JP4812822B2 - 静電潜像のカラー現像方法及び現像装置並びに現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電印刷法などに用いられる静電潜像現像用カラー現像方法および現像装置に関する。
これまでの電子写真法による複写物は一般に単色であったが、近時はカラー複写物の要求ないし需要が高まってきている。そして現在のところ、良質のカラー複写物を得るための現像剤については、一般にキャリア及び小粒径のトナーからなる乾式二成分系カラー現像剤を用いることが主流となっている。
ところで、乾式二成分系カラー現像剤にあっては、小粒径化したトナーはトナー1個当たりの帯電量(以下「Q/M」ということがある)が小さくなるので現像スリーブの回転に伴なって、トナーが現像器内に飛散し易くなる。また、それに伴ない像担持体上へのトナー飛散が著しくなり、コピー上に地汚れとして現れ、コピー品質を低下させる。特に、カラー現像剤はモノクロ現像剤と比べてトナー濃度が高めでないと迫力のある画像とならないといわれている。従って、トナー濃度は十分高く設定して使用されているのが現状である。だが、それによってトナー濃度が高くなる分だけトナー飛散に対しては不利となる。このトナー飛散に対して今迄十分な対策がとられていなかった。乾式二成分系カラー現像装置においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色現像剤のうち、ブラック現像剤において着色剤として一般に用いられているカーボンブラックは導電性物質であり、電気抵抗が低く、トナー中に分散・含有せしめた場合には、トナー自身の導電性が高まるため、帯電性が低下し、地汚れやトナー飛散が生じやすくなるといった問題点がある。さらに、4色現像剤の中でブラック現像剤の使用量が顕著に多いため、上記のトナー飛散に関する課題もブラックトナーの飛散が特に大きな問題となっている。
こうした問題に対してトナー中に磁性体微粒子を含有させること(特許文献1、特許文献2)などや、各色トナー中の磁性体の色を各色トナーの着色剤色と同じ色に合せて、色特性を変化させない(色相ずれを生じない)ようにすること(特許文献3)や、トナー粒径又はキャリア粒径を規定すること(特許文献4、特許文献5)等が提案されている。
特開平2−22673号公報 特開平2−87158号公報 特開平9−138527号公報 特開平2−877号公報 特開平2−207275号公報
これら提案されている乾式二成分系カラー現像方法及び装置を用いても前記技術課題を全て解決したカラーコピーは得られない。従って、本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解決し、特に多数枚の画像面積の大きい画像の連続出力においても、地汚れやトナー飛散が生じず、流動性に優れ、フィルミング等の発生が少なく、さらに、小粒径のトナーを用いた場合においても、長期にわたり安定したカラー画像品質を得ることができる乾式二成分系カラー現像方法および装置を提供するものである。
本発明者らは、トナー中に磁性体を含有させ着色させたことで、現像スリーブ内の磁石により現像スリーブが回転させられる時、トナー中の磁性体が現像スリーブ内の磁石により束縛を受けて、トナー飛散を防止させるとともに、トナー中の磁性体による色特性の変化を生じさせない(色相ずれを生じない)ようにすれば、良質のカラーコピーが得られることを確かめた。さらに、着色磁性体以外の従来の着色剤を用いたトナーに比べてトナー比重を大きくし、キャリアとトナーの比重差を小さくすることによりキャリアとトナーの攪拌効率を向上させ、トナーの帯電の立ち上がりを早くし、かつ帯電状態を安定させるとともに、重力による束縛を受けてトナー飛散を防止させることができることを見出した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
本発明によれば、(1)潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像化する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくとも有するカラー画像形成方法および装置に用いられる現像方法および装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーを含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であること、(2)潜像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体上に一次転写し、ついで転写材上に二次転写する中間転写方式のカラー画像形成方法および装置に用いられる現像方法および装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であること、
を満足することにより、特に多数枚の画像面積の大きい画像の連続出力においても、地汚れやトナー飛散が生じず、流動性に優れ、フィルミング等の発生が少なく、さらに、小粒径のトナーを用いた場合においても、長期にわたり安定したカラー画像品質を得ることができることを見出し、本発明に至った。
本発明によれば、特に多数枚の画像面積の大きい画像の連続出力においても、地汚れやトナー飛散が生じず、流動性に優れ、フィルミング等の発生が少なく、さらに、小粒径のトナーを用いた場合においても、長期にわたり安定したカラー画像品質を得ることができるカラー現像方法および装置が提供される。
