JP3247695B2 - エタノール摂取を妨げるチオカルバメートスルホキシド組成物 - Google Patents

エタノール摂取を妨げるチオカルバメートスルホキシド組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、the National Institute on Alcohol Abus
e and Alcoholism(許可番号AA 03577)およびthe Nati
onal Institute of General Medical Sciences(許可番
号T32 GM 07775)から許可を得、その援助のもとでなさ
れた。政府は本発明において一定の権利を有する。
アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)インヒビターの
使用は、アルコール(エタノール)乱用およびアルコー
ル中毒の治療に用いられる一種の薬物治療アプローチで
ある。現在臨床的に用いられているこれらのタイプの化
合物の例としては、ジスルフィラム(テトラエチルチウ
ラムジスルフィド)(Antabuse )、およびカルビミド
(クエン酸カルシウムカルビミド(citrated calcium c
arbimide),シアナミド(Temposil ))が挙げられ
る。ジスルフィラムは世界中で用いられているが、カル
シウムカルビミドは、アメリカ合衆国での使用はFDAに
より認可されていない。
アルコール中毒の治療に対して、ジスルフィラムのよ
うなALDHインヒビターを使用する根拠は、これらのイン
ヒビターがエタノールの代謝を阻害することにある。従
って、エタノール摂取後、肝臓ミトコンドリアの低Km A
LDHのインヒビターにより、アセトアルデヒドの形成が
増加する。臨床的には、このことにより、頻脈、低血
圧、吐気、およびジスルフィラム−エタノール反応(DE
R)と称される他の有害な症状が起こる。ジスルフィラ
ムはアルコール中毒の治療に広く用いられているが、そ
の使用には様々な論争が起こっている。多くの報告が、
ジスルフィラムの毒性、およびエタノール摂取の妨害に
有効なDERを生じるジスルフィラムの能力について、疑
問を投げかけている。
ジスルフィラムがALDHを阻害する機構を解明しよう
と、40年以上もの間研究が行われてきたが、この機構は
完全には理解されていない。この阻害を探究する研究の
多くはインビトロで行われ、これらの研究から、インビ
ボでのジスルフィラムにより誘導される阻害が類似の機
構によって起こることが暗示された。最近になってジス
ルフィラム機構の理解が進み、ジスルフィラム生理活性
化、肝臓ALDH阻害と、DERとの間の関係がよりよく理解
され得るようになった。このように理解されるような基
本データの多くがMorris D.Faimanの研究室から生み出
された。例えば、J.J.YourickおよびM.D.Faiman,Alcoho
l,,463(1987);Biochem.Pharmacol.,38,413,(198
9);およびB.W.Hartら、Alcohol,,165(1990)を参
照されたい。
図1に示されるように、ジスルフィラムは、還元され
てジエチルジチオカルバメート(DDTC)になり、次い
で、非酵素的に、二硫化炭素とジエチルアミンとに分解
される。DDTCはまた、メチル化されて、エステル、すな
わちジエチルジチオカルバメート−メチルエステル(DD
TC−Me)を形成し、次いで、S−メチル−N,N−ジエチ
ルチオールカルバメート(DETC−Me)を形成する。
B.W.Hartらは、Alcohol,,165(1990)中で、DETC−
Meを合成し、このDETC−Meは、DDTC−Me、DDTCまたはジ
スルフィラムよりも効力がある、肝臓ミトコンドリアの
低Km ALDHインヒビターであると確定した。DETC−Me、D
DTC−Meまたはジスルフィラムを腹腔内(IP)投与した
後に起こる50%ALDH阻害(ID50)を生じる投与量は、そ
れぞれ6.5mg/kg、15.5mg/kg、および56.2mg/kgであっ
た。動物においてDETC−Meによって生じるDERは、ジス
ルフィラム、DDTC、およびDDTC−Meで見られる反応に一
致する。しかし、Hartらはまた、DETC−Meが、インビト
ロでは肝臓ミトコンドリアの低Km ALDHのインヒビター
として有効ではないことを報告しており、DETC−MeはAL
