JP3245804B2 - 乾式二成分系現像剤 - Google Patents

乾式二成分系現像剤

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JP3245804B2 JP17240893A JP17240893A JP3245804B2 JP 3245804 B2 JP3245804 B2 JP 3245804B2 JP 17240893 A JP17240893 A JP 17240893A JP 17240893 A JP17240893 A JP 17240893A JP 3245804 B2 JP3245804 B2 JP 3245804B2
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秀文 郷原
賢 望月
文浩 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機、レーザ
ービームプリンタ等のいわゆるカールソンプロセスを応
用した画像形成装置に使用されるキャリア及びトナーか
らなる乾式二成分系現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法あるいは静電記録法では感光
体あるいは静電記録体に形成された静電潜像は現像剤で
顕像化され、そのトナー像を転写紙に転写した後、定着
して複写物が得られる。こうした方法では、現像剤とし
て一般にキャリア及びトナーからなる乾式二成分系現像
剤が用いられている。乾式二成分系現像剤では現像装置
内での攪拌によってキャリアとトナーとの間に摩擦帯電
を生じさせ、トナーに静電潜像と逆極性の電荷を付与し
て潜像に付着させ現像が行われる。また、現像装置内に
最初に使用される現像剤はトナーとキャリアとを所定比
率で配合したものでスタート現像剤又は初期現像剤と呼
ばれている。この初期現像剤を構成するトナーやキャリ
アは、近年、高画質化と共に高機能化が要求され、殊に
トナーについては小粒径化が進み、加えて、現像剤の性
能の大部分を示す帯電量を中心に画質向上の為、これら
トナーとキャリアとの攪拌混合条件を見直す試みがなさ
れている(特開平4−24651号公報)。また、長時
間の使用や使用環境が変化しても帯電量の安定した乾式
二成分系現像剤を得るための手段も提案されている(特
開昭62−295067号公報)。
【0003】すなわち、特開平4−24651号公報で
は、初期現像剤の製造において、キャリアとトナーとを
攪拌混合により帯電量を飽和させた後、更に攪拌混合を
続けて初期現像剤の帯電量を飽和帯電量の65〜90%
に調整することによって、画像形成初期から画像安定期
を通じて安定した画像を形成できる配慮がなされてい
る。特開昭62−295067号公報ではキャリア及び
/又はトナーを調湿処理することによって、キャリアと
トナーとを混合する際の環境が変化しても、また現像剤
の長時間使用によっても、帯電量が安定している乃至は
変化の少ない乾式二成分系現像剤を提供している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
乾式二成分系現像剤にあっては、画像形成初期から画像
形成安定期までの実際の画質上の問題点が多く、殊に画
像形成初期においては、転写性、定着性、カブリやトナ
ー飛散の発生などで画像が不安定である問題があった。
本発明の目的は、画像形成初期から画像形成安定期を通
じて常に安定して画像を形成できる乾式二成分系現像剤
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はキャリア及びト
ナーからなる乾式二成分系現像剤において、補給トナー
の形状係数が55〜85%であり、また、初期現像剤の
トナーの形状係数が該補給トナーの形状係数より5〜1
0%高くなっていることを特徴としている。そして、こ
の初期現像剤のトナーは、その結着樹脂のガラス転移温
度−30℃から+10℃までの範囲でキャリアとトナー
との攪拌混合して得られたものが望ましい。本発明にお
けるトナーの「形状係数」とは次のように定義されるも
のである。 分母の“粒子の比表面積”は、空気透過式比表面積測定
装置(三協電業社製WTY−2)で測定される。この測
定はサンプルを測定セルに充填し空気を透過させ、その
ときの圧力損失をもとに粉体の比表面積を求める方法で
あるが、比表面積はセルに充填したトナー層の空隙率に
依存する。ここでは空隙率50%に統一して比表面積を
求めた。また、分子の“粒子と同じ体積を有する球の比
表面積”はコールターカウンター(RTA=II)で測定
される。
【0006】トナーの形状係数は、つまり粒子の球形度
を示しており、これはトナーの製法により決まる。気流
式粉砕等により衝突板にトナー混練物を衝突させる方式
をとると形状係数は小さくなり、例えば川崎重工社製ク
リプトロン粉砕装置等の機械式微粉砕をおこなったり、
粉砕後に熱風処理を施したり、高速気流中衝撃法により
処理すると比較的大きい形状係数のトナーが得られる。
また、重合法により製造すればほぼ真球のトナーが得ら
れる。
【0007】続いて、トナーの材料及びキャリアの粒子
について説明する。 (1)トナー材料の結着樹脂としては、ポリスチレン、
クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチ
レン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置
換体を含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、
ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニール樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン
樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラールなどがあげ
られ、特に好ましく用いられるのはポリエステル系又は
スチレン系樹脂である。
【0008】(2)トナー材料の着色材としては、 ブラック用着色材の例: カーボンブラック スピリットブラック アニリンブラック(C.I.Pigment Brack 1) イエロー用着色材の例: C.I.Pigment Yellow 1 Symuler Fast Yellow GH(大日
本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Yellow 3 Symuler Fast Yellow 10GH(大
日本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Yellow 12 Symuler Fast Yellow GF(大日
本インキ化学工業社製) イエロー 152 (有本化学社製) ピグメントイエロー GRT (山陽色素社製) スミカプリントイエロー ST-0(住友化学社製) ベンジジンイエロー 1316 (野間化学社製) セイカファストイエロー 2300(大日精化社製) リオノールイエロー GRT (東洋インキ社製) C.I.Pigment Yellow 13 Symuler Fast Yellow GRF(大日
本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Yellow 14 Symuler Fast Yellow 5GR(大日
本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Yellow 17 Symuler Fast Yellow 8GR(大日
本インキ化学工業社製) マゼンタ用着色材の例: C.I.Pigment Red 81 Symulex Rhodamine Y Tanex F(大
日本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Red 122 C.I.Pigment Red 57 Symuler Brill Carmine 6B (大日本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Red 22 Symuler Fast Brill Scarlet BG
(大日本インキ化学工業社製) C.I.Pigment Red 21 Sanyo Fast Red GR
(山陽色素社製) C.I.Pigment Red 18 Sanyo Toluidine Maroon Medium
(山陽色素社製) C.I.Pigment Red 114 Symuler Fast Carmine BS(大日本
インキ化学工業社製) C.I.Pigment Red 112 Symuler Fast Red FGR(大日本イ
ンキ化学工業社製) C.I.Pigment Red 5 Symuler Fast Carmine FB(大日本
インキ化学工業社製) シアン用着色材の例: C.I.Pigment Blue 15 Fastogen Blue (大日本インキ
化学工業社製) Chramofine SR (大日精化社製) C.I.Pigment Blue 16 Sumitone Cyanine Blue LG
(住友化学社製) C.I.Pigment Green 7 Phthalocyanine Green (東
洋インキ社製) 36 Cyanine Green 2YL (東洋インキ社製) C.I.Pigment Blue 15:3 Cyanine Blue GGK (日本ピ
グメント社製) などがあげられる。トナー中における着色材の量は、結
着樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部より好
ましくは0.1〜9重量部が適当である。
【0009】(3)トナー中には電荷制御剤が一般に含
有されており、具体的にはニグロシン染料、含クロム錯
体、第4級アンモニウム塩等が用いられ、これらはトナ
ー粒子の極性により使いわけられる。カラートナーの場
合は、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のも
のが好ましく、例えばサリチル酸金属塩又はサリチル酸
誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント化学社
製)などが例示できる。電荷制御剤量は結着樹脂100
重量部に対して0.1〜10重量部より好ましくは0.
