイミダゾー
ル、N−β−アクリロキシエチルピロール等が挙げら
れ、化3に示すモノマーはN−ビニル−2−ピロリドン
であり、化4に示すモノマーとしては2−ビニルピラジ
ン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリ
ジン等がある。
【0011】先に挙げたような働きをさせるために化1
で示されるモノマー及び、化2、化3、化4から選ばれ
る少なくとも1種のモノマーを共重合成分として含む共
重合体は疎水性モノマーと少なくとも一つの窒素原子を
有する異節環状のモノマーとの適度なバランスが必要と
なり、以上に挙げたような化1で示されるモノマーの中
でも適当な長さの長鎖アルキル基を持つ疎水性モノマー
としてn−ドデシルメタクリレート、また化2〜4の中
で適当な極性を持つ少なくとも一つの窒素原子を有する
異節環状のモノマーとして化2ではN−ビニルイミダゾ
−ル、化3ではN−ビニル−2−ピロリドン、化4では
2−ビニルピリジンを用いた共重合体が好ましい。ま
た、その中でも化3で示すN−ビニル−2−ピロリドン
が特に好ましい。共重合比としては化1が80〜90重
量部、化2、化3、化4の少なくとも1種が20〜10
重量部の様に疎水性モノマーが大過剰の共重合比の方が
親水性の高い減感インキに対しより好ましい。化1で示
されるモノマーの重合体の場合もモノマーとしてn−ド
デシルメタクレレートが好ましい。本発明において、こ
の様な共重合体を用いて有機溶剤および/または減感剤
中に白色顔料を分散するのが好ましい。
【0012】また、この共重合体の使用量としては白色
顔料に対して3〜7%重量部使用するのが好ましい。そ
の理由として、上記したように顔料表面への吸着、減感
剤中への分散だけではなく、減感インキの界面での親水
性−疎水性のコントロールするためにこの位の使用量が
好ましい。もし、この使用量より少なすぎたり多すぎた
りすると減感インキの親水性−疎水性等のバランスを崩
す恐れがある。
【0013】つぎに減感インキの構成要素としての有機
溶剤であるが、インキの一成分というだけではなく白色
顔料を分散するための分散媒体としても見ることもでき
る。よって、先の共重合体により顔料を容易に分散でき
る有機溶媒として以下のものが挙げられる。ヘキサン、
ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトン、エタノール、メタノール、プ
ロパノール、ブタノール、パラフィン系高沸点溶剤、パ
ラフィン系低沸点溶剤、イソパラフィン系高沸点溶剤、
イソパラフィン系低沸点溶剤、亜麻仁油、桐油、大豆
油、綿実等が使用できる。上記に挙げた中でも、減感イ
ンキが親水性が高いため、例えばアルコール系溶媒等の
極性溶媒よりヘキサン、パラフィン系低沸点溶剤等の非
極性溶媒の方が好ましい。
【0014】減感インキの主な役割をする減感剤として
はドデシルメチルアンモニウムクロライド,オクタドデ
シルアンモニウムクロライドの第四級アンモニウム塩,
ポリアミン誘導体とアルキレンオキサイドとの付加反応
物,ポリオキシエチレンアルキルアミン,ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル,ポリエチレングリコール,ポリプロ
ピレングリコール,ポリオキシプロピレンアルキルアミ
ン,グルタミン酸−γ−アルキル残基を有する重合体,
スピロアセタール系ジアミン,N−(アミノアルキル)
−ラクタム類,アミン類のグリシジエーテル付加体等が
挙げられる。以上の様な有機溶剤および/または減感剤
に白色顔料を分散することにより好ましく減感インキが
製造されるが、減感インキの主役(減感インキの約50
%を占める)である減感剤に分散した方がより好まし
い。その理由として、インキ溶剤は樹脂との混合物であ
るワニスのかたちで用いられるのが一般的であり、減感
剤での分散に比べ困難な面があるからである。
【0015】通常、溶剤及び/または樹脂より成るビヒ
クルは顔料を分散させインキに流動性を与え印刷面に顔
料を固着させる役目をする液成分で、その中の樹脂とし
てはロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール
樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹脂、マレイン酸樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
【0016】次に減感インキの粘度を調節したり、減感
印刷部分に不透明性、不光沢性、加筆性等を与える為に