DH阻害に対して反応する究極種ではないという結論を出
した。
従って、少量の非毒性の投与量でDERを生じることに
より、アルコール摂取を妨げるのに有効である単純化合
物が必要である。
発明の要旨 本発明は、ヒトによるアルコール摂取を妨げるための
方法を提供し、この方法は、該ヒトに、エタノールの存
在下で、血液中にアセトアルデヒド濃度を増大させるた
めに有効な量の下式Iの化合物および薬学的に受容可能
な塩を含有する単位投与型薬剤処方物を投与する工程を
包含する; ここで、R1、R2、およびR3は、それぞれ(C1−C4)のア
ルキルであり、XはOまたはSである。式(I)の新規
化合物はまた本発明の範囲内にある。例えば、本発明の
特に好ましい化合物は、XがOであり、R1およびR2が、
それぞれエチルまたはメチルであり、そしてR3がメチル
である化合物を包含する。最も好ましい化合物は、R1
R2=メチルまたはエチルであり、例えば、この化合物
は、S−メチル−N,N−ジエチルチオールカルバメート
スルホキシド(DETC−Meスルホキシド)またはS−メチ
ル−N,N−ジエチルジチオカルバメートスルホキシド(D
DTC−Meスルホイシド)である。本発明の範囲内の好ま
しい化合物は、ジスルフィラム、またはそれに対応する
酸化されていないジチオカルバメート化合物またはジチ
オエステル化合物よりも実質的に生理活性が高い。例え
ば、DETC−Meスルホキシドは、インビボでのALDH阻害の
効果が、DETC−Meの2倍である。さらに、DETE−Meスル
ホキシドはインビトロで活性を有するが、DETC−Meは活
性を有さない。従って、おそらく、DETC−Meスルホキシ
ドおよびDDTC−Meスルホキシドは、ジスルフィラムのイ
ンビボでの代謝から生じる究極活性種であり得る。
本発明の好ましい化合物は、(a)潜在的に、親化合
物よりも毒性が少なく、副作用が少なく;(b)代謝前
駆体を必要とするほどにはP450肝臓酵素系による生理活
性化を必要とせず、および/または(c)急速であり、
定常的であり、かつ確実性のあるDERを生じる。
本発明のチオールカルバメートスルホキシドおよびジ
チオカルバメートスルホキシドの薬学的に受容可能な塩
は、有機酸および無機酸の非毒性の付加塩を包含する。
このような塩には、例えば、クエン酸塩、炭酸水素塩、
マロン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、塩酸塩、硫酸
塩、リン酸塩などがある。他に指示がなければ、全ての
%は重量%である。
図面の簡単な説明 図1は、ジスルフィラムのインビボでの代謝を表す図
式である。
図2は、DETC−Meスルホキシドによるラットの肝臓ミ
トコンドリアの低Km ALDHのインビトロでの阻害を表す
グラフである。
図3は、S−メチルN,Nジエチルジチオカルバメート
スルホキシド(DDTC−Me SO)によるラットの肝臓ミト
コンドリアの低Kmアルデヒドデヒドロゲナーゼのインビ
トロでの阻害を表すグラフである。
図4は、DETC−MeスルホキシドおよびDETCを雄ラット
へ種々の投与量で投与した後の、ラットの肝臓ミトコン
ドリアの低Km ALDHの阻害を表すグラフである。
図5は、DETC−Meスルホキシドを投与し、続いてエタ
ノールを腹腔内投与した後の、ラットにおける血中アセ
トアルデヒドの増加を示すグラフである。
発明の詳細な説明 式I(ここでX=OまたはS)の化合物は、対応する
式IIのチオールエステルの過ヨウ素酸酸化(periodic o
xidation)によって容易に調製され得る:(R1)(R2
NC(X)SR3(ここでX、R1、R2、およびR3は本明細書
の上記と同様である。)次いで、式(II)(ここでX=
Oである)のチオールエステルは、適切な溶媒(例えば
t−ブタノール)中のトリエチルアミンと式(R1
(R2)NH(ここで、R1およびR2は本明細書の上記と同様
である)のアミンとの混合物中に、カルボニルスルフィ
ドをぶくぶくと吹き込むことによって調製され得る。ヨ
ウ化アルキル(R.3I)(ここで、R3は上記と同様であ
る)によるその場でのメチル化により、対応するチオー
ルエステルIIが生じる。式II(X=S)のジチオカルバ
メートは、M.Faimanら、Alcoholism,,307(1983)に
開示されているように調製され得る。最終生成物は、シ
リカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製され
得る。
臨床的な実施では、式Iの化合物、またはこれらの塩
は、通常、薬学的に受容可能な担体と組み合わせて活性
成分を含有する単位投与型薬剤処方物の形態で経口投与
される。この薬学的に受容可能な担体は、固体状、ゲル
状または液状の希釈剤、または経口摂取用カプセルであ
り得る。この化合物またはその塩の単位投与型処方物は
また、担体物質がなくても投与され得る。薬学的な調製
物の例としては、錠剤、硬ゼラチンカプセルまたは軟ゼ
ラチンカプセル、水溶液、懸濁液、およびリポソーム、
および成形されたポリマーゲルのような他の遅延放出性
の処方物が挙げられ得る。通例、活性物質はこの単位投
与型処方物の0.05重量%と99重量%との間の割合、また
は0.1重量%と95重量%との間の割合で含有される。例
えば、経口投与用の調製物では、活性物質はこの調製物
の0.1重量%と50重量%との間の割合で含有される。
式Iの化合物の投与される量および所定のヒト患者へ
の投与の頻度は、患者の心理的プロフィールおよび身体
状態に関する種々の変化に依存する。これらの因子の評
価については、J.E.Peachey,「アルコール中毒の治療に
おけるジスルフィラムおよびカルシウムカルビミドの臨
床的使用のレビュー」、J.Clinical Psychopharmacolog
y,,368(1981);J.F.Brienら、Europ.J.Clin.Pharmac
ol.,14,133(1978);およびPhysicians' Desk Referen
ce,Charles E.Baker,Jr.,Pub.,Medical Economics Co.,
Oradell,NJ(第41版.,1987)632〜633ページを参照され
たい。一般に、本発明の化合物の投与量は、現在経口投
与で4〜8mg/kg投与されているジスルフィラムの投与量
よりも少ないか、あるいはDETC−Meの推定投与量よりも
少ない。
本発明は、以下の詳細な実施例を参考として挙げるこ
とにより、さらに述べられる。
実施例1.S−メチル−N,N−ジエチルチオールカルバメー
ト(DETC−Me). DETC−Meを、P.Klason,J.Prak.Chemie,36,67(1887)
の方法の改変法を用いて合成した。48%硫酸中に飽和KS
CNを滴下することにより生成したカルボニルスルフィド
を、250ml丸底フラスコ中の、100mlのt−ブチルアルコ
ール中の11.3mlのトリエチルアミンと7.7mlのジエチル
アミンとの混合物中にぶくぶくと吹き込んだ。アミン溶
液中にこのガスをぶくぶくと通しながら、溶液を攪拌し
て、反応を15〜20時間続けた。5mlのヨウ化メチルを加
えて反応を終了させ、最終的なメチル化生成物を形成し
た。反応混合物は黄色になり、そして15〜20分後には白
色沈澱が形成された。45分後、この反応混合物を濾過
し、アルコールおよび他の揮発性物質を蒸発させた。残
ったオイル相を塩化メチレンに溶解し、これを10%HC
l、飽和NaHCO3、およびブラインで抽出した。得られた
有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で蒸発させ
た。得られた生成物を中圧液体クロマトグラフィー(C
−18 Sepralite 40μM、移動相が60:40のアセトニト
リル(Fisher Scientific,HPLC grade):水)によって
精製した。DETC−Meを含む画分を塩化メチレンで抽出し
た。この有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減
圧下で除去した。生成物(約4g)は薄黄色のオイルであ
った。その構造を、TLC、NMR[1H NMR(80MHz,CDC
l3),δ3.35(q,J=7Hz,2H),δ2.50(s,3H),δ1.1
5(t,J=8Hz,3H)]、および質量分析法[EIMS M/Z(相
対強度)147(M+,13),100(75),75(24),72(100),
44(69)]によって確認した。
実施例2.S−メチル−N,N−ジエチルチオールカルバメー
トスルホキシド(DETC−Meスルホキシド). DETC−Me(600mg)を、8mlの1:1のメタノール−水中
にメタ過ヨウ素酸ナトリウム(Aldrich Chem.Co.)0.85
6gが存在している懸濁液に、25℃で加えた。25℃で8時
