JP3246767B2 - 酸化亜鉛電圧非直線抵抗体およびその製法 - Google Patents

酸化亜鉛電圧非直線抵抗体およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、避雷器、サージアブソ
ーバなどに使用される酸化亜鉛を主成分とする電圧非直
線抵抗体およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、従来より避雷器などに使用されて
いる酸化亜鉛電圧非直線抵抗体およびその製法について
説明する。
【0003】酸化亜鉛電圧非直線抵抗体に使用される焼
結体は、主成分である酸化亜鉛に、電圧非直線性を発現
するといわれている酸化ビスマスおよび各種特性改善の
ために添加される酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ア
ンチモンなど数種の添加物を加え、これらの原料をよく
混合したのち、いわゆる標準的なセラミクスプロセス、
すなわち造粒、成形、焼成工程を経ることによりえられ
る。
【0004】酸化亜鉛電圧非直線抵抗体は、図14に示す
ように、前記焼結体1に、さらに、側面閃絡を防止する
ための側面高抵抗層2、金属アルミニウムなどの溶射に
より形成される電極3を付与することによりえられる。
【0005】焼結体1の微細構造を調査すると、図15に
示されるような構造となる。図中、4は酸化亜鉛を主成
分とする粒子(10〜20μm程度で配合焼結条件により異
なる)、5はアンチモンを含む通常スピネルと称される
数μmの粒子である。前記スピネル粒子5は4の酸化亜
鉛粒子にとりこまれて存在しているもの、および主とし
て3重点(多重点)付近を濡らすように存在する6の酸
化ビスマスを主成分とする領域内にとりこまれて存在し
ているものの2つの存在形態がある。また、6の酸化ビ
スマスを主成分とする領域の1部は、4の酸化亜鉛−酸
化亜鉛の境界付近にまで浸入しているケースも見られ
る。7は酸化亜鉛の双晶境界を示す。4の酸化亜鉛を主
成分とする部分は単に抵抗体として振る舞い、6の酸化
ビスマスを主成分とする領域をはさんだ酸化亜鉛−酸化
亜鉛の粒子間で電圧非直線性が発現することがポイント
電極を用いた実験から明らかにされている(ジャーナル
オブ アプライド フィジックス(J.Appl.phys.) 50
巻 第4号1979年4月2799〜2812頁)。
【0006】このような微細構造を有する焼結体の電流
電圧特性は、通常図16に示される。すぐれた保護性能を
有する素子の条件としては、図中、大電流領域Hでの電
圧(VH)、小電流領域Lでの電圧(VL)との比(VH
/VL平坦率)ができるだけ小さいことおよびある課電
率Pにおける連続電圧印加時のもれ電流の経時変化が少
ないこと、すなわち長寿命であることの二つがあげられ
る。後者は、ギャップレス避雷器の構成要件上極めて重
要な点である。
【0007】なお、ここで課電率Pは、大電流領域Hと
小電流領域Lの中間的な基準電流値Sに対応する基準電
圧VSにかかわる係数であり、この値が大きいほど、素
子に対してかかる常時電圧は大きくなる。通常VSはV
1mAなどが代表値として使用される。
【0008】図16に示される電流−電圧特性は、図15の
微細構造と強く関係して、その添加物の種類と添加量お
よび焼成を中心とする製造プロセスに大きく依存するこ
とが知られており、すぐれた保護性能を有する素子をう
る努力がなされて来ている。
【0009】図16の電流電圧特性における広い電流領域
はその導電メカニズムから通常3つの領域に分けて説明
されている(ジャーナル オブ アプライド フィジッ
クス(J.Appl.Phys.)48巻 第4号 1977年4月1621〜16
27頁、ジャーナル オブ アプライド フィジックス
(J.Appl.Phys.) 48巻 第10号 1977年10月4372〜4384
頁)。すなわち、大電流領域(アップターン領域、図16
のHに対応)、中間電流領域(ブレークダウン領域、図
16のSに概ね対応)、小電流領域(プレブレークダウン
領域、図16のLに対応)である。
【0010】導電機構としては、大電流領域Hでは酸化
亜鉛粒子間に生じるダブルショットキ障壁を、トンネル
効果により電子が容易に移動し、その素子間電圧V
Hは、酸化亜鉛粒子の抵抗値そのものが支配的になる領
域である。
【0011】プレブレークダウン領域Sは、同様にトン
ネル電流が流れる領域ではあるが、粒子の抵抗自体はそ
れほど影響しない。
【0012】また、プレブレークダウン領域Lは、同様
にダブルショットキ障壁を、主に熱励起された電子が障
壁をこえて流れると説明されているが、実際には後述す
るように、簡単に説明できない点もある。前記したよう
に、保護性能の改善のためにVH/VL値を小さくするた