2〜7重量部が適当である。
【0010】(4)また、得られたトナー粒子には、流
動性付与剤を添加(内添、外添のいずれでもよいが外添
の方が望ましい)してもよい。流動性付与剤としては、
シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、フェライ
ト、マグネタイト等の金属酸化物の微粒子及びそれら微
粒子をシランカップリング剤、チタネートカップリング
剤、ジルコアルミネート、四級化アンモニウム塩、脂肪
酸、脂肪酸金属塩、フッ素系活性剤、溶剤、ポリマー等
の処理剤によって表面処理または被覆したもの、ステア
リン酸、スタアリン酸亜鉛等の脂肪酸またはその金属塩
の微粒子、及びそれら微粒子を前記処理剤により表面処
理したもの、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、
ポリフッ化ビニリデン等のポリマー微粒子、及びそれら
微粒子を前記処理剤で表面処理または被覆したものが用
いられる。これら流動性付与剤の平均粒径は0.01〜
3μmの範囲のものが使用される。これら流動性付与剤
の添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.1〜
7.0重量部、特に0.2〜5.0重量部の範囲が好ま
しい。トナー粒子と流動性付与剤との混合方法は、粉体
を流動状態で気流又は機械力などにより高速運動させ、
実質的に粉砕を起こさないように行なう。混合機として
は、高速流動型の混合機、例えばヘンシェルミキサー、
UMミキサー等である。
【0011】本発明に係るトナーを製造する方法として
は、種々の公知の方法、またはそれらを組み合わせた方
法により製造することができる。例えば、混練粉砕法で
は、結着樹脂とカーボンブラックなどの着色材および必
要とされる添加剤を乾式混練し、エクストルーダー又は
二本ロール、三本ロール等にて加熱溶融混練し、冷却固
化後、ジェットミルなどの粉砕機にて粉砕し、気流分級
機により分級してトナーが得られる。また、懸濁重合法
や非水分散重合法により、モノマーと着色剤、添加剤か
ら直接トナーを製造することも可能である。
【0012】一方、キャリアはキャリア芯材に離型性樹
脂が被覆されているのが一般的である。キャリア芯材の
例としては、鉄粉、酸化処理鉄粉、フェライト、ニッケ
ル等の磁性体が使用できる。芯物質の粒径は20〜11
0μm、好ましくは30〜90μm程度が適当である。
【0013】キャリアコーティング用の離型性樹脂とし
ては、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、及びクロロスル
ホン化ポリエチレン;ポリビニル及びポリビニリデン系
樹脂、例えばポリスチレン、アクリル樹脂(例えばポリ
メチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリ
ビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン;塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重
合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリ
コン樹脂のようなシリコン樹脂又はその変性品(例えば
アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等による変性品);弗素樹脂、例えばポリ
テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビ
ニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリアミ
ド;ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレー
ト;ポリウレタン;ポリカーホネート;アミノ樹脂、例
えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂等が挙
げられる。中でもスペントトナーのキャリアへの付着防
止の点で好ましいのは、アクリル樹脂、シリコン樹脂又
はその変性品、弗素樹脂、特にシリコン樹脂又はその変
性品である。なお、シリコン樹脂(但しストレートシリ
コーン樹脂)の市販品としては信越化学社製のKR27
1、KR255、KR251、トーレシリコーン社製の
SR2400、SR2406等があり、また変性シリコ
ーン樹脂としては信越化学社製のKR206(アルキッ
ド樹脂変性品)、KR3083(アクリル樹脂変性
品)、ES1001N(エポキシ樹脂変性品)、トーレ
シリコーン社製のSR2115(エポキシ樹脂変性
品)、SR2110(アルキッド樹脂変性品)等があ
る。離型性樹脂の使用量はキャリア芯材100重量部当
り0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部
が適当である。
【0014】キャリア被覆層には、導電性物質を添加し
