JP3243755U - ガラス板の収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス板を円滑に収納及び取り出しできるガラス板の収納容器を提供する。【解決手段】複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、台座107と、台座107上に設けられてガラス板の下縁を支持する底板128と、台座107上に設けられてガラス板の主面を受ける背板と、台座107上における底板128の両端位置に設けられ、ガラス板の両側縁に横押さえ部材120を押し当てて押える横押さえ部109と、を備え、横押さえ部109は、横押さえ部材120が台座107に対して回動可能に支持されて底板128の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている。【選択図】図6
Description
本考案は、ガラス板の収納容器に関する。
近年、液晶ディスプレイ用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板等のFPD(Flat panel Display)用ガラス基板は大型化のニーズが高まっている。このような大型のガラス板を収納・搬送する際に用いる収納容器には、収納したガラス板が搬送時に動いて欠けや割れといった欠陥が生じることを避けるために、収納容器の台座に積層させたガラス板が動くことなく安定して搬送できることが求められる。
このようなガラス板を積層させて収納する収納容器としては、積層させたガラス板の下縁を受ける底板と、ガラス板の主面を受ける背板とを備えるものがあり、この収納容器は、収納させた複数枚のガラス板の両側縁を押えて側方移動(いわゆる横ずれ)を規制する横押さえ部材を備えている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記の収納容器では、底板の両側部に設けられた横押さえ部材が、ガラス板の収納作業及び取り出し作業の妨げとなることがあった。
そこで本考案は、ガラス板を円滑に収納及び取り出しできるガラス板の収納容器を提供することを目的とする。
本考案は下記構成からなる。
複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、
台座と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の下縁を支持する底板と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の主面を受ける背板と、
前記台座上における前記底板の両端位置に設けられ、前記ガラス板の両側縁に横押さえ部材を押し当てて押える横押さえ部と、
を備え、
前記横押さえ部は、前記横押さえ部材が前記台座に対して回動可能に支持されて前記底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている、
ガラス板の収納容器。
複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、
台座と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の下縁を支持する底板と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の主面を受ける背板と、
前記台座上における前記底板の両端位置に設けられ、前記ガラス板の両側縁に横押さえ部材を押し当てて押える横押さえ部と、
を備え、
前記横押さえ部は、前記横押さえ部材が前記台座に対して回動可能に支持されて前記底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている、
ガラス板の収納容器。
本考案の板状体の収納容器によれば、板状体を円滑に収納及び取り出しできる。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、ガラス板の収納容器100は、ガラス板積層体103を収納する。
図1及び図2に示すように、ガラス板の収納容器100は、ガラス板積層体103を収納する。
ガラス板積層体103は、複数枚のガラス板を積層させた積層物である。ガラス板は、平面視矩形状に形成されたガラス板Gであり、収納容器100は、複数枚のガラス板Gを積層状態で収納する。収納容器100は、例えば、第6世代サイズ(長辺1,850mm、短辺1,500mm)の大型サイズのガラス板Gを収納する。ガラス板Gの厚さは、例えば、0.3mm以上0.7mm以下である。このような大型のガラス板Gが複数枚積層されて収納される収納容器100は、運搬車両(例えばトレーラーやトラック)の荷台に載置されて搬送される。
図4に示すように、ガラス板Gは、合紙102を介して互いに重ね合わされて積層される。合紙102は、ガラス板Gよりも大きな面積を有する矩形状に形成されている。これにより、合紙102は、その縁部がガラス板Gの縁部からはみ出すようにガラス板Gの間に介在される。
ガラス板Gは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic Light-Emitting Diode)等のフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)用に使用される無アルカリガラス系材料からなる。