めには、VHを小さくし、かつVLを大きくすることが必
要となるが、H、Lの領域においてそれらの値を変える
検討が進められてきている。
【0013】まず、VHを小さくするためには、前述の
ように酸化亜鉛粒子の抵抗値をできるだけ小さくするこ
とで対応可能である。周知のように酸化亜鉛は、酸素欠
損が主因で通常n型半導体として振る舞うが、さらに、
Znイオンが+2価であるため、これを+3価イオン、
たとえばAl3+などで置換すると、原子価制御の原理か
ら、酸化亜鉛自体の比抵抗は小さくなる。
【0014】VHを小さくする試みにAl3+を添加した
例は、特公昭56-22123号公報にみられる。しかし、望ま
しい添加量の領域は極めて狭く、添加量を不必要に増加
させたばあい、VLにまで影響を与え、結果的にはVH
L値を小さくできない。これは、本来、アルミニウム
イオンの添加効果は酸化亜鉛の低抵抗化に対してのみ有
効であるはずであるが、何らかの形で低電流領域での導
電機構にも影響を与え、VLを小さくすると考えられ
る。しかし、詳細な検討はない。
【0015】一方、酸化亜鉛にIa族(たとえばL
+、Na+、K+など)を加えると、IIIa族と逆の効果
がみられ、粒成長は著しいが、VHの値は急激に大きく
なる。+1価イオンが自由電子を減少させるため、粒子
抵抗が増加すると考えれば一応つじつまは合う。それゆ
え、Ia族の添加によってはVH/VL値を小さくする方
向にはならない。
【0016】したがって、たとえば各種原料中に含まれ
るIa族の不純物の量について注意しなければならず、
このIa族の不純物は分析値からみてNa+が主であ
る。このIa族の不純物がVH値を小さくするために添
加するAl3+の効果を相殺することになり、添加効果を
妨害するのみならず、各原料のロット差などによるIa
族の含有量のトータルが変動し、いかにAl3+などのII
Ia族の添加量を一定にしてもVHは変動してしまう。こ
のようなVHの変動は、歩留まりも含めて、素子特性管
理上好ましくない。その対応策としては、各原料中にお
けるIa族の全量をできるだけ少なくするのが好まし
い。
【0017】つぎに、VLの値を大きくすること、すな
わち一定電圧印加時のもれ電流を小さくすることによっ
てVH/VL値を小さくすることも可能である。VLの値
を大きくするためには、添加物にもよるが、焼成時の酸
素雰囲気も極めて有効であることが、特公昭53-21503号
公報に開示されている。VLの大小は、酸化亜鉛−酸化
亜鉛粒子間の境界領域に形成されるダブルショットキ型
の電位障壁の高さ、完全性、一様性、安定性などに支配
されるものであると考えられており、とりわけ焼成時に
おける降温プロセスでの酸素の充分な供給は極めて重要
である(たとえば昭和55年秋季大会講演集 粉体粉末冶
金協会、昭和55年10月120〜121頁、エレクトロニクス・
セラミクス 1991年4月号 2〜6頁など)。
【0018】したがって、Al3+などIIIa族の添加と
酸素中での焼成との最適な組み合わせがVH/VL値を小
さくするのに有効であると考えられるが、これらの組み
合わせの検討は今までほとんどなされていない。
【0019】ある一定の課電率Pに対し、その素子のも
れ電流の経時変化の大略パターンは図17のようになる。
図17のbに示されるような経時変化パターンは、焼成後
アニールせず、低課電率で電圧印加したばあいによく見
られるもので単純な増加関数である。また、課電条件が
厳しいばあいにはcに示されるように自己発熱を伴い容
易に熱暴走に至る。しかし、焼成後にある適当な条件で
アニールした素子のばあいにはaに示されるごとく、単
純な増加関数ではなく、一旦電流増の領域を経て減少関
数に転じ、実験的にも加速条件下で数万時間以上安定で
あることなども知られている。
【0020】アニール時に焼結体自体におこる変化は、
酸化ビスマスの結晶軸変化が主で、ほかには目立った変
化は見られず、この現象と寿命の相関も検討されてい
る。たとえば特開昭59-194402号公報、特開昭63-58801
号公報、特開昭60-4202号公報、特開昭61-245503号公報
に記載されているように、体心立方晶の酸化ビスマスが
特定の割合に限定された構造のものが寿命が長くなる。
なお、酸素中アニールは、結晶転移を行う際には余り関
係がなかった。
【0021】このアニール処理は、長寿命化などに対し
ては有効ではあるが、大気中でのアニールのみではVL
が低くなりすぎ、ひいてはVH/VL値も悪化する。大気
中でのアニールのばあいは、初期もれ電流が大きくなる
ことから図17のaに示されるようなパターンとはなら
ず、図17のcで示されるようないわゆる熱暴走状態を呈
する。アニール時にできるだけVLが変動せず、VH/V
L値(平坦率)が小さいままで、寿命の長いものをうる