ておくこともできる。 (イ)白色系導電材の例: ECT−52 (TiO2系) チタン工業社製 KV400 (TiO2系) チタン工業社製 ECR−72 (TiO2系) チタン工業社製 ECTR−82 (TiO2系) チタン工業社製 500W (TiO2系) 石原産業社製 300W (TiO2系) 石原産業社製 S−1 (TiO2系) 石原産業社製 W−1 (SnO2系) 三菱金属社製 23K (ZnO) 白水化学社製 導電性亜鉛華No.1 (ZnO) 本荘ケミカル社製 導電性亜鉛華No.2 (ZnO) 本荘ケミカル社製 W−10 (TiO2系) 三菱金属社製 テントールWK−100 (導電性繊維) 大塚化学社製 テントールWK−200 (導電性繊維) 大塚化学社製 テントールWK−300 (導電性繊維) 大塚化学社製 MEC300 (SnO2系) 帝国化工社製 MEC500 (SnO2系) 帝国化工社製 (ロ)カーボンの例: Black Pearls 2000, VULCANXC-72 (キャボット社製) ケッチェンblack EC.DJ500, ケッチェンblackEC.DJ600
( ライオンアクゾ社製) デンカblack粒状、デンカblack粉状 (電気化学工
業社製) CONDUCTEX975, CONDUCTEX SC (コロンビア
カーボン社製) などがあげられる。
【0015】導電性物質の量は例えばシリコン樹脂10
0重量部に対して0.05〜70重量部より好ましくは
0.1〜50重量部であり、また必要に応じて被覆層の
接着力向上の為に、更には導電性物質の分散性向上の為
に、シランカップリング剤を前記被覆層に添加してもよ
い。被覆層の形成は従来の同様、キャリア粒子表面に噴
霧法、浸漬法等の手段で塗布することができる。
【0016】本発明に係るトナーの製造法は先に触れた
とおりであるが、その際注意されることは、初期現像剤
のトナーの形状係数を補給トナーの形状係数(55〜8
5%)より5〜10%高くなるように作成しておくこと
である。これは、一旦トナーを製造した後、このトナー
とキャリアとを該トナーの結着樹脂のガラス転移温度
(Tg)−30℃〜+10℃の範囲内で混合することで
得ることができる。
【0017】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0018】実施例1 結着樹脂(ポリエステル樹脂、Tg=62℃) 100重量部 電荷制御剤(サリチル酸亜鉛) 4重量部 着色材(カーボンブラック) 6重量部 からなる混合物をブレンダーで充分混合した後、120
〜140℃に熱した2本ロールによって溶融混練した。
混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェッ
ト気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級機を用いて
体積平均粒径が約8μmの母体トナーを得た。さらに、
シリカ微粉末を母体トナー100重量部に対し1.0重
量部添加しミキサーで混合してトナー(形状係数:58
%)とした。これの濃度(マクベス濃度計で測定、以下
同じ)は1.24であった。一方、キャリア被覆材とし
て下記処方によりコーティング液を調製した。 シリコーン樹脂液(固形分20%) 300重量部 トルエン 1500重量部 回転円板型流動層粒子コーティング装置に平均粒径約5
0μmのフェライトキャリア500重量部を入れ流動さ
せながら上記処方のコーティング液を80℃の加熱下に
散布し、塗布を行なった塗布物をコーティング装置によ
り取り出し、恒温槽に入れ200℃で2時間加熱してシ
リコーン膜の硬化を行なってキャリアを作成した。
【0019】続いて、前記のトナー5重量部とキャリア
95重量部とを32℃の雰囲気で混合して乾式二成分系
現像剤(初期現像剤)を調製した。この時のトナーの形
状係数は67%であった。また、濃度は1.35であっ
た。キャリアとトナーとの分離はサイクロン吸引装置を
用いた。この現像剤をリコー社製の普通紙複写機に入れ
て画像出しを行なったところ、問題となる画像形成初期
(0枚〜2000枚)から画像形成安定期までの画像差
は見られず、転写性、定着性も良く、ガブリやトナー飛
散の発生も見られなかった。更に、画像形成安定期に入
ってから前記の形状係数58%のトナーを追加しながら
画像出しを行なったところ、連続して良質のコピーが得
られた。
【0020】実施例2 実施例1と同一処方の混練物を自然放冷後、カッターミ
ルで粗粉砕し、川崎重工社製のクリプトロン粉砕装置を
用いて微粉砕後、風力分級機を用いて体積平均粒径約8
μmの母体トナーを得た。さらにこの母体トナー100
重量部に対してシリカ微粉末1.0重量部を添加しミキ
サーで混合してトナー(形状係数78%)とした。この
濃度は1.40であった。一方、実施例1と同じキャリ
アを用意した。
【0021】続いて、前記のトナー5重量部とキャリア
95重量部とを32℃の雰囲気で混合して乾式二成分系
現像剤(初期現像剤)を調製した。この時のトナーの形
状係数は87%であった。また、濃度は1.56であっ
た。キャリアとトナーとの分離は実施例1と同じ方法に
よった。この二成分系現像剤を用いて実施例1と同様に
して画像出しを行なったところ、同じような結果が得ら
れた。
【0022】実施例3 キャリア及びトナーともに実施例1と同じものを用意し
た。これらのトナー5重量部とキャリア95重量部とを
70℃の雰囲気で混合して乾式二成分系現像剤(初期現
