JP3249881B2 - ピラゾール誘導体およびそれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

ピラゾール誘導体およびそれを有効成分とする除草剤

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JP3249881B2 JP10252894A JP10252894A JP3249881B2 JP 3249881 B2 JP3249881 B2 JP 3249881B2 JP 10252894 A JP10252894 A JP 10252894A JP 10252894 A JP10252894 A JP 10252894A JP 3249881 B2 JP3249881 B2 JP 3249881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピラゾール誘導体
およびそれを有効成分とする除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】雑草
防除作業の省力化や農園芸作物の生産性向上にとって、
除草剤は極めて重要な薬剤であり、そのため長年にわた
って除草剤の研究開発が積極的に行われ、現在多種多様
な薬剤が実用化されている。しかし、今日においてもさ
らに卓越した除草特性を有する新規薬剤、特に栽培作物
に薬害を及ぼすことがなく、対象雑草のみを選択的に、
かつ低薬量で防除しうる薬剤の開発が望まれている。
【0003】水田には水稲とともに、種々の雑草、例え
ばノビエなどの一年生イネ科雑草、タマガヤツリなどの
一年生カヤツリグサ科雑草、コナギ、キカシグサなどの
一年生広葉雑草、ウリカワ、ヒルムシロ、ヘラオモダ
カ、ホタルイ、マツバイ、ミズガヤツリ、クログワイ、
オモダカ、セリなどの多年生雑草が生育することが知ら
れており、これらの雑草を、水稲に薬害を与えずに、し
かも環境汚染の問題から少量の散布で効率よく除草する
ことが、稲作にとって極めて重要である。一般にノビエ
に対して高い除草活性を有する薬剤は水稲に薬害を与え
易いことが知られているので、イネ科雑草であるノビエ
に対して高い除草活性を示しかつ水稲とノビエとの属間
選択性に優れた薬剤の開発が、特に重要な課題となって
いる。
【0004】特定の4−ベンゾイルピラゾール誘導体が
除草活性を有することは公知であり(WO93/180
31号公報参照)、該ベンゾイルピラゾール誘導体の代
表例(A)(同公報中の化合物No.66の化合物)を以
下に示す。
【0005】
【化6】 しかしながら、上記化合物はトウモロコシ、小麦、大麦
等に高い選択性を有し、イネ科雑草および広葉雑草の両
者を茎葉処理、土壌処理のいずれの処理においても低薬
量で防除可能であるものの、水稲への安全性は十分では
なく、水田用除草剤として用いた場合には水稲に薬害を
与える恐れがある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、水稲に対する薬害
がなく、広範な畑雑草および水田雑草、特に水田におけ
るノビエ、タマガヤツリを低薬量で防除できるピラゾー
ル誘導体およびそれを用いた除草剤を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記一般式
(I)で示されるピラゾール誘導体が、水稲に対する薬
害がなく、広範な畑雑草および水田雑草、特に水田にお
けるノビエ、タマガヤツリを低薬量で防除できることを
見い出し、本発明を完成した。
【0008】従って本発明は、(1)一般式(I)
【化7】 [式中、R1 はC1 〜C6 アルキル基であり、R2 、R
3 、R4 、R5 は各々独立して水素またはC1 〜C4
ルキル基であり、R6 はC1 〜C4 アルキル基であり、
7 は水素またはC1 〜C4 アルキル基であり、XはC
1 〜C4 アルキル基またはハロゲン原子であり、pは0
〜2の整数であり、nは0、1、2の整数であり、Aは
−SO2 −,
【化8】 ,−CR8 9 −から選ばれる少なくとも1種であり、
8 、R9 はそれぞれ独立して水素またはC1 〜C4
ルキル基であり、kはメチレン鎖の数を表し、0〜3の
整数であり、BはC1 〜C12アルキル基、シクロアルキ
ル基、基
【化9】 から選ばれる少なくとも1種であり、Yは水素、C1
4 アルキル基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4
ハロアルキル基、ニトロ基またはハロゲン原子であり、
mは1、2の整数である。
【0009】(但し、Aが−SO2 −であり、かつBが
1 〜C6 アルキル基、またはYが水素、C1 〜C4
ルキル基もしくはハロゲンである基