ためには、全体的に諸パラメータが満足される配合、工
程の確立が必要である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】最近、送電機器の高電
圧化の流れの中で絶縁保護特性の軽減、なかんずく避雷
器の保護特性の向上が強く要望されているが、これらの
保護特性を完全に満足するようなものがえられていない
という問題がある。
【0023】前記保護特性を満足させるためには、酸化
亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体のばあい、素子の
平坦率(VH/VL)をできるだけ小さくすることが必要
であるが、この値は前述してきたように幾つかの要素が
からまり合っているため、組成面およびプロセス面を含
め、全体的に平坦性を改善する最良の方法を確立するこ
とが必要になっている。
【0024】本発明は、前記の問題点を解消するために
なされたもので、VH/VL値が小さく、かつ長寿命を有
する酸化亜鉛電圧比直線抵抗体素子をうることを目的と
する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体は、酸化亜鉛、アルミニウムイオンおよび酸
化ビスマスを含む酸化亜鉛電圧非直線抵抗体であって、
酸化亜鉛を主成分とし、アルミニウムイオンを0.01
〜0.02mol%添加してなり、酸化ビスマスが0.
1〜5mol%添加されかつ前記酸化ビスマスの20〜
80%が体心立方晶で構成され、含まれるIa族をNa
に換算した全Na 量は0.0003mol%以下で
ある。本発明の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の製造方法
は、酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス及びアルミニ
ウムイオンを添加せしめた原料粉末を用いて成形体を作
製する工程、前記成形体を50vol%以上の酸素を含
むガス雰囲気中で1000〜1300℃で焼成した後室
温まで冷却する工程、前記焼成体を50vol%以上の
酸素を含むガス雰囲気中で500〜650℃でアニール
する工程、を包含したものである。
【0026】
【作用】本発明の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体は、アルミ
ニウムイオンの量を0.01〜0.02mol%の範囲
内に限定することにより酸化亜鉛焼結体における酸化亜
鉛粒子の抵抗値を小さくしてV 値を低下せしめ、さら
に、含まれるIa族をNa に換算した全Na 量を
0.0003mol%以下とすることにより、値を
低下せしめる効果が顕著になる。
【0027】また、本発明の酸化亜鉛非直線抵抗体は、
酸化ビスマスが0.1〜5mol%添加されかつ前記酸
化ビスマスのうち体心立方晶の酸化ビスマスが全酸化ビ
スマスの20〜80%であるので、連続課電に対して極
めて安定な電流が流れ長寿命となる。
【0028】また、本発明の製法においては、酸素中焼
成によりショットキ障壁の安定化を図り熱励起もれ電流
を減少させVLを高くせしめる。そののちの酸素中アニ
ールは、VLを低下せしめず、かつ電流の経時変化を小
さくし長寿命化が可能となる。
【0029】
【実施例】本発明の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体は、酸化
亜鉛を主成分とし、アルミニウムイオン、酸化ビスマス
およびその他の酸化物を含有する焼結体(以下、酸化亜
鉛焼結体という)に通常のばあいと同様に、側面高抵抗
層および電極が付与されたものである。
【0030】酸化亜鉛焼結体中のアルミニウムイオン
は、酸化亜鉛自体の抵抗を小さくし、VHの値を低下さ
せ、これによりVH/VLの値を小さくするために、0.00
5〜0.02mol%、好ましくは0.005〜0.01mol%に設定され
ている。
【0031】前記焼結体は電圧非直線性を発現させる成
分である酸化ビスマスを0.1〜5mol%、好ましくは0.5
〜2mol%含むが、酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の寿命を
より長くするために、生成した酸化ビスマスの結晶のう
ち、アニールにより体心立方晶の酸化ビスマスが全酸化
ビスマスの20〜80%、好ましくは40〜70%の範囲内に設
定されている。
【0032】酸化亜鉛焼結体は、前記アルミニウムイオ
ンおよび酸化ビスマスの他通常主成分である酸化亜鉛が
99.39〜78.9mol%、好ましくは96〜90mol%含有されて
おり、そのほか酸化亜鉛粒子の粒成長を抑制するための
成分である酸化アンチモンが0.1〜5.0mol%、酸化コバ
ルトが0.1〜2.0mol%、酸化マンガンが0.1〜2.0mol%、
