JP3248782B2 - クラッチ - Google Patents

クラッチ

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JP3248782B2
JP3248782B2 JP15886493A JP15886493A JP3248782B2 JP 3248782 B2 JP3248782 B2 JP 3248782B2 JP 15886493 A JP15886493 A JP 15886493A JP 15886493 A JP15886493 A JP 15886493A JP 3248782 B2 JP3248782 B2 JP 3248782B2
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  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用電動式
アンテナ等に好適なクラッチに係り、特に主動側回転基
体の回転力を従動側回転基体へ伝達するためのクラッチ
要素の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種のクラッチは、モータ等の
駆動源からの動力により回転動作する円盤状の主動側回
転基体と、この主動側回転基体と同心的に対向配置さ
れ、上記主動側回転基体からの回転力を受けて回転動作
し、負荷である伸縮形アンテナ等を伸縮駆動する円盤状
の従動側回転基体と、この従動側回転基体と前記主動側
回転基体との間に介在し、通常状態では前記主動側回転
基体の回転力を前記従動側回転基体へ摩擦伝達し、過負
荷状態では主動側回転基体と従動側回転基体とをスリッ
プ動作させて、駆動側と負荷側との結合を解除するクラ
ッチ要素とからなっている。
【0003】上記クラッチ要素としては、主動側回転基
体および従動側回転基体の各対向面に、互いに噛合しあ
う凹凸部を円周方向に沿って配設し、この凹凸部を設け
た対向面どうしが圧接状態となるように、圧縮状態に蓄
勢された板ばねその他のスプリングにより上記両回転基
体を付勢する如く構成されたものが従来多用されてい
た。なお上記凹凸部による摩擦伝達力を増強すべく、ボ
ール,ローラ,カムなどを摩擦伝達子として用いたもの
も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のクラッ
チには次のような問題があった。すなわち、凹凸部どう
し或いはボール,ローラ,カムなどの摩擦伝達子が、板
ばねその他のスプリングにより、回転基体の対向面に対
して直接に圧接係合する構成となっているため、クラッ
チが外れた状態のとき、すなわち主動側回転基体と従動
側回転基体とが相対的にスリップ回転動作したとき、比
較的硬質な材料で形成されている前記凹凸部どうし或い
は摩擦伝達子と凹凸部とが激しく係脱動作を繰り返すの
で、そのとき発生する衝撃音が大きな騒音となる上、摩
耗が激しい。よって初期の性能を長期に亘って安定に維
持することが困難である。また主動側回転基体と、従動
側回転基体と、圧縮状態の板ばねと、さらにはボール,
ローラ,カムなどの摩擦伝達子等とを一体化してクラッ
チを構成するためには、多くの付属部品を必要とする
上、組立て工数も多い。このため構造が複雑で大型化す
る上、製造コストの低減をはかりがたい欠点があった。
そこで本発明の目的は、クラッチが外れた状態における
騒音および摩耗が著しく少ないうえ、小型かつ軽量で、
製作容易なクラッチを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明においては次のような手段を講
じた。主動側回転基体の回転力を、クラッチ要素を介し
て従動側回転基体に伝達するようにしたクラッチにおい
て、上記クラッチ要素を次の如く構成する。
【0006】前記主動側回転基体の前記従動側回転基体
との対向面に、円形状凹部(円形,卵形,多角形凹部等
を含む)と、この円形状凹部の周壁面に円周方向に沿っ
てV字状(緩やかな曲線を描くU字状,円弧状のものも
含む)に陥没させた複数の陥没凹部とからなる係合凹部
を形成する。この係合凹部における前記陥没凹部に対し
て摺接係入可能で、かつ前記円形状凹部の周壁面に対し
て摺接可能な如く摺接部材を設けると共に、この摺接部
材を先端部で保持する如く回動レバーを設け、この回動
レバーの基端軸部の外周に例えば半周に亘って歯車部を
形成する。上記摺接部材と回動レバーと歯車部とで、回
動レバー機構を構成する。
【0007】一方、上記回動レバー機構の歯車部に噛合
する歯車部を軸筒部の外周に例えば1/3周に亘って形