加えられる白色顔料としては酸化チタン、硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、タルク、カオリン等が挙げられるが
白色性、隠ぺい性等から酸化チタンを使用する方が好ま
しい。また、この酸化チタンはルチル形、アナタース形
どちらでも使用出来る。さらに、上記の共重合体を酸化
チタン表面に吸着させるため酸化チタンを有機化合物等
で処理したものも使用可能であり、或はアルミやシリカ
で処理した親水性表面を持つ酸化チタンも好ましく使用
することが出来る。
【0017】添加剤としては必要に応じて乾燥剤、沈降
防止剤、酸化防止剤等やパラフィンワックス、カルパナ
ワックス等のワックス類を添加してもよい。
【0018】以上に挙げたような重合体あるいは共重合
体、減感剤、白色顔料、有機溶剤、樹脂を使用した減感
インキにより上記の問題を解決できる。また、この減感
インキの製造上の特徴として酸化チタンを減感剤および
/または有機溶剤中にホモミキサーにて高速剪断分散し
て得られたペーストを用いて減感インキを作成すること
にある。また、高速剪断分散する時に加温すると分散媒
体の粘度が下がり分散効率が高まりより好ましい。この
様にして得た酸化チタンと減感剤及び/または有機溶剤
との分散物に所定量の樹脂、必要に応じてその他添加物
を加えよく混合した後、三本ロール等にてよく混練し減
感インキを得る。
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が本発明はこれらに限定されるものではない。なお以下
に示す部及び%はいずれも重量基準である。尚、実施例
としては化2、化3、化4いずれも良いのだが、特に良
かった化3、化4について実施例に示す。
【0019】重合体の合成例1 ドデシルメタクリレート100部、ヘプタン200部を
500mlの四つ口フラスコに仕込み、N2 置換しなが
ら70℃まで加熱してから重合開始剤AIBN1部を加
えて重合を開始する。約3時間反応させた後ドデシルメ
タクリレートの重合体を得た。
【0020】重合体の合成例2 ドデシルメタクリレート90部、N−ビニル−2−ピロ
リドン10部、キシレン210部を500mlの四つ口
フラスコに仕込み、N2 置換しながら70℃まで加熱し
てから重合開始剤AIBN1部を加えて重合を開始す
る。約3時間反応させた後ドデシルメタクリレートとN
−ビニル−2−ピロリドンの共重合体を得た。
【0021】重合体の合成例3 ステアリルメタクリレート80部、2−ビニルピリジン
20部、キシレン200部を500mlの四つ口フラス
コに仕込み、N2 置換しながら70℃まで加熱してから
重合開始剤AIBN1部を加えて重合を開始する。約3
時間反応させた後ステアリルメタクリレートと2−ビニ
ルピリジンの共重合体を得た。
【0022】実施例1、2、3 酸化チタンペーストの製造例:重合体の合成例1、2、
3で合成した重合体をそれぞれアルミで表面処理された
市販の酸化チタン500部に対して5%重量部(25
部)と減感剤としてN、N−ジ−ポリオキシプロピレン
−3−デシルオキシプロピルアミン500部を1000
mlのステンレス製ビーカーに仕込み、ヒーターにてこ
の混合物を約100℃まで加熱する。つぎにこのままヒ
ーターで加熱しながら高速剪断分散機(ホモミキサー)
で5000〜6000r.p.mにて攪拌しながら上記酸化
チタン500部を徐々に加えて、約30分間混合分散し
て3種類の酸化チタンのぺーストを得た。
【0023】減感インキの製造例:酸化チタンペースト
の製造例で得られた2種類の酸化チタンのペースト50
0部にロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業製商品
名;タマノル350)と亜麻仁油を主成分とするワニス
250部、減感剤としてN、N−ジ−ポリオキシプロピ
レン−3−デシルオキシプロピルアミン250部を約1
30℃で均一に混合する。そしてこれを三本ロールに通
してよく混練し3種類の減感インキを得た。合成例1、
2、3に対応した減感インキをそれぞれ実施例1、2、
3とする。
【0024】比較例1 重合体の合成例1、2、3で得られた重合体を使用しな
い以外実施例1と同様の手順で減感インキを製造しよう
と試みたが、酸化チタンのペーストを製造する際、酸化
チタンの粗大粒子があるため、同様の方法で製造するこ
とはできなかった。そこで、ロジン変性フェノール樹脂
(荒川化学工業製商品名;タマノル350)と亜麻仁油
を主成分とするワニス250部、減感剤(N、N−ジ−
ポリオキシプロピレン−3−デシルオキシプロピルアミ
ン)500部を加え、約150℃で2時間加熱溶解し、
これにアルミで表面処理された市販の酸化チタン250