酸化クロムが0.1〜2.0mol%、酸化ニッケルが0.1〜2.0m
ol%、酸化ケイ素が0.1〜5.0mol%、H3BO3が0.01〜
0.1mol%含有されていてもよい。
【0033】前記各酸化物を含有する本発明の焼結体中
には、図14に模式的に示すように酸化亜鉛粒子4、ス
ピネル粒子5が存在し、前記スピネル粒子5としては、
酸化亜鉛粒子間にあるものと酸化亜鉛内に見られるばあ
いの2通りのものが存在する。さらに酸化亜鉛粒子間に
はBi23を主成分とする領域6が存在する。7は酸化
亜鉛粒に見られる双晶の境界である。現在、電圧非直線
性の発現は、4の酸化亜鉛と酸化亜鉛間に存在するダブ
ルショットキ型の障壁のためであるといわれている。
【0034】前記酸化亜鉛電圧非直線抵抗体は、以下の
方法により製造される。
【0035】まず、原料として用いられる酸化亜鉛は、
通常原料として用いられるものでよいが、たとえばフラ
ンス法と呼ばれる金属亜鉛の酸化によりえられるものが
結晶性、粒径の点から好ましく、その粒径は製造工程の
点から0.1〜1μmが好ましく、その純度は電圧非直線性
への影響の点からできるだげ純度の高いものが好まし
い。
【0036】また、酸化ビスマスも通常原料として用い
られるものでよいが、たとえば金属塩の熱分解によりえ
られるものが工業的には一般的であり、その粒径は出来
るだけ小さい方が望ましいが、実際に入手可能なものと
して、1〜10μmが好ましく、そのアルカリイオンが排
除されたものとしてできるだけ高純度が好ましい。
【0037】また、アルミニウムイオンを含有させるた
めには、たとえば原料として硝酸アルミニウム水溶液を
使用するのが好ましく、その純度は試薬特級以上が好ま
しい。
【0038】他の酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化
マンガンなどの酸化物は、酸化亜鉛焼結体原料として通
常用いられるものでよい。
【0039】前記原料酸化物を、前記した組成になるよ
うに配合し、標準的なセラミックスプロセスと同様に、
たとえばボールミルなどを用いて湿式混合、粉砕を行
い、さらにPVAなどのバインダを添加したのち、たと
えばスプレードライヤーなどて造粒を行い、さらにたと
えば一軸性のプレス機などを用いて200〜500kgf/cm2
度の圧力で成形する。
【0040】このようにしてえられた成形体は焼成され
るが、前記焼成は、酸化ビスマスの蒸発を抑制し、高密
度化するため50vol%以上の酸素を含むガス中、好まし
くは100vol%の純酸素中で行われる。すなわち、素子特
性の特性管理上の安定性、再現性の点からみると、でき
るだけ酸素分圧(濃度)は1気圧付近が好ましい。焼成
は通常行われる条件と同様の条件でよく、焼結の促進の
ために25〜200℃/分の速度で昇温し、焼結反応を充分
に行い粒成長を一様化するために1000〜1300℃で1〜10
時間保持したのち、最適なBi23結晶を得るために室
温まで25〜200℃/分の速度で降温する。
【0041】図4に、前記方法によりえられた成形体を
前記温度条件で焼成したときの酸素分圧と焼結体の電気
特性の関係を示すが、V2.5KA/V10μA(VH/VL)お
よびV1mA/V10μAとも酸素濃度が高くなるにしたがっ
て減少している。
【0042】このように、高酸素濃度の雰囲気で焼成す
ることにより、ショットキ障壁の安定化が図られ、熱励
起もれ電流が減少しVLの値を高くすることができ、そ
の結果VH/VLを小さい値とすることができる。
【0043】焼成後の焼結体は、一旦冷却されたのちB
23結晶の転化のため、さらにアニールされる。アニ
ールは500〜650℃で2〜5時間保持することにより行わ
れるが、VLの値を小さくしないために50vol%以上の酸
素濃度を有するガス中、好ましくは100vol%の純酸素中
で行われる。
【0044】アニール温度までの昇温および降温は通常
の条件でよい。
【0045】前記アニールにより、VLを低下せしめ
ず、かつもれ電流の経時変化を小さくすることができ、
長寿命化が可能となる。
【0046】このようにしてえられた焼結体を用いてそ
の電気的特性を測定すると、VH/VL(V2.5KA/V
10μA)が1.7〜1.8程度、VH/VS(V2.5KA/V1mA
が1.5〜1.7程度、VS/VL(V1mA/V10μA)が1.05〜
1.15程度、その寿命に対する抵抗分もれ電流が増加傾向
を見せず安定に流れ、空気中焼成、空気中アニールのば
あいと比較して、VH/VL値が最大168%改善され、長
寿命化できる。
【0047】このように、酸化亜鉛焼結体中のアルミニ
ウムイオンの量を一定の範囲になるようにコントロール
し、体心立方晶の酸化ビスマスの割合が一定になるよう
に、高濃度の酸素中で焼成、アニールすることにより、