本発明の乾式二成分系カラー現像剤は、前述のとおり、トナーには着色磁性体を含有させるようにしてある。着色磁性体を採用したことにより、非磁性体着色剤を用いて着色した場合に比べてトナーの比重を大きくし、現像スリーブのトナーは現像スリーブ内の磁石により束縛を受けて、トナー飛散が防止されるとともに、トナー本来の色を変化させることがないため、高画質のコピー画像が得られるようになる。さらに、磁性体以外の従来の着色剤を用いたトナーに比べてトナー比重を大きくし、キャリアとトナーの比重差を小さくすることによりキャリアとトナーの攪拌効率を向上させ、トナーの帯電の立ち上がりを早くし、かつ帯電状態を安定させるとともに、重力による束縛を受けてトナー飛散を防止させることができる。
特に、従来のブラックトナーでは、黒色を呈するために、着色剤としてカーボンブラックが主に使用されている。このカーボンブラックは導電性物質であり、また高誘電体であるので、トナー中に分散・含有せしめた場合には、トナー自身の導電性が高まり、抵抗が低下する。このため、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーのうち最も地汚れやトナーの飛散が生じやすく、また、外部の電界に対して、電荷注入・電荷放出などの影響をより受け易くなる。この結果、経時での帯電性が低下し、耐久性が低下しやすく、さらに、転写性も劣る傾向がある。
また、カーボンブラックは、通常アグロメレートと呼ばれる二次凝集体を形成しており、この凝集体を一次粒子にまで均一に分散させる必要があるが、実際は、一次粒子にまで分散させることは困難であり、通常は、アグリゲートと呼ばれる一次凝集体あるいはそれに近い状態でトナー中に存在しているにすぎない。そのため、分散性が必ずしも十分であるとは言い難く、これにより、帯電量が不均一となりやすく、地汚れやトナー飛散を生じやすい傾向がある。したがって、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーのうち、特にブラックトナーにおいてカーボンブラック等の従来の着色剤に変えてブラック磁性体を用いることが効果的である。
上記の効果を得るためにはトナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつトナーの真比重が1.33〜1.46g/cm3であることが望ましい。トナーの飽和磁化値が0.17emu/g未満の場合には、トナーが現像スリーブ内の磁石によりうける束縛の力が小さいため、上記のトナー飛散防止効果が得られず、トナーの飽和磁化値が6.25emu/gを超える場合には、トナーが現像スリーブ内の磁石により受ける束縛力が大き過ぎるため、像担持体へのトナーの現像量が小さくなり、画像濃度の低下が生じる。
また、トナーの真比重が1.33g/cm3未満の場合には、トナーとキャリアとの比重差が大きくなるためキャリアとトナーの攪拌効率が低下し、トナーの帯電の立ち上がりの改善および帯電状態の安定化効果が得られない。さらに、トナーにかかる重力が小さくなり、重力の束縛によるトナー飛散防止効果も得られない。トナーの真比重が1.46g/cm3を超える場合には、単位面積に所定画像濃度のベタ画像を得るに要するトナー重量が大きくなる。そのため、コストが高くなる。他、トナー中の樹脂含有率が低くなるため、樹脂に由来するトナー性能であるトナーの紙への定着強度が低下し、定着後の画像からトナーが剥離し画像の乱れ、にじみ等画質の悪化が発生する。
また、トナーの電気特性の点から、トナーの誘電体損については2.5×10-3〜7.5×10-3、好ましくは2.5×10-3〜5×10-3となるよう、トナーの混練条件、磁性体の含有量、磁性体の粒径を変えることにより調節することが望ましい。誘電体損をこの範囲内とすることにより、トナー中での着色磁性体等の分散状態が均一で、しかも微分散された状態となり、トナーの帯電量分布が一定の狭い範囲に制御され優れた電荷保持性能および帯電安定性が得られる。磁性トナーの場合には磁性粉の比抵抗が低いため磁性粉の含有量が増加するとトナーの電気抵抗は急激に低下し誘電体損の値は大きくなる。この結果トナーの導電性が高くなりトナー帯電量を増加させる事が困難となる。この結果、帯電不良、地汚れ、トナー飛散等が増加する。特に誘電体損が7.5×10-3以より大きい場合にはこの不具合が顕著に表れる。
また、本発明の静電潜像の現像方法及び現像装置に用いるトナーは、残留磁化が4emu/g以下であることが好ましく、特に好ましくは、1emu/g以下である。ここで、トナーの残留磁化が4emu/gを超える場合は、分散性や耐久性が劣る傾向がある。
また、本発明の静電潜像の現像方法及び現像装置に用いるトナーは、保磁力が50Oe以下であることが好ましい。ここで、トナーの保磁力が50Oeを超える場合は、トナー同士の凝集性が強くなり、トナーの流動性が低下する場合がある。
尚、磁気特性の測定には、「磁化測定装置BHU−60」(理研電子製)を用い、ペレット状にした試料に磁界を1kOeまで掃引した際の履歴曲線から飽和磁化、残留磁化および保持力をそれぞれ求めた。
真比重の測定は、空気比較式比重計(ベックマン製MODEL−930)を用いて測定した。
誘電体損は試料トナー3gを厚さ約3mmのペレットに成形し、このペレットを試料として安藤電気社製のTR−10C誘電体損測定器、WBG−9発振器、BDA−9平衡点検出器、SE−30電極を用いて測定した。
本発明に係るトナーは結着樹脂、磁性体、着色剤を主成分とし、必要に応じて、電荷制御剤などが内添され、流動性付与剤などが外添されて製造される。
結着樹脂の具体例としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラールがあげられる。
本発明に用いられる磁性体としては、所要の色を呈する材料を表面に付着処理した感磁性を示すあらゆる材料があげられる。例としてあげればグラファイトを磁性体表面に付着させブラックに着色した鉄、ニッケル、コバルト等の金属、金属酸化物、合金等である。しばしば使用される材料として、四三酸化鉄、三二酸化鉄、コバルト添加酸化鉄、フェライト、マグネタイト、マグヘマタイト、ヘマタイト、ニッケル微粉末等の他、これらにチタン、マンガン、銅、鉛、スズ、アルミニウム、アンチモン、ナトリウム、マグネシウム、珪素、リン、イオウ、カリウム、カルシウム、クロム、コバルト、セレン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、ニッケル、タングステン、バナジウム、亜鉛、塩素、炭素等の化合物を添加したものがある。
本発明においては、磁性体として飽和磁化値20emu/g以下、好ましくは10emu/g以下のものを用いることが望ましく、また真比重は4〜5g/cm3のものを用いることが望ましい。磁性体量はトナーの真比重が1.35〜1.6g/cm3となるよう結着樹脂100重量部に対して、10〜30重量部の割合がよい。磁性体の粒径は一次粒子径として0.01〜1μm、好ましくは0.02〜0.5μmであることが望ましい。磁性体の粒径は電子顕微鏡により測定することができる。
本発明においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック着色剤としては下記のようなものがあげられる。ここで、トナーの着色成分として着色磁性体に着色剤を併用しても良い。
イエロー着色剤の具体例
C.I.Pigment Yellow 1:Symuler Fast Yellow GH (大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 3:Symuler Fast Yellow 10GH(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 12:Symuler Fast Yellow GF (大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 13:Symuler Fast Yellow GRF(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 14:Symuler Fast Yellow 5GR(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 17:Symuler Fast Yellow 8GR(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Yellow 12としてイエロー152 (有本化学社製)
ピグメントイエローGRT (山陽色素社製)
スミカプリントイエローST−O (住友化学社製)
ベンジジンイエロー1316 (野間化学社製)
セイカファストイエロー2300 (大日精化社製)
リオノールイエローGRT(東洋インキ社製)など
マゼンタ着色剤の具体例
C.I.Pigment Red 81:Symuler Rhodamine Y Toner F(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Red 122
C.I.Pigment Red 57:Symuler Brill Carmine LB (大日本インキ社製)
C.I.Pigment Red 22:Symuler Fast Brill Scarlet BG(大日本インキ社製)
C.I.Pigment Red 21:Sanyo Fast Red GR (山陽色素社製)
C.I.Pigment Red 18:Sanyo Tolvidine Mayoon Medium(山陽色素社製)
C.I.Pigment Red 114:Symuler Fast Carmine BS (大日本インキ社製)
C.I.Pigment Red 112:Symuler Fast Red FGR (大日本インキ社製)
C.I.Pigment Red 5:Symuler Fast Carmine FB (大日本インキ社製)
シアン着色剤の具体例
C.I.Pigment Blue 15:Fastogen Blue GS(大日本インキ社製)、
Chromobine SR (日本精社製)
C.I.Pigment Blue 16:Sumitone Cyamine Blue LG(住友化学社製)
C.I.Pigment Green 7:Phthalocyanine Green (東洋インキ社製)
C.I.Pigment Green 36:Cyanine Green 2YL (東洋インキ社製)
C.I.Pigment Blue 15:13:Cyanine GGK (日本ピグメント社製)
ブラック着色剤の具体例
カーボンブラック
スピリットブラック
アニリンブラック(C.I.Pigment Black 1)
着色剤の量は結着樹脂100重量部に対して30重量部以下、より好ましくは15重量部以下が適当である。
電荷制御剤としては、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩等が用いられ、これらはトナー粒子の極性により使い分けする。カラートナーの場合、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のものが好ましく、例えば、サリチル酸金属塩又はサリチル酸誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント社製)などが用いられる。電荷制御剤の量は結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜7重量部が適当である。
流動性付与剤は、必要に応じて、得られたトナー粒子に添加される。流動性付与剤としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、フェライト、マグネタイト等の金属酸化物の微粒子及びそれら微粒子をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコアルミネート、四級化アンモニウム塩、脂肪酸、脂肪酸金属塩、フッ素系活性剤、溶剤、ポリマー等の処理剤によって表面処理または被覆したもの、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸またはその金属塩の微粒子、及びそれら微粒子を前記処理剤により表面処理したもの、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマー微粒子及びそれら微粒子を前記処理剤で表面処理または被覆したものが用いられる。これら流動性付与剤の粒径は0.01〜3μmの範囲のものが使用される。これら流動性付与剤の添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.1〜7.0重量部、特に0.2〜5.0重量部の範囲が好ましい。トナー粒子と流動性付与剤との混合方法は、粉体が流動状態で気流又は機械力などにより高速運動させ、実質的に粉砕を起こさないように行なう。混合機としては、高速流動型の混合機、例えば、ヘンシェルミキサー、UMミキサー等である。
本発明に係るトナーを製造する方法としては、種々の公知の方法、またはそれらを組み合わせた方法により製造することができる。例えば、混練−粉砕法では、バインダーレジンと着色剤、着色磁性体および必要とされる添加剤を乾式混合し、エクストルーダー又は二本ロール、三本ロール等にて加熱溶融混練し、冷却固化後、ジェットミルなどの粉砕機にて粉砕し、気流分級機により分級してトナーが得られる。また、懸濁重合法や非水分散重合法により、モノマーと着色剤、添加剤から直接トナーを製造することも可能である。
トナー粒径の測定は、COULTER COUNTER MODEL TAII型(コールター社製)により、個数分布、体積分布を出力するインターフェイスを接続して100μmのアパチャー(細孔)を用いる。まず、濃度8.5g/LのNaCl電解水溶液に界面活性剤(写真用ドライウェル(富士フィルム株式会社))を加えた中にトナー測定試料を分散させる。前記試料を別の1%NaCl電解液に注入し、アパチャーチューブのアパチャーの両側に電極がおかれている電解液を通して両電極間に電流を流して、この抵抗変化から2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、体積分布と個数分布を算出し、体積平均分布から重量平均粒径を求める。トナー粒径は2.5〜8.5μm、より好ましくは2.5〜8.0μmのものがよい。粒径が8.5μmを超えるとデジタル複写機ではドット再現性がよくない。また、なめらかな階調性が得えられない。粒径が2.5μm未満であると、トナー飛散が著しくなったりキャリア表面を汚染し易くなる。
本発明に係るトナーはそこに含まれている磁性体がシランカップリング剤で予め処理されていることが望ましい。シランカップリング剤は、その分子中に2つ以上の異った反応基をもつ有機ケイ素単量体で、2つの反応基の1つは無機質(ガラス、金属など)と化学結合する反応基(メトキシ基、エトキシ基、シラノール基など)であり、もう一つの反応基は有機材料と化学結合する反応基(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基など)からなるものである。
磁性体の処理方法は特に限定されるものはない。例えば磁性体を前記シランカップリング剤を適当な溶媒に希釈されているビーカの中に浸漬し、よく撹拌後、磁性体をとり出し乾燥して処理は完成する。このような処理により、磁性体は極性コントロールがなされる。例えば、シランカップリング剤中にハロゲン系元素が含まれていれば負極性になる。また、アミノ基が含まれていると正極性になる。トナー中の磁性体が表面に露出した場合、トナーのもっている極性と同じ極性になるように磁性体表面を処理してあればキャリアとの帯電が不安定とならず、Q/M低下を生じなく、トナー飛散もなく、それにより現像剤の寿命がのびるようになる。
本発明におけるトナーは、凝集度が一定の値以下であるのが望ましい。トナー凝集度はトナー間の接着力を表わす指標で、その値が大きいとトナー間の接着力が大きく現像飛翔性が悪化する。本発明のトナーにおいては、75μm、45μm及び22μmのふるいをその順に直列的に並べ、2gのトナーを投入した際に得られる凝集度が、15%以下にあることが好ましい。なお、本発明におけるトナーの凝集度は、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を用い、目開き75μm、45μm及び22μmのふるいをこの順に上から並べ、目開き75μmのふるいに2gのトナーを投入して、振幅1mmで30秒間振動を与え、振動後各ふるい上のトナー重量を測定し、それぞれに0.5、0.3及び0.1の重みをかけ加算して百分率で算出したものである。
具体的には凝集度が15%を超えると、色ごとのトナーを重ねた時、密につまっていなく空隙が生じ、このトナー層を転写時に転写ムラが生じる。このため、転写ヌケ(字部では中抜け)が生じる。また、現像スリーブ上にトナーが固着しやすい。これに対し、凝集度が15%以下であるとトナーの流動性が良好でトナーを重ねた時も密につまっているのでトナー転写がスムーズに遂行される。
一方、本発明に係る樹脂被覆キャリアは、その芯材としてフェライト、マグネタイトなどが用いられ、この芯物質の大きさは粒径30〜65μm、好ましくは40〜65μm程度が適当である。粒径が65μmを超えると、ベタ均一性が悪い、ベタ部にキャリアの引っかき傷が生じる、絵画のような原稿をコピーした場合画像の先端部(コピー紙の排紙方向に対して)にエッジ効果が生じる、ドット再現性がよくない、また、ザラツキ感がある、等の画像品質の低下が見られる。
逆に、粒径が30μm未満であると、被覆層の形成時に造粒し易く、塊状のキャリアが多量にできてしまい製造時のトラブルが生じる。
次に、キャリアコーティング用の離型性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、及びクロロスルホン化ポリエチレン;ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレン、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂のようなシリコーン樹脂又はその変性品(例えばアルキド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変性品);弗素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリアミド;ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート;ポリウレタン;ポリカーボネート;アミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもスペントトナーのキャリアへの付着防止の点で好ましいのはアクリル樹脂、シリコーン樹脂又はその変性品、弗素樹脂、特にシリコーン樹脂又はその変性品である。なお、シリコーン樹脂(但しストレートシリコーン樹脂)の市販品としては信越化学社製のKR271、KR255、KR251、トーレ・シリコン社製のSR2400、SR2406等があり、また変性シリコーン樹脂としては信越化学社製のKR206(アルキッド樹脂変性品)、KR3093(アクリル樹脂変性品)、ES1001N(エポキシ樹脂変性品)、トーレ・シリコン社製のSR2115(エポキシ樹脂変性品)、SR2110(アルキッド樹脂変性品)等がある。以上のような離型性樹脂の使用量はキャリア芯材100重量部当り0.1〜50重量部程度が適当であり、より好ましくは0.5〜30重量部である。被覆層の形成は、従来と同様、キャリア粒子表面に噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよい。
本発明におけるキャリア粒子は磁性体分散型であってもよく、この場合の磁性体は前記トナー粒子についてあげたものの中から適当に選ぶことができ、かつ前記トナー粒子についてあげたもので、所要の色を呈する材料を表面に付着処理しないものでもよい。磁性体の量は結着樹脂100重量部に対して35〜85重量部の割合がよく、好ましくは50〜80重量部である。
また、キャリアの結着樹脂の具体例としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重会体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリスチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラールなどの他、シリコーン樹脂(F200、F250、F300、R900、R902、R925、E500、E600、SH6018、DC6−2230(以上、トーレ・ダウコウニング社製)信越化学社製のKR271、KR255、KR251、トーレ・シリコン社製のSR2400、SR2406等があり、また変性シリコーン樹脂としては信越化学社製のKR206(アルキッド樹脂変性品)、KR3093(アクリル樹脂変性品)、ES1001N(エポキシ樹脂変性品)、トーレ・シリコン社製のSR2115(エポキシ樹脂変性品)、SR2110(アルキッド樹脂変性品)等がある。
キャリア粒径は10〜65μmが好ましく、より好ましくは15〜65μmである。粒径が10μm未満であるとキャリア飛散が著しく、キャリア付着がコピー上や潜像担持体に発生し易い。更には、現像剤としての流動性が不安定となり、使用中にトナー濃度が安定的にコントロールできずに画像濃度が一定のものが得られない。逆に、粒径が65μmを超えると、ベタ均一性が悪い、ベタ部にキャリアの引っかき傷が生じる、絵画のような原稿をコピーした場合画像の先端部(コピー紙の排紙方向に対して)にエッジ効果が生じる、ドット再現性がよくない、また、ザラツキ感がある、等の画像品質の低下が見られる。
キャリアの製造法は特に限定されない。例えば、混練粉砕、分級法、スプレードライ法、重合法等を用いる。
キャリア被覆層又は磁性体分散型キャリアにはシランカップリング剤を含有させるのが望ましい。シランカップリング剤には、前記のトナー粒子の製造で用いられるシランカップリング剤と同様なものが使用できる。キャリア粒子は、シランカップリング剤を含有することで、被覆層の芯材との接着性が良くなり、剥がれにくくなる。分散型キャリアも同様な効果を示す。更に、Q/Mコントロール効果もある。たとえば、ハロゲン元素含有のシランカップリング剤を添加すると、キャリアはマイナス極性となり、トナーのプラス極性を安定化させる。また、アミノ基含有のシランカップリング剤を添加するとキャリアはプラス極性となりトナーのマイナス極性を安定化させる。
キャリア粒子の体積固有抵抗は、1×107〜1×1014Ω・cmがよい。1014Ω・cmを超えるとエッジ効果が大きく、ザラツキ感が大きい。文字コピーでは特に大きな問題はないが、カラーコピーであると、絵画のようなものをコピーした場合、上記の不具合が生じる。また、現像時にキャリアの穂がかたくなり、スジムラが生じ易い。一方、体積固有抵抗が107Ω・cm未満であると、キャリア付着を生じ易く、潜像担持体に小さな傷が生じると潜像が乱れて画像品質が低下する。
キャリア粒子の体積固有抵抗を所望の値にするためには導電材が分散使用される。キャリア被覆層は適当な抵抗を保つためには膜厚は厚くできない。膜厚が厚くなると抵抗が高くなり、エッジ効果等が生じ易くなる。そこで、導電材を分散使用することで、膜厚を厚くしても適当な抵抗が維持されて、膜ケズレが生じても余裕度が増して、長寿命の現像剤となる。分散型キャリアも前記と同様にキャリア抵抗を導電材により適当にコントロールして長寿命の現像剤とする。
導電材の具体例としては下記のものが挙げられる。
(イ)白色系導電材
ETC−52 (TiO2系) チタン工業社製
KV400 (TiO2系) チタン工業社製
ECR−72 (TiO2系) チタン工業社製
ECTR−82 (TiO2系) チタン工業社製
500W (TiO2系) 石原産業社製
300W (TiO2系) 石原産業社製
S−1 (TiO2系) 石原産業社製
W−1 (SnO2系) 三菱金属社製
23K (ZnO) 白水化学社製
導電性亜鉛華No.1 (ZnO) 本荘ケミカル社製
導電性亜鉛華No.2 (ZnO) 本荘ケミカル社製
W−10 (TiO2系) 三菱金属社製
デントールWK−100 (導電性繊維) 大塚化学社製
デントールWK−200 (導電性繊維) 大塚化学社製
デントールWK−300 (導電性繊維) 大塚化学社製
MEC300 (SnO2系) 帝国化工社製
MEC500 (SnO2系) 帝国化工社製
(ロ)黒色系導電材
Black Pearis 2000、 VULCANXC−72
(キャボット社製)
ケッチェンblack EC・DJ500、
ケッチェンblack EC・DJ600 (ライオンアクゾ社製)
デンカblack粒状、デンカblack粉状(電気化学工業社製)
CONDUCTEX975、 CONDUCTEX SC
(コロンビアカーボン社製)
導電材の量はシリコーン樹脂100重量部に対して0.05〜70重量部、より好ましくは0.1〜50重量部である。
尚、体積固有抵抗は試料トナー3gを厚さ約3mmのペレットに成形し、このペレットを試料として安藤電気社製のTR−10C誘電体損測定器、WBG−9発振器、BDA−9平衡点検出器、SE−30電極を用いることにより測定できる。
実施例
次に、本発明の現像方法を、電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一実施形態について説明する。まず、複写機の概略構成図である図1を用いて、本実施形態にかかる複写機の構成、動作について説明する。本実施形態における複写機201は、大きくは、画像読み取り手段としてのスキャナ101と画像出力手段としてのプリンタ112とからなる。上記スキャナ101は、原稿画像を光学的に読み取るためのものであり、原稿載置台としてのコンタクトガラス209、露光ランプ210、反射ミラー211、結像レンズ212、及びCCDイメージセンサ213等からなる。上記露光ランプ210としては、ハロゲンランプが使用されるのが一般的である。このスキャナ101による原稿画像の読み取りは次のようにして行われる。
上記コンタクトガラス209上に載置された原稿を露光ランプ210によって光照射し、原稿からの反射光を反射ミラー211等により結像レンズ212に導く。この結像レンズ212にて上記反射光をCCDイメージセンサ213上に結像させる。該CCDイメージセンサ213は、上記反射光を原稿画像に対応したデジタル電気信号に変換する。このCCDイメージセンサ213は、フルカラーイメージセンサであり、与えられた光信号を、例えば、R(レッド)、G(グリーン)及びB(ブルー)の各色に色分解し、各色に対応したデジタル電気信号を出力する。また、上記CCDイメージセンサ213は、図面に対して垂直方向(この方向を主走査方向ともいう。)に列状に配置されている。上記CCDイメージセンサ213の出力であるデジタル電気信号は、後述する画像処理部にて、色変換処理等の画像処理がなされ、シアン(Cyan:以下、Cという)、マゼンタ(Magenta:以下、Mという)、イエロー(Yellow:以下、Yという)及び黒(以下、BKという)のカラー画像データとなる。これらカラー画像データに基づき、次に述べるプリンタ112にて、C、M、Y、BKのトナーにより顕像化を行い、得られたトナー像を重ねあわせてフルカラーの画像を形成する。
上記プリンタ112の略中央部には、像担持体としての感光体215が配置されている。該感光体215は、有機感光体(OPC)ドラムであり、その外径は、120mm程度である。上記感光体の周囲には、感光体表面を一様に帯電する帯電装置207、BK現像ユニット202、C現像ユニット203、M現像ユニット204、Y現像ユニット205、中間転写ベルト206、及びクリーニング装置214等が配置されている。また、上記感光体の上方であって、上記スキャナ101の下方には、前述したカラー画像データに基づいて光ビームを発生して、一様帯電された上記感光体215表面を光走査するレーザ光学系208が設けられている。このレーザ光学系208は、光ビームを発生するレーザダイオード、該光ビームを偏向するポリゴンミラー等からなる。
かかる構成によって行われるプリンタ112における画像形成動作を、BK画像データに基づく場合を例にして説明すれば次のとおりである。上記レーザ光学系208からのBK画像データに基づく光ビームにより感光体215表面上に形成された潜像は、これに対応するBK現像ユニット202によって現像され、BKトナー像となる。このトナー像は、上記中間転写ベルト206に転写される。以下、この感光体215から中間転写ベルト206へのトナー像の転写をベルト転写という。以上のような、潜像の形成、現像、及びベルト転写という一連の動作が、C、M、Y、BKの4色について行われ、中間転写ベルト206上には4色重ねトナー像が形成される。この4色重ねトナー像を、給紙ユニット216から給送されてきた記録媒体、例えば記録紙上に、転写バイアスローラ217によって、一括して転写する。上記4色重ねトナー像が形成された記録媒体は、搬送ベルト218によって定着装置219に搬送される。上記定着装置219は、加熱及び加圧によって4色重ねのトナー像を溶融し、記録媒体上に定着する。定着が完了した記録媒体は、排紙トレイ220上に、排出される。一方、感光体215の表面に残留したトナーは、クリーニング装置214によって回収され、感光体215表面のクリーニングが行われる。クリーニング後の感光体215表面は、除電装置によって除電される。また、4色重ね画像を中間転写ベルト206から記録媒体上に転写した後に、上記中間転写ベルト206上に残留したトナーは、ベルトクリーニング装置222によって回収され、中間転写ベルト206表面のクリーニングが行われる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を表わす。
<トナーの製造例1>
以下の処方量からブラックトナーを得た。
結着樹脂:ポリエステル樹脂 100部
着色剤 :ブラック磁性体A
(マンガン含有ヘマタイト系ブラック磁性体、1kOe印加時の
飽和磁化:2.5emu/g、真比重4.5g/cm3、一次粒
子径0.03μm) 10部
帯電制御剤:ボントロンE84(オリエント化学製) 3部
トナーの製法は各処方をミキサーで予備混合を行なう。その後、3本ロール・ミルで3回通しの溶融混練をした後、冷却してから粒径約1〜2.5mm程度に粗粉砕する。次に、エアー・ジェット方式により微粉砕し、分級してトナーを得る。このトナーには流動性付与剤としてR972(日本アエロジル社製のシリカ、平均一次粒子径:0.016μm)を各トナー100部に対して0.5部の割合で外添してブラックトナーを得た。
<トナーの製造例2>
トナーの製造例1の着色剤をブラック磁性体B(チタン含有ヘマタイト系ブラック磁性体、1kOe印加時の飽和磁化:28.5emu/g、真比重4.2g/cm3、平均粒子径:0.25μm)30部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例3>
トナーの製造例1のブラック磁性体Aの処方量を15部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例4>
トナーの製造例1の着色剤をブラック磁性体C(マンガン含有ヘマタイトブラック磁性体、1kOe印加時の飽和磁化:0.8emu/g、真比重4.5g/cm3、平均粒子径:0.02μm)30部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例5>
トナーの製造例1の粉砕時の(1)粉砕時のフィード量のアップ、(2)粉砕エアー圧のダウンを適宜組み合わせて、粒径をあげた以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例6>
トナーの製造例1で着色剤としてカーボンブラック#44(三菱化学製)10部を追加した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例7>
トナーの製造例1の着色剤をブラック磁性体D(マグネタイト系ブラック磁性体、1kOe印加時の飽和磁化:76.3emu/g、真比重4.5g/cm3、平均粒子径:0.28μm)35部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例8>
トナーの製造例1の着色剤をブラック磁性体E(マンガン含有ヘマタイト系ブラック磁性体、1kOe印加時の飽和磁化:0.8emu/g、真比重4.5g/cm3、平均粒子径:0.02μm)70部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作製した。
<トナーの製造例9>
トナーの製造例1の着色剤をカーボンブラック#44(三菱化学製)10部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナーを作成した。
これらの製造例1〜9のトナーについて、飽和磁化、真比重、誘電正接、重量平均径をそれぞれ測定した。この時の結果を表1に示した。
Figure 0004812822
<キャリアの製造例>
キャリア粒子としては、キャリア被覆材として下記処方によりコーティング液を調製した。
シリコーン樹脂液 200部
(トーレ・シリコーン社製のSR2406、固形分20%)
トルエン 1500部
回転円板型流動層粒子コーティング装置に平均粒径50μmのフェライト・キャリアを5000部入れ、流動させながら上記処方のコーティング液を80℃の加熱下に散布し、塗布を行った塗布物をコーティング装置よりとり出し恒温槽に入れ、200℃で2時間加熱しシリコーン膜の硬化を行わせ、平均粒径50μm、体積固有抵抗3.2×1012Ω・cmのキャリアを得た。
トナー5部に対し、キャリアとの総量が100部となるように混合して乾式二成分系現像剤を調製した。
<実施例及び比較例>
上記現像剤をフルカラー複写機(PRETER550、リコー社製)(図1)にセットし、常温/常湿の環境下において、50,000枚の連続複写を行い、以下の各種評価を行い、以下の基準により、5段階でランク付けを行った。このときの結果を表2に示した。
基準 ◎ :非常に良好なレベル
○ :良好なレベル
□ :一般的なレベル
△ :実用上は問題のないレベル
×:実用上問題があるレベル
(耐久性)
耐久性の評価は、初期と50,000枚連続複写後の現像剤の帯電量を測定し、50,000枚連続複写後における現像剤の帯電量の初期に対する低下の程度により評価した。(初期に対して帯電量が低下しているほど、耐久性が低下している。)
(地汚れ)
地汚れの評価は、初期と50,000枚連続複写後に、非画像部における地汚れの発生の程度を目視にて評価した。
(トナー飛散)
トナー飛散の評価は、初期と50,000枚連続複写後に、複写機内のトナー飛散の程度を目視にて評価した。
(フィルミング)
フィルミングの評価は、50,000枚連続複写後に、感光体のフィルミングの程度を目視にて評価した。
Figure 0004812822
実施例及び比較例において使用されたフルカラー複写機の断面図である。
符号の説明
101 スキャナ
112 プリンタ
201 複写機
202 黒現像ユニット
203 シアン現像ユニット
204 マゼンタ現像ユニット
205 イエロー現像ユニット
206 中間転写ベルト
207 帯電装置
208 レーザ光学系
209 コンタクトガラス
210 露光ランプ(ハロゲンランプ)
211 反射ミラー
212 結像レンズ
213 CCDイメージセンサ
214 クリーニング装置
215 感光体
216 給紙ユニット
217 転写バイアスローラ
218 搬送ベルト
219 定着装置

Claims (16)

  1. 潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくとも有するカラー画像形成方法に用いられる現像方法において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像方法。
  2. 潜像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体上に一次転写し、ついで転写材上に二次転写する中間転写方式のカラー画像形成方法に用いられる現像方法において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像方法。
  3. 該トナーの誘電体損が2.5×10-3〜7.5×10-3であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の静電潜像の現像方法。
  4. 該トナーの重量平均径が2.5〜8μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電潜像の現像方法。
  5. 潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像化する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくとも有するカラー画像形成方法に用いられる現像方法において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像方法。
  6. 潜像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体上に一次転写し、ついで転写材上に二次転写する中間転写方式のカラー画像形成方法に用いられる現像方法において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像方法。
  7. 該ブラックトナーの誘電体損が2.5×10-3〜7.5×10-3であることを特徴とする請求項5〜6のいずれかに記載の静電潜像の現像方法。
  8. 該ブラックトナーの重量平均径が2.5〜8μmであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の静電潜像の現像方法。
  9. 潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像化する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくとも有するカラー画像形成装置に用いられる現像装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像装置。
  10. 潜像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体上に一次転写し、ついで転写材上に二次転写する中間転写方式のカラー画像形成装置に用いられる現像装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像装置。
  11. 該トナーの誘電体損が2.5×10-3〜7.5×10-3であることを特徴とする請求項9〜10のいずれかに記載の静電潜像の現像装置。
  12. 該トナーの重量平均径が2.5〜8μmであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の静電潜像の現像装置。
  13. 潜像担持体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像化する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくとも有するカラー画像形成装置に用いられる現像装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像装置。
  14. 潜像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体上に一次転写し、ついで転写材上に二次転写する中間転写方式のカラー画像形成装置に用いられる現像装置において、ブラックトナーがマンガン又はチタン含有の磁性体を結着樹脂100重量部に対して10〜30重量部を含み、該トナーの飽和磁化値が0.17〜6.25emu/gであり、かつ真比重が1.33〜1.46g/cm3であることを特徴とする静電潜像の現像装置。
  15. 該ブラックトナーの誘電体損が2.5×10-3〜7.5×10-3であることを特徴とする請求項13〜14のいずれかに記載の静電潜像の現像装置。
  16. 該ブラックトナーの重量平均径が2.5〜8μmであることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の静電潜像の現像装置。
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