間攪拌した後、反応混合物をCH2Cl2で抽出した。有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。
粗生成物を最小量の1:1アセトニトリル−H2O中に溶解
し、中圧クロマトグラフィー(C−18 Sepralite 40
μM、移動相が1:1のアセトニトリル−水)によって精
製した。DETC−Meスルホキシドを含む画分をプールし、
塩化メチレンで抽出した。溶媒を硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下で除去して、帯黄色のオイルとしてDETC−Me
スルホキシド0.46gを得た。;[1H NMR(500MHz,CDC
l3)3.5696−3.4661(m,2H),3.4428−3.3850(m,2H),
2.7082(s,3H),1.2257(t,3H,J=7.12Hz),1.1698(t,
3H,J=7.09Hz);質量分析法:CIMS(NH3)M/Z(相対強
度),164(M+1,13),148(3),100(100),72(86),4
4(82);IR(ニート):2980,1690,1420,1255,1210,106
5,1035cm-1]。
実施例3.S−メチル−N,N−ジエチルジチオカルバメート
スルホキシド. S−メチル−N,N−ジエチルジチオカルバメートスル
ホキシド(DDTC−Me SO)を、S−メチル−N,N−ジエチ
ルジチオカルバメート(DDTC−Me)から調製した。DDTC
−Meの合成は、M.D.Faimanら、Alcoholism,,307(198
3)による記載に準じて行った。メタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム(200mg)(Sigma Chemical Co.)を25mlのMeOH:H2
O(50:50)に0℃で溶解した。DDTC−Me(200mg)を別
に2mlのメタノールに溶解し、次いで0℃に冷やし、そ
れから継続して攪拌されているメタ過ヨウ素酸ナトリウ
ムのMeOH:H2O溶液に加えた。この反応混合物を0℃で24
時間攪拌し、次いで0.1Mの冷リン酸カリウム緩衝液(pH
7.4)で100mlに希釈した。次いで、得られた無色の溶液
を塩化メチレンで抽出した。有機層を活性炭で処理し、
そしてこの活性炭をセリット床を通して濾過することに
より除去した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得
た。次いで、この生成物を流速2.5ml/分でアセトニトリ
ル:H2O(30:70)(アセトニトリル、Fisher Scientifi
c,HPLC grade)を用いて予備のHPLC(C−18,5ミクロ
ン,150mm×10mmカラム,Alltech)によって精製した。DD
TC−Me SOを含む画分をプールし、元の体積の4倍の水
で希釈した。希釈されプールされた画分を塩化メチレン
で抽出した。溶媒を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で
除去して、生成物(無色のオイル)50mgを得た;1H NMR
(300MHz,CDCl3),3.25−3.42(m,4H),2.72(s,3H),
1.23(t,3H),1.17(t,3H);質量分析法;CIMS(NH3)M
/Z,180(M+1);IR(ニート):2954,1668,1436,1400,131
7,1136,1113,747cm-1
実施例4.ラットの肝臓の低Kmアルデヒドデヒドロゲナー
ゼのインビトロでのインヒビターとしてのDETC−Meスル
ホキシドおよびDDTC−Meスルホキシドの評価. 1.薬物濃度. 実験されたDETC−Meスルホキシド(「DE
TC−Me SO」)の濃度は、0.2μM、2.0μM、20μM、
および200μMであった。実験されたDDTC−Me SOの濃度
は、0.5μM、2.5μM、10μM、25μM、50μM、およ
び100μMであった。
2.動物肝臓の調製. 体重200〜400gの雄のSprague−Da
wley系ラットを二酸化炭素で麻酔し、次いで断頭した。
未処理ラット由来の肝臓を0.25Mスクロース中でホモジ
ナイズし、種々の遠心分離を行ってミトコンドリア画分
を単離した。ミトコンドリアをデオキシコール酸ナトリ
ウムで可溶化し、ミトコンドリアの低Km ALDH活性をS.