成し、この軸筒部を中心に前記主動側回転基体および前
記従動側回転基体と同心的に回動可能な如く回動部材を
設ける。そしてこの回動部材の回動角の変化に伴って、
上記回動部材と前記従動側回転基体との間で蓄勢される
如く、前記従動側回転基体の前記主動側回転基体との対
向面に例えばコイルスプリング等からなる弾撥体を装着
する。
【0008】なお弾撥体の復元時において、摺接部材が
陥没凹部の内面とは非接触状態で保持される如く、上記
摺接部材の保持位置と上記陥没凹部の内面との位置関係
が設定されていることが好ましい。
【0009】また回動部材に設けられた一対の突起部
が、従動側回転基体に装着された例えばコイルスプリン
グ等からなる弾撥体の両端部すなわち二つの作用端に対
してそれぞれ相対向する如く配置され、クラッチ解放時
において上記一方の突起部と上記弾撥体の一つの作用端
との間で生じた反発動作が上記他方の突起部と上記弾撥
体の他の作用端との間で緩衝される如く設けられている
ことが好ましい。
【0010】
【作用】上記手段を講じた結果、次のような作用が生じ
る。 (1) 摺接部材は、回動レバー機構における回動レバーの
先端部にて保持されているため、上記回動レバーの比較
的小さな回動半径内を回動しながら係合凹部にに対して
摺接,係入することになる。このためクラッチが外れた
状態において、係合凹部における円形状凹部の周壁面を
円周方向に沿って摺動しつつある摺接部材が陥没凹部の
中へ係入する際、その係入方向は回転基体の半径方向で
はなく円周方向へ大きく傾いた方向となる。その結果、
摺接部材の陥没凹部内面に対する衝突力が大幅に緩和さ
れることになる。
【0011】(2) 弾撥体の復元時において、摺接部材が
陥没凹部の内面とは非接触状態で保持される如く、摺接
部材の保持位置と上記陥没凹部の内面との位置関係が設
定されている場合には、摺動部材が陥没凹部内へ係入す
る際、摺接部材が陥没凹部の内面とは直接には衝突しな
いものとなる。
【0012】(3) 回動部材に設けられた一対の突起部
が、従動側回転基体に装着された弾撥体の二つの作用端
に対してそれぞれ相対向する如く配置され、クラッチ解
放時において上記一方の突起部と上記弾撥体の一つの作
用端との間で生じた反発動作が上記他方の突起部と上記
弾撥体の他の作用端との間で緩衝される如く設けられて
いる場合には、他の緩衝部材を格別に設けなくとも所要
の緩衝機能が発揮されるので、構成が著しく簡略化され
ることになる。
【0013】(4) かくして、クラッチが外れた状態にお
ける摺接部材の陥没凹部への係合離脱による衝突音が殆
ど発生しなくなり、騒音が大幅に低減され、摩耗も少な
くなる。そしてクラッチ要素が、係合凹部と、摺接部材
を含む回動レバー機構と、単一の回動部材と、弾撥体と
で構成されるので、圧縮状態の板ばねと、さらにはボー
ル,ローラ,カムなどの摩擦伝達子等とを一体化して構
成した従来のクラッチ要素に比べると構成が簡単であ
り、小型かつ軽量で安価に製作することが可能となる。
【0014】
【実施例】図1〜図3は、本発明を自動車用電動式アン
テナ用のクラッチに適用した一実施例に係るクラッチの
構成を示す図で、図1は縦断面図、図2は図1をAーA
線方向から見た図であり、図3は主動側回転基体10の
部分と従動側回転基体20の部分とに二分割して示す平
面図である。
【0015】図1〜図3に示すように、このクラッチは
駆動源であるモータ(不図示)からの動力を、二段減速
ギヤ1を介して与えられて回転動作する主動側回転基体
10と、この主動側回転基体10と所定距離を隔てて同
心的に対向配置され、上記主動側回転基体10からの回
転力を受けて回転動作し、負荷である伸縮形アンテナ素
子(不図示)を駆動する従動側回転基体20と、この従
動側回転基体20と前記主動側回転基体10との間に介
在し、主動側回転基体10の回転力を従動側回転基体2
0へ伝達するクラッチ要素30とで構成されている。な
お図1において2は自動車用電動式アンテナの駆動機構
部ケーシングの壁体、3は主軸、4はアンテナ素子伸縮
操作用のラック付きロープ収納用の回転ドラムである。
【0016】円盤状をなす主動側回転基体10は、主軸
3に回転自在に嵌め込まれており、その外周面には前記
二段減速ギヤ1と噛合するギヤ部11が設けられてい
る。そして主動側回転基体10の従動側回転基体20に
対向する対向面の外周部には、円筒部12が設けられて
いる。
【0017】円盤状をなす従動側回転基体20は、同じ
く主軸3に回転自在に嵌め込まれており、その外周面に
は図示しないアンテナ素子伸縮操作用のラック付きロー
プのラック部と噛合するギヤ部21が設けられている。