前記のすぐれた電気的特性を有する電圧非直線抵抗体を
うることができるが、さらに原料となる酸化物中のIa
族元素をNa+に換算した全Na+量が0.001mol%以下、
好ましくは0.0001〜0.0003mol%のものを使用すること
により、焼成過程において、ZnOにとり込まれてZn
Oの粒子抵抗を増加する方向に働くNa+の量を制御す
ることができ、Na+により相殺されないAl3+がZn
O粒子と有効に反応して低抵抗化する。
【0048】また、前記した酸化物原料中のIa族含有
量の条件のほか、前述の方法によりえられた酸化亜鉛焼
結体が、焼成を空気中で行った他は同様にしてえられた
焼結体の密度5.30〜5.45に対して、5%以上、
好ましくは6〜10%大きな値となるように50vom%以
上の酸素を含むガス雰囲気中で焼成することにより、小
さな空孔が減少して耐環境性が向上し、矩形波電流を通
電したばあい(大電流通電破壊テスト)の耐量が向上す
る。
【0049】実際に、本発明でえられた酸化亜鉛焼結体
の高密度素子(密度5.8)と、空気中で焼成したほかは
同じ条件で製造した通常素子(密度5.4)に対する2ms
矩形波電流を通電した大電流通電破壊テストの結果を表
1に示す。素子の大きさは直径48mm、厚さ20mmである。
また、○はテスト後異常なし、×は破壊したことを示
す。
【0050】
【表1】 表1より、空気中で焼成した通常素子は、酸素中で焼成
したものに比べ、大電流に対する耐量がおとることがわ
かる。
【0051】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。
【0052】[実施例1および比較例1〜3]本例で
は、酸化亜鉛、Al3+量および他の酸化物添加の量変化
させない組成配合で行った。
【0053】まず、表2の配合表にしたがい、酸化亜鉛
以外の原料を配合し、さらに水を加えたのち、混合媒体
としてφ5のジルコニアボールを1kg用い、1Lのポッ
トに入れたボールミルによりよく湿式混合、粉砕を行っ
た。これに酸化亜鉛1000gを加え、バインダとしてPV
A水溶液(3%溶液)200gをさらに追加し、スラリ
(泥しょう)を作製した。
【0054】
【表2】 粘度は、室温において数十〜数百センチポイズ程度で、
スプレイドライヤに輸送可能な値ならよく、本実験では
100〜2000センチポイズの粘度を有するスラリを定量ポ
ンプ(100cc/分程度)で輸送し、胴径1mの小型ディ
スク形スプレイドライヤ(坂本技研製のR-2型)を使用
して造粒した。運転条件は、熱風温度210℃、ディスク
回転数は10Krpmであった。前記造粒によりえられた粒子
の平均粒径は25〜50μmの程度の球形であり、これを200
〜400kg/cm2の加圧力で40φ×12程度に成形した。つ
ぎにバインダー除去のため600℃で5時間焼成したの
ち、側面高抵抗物質であるSb23、SiO2を含む粉
末をペースト状として塗布し、これを炉の中に装入し、
大気中または純酸素を1リットル/分で流しながら焼成
した。焼成条件は、50℃/分で昇温し、最高温度1200℃
を5時間保持したのち400℃まで50℃/分で降温し、そ
ののちは自然冷却した。焼成条件は、原理的にはとくに
降温時にのみに純酸素を流してもよいが、電気特性の安
定性、再現性を考慮すれば全域酸素雰囲気の方が望まし
い。
【0055】このあとメタリコンによりAl電極付けを
行い、前記Al電極をつけたまま550℃で2時間大気中
または純酸素中(1リットル/分)でアニールした。こ
の操作ののち、電流電圧特性および寿命を測定した。ま
た、アニール前のものについても同様に測定を行った。
原料中のAl3+添加量と製造条件とを表3に、えられた
焼成体の密度、酸化ビスマス中の体心立方晶の酸化ビス
マス(γ−酸化ビスマス)の含有量(γ化率)および前
記測定結果を表4および図1に示す。なお、アニール前
の抵抗分もれ電流の測定値については各実施例、比較例
とも同様の傾向なので実施例1のものだけについて示
す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】 アニールは、その特性の安定性および再現性の点から見
て全域酸素中で実施した方がよい。
【0058】表4中、V1mA(1mA電流を流すときの電
圧値)およびVH/VL値としてV2.5KA/V10μAを使用
しているが、この表より実施例1の純酸素中焼成−純酸
素中アニールの組合わせが最もすぐれた結果を示してい
ることがわかる。
【0059】また、純酸素中焼成がV1mA/V10μAの値
を小さくするのに有効なことが見てとれる。すなわち、
低電流領域のいわゆるショットキ障壁におけるもれ電流
の減少も著しい。また、VS(V1mA/mm)の値も大きく
でているが、純酸素中での焼成により顕微鏡下の観察で