O.C.Tottmarら、Biochem.J.,135,577(1973)の方法に
よって測定した。
3.インビトロでのインキュベーション. 段落(2)の
記載に準じて未処理ラットの肝臓からミトコンドリアを
単離し、0.1Mリン酸緩衝液(pH=7.4)中に再懸濁し
た。インキュベーションはミトコンドリアのタンパク質
2mgを含み、そこに上記の濃度のDETC−Me SOまたはDDTC
−Me SOを加えた。このDETC−Me SOまたはDDTC−Me SO
をエタノールに溶解し、インキュベーションを1時間行
った。対照インキュベーションはエタノールのみを含ん
で行った。
4.アルデヒドデヒドロゲナーゼ分析. インキュベーシ
ョン終了後、ミトコンドリアを遠心分離によって単離
し、0.25Mスクロース緩衝液中に再懸濁し、デオキシコ
ール酸塩で可溶化した。低Km ALDH活性を上記のS.O.C.T
ottmarらの方法によって測定した。
5.結論. 図2は、S−メチル−N,N−ジエチルチオー
ルカルバメートスルホキシドによるラットの肝臓ミトコ
ンドリアの低Km ALDHのインビトロでの阻害を表すグラ
フである。このデータは、DETC−Me SOの濃度が増大す
るにつれて、ラットの肝臓ミトコンドリアの低Km ALDH
の阻害もまた、ALDHの阻害が最大値に達するまで、増大
することを示している。ラットの肝臓ミトコンドリアの
低Km ALDHの50%阻害に必要とされるDETC−Me SOの濃度
は、約750nMである。200μMのS−メチル−N,N−ジエ
チルチオールカルバメートで比較すると、この場合は、
8%の阻害を生じるにすぎない。両実験において、イン
キュベーションは1時間行った。DETC−Me SOはラット
の肝臓ミトコンドリアの低Km ALDHについて、インビト
ロで非常に効力のあるインヒビターであることが推測さ
れる。
図3は、S−メチル−N,N−ジエチルジチオカルバメ
ートスルホキシドによるラットの肝臓ミトコンドリアの
低Km ALDHのインビトロでの阻害を表すグラフである。5
0%阻害に必要とされるDDTC−Me SOの濃度は、約15μM
である。
実施例5.肝臓アルデヒドデヒドロゲナーゼのインビボで
の測定. 1.薬物濃度. 実験されたDETC−Me SOの投与量は、1.3
mg/kg、2.6mg/kg、5.2mg/kg、10.3mg/kg、および20.6mg
/kgであった。
2.動物. 体重200〜400gの雄のSprague Dawley系ラッ
トを用いた。このラットは、カンザス大学のAnimals Ca
re Unitで維持されている居住群で飼育した。ラット
を、実験前夜まで食物および水を随意に与えて12時間の
明暗周期に維持し、実験前夜は食物を与えなかった。動
物を、薬物投与前12時間の間断食させた。
3.タイミング. これらのインビボでの実験において、
ラットを実験開始前12時間断食させた。全ての実験は午
前中に行った。上記のようにDETC−Me SOまたはDETC−M
eを投与することにより、ラットを処理した。この投与
は、ポリエチレングリコール200に溶解して行った。8
時間後、このラットを二酸化炭素で麻酔し、次いで断頭
した。すぐに肝臓を取り出し、低Kmアルデヒドデヒドロ
ゲナーゼを測定した。図4の各々のデータの点は、4匹
のラットの平均を表す。対照のラットはコーン油溶剤で
処理し、対照の各々のデータの点もまた、4匹のラット
の平均を表す。
4.アルデヒドデヒドロゲナーゼの測定. 薬物処理され
たラットおよび対照ラット由来の肝臓を、0.25Mスクロ
ース中でホモジナイズし、種々の遠心分離を行ってミト
コンドリア画分を単離した。ミトコンドリアをデオキシ
コール酸ナトリウムで可溶化し、ミトコンドリアの低Km
および全(高および低)アルデヒドデヒドロゲナーゼの
活性を上述のS.O.C.Tottmarらの方法によって測定し
た。
5.結論. 図4は、S−メチル−N,N−ジエチルチオー
ルカルバメートスルホキシド(DETC−Me SO)およびDET
C−Meを雄ラットへ種々の投与量で投与した後の、ラッ
トの肝臓ミトコンドリアの低Km ALDHの阻害を表すグラ
フである。このデータは、DETC−Me SOの投与量が増大
するほど、ラットの肝臓ミトコンドリアの低Km ALDHの
阻害の割合が大きいことを示している。低Km ALDHの50
%阻害に必要とされるDETC−Me SOの投与は、腹腔内(I
P)で3.6mg/kgである。DETC−Meで比較すると、この場
合は、同等の低Km ALDH阻害を生じるのに、6.5mg/kg IP
の投与量を必要とする。さらに、ラットの肝臓ミトコン
ドリアの低Km ALDHの50%を阻害するジスルフィラムの
投与量は、56.2mg/kg IPである。従って、DETC−Me SO
は、ラットの肝臓ミトコンドリアの低Km ALDHインヒビ
ターとして、ジスルフィラムまたは図1に示した他のジ
スルフィラム代謝産物のいずれかよりも、実質的により
効力を有する。
実施例6.血漿アセトアルデヒドの測定. 実施例4の記載に準じて維持したラットを、18時間断
食させ、DETC−Me SO 10.3mg/kgをポリエチレングリコ
ール200に溶かして腹腔内に与え、次いで、8時間後に
エタノール(1g/kg;20% v/v)もまた腹腔内に投与して
誘導した。アルコール投与後、ラットをフェノバルビタ
ールで麻酔し、ヘパリン投与用注射器に吸引して、大動
脈穿刺により採血した。血漿アセトアルデヒドを、C.O.