そして従動側回転基体20の主動側回転基体10に対向
する対向面の外周部には、円筒部22が設けられてい
る。
【0018】クラッチ要素30は次のように構成されて
いる。すなわち前記主動側回転基体10の従動側回転基
体20との対向面には、円形状凹部31と陥没凹部32
とからなる係合凹部33が形成されている。陥没凹部3
2は円形状凹部31の周壁面と連続的に連なった態様を
なし、かつ円周方向に沿って緩やかな曲線を描きながら
V字状に陥没させたものであり、複数個(本実施例では
2個)設けてある。
【0019】回転ローラからなる摺接部材34は、前記
係合凹部33における陥没凹部32に対して摺接係入可
能となっており、かつ前記円形状凹部31の周壁面に対
して摺接可能な如く設けられている。この摺接部材34
は略小判形をなす回動レバー35の先端部にピン36を
介して軸支されている。回動レバー35の基端軸部はピ
ン37により従動側回転基体20の底面に対して回動自
在に軸支されている。回動レバー35の基端軸部の外周
には約半周に亘って歯車部38が設けられている。上記
摺接部材34と回動レバー35と歯車部38とで、回動
レバー機構39を構成している。
【0020】一方、二つの扇形をなす羽根部を有する回
動部材40は、前記主動側回転基体10および前記従動
側回転基体20と同心的に回動可能な如く設けられてい
る。この回動部材40の二つの扇形をなす羽根部の一側
面には、それぞれ円周方向に沿って円弧を描くように湾
曲した突起部41,42が設けられている。また回動部
材40の軸筒部の外周には、約1/3周に亘って前記回
動レバー機構39の歯車部38に噛合する歯車部43が
設けられている。突起部41,42の各先端部は、前記
従動側回転基体20の円筒部22の内部へ挿入され得る
ものとなっている。従動側回転基体20の主動側回転基
体10との対向面(円筒部22の内面)には、弾撥体と
してのコイルスプリング44が、弾撥体装着溝45の内
部に装着されている。コイルスプリング44は、回動部
材40の回動角の変化に伴って、上記回動部材40の突
起部41,42と従動側回転基体20の弾撥体装着溝4
5との間において、圧縮による蓄勢が行なわれる如く設
けられている。
【0021】なお本実施例においては、コイルスプリン
グ44の復元時において、摺接部材34は図2に示すよ
うに陥没凹部32の内面とは非接触状態で当該陥没凹部
32内に保持される如く、上記摺接部材34の保持位置
と上記陥没凹部32の内面との位置関係が設定されてい
る。
【0022】また本実施例においては、回動部材40に
設けられた一対の突起部41,42が、弾撥体装着溝4
5の内部に装着されたコイルスプリング44の両端部す
なわち二つの作用端に対し、それぞれ近接して相対向す
る如く配置されている。かくしてクラッチ解放時におい
て、上記一方の突起部41と上記コイルスプリング44
の一つの作用端との間で生じた反発動作が、上記他方の
突起部42と上記コイルスプリング44の他の作用端と
の間で緩衝される如く設けられている。
【0023】次に上記の如く構成された本実施例のクラ
ッチについて、その動作および作用を図4および図5を
適時参照しながら説明する。アンテナ伸長動作時におい
て、図示しないモータが正回転すると、これに伴い二段
減速ギヤ1を介して主動側回転基体10が図2において
矢印Mの方向へ正回転する。そうすると陥没凹部32の
周壁面が回動レバー機構39の摺接部材34に当接し、
摺接部材34を図中右方向へ押圧する。このため回動レ
バー機構39は基端軸部37を中心に図中右回りに回動
を開始する。主動側回転基体10がなおも同一方向へ回
転すると、図4に示すように、陥没凹部32の周壁面の
点P1にて摺接部材34が押圧され、回動レバー機構3
9は基端軸部37を中心に図中右回りに回動する。この
ため回動レバー機構39の歯車部38と歯車部43が噛
合している回動部材40が、主軸3を中心として図中左
回りに回動する。この回動部材40の回動により、突起
部41にてコイルスプリング44が図中右方向へ押圧さ
れ圧縮される。つまりコイルスプリング44の蓄勢が行
なわれる。
【0024】上記コイルスプリング44の蓄勢による反
発力は、点P1における係止力として働く。このため主
動側回転基体10の回転力が、陥没凹部32〜摺接部材
34〜基端軸部37を介して従動側回転基体20に伝達
される。このため従動側回転基体20が主動側回転基体
10と同一方向へ追従して回転し、図示しない伸縮形ア
ンテナ素子を伸長動作させる。
【0025】伸縮形アンテナ素子が伸長限界に達しその
伸長動作を停止すると、従動側回転基体20は回転を停
止しロック状態を呈する。一方、主動側回転基体10は