は若干粒成長抑制の効果も見られる。
【0060】また、この純酸素中焼成と空気中焼成で
は、平均的な密度に5.8g/cm3(純酸素中)と5.4g/c
m3(大気中)程の大きな差もあり、Bi23を中心とし
た抵融性で、高蒸発性材料の飛散も大巾に改善される。
Bi23の高温での蒸発は、酸素の解離を含むプロセス
であると言われていることから酸素中焼成の方が、密度
的に高くなることは類推できる。
【0061】なお、本実施例および比較例では通常の工
業用グレードの純度の原料(標準品)を使用した。この
ばあい、原料中のIa族をNa+に換算した全Na+
(以下、全Na+量という)は0.001mol%程度であり、
各原料において、全Na+量は、Bi23は210ppm、C
34は300ppm、SiO2は110ppm、その他添加物は10p
pm〜数十ppm程度であった。
【0062】アニールは、寿命に関係することを既に述
べたが、もれ電流の経時変化を加速条件下(120℃、P
=0.85)で測定した。図1に最も代表的な、本実施例お
よび比較例で使用したサンプルの経時変化を示す。この
図では電流の経時変化自体に著しい増加傾向は見られ
ず、いずれも安定しているが、図1における平坦性が最
も小さい実施例1の純酸素焼成−純酸素中アニールの素
子が比較例3に比較して約1/5〜1/6と最ももれ電流が小
さく、最も良好な結果を示した。もれ電流は少ない程望
ましいのは、抵抗分のジュール発熱と、その温度上昇に
よる電流の正帰還によりもれ電流が増す結果、寿命が短
くなること、また、もれ電流の温度依存性で、いわゆる
活性化エネルギー項が同じであれば、もれ電流が少ない
ほど高温で安定であることなど、寿命、もれ電流の温度
特性の点からいえる。
【0063】以上述べてきたように、焼成、アニールの
効果からみると酸素中処理は素子特性をすぐれた方向へ
導くことがみてとれる。また、焼結体に存在する酸化ビ
スマス中の体心立方晶の酸化ビスマス(γ−酸化ビスマ
ス)の含有量(表4ではγ化率で表わす)は、20〜80%
の範囲にあることが確認された。
【0064】[参考例1〜6]酸化亜鉛焼結体のアニー
ル温度と酸化ビスマス中の体心立方晶の酸化ビスマスの
割合および前記焼結体を用いた酸化亜鉛電圧非直線抵抗
体の寿命との関係を調べた。
【0065】原料としては実施例1と同様に標準品を用
い、焼成雰囲気を変え、アニールを大気中または酸素中
でその温度を変えて行ったほかは、実施例1と同様に行
い、酸化亜鉛焼結体をえた。アニール温度を変えること
により、酸化ビスマス中の体心立方晶(γ−酸化ビスマ
ス)の割合が変化するが、その割合はX線回折によって
調べることができる。すなわち酸化亜鉛焼結体の2θ=
32.55〜33.55°における積分強度を用い、700℃におけ
るアニールでは完全に体心立方晶の酸化ビスマスになっ
ているとして、700℃でアニールした際の積分強度との
比の百分率(積分強度(各試験温度)/積分強度(700
℃アニール時)×100)により、体心立方晶の割合(γ
化率)を計算した。なお、前記γ化率は焼成雰囲気によ
る差はなく、アニールの温度にのみ依存する。
【0066】表5に、各実施例および比較例における原
料中のAl3+添加量、製造条件、焼結体の密度とγ化率
を示し、図2にはアニール後のX線回折図を示す。
【0067】
【表5】 つぎに、前記γ化率の酸化亜鉛焼結体と抵抗分もれ電流
との関係を図3に示すが、図3からわかるように、γ化
率が20〜80%の範囲内である参考例3、4および6
では、抵抗分もれ電流(初期値との比率)が、数百時間
後でもほぼ一定値を保ち、長寿命であることがわかる。
なお、抵抗分もれ電流の測定は実施例1と同様に行っ
た。
【0068】[参考例7〜11]原料成形体を焼成する
際の酸素濃度とえられた酸化亜鉛焼結体の電気的特性と
の関係を調べた。
【0069】原料として実施例1と同様のものを用い、
Al3+の添加量を0.004mol%とし、成形体を焼成する際
の酸素濃度を変化させたほかは、実施例1と同様にして
酸化亜鉛焼結体をえた。アニールは行わなかった。
【0070】原料のAl3+添加量、製造条件および焼結
体の密度を表6に示す。
【0071】
【表6】 また、焼成時の酸素濃度とえられた酸化亜鉛焼成体の電
気的特性との関係を図4に示す。
【0072】図4からわかるように、酸素濃度が増加す
るにしたがい、V1mA/V10μA、V2.5KA/V10μAの値
が減少し、VH/VL(平坦率)が良好となり、酸素濃度
が50vol%以上では、とくにV1mA/V10μAの減少率が
大きくなり、低電流側の平坦性が改良される。酸素中に
おいてアニールを行った後も同様の傾向を示す。すでに
述べたように、酸素はとりわけショットキバリアの性質
に大きな影響を与えるため、この効率が明確になる50vo
l%を下限とした。