P.Erikssonら、Anal.Biochem.,80,116(1977)の方法に
よって測定した。血漿濃度は、既知のアセトアルデヒド
濃度で得られた標準曲線に基づいて測定した。対照ラッ
トを、ポリエチレングリコール200 1ml/kgで処理した。
図5のデータは、ポリエチレングリコール200に溶解
したS−メチル−N,N−ジエチルチオールカルバメート
スルホキシド10.3mg/kgを雄ラットへIP投与した後、次
いで30分後にエタノール(20% v/v)1g/kg IPで誘導す
ると、血漿アセトアルデヒドがかなり増加したことを示
す。血漿アセトアルデヒドは、約900μMに増加した。
対照ラットにはポリエチレングリコール200のみを投与
し、次いでエタノール1g/kg IPで誘導した。これらの対
照において、血漿アセトアルデヒドはほとんど検出され
なかった。DETC−Me SOは、エタノール誘導後、血漿ア
セトアルデヒドを顕著に増加し得ることが推測される。
アセトアルデヒドの増加は、さらなるアルコール消費を
妨げる、ジスルフィラム−エタノール反応を開始するこ
とにより起こると考えられる。
本明細書中に示した全ての特許文書および出願は、参
考として援用されている。
本発明は、種々の特定の好ましい実施態様および手法
に関して記載されている。しかし、本発明の意図および
範囲内にある限り、多くの改変および修飾がなされ得る
ことが理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マダン,アジェイ アメリカ合衆国 カンサス 66044,ロ ーレンス,ノースウッド レーン 307 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/16 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトによるエタノール摂取を妨げるため
    に、続いてヒトに投与されるエタノールの存在下で、該
    ヒトの血液中のアセトアルデヒド濃度を増大させるのに
    有効な量の以下に示す式の化合物および薬学的に受容可
    能な塩を、薬学的に受容可能な担体と組み合わせて含有
    する、医薬品として有用な単位投与型薬剤処方物: ここで、R1およびR2は、それぞれメチルまたはエチルで
    あり、XはSまたはOである。
  2. 【請求項2】前記化合物がS−メチル−N,N−ジエチル
    チオールカルバメートスルホキシドである、請求項1に
    記載の単位投与型薬剤処方物。
  3. 【請求項3】前記化合物がS−メチル−N,N−ジエチル
    ジチオカルバメートスルホキシドである、請求項1に記
    載の単位投与型薬剤処方物。
  4. 【請求項4】R1およびR2がともにエチルである、請求項
    1に記載の単位投与型薬剤処方物。
  5. 【請求項5】XがOである、請求項1に記載の単位投与
    型薬剤処方物。
  6. 【請求項6】XがSである、請求項1に記載の単位投与
    型薬剤処方物。
  7. 【請求項7】前記薬学的に受容可能な担体が液状の希釈
    剤である、請求項1に記載の単位投与型薬剤処方物。
  8. 【請求項8】前記薬学的に受容可能な担体が経口摂取用
    カプセルである、請求項1に記載の単位投与型薬剤処方
    物。
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