モータの動力により、そのまま回転を継続する。このよ
うな事態における両回転基体10,20の相対的な回転
力が、点P1における係止力を上回ると、図5に示すよ
うに回動レバー機構39は更に図中右回りに回転しその
回動角度を増す。このとき、回動部材40は前述した状
態よりもさらに図中左回りに回転し、回動レバー35と
の相対的な回動角度を増大させ、コイルスプリング44
の圧縮度を強める。そして摺接部材34はそれまで係止
されていた陥没凹部32の点P1から離脱して円形状凹
部31の周壁面の点P2へ移動し、その直後に円形状凹
部31の周壁面に沿って摺動を開始する。円形状凹部3
1の周壁面を円周方向に沿って摺動しつつある摺接部材
34は、係合凹部33の中を半周する毎に陥没凹部32
の中へ一旦係入した後、引き続き当該陥没凹部32から
離脱して円形状凹部31の周壁面を摺動する。以後この
動作を繰り返す。つまりクラッチが外れた状態となる。
【0026】クラッチが外れた状態になると、何等かの
検出手段によりクラッチ解除の事実が検出される。この
検出動作の直後において図示しないモータ制御回路が働
き、モータ電源が遮断されてモータの回転が停止する。
このため主動側回転基体10の回転が停止し、伸縮形ア
ンテナ素子の伸長動作が終了する。
【0027】アンテナ縮小動作時において、図示しない
モータが逆回転すると、これに伴い二段減速ギヤ1を介
して主動側回転基体10が図2において矢印Nの方向へ
逆回転し、以下これに伴い各部が作動する。伸縮形アン
テナ素子の縮小時における動作は、回転方向等の向きが
前述した伸縮形アンテナ素子の伸長時の時とは逆になる
だけで、基本的には変わりがない。したがってその動作
説明は省略する。
【0028】上記した実施例においては次のような作用
が生じる。まず摺接部材34は、回動レバー機構39に
おける回動レバー35の先端部にて保持されているた
め、上記回動レバー35の比較的小さな回動半径内を回
動しながら係合凹部33に対して摺接,係入することに
なる。このためクラッチが外れた状態において、係合凹
部33における円形状凹部31の周壁面を円周方向に沿
って摺動しつつある摺接部材34が陥没凹部33の中へ
係入する際、その係入方向は回転基体の半径方向ではな
く円周方向へ大きく傾いた方向となる。その結果、摺接
部材34は陥没凹部32の内面に対してソフトに接触す
ることになり、衝突力が大幅に緩和されることになる。
【0029】特に本実施例の場合は、コイルスプリング
44の復元時において、摺接部材34が図2に示すよう
に陥没凹部32の内面とはギャップGを隔てて非接触状
態で保持される如く、摺接部材34の保持位置と上記陥
没凹部32の内面との位置関係が設定されている。この
ため、摺動部材34が陥没凹部32内へ係入する際、摺
接部材34が陥没凹部32の内面とは直接には衝突しな
いものとなる。この結果、クラッチ解除時における摺接
部材34の陥没凹部32への係合離脱による衝突音が殆
ど発生しなくなり、騒音が大幅に低減されることにな
る。勿論、摺接部材34と陥没凹部32の内面との間の
摩耗も少なくなる。
【0030】さらに回動部材40に設けられた一対の突
起部41,42は、従動側回転基体20の弾撥体装着溝
45に装着されたコイルスプリング44の二つの作用端
に対してそれぞれ近接して相対向する如く配置されてい
る。つまりクラッチ解放時において上記一方の突起部4
1と上記コイルスプリング44の一つの作用端との間で
生じた反発動作が、上記他方の突起部42と上記コイル
スプリング44の他の作用端との間で緩衝される如く設
けられている。したがって他の緩衝部材を格別に設ける
必要が無く、構成が簡略化されることになる。
【0031】かくして、クラッチが外れた状態における
摺接部材34の陥没凹部32への係合離脱による衝突音
が殆ど発生しなくなり、騒音が大幅に低減され、摩耗も
少なくなる。又クラッチ要素が、係合凹部33と、摺接
部材34を含む回動レバー機構39と、単一の回動部材
40と、コイルスプリング44とで構成されるので、圧
縮状態の板ばねと、さらにはボール,ローラ,カムなど
の摩擦伝達子等とを一体化して構成した従来のクラッチ
要素に比べると構成が簡単であり、小型かつ軽量で安価
に製作することが可能となる。
【0032】そして本実施例のクラッチはモータに結合
している減速ギヤ機構における任意のギヤ、例えばモー
タ側に最も接近しているウォームホィール等に対して容
易に適用することができるため、設計の自由度が大きく
なる。
【0033】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば前記実施例では本発明を自動車用電動