【化10】 である場合を除く。)]で表されるピラゾール誘導体お
よび(2)該ピラゾール誘導体を有効成分とする除草剤
を要旨とする。
【0010】以下本発明を詳説する。
【0011】本発明の新規ピラゾール誘導体は、一般式
(I)
【化11】 で表される化合物である。
【0012】本発明の新規ピラゾール誘導体を示す一般
式(I)において、R1 はC1 〜C6 アルキル基すなわ
ちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基であり、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基およびヘキシル基は、直鎖のものでも分岐を有す
るものでも良い。R1 は好ましくはC1 〜C4 アルキル
基であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基または
i−プロピル基である。
【0013】R2 、R3 、R4 、R5 は各々独立して水
素またはC1 〜C4 アルキル基であり、C1 〜C4 アル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基であり、プロピル基およびブチル基は直鎖のもの
でも分岐を有するものでも良い。R2 、R3 、R4 、R
5 は好ましくは水素またはメチル基であり、さらに好ま
しくは水素である。
【0014】R6 はC1 〜C4 アルキル基であり、その
具体例としては、上記R2 〜R5 において例示したもの
が挙げられる。R6 は好ましくはメチル基、エチル基で
ある。
【0015】R7 は水素またはC1 〜C4 アルキル基で
あり、C1 〜C4 アルキル基としては、上記R2 〜R6
において例示したものが挙げられる。R7 は好ましくは
水素またはメチル基である。
【0016】XはC1 〜C4 アルキル基またはハロゲン
原子であり、前者のC1 〜C4 アルキル基としては、上
記R2 〜R6 において例示したものが挙げられ、一方後
者のハロゲン原子としては、塩素、臭素、沃素、フッ素
が挙げられる。Xは好ましくはC1 〜C4 アルキル基で
あり、さらに好ましくはメチル基である。
【0017】pはXの数を示し、0、1、2の整数であ
る。pが2のとき、複数のXは互いに同一のものでも良
く、異なるものでも良い。好ましくはpは1または2で
あり、置換位置として5位あるいは5位と8位の両方に
置換していることが好ましい。 nは硫黄原子に結合し
た酸素原子の数を示し、0、1、2の整数である。ここ
でn=0の場合、スルフィド、n=1の場合はスルホキ
シド、n=2の場合、スルホンである。好ましくはn=
2(スルホン)である。
【0018】Aは−SO2 −,
【化12】 ,−CR8 9 −から選ばれる少なくとも1種である。
【0019】ここでA中のR8 、R9 はそれぞれ独立し
て水素、C1 〜C4 アルキル基であり、C1 〜C4 アル
キル基としては上記R2 〜R6 において例示したものが
挙げられる。R8 、R9 は好ましくは水素である。
【0020】またA中のkはメチレン鎖の数を表し、0
〜3の整数であり、好ましくは0あるいは1である。な
おk=0とはメチレン鎖がなく、Aがカルボニル基であ
ることを示す。
【0021】BはC1 〜C12アルキル基、シクロアルキ
ル基、基
【化13】 から選ばれる少なくとも1種であり、B中のYは水素、
1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1
〜C4 ハロアルキル基、ニトロ基またはハロゲン原子で
あり、mはYの数を表し、1、2の整数である。
【0022】但し、本発明のピラゾール誘導体は、Aが
−SO2 −であり、かつBがC1 〜C6 アルキル基、ま
たはYが水素、C1 〜C4 アルキル基もしくはハロゲン
である基
【化14】 である化合物は除くものとする。
【0023】好ましい−A−B基のAとBの組み合わせ
の例としては、例えば、Aが−SO2 −のとき、BがC
7 〜C12アルキル基である組み合せまたはニトロ基もし
くはC1 〜C4 アルコキシ基で置換されたフェニル基で
ある組み合せが挙げられる。
【0024】Aが
【化15】 のとき、kは好ましくは0または1であり、Bとして
は、C1 〜C12アルキル基、シクロアルキル基またはハ
ロゲン置換もしくは非置換フェニル基が挙げられる。
【0025】Aが−CR8 9 −基のとき、R8 、R9
は好ましくは水素であって、Bとしてはフェニル基が挙
げられる 一般式(I)で表されるピラゾール誘導体には不斉炭素
が存在し、種々の異性体が存在するが、本発明のピラゾ
ール誘導体はすべての異性体およびそれらの混合物を包
含するものである。
【0026】本発明の新規ピラゾール誘導体は、下式に
示す反応により製造することができる。