図1~図3に示すように、収納容器100は、主に、台座107と、載置部105と、横押さえ部109と、端面支持部125とから構成されている。載置部105、横押さえ部109、及び端面支持部125は、台座107の上部に設けられている。端面支持部125は、ガラス板積層体103の下縁を支持し、載置部105は、ガラス板積層体103の主面を受ける。横押さえ部109は、台座107上における端面支持部125の両端側に設けられており、ガラス板積層体103の両側縁を押える。
端面支持部125は、ガラス板Gの端面と接する領域に緩衝材126を有する。緩衝材126は、底板128に両面接着テープや接着材によって貼り付けられている。端面支持部125は、台座107の搭載面117に対して傾けて配置されている。端面支持部125は、その上面側が緩衝材126とされており、この緩衝材126にガラス板積層体103の下縁が載せられる。
載置部105は、台座107の搭載面117に所定の角度で傾斜して設けられている。載置部105は、背板支持部108と、背板支持部108に取り付けられた背板110と、背板110に両面接着テープや接着材によって貼り付けられた緩衝材106と、を有する。載置部105は、その前面側が緩衝材106とされており、この緩衝材106にガラス板積層体103のガラス板Gの主面が重ね合わされる。背板110は複数(本例では5つ)の背板小片が組み合わされることで形成されている。
背板支持部108には、補強材115が取り付けられている。補強材115は背板支持部108と台座107の搭載面117とを繋ぐ柱状部材であり、鉛直方向に対して所定角度傾けて設けられる。収納容器100において、補強材115は、図2の奥行き方向に、複数(本例では5つ)設けられている。
搭載面117の上部には、ラベル用プレート113が立設されている(図1参照)。このラベル用プレート113は、その表面に、ラベルが貼付される。ラベルには、バーコードやQRコードなどが表示されており、これらのコードを読み取ることにより、例えば、ガラス板Gの枚数や厚みなどのガラス板積層体103の情報の読み取りが可能とされている。
横押さえ部109は、押圧板112と、ハンドル111と、を有する横押さえ部材120を備えている。横押さえ部109では、横押さえ部材120のハンドル111を回動させることにより、収納容器100に収納されるガラス板積層体103の側縁へ向かって、押圧板112が移動する。これにより、押圧板112がガラス板積層体103の側縁に押し付けられ、収納容器100に収納されるガラス板積層体103の横ずれが抑えられる。
また、ハンドル111を逆方向へ回動させることにより、押圧板112がガラス板積層体103の側縁から離隔する方向へ移動し、押圧板112によるガラス板積層体103の側縁への押圧が解除される。
図5に示すように、台座107は、複数のフレーム部材129を縦横、高さ方向に接合することにより構成された枠体135を備えており、枠体135は、収納容器100を地面に載置させた際に、図5における斜線領域が地面と当接する。
図1~図3に示すように、枠体135の長辺側の側面には側面カバー部材123aが取り付けられ、枠体135の短辺側の側面には側面カバー部材123bが取り付けられている。側面カバー部材123a,123bは、台座107の側面にフォークリフトの爪(不図示)が挿抜される開口部121が設けられるように取り付けられる。すなわち、台座107の4つの側面には、フォークリフトの爪(不図示)が挿抜される開口部121が一対ずつ形成される。
図6に示すように、横押さえ部109の横押さえ部材120は、支持板143を有している。支持板143は、一対のヒンジ142を介して、台座107に固定された支持台141の上部に回動可能に取り付けられている。押圧板112及びハンドル111は、この支持板143に設けられている。
ハンドル111は、押圧板112の背面に回動可能に連結されたネジ棒145を有しており、このネジ棒145は、支持板143に設けられた雌ネジ部(図示略)へねじ込まれている。これにより、ハンドル111を回動させることにより、押圧板112が、収納容器100に収納されるガラス板積層体103の側縁に対して近接方向及び離隔方向へ移動される。なお、押圧板112は、ネジ棒145の両側に、ガイド支持板143に形成されたガイド孔143aに挿通されるガイドピン112aを有している。これにより、押圧板112は、ガラス板積層体103の側縁に対して近接方向及び離隔方向へ移動される際に、ガイド孔143aに挿通されたガイドピン112aによってガイドされる。
また、横押さえ部109は、支持台141の上部に、横押さえ部材120の支持板143に設けられたピン150を係脱する係止部材157を有している。係止部材157は、ピン150を係止することにより、支持板143を垂直に配置させた状態に維持させる。この係止部材157には、端部にリング158aを有する操作棒158が設けられており、この操作棒158のリング158aを引くことにより、ピン150の係止状態が解除される。そして、この係止部材157による支持板143のピン150の係止状態が解除された状態において、支持板143を回動させると、横押さえ部材120が底板128の両端位置から離隔する方向へ移動される。