式アンテナ用のクラッチに適用した例を示したが、自動
車ドアロック用のアクチュエータ等にも広く適用可能で
ある。このほか本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施可能であるのは勿論である。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、摺接部材が回動レバー
の先端部に保持されているため、摺接部材の陥没凹部へ
の係入方向が半径方向ではなく円周方向へ大きく傾斜し
た方向となる。特に弾撥体の復元時において摺接部材が
陥没凹部の内面とは非接触状態で保持される如く設けら
れた場合には、摺接部材が陥没凹部の内面に直接には衝
突しないものとなる。したがって摺接部材が係合凹部に
おける陥没凹部へ係入する際の衝撃が大幅に緩和され、
その結果、クラッチが外れた状態における騒音および摩
耗が著しく少ないものとなる。また構成は簡単であるた
め、小型かつ軽量で製作容易なクラッチを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るクラッチの構成を示す
縦断面図。
【図2】図1をA−A線方向から見た図で、上記実施例
に係るクラッチの主動側回転基体とクラッチ要素と従動
側回転基体との関係を示す図。
【図3】上記実施例に係るクラッチを主動側回転基体の
部分と従動側回転基体の部分とに二分割して示す平面
図。
【図4】上記実施例に係るクラッチの動作および作用を
説明するための図。
【図5】上記実施例に係るクラッチの動作および作用を
説明するための図。
【符号の説明】
1……二段減速ギヤ 2……アンテナ駆動機構部
のケーシング壁体 3……主軸 4……回転ドラム 10…主動側回転基体 20…従動側回転基体
30…クラッチ要素 31…円形状凹部 32…陥没凹部
33…係合凹部 34…摺接部材 35…回動レバー
38,43…歯車部 39…回動レバー機構 40…回動部材
41,42…突起部 44…コイルスプリング 45…弾撥体装着溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 43/20 F16D 43/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主動側回転基体の回転力を、クラッチ要素
    を介して従動側回転基体に伝達するようにしたクラッチ
    において、 前記主動側回転基体の前記従動側回転基体との対向面に
    形成された円形状凹部とこの円形状凹部の周壁面に円周
    方向に沿ってV字状に陥没させた複数の陥没凹部とから
    なる係合凹部と、 この係合凹部における前記陥没凹部に対して摺接係入可
    能で、かつ前記円形状凹部の周壁面に対して摺接可能な
    如く設けられた摺接部材とこの摺接部材を先端部で保持
    する回動レバーとこの回動レバーの基端軸部の外周に設
    けられた歯車部とからなる回動レバー機構と、 この回動レバー機構の歯車部に噛合する歯車部を軸筒部
    の外周に有し、この軸筒部を中心に前記主動側回転基体
    および前記従動側回転基体と同心的に回動可能な如く設
    けられた回動部材と、 この回動部材の回動角の変化に伴って、上記回動部材と
    前記従動側回転基体との間で蓄勢される如く、前記従動
    側回転基体の前記主動側回転基体との対向面に装着され
    た弾撥体と、 を具備したことを特徴とするクラッチ。
  2. 【請求項2】弾撥体の復元時において、摺接部材が陥没
    凹部の内面とは非接触状態で保持される如く、上記摺接
    部材の保持位置と上記陥没凹部の内面との位置関係が設
    定されていることを特徴とする請求項1に記載のクラッ
    チ。
  3. 【請求項3】回動部材に設けられた一対の突起部が、従
    動側回転基体に装着された弾撥体の二つの作用端に対し
    てそれぞれ相対向する如く配置され、クラッチ解除時に
    おいて上記一方の突起部と上記弾撥体の一つの作用端と
    の間で生じた反発動作が、上記他方の突起部と上記弾撥
    体の他の作用端との間で緩衝される如く設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ。
JP15886493A 1993-06-29 1993-06-29 クラッチ Expired - Fee Related JP3248782B2 (ja)

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