【0027】
【化16】 (R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8
9 、X、Y、k、p、m、n、A、Bは一般式(I)
において既に定義したものを表し、Halはハロゲン原
子を表す。) 式(IH )で示される出発物質を塩基の存在下、式(I
I)で示されるB−A−Hal(B−A−は一般式
(I)において既に定義したものを表し、Halはハロ
ゲン原子を表す)と不活性溶媒中で反応させることによ
り式(I)で示される本発明のピラゾール誘導体を得る
ことができる。
【0028】この工程において式(IH )の化合物と式
(II)の化合物のモル比率は1:1〜1:3とするのが
好ましく、また反応により副生するハロゲン化水素を捕
捉するために、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエ
チルアミン、ピリジン等の塩基を式(IH )の出発物質
に対してモル比率で等量以上用いるのが好ましい。反応
温度は、室温から、用いる溶媒の沸点までの範囲とする
のが好ましい。また、反応に用いる溶媒としては、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ジエチルエーテ
ル等のエーテル系、メチルエチルケトン等のケトン系、
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系
の溶媒が挙げられる。また、これらの溶媒と水との2相
系溶媒を用いることもでき、この場合、反応系内に例え
ばクラウンエーテル、塩化ベンジルトリエチルアンモニ
ウム等の相間移動触媒を加えることにより好ましい結果
が得られる。
【0029】なお出発物質として用いる式(IH )で示
されるピラゾール誘導体は、例えばWO93/1803
1号公報に記載の方法により合成できる。
【0030】次に本発明の除草剤について説明する。本
発明の除草剤は、式(I)で表わされる本発明の新規な
ピラゾール誘導体を有効成分として含有するものであっ
て、当該ピラゾール誘導体を溶媒などの液状担体又は鉱
物質微粉などの固体担体と混合し、水和剤、乳剤、粉
剤、粒剤などの形態に製剤化して使用することができ
る。製剤化に際して乳化性、分散性、展着性などを付与
するためには界面活性剤を添加すればよい。
【0031】本発明の除草剤を水和剤の形態で用いる場
合、通常は本発明のピラゾール誘導体10〜55重量
%、固体担体40〜88重量%及び界面活性剤2〜5重
量%の割合で配合して組成物を調製し、これを用いれば
よい。また、乳剤の形態で用いる場合、通常は本発明の
ピラゾール誘導体20〜50重量%、溶剤35〜75重
量%及び界面活性剤5〜15重量%の割合で配合して調
製すればよい。
【0032】一方、粉剤の形態で用いる場合、通常は本
発明のピラゾール誘導体1〜15重量%、固体担体80
〜97重量%及び界面活性剤2〜5重量%の割合で配合
して調製すればよい。さらに、粒剤の形態で用いる場合
は、本発明のピラゾール誘導体1〜15重量%、固体担
体80〜97重量%及び界面活性剤2〜5重量%の割合
で配合して調製すればよい。
【0033】ここで固体担体としては鉱物質の微粉が用
いられ、この鉱物質の微粉としては、例えばケイソウ
土、消石灰などの酸化物、リン灰石などのリン酸塩、セ
ッコウなどの硫酸塩、タルク、パイロフェライト、クレ
ー、カオリン、ベントナイト、酸性白土、ホワイトカー
ボン、石英粉末、ケイ石粉などのケイ酸塩などを挙げる
ことができる。
【0034】また溶剤としては有機溶媒が用いられ、具
体的にはベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素、o−クロロトルエン、トリクロロエタン、トリ
クロロエチレンなどの塩素化炭化水素、シクロヘキサノ
ール、アミルアルコール、エチレングリコールなどのア
ルコール、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロヘキ
セニル−シクロヘキサノンなどのケトン、ブチルセロソ
ルブ、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルなどの
エーテル、酢酸イソプロピル、酢酸ベンジル、フタル酸
メチルなどのエステル、ジメチルホルムアミドなどのア
ミドあるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0035】さらに、界面活性剤としては、アニオン
型、ノニオン型、カチオン型あるいは両性イオン型(ア
ミノ酸、ベタインなど)のいずれも用いることができ
る。
【0036】本発明の除草剤には、有効成分として前記
一般式(I)で表わされるピラゾール誘導体と共に、必