像剤)を調製した。この時のトナーの形状係数は67%
であった。また、濃度は1.32であった。キャリアと
トナーとの分離は実施例1と同じ方法によった。この二
成分系現像剤を用いて実施例1と同様にして画像出しを
行なったところ、同じような結果が得られた。
【0023】実施例4 キャリア及びトナーともに実施例1と同じものを用意し
た。これらのトナー5重量部とキャリア95重量部とを
70℃の雰囲気で混合して乾式二成分系現像剤(初期現
像剤)を調製した。この時のトナーの形状係数は85%
でった。また、濃度は1.50であった。キャリアとト
ナーとの分離は実施例1と同じ方法によった。この二成
分系現像剤を用いて実施例1と同様にして画像出しを行
なったところ、同じような結果が得られた。
【0024】比較例1 トナーは実施例1と同一処方により調製したもの(ただ
し、トナーの形状係数は50%であり、濃度は1.10
である)、また、キャリアは実施例1とまったく同じも
のを用意した。これらのトナー5重量部とキャリア95
重量部とを27℃の雰囲気で混合して乾式二成分系現像
剤(初期現像剤)を調製した。この時のトナーの形状係
数は57%であった。また、濃度は1.21であった。
キャリアとトナーとの分離は実施例1と同じ方法によっ
た。この二成分系現像剤を用いて実施例1と同様にして
画像出しを行なったところ、問題となる画像形成初期に
は転写性、定着性に差がみられなかったが、初期の段階
からカブリやトナー飛散の発生が見られた。
【0025】比較例2 キャリア及びトナーとも実施例1と同じものを用意し
た。これらのトナー5重量部とキャリア95重量部とを
80℃の雰囲気で混合して乾式二成分系現像剤(初期現
像剤)を調製した。この時のトナーの形状係数は58%
であった。また、濃度は1.25であった。キャリアと
トナーとの分離は実施例1と同じ方法によった。なお、
一部のトナーは溶融しているのが認められた。この二成
分系現像剤を用いて実施例1と同様にして画像出しを行
なったところ、全体的に画像濃度が低く、加えてカブリ
やトナー飛散の発生がみられた。
【0026】比較例3 トナーは実施例と同一処方により調製したもの(ただ
し、トナーの形状係数は87%であり、濃度は1.56
である)、また、キャリアは実施例1と同じものを用意
した。これらのトナー5重量部とキャリア95重量部と
を27℃の雰囲気で混合して乾式二成分系現像剤(初期
現像剤)を調製した。この時のトナー形状係数は87%
とかわらず、濃度も1.56であった。キャリアとトナ
ーとの分離は実施例1と同じ方法によった。なお、トナ
ーの形状係数をここまで高めるのには製造時間が通常よ
り多くかかった。この二成分系現像剤を用いて実施例1
と同様にして画像出しを行なったところ、定着性は実施
例1と同程度であったが、カブリやトナー飛散の発生が
みられた。
【0027】比較例4 トナーは比較例3と同じもの、及びキャリアは実施例1
と同じものをそれぞれ用意した。これらのトナー5重量
部とキャリ95重量部とを27℃の雰囲気で混合して乾
式二成分系現像剤(初期現像剤)を調製した。この時、
一部のトナーは溶融しているのが認められた。この二成
分系現像剤を用いて実施例1と同様にして画像出しを行
なったところ、全体的に画像濃度が低下したものとなっ
た。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、初期現像剤中
のトナー形状(球形度)を初期から規定しておくこと
で、現像能力、流動性、転写性の良好な乾式二成分系現
像剤が得られる。請求項2の発明によれば、カブリやト
ナー飛散が生じることなく良質の複写物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 千春 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平6−67522(JP,A) 特開 平4−220666(JP,A) 特開 平1−185653(JP,A) 特開 平1−172972(JP,A) 特開 昭61−61627(JP,A) 特開 昭63−249155(JP,A) 特開 平3−110570(JP,A) 特開 平2−213856(JP,A) 特開 平4−24651(JP,A) 特開 昭59−220765(JP,A) 特開 平1−225961(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリア及びトナーからなる乾式二成分
    系現像剤において、補給トナーの形状係数が55〜85
    %であり、また、初期現像剤のトナーの形状係数が該補
    給トナーの形状係数より5〜10%高くなっていること
    を特徴とする乾式二成分系現像剤。
  2. 【請求項2】 前記初期現像剤のトナーは、その結着樹
    脂のガラス転移温度−30℃から+10℃までの範囲で
    キャリアとトナーとの攪拌混合により得られたものであ
    る請求項1記載の乾式二成分系現像剤。
JP17240893A 1993-06-18 1993-06-18 乾式二成分系現像剤 Expired - Lifetime JP3245804B2 (ja)

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