部を加え、均一に混合してこれを三本ロールに通してよ
く混練し減感インキを得た。
【0025】比較例2 重合体の合成例1、2、3で得られた重合体の代わりに
ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルを用い
て実施例の酸化チタンペースト及び減感インキの製造例
と同様の手順で減感インキを製造した。
【0026】比較方法 実施例及び比較例で得られた5種の減感インキをオフセ
ット印刷機で市販の感圧複写紙下用紙(三菱製紙製NC
R紙)に印刷してその印刷適性を比較した。その印刷適
性の判断基準としてインキの水幅を用いた。オフセット
印刷に於てオフセット印刷機の湿し水の供給量が過剰な
場合は減感インキが乳化し転写不良を起こし、反対に湿
し水が少なすぎるときは減感インキが転写過多のため非
画像部までインキが転写され、地汚れと言う現象を引き
起こす。この乳化、地汚れの現象の起こらない様な適切
な水の供給量の幅を水幅と言い、個々の減感インキによ
り異なり、この水幅が広いと言うことは乳化、地汚れが
起こり難く、印刷適性に優れた扱い易い減感インキと言
える。
【0027】比較方法としてはオフセット印刷機の湿し
水(連続給水方式 イソプロピルアルコール10%重量
部含有)の供給量を変化させて乳化、地汚れの現象が起
き始めた湿し水の相対的な供給量を求めその幅を水幅と
してこれを比較し、結果を表1に示した。尚、乳化、地
汚れの判断方法として減感インキ印刷物に減感チェッカ
ー(三菱製紙製)を噴霧して判断した。この減感チェッ
カーは感圧複写紙下用紙に塗られている顕色剤と反応し
て発色する。すなわち、減感インキが画像部へ適切に印
刷されておれば画像部は発色せずに白色、非画像部が発
色する。しかし、乳化の場合は転写不良のため画像部が
発色し、反対に地汚れの場合は転写過多のため非画像部
に減感インキが写り発色しない所がでてくる。これによ
り乳化、地汚れの始まりが判断できる。また、減感イン
キの盛り量が3g/m2と なるようにオフセット印刷し
た。
【0028】
【表1】 *数字が大きい程湿し水の供給量が多いことを示す。
【0029】
【発明の効果】本発明の減感インキは、従来の減感イン
キと比較し水幅が大幅に広がり非常に刷り易く、扱い易
いインキである。従来、減感インキ自体非常に水幅が狭
く、刷りにくいインキであり、実際の印刷に於いては熟
練したオペレーターが必要であった。しかし、減感イン
キの水幅が広がることにより熟練したオペレーターは必
要なくなり、誰でも容易に減感インキが刷れるようにな
る。また、減感インキの製造工程上、酸化チタンが分散
が容易になる等コストダウンにもつながる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 139/04 B41M 5/12 109 (56)参考文献 特開 平1−138274(JP,A) 特開 平4−1279(JP,A) 特開 昭57−44677(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で示されるモノマ−を重合成分
    として含む重合体を含有する減感インキ。 【化1】 (化1中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数
    4〜30のアルキル基を表わす。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化1で示されるモノマー
    及び、化2、化3、化4から選ばれる少なくとも1種の
    モノマーを共重合成分として含む共重合体を含有する減
    感インキ。 【化2】 (化2中、Xは炭素原子、窒素原子、Yは炭素原子、窒
    素原子、酸素原子、硫黄原子を表わし、R3は水素原
    子、メチル基、エチル基、プロピル基を表わし、R4
    水素原子、メチル基を表わす。また、n=0、1、2、
    3である。) 【化3】 【化4】 (化4中、Zは炭素原子、窒素原子、R5は水素原子、
    メチル基、エチル基を表わす。)
  3. 【請求項3】 請求項1で示す上記共重合体を使用し、
    白色顔料を有機溶剤および/または減感剤中に混合分散
    することで得られる白色顔料分散液を含有することを特
    徴とする減感インキ。
  4. 【請求項4】 請求項1で示す上記共重合体を使用し、
    白色顔料を有機溶剤および/または減感剤中に高速剪断
    混合分散することで得られる白色顔料分散液を含有する
    ことを特徴とする減感インキ。
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