要に応じ他の除草活性成分を含有させることができる。
このような他の除草活性成分としては、従来公知の除草
剤、例えばフェノキシ系、ジフェニルエーテル系、トリ
アジン系、尿素系、カーバメート系、チオールカーバメ
ート系、酸アニリド系、ピラゾール系、リン酸系、スル
ホニルウレア系、オキサジアゾン系などを挙げることが
でき、これらの除草剤の中から適宜選択して用いること
ができる。
【0037】さらに、本発明の除草剤は必要に応じて殺
虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、肥料などと混用するこ
とができる。
【0038】
【実施例】先ず、製造実施例によって本発明のピラゾー
ル誘導体の製造例を説明し、次に除草剤実施例によって
本発明のピラゾール誘導体の除草剤としての試験例を説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はないことはもちろんである。
【0039】[本発明化合物の製造実施例] 製造実施例1 出発物質(IH )として4−メトキシ−5−メチル−6
−(1−エチル−5−ヒドロキシピラゾール−4−イ
ル)カルボニルチオクロマン−1,1−ジオキシドを用
い、その0.40g(1.1mmol)を塩化メチレン
4mlに溶解し、塩基としてトリエチルアミン0.22
g(2.2mmol)および反応試薬(II)としてアセ
チルクロライド0.17g(2.2mmol)を加え室
温で8時間反応させた。反応液に飽和炭酸ナトリウム水
溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られたオ
イルをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ルC−300;ヘキサン/酢酸エチル=1:2)により
精製した。一般式(I)に含まれる目的化合物として4
−メトキシ−5−メチル−6−(1−エチル−5−アセ
トキシピラゾール−4−イル)カルボニルチオクロマン
−1,1−ジオキシド(化合物No.1)が0.33g
(収率73%)得られた。出発物質(IH )、反応試薬
(II)の構造および目的物質(I)の構造、収率は表1
に示した。
【0040】製造実施例2〜8 製造実施例1において反応試薬(II)として用いたアセ
チルクロリドの代わりに、表1および表2に示した反応
試薬を用い、また出発物質(IH )として表1および表
2に示した出発物質を用いた以外は同様の操作を行い、
表1および表2に示した化合物No.2〜8を得た。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】製造実施例9 出発物質(IH )として4−メトキシ−5−メチル−6
−(1−エチル−5−ヒドロキシピラゾール−4−イ
ル)カルボニルチオクロマン−1,1−ジオキシドを用
い、その0.4g(1.10mmol)をメチルエチル
ケトン10mlに溶解し、反応試薬(II)としてブロモ
アセトン0.15g(1.10mmol)および塩基と
して炭酸カリウム0.30g(2.20mmol)を加
え3時間加熱還流した。反応液を水に加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下溶媒を留去し得られたオイルをフラッシュ
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300;ヘ
キサン/酢酸エチル=1:2)により精製した。一般式
(I)に含まれる目的化合物として4−メトキシ−5−
メチル−6−(5−アセチルメチルオキシ−1−エチル
ピラゾール−4−イル)カルボニルチオクロマン−1,
1−ジオキシド(化合物No.9)が0.29g(収率6
3%)で得られた。出発物質(IH )、反応試薬(II)
の構造および目的物質(I)の構造、収率は表3に示し
た。
【0044】製造実施例10〜11 製造実施例9において反応試薬(II)として用いたブロ
モアセトンの代わりに、表3に示した反応試薬を用い、
表3に示した出発物質を用いた以外は同様の操作を行
い、表3に示した化合物No.10〜11を得た。
【0045】
【表3】
【0046】製造実施例12 出発物質(IH )として4−メトキシ−5−メチル−6
−(1−エチル−5−ヒドロキシピラゾール−4−イ
ル)カルボニルチオクロマン−1,1−ジオキシドを用
い、その0.4g(1.10mmol)をアセトン5m
lに溶解し、反応試薬(II)としてベンジルブロミド
0.21g(1.21mmol)及び塩基として炭酸カ
リウム0.15g(1.10mmol)を加え、3時間
加熱還流した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去し得られたオイルをフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲルC−300;ヘキサン/
酢酸エチル=2:3)により精製した。一般式(I)に
含まれる目的物質として4−メトキシ−5−メチル−6
−(5−ベンジルオキシ−1−エチルピラゾール−4−
イル)カルボニルチオクロマン−1,1−ジオキシド
(化合物No.12)が0.37g(収率74%)で得ら
れた。出発物質(IH )、反応試薬(II)の構造および
目的物質(I)の構造、収率を表4に示した。
【0047】
【表4】
【0048】製造実施例13 出発物質(IH )として4−メトキシ−5−メチル−6
−(1−エチル−5−ヒドロキシピラゾール−4−イ
ル)カルボニルチオクロマン−1,1−ジオキシドを用
い、その0.4g(1.10mmol)を塩化メチレン
6mlに溶解した。続いて塩基として炭酸カリウム0.
30g(2.20mmol)を水4mlに溶かして加
え、更に反応試薬(II)としてp−ニトロベンゼンスル
ホニルクロリド0.29g(1.30mmol)と塩化
ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.05g
(0.2mmol)を加えた。これを室温で2時間反応
させた後、更に2時間加熱還流した。放冷後、塩化メチ
レン層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去し、得られたオイルをフラッシュカラムク
ロマトグラフィーで精製した。一般式(I)に含まれる
目的物質として4−メトキシ−5−メチル−6−(1−
エチル−5−(p−ニトロベンゼンスルホニル)オキシ
ピラゾール−4−イル)カルボニルチオクロマン−1,
1−ジオキシド(化合物No.13)が0.42g(収率
70%)得られた。出発物質(IH )、反応試薬(II)
の構造および目的物質(I)の構造、収率は表5に示し
た。
【0049】製造実施例14〜15 製造実施例13において反応試薬(II)として用いたp
−ニトロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに、表5
に示した反応試薬を用いた以外は同様の操作を行い、表
5に示した化合物No.14〜15を得た。
【0050】
【表5】
【0051】上記の製造例1〜15によって得られた化
合物No.1〜15のNMRおよびIR分析結果を表6、
表7、表8に示す。
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】[除草剤実施例] (1)除草剤の調製 担体としてタルク(商品名:ジークライト)97重量
部、界面活性剤としてアルキルアリールスルホン酸(商
品名:ネオペレックス、花王アトラス(株)製)1.5
重量部およびノニオン型とアニオン型の界面活性剤(商
品名:ソルポール800A、東邦化学工業(株)製)
1.5重量部を均一に粉砕混合して、水和剤担体を得
た。
【0056】この水和剤担体90重量部と前記製造実施
例で得られた本発明化合物10重量部(除草剤比較例に
おいては下記化合物(A)を10重量部)を均一に粉砕
混合してそれぞれ除草剤を得た。
【0057】除草剤比較例として用いた化合物(A)
は、WO93/18031号公報中の化合物No.66で
あり、以下の構造を有する。
【0058】
【化17】 (2)湛水土壌処理試験 1/15500アールの磁製ポットに水田土壌を詰め、
表層にノビエ、タマガヤツリの種子を均一に播種して、
2.5葉期の水稲を移植した。
【0059】その後、雑草の発芽時に前記(1)で得た
除草剤の希釈液を所定量水面に均一滴下して処理したの
ち、ポットを温室内に放置して適宜撒水した。
【0060】薬液処理の20日後に除草剤効果及び稲作
薬害を調査した結果を表9に示す。尚、薬量は、10ア
ール当たりの有効成分量で示した。また、除草効果、水
稲薬害は、それぞれ風乾重量を測定し、以下のように表
示した。
【0061】 除草効果 残草重無処理比(%) 0 81〜100 1 61〜80 2 41〜60 3 21〜40 4 1〜20 5 0 水稲薬害 残草重無処理比(%) 0 100 1 95〜99 2 90〜94 3 80〜89 4 0〜79 ここで残草重無処理比=(処理区の残草重/無処理区の
残草重)×100で求めた。
【0062】
【表9】
【0063】表9より、本発明化合物は水稲に薬害を与
えることなく、ノビエ、タマガヤツリを低薬量で完全に
防除できることが明らかである。
【0064】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、水稲に対
する薬害がなく、広範な畑雑草、特に水田におけるノビ
エ、タマガヤツリを低薬量で防除できるピラゾール誘導
体およびそれを用いた除草剤が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 和好 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−123(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 409/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中、R1 はC1 〜C6 アルキル基であり、 R2 、R3 、R4 、R5 は各々独立して水素またはC1
    〜C4 アルキル基であり、 R6 はC1 〜C4 アルキル基であり、 R7 は水素またはC1 〜C4 アルキル基であり、 XはC1 〜C4 アルキル基またはハロゲン原子であり、 pは0〜2の整数であり、 nは0、1、2の整数であり、 Aは−SO2 −, 【化2】 ,−CR8 9 −から選ばれる少なくとも1種であり、 R8 、R9 はそれぞれ独立して水素またはC1 〜C4
    ルキル基であり、 kはメチレン鎖の数を表し、0〜3の整数であり、 BはC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル基、基 【化3】 から選ばれる少なくとも1種であり、 Yは水素、C1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 アルコキ
    シ基、C1 〜C4 ハロアルキル基、ニトロ基またはハロ
    ゲン原子であり、 mは1、2の整数である。(但し、Aが−SO2 −であ
    り、かつBがC1 〜C6 アルキル基、またはYが水素、
    1 〜C4 アルキル基もしくはハロゲンである基 【化4】 である場合を除く。)]で表されるピラゾール誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(I)においてR1 がC1 〜C4
    アルキル基である、請求項1に記載のピラゾール誘導
    体。
  3. 【請求項3】 一般式(I)においてR2 、R3
    4 、R5 は各々独立して水素またはメチル基である、
    請求項1に記載のピラゾール誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(I)においてR6 がメチル基ま
    たはエチル基である、請求項1に記載のピラゾール誘導
    体。
  5. 【請求項5】 一般式(I)においてR7 が水素または
    メチル基である、請求項1に記載のピラゾール誘導体。
  6. 【請求項6】 一般式(I)においてXがC1 〜C4
    ルキル基であり、Xの数を示すpが1または2の整数で
    ある、請求項1に記載のピラゾール誘導体。
  7. 【請求項7】 一般式(I)において、硫黄原子に結合
    した酸素原子の数を示すnが2の整数である、請求項1
    に記載のピラゾール誘導体。
  8. 【請求項8】 一般式(I)においてAが−SO2 −で
    あり、BがC7 〜C12アルキル基であるかまたはニトロ
    基もしくはC1 〜C4 アルコキシ基で置換されたフェニ
    ル基である、請求項1に記載のピラゾール誘導体。
  9. 【請求項9】 一般式(I)においてAが 【化5】 であってkが0または1であり、BがC1 〜C12アルキ
    ル基、シクロアルキル基またはハロゲン置換もしくは非
    置換フェニル基である、請求項1に記載のピラゾール誘
    導体。
  10. 【請求項10】 一般式(I)においてAが−CR8
    9 −基であって、R8 、R9 が水素であり、Bがフェニ
    ル基である、請求項1に記載のピラゾール誘導体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    のピラゾール誘導体を有効成分とする除草剤。
  12. 【請求項12】 さらにフェノキシ系、ジフェニルエー
    テル系、トリアジン系、尿素系、カーバメート系、チオ
    ールカーバメート系、酸アニリド系、ピラゾール系、リ
    ン酸系、スルホニルウレア系およびオキサジアゾン系除
    草剤化合物から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項
    11に記載の除草剤。
  13. 【請求項13】 さらに殺虫剤、殺菌剤、植物成長調節
    剤および肥料から選ばれる少なくとも1種を含む、請求
    項11または12に記載の除草剤。
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