JP3247137B2 - ダム建設用コンクリートの打設装置 - Google Patents

ダム建設用コンクリートの打設装置

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JP3247137B2
JP3247137B2 JP04162992A JP4162992A JP3247137B2 JP 3247137 B2 JP3247137 B2 JP 3247137B2 JP 04162992 A JP04162992 A JP 04162992A JP 4162992 A JP4162992 A JP 4162992A JP 3247137 B2 JP3247137 B2 JP 3247137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム建設用コンクリー
トを打設するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダム建設用コンクリートを打設す
る装置としては、特公昭63−32925号公報に示す
ようなものが知られている。この装置は、コンベアベル
トを有するスパンフレームをコンクリートの打設面上方
に設置し、このスパンフレームに自走式の移動トリッパ
を搭載するとともに、この移動トリッパを中心に旋回す
る長尺旋回コンベアによって、上記コンベアベルト上の
コンクリートを下方の所定面に打設し、かつ、この長尺
旋回コンベアで打設できない面は、自走式の台車上に設
置された短尺コンベアで打設を補うようにしたものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置において、コ
ンクリートの分配を行う長尺旋回コンベア及び短尺旋回
コンベアは、いずれも、コンベアベルトで搬送されるコ
ンクリートを側方に導いてそのまま落下させるものであ
るため、これらの旋回コンベアをどのような角度に回し
ても、上記コンベアベルトの真下に位置する面に対して
は、このコンベアベルト自身が邪魔となるために上記コ
ンクリートを打設することができない。従って、このコ
ンベアベルト真下の面を打設する場合には別の設備を用
意しなければならない不便がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、コンベ
アベルトでコンクリートを搬送するダム建設用コンクリ
ートの打設装置において、他の設備を要することなく、
上記コンベアベルトの真下に位置する面をも含めた広い
領域にコンクリートを打設することができるものを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、略水平に延
び、ダム打設面の上方に設置されたスパンフレームと、
このスパンフレームに設けられ、このスパンフレームに
沿ってコンクリートを搬送するコンベアベルトとを備
え、上記スパンフレームに、上記コンベアベルト上のコ
ンクリートを同コンベアベルトの側方を通ってその下方
の位置へ導く荷降ろし手段と、この荷降ろし手段で導か
れたコンクリートを受け取って上記ダム打設面上へ案内
する分配手段との双方が上記コンベアベルトに沿って走
行可能となるように支持され、上記分配手段は、上記ス
パンフレームに走行可能に連結された走行体と、この走
行体に上記コンベアベルトよりも下方の位置で旋回可能
に連結され、その旋回中心軸から外れた位置にコンクリ
ート出口をもつ旋回体とを備えているものである(請求
項1)。
【0006】ここで、上記旋回体におけるコンクリート
受取口は、その旋回中心軸上の位置に設けることが望ま
しい(請求項2)。
【0007】さらに、上記旋回体をその旋回半径方向に
伸縮可能に構成するとともに、この伸縮により変位する
部分にコンクリート出口を設けたり(請求項3)、上記
荷降ろし手段と分配手段とを互いに同行させる同行手段
を備えたりする(請求項4)ことにより、後述のような
より優れた効果が得られる。
【0008】
【作用】まず、請求項1記載の装置によれば、コンベア
ベルトで搬送されるダム建設用コンクリートを荷降ろし
手段によってコンベアベルトの側方から下方へ導くとと
もに、このコンクリートを分配手段で受け取ってそのコ
ンクリート出口から排出することにより、下方の所定面
へコンクリートを打設することができる。この際、上記
旋回体を上記コンベアベルトよりも下方の位置で旋回さ
せることにより、この旋回体を上記コンベアベルトの真
下の位置にも回り込ませることができ、これにより、上
記コンベアベルトの真下に位置する面に対しても打設を
行うことができる。
【0009】ここで、請求項2記載の装置によれば、上
記旋回体のコンクリート受取口がその旋回中心軸上に位
置するため、旋回体が走行体に対してどの角度に旋回し
ても上記コンクリート受取口の位置を一定に保つことが
できる。
【0010】さらに、請求項3記載の装置によれば、上
記走行体に対する旋回体の旋回に加え、この旋回体をそ
の旋回半径方向に伸縮することにより、上記走行体を静
止させたまま、より広い領域にわたってコンクリート出
口を移動させ、打設することが可能であり、凹凸のある
複雑な形状の打設面をも形成することができる。
【0011】また、請求項4記載の装置によれば、上記
荷降ろし手段、分配手段の一方を移動させれば他方がこ
れに自動的に同行するため、常に荷降ろし手段及び分配
手段は互いに並んだ状態を保つ。従って、これらをどの
ような位置に動かしても直ちに両者によってコンクリー
トの打設を行うことができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0013】図1において、10は手前側の岸であり、
この岸10と図面奥側の岸(図示せず)との間に、水平
に延びる角筒状のスパンフレーム12が設けられてい
る。このスパンフレーム12は、ダム打設面14の上方
に設置されており、詳しくは、このダム打設面14上に
立設された支柱16によって空中に支持されている。こ
のスパンフレーム12内には、同スパンフレーム12に
沿って延びるコンベアベルト18が配設され、このコン
ベアベルト18により、トラック20で搬入されたダム
建設用コンクリートが上記スパンフレーム12に沿って
搬送されるとともに、このコンベアベルト18上のコン
クリートがスクレーパ(荷降ろし手段)22及び分配コ
ンベア(分配手段)24を通じて下方に分配、打設され
るようになっている。
【0014】図2に示すように、上記支柱16はスパン
フレーム12の左右に立設されており、スパンフレーム
支持梁26の両端部を上下方向に貫通している。各支柱
16は、打設面14の上昇に伴って断面H型の支柱エレ
メント16aを上方へ順次積み重ねることにより形成さ
れたものであり、各支柱エレメント16aの上下端部に
は左右一対のピン挿入穴16bが水平方向(図2では紙
面に垂直な方向)に貫設されている。そして、適当なピ
ン挿入穴16bにピン99を挿入した状態で、各ピン9
9の端部上に上記スパンフレーム支持梁26が載置され
ており、このスパンフレーム支持梁26上に上記スパン
フレーム12が支持されている。
【0015】このスパンフレーム12の本体は、上記ス
パンフレーム支持梁26を境界として多数個のエレメン
トEMに分割されている(図1及び後記図8参照)。す
なわち、各エレメントEMは、その前後両端部がスパン
フレーム支持梁26に支持された状態となっている。
【0016】各エレメントEMは、スパンフレーム長手
方向に延びる左右一対の下梁30a及び上梁30cと、
これら上下梁30a,30cの端部同士をつなぐ柱30
bと、左右の上梁30c同士をつなぐ横梁30dと、左
右の下梁30a同士をつなぐ横梁30eとで構成されて
いる。そして、図3に示すように、上記下梁30aの一
方の端部がヒンジ27を介して回転可能かつ水平方向に
相対変位可能にスパンフレーム支持梁26に連結され、
他方の端部がヒンジ28を介して回転可能にスパンフレ
ーム支持梁26に連結されている。このような連結を行
っているのは、後述のように一部のスパンフレーム支持
梁26を支柱16に沿って上昇させた場合、これに応じ
て上記下梁30a等が傾斜できるようにするためであ
る。
【0017】各横梁30eの中央には左右一対のレール
支持柱34が立設され、これらレール支持柱34の上端
に、スパンフレーム12に沿って延びる左右一対のガイ
ドレール36が固定されており、これらガイドレール3
6に沿って走行可能に上記スクレーパ22が設置されて
いる。このスクレーパ22は、上記ガイドレール36上
を転動する車輪38と、一方の組の車輪38の回転軸に
ベルト40を介して連結されたモータ42とを備えてお
り、このモータ42の作動で上記車輪38が回転駆動さ
れることにより、スクレーパ22全体がガイドレール3
6に沿って走行するようになっている。このスクレーパ
22は、その側方から下方へ延びるシュート44を有す
るとともに、上記コンベアベルト18上に載せられたコ
ンクリートを側方(図2では右方)に導き、上記シュー
ト44を通じて下方へ落すように構成されている。
【0018】なお、上記ガイドレール36もスパンフレ
ーム12本体と同様にスパンフレーム支持梁26を境界
として分割されている。
【0019】また、上記スクレーパ22は、この分野に
おいて通常用いられている種々のものが適用可能であ
り、その内部構造の詳細については説明を省略する。
【0020】上記スパンフレーム支持梁26には、レー
ル支持柱34を介して左右一対のガイドレール48が吊
り下げ支持されており、このガイドレール48に沿って
走行可能に分配コンベア24が設けられている。
【0021】図2〜4に示すように、この分配コンベア
24は、箱型の走行フレーム(走行体)50を備えてい
る。この走行フレーム50の左右両端部には、それぞ
れ、左右一対の車輪取付板52(図4)が立設され、各
車輪取付板52の内側に、互いに対向する車輪54が回
転可能に取付けられており、所定の車輪54がモータ5
5で回転駆動されるようになっている。これに対し、上
記ガイドレール48は図4に示すような断面I型の鋼材
で構成され、ガイドレール36と同様にスパンフレーム
支持梁12を境界として分割されている。そして、この
ガイドレール36の底壁の左右部分に上記車輪54が載
置されており、従って、この車輪54が回転駆動される
ことにより、走行フレーム50がガイドレール48に沿
って走行するようになっている。
【0022】また、この走行フレーム50において、上
記スクレーパ22のシュート44の下方となる位置に
は、落下したコンクリートを受け取るための固定側ホッ
パー56が固定されている。
【0023】この走行フレーム50の下面には、リング
状の旋回ベアリング57を介して回転可能にリングギア
58が取付けられており、このリングギア58に、これ
と一体に旋回するように旋回フレーム(旋回体)60が
固定されている。上記走行フレーム50側には、モータ
62と、このモータ62の出力軸に連結された減速機6
4とが固定されており、この減速機64の出力軸にピニ
オンギア66が固定され、このピニオンギア66が上記
リングギア58に噛合されている。従って、上記モータ
62の駆動力が上記減速機64を介してピニオンギア6
6に伝達され、このピニオンギア66が回転することに
より、走行フレーム50に対してリングギア58及び旋
回フレーム60が一体に旋回駆動されるようになってい
る。
【0024】また、旋回フレーム60の上部において、
その旋回中心軸上の位置には、上記旋回ベアリング57
及びリングギア58を上下に貫通するようにして旋回側
ホッパー(コンクリート受取口)68が旋回フレーム6
0側に固定されており、この旋回側ホッパー68が上記
固定側ホッパー56の真下に位置するように、旋回フレ
ーム60の旋回中心位置が設定されている。
【0025】旋回フレーム60は、上記スパンフレーム
12と同様に、水平方向に延びる角筒状とされている。
この旋回フレーム60内の底部には、左右一対のガイド
レール69が敷設されており、これらガイドレール69
に沿って走行可能に出没フレーム70が設置されてい
る。
【0026】この出没フレーム70は、上記旋回フレー
ム60と同方向に延びており、上記ガイドレール69上
を転動する前後輪71,72を備え、後輪72の回転中
心軸にはスプロケット74が固定されている。これに対
し、出没フレーム70の上面にはモータ76が固定さ
れ、このモータ76の出力軸に固定されたスプロケット
78がチェーン80を介して上記スプロケット74に連
結されている。従って、このモータ76の作動で後輪7
2が回転駆動され、これにより、出没フレーム70がガ
イドレール69上に沿って走行するようになっている。
また、この出没フレーム70の前後部には近接スイッチ
92が設けられる一方、旋回フレーム60の前後端部に
は検出板94が立設されており、これらの検出板94と
近接スイッチ92との距離が一定以下となった時点で、
出没フレーム70の走行が自動的に停止されるようにな
っている。
【0027】この出没フレーム70の前端部には、図外
のモータに連結されたモータプーリ82が設けられ、後
端部にはテールプーリ84が設けられており、両プーリ
82,84間にコンベアベルト86が掛け渡されるとと
もに、上記モータプーリ82の直前方の位置に、下方に
延びるノズル88が設けられている。そして、上記旋回
側ホッパー68から旋回フレーム60内に導入されたコ
ンクリートが、上記コンベアベルト86に載って前方へ
運ばれ、ノズル88を通じて下方へ排出されるようにな
っている。
【0028】なお、図2において90は、出没フレーム
70を伸長させた時の重量バランスをとるためのウエイ
トである。また96は、スパンフレーム支持梁26上に
立設されたチェーンブロック取付部、98は左右の支柱
の頂部同士を連結する門型フレームであり、これらは後
述のスパンフレーム上昇作業時に用いられるものであ
る。
【0029】また、この装置には、上記スクレーパ22
と分配コンベア24とを同行させるための同行手段が設
けられている。この同行手段は、発光素子100及び受
光素子101,102,103からなる光センサと、ス
クレーパ22の内蔵する走行制御装置106(図3)と
で構成されている。
【0030】上記発光素子100は、上記分配コンベア
24における走行フレーム50上面の適当な2箇所に配
置され、受光素子101〜103は、上記スクレーパ2
2の下面において、上記発光素子100に対応する位置
に配設されている。より詳しくは、上記分配コンベア2
4とスクレーパ22とが並んだ状態で上記発光素子10
0からの光を受ける位置に受光素子102が配設され、
この受光素子102の前後に受光素子101,103が
配設されている。そして、各受光素子101〜103の
検出信号が走行制御装置106に入力されるようになっ
ている。
【0031】なお、上記発光素子100及び受光素子1
01〜103を互いに異なる位置に2組配設しているの
は、一方の組の発光素子100から発せられた光がスパ
ンフレーム支持梁26等で遮られても、他方の発光素子
100及び受光素子101〜103で良好な検出を確保
するようにするためである。
【0032】上記走行制御装置106は、光を受けた受
光素子の判別により、スクレーパ22の走行の加速、減
速の制御を行うように構成されている。具体的には、上
記受光素子101〜103のうち、図6(a)に示すよ
うに中央の受光素子102が発光素子100からの光を
受けた場合には、分配コンベア24とスクレーパ22と
が正確に同行している(すなわち互いに並んだ状態で走
行している)としてスクレーパ22の走行速度を現在の
速度に維持する。これに対し、同図(b)に示すように
スクレーパ22進行方向前側の受光素子101が光を受
けた場合には、分配コンベア24に対してスクレーパ2
2が遅れているとしてその走行速度を加速する。逆に、
同図(c)に示すようにスクレーパ22進行方向後側の
受光素子103が光を受けた場合には、分配コンベア2
4をスクレーパ22が追い越しているとしてその走行速
度を減速する。
【0033】すなわち、スクレーパ22は、走行制御装
置106の制御によって、分配コンベア24に追従して
走行するようになっている。これに対して分配コンベア
24の走行、旋回、及び伸縮動作は、地上からの遠隔操
作で行われるようになっている。
【0034】なお、上記発光素子100をスクレーパ2
2側、受光素子101〜103及び走行制御装置106
を分配コンベア24側に設けるようにすれば、スクレー
パ22に分配コンベア24を追従させることも可能であ
る。
【0035】一方、上記スパンフレーム12の上面、詳
しくは上梁30cの上面には、この上梁30cに沿って
ガイドレール108が固定されており、このガイドレー
ル108に沿って自走式のジブクレーン110及び雑運
搬台車112が走行可能に配置されている。これらは、
コンクリート以外でその打設に要する鋼材、機材等を搬
送し、打設面14上へ荷降するものであり、一般に用い
られているジブクレーン及び台車をそのまま適用するこ
とが可能である。また、上記ガイドレール108も、ス
パンフレーム支持梁26を境界として、エレメントEM
と同数に分割されている。
【0036】次に、この装置の作用を説明する。
【0037】まず、遠隔操作で分配コンベア24を走行
させ、所望の打設位置の上方に位置させる。このとき、