また、横押さえ部109では、回動させた横押さえ部材120を逆方向へ回動させることにより、係止板143のピン150が係止部材157に係止され、支持板143が垂直に配置された状態となる。これにより、ハンドル111を操作して押圧板112によるガラス板積層体103の側縁への押圧が可能とされる。
このように、収納容器100では、横押さえ部材120が底板128の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている。したがって、この横押さえ部材120を底板128の両端位置から離隔する方向へ移動させておくことにより、収納容器100へのガラス板Gの収納時及び収納容器100からのガラス板Gの取り出し時に横押さえ部材120が収納作業及び取り出し作業の妨げとならず、収納作業及び取り出し作業を円滑に行うことができる。
図7に示すように、横押さえ部109では、横押さえ部材120が、台座107上の支持台141に対して着脱可能とされている。横押さえ部材120を支持台141に対して回動可能に取り付けるヒンジ142は、支持台141に固定された固定ヒンジ部151と、横押さえ部材120の支持板143に固定された可動ヒンジ部155とを有している。固定ヒンジ部151は、回動ピン153を有しており、この回動ピン153は、可動ヒンジ部155に形成された係合穴(図示略)に挿抜可能とされている。可動ヒンジ部155は、係合穴に固定ヒンジ部151の回動ピン153が挿し込まれた状態で固定ヒンジ部151に回動可能に連結される。また、可動ヒンジ部155は、係合穴から固定ヒンジ部151の回動ピン153を抜き出させることにより、固定ヒンジ部151から分離可能とされている。そして、固定ヒンジ部151に対して可動ヒンジ部155を分離させることにより、横押さえ部材120が支持台141から取り外される。
図8に示すように、収納容器100は、横押さえ部109から取り外した横押さえ部材120を保持可能な横押さえ部材保持部161を有している。横押さえ部材保持部161は、台座107における両側部に設けられており、それぞれ収納容器100におけるガラス板積層体103の収納位置から外れた背板110の後方に配置されている。
横押さえ部材保持部161は、台座107の搭載面117に立設された一対の保持プレート162を備えており、これらの保持プレート162は、互いに対向するように配置されている。これらの保持プレート162は、その先端に、スリット163を有している。横押さえ部109は、その支持板143を、一対の保持プレート162のスリット163に挿し込むことにより、保持プレート162に保持される。
このように、収納容器100は、横押さえ部109から取り外した横押さえ部材120を、台座107に設けられた横押さえ部材保持部161に保持させておくことができる。これにより、取り外した横押さえ部材120の紛失を回避でき、また、取り外した横押さえ部材120が他の作業の邪魔となるような不具合も回避できる。
ところで、図5に示すように、台座107の枠体135は、複数のフレーム部材129を縦横、高さ方向に接合することにより構成されている。このため、枠体135の下面にはフレーム部材129によって画成された空隙133が存在することとなる。枠体135の下面において、フレーム部材129によって画成された空隙133とは、枠体135を地面に載置した際に、地面と当接するフレーム部材129によって画成された空隙を意味する。すなわち、上記実施形態に係る収納容器100において、枠体135の下面に存在する空隙133の数は12である。このような空隙133を有する台座107では、ローラコンベアのローラが、特定の空隙133を画成するフレーム部材129に引っかかる場合がある。
図9は、他の構造例の台座107を示している。図9に示すように、他の構造例の台座107は、枠体135の底面を覆う板材119を有している。板材119は複数(本例では2つ)の小片を組み合わせて形成されており、ボルト及びナットを用いて、枠体135の底面に取り付けられる。これにより、この台座107では、板材119が地面に当接する。この板材119は、ステンレス鋼であることが好ましい。板材119は地面に当接するため、ステンレス鋼とすることで、耐久性を高めて、板材119の損傷を抑制できる。
また、板材119は収納容器100をハンドリフト(Pallet Truck)で移動させるための開口部131を有する。収納容器100をハンドリフトで移動させる際、ハンドリフトの爪が台座107の長辺側の側面に設けられた一対の開口部121に挿入される。このとき、ハンドリフトの爪の先端部に設けられた車輪を開口部131に位置させることで、車輪と地面が接する。これにより、収納容器100をハンドリフトで移動させることができる。
このように、台座107の枠体135の底面に板材119を取り付けることにより、空隙133を覆い、フレーム部材129へのローラコンベアのローラの引っかかりを抑えることができる。なお、ローラコンベアのローラの引っかかりが生じやすいフレーム部材129で画成される空隙133のみを板材119で覆い、それ以外の空隙133は板材119で覆わなくてもよい。
なお、本考案は、LCD、OLED、FPD以外の電子デバイス、例えば、光学素子用ガラス基板、ガラスディスク、太陽電池等のガラス板を収納する収納容器として適用できる。また、収納容器100は、ガラス板に限らず、例えば、金属、セラミックあるいは樹脂から成形された板状体も収納できる。