【0073】[実施例2および比較例4〜11]アルミ
ニウムイオンの量とそれに合わせて合計が100mol
%になるように酸化亜鉛の量を変え、焼成およびアニー
ルの雰囲気を変えたほかは、実施例1と同様にして酸化
亜鉛焼結体を得、その電気的特性を測定した。原料のA
l3+添加量、製造条件および焼結体の密度とγ化率を表
7に示す。
【0074】なお、焼成およびアニールの温度条件は実
施例1および比較例1〜3と同じである。
【0075】
【表7】 本実施例および比較例でアニールの前にえられた酸化亜
鉛焼結体の電気的特性を図5〜8に、アニールしたのち
の酸化亜鉛焼結体の電気的特性を図9〜13に示す。
【0076】まず、アニール処理前の酸化亜鉛焼結体の
電気的特性について述べる。Al3+の添加はその原理か
らみれば、酸化亜鉛粒子自体の抵抗値をさげるのに有効
であると述べてきたが、図5はそのVH値自体のAl3+
添加量に対する変化を示す。Al3+量の増加と共にVH
は減じ、また高酸素濃度に対し、この値自体はやや高く
なる。酸素の高濃度化は粒子抵抗増大を促す可能性があ
る。
【0077】V2.5KA/V1mA、V2.5KA/V10μA、V
1mA/V10μAの値を同様にAl3+添加量に対しプロット
したのが図6、図7、図8であり、3者のグラフの検討
を行うことから、つぎのことが結論しうる。すなわち図
8でVS/VL(V1mA/V10μA)値が酸素中で焼成した
もので著しく小さくなるのがわかる。図5、図8の比較
検討より図6、図7に示されるこれらの両者の比はとく
に酸素中での低電流値を考慮した図7のV2.5KA/V
10μAで著しく小さく、Al3+添加量が0.01mol%で最小
値を示すに至るが、空気中で最小となる0.002〜0.004mo
l%とは明らかに量的に異なり、ややAl3+の添加量が
高い側にシフトすることが見てとれる。酸素中焼成と、
Al3+添加量のより詳細の検討から、V2.5KA/V10μA
の値を小さくするAl3+添加量範囲は、0.005〜0.02mol
%であった。この傾向はアニール後においても同様であ
った。とくに実施例および本比較例に関しては、つぎに
述べる高純度材料の比較という視点から、アルカリ濃度
が著しく少ない材料系でもV2.5KA/V10μAの値の範囲
は確認している。
【0078】[参考例12〜15]Al3+の効果は、酸
化亜鉛の抵抗を小さくする効果があり、逆にIa族のよ
うなアルカリ金属(Li+、Na+、K+など)の添加は
抵抗値を大きくする。Al3+添加量は全体的にみれば極
めて少ないため、原料に含まれるIa族(とりわけNa
+)がAl3+の効果を低減するのではないかと考え、工
業用原料(標準品)を使用したばあい(全Na+の分析
値は合計で0.0001〜0.003mol%範囲(本比較例では0.00
1mol%程度であった)と4N以上の原料(ただしCr2
3、MnCO3については3Nup)を使用したばあい
(0.0003mol%)の特性比較を実施した。Al3+添加量
として効果がより明確化することを期待して通常使用す
る0.004mol%のものを使用した。
【0079】アニールを行わず、焼成を酸素中または大
気中で行った他は実施例1と同様にした。
【0080】原料中のAl3+添加量、Ia族をNa+
換算した全Na+含有量、製造条件を表8に、焼結体の
密度および電気的特性を表9に示した。
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】 いずれも高純度品の酸素中焼成品の方が望ましい結果
(値が小さい)をえた。この最大要因はNa+等のアル
カリ金属をできるだけ少なくし、Al3+によるZnO粒
子の低抵抗化に有効であったためだと思われる。また原
料不純物中におけるNa+量を小さくしたためZnOの
抵抗値が安定し、VH値が再現的になり平坦性の再現性
も改良される効果もあった。
【0083】なお標準品中、、Na+の量が多い原料
は、Bi23(210ppm)、Co34(300ppm)、Cr2
3(500ppm)、SiO2(100ppm)であり、最も使用量
として多いZnO自体の高純度化も望まれる。また、0.
01mol%Al3+に増量したもの、アニールしたものなど
についても高純度品の方が望ましい特性を示したのはい
うまでもない。
【0084】
【発明の効果】本発明の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体は、
従来のものと比較して、アニール実施後であってもVH
/VL(平坦率)が、1.7〜1.8と小さく、その寿命に対
応する電流の経時変化も極めて安定なものであり、すぐ
れた特気的特性を有する。
【0085】また、本発明の製法は、その製法により前
記のすぐれた電気的特性を有する酸化亜鉛電圧非直線抵
抗体がえられるという効果を奏する。
【0086】したがって、本発明の酸化亜鉛鉛電圧非直
線抵抗体は、UHV(1100KV)送電などにも充分使用可
能であり、高性能避雷器への道を開くものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1〜3の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図2】参考例1〜6でえられた酸化亜鉛電圧焼結体の
X線回折図である。
【図3】参考例1〜6の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の電
気的特性を示すグラフである。
【図4】参考例7〜11の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の電
気的特性を示すグラフである。
【図5】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図6】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図7】実施例2および比較例〜11の酸化亜鉛電圧非直
線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図8】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図9】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧非
直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図10】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧
非直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図11】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧
非直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図12】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧
非直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図13】実施例2および比較例4〜11の酸化亜鉛電圧
非直線抵抗体の電気的特性を示すグラフである。
【図14】従来の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の構造を示
す断面図である。
【図15】従来の酸化亜鉛焼結体の微細構造を模式的に
示す説明図である。
【図16】従来の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の電流電圧
特性を模式的に示すグラフである。
【図17】従来の酸化亜鉛電圧非直線抵抗体のもれ電流
の経時変化を模式的に示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 小林 正洋 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−18602(JP,A) 特開 昭60−4202(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛、アルミニウムイオンおよび酸
    化ビスマスを含む酸化亜鉛電圧非直線抵抗体であって、
    酸化亜鉛を主成分とし、前記アルミニウムイオンを0.
    01〜0.02mol%添加してなり、酸化ビスマスが
    0.1〜5mol%添加されかつ前記酸化ビスマスの2
    0〜80%が体心立方晶であり、含まれるIa族をNa
    に換算した全Na 量が0.0003mol%以下で
    あることを特徴とする酸化亜鉛電圧非直線抵抗体。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス及
    びアルミニウムイオンを添加せしめた原料粉末を用いて
    成形体を作製する工程、前記成形体を50vol%以上
    の酸素を含むガス雰囲気中で1000〜1300℃で焼
    成した後室温まで冷却する工程、前記焼成体を50vo
    l%以上の酸素を含むガス雰囲気中で500〜650℃
    の温度でアニールする工程、を包含することを特徴とす
    る酸化亜鉛電圧非直線抵抗体の製造方法。
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