分配コンベア24に追従してスクレーパ22が移動する
ため、スクレーパ22は自動的に分配コンベア24の上
方に位置することとなる。ここで、分配コンベア24及
びスクレーパ22は、レールクランプ等の手段でガイド
レール36,48にそれぞれ固定しておくことが望まし
い。
【0038】次に、コンベアベルト18を駆動し、トラ
ック22で岸10まで運搬されたダム建設用コンクリー
トをスパンフレーム12に沿って搬送するとともに、ス
クレーパ22を作動させ、コンベアベルト18に載せら
れているコンクリートを側方に掻き落し、さらにシュー
ト44を通じて下方の分配コンベア24へ案内する。
【0039】このコンクリートは、固定側ホッパー5
6、さらには旋回側ホッパー68を通じて出没フレーム
70のコンベアベルト86上に導入される。そして、こ
のコンベアベルト86により前方(図2で左方)に搬送
され、その先のノズル88から下方の打設面14へ供
給、打設されることになる。
【0040】この際、モータ62を作動させて旋回フレ
ーム60を走行フレーム50に対して旋回させ、また、
旋回フレーム60の本体に対して出没フレーム70を走
行させることにより旋回フレーム60全体を伸縮させれ
ば、図5に示すように、スクレーパ22は静止させたま
まで、コンクリート出口であるノズル88を広い範囲で
自由に位置させることができる。換言すれば、スクレー
パ22を静止させたまま広範囲にわたってコンクリート
を打設することができる。
【0041】しかも、旋回フレーム60の旋回中心位置
はコンベアベルト18よりも下方にあるので、コンベア
ベルト18の真下にも旋回フレーム60を回り込ませる
ことができ、これにより、コンベアベルト18の真下の
面、すなわち支柱16同士の間に位置する面にも不都合
なくコンクリートを打設することができる。
【0042】また、旋回フレーム60のコンクリート受
取口である旋回側ホッパー68は、旋回フレーム60の
旋回中心軸上に設けられているので、旋回フレーム60
が旋回しても上記旋回側ホッパー68の位置は変化しな
い。従って、旋回フレーム60の旋回角に関係なく常に
上記旋回側ホッパー68を通じて旋回フレーム60に円
滑にコンクリートを導入することができる。
【0043】なお、このような打設を進めていくと、打
設面14が次第に上昇して支柱16が埋められていくた
め、これに伴ってスパンフレーム12も上昇させる必要
がある。そこで次に、このスパンフレーム12の上昇作
業の要領を図7に基づいて説明することとする。
【0044】上述のように、スパンフレーム12はスパ
ンフレーム支持梁26を境界として多数のエレメントE
Mに分割されているので、各エレメントEMを一つずつ
支柱16に沿って上昇させるようにする。なお、このよ
うな上昇作業を行うと、図8に示すように、既に上昇し
たエレメントEMと未だ上昇していないエレメントEM
が存在することになり、このため、上昇しているエレメ
ントEMと上昇していないエレメントEMとの間のエレ
メントEMは傾斜することになるので(図8では×印を
付したエレメントEM)、スクレーパ22やジブクレー
ン110等の作業機械は傾斜しない水平なエレメントE
M(図8では例えば○印を付したエレメント)に予め位
置させるようにしておく。
【0045】この状態で、まず、図7(a)(b)に示
すように、上昇させたいエレメントEMの4隅に位置す
る支柱16の上に、もう1本の支柱エレメント16aを
上方に継ぎ足す。次に、同図(c)に示すように、継ぎ
足した支柱エレメント16aの頂部同士を門型フレーム
98で連結し、さらに、同図(d)に示すように、門型
フレーム98と、スパンフレーム支持梁26のチェーン
ブロック取付部96との間に電気チェーンブロック12
0を掛け渡す。この状態で、チェーンブロック120を
作動させることにより、前後一対のスパンフレーム支持
梁26を同時に僅かだけ引き上げると、このスパンフレ
ーム支持梁26に支持されているエレメントEMも僅か
に上昇し、ピン99(図2参照)に作用していた下向き
の荷重が除去される。この状態で、ピン99をピン挿入
穴16bから水平方向に抜き取る。
【0046】この状態から、上記チェーンブロック12
0によりスパンフレーム支持梁26及びエレメントEM
を所定の位置までさらに引上げ、上記ピン挿入穴16b
よりも1段上のピン挿入穴16bにピン99を挿入して
その端部の上に上記スパンフレーム支持梁26を載置す
る。これにより、エレメントEMは作業前よりも1段上
昇した位置に支持されることになる。その後、上記門型
フレーム98及びチェーンブロック120を除去するこ
とにより、スパンフレーム12を使用状態に復帰させる
ことができる。
【0047】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、例として次のような態様をとることも可能で
ある。
【0048】(1) 上記実施例では、コンベアベルト18
上のコンクリートの荷降ろしを行う手段としてスクレー
パ22を用いたものを示したが、本発明における荷降ろ
し手段はこれに限らず、その他、従来から知られている
自走式のトリッパを用いるようにすればよい。このよう
なトリッパを用いる場合には、トリッパプーリ(最頂部
のプーリ)と分配コンベアとの間にホッパーを設け、上
記トリッパプーリから落下するコンクリートを上記ホッ
パーによってコンベアベルトの側方から下方の分配コン
ベアに導くようにすることにより、上記実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0049】(2) 請求項1記載の発明では、荷降ろし手
段と分配手段とを同行させるための同行手段は必ずしも
要さず、両者を個別に運転するようにしてもよい。ただ
し、このような同行手段を設ければ、荷降ろし手段ある
いは分配手段のいずれか一方のみを運転するだけで、他
方はこれに自動的に追従して走行することになるので、
作業者の負担を軽減させることができる。
【0050】(3) 本発明において、旋回体を伸縮可能に
構成する場合、この伸縮機構としては前記実施例に示し
た走行型、すなわち旋回フレーム60の本体に対して出
没フレーム70を自走させるものに限らず、電動式シリ
ンダや油圧シリンダ、チェーン駆動等によって伸縮させ
るようにしても上記と同様の効果を得ることができる。
また、旋回体を伸縮させない場合でも、その旋回中心の
位置から外れた位置にコンクリート出口を設けることに
より、この旋回体の旋回によってコンクリート出口の位
置を変化させることができる。ただし、旋回フレーム6
0を伸縮可能にし、この伸縮により変位する部分にノズ
ル88を設ければ、場所に応じてコンクリートの打設量
をより細かく調整することができ、凹凸のある複雑な形
状を持つ打設面をも形成することができる。
【0051】(4) 上記実施例では、スパンフレーム12
に分配コンベア24を吊り下げ支持するようにしたもの
を示したが、本発明では、分配コンベア24がコンベア
ベルト18の下方で旋回できる構造であればどのような
支持を行ってもよい。例えば、図9に示すように、上記
スパンフレーム12の本体から下方にフレーム122を
延設し、その下端部に形成されたレール部124に走行
フレーム50の車輪126を載置するようにしてもよ
い。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、スパンフレーム
におけるコンベアベルト上のコンクリートをその側方か
ら下方へ導く荷降ろし手段と、この荷降ろし手段で導か
れたコンクリートをダム打設面上へ案内する分配手段と
の双方を共通の上記スパンフレームに支持し、上記分配
手段の走行体に対して旋回体が上記コンベアベルトより
も下方の位置で旋回するようにしたものであるので、他
の特別な設備を要することなく、上記旋回体を旋回させ
ることによって、上記コンベアベルトの真下の面をも含
めた広範囲の面に対して容易にコンクリートの打設を行
うことができ、これにより、打設作業の効率を飛躍的に
向上させることができる効果がある。
【0053】ここで、請求項2記載の装置では、上記旋
回体においてその旋回中心軸上の位置にコンクリート受
取口を設けているので、旋回体の旋回中もそのコンクリ
ート受取口を一定の位置に保持しておくことができ、こ
れにより、旋回体に対してコンクリートを常時円滑に導
入することができる効果がある。
【0054】さらに、請求項3記載の装置では、上記旋
回体をその旋回半径方向に伸縮可能に構成し、この伸縮
により変位する部分にコンクリート出口を設けているの
で、この旋回体の旋回に加えて伸縮を行うことにより、
荷降ろし手段を静止させたままでより広範囲にわたるコ
ンクリート打設を行うことができ、また、凹凸のある複
雑な形状の打設面も形成することができる効果がある。
【0055】また、請求項4記載の装置では、上記荷降
ろし手段と分配手段とを互いに同行させる同行手段を備
えているので、荷降ろし手段、分配手段のいずれか一方
を運転すれば、他方はこれに追従して自動的に同行する
ことになり、これにより、作業者の負担を軽減すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるダム建設用コンクリ
ートの打設装置の全体斜視図である。
【図2】上記打設装置の断面正面図である。
【図3】上記打設装置の一部を示す側面図である。
【図4】上記打設装置における旋回フレームの要部を示
す断面正面図である。
【図5】上記打設装置における旋回フレームの動きを模
式的に示す平面図である。
【図6】(a)(b)(c)はスクレーパと分配コンベ
アとの相対位置と受光素子の検出結果との相関関係を示
す説明図である。
【図7】(a)(b)(c)(d)は上記打設装置にお
けるスパンフレームの上昇作業要領を示す説明図であ
る。
【図8】上記スパンフレームにおける各エレメントの高
さ位置の一例を示す全体側面図である。
【図9】上記打設装置における分配コンベアの支持構造
の他の例を示す断面正面図である。
【符号の説明】
12 スパンフレーム 14 ダム打設面 18 コンベアベルト 22 スクレーパ(荷降ろし手段) 24 分配コンベア(分配手段) 50 走行フレーム(走行体) 60 旋回フレーム(旋回体) 68 旋回側ホッパー(コンクリート受取口) 70 出没フレーム 88 ノズル(コンクリート出口) 100 発光素子(同行手段を構成) 101〜103 受光素子(同行手段を構成) 106 制御装置(同行手段を構成)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−276116(JP,A) 実開 昭60−91618(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 7/00 E04G 21/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略水平に延び、ダム打設面の上方に設置
    されたスパンフレームと、このスパンフレームに設けら
    れ、このスパンフレームに沿ってコンクリートを搬送す
    るコンベアベルトとを備え、上記スパンフレームに、上
    記コンベアベルト上のコンクリートを同コンベアベルト
    の側方を通ってその下方の位置へ導く荷降ろし手段と
    この荷降ろし手段で導かれたコンクリートを受け取って
    上記ダム打設面上へ案内する分配手段との双方が上記コ
    ンベアベルトに沿って走行可能となるように支持され、
    上記分配手段は、上記スパンフレームに走行可能に連結
    された走行体と、この走行体に上記コンベアベルトより
    も下方の位置で旋回可能に連結され、その旋回中心軸か
    ら外れた位置にコンクリート出口をもつ旋回体とを備え
    ていることを特徴とするダム建設用コンクリートの打設
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のダム建設用コンクリート
    の打設装置において、上記旋回体においてその旋回中心
    軸上の位置にコンクリート受取口を設けたことを特徴と
    するダム建設用コンクリートの打設装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のダム建設用コン
    クリートの打設装置において、上記旋回体をその旋回半
    径方向に伸縮可能に構成するとともに、この伸縮により
    変位する部分にコンクリート出口を設けたことを特徴と
    するダム建設用コンクリートの打設装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のダム建
    設用コンクリートの打設装置において、上記荷降ろし手
    段と分配手段とを互いに同行させる同行手段を備えたこ
    とを特徴とするダム建設用コンクリートの打設装置。
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