このように、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本考案の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、
台座と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の下縁を支持する底板と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の主面を受ける背板と、
前記台座上における前記底板の両端位置に設けられ、前記ガラス板の両側縁に横押さえ部材を押し当てて押える横押さえ部と、
を備え、
前記横押さえ部は、前記横押さえ部材が前記台座に対して回動可能に支持されて前記底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている、
ガラス板の収納容器。
このガラス板の収納容器によれば、横押さえ部材が底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている。したがって、この横押さえ部材を底板の両端位置から離隔する方向へ移動させておくことにより、収納容器へのガラス板の収納時及び収納容器からのガラス板の取り出し時に横押さえ部材が収納作業及び取り出し作業の妨げとならず、収納作業及び取り出し作業を円滑に行うことができる。
(1) 複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、
台座と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の下縁を支持する底板と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の主面を受ける背板と、
前記台座上における前記底板の両端位置に設けられ、前記ガラス板の両側縁に横押さえ部材を押し当てて押える横押さえ部と、
を備え、
前記横押さえ部は、前記横押さえ部材が前記台座に対して回動可能に支持されて前記底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている、
ガラス板の収納容器。
このガラス板の収納容器によれば、横押さえ部材が底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている。したがって、この横押さえ部材を底板の両端位置から離隔する方向へ移動させておくことにより、収納容器へのガラス板の収納時及び収納容器からのガラス板の取り出し時に横押さえ部材が収納作業及び取り出し作業の妨げとならず、収納作業及び取り出し作業を円滑に行うことができる。
100 収納容器
103 ガラス板積層体
107 台座
109 横押さえ部
110 背板
120 横押さえ部材
128 底板
G ガラス板
103 ガラス板積層体
107 台座
109 横押さえ部
110 背板
120 横押さえ部材
128 底板
G ガラス板
Claims (1)
- 複数枚のガラス板を傾けて積層させた状態で収納する収納容器であって、
台座と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の下縁を支持する底板と、
前記台座上に設けられて前記ガラス板の主面を受ける背板と、
前記台座上における前記底板の両端位置に設けられ、前記ガラス板の両側縁に横押さえ部材を押し当てて押える横押さえ部と、
を備え、
前記横押さえ部は、前記横押さえ部材が前記台座に対して回動可能に支持されて前記底板の両端位置から離隔する方向へ移動可能とされている、
ガラス板の収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023002586U JP3243755U (ja) | 2023-07-19 | 2023-07-19 | ガラス板の収納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023002586U JP3243755U (ja) | 2023-07-19 | 2023-07-19 | ガラス板の収納容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3243755U true JP3243755U (ja) | 2023-09-14 |
Family
ID=87934186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023002586U Active JP3243755U (ja) | 2023-07-19 | 2023-07-19 | ガラス板の収納容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3243755U (ja) |
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2023
- 2023-07-19 JP JP2023002586U patent/JP3243755U/ja active Active
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3243755 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |