JP3245422B2 - シクロヘキサンジオン誘導体 - Google Patents

シクロヘキサンジオン誘導体

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JP3245422B2
JP3245422B2 JP50982794A JP50982794A JP3245422B2 JP 3245422 B2 JP3245422 B2 JP 3245422B2 JP 50982794 A JP50982794 A JP 50982794A JP 50982794 A JP50982794 A JP 50982794A JP 3245422 B2 JP3245422 B2 JP 3245422B2
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一郎 那須野
充 柴田
雅司 坂本
和好 小池
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、除草活性を有するシクロヘキサンジオン誘
導体に係り、さらに詳しくは新規シクロヘキサンジオン
誘導体、およびそれを有効成分とする除草剤に関する。
背景技術 従来、トウモロコシなどの栽培時にはトリアジン系除
草剤であるアトラジンや、酸アニリド系除草剤であるア
ラクロールおよびメトラクロールが用いられてきたが、
アトラジンはイネ科雑草に対する除草活性が低く、アラ
クロール、メトラクロールは逆に広葉雑草に対する除草
活性が低い。従って、現在のところ単一の薬剤でイネ科
および広葉雑草を一度に防除することは困難である。ま
たこれらの薬剤を混合しても十分な効果は得られない。
さらにこれらの除草剤は高薬量を必要とし、環境問題上
好ましくない。
一方、特定のベンゾイルシクロヘキサンジオン誘導体
が除草活性を有することは、既に公知である(特公平1
−30818号、特開昭61−155347号、特開平1−143851
号、特開平3−120202号、EP135191A号、EP186118A号、
EP186119A号、国際特許4954165号、英国公開2215333
号、EP336898A号、米国特許第4937386号、米国特許4780
127号、米国特許5092919号、米国公開90/05712号公報参
照)。これら公報に記載のベンゾイルシクロヘキサンジ
オン誘導体の代表例を以下に示す。
また特開昭64−6256号公報にはヘテロ原子を有する縮
合二環式基を持つシクロヘキサンジオン誘導体が除草活
性を示すことが開示されている。
しかしながら、現在までのところ本発明化合物のよう
なチオクロマン環を有するシクロヘキサンジオン誘導体
は知られていない。
さらに、これまでに開示されているシクロヘキサンジ
オン誘導体は、除草活性を有するものの、実用的には不
十分であり、とりわけノビエ、エノコログサ等のイネ科
雑草に対する除草活性は著しく劣る。
発明の開示 本発明の第1の目的は、トウモロコシ,小麦,大麦等
に高い選択性を示し、イネ科雑草および広葉雑草の両者
を低薬量で防除可能な新規シクロヘキサンジオン誘導体
を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記の新規シクロヘキ
サンジオン誘導体を有効成分とする除草剤を提供するこ
とにある。
本発明の新規シクロヘキサンジオン誘導体は、一般式
(I) で表わされる化合物である。
一般式(I)において、RはC1〜C4アルキル基すなわ
ちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基であり、
プロピル基、ブチル基は、直鎖のものでも分枝を有する
ものでも良い。好ましくはメチル基、エチル基である。
R1〜R6はそれぞれ独立して水素またはC1〜C4アルキル
基すなわちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
であり、プロピル基、ブチル基は、直鎖のものでも分枝
を有するものでも良い。好ましくは水素またはメチル基
である。
X1はC1〜C4アルキル基すなわちメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基であり、プロピル基、ブチル基は
直鎖のものでも分枝を有するものでもよい。好ましくは
メチル基である。
X2は水素またはC1〜C4アルキル基であり、C1〜C4アル
キル基としては、上記X1において例示したものが挙げら
れる。好ましくは水素またはメチル基である。またX2
C1〜C4アルキル基である場合、その置換位置はチオクロ
マン環の7位または8位であり、好ましくは8位であ
る。
nは硫黄原子に結合した酸素原子の数を示し、0〜2
の整数である。ここにn=0の場合、スルフィド、n=
1の場合、スルホキシド、n=2の場合、スルホンであ
る。好ましくはn=2(スルホン)である。
一般式(I)で表わされるシクロヘキサンジオン誘導
体には以下に示すようにアルコキシイミノ基に基づく幾
何異性体が存在するが、本発明のシクロヘキサンジオン
誘導体は、その両者および両者の混合物を包含するもの
である。
また、一般式(I)で表わされるシクロヘキサンジオ
ン誘導体は、以下に示す様な互変異性体として存在しう
るが、本発明のシクロヘキサンジオン誘導体は、これら
全ての構造の化合物およびこれらの混合物をも包含する
ものである。
さらに、一般式(I)であらわされるシクロヘキサン
ジオン誘導体は、酸性物質であり、塩基と処理すること
により容易に塩を形成することができ、この塩も本発明
のシクロヘキサンジオン誘導体に包含されるものであ
る。
ここで本発明のシクロヘキサンジオン誘導体と塩を形
成する塩基は特に制限はないが、たとえばアミン類やア
ニリン類などの公知の有機塩基や、ナトリウム塩やカリ
ウム塩などを形成しうる公知の無機塩基が挙げられる。
アミン類としてはアルキルアミン、ジアルキルアミ
ン、トリアルキルアミンなどが挙げられる。ここでアル
キル基は通常C1〜C4である。アニリン類としてはアニリ
ンやアルキルアニリン、ジアルキルアニリンなどが挙げ
られる。アルキル基としては通常C1〜C4である。
ナトリウム塩を形成しうる塩基としては水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられ、カリウム塩を形
成しうる塩基としては水酸化カリウム、炭酸カリウムな
どが挙げられる。
一般式(I)のシクロヘキサンジオン誘導体の製造方
法を、以下に説明する。
すなわち一般式(II)で表される化合物をジシクロヘ
キシルカルボジイミド(以下DCC)等の脱水剤の存在
下、一般式(III)で表される化合物と反応させ、つい
で転位させて目的の一般式(I)で表わされるシクロヘ
キサンジオン誘導体を得る。このとき中間に一般式(I
V)で表されるエステル化合物が生成するが、この物質
は単離することもできるが、単離せずにそのまま転移反
応に供することが好ましい。
化合物(II)と化合物(III)との縮合反応の際に用
いる反応溶媒は反応に不活性な溶媒であれば、特に制限
はないが、好ましくはアセトニトリル、第3アミルアル
コールなどである。反応温度は0℃〜溶媒の沸点までの
範囲であれば特に制限はないが、通常は室温が好まし
い。脱水剤としては上述のDCCの他にCDI(1,1−カルボ
ニルジイミダゾール)、EDC(1−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−3−エチルカルボジイミド)を用いるこ
ともできる。化合物(II)と化合(III)との縮合反応
の反応時間は1〜48時間の範囲であるが、通常は8時間
程度で反応は完結する。
転位反応は塩基の存在下、化合物(IV)にシアン化物
イオンを作用させることにより達成されるが、このとき
用いる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられ、化合物(I
V)に対して塩基を1〜2等量程度用いることが好まし
い。また、シアン化物イオンを遊離するシアン化物とし
ては、アルカリ金属シアン化物、アセトンシアノヒドリ
ン等のシアノヒドリン化合物等が挙げられ、化合物(I
V)に対してシアン化物を0.05〜0.5モル当量用いる。転
移反応の際、クラウンエーテル化合物等の相間移動触媒
を加えることにより反応をより円滑に進行させることが
できる。反応温度は0℃〜溶媒の沸点までの範囲であれ
ば特に制限はないが、通常は室温が好ましい。転位反応
は1〜72時間で達成されるが、通常は8時間程度で完結
する。
一般式(I)で表わされるシクロヘキサンジオン誘導
体を製造するための出発物質として挙げた一般式(II)
で示される化合物は、既知の合成法の組み合わせにより
容易に製造しうる。化合物(II)を製造するための反応
工程を下記に示す。
出発原料のケトン(V)は特開昭58−198483号公報お
よび国際公報WO 88/06155公報記載の方法によって得ら
れる。
ケトン(V)のオキシム化は、ケトン(V)とアルコ
キシアミンを水または有機溶媒(例えばエタノール、メ
タノール、酢酸)中、酸触媒(例えば塩酸)または塩基
触媒(例えばピリジン、アニリン、水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム)の存在下、0℃〜溶媒還流温度で反応
させることにより行われる。好ましくは、エタノール
中、ピリジン存在下還流温度で反応を行う。
次に得られたオキシム(VI)を金属マグネシウム(M
g)と反応させてグリニヤール試薬とし、これに二酸化
炭素を反応させて、カルボン酸スルフィド(II a)を得
る。溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類を用いるのが好ましい。
グリニヤール試薬を得るための金属マグネシウム(M
g)の添加量はオキシム(VI)に対して1.0〜5.0倍モル
とするのが好ましい。このグリニヤール試薬を生成させ
る反応をヨウ化メチル、臭化エチル等のハロゲン化アル
キルなどの存在化に行うと、反応が円滑に進行するので
好ましい。この際用いるハロゲン化アルキルの量はオキ
シム(VI)に対して0.1〜3.0倍モルとするのが好まし
い。
グリニヤール試薬と二酸化炭素(CO2)との反応は、
溶媒中のグリニヤール試薬にボンベから二酸化炭素ガス
を吹き込むことにより、またはドライアイス(固体炭
酸)から発生させた二酸化炭素ガスを吹き込むことによ
り行われる。また、ドライアイスを直接溶媒中のグリニ
ヤール試薬に加えて反応させてもよい。
ここで得られたカルボン酸スルフィド(II a)に、酸
化剤(例えば過酸化水素、過酢酸、メタ過ヨウ素酸ナト
リウム)を溶媒(例えば酢酸、水、メタノール)中で作
用させてスルホキシド(II b)またはスルホン(II c)
を得る。スルフィド(II a)に対して酸化剤を1当量作
用させることによりスルホキシド(II b)が、酸化剤を
2当量作用させることによりスルホン(II c)がそれぞ
れ得られる。
本発明の除草剤は、一般式(I)で表される本発明の
新規なシクロヘキサンジオン誘導体またはその塩を有効
成分として含有するものであって、これらの化合物を溶
媒などの液状担体または鉱物質微粉などの固体担体と混
合し、水和剤、乳剤、粉剤、粒剤などの形態に製剤化し
て使用することができる。製剤化に際して乳化性、分散
性、展着性などを付与するために界面活性剤を添加する
ことができる。
本発明の除草剤を水和剤の形態で用いる場合、通常は
本発明のシクロヘキサンジオン誘導体またはその塩10〜
55重量%、固体担体40〜88重量%及び界面活性剤2〜5
重量%の割合で配合して調製する。
乳剤の形態で用いる場合は、通常本発明のシクロヘキ
サンジオン誘導体またはその塩20〜50重量%、溶剤35〜
75重量%及び界面活性剤5〜15重量%の割合で配合して
調製する。
一方、粉剤の形態で用いる場合、通常本発明のシクロ
ヘキサンジオン誘導体またはその塩1〜15重量%、固体
担体80〜97重量%及び界面活性剤2〜5重量%の割合で
配合して調製する。
流剤の形態で用いる場合は、本発明のシクロヘキサン
ジオン誘導体またはその塩1〜15重量%、固体担体80〜
97重量%及び界面活性剤2〜5重量%の割合で配合して
調製する。
ここで固体担体としては、例えばケイソウ土、消石灰
などの酸化物、リン酸塩、セッコウなどの硝酸塩、タル
ク、パイロフェライト、クレー、カオリン、ベントナイ
ト、酸性白土、ホワイトカーボン、石英粉末、ケイ石粉
などのケイ酸塩などを挙げることができる。
溶剤としては有機溶媒が用いられ、具体的にはベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、o−
クロロトルエン、トリクロロメタン、トリクロロエチレ
ンなどの塩素化炭化水素類、シクロヘキサノール、アミ
ルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール
類、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロヘキセニル
−シクロヘキサノンなどのケトン類、ブチルセロソル
ブ、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテルなどのエ
ーテル類、酢酸イソプロピル、酢酸ベンジル、フタル酸
メチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミドなどの
アミド類あるいはこれらの混合物を挙げることができ
る。
界面活性剤としては、アニオン型、ノニオン型、カチ
オン型あるいは両性イオン型(アミノ酸、ベタインな
ど)のいずれも用いることもできる。
本発明の除草剤は、有効成分であるシクロヘキサンジ
オン誘導体またはその塩を10アールあたり、通常1g〜10
00g、好ましくは5g〜100gの薬量で施用される。
本発明の除草剤には、有効成分として前記一般式
(I)で表されるシクロヘキサンジオン誘導体またはそ
の塩と共に、必要に応じて他の除草活性成分を含有させ
ることができる。含有させることができる他の除草活性
成分としては、公知の除草剤、例えばフェノキシ系、ジ
フェニルエーテル系、トリアジン系、尿素系、カーバメ
ート系、チオールカーバメート系、酸アニリド系、ピラ
ゾール系、リン酸系、スルホニルウレア系、オキサジア
ゾン系などを挙げることができ、これらの除草剤の中か
ら適宜選択して用いることができる。
さらに、本発明の除草剤は必要に応じて殺虫剤、殺菌
剤、植物成長調節剤、肥料などと混用することができ
る。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例 後記する製造実施例で用いた出発原料の4−メトキシ
イミノ−5,8−ジメチルチオクロマン−6−カルボン酸
−1,1−ジオキシドは以下の工程で製造した。
工程(1):5,8−ジメチル−6−ブロモチオクロマン−
4−オン3.2g(12mmol)とO−メチルヒドロキシルアミ
ン塩酸塩1.9g(23mmol)をエタノール10ml、ピリジン10
mlの混合溶媒中で30分間加熱還流した。溶媒を減圧留去
後、5%塩酸50mlを加え、生じた固体を濾取し、水洗後
乾燥し、4−メトキシイミノ−5,8−ジメチル−6−ブ
ロモチオクロマンを3.4g(収率93%)得た。
N.M.R.(CDCl3,pmm):2.28(3H,s),2.57(3H,s),2.
7−3.3(4H,m),3.98(3H,s),7.35(1H,s) 工程(2):マグネシウム1.1g(45mmol)をTHF(テト
ラヒドロフラン)10mlに分散し、窒素気流下エチルブロ
マイド2.2g(20mmol)を滴下した。10分間反応させた
後、上記工程(1)で得られた4−メトキシイミノ−5,
8−ジメチル−6−ブロモチオクロマン3.0g(10mmol)
のTHF溶液を室温で徐々に加えた。反応混合物を3時間
還流後室温まで冷却し、炭酸ガスを1時間バブリングし
た。反応物に5%塩酸20mlを加え、ジエチルエーテルで
抽出した。エーテル層を5%炭酸カリウム水溶液で抽出
し、水層を濃塩酸で中和した。中和された水層を酢酸エ
チルで抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄した。
酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留
去して4−メトキシイミノ−5,8−ジメチルチオクロマ
ン−6−カルボン酸を1.7g(収率64%)得た。
N.M.R.(CDCl3,ppm):2.32(3H,s),2.73(3H,s),2.
7−3.3(4H,m),3.99(3H,s),7.75(1H,s),8.1(1H,b
rs) I.R.(KBr錠剤,cm−1):3200−2400,1690,1050 工程(3):上記工程(2)で得られた4−メトキシイ
ミノ−5,8−ジメチルチオクロマン−6−カルボン酸1.0
g(3.8mmol)を30%過酸化水素水1.3g(12mmol)と酢酸
中100℃で1時間反応させた。反応物に酢酸エチルを加
えて抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して4−メトキ
シイミノ−5,8−ジメチルチオクロマン−6−カルボン
酸−1,1−ジオキシドを1.1g(収率97%)得た。
N.M.R.(CDCl3,ppm):2.71(3H,s),2.75(3H,s),3.
1−3.5(4H,m),4.05(3H,s),7.79(1H,s),8.3(1H,b
rs) I.R.(KBr錠剤,cm−1):3400−2500,1700,1330,1120 m.p.:168.7−170.7℃ 製造実施例1 4−メトキシイミノ−5,8−ジメチル−6−(1,3−ジオ
キシシクロヘキサ−2−イル)−カルボニルチオクロマ
ン−1,1−ジオキシド(化合物No.1)の合成 上記参考例で得られた4−メトキシイミノ−5,8−ジ
メチルチオクロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシ
ド0.7g(2.4mmol)とシクロヘキサン−1,3−ジオン0.28
g(2.5mmol)をアセトニトリル10ml中に混合し、室温で
DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)0.53g(2.6mmo
l)を加えた。8時間後、反応物にトリエチルアミン0.3
6g(3.6mmol)およびアセトンシアノヒドリン0.1mlを加
え、さらに8時間反応させた。アセトニトリルを留去
後、酢酸エチルおよび5%炭酸カリウム水溶液を加え、
不溶物を濾去した。水相を5%塩酸で中和し、析出物を
濾取し、乾燥することにより、目的物(化合物(1))
を0.41g(収率44%)得た。
製造実施例2および3 出発物質として4−エトキシイミノ−5,8−ジメチル
チオクロマン−6−カルボン酸0.8g(2.9mmol)および
4−エトキシイミノ−5,8−ジメチルチオクロマン−6
−カルボン酸−1,1−ジオキシド0.7g(2.3mmol)を用い
た以外は製造実施例1と同様にして下記表1に示す化合
物(2)および化合物(3)をそれぞれ0.5g(収率45
%)および0.2g(収率21%)得た。
製造実施例4〜6 出発物質として4−メトキシイミノ−5,8−ジメチル
チオクロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド0.70g
(2.4mmol)を用い、シクロヘキサン−1,3−ジオンの代
わりに5,5−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン(ジ
メドン)0.35g(2.5mmol)、4,4−ジメチルシクロヘキ
サン−1,3−ジオン0.35g(2.5mmol)および5−イソプ
ロピルシクロヘキサン−1,3−ジオン0.39g(2.5mmol)
を用いた以外は製造実施例1と同様にして下記表2に示
す化合物(4)、(5)および(6)をそれぞれ0.24g
(収率24%)、0.37g(収率37%)および0.54g(収率52
%)得た。
製造実施例7 出発物質として4−イソプロポキシイミノ−5,8−ジ
メチルチオクロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシ
ド0.5gを用い、下記表3に示す化合物(7)を0.4g(収
率62%)得た。
製造実施例8 出発物質として4−メトキシイミノ−5−メチルチオ
クロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド1.0gを用
い、下記表3に示す化合物(8)を0.69g(収率51%)
得た。
製造実施例9 出発物質として4−メトキシイミノ−5−メチルチオ
クロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド1.0gと4,4
−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン0.54gを用い、
下記表3に示す化合物(9)を0.78g(収率54%)得
た。
製造実施例10 出発物質として4−エトキシイミノ−5−メチルチオ
クロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド1.3gとシ
クロヘキサン−1,3−ジオン0.54gを用い、下記表4に示
す化合物(10)を0.95g(収率55%)得た。
製造実施例11 出発物質として4−エトキシイミノ−5−メチルチオ
クロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド1.3gと4,4
−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン0.67gを用い、
下記表4に示す化合物(11)を0.35g(収率19%)得
た。
製造実施例12 出発物質として4−エトキシイミノ−5,8−ジメチル
チオクロマン−6−カルボン酸−1,1−ジオキシド1.0g
と4,4−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン0.50gを
用い、下記表4に示す化合物(12)を0.22g(収率16
%)得た。
上記実施例で得た本発明の化合物を表1〜表4に示
す。
除草剤実施例 (1)除草剤の調製 タルク(商品名:ジークライト、ジークライト工業
(株)製)97重量部、界面活性剤としてアルキルアリー
ルスルホン酸(商品名:ネオペレックス,花王アトラス
(株)製)1.5重量部およびノニオン型とアニオン型の
界面活性剤(商品名:ソルポール800A,東邦化学工業
(株)製)1.5重量部を均一に粉砕混合して水和剤用担
体を得た。
この水和剤用担体90重量部と上記製造実施例で得られ
た本発明化合物(1)〜(12)をそれぞれ10重量部(比
較例について、下記化合物(A)〜(E)をそれぞれ10
重量部)を均一に粉砕混合して除草剤を得た。
比較例として用いた化合物(A)は、特公平1−3081
8号公報に記載されている化合物No.51であり、以下の構
造を有する。
また比較例として用いた化合物(B)は、特開昭61−
155347号に記載されている化合物であり、以下の構造を
有する。
さらに比較例として用いた化合物(C)、(D)、
(E)は特開昭64−6256号公報に記載されている化合物
であり、以下の構造を有する。
(2)茎葉処理試験 畑地土壌を充填した1/5000アールワグネルポットにノ
ビエ、エノコログサ、オナモミ、イチビ、アオビユの雑
草種子およびトウモロコシ,小麦、大麦の種子を播種
し、覆土後、温室内で育成し、これら植物の1〜2葉期
に上記(1)で得た除草剤を水に懸濁し、200リットル/
10アール相当の液量(薬量3.2g/アール)で被検植物の
茎葉部へ均一にスプレー散布した。その後被検植物を温
室内で育成し、スプレー処理後20日目に除草効果および
作物への薬害を判定した。結果を表5〜表6に示す。
なお、除草効果および作物薬害は下記の基準に従って
表示した。
(基準) 除草効果 残草重無処理比[%] 0 81〜100 1 61〜80 2 41〜60 3 21〜40 4 1〜20 5 0 作物薬害 残草重無処理比[%] − 100 ± 95〜99 + 90〜94 ++ 80〜89 +++ 0〜79 ここで残草重無処理比[%]は、下記式より求めた。
残草重無処理比[%] =(処理区の残草重/無処理区の残草重)×100 表5〜6より、本発明のシクロヘキサンジオン誘導体
を含有した除草剤は、トウモロコシ、小麦、大麦に対し
て作物薬害がなく、イネ科雑草(ノビエ、エノコログ
サ)および広葉雑草(オナモミ、イチビ、アオビユ)に
対して低薬量で優れた防除効果を示すことが明らかとな
った。これに対して公知のシクロヘキサンジオン誘導体
(A)〜(E)を含有した除草剤は、ノビエ、エノコロ
グサおよびアオビユに対する除草活性が劣り、十分な除
草効果が得られなかった。
以上のように本発明により、トウモロコシ、小麦、大
麦に高い選択性を示し、イネ科雑草および広葉雑草を低
薬量で防除できる新規シクロヘキサンジオン誘導体また
はその塩;およびこの新規シクロヘキサンジオン誘導体
および/またはその塩を有効成分とする除草剤が提供さ
れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 和好 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 出光興産 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 335/06 A01N 43/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中、RはC1〜C4アルキル基であり、 R1〜R6はそれぞれ独立して水素またはC1〜C4アルキルで
    あり、 X1はC1〜C4アルキル基であり、 X2は水素またはC1〜C4アルキル基であり、 nは0〜2の整数である。] で表わされるシクロヘキサンジオン誘導体またはその
    塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一般式(I)で表わされ
    るシクロヘキサンジオン誘導体、および/またはその塩
    を有効成分として含有する